JPH0639075Y2 - 内燃機関の一体型シリンダブロック - Google Patents

内燃機関の一体型シリンダブロック

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JPH0639075Y2
JPH0639075Y2 JP7359688U JP7359688U JPH0639075Y2 JP H0639075 Y2 JPH0639075 Y2 JP H0639075Y2 JP 7359688 U JP7359688 U JP 7359688U JP 7359688 U JP7359688 U JP 7359688U JP H0639075 Y2 JPH0639075 Y2 JP H0639075Y2
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JP
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cylinder
head
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water jacket
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弘文 青木
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Nissan Motor Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、シリンダボアを有するシリンダ部と、燃焼
室を画成するヘッド部とが一体に鋳造されてなる内燃機
関の一体型シリンダブロックに関する。
従来の技術 自動車用内燃機関等の本体部分は、一般的には、シリン
ダ上端に沿ってシリンダブロックとシリンダヘッドとに
分割して鋳造されており、両者をシリンダヘッドガスケ
ットを介してボルト結合した構成となっている。
この分割型の構成では、シリンダヘッドに作用した燃焼
圧力は、シリンダヘッドボルトを介してシリンダブロッ
クのボス部に伝達される形となるが、上記ボス部は、通
常シリンダブロックのアッパデッキ外周側に設けられて
おり、またアッパデッキを具備しないものではウォータ
ジャケットウォール側に設けられているので、引張力は
主にウォータジャケットウォールに掛かり、内周側のシ
リンダウォールに強い引張力が作用することはない。
これに対し、例えば実開昭62-69045号公報等において、
シリンダ部とヘッド部とを一体に鋳造した一体型シリン
ダブロックが開示されている。すなわち、従前のシリン
ダブロックに相当する部分とシリンダヘッドに相当する
部分とが一体に鋳造され、その内部に、シリンダボア周
囲から燃焼室周囲に亙って一体に連通したウォータジャ
ケットや、吸気ポート,排気ポート等が中子にて形成さ
れるのである。この一体型シリンダブロックによれば、
シリンダヘッドガスケット部分での冷却水や燃焼ガスの
漏洩の虞れが完全に無くなるとともに、燃焼室周囲の冷
却水の通流が良好なものとなって冷却性が向上する、等
の利点がある。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、上記のようにシリンダ部とヘッド部とを
一体に鋳造した構成では、シリンダウォール上端が燃焼
室上壁部に連続しているので、燃焼圧力はむしろ内周側
のシリンダウォールを介して伝達される。つまり、ヘッ
ド部とクランクシャフトとの間で、シリンダウォールが
強い引張力を受けることになる。
そのため、シリンダボアの変形が生じ易くなるととも
に、シリンダボア内壁にシリンダライナを鋳込んだ場合
には、シリンダウォールとシリンダライナとの剥離が生
じてしまう虞れがある。
課題を解決するための手段 そこで、この考案は、一体型シリンダブロック全体のシ
リンダ軸方向に沿った剛性を高めることで、シリンダウ
ォールに作用する引張力の軽減を図ったものである。す
なわち、この考案は、シリンダボアを有するシリンダ部
と、燃焼室を画成するヘッド部とが一体に鋳造されると
ともに、上記シリンダボアを囲むようにシリンダウォー
ルとウォータジャケットウォールとの間にウォータジャ
ケットが形成され、かつシリンダ部下部のバルクヘッド
に、ベアリングキャップを介してクランクシャフトが支
持される内燃機関の一体型シリンダブロックにおいて、
上記ウォータジャケットウォール外側面およびヘッド部
外側面に亙って、下端が上記バルクヘッドとロアデッキ
との交わる部分に連続したリブを形成し、かつこのリブ
の上端を、上記ヘッド部の上面を横切るように形成され
たカムシャフト軸受部の側端に連続させたことを特徴と
している。
作用 上記構成では、シリンダブロックの両側に形成されるリ
ブと上部のカムシャフト軸受部とが一体に連続した形と
なり、かつ両側のリブ下端がバルクヘッドを介して互い
に連続した状態となる。つまり、シリンダウォールや燃
焼室を囲むように、全周に亙って剛性の高い部分が枠状
に形成されることになる。
そのため、燃焼圧力によるシリンダ軸方向の変形量が小
さくなり、それだけシリンダウォールに掛かる引張力が
軽減される。
実施例 以下、この考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図は、この考案に係る一体型シリンダブロック1全
体の構成を示す断面図である。
このシリンダブロック1は、多数のシリンダボア2が列
設されたシリンダ部3と、このシリンダ部3の上方に位
置し、かつ燃焼室4を画成するヘッド部5とが、例えば
アルミニウム合金にて一体に鋳造されたものであって、
上記シリンダボア2の下端に沿ったロアデッキ6側縁
に、凸状に湾曲したスカート部7の上端縁が接続されて
いるとともに、ヘッド部5側に、吸気ポート8および排
気ポート9が形成されている。図示例は、吸気弁10およ
び排気弁11が各気筒に2個づつ設けられたDOHC型動弁装
置を有するものであり、従って吸気ポート8,排気ポート
9も各気筒に2個づつ形成されている(第2図参照)。
尚、ピストン12が摺接するシリンダボア2内壁面に、例
えば鉄系材料からなるシリンダライナ13がドライライナ
形式に鋳込まれている。
また上記シリンダ部3においては、円筒状をなすシリン
ダウォール14の外側を囲むようにウォータジャケットウ
ォール15が形成されており、両者間に、シリンダウォー
