JPH0639006B2 - フライスカツタ−の切刃調整方法および装置 - Google Patents

フライスカツタ−の切刃調整方法および装置

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JPH0639006B2
JPH0639006B2 JP26236485A JP26236485A JPH0639006B2 JP H0639006 B2 JPH0639006 B2 JP H0639006B2 JP 26236485 A JP26236485 A JP 26236485A JP 26236485 A JP26236485 A JP 26236485A JP H0639006 B2 JPH0639006 B2 JP H0639006B2
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【発明の詳細な説明】 本発明はフライスカッターの切刃調整方法および装置に
関し、一層詳細には、単一のカッターボデイの内周部ま
たは外周部に異なる二種類の切刃を複数個ずつ装着し、
先ず、一方の切刃によりワークに対し第1の切削加工を
行って後、他方の切刃を次段の切削作業に供するように
一体的に位置決め調整し、次いで、前記他方の切刃によ
りワークに対し第2の切削加工を行うことを可能とした
フライスカッターの切刃調整方法および装置に関する。
一般に、工場内において、高い寸法精度が必要とされる
ワークを加工する場合、前記ワークには種々の異なる精
密加工が施されている。例えば、鋳造工程または鍛造工
程により形成されたワークでは、その表面に黒皮が形成
されており、このため、先ず、前記ワークに荒切削加工
を施して前記黒皮並びにワークの余剰部分を仕上代を残
して除去し、次いで、このワークを仕上加工することに
より所望の寸法精度を有する製品を形成している。実
際、このようなワークとしては、クランク軸がその好例
として掲げられよう。
そこで、前記クランク軸を加工する場合、通常、回転駆
動源の作用下に回転される円形状の切削用工具、すなわ
ち、フライスカッターが広汎に用いられている。前記フ
ライスカッターは円板状のカッターボデイの内周部また
は外周部に複数の荒切削用刃部を形成した第1のカッタ
ーと、カッターボデイに複数の仕上切削用刃部を形成し
た第2のカッターとを有する。そして、クランク軸のピ
ン、ジャーナル等に前記第1カッターにより荒切削加工
を行い、次いで、第2カッターにより前記ピン、ジャー
ナル等に仕上切削加工を施して前記クランク軸を所望の
精度で形成しているのが一般的である。
然しながら、前記のよう二種類のカッターを用いる場
合、工作機械に装着された一方のカッターで荒切削加工
を行って後、このカッターを他方の仕上切削用カッター
と交換する必要がある。すなわち、前記カッターの交換
作業は極めて煩雑であると共に、相当に長時間を要す
る。しかも、多種類のワークを加工する場合には、夫々
のワークの寸法、形状等に対応するカッターを用意しな
ければならず、前記カッターに要する費用が増大すると
共に、夫々のカッターの保守管理も煩わしいものとなっ
てしまう。
そこで、前記の欠点を克服するために提案されたフライ
スカッターとして、実公昭57-57867号に開示されている
技術的思想を第1図に例示する。この場合、円板状のカ
ッターボデイ2の外周部には、等間隔離間して刃部取付
用溝部4a、4bが形成されている。前記溝部4a、4bに
は略角柱状のカートリッジ6a、6bが交互に装着されて
おり、前記カートリッジ6a、6bの隅角部には第1の切
削用チップ8a、8bと第2の切削用チップ10a、10bと
が固着されている。そして、前記カートリッジ6a 、6
b は止ねじ12a、12bを介してカッターボデイ2に係着さ
れる楔体14a、14bにより押圧されるようにして前記カ
ッターボデイ2にしっかりと装着される。
このような構成において、カッターボデイ2を回転さ
せ、図示しないワークに対し夫々第1チップ8a 、8b
を介して、例えば、荒切削加工を行い、次いで、カート
リッジ6a、6bを反転させて後、前記ワークに対し第2
チップ10a、10bにより、例えば、仕上切削加工を行う
ものである。
然しながら、前記の従来技術では、ワークに対し第1チ
ップ8a、8bにより荒切削加工を行って後、止ねじ12
a、12bを弛緩してカートリッジ6a、6bを溝部4a、
4bから一旦取り外し、前記カートリッジ6a、6bを反
転させて第2チップ10a、10bをカッターボデイ2の外
