JPH0638709U - 着座位置の後部の痛みを防ぐための改良動的支持体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 座席の構造が支持体の機能に影響を与えるこ
となしに、且つ使用者を外側に慴動させることなしに、
使用者の筋肉と背骨を正しく移動させるように突出を発
生させる座席後部の支持体を提供する。 【構成】 座席と使用者の背中との間に介在させた空気
室、および該空気室に付随するふくらませ部材と空気抜
き部材を備える着座位置の後部の痛みを防ぐための支持
体において；該空気室が剛性層状要素と共同しており、
且つ使用者の背中に接触させる非剛性層状要素を含み、
そして該空気室が共通の縦軸の向き合った面に位置する
２つの間隔をおいて離れている半分ずつの室に分割され
ていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は着座位置の後部の痛みを防ぐための改良動的支持体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

後部の痛みは長期間実質的に不動の位置をとる人に通常及ぼす妨害である。 たとえば乗物の操縦車両に長時間座る人には特にこの傾向がある。

【０００３】 座席に適合して座席を解剖状にする解剖座席または装置の使用は、この問題を 満足に解決することなしに状態を改良している。動的支持体として知られる装置 も利用されている。たとえば実用新案登録請求の範囲第１項の前段に記載の装置 がある。 このような装置の空気室を周期的にふくらますことは使用者の背中にストレス を与え、その位置を変えさせようとする。背中は長期間同じ位置にとどまってい ないので、後部の痛みをうけることが従来より少ない。これらの装置は通常の解 剖座席よりも良好な結果を与えるけれども、それらは依然として上記の問題を満 足に解決していない。これらの装置は背中に一般的な突出刺激のみを与え、設置 する座席の実際の形状を考慮に入れていないからである。この点に関して、座席 の、又はむしろ座席後部の降伏性は反応によって必要な変形の一部を吸収する。 それ故、装置の正しい操作は座席後部の特性に実質的に依存する。当業技術の現 状において、座席および装置の特性および寸法に応じて、使用者の背中の空気室 によって生ずる突出圧は座席の降伏性によって吸収させるために治療上の面から 不適切であるか、または使用者を座席から慴動させる傾向があってやっかいであ る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、座席の構造が装置の機能に影響を与えることなしに且つ使用 者を外側に慴動させることなしに筋肉と背骨を正しく移動させるように突出を発 生させる装置を提供することによって上記の欠点を無くそうとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この目的は、座席と使用者の背中との間に介在させた空気室および該空気室に 付随するふくらませ部材と空気抜き部材を備える着座位置の後部の痛みを防ぐた めの支持体において；該空気室が剛性層状要素と共同しており、且つ使用者の背 中に接触させる非剛性部材の層状要素を含み、そして該空気室が共通の縦軸の向 き合った面に位置する２つの間隔をおいて離れている半分ずつの室に分割されて いることを特徴とする支持体、を提供することによって解消される。

【０００６】 空気室をふくらませているあいだ、空気室は作用・反作用の原理により座席後 部と使用者の背中の双方に絶えず圧力を及ぼす。 然しながら、剛性層状要素の存在はこの力を均一な圧力に変化させ、この圧力 が限られた範囲にのみ座席後部に作用する。それ故、座席後部は、たとえそれが 特に柔軟な構造をもっていたとしても、実質的な変形を受けない。

【０００７】 面積がより大きい非剛性材料は凸形状にふくらんで剛性層状要素より実質的に 小さい面積をもつ筋肉を押圧する。その結果として装置は座席後部に伝わる圧力 よりも好適に大きい圧力を筋肉に及ぼし、然も座席後部の降伏性によって影響さ れることがない。それ故、筋肉の有効な運動およびその結果としての接続背骨の 有効な運動がえられる。

【０００８】 使用者は空気室によって生じる突起の結果として慴動を阻止される。空気室の 又はむしろ半分ずつの２つの半室は、使用者を移動させることなしに相互に移動 することによって半室２つの容量増加に適する柔軟性の筋肉にのみ作用を及ぼす からである。その結果として、個々の背骨は相互に移動するが、全体の脊椎を従 って使用者の身体を外側に必然的に移動させることはない。

【０００９】 それ故、脊椎は直接になんらの作用も受けない。半分ずつの２つの室の間の空 間に脊椎が休止するからである。その結果として、座席に対する使用者の身体の 全体的な移動は存在しない。

【００１０】 この点に関して、脊椎が直接にストレスを受ける代りに特にその仙骨領域にス トレスを受けるならば、脊椎はその構造のために受けた運動を実質的に変わらな いように使用者の身体に伝え、その結果として使用者の身体が座席の外側に慴動 することはない。上記の技術的特性が満足されるならば、空気室の形態は異なっ た形状および寸法の半室を与えるように変えることができ、突起の分布、解剖形 態、身体の寸法、またはこれらの組合せに接続する治療要件を満足させることが できる。同様に、剛性層状要素も意図する座席背部に応じて種々の寸法または形 状のものでありうる。

