JPH0638906Y2 - 融雪装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は融雪ケース内に投入した雪を輻射熱により溶融
するようにした融雪装置の改良に関する。

（従来の技術） 従来は、融雪ケースの下部にバーナーを具備した燃焼室
を形成し、該燃焼室の天板を融雪板とし、前記ケース内
に投入した雪を溶融していた。

（考案が解決しようとする問題点） 前記従来技術の場合、融雪板が固定であるため投入され
た雪で、常時融雪板の温度が低下させられてしまい燃焼
室からの熱を多量に必要としていた。加えて、融雪板上
の溶融した水が、この板上を流下するが、この水温が低
いため、融雪板の温度をさらに奪うこととなり融雪効率
が低かった。

（問題点を解決するための手段） 本考案に係る融雪装置においては、投入口を形成せる融
雪ケースの下部に一側面をバーナーの火炎放射口に接続
すると共に外周に多数の通孔を穿設せる燃焼筒を横設
し、該燃焼筒を囲繞する波形融雪ローターを強制回転す
べく配設し、そして、該波形融雪ローターの下半部は非
接触雪空間となしてある。

（作用） バーナーを点火することにより燃焼筒の通孔からは火炎
及び燃焼ガスが放射状に放出される。この放出が該燃焼
筒の外周を囲繞する波形融雪ローターに対しては、輻射
熱となり温度上昇される。次に、投入口より融雪ケース
内に入った雪は、高温化状態で強制回転する波形融雪ロ
ーターの上半部に周接し溶融される。該波形融雪ロータ
ーは上半部では投入された雪と接触するために熱が奪わ
れ温度が低下する。ところが、このローターの下半部分
は非接触雪空間としており、燃焼筒からの輻射熱を受け
再び高温化される。他方溶融した水は波形融雪ローター
の円周面に沿って速やかに下方に落下し、加えて該ロー
ターの強制回転によって振り払われる。

（実施例） 本考案に係る融雪装置の一実施例に就いて添付図面を参
照し以下に説明する。１は、融雪装置を備えた融雪ケー
スで、該融雪ケース１の上部は、開口して投入口1aを形
成し、他方、底面1bは排水口1cに向け下傾すべく成す。
前記融雪ケース１の下部には外周に多数の通孔2a,2a...
を穿設せる燃焼筒２を横設する。実験結果によれば、該
通孔2a,2a...の配設数は、上半部の数を下半部の数より
多くすると後述する波形融雪ローター４の外周温度分布
がより均温化し融雪効率の向上に有効であった。該燃焼
筒２の一側は前記融雪ケース１の側壁外側に取り付けた
バーナー３の火炎放射口3aに接続する。前記燃焼筒２の
外周には、該筒２を取り囲むように波形融雪ローター４
を配設する。該波形融雪ローター４の外周面には多数の
小穴4a,4a,...を穿設する。前記波形融雪ローター４は
モーター５に連動して強制回転すべく成す。そして、前
記融雪ケース１は波形融雪ローター４の上、下略半分位
置付近で上、下に二区分し、投入された雪が下方に直接
落下することなく、然も波形融雪ローター４の下半部は
非接触空間1dとなるよう融雪ケース１の内壁面にガイド
仕切板7.8を設けている。尚、実施例においては、本考
案の融雪装置を手押走行方式の台車上に搭載して、移動
しながら融雪することができるように構成している。

（考案の効果） 燃焼筒からの輻射熱を受けながら強制回転する波形融雪
ローターは上半部では溶融により温度低下となるが、下
半部では温度上昇がされるから、投入された雪に接触す
る上半部の波形融雪ローラーの接触面温度を高温化する
ことができるので融雪効率が高く、然も溶融した水が波
形融雪ローターへ接触する時間及び量を短少化している
ので融水の温度を必要以上に上げずに排水し、無駄な熱
を消費しないで済み、従って熱効率の高い融雪装置を提
供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係る融雪装置の一実施例を示したもの
で、第１図は側断面図で第２図は正断面図である。 図面の主な符号の説明 １……融雪ケース,1a……投入口 1d……非接触雪空間,2……燃焼筒 2a……通孔,3a……バーナー 3a……火炎噴射口,4……波形融雪ローター

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】投入口を形成せる融雪ケースの下部に一側
   面をバーナーの火炎放射口に接続すると共に外周に多数
   の通孔を穿設せる燃焼筒を横設し、該燃焼筒を囲繞する
   波形融雪ローターを強制回転すべく配設し、そして、該
   波形融雪ローターの下半部は非接触雪空間となしてある
   融雪装置。