JPH0638826Y2 - 部品装着装置のカセットクランプ機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は部品供給カセットを装置本体側のカセット支持
部に取付け、前記部品供給カセットにより、一定の間隔
毎に送られてくる電子部品を、装置本体に設けたマウン
トヘッドで、プリント基板上に装着（マウント）するよ
うにした部品装着装置において、部品供給カセットをカ
セット支持部に固定した状態で取付けるためのカセット
クランプ装置に関するものである。

［考案の概要］ 本考案は、部品供給カセットの下端にクランプピン挿入
孔を有するブラケットを設ける一方、部品供給カセット
を取付ける装置本体のカセット支持部には、前記ブラケ
ットを挿入するブラケット挿入孔と、前記クランプピン
挿入孔に嵌合するクランプピンと、該クランプピンをク
ランプピン挿入孔に嵌合したり、嵌合を外したりするク
ランプピン操作体とが設けられていて、前記カセットの
下端に設けたブラケットを、装置本体に設けたブラケッ
ト挿入孔に挿入し、該ブラケットのクランプピン挿入孔
には、クランプピン操作体でクランプピンを嵌合して、
部品供給カセットを装置本体のカセット支持部に取付け
るようになっている部品装着装置のカセットクランプ機
構において、 前記クランプピンと、クランプピン操作体を、ピストン
ロッドと、該ピストンロッドを操作するエアーやオイル
等の圧力シリンダとで構成し、 前記ピストンロッドの先端部には、円錐台形状のテーパ
面が設けられていて、該円錐台形状テーパ面の先端部は
クランプピン挿入孔よりも小径に形成されていて、基端
部はクランプピン挿入孔よりも大径に形成されていると
共に、前記部品供給カセットとカセット支持部には互い
に嵌合する位置決めピンと位置決めピン挿入孔を設ける
ことにより、部品供給カセットのカセット支持部への取
付け、取外しを簡単かつ確実に行うことができるように
したものである。

［従来の技術］ IC等の電子部品をプリント基板に装着する部品装着装置
として、特公昭55-49431号公報の自動挿入装置が知られ
ている。

この装置は第６図に示したように、複数枚のプリント基
板１…１を長手方向に一列に並べて保持する一対のレー
ル2,2と、前記一対のレール2,2の長手方向に対して直角
方向に移動制御する第１の移動制御手段（図示省略）
と、前記複数枚のプリント基板１…１を同時にレール2,
2の長手方向にレール2,2に沿って移動制御する第２の制
動制御手段（図示省略）と、前記レール2,2の一端側よ
り未加工のプリント基板１…１をレール2,2上に順次供
給するプリント基板供給部３と、前記レール2,2の他端
側より出てくる完成したプリント基板１…１を収納する
プリント基板収納部４と、前記レール2,2に沿って一列
に配置され、複数種の電子部品5,6,7,8毎に設けられ、
前記複数枚のプリント基板１…１に、それぞれ種類の異
なる電子部品を上方より供給して、各プリント基板１…
１に設けた透孔に電子部品のリードを挿入する部品供給
装置9,10,11,12と、前記プリント基板１…１の下面に現
われる部品のリードを折曲して電子部品を固定するアン
ビル13…13と、前記第1,第２の移動制御手段を制御し
て、複数枚のプリント基板１…１を前記レール2,2に沿
って前記プリント基板収納部５の方向に搬送しながら、
複数の部品供給装置９〜12に対して複数枚のプリント基
板１…１の各挿入位置のうち最短距離に位置するプリン
ト基板１…１に所定の部品供給装置９〜12より電子部品
が挿入されるように前記プリント基板１…１を前記部品
供給装置９〜12に対して位置決めすると同時に、その部
品供給装置９〜12を動作させて電子部品５〜８をプリン
ト基板１…１に挿入するように制御する数値制御装置14
とを備えている。

15は部品供給装置９に電子部品５を送り出す部品送出ド
ラムであり、該ドラム15から部品供給装置９に向けて送
り出されるテープ16に電子部品５…５が一定の間隔で貼
着されている。そしてテープ16と共に部品供給装置９側
に送り出された電子部品５…５は部品供給装置９の挿入
チャック17で把持されて、プリント基板１…１に挿入さ
れるようになっている。