【００１１】

【実施例】

図面を参照して、空気室２は剛性層状要素４を含み、この要素に非剛性層状要 素５が油圧密封条件下で付着している。 結合は好ましくは加硫によって形成される。非剛性要素５は剛性層状要素４の 部分よりも大きい面積をもち、従って管６を介して部材３によって供給される空 気用空間を作ることができる。管６は枝管６ｔを備え、一緒に２つの半室２Ａに 接続する。空気室２はこの２つの半室に分割される。２つの半室２Ａは、空気室 ２の縦軸のまわりにのびる空間によって分割される。

【００１２】 好ましい態様において、線９は直線または実質的に直線状であり、この線にそ って上記の２種の層状要素が一緒に形成し、そしてこの線が空間７を形成する。 半分ずつの２つの室２Ａの第１の結合線９はそれぞれの端部において第２のア ーチ状結合線１０と会う。この実施例に示す線１０の形状に最も近い周知の形状 は筋かい骨である。

【００１３】 装置の正しい操作はいくつかの場合、たとえば図６に示すような他の形体を使 用することによって容易にすることができる。ただし、これらの形状とは無関係 に、合体した２つの半室は仙骨区域において最小のふくらみ及び従って最小の厚 さを示し、そして梁区域において最大の厚さを示す。そしてそれらは圧力点また は脊椎の集中点を生ぜず、局部骨膜の刺激の危険を防ぐ。

【００１４】 最大の補正突起は筋肉に働き、最後の肋骨には刺激を与えないように注意して 第２の肋膜のレベルを越えないようにすべきである。 非剛性層状要素５は弾力性材料からできていて、最も適合した位置にある場合 の着座した人の背中に適する残存能力を２つの半室に与えると共に、更に大きく 圧縮した半室２Ａに含まれる空気を相互接続により他の半室に移動させるように なっている。後者の半室は少なくとも１つの弾力性壁をもっているので、それは 移送空気に容易に適合しうる。 非剛性層状要素の材料は好ましくはネオプレン、合成または天然ゴムであり、 非展性材料の層で覆うことができる。これはたとえば装置が乗物の駆動を必然的 に行なわない人の煩雑さを軽減する場合にそして如何なる場合にも実質的に不動 の位置に人をとどめるときに特に有用である。 剛性層状要素には操作中の移動を防ぐために座席に人を固定する部材を備える ことができる。座席の寸法とモデルに応じて種々の方法をこの目的に使用するこ とができる。

【００１５】 たとえば、図６に示す場合には、剛性層状要素は第２層状要素２０を第３層状 要素２１に結合することによって形成されるポケット２２内に収納される。第２ 層状要素２０も油圧密封により第１層状要素５に結合されて半室２Ａを形成する 。ポケット２２は形状、寸法および剛性の異なることのある剛性層状要素４の容 易な取替えまたは付加を可能にする。このようにして装置は特に融通性になり従 って使用者の要件および座席の特性に容易に適合しうるようになる。

【００１６】 ふくらまし部材３（図５参照）は周期的に作動し、そしてタイマー制御の電気 モータ１２によって駆動される少なくとも１つのポンプ１１を備える。空気抜き 部材は少なくとも１個の孔１４を含む。この孔はポンプ１１からのデリベリに配 置するのが好ましい。ポンプ１１は可逆型のものでありうる。部材１４は簡便さ のために空気室２中に備えることもできる。

【００１７】 空気室２中に供給する空気を加熱しようとする場合には、加熱部材１５（温度 制御も可能）を孔の下流に備える。空気の加熱は冬期の快適さの増大および筋肉 の過熱による装置の治療効果の増大という２重の利点をもつ。安全弁１９もデリ ベリに接続して、装置とくに空気室２にとって危険な動的支持体内に生ずる過圧 を防ぐ。

【００１８】 空気フィルタ１６をポンプ１１の吸引側に接続して不純物の侵入を防ぐ。 図示する実施例において、ふくらませ部材３、空気抜き部材１４、およびアク セサリーのすべてはポケット寸法の単一ケーシング１７に収納される。 これらの部材の小型化は、ポンプ１１と電気モータ１２を単一のブロックに集 め、空気抜き部材を通常の装置の場合のようなソレノイド型の代りに孔１４によ って作る、ことによって特に容易に行なうことができる。

【００１９】 ソレノイド弁の代りに孔を提供することは装置１を経済的に且つ信頼性あるも のにする。この点に関して、ソレノイド弁の費用、その設置費用、およびそのタ イミング回路の費用が節約できる。この信頼性は寸法づけ孔がソレノイド弁とは 対照的に実質的に摩耗を受けないという事実から由来する。