方に指向させて再び溝部4a 、4b に嵌合しなければな
らない。さらに、止ねじ12a、12bをこのカッターボデ
イ2に螺入して楔体14a、14bの押圧力により前記カー
トリッジ6a、6bをカッターボデイ2に堅固に固定しな
ければならない。
そこで、特に、前記カッターボデイ2を用いてクランク
軸等を精度よく加工するために、このカッターボデイ2
には極めて多数のカートリッジ6a 、6b を装着する必
要がある。従って、前記カートリッジ6a 、6b を反転
させる作業は相当な煩わしさと時間とを要する。結局、
工場内における効率的な作業工程が達成出来ないという
不都合が生ずる。
さらにまた、クランク軸のピン等を加工する際には、そ
の外周部を良好な精度で加工すると共に、前記ピンの軸
線方向に対しても所望の寸法精度で正確に加工する必要
があるが、前記の従来技術では、チップ8a 、8b およ
び10a、10bをカッターボデイ2の軸線方向に対して調
整する機構を設けていない。このため、カッターボデイ
2の溝部4a、4b、カートリッジ6a、6b 並びに夫々
のチップ8a、8bと10a、10bを高精度に形成しなけれ
ばならず、しかも、その装着にも相当な技術を必要とす
る。結果的に、カッターボデイ、カートリッジ並びにチ
ップの製造作業並びに装着工程が複雑となり、特に荒切
削工程から仕上切削工程に移行する際の作業に多大な時
間を要するばかりか加工工具全体としてかなり高価なも
のとなる欠点が露呈する。
本発明は前記の不都合を克服するためになされたもので
あって、例えば、荒加工用刃部から仕上加工用刃部への
切り換えを極めて容易に行うことが出来、単一のフライ
スカッターで異なる二種以上の加工を効率的に同うと共
に、精度の高い加工作業を施すことが可能なフライスカ
ッターの切刃調整方法および装置を提供することを目的
とする。
前記の目的を達成するために、本発明は回転駆動源に連
結するカッターボデイと、前記カッターボデイの内周側
に変位自在に装着された二種以上の複数個の切刃と、前
記切刃の中のいずれか一方と係合するリング部材とを含
み、前記リング部材をカッターボデイに対して回動させ
ることにより前記一方の切刃の全てをカッターボデイに
対して一体的に変位させて位置調整し、次いで、前記カ
ッターボデイに対して前記リング部材を固定することに
より前記切刃を位置決め保持することを特徴とする。
さらにまた、本発明は円形状のカッターボデイの内周側
に少なくとも溝状の第1の刃部取付部と第2の刃部取付
部とを画成し、前記第1刃部取付部と第2刃部取付部と
に切刃である切削用チップを固着した互いに種類の異な
る刃部を変位自在に装着し、前記カッターボデイにリン
グ部材を嵌合し、前記リング部材を少なくとも前記刃部
のいずれか一方と直接若しくは間接的に係合させてこの
リング部材を回動することにより前記一方の刃部を一体
的に切削方向に対して変位させて前記チップをワークに
対して位置調整可能に構成することを特徴とする。
本発明では、カッターボデイの内周側に二種類の刃部、
例えば、荒加工用刃部と仕上加工用刃部とを配設し、先
ず、前記荒加工用刃部によりワークに対し荒切削加工を
施す。次いで、リング部材をカッターボデイに対して回
動させることによって仕上加工用刃部をカッターボデイ
の半径方向および/または軸線方向に一体的に突出させ
た後、前記仕上加工用刃部によりワークに対し仕上切削
加工を行う。
次に、本発明に係るフライスカッターの切刃調整方法に
ついてそれを実施するための装置との関係において好適
な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に
説明する。
第2図乃至第4図において、参照符号20は当該フライス
カッター装置を構成するカッターボデイを示す。カッタ
ーボデイ20の中央部には大径な開口部22を形成してお
り、前記カッターボデイ20の外周端縁部に段部23を介し
て薄肉状のフランジ部24を形成する。前記フランジ部24
には等間隔離間してボルト挿通用孔部26a乃至26fを形成
し、さらに、このフランジ部24には前記段部23に近接し
て等間隔に螺孔28a乃至28cを穿設し、夫々の螺孔28a
乃至28cの中間部に位置決め用孔部30a乃至30cを形成
しておく。
カッターボデイ20の開口部22を画成する内周面部には一
対の第1の取付部32a、32bを等間隔離間して、例え
ば、3乃至9個所に千鳥状に形成すると共に、第2の取
付部34a、34bを交互に、すなわち、千鳥状に形成して
おく。この場合、前記第1取付部32a、32bは後述する