また18,19,20は部品供給装置10,11,12に電子部品6,7,8
を送り出す筒状の部品送出マガジンであり、これらマガ
ジン18,19,20は垂直に立設された状態になっていて、そ
の中に電子部品6,7,8がそれぞれ積み重ねられていて、
最下端の電子部品がそれぞれ部品供給装置10,11,12の挿
入チャック21,22,23で取り出されて、プリント基板１…
１に挿入されるようになっている。

なお24は前記部品送出ドラム15や部品送出マガジン18,1
9,20が取付けられている装置本体の部品（ドラム）支持
部である。

［考案が解決しようとする問題点］ ところで、この種の部員装着装置においては、部品送出
ドラム15等を如何にして簡単かつ確実に部品（ドラム）
支持部24に取付けるかという問題がある。

そこで、第７図に示したように部品送出ドラム15をフレ
ーム25に取付けて、カセット化し、該部品供給カセット
26の下端に、クランプピン挿入孔27を有するブラケット
28を設ける一方、装置本体の部品支持部（以下カセット
支持部という）24には、前記ブラケット28を挿入するブ
ラケット挿入孔29と、前記クランプピン挿入孔27に嵌合
するクランプピン30と、該クランプピン30をクランプピ
ン挿入孔27に嵌合したり、嵌合を外したりするクランプ
ピン操作部31とを設けてカセットクランプ機構32を構成
し、前記クランプ操作体31でクランプピン30をブラケッ
ト28側に向けてスライドさせて、クランプピン30の先端
をクランプピン挿入孔27に嵌合して、ブラケット28乃至
部品供給カセット26をカセット支持部24にクランプする
という方式のカセットクランプ機構32も開発されるに至
ったが、このカセットクランプ機構32においては、第７
図に示したようにクランプピン30をコイルスプリング34
で弾発して、クランプピン30の先端をクランプピン挿入
孔27に嵌合し、ブラケット28乃至部品供給カセット26を
カセッチ支持部24にクランプする一方、クランプピン操
作体31としてのハンドルレバーでコイルスプリング34の
ばね力に抗してクランプピン30を押し戻してブラケット
28乃至部品供給カセット26のクランプを解除する構成に
なっていたために次に述べるような問題点があった。な
お第７図において35は部品送出ドラム15から送り出され
る部品貼着テープである。

（１）部品供給カセット26の下方にクランプピン操作体
31としてのハンドルレバーが位置するためにクランプピ
ン操作体31の操作性が悪い。

（２）コイルスプリング34のばね力でクランプ力を得て
いるため、コイルスプリング34のばね力の劣化により、
クランプ力が低下してしまう。

（３）クランプ力を調整するのが難しい。

本考案は上記従来の問題点を解決し、操作性が良く、ク
ランプ力の低下を起こすことのない、またクランプ力の
調整が容易なカセットクランプ機構を提供することを目
的として為されたものである。

［問題点を解決するための手段］ 部品供給カセットの下端に、クランプピン挿入孔を有す
るブラケットを設ける一方、部品供給カセットを取付け
る装置本体のカセット支持部には、前記ブラケットを挿
入するブラケット挿入孔と、前記クランプピン挿入孔に
嵌合するクランプピンと、該クランプピンをクランプピ
ン挿入孔に嵌合したり、嵌合を外すクランプピン操作体
とを設けることにより構成した部員装着装置のカセット
クランプ機構において、 前記クランプピンとクランプピン操作体を、ピストンロ
ッドと該ピストンロッドを操作（スライド）させる空圧
（エアー）シリンダや油圧シリンダ等の圧力シリンダと
で構成し、前記ピストンロッドの先端部には、円錐台形
状のテーパ面を設け、該円錐台形状のテーパ面の先端部
をクランプピン挿入孔よりも小径に形成し、基端部をク
ランプピン挿入孔よりも大径に形成すると共に、前記部
品供給カセットとカセット支持部には、互いに嵌合する
位置決めピンと位置決めピン挿入孔を設けた。

［作用］ 圧力シリンダに圧縮空気やオイル等を供給してピストン
ロッドを伸ばせば、該ピストンロッドの先端はブラケッ
トのクランプピン挿入孔に嵌合してブラケット乃至部品
供給カセットがクランプされ、ピストンロッドを縮めれ
ば、該ピストンロッドの先端はクランプピン挿入孔から
抜け出てブラケット乃至部品供給カセットのクランプが
解除される。