【００２０】 操作中、吹くらませ部材が作られて空気を周期的に供給する。図示の場合にお いて、これらの部材は空気抜き部材よりも大きい容量をもち、これが結果として 操作を実質的に連続に行なって正しいサイクルの遂行を可能にするからである。 このようにして、サイクルはモータ１２制御のタイマー１３を単に調節すること によって意のままに調節することができる。好ましくは吹くらませ部材は４分間 作動して１分間休止する。

【００２１】 支持体１が自動車または一般の乗物の座席に設置するのに好適な種類のもので ある特定の場合において、モータ１２を操作するのに必要な電気エネルギーは、 たとえば通常のシガレットライター灰皿ソケットに挿入しうる種類の電気プラグ １８を使用して、ボードの系によって直接に与えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による動的支持体の空気室をふくらませ
た状態で示す正面図である。

【図２】図１の線ＩＩ−ＩＩの断面図である。

【図３】図１の線ＩＩＩ−ＩＩＩの断面図である。

【図４】使用者の背中に対する支持体の位置を示す概要
断面図である。

【図５】支持体装置の吹くらませ部材と空気抜き部材の
概要図である。

【図６】空気室の別の態様を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 支持体 ２ 空気室 ２Ａ 半分に分けた空気室 ３ ふくらませ部材 ４ 剛性層状要素 ５ 非剛性層状要素 ６ 管 ９ 結合線 １０ アーチ状結合線 １１ ポンプ １２ 電気モータ １３ タイマー １４ 孔 １５ 加熱部材 １６ 空気フィルタ １９ 安全弁 ２０，２１ 層状要素 ２２ ポケット

Claims (13)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 座席と使用者の背中との間に介在させた
   空気室（２）、および該空気室（２）に付随するふくら
   ませ部材（３）と空気抜き部材（１４）を備える着座位
   置の後部の痛みを防ぐための支持体において；該空気室
   （２）が剛性層状要素（４）と共同しており、且つ使用
   者の背中に接触させる非剛性材料の層状要素（５）を含
   み、そして該空気室（２）が共通の縦軸（８）の向き合
   った面に位置する２つの間隔をおいて離れている半分ず
   つの室（２Ａ）に分割されていることを特徴とする着座
   位置の後部の痛みを防ぐための改良動的支持体（１）。
2. 【請求項２】 層状要素（４，５）の沿う線（９）が一
   緒に結合していて２つの半分ずつの室（２Ａ）の間の空
   間（７）を規定する線が直線であることを特徴とする請
   求項１の支持体。
3. 【請求項３】 層状要素（４，５）の間の且つ直線結合
   線（９）に向き合った結合線（１０）がアーチ状である
   ことを特徴とする請求項２の支持体。
4. 【請求項４】 アーチ状の結合線（１０）が実質的に筋
   かい骨の形状であることを特徴とする請求項３の支持
   体。
5. 【請求項５】 非剛性層状要素（５）を作る材料が弾力
   性であることを特徴とする請求項３の支持体。
6. 【請求項６】 半分ずつの２つの室（２Ａ）がふくらま
   せ部材（３）および空気抜き部材（１４）に接続されて
   いることを特徴とする請求項４の支持体。
7. 【請求項７】 ふくらませ部材（３）が周期的に作動
   し、且つタイマー（１３）制御の電気モータ（１２）駆
   動のポンプ（１１）を含み、そして空気抜き部材がポン
   プ・デリベリ管中に備えた寸法づけ孔（１４）を含むこ
   とを特徴とする請求項５の支持体。
8. 【請求項８】 寸法づけ孔（１４）の下流に空気加熱部
   材（１５）を備えたことを特徴とする請求項７の支持
   体。
9. 【請求項９】 ポンプ・デリベリ管に安全弁（１９）を
   接続させたことを特徴とする請求項７の支持体。
10. 【請求項１０】 ポンプの吸引側に空気フィルタを接続
    させたことを特徴とする請求項７の支持体。
11. 【請求項１１】 ふくらませ部材（３）および空気抜き
    部材（１４）をポケットサイズの単一ケーシングに収納
    したことを特徴とする請求項７の支持体。
12. 【請求項１２】 ポンプ（１１）が可逆型のものである
    ことを特徴とする請求項１１の支持体。
13. 【請求項１３】 空気室が第１（５）、第２（２０）お
    よび第３（２１）の層状要素を含み、第１（５）および
    第２（２０）の層状要素が２つの半分ずつの室（２Ａ）
    を形成し、そして第３（２１）の層状要素が剛性層状要
    素（４）を収納するポケット（２２）を形成しているこ
    とを特徴とする請求項１の支持体。