仕上加工用刃部をカッターボデイ20の軸線方向および半
径方向に変位可能に装着するためのものであり、一方、
第2取付部34a、34bは後述する荒加工用刃部を前記カ
ッターボデイ20の軸線方向に変位可能に装着するための
ものである。
第1取付部32aはカッターボデイ20の半径方向に指向す
る平行な二つの側面部36a、38aを含み、前記側面部36
a、38aの一端部側には回転方向に指向して傾斜する段
面部40aが形成される。段面部40aの両端部には夫々カ
ッターボデイ20の半径方向に指向して平行な二つの側面
部42a、44aを形成しており、前記段面部40aと側面図
44aの隅角部は直角より小さな角度θ゜を有している。
また、側面部36a、38aと直交して形成される面部46a
はカッターボデイ20の半径方向外方に指向してこのカッ
ターボデイ20の内部に傾斜しており、前記面部46aおよ
び側面部42a、44aと一体的に形成されて回転方向に指
向する面部48aには半径方向に指向して孔部50aを穿設
する。前記孔部50aは段部を介して大径な孔部52aに連
通し、さらに、カッターボデイ20のフランジ部24には前
記孔部52aと連通して半径方向外方に延在する溝部54a
が形成されている。なお、前記カッターボデイ20の内周
面部と側面部36aの隅角部には切削屑を外部に導出させ
るための逃げ溝55aを形成しておく。
一方、第1取付部32bは前述した第1取付部32aと同様
に構成されるものであり、従って、同一の構成要素には
同一の参照数字にbを付してその詳細な説明は省略す
る。
さらにまた、第2取付部34a、34bは略角柱状を呈して
おり、前記第2取付部34a、34bを構成しカッターボデ
イ20の回転方向に指向する面部56a、56bには刃部取付用
の第1の螺孔58a、58bと刃部位置調整用の第2の螺孔
60a、60bを前記カッターボデイ20の軸線方向に整列して
穿設する(第3図参照)。この場合、前記第2螺孔60
a、60bは第2取付部34a、34bに形成される半円柱状
の溝部62a、62bの中心軸線に対応している。さらに、面
部56a、56bとカッターボデイ20の半径方向に指向して傾
斜する面部64a、64bとの隅角部には直角より小さな角
度を設けておくと好適である。また、面部64a、64bに
対応する面部と前記カッターボデイ20の内周面部の隅角
部には逃げ溝65a、65bが形成される。
そこで、第1取付部32a、32bに仕上切削加工用第1の
刃部66a、66bを装着する。前記第1刃部66a、66bは
膨出する形状の第1の嵌合部68a、68bと第2の嵌合部
70a、70bとを含む。前記第1嵌合部68a、68bを構成
する両側面部72a、72bと74a、74bの一端部側、すな
わち、第2嵌合部70a、70bとの境界部位には段面部40
a、40bに対応して傾斜する面部76a、76bを形成す
る。この場合、前記面部76a、76bと第2嵌合部70a、70
bを構成する面部78a、78bとの隅角部は所定角度θ゜
だけ傾斜形成しておく。第1刃部66a、66bを構成する
一面部80a、80bは面部72a、72bから離間する方向に
指向して外方に傾斜しており、前記面部80a、80bに対
応する面部82a、82bは第2嵌合部70a、70bに指向して
外方に傾斜している。この場合、前記面部82a、82bの
傾斜は第1取付部32a、32bの面部46a、46bの傾斜角
に対応している。また、側面部74a、74bにはチップ取
付用溝部84a、84bを形成し、一方、第1刃部66a、66bの
先端部を構成する面部には湾曲する逃げ面86a、86bを
形成し、前記逃げ面86a、86bにはボルト挿通用孔部88
a、88bを貫通形成しておく。前記チップ取付用溝部84
a、84bには仕上加工用チップ90a、90bをろう付け、あ
るいは、ボルト等を介して固着する。なお、前記チップ
90a、90bには互いに直交する方向に夫々切刃部92a、
92bと94a、94bが設けられている。
このようにして構成される第1刃部66a、66bにロッド部
材96a、96bを装着する。前記ロッド部材96a、96bは第
1取付部32a、32bの孔部50a、50bに嵌合するもので
あり、その一端縁部近傍にフランジ部98a、98bを形成す
ると共に、前記ロッド部材96a、96bの一端部側には略
半球状の円滑な表面からなる係合面100a、100bを形成し
ておく。また、前記ロッド部材96a、96bには軸線に沿っ
て螺孔102a、102bを穿設する。
そこで、第1刃部66a、66bの孔部88a、88bに所定の弾