［実施例］ 次に本考案の部品装着装置のカセットクランプ機構を第
１〜第５図を参照して説明する。

第１図において、41が本考案のカセットクランプ機構で
あり、該カセットクランプ機構41は、部品供給カセット
42の下端に、クランプピン挿入孔43を有するブラケット
44を設ける一方、部品供給カセット42を取付ける装置本
体45のカセット支持部46には、前記ブラケット44を挿入
するブラケット挿入孔47と、前記クランプピン挿入孔43
に嵌合するクランプピン48と、該クランプピン48をクラ
ンプピン挿入孔43に嵌合したり、嵌合を外したりするク
ランプピン操作体49が設けられている。

前記部品供給カセット42は、上部に把持部50を設けた板
状のフレーム51と、該フレーム51の一端部に回転可能に
取付けられた部品送出ドラム52と、前記フレーム51の他
端部に設けられたテープ送出ノズル53と、前記フレーム
51の中央部に設けられた巻取ドラム54とを備えていて、
前記部品送出ドラム52には第２図に示したように長さ方
向に所定の間隔ｄをもたせた状態で電子部品55…55を貼
着したテープ56がテープ送出ノズル53側に送り出される
ようになっている。前記テープ56は所定の間隔をもって
切欠窓57…57を形成した剥離テープ（表面に離型剤が塗
布されているテープ）58と、該剥離テープ58の裏面に貼
着された粘着テープ（表面に粘着剤が塗布されているテ
ープ）59とからなっていて、電子部品55…55は前記切欠
窓57…57を通して粘着テープ59に貼着されるようになっ
ている。そして、前記部品送出ドラム52から送り出され
てきたテープ56は、テープ送出ノズル53の近傍に設けた
テープ分離用のローラ60で剥離テープ58と粘着テープ59
とに分離され、粘着テープ59による貼着を解かれた電子
部品55は部品供給装置61の吸引ノズル62で吸引されて、
プリント基板63上の所定の位置まで運ばれて載置され、
クリームハンダでプリント基板63に接続されるようにな
っている。

また前記ブラケット44はフレーム51の下面の略中央部に
垂直に設けられている。またフレーム51の下面には第１
図に示したようにブラケット44を中心にして、その左右
両側に位置決めピン64,65が設けられていて、これら位
置決めピン64,65をカセット支持部46に設けた位置決め
ピン挿入孔66,67に挿入すると、ブラケット44は自ずと
ブラケット挿入孔47に嵌合するようになっていると共
に、クランプピン挿入孔43を設けたブラケット44の先端
部はブラケット挿入孔47からカセット支持部46の下面側
に突出するようになっている。

またクランプピン48の一端部は第3,4図に示したように
前記クランプピン挿入孔43にぴっちりと嵌合する円錐台
形状のテーパ面68に形成されていると共に、他端部には
ピストン69が設けられている。そして前記ピストン69が
クランプピン操作体49としてのエアーシリンダ内に取付
けられていて、一方（第１）のエアー室70から圧縮空気
を排除し、他方（第２）のエアー室71に圧縮空気を供給
すればクランプピン（ピストンロッド）48はブラケット
44側に伸びて、その先端のテーパ面68がクランプピン挿
入孔47に嵌合して、ブラケット44をブラケット挿入孔47
の一側面側に押し付けてブラケット44乃至部品供給カセ
ット42のカセット支持部46にクランプし、これとは逆に
一方（第２）のエアー室71から圧縮空気を排除し、他方
（第１）のエアー室70に圧縮空気を供給すれば、クラン
プピン48がクランプピン挿入孔47から抜け出て、ブラケ
ット43乃至部品供給カセット42のカセット支持部46への
クランプを解くようになっている。

72はエアーシリンダ操作スイッチ（メカニカルバルブ）
であり、該スイッチ72は操作しやすいようにカセット支
持部46の一側部に設けられている。

なお部品装着装置73には、第５図に示したように多数の
部品供給カセット42…42が取付けられるようになってい
て、これら部品供給カセット42…42ごとに異なった電子
部品をプリント基板に供給できるようになっている。