ル14を冷却するためのウォータジャケット16が形成され
ている。そして、上記ヘッド部5側には、燃焼室4や排
気ポート9等を囲むようにウォータジャケット17が中子
にて形成されている。このヘッド部5側のウォータジャ
ケット17は、シリンダヘッドガスケットに制約されるこ
となく、シリンダ部3側のウォータジャケット16と広い
範囲で連通している。
一方、上記スカート部7の内部には、各気筒間位置に、
半円形の軸受面18aを有するバルクヘッド18が取り付け
られているとともに、このバルクヘッド18に対向して、
同様に半円形の軸受面19aを有するベアリングキャップ1
9が取り付けられており、これを介してクランクシャフ
ト20が支持されている。上記バルクヘッド18とベアリン
グキャップ19は、両者を貫通した一対のキャップボルト
21によって所謂共締め形式でロアデッキ6に結合されて
いる。尚、バルクヘッド18をスカート部7と一体に鋳造
するようにしても良い。
また、上記ヘッド部5の上面には、一対のカムシャフト
22を軸支するカムシャフト軸受部23が一体に鋳造されて
いる。このカムシャフト軸受部23は、第3図にも示すよ
うに、ヘッド部5上面を幅方向に横切るように形成され
ており、左右の側端がヘッド部5の側壁部24に連結され
ているとともに、中央部に点火栓挿入部25を有してい
る。また図示例は、吸気弁10,排気弁11が各気筒2個づ
つ設けられている形式であるので、上記カムシャフト軸
受部23は、シリンダボア2の中心上に位置している。
尚、26は上記カムシャフト軸受部23にボルト26aにて固
定された点火栓挿入部25aを有するベアリングキャッ
プ、27はシリンダヘッドカバーであり、第3図はこのシ
リンダヘッドカバー27を取り除いた状態で示してある。
次に第2図は、上記シリンダブロック1の外側面に形成
されたリブ28の形状を示している。上記リブ28は、ウォ
ータジャケットウォール15外側面およびヘッド部5外側
面に亙って連続しているものであって、図示するよう
に、吸気ポート8や排気ポート9よりも下方に位置する
下部リブ28aと、これらよりも上方に位置する上部リブ2
8bとに大別され、両者が一対の吸気ポート8,排気ポート
9の中央部分で一体に連続している。
上記下部リブ28aは、その下端が、バルクヘッド18とロ
アデッキ6との交わる部分に連続したものであって、各
気筒毎に一対の下部リブ28aが逆V字形に形成されてい
る。また上部リブ28bは、上方に略垂直に延びており、
その上端が、ヘッド部5におけるカムシャフト軸受部23
の側端に連続している。尚、第2図はシリンダブロック
1の排気ポート9側の側面を示しているが、吸気ポート
8側も同様の構成である。
従って上記構成においては、シリンダブロック1両側の
リブ28と、上部のカムシャフト軸受部23と、下部のバル
クヘッド18とによって、シリンダウォール14や燃焼室4
を囲むように全周に亙って剛性の高い部分が枠状に形成
されることになる。そのため、燃焼圧力によって燃焼室
4上壁部に上向きの力が掛かり、かつベアリングキャッ
プ19に下向きの力が掛かった際に、その剛性の高いリブ
28等が引張力を受け、シリンダ軸方向の変形量が小さく
なる。特に上記構成では、リブ28等が従前のシリンダヘ
ッドボルト等を介さずに枠状に連続して一体に鋳造され
ているので、非常に剛性が高くなり、シリンダ軸方向の
変形を十分に抑制できる。従って、内側のシリンダウォ
ール14に加わる引張力がそれだけ小さくなり、シリンダ
ボア2の変形やシリンダライナ13の剥離が防止される。
また上記のようにリブ28を形成することにより、シリン
ダブロック1全体としての曲げ剛性や捩り剛性も大幅に
向上し、振動,騒音の点で有利となる。
考案の効果 以上の説明で明らかなように、この考案に係る内燃機関
の一体型シリンダブロックによれば、燃焼圧力に起因し
てヘッド部とクランクシャフトとの間に作用する引張力
を、外側面のリブと上部のカムシャフト軸受部と下部の
バルクヘッドとからなる枠状に連続した剛性の高い部分
で支承でき、シリンダ軸方向の変形を抑制できる。従っ
て、シリンダウォールに作用する引張力が軽減され、シ
リンダボアの変形やシリンダライナの剥離を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係る一体型シリンダブロックの断面
図、第2図はその側面図、第3図は同じく上面図であ
る。 1……シリンダブロック、3……シリンダ部、5……ヘ
ッド部、6……ロアデッキ、14……シリンダウォール、
15……ウォータジャケットウォール、18……バルクヘッ
ド、23……カムシャフト軸受部、28……リブ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダボアを有するシリンダ部と、燃焼
    室を画成するヘッド部とが一体に鋳造されるとともに、
    上記シリンダボアを囲むようにシリンダウォールとウォ
    ータジャケットウォールとの間にウォータジャケットが
    形成され、かつシリンダ部下部のバルクヘッドに、ベア
    リングキャップを介してクランクシャフトが支持される
    内燃機関の一体型シリンダブロックにおいて、上記ウォ
    ータジャケットウォール外側面およびヘッド部外側面に
    亙って、下端が上記バルクヘッドとロアデッキとの交わ
    る部分に連続したリブを形成し、かつこのリブの上端
    を、上記ヘッド部の上面を横切るように形成されたカム
    シャフト軸受部の側端に連続させたことを特徴とする内
    燃機関の一体型シリンダブロック。
JP7359688U 1988-06-02 1988-06-02 内燃機関の一体型シリンダブロック Expired - Lifetime JPH0639075Y2 (ja)

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JP7359688U JPH0639075Y2 (ja) 1988-06-02 1988-06-02 内燃機関の一体型シリンダブロック

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JPH01176730U JPH01176730U (ja) 1989-12-18
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