性を有するねじ部材104a、104bを挿通し、夫々の先端部
を螺孔102a、102bに螺入して前記第1刃部66a、66bに
ロッド部材96a、96bを固着する。なお、フランジ部98
a、98bとカッターボデイ20の孔部52a、52bにより画成
される空間内にはコイルスプリング106a、106bを介装し
ておく。
一方、第2取付部34a、34bには荒切削加工用の第2の刃
部108a、108bを装着する。前記第2刃部108a、108bの一
面部110a、110bと面部112a、112bとの隅角部は第2取付
部34a、34bの面部56a、56bと64a、64bとの隅角部に対応
して傾斜している。前記面部112a、112bに対応する面部
にはチップ取付用の溝部114a、114bを形成し、面部110
a、110bに対応する面部には屈曲する逃げ面116a、116b
を形成すると共に、前記逃げ面116a、116bにはボルト挿
通用孔部118a、118bを貫通穿設する。また、第2刃部10
8a、108bの面部120a、120bは面部112a、112bから離間す
るに従って外方に傾斜し、一方、前記面部120a、120bに
対応する面部122a、122bは逃げ面116a、116bから離間す
る方向に指向して外方に傾斜している。第2刃部108a、
108bの溝部114a、114bには荒加工用チップ124a、124bが
ろう付けあるいはボルト等を介して固着される。前記チ
ップ124a、124bには互いに直交する方向に切刃部126a、
126bと128a、128bとを設けておく。
ここで、第2刃部108a、108bの孔部118a、118bにボルト
130a、130bを挿通し、夫々の先端部を螺孔58a、58bに螺
入して前記第2刃部108a、108bを第2取付部34a、34b
に装着する。さらに、調整ねじ132a、132bを螺孔60a、6
0bに螺入し夫々のテーパ部134a、134bで面部120a、120b
を押圧して刃部108a、108bの位置調整を行う。
ところで、カッターボデイ20には第1刃部66a、66bの位
置調整手段であるリング部材136 を装着する。前記リン
グ部材136 の中央部に段部23に対応して大径な開口部13
8 が設けられる。前記開口部138 を画成する内周面部に
は第1刃部66a、66bに係着されるロッド部材96a、96b
に係合する一対の押圧面140a、140bを形成する。前記押
圧面140a、140bはリング部材136 の略半径方向外方に指
向してこれをえぐるように湾曲形成される。すなわち、
ロッド部材96a、96bの係合面100a、100bに対応するよ
うに前記リング部材136 の略円周方向に指向して傾斜し
ている。さらに、リング部材136 にはカッターボデイ20
の螺孔28a乃至28cに対応する段付長円146a乃至146cと前
記カッターボデイ20の孔部30a乃至30cに対応する孔部
148a乃至148cを形成する。この場合、前記孔部148a乃至
148cとカッターボデイ20の孔部30a乃至30cとが一致す
る位置において、押圧面140a、140bがロッド部材96a、
96bを介して第1刃部66a、66bを所定方向に押圧し、
これらに設けられるチップ90a、90bがワークに対し仕
上切削を行い得るように、夫々の孔部148a乃至148cの位
置を選択しておくことが望ましい。
本発明のフライスカッターの切刃調整方法を実施するた
めの装置は基本的には以上のように構成されるものであ
り、次にその作用並びに効果について説明する。
そこで、先ず、荒切削加工用第2刃部108a、108bによる
加工作業時には仕切切削加工用第1刃部66a、66bが前
記荒切削加工を干渉しないように前記刃部66a、66bを
カッターボデイ20の内部に待機させておく。すなわち、
リング部材136を矢印A方向に回動して長円146a乃至146
cの一端部側をカッターボデイ20の螺孔28a乃至28cに
一致させる。次いで、ボルト150a乃至150cを前記長円14
6a乃至146cに貫通させて夫々の先端部を前記螺孔28a乃
至28cに螺入してリング部材136 をカッターボデイ20に
固着する。これによって、夫々の押圧面140a、140bが第
4図に示すように位置決めされる。このため、ロッド部
材96a、96bはコイルスプリング106a、106bの弾発力に
より矢印C方向に変位し、前記ロッド部材96a、96bを
装着する第1刃部66a、66bは傾斜する面部46a、82a
の作用下に矢印E方向に変位する(第5図参照)。従っ