実施例のカセットクランプ機構は上記のような構成であ
るから、部品供給カセット42のフレーム51の下面に設け
た位置決めピン64,65をカセット支持部46に設けた位置
決めピン挿入孔66,67に挿入すると、フレーム51の下面
に設けたブラケット44が自ずとブラケット挿入孔47に嵌
合する。そこで、エアーシリンダ操作スイッチ72を操作
して、クランプピン48をクランプピン挿入孔47に挿入す
ればブラケット44乃至部品供給カセット42はカセット支
持部46にガタつきを生じることなくしっかりと固定され
る。そして部品送出ドラム52から引き出したテープ56を
テープ分離用のローラ60に掛けて、剥離テープ58と粘着
テープ59とに分離して、剥離テープ58をテープ送出ノズ
ル53から装置本体内のカッタ（図示省略）に導入する一
方、粘着テープ59を巻取ドラム54に巻き付け、該巻取ド
ラム54で粘着テープ59を巻き取りながらテープ56を間欠
的に送り出して電子部品55…55を順次、吸引ノズル62側
に供給する。そしてテープ56を送り出し終わったら、今
度はエアーシリンダ操作スイッチ72を操作して、クラン
プピン48をクランプピン挿入孔47から引き抜けばブラケ
ット44のクランプが解除されるので部品供給カセット42
を取り外し、新しい部品供給カセット42と取り替えれば
よいのである。

なお実施例ではクランプピン操作体49としてエアーシリ
ンダを使用した場合を示したがこれは油圧シリンダであ
ってもよい。

［考案の効果］ 以上、説明したように本考案は、部品供給カセットに設
けたブラケットのクランプピン挿入孔に嵌合して、該ブ
ラケットを固定するクランプピンと、該クランプピンを
スライド操作するクランプピン操作体を、ピストンロッ
ドと、該ピストンロッドを操作する空圧シリンダや油圧
シリンダ等の圧力シリンダで構成したので次に述べるよ
うな効果がある。

（１）圧力シリンダの操作はメカニカルバルブ等を使用
して所謂遠隔操作することができ、従ってメカニカルバ
ルブをカセット支持部の側方等にセットしておくことに
より、クランプピン操作体としての圧力シリンダの操作
性を向上されることができる（従来はカセット支持部の
下方でクランプピン操作体を操作しなければならなかっ
たため操作しにくかった）。

（２）クランプ力を圧力シリンダの空圧や油圧で得てい
るために、長期間使用してもクランプ力が低下すること
がない（従来はコイルスプリングでクランプ力を得てい
たために長期間使用しているとどうしてもコイルスプリ
ングがへたりクランプ力が低下した）。

（３）圧力シリンダの空圧や油圧を変えることによりク
ランプ力を調整することができる。

（４）クランプピンとしてのピストンロッドの先端部に
設けた円錐台形状のテーパ面をクランプピン挿入孔に圧
着させ、かつ上記ピストンロッドでブラケットを押圧す
ることにより、位置決めピンを位置決めピン挿入孔の内
周面に圧着させることにより、部品供給カセットをカセ
ット支持部に正確に位置決め固定し、部品供給カセット
がカセット支持部上でガタついたりすることのないよう
に確実に取付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のカセットクランプ機構の側面図、第２
図はテープの断面図、第３図はカセットクランプ機構を
底面側から見た斜視図、第４図はエアーシリンダの断面
図、第５図は本考案のカセットクランプ機構を施した部
品装着装置の斜視図、第６図は部品装着装置の一例を示
す斜視図、第７図は従来のカセットクランプ機構の断面
図、第８図はクランプピンとピン挿入孔部分の拡大断面
図である。 41……カセットクランプ機構、42……部品供給カセッ
ト、43……クランプピン挿入孔、44……ブラケット、45
……装置本体、46……カセット支持部、47……ブラケッ
ト挿入孔、48……クランプピン、49……クランプピン操
作体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】部品供給カセットの下端に、クランプピン
   挿入孔を有するブラケットを設ける一方、部品供給カセ
   ットを取付ける装置本体のカセット支持部には、前記ブ
   ラケットを挿入するブラケット挿入孔と、前記クランプ
   ピン挿入孔に嵌合するクランプピンと、該クランプピン
   をクランプピン挿入孔に挿抜するクランプピン操作体と
   が設けられていて、 前記クランプピンと、クランプピン操作体は、ピストン
   ロッドと、該ピストンロッドを操作する圧力シリンダと
   で構成されて、 前記ピストンロッドの先端部には、円錐台形状のテーパ
   面が設けられていて、該円錐台形状のテーパ面の先端部
   はクランプピン挿入孔よりも小径に形成されていて、基
   端部はクランプピン挿入孔よりも大径に形成されている
   と共に、 前記部品供給カセットとカセット支持部には互いに嵌合
   する位置決めピンと位置決めピン挿入孔を設けたことを
   特徴とする部品装着装置のカセットクランプ機構。