て、仕上加工用チップ90a、90bは第2刃部108a、108b
に固着される荒加工用チップ124a、124bよりもカッター
ボデイ20の内方に位置決めされる。
次いで、第2刃部108a、108bの位置調整を行う。すなわ
ち、前記第2刃部108a、108bを固着するボルト130a、13
0bを僅かに弛緩し、調整ねじ132a、132bを所定方向に螺
回して夫々のテーパ部134a、134bに当接する面部122a、
122bを介して前記第2刃部108a、108bをカッターボデイ
20の軸線方向に所定距離変位させる。そこで、ボルト13
0a、130bを螺孔58a、58bに螺入すれば、第2刃部108
a、108bは夫々の面部110a、110bと112a、112bとを第2
取付部34a、34bの面部56a、56b並びに64a、64bに
押圧されて強固に固定される。この場合、チップ124a、
124bの切刃部126a、126bの間隔Hは切削されるワー
ク、例えば、クランクピン152 の軸線方向の長さに対し
所望の寸法より仕上代を見込んで短く選択しておく。
そこで、カッターボデイ20に設けられた孔部26a乃至26f
を介して前記カッターボデイ20を装着した回転駆動機構
に連結する回転駆動軸154 を回転すれば、カッターボデ
イ20は、図中、矢印B方向に回転するに至る。そして、
この回転するカッターボデイ20をクランクピン152 側に
近接変位させれば、代2取付部34a、34bに装着されて
いる複数のチップ124a、124bの切刃部128a、128bが前記
クランクピン152 の所定の部位を荒切削加工し、一方、
切刃部126a、126bがこのクランクピン152 の軸線方向に
対し荒切削加工を施す。さらに、前記カッターボデイ20
あるいはクランク軸を所定の方向に変位させて、クラン
クピン152 の外周部全周を複数のチップ124a、124bによ
り荒切削加工を行う。その際、クランクピン152 から発
生する切削屑はカッターボデイ20に形成された逃げ溝65
a、65bから好適に外部に導出される。
このようにして、第2刃部108a、108bによるクランクピ
ン152 の荒加工作業を終了して後、回転駆動軸154 の回
転を停止し、次いで、仕上加工用第1刃部66a、66bの
位置調整を行う。この場合、前記第1刃部66a、66bの
位置調整に先立ち、ボルト150a乃至150cを弛緩し、リン
グ部材136 を回動自在としておく。そこで、リング部材
136 を矢印B方向に回動すれば、押圧面140a、140bがロ
ッド部材96a、96bの係合面100a、100bを矢印D方向に
押圧する。このため、ロッド部材96a、96bはコイルス
プリング106a、106bの弾発力に抗して矢印D方向に変位
し、第1刃部66a、66bは同様にして矢印D方向に押圧
されて変位する。その際、前記第1刃部66a、66bの傾
斜する面部82a、82bが第1取付部32a、32bの面部46
a、46bに当接すると共に、ロッド部材96a、96bを第
1刃部66a、66bに装着しているねじ部材104a、104bを
所定の弾性を有する材料で形成するため、前記ロッド部
材96a、96bが矢印D方向へ変位するに従って前記第1
刃部66a、66bは、第5図中、矢印F方向に変位する。
結局、チップ90a、90bの切刃部92a、92bはカッター
ボデイ20の軸線方向外方に変位して夫々の切刃部92a、9
2bの側壁端の離間距離Hはクランクピン152 の軸線方
向に対し正確な寸法精度で設定される(第6図参照)。
一方、チップ90a、90bの切刃部94a、94bはカッター
ボデイ20の半径方向内方に変位し、荒加工用のチップ12
4a、124bの切刃部128a、128bより前記クランクピン152
側に近接して位置決めされる。このように位置決めした
後、再び、ボルト150a乃至150cを緊締すれば、前記位置
は固定されたものとなる。なお、この場合、リング部材
136 を矢印B方向に回動する際、前記リング部材136 に
はコイルスプリング106a、106bの弾発力がロッド部材96
a、96bの係合面100a、100bを介して矢印A方向に作用
する。そこで、リング部材136 の孔部148a乃至148cとカ
ッターボデイ20の孔部30a乃至30cとに図示しないピン
部材を嵌合しておけば、これによって位置決めが確定的
なものとなり、ボルト150a乃至150cの螺入作業が一層容
易化し、第1刃部66a、66bの位置調整作業はより正確
且つ簡易なものとなる。
次いで、回転駆動軸154 を矢印B方向に回転させながら
カッターボデイ20あるいはクランク軸を所定の方向に変
位させれば、仕上加工用チップ90a、90bの切刃部92
a、92bおよび94a、94bを介してクランクピン152 の
外周並びに軸線方向に対し極めて寸法精度の高い切削加
工を施すことが出来る。なお、前記仕上切削加工時にク
ランクピン152 から発生する切削屑はカッターボデイ20
の逃げ溝55a、55bから好適に外部へ導出される。
この場合、本発明によれば、リング部材136 を介して複
数の仕上加工用チップ90a、90bを一括して位置決め調
整し、仕上切削加工に待機させる。一方、クランクピン
152 に対し荒加工用チップ124a、124bにより荒切削加工
を行う際には前記チップ90a、90bをカッターボデイ20
の内方に退動させる。すなわち、荒切削加工時にはワー
クに対してチップ90a、90bを所定距離離間させてお
き、荒切削加工終了後には夫々のチップ90a、90bを前
記カッターボデイ20の外方に突出させて前記クランクピ
ン152 に仕上切削加工を施す。このため、従来のよう
に、カートリッジを一つずつ反転させる等のように極め
て煩雑で且つ時間を要する作業を必要としない。すなら
ち、リング部材136 の回動調整を行うだけで、多数の第
1刃部66a、66bを同時に位置調整して即座に荒切削加
工工程から仕上切削加工工程へと移行することが出来、
作業を効率的に行うことが可能となる。
さらにまた、第1刃部66a、66bがリング部材136 の押
圧面140a、140bにより矢印D方向に押圧される際に、第
1取付部32a、32bの面部44a、44bと段面部40a、40
bに前記第1刃部66a、66bの面部78a、78bと76a、
76bとが押圧される。ここで、前記面部44a、44bと断
面図40a、40b並びに面部78a、78bと76a、76bの夫
々の隅角部が直角より小さな角度θ゜を有しているた
め、前記第1刃部66a、66bは夫々の取付部32a、32b
に強固に固定することが出来る。
なお、本実施例では、内周部に複数のチップを有するカ
ッターボデイについて説明しているが、例えば、カッタ
ーボデイの外周部に同様にして取付部を形成し、内周部
近傍にリング部材等の位置調整手段を設けるように構成
すれば、本実施例と同様な効果が得られることは容易に
諒解されよう。
以上のように、本発明によれば、単一のカッターボデイ
に二種類の複数の刃部を装着し、先ず、一方の刃部によ
りワークに対して第1の加工を行って後、刃部位置調整
手段を介して他方の刃部を同時に且つ一体的に位置決め
調整し、前記他方の刃部によりワークに対して第2の加
工を行っている。このため、特に、多数の刃部を設ける
場合、前記地方の刃部を一つずつ位置調整することな
く、極めて短時間で且つ簡単に一方の加工工程から他方
の加工工程、例えば、荒切削加工工程から仕上切削加工
工程への準備を行うことが出来る。結局、クランク軸等
のように多種類の加工を必要とするワークに対しより一
層効率的且つ精度の高い加工作業を行うことが可能とな
る。
以上、本発明について好適な実施例を挙げて説明した
が、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに
設計の変更が可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来技術に係るフライスカッター装置の一部省
略斜視図、 第2図は本発明に係るフライスカッター装置を構成する
カッターボデイの概略説明図、 第3図は当該カッターボデイの一部概略説明図、 第4図は当該カッターボデイの一部平面図、 第5図は第4図のV−V線断面図、 第6図は当該カッターボデイに装着する刃部の取付状態
を示す説明図、 第7図は当該カッターボデイにおける刃部の位置調整の
説明図である。 20……カッターボデイ、22……開口部 32a、32b、34a、34b……取付部 50a、50b……孔部、66a、66b……刃部 68a、68b、70a、70b……嵌合部 90a、90b……チップ 92a、92b、94a、94b……切刃部 96a、96b……ロッド部材、100a、100b……係合面 106a、106b……コイルスプリング 108a、108b……刃部、124a、124b……チップ 126a、126b、128a、128b……切刃部 132a、132b……調整ねじ、136 ……リング部材 138 ……開口部、140a、140b……押圧面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動源に連結するカッターボデイと、
    前記カッターボデイの内周側に変位自在に装着された二
    種以上の複数個の切刃と、前記切刃の中のいずれか一方
    と係合するリング部材とを含み、前記リング部材をカッ
    ターボデイに対して回動させることにより前記一方の切
    刃の全てをカッターボデイに対して一体的に変位させて
    位置調整し、次いで、前記カッターボデイに対して前記
    リング部材を固定することにより前記切刃を位置決め保
    持することを特徴とするフライスカッターの切刃調整方
    法。
  2. 【請求項2】円形状のカッターボデイの内周側に少なく
    とも溝状の第1の刃部取付部と第2の刃部取付部とを画
    成し、前記第1刃部取付部と第2刃部取付部とに切刃で
    ある切削用チップを固着した互いに種類の異なる刃部を
    変位自在に装着し、前記カッターボデイにリング部材を
    嵌合し、前記リング部材を少なくとも前記刃部のいずれ
    か一方と直接若しくは間接的に係合させてこのリング部
    材を回動することにより前記一方の刃部を一体的に切削
    方向に対して変位させて前記チップをワークに対して位
    置調整可能に構成することを特徴とするフライスカッタ
    ー装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項記載の装置におい
    て、カッターボデイとこのカッターボデイに外嵌するリ
    ング部材との間に刃部に連結されたロッドと弾性体とを
    介装し、前記リング部材の回動作用下にロッドを押圧し
    若しくは前記弾性体の弾発力下にロッドへの押圧力を解
    放して刃部を構成するチップの進退動作を行うよう構成
    してなるフライスカッター装置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項記載の装置におい
    て、一方の刃部に弾性体を介して前記一方の刃部をカッ
    ターボデイの半径方向に引張するロッドを係着し、リン
    グ部材にボルト挿通用の長円と押圧面を形成すると共に
    前記長円にボルトを挿通することにより前記リング部材
    をカッターボデイに装着し、前記リング部材を所定方向
    に回動して前記押圧面でロッドを押圧し、前記一方の刃
    部をカッターボデイの軸線方向に位置調整してなるフラ
    イスカッター装置。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第4項記載の装置におい
    て、前記一方の刃部を装着する取付部にカッターボデイ
    の半径方向に指向して傾斜する斜面部と、前記半径方向
    に指向しロッドを嵌合する孔部と、前記カッターボデイ
    の回転方向に指向して傾斜する段部とを形成し、一方、
    前記取付部の形状に対応する前記一方の刃部に弾性を有
    する緊締手段を介してロッドを係着し、リング部材の押
    圧面の押圧力により前記ロッドをカッターボデイの半径
    方向に変位させて前記一方の刃部を取付部の傾斜面に沿
    ってカッターボデイの軸線方向および半径方向に位置調
    整すると共に、前記一方の刃部を前記取付部の段部に係
    合させて前記一方の刃部を取付部に押圧するようにして
    装着してなるフライスカッター装置。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第5項記載の装置におい
    て、前記一方の刃部を装着する取付部はカッターボデイ
    の両側部から交互に設けてなるフライスカッター装置。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第2項記載の装置におい
    て、二種類の刃部の中、他方の刃部をテーパを有する調
    整ねじに係合させてカッターボデイの軸線方向に位置調
    整可能に構成してなるフライスカッター装置。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第2項乃至第7項のいずれ
    かに記載の装置において、一方の刃部は仕上切削加工用
    チップを有し、他方の刃部は荒切削加工用チップを有し
    てなるフライスカッター装置。
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