JPH0638560B2 - 電磁波シールド用シートの製造方法 - Google Patents

電磁波シールド用シートの製造方法

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JPH0638560B2
JPH0638560B2 JP32949589A JP32949589A JPH0638560B2 JP H0638560 B2 JPH0638560 B2 JP H0638560B2 JP 32949589 A JP32949589 A JP 32949589A JP 32949589 A JP32949589 A JP 32949589A JP H0638560 B2 JPH0638560 B2 JP H0638560B2
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康晴 水元
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、優れた電磁波シールド効果を有し、かつ優れ
た難燃性および耐水性を有する壁材、床材および天井材
等の建築内装材に使用可能な電磁波シールド用シートの
製造方法に関する。
〈従来の技術〉 近年、エレクトロニクスの急激な発展に伴い、その筐体
のプラスチック化によりコンピューターなどの電子機器
の誤動作となる電磁波障害が大きな社会問題になって来
た。この電磁波障害を未然に防止する手段としては、電
子機器の筐体を、亜鉛溶射、金属蒸着、化学メッキ等の
表面処理や導電性材料との混合による複合化によって、
導電化して発生源の不要電波を封じ込める能動的シール
ドと建屋の壁、床、天井等を導電化する事により外部か
ら屋内に侵入する不要電波を遮断する受動的シールドと
がある。この中で受動的シールドとして壁、床、天井等
を導電化して電磁波シールドを行う場合には、それらの
建築内装材に導電材料を積層、混合、塗布、印刷等の方
法で複合化することが考えられている。しかし上記の如
き建築内装材を導電化する場合は、電子機器の筐体を導
電化する場合と異って、大面積を連続一体化して導電化
しなければならず、しかも、これら建築内装材には長期
に亘って安定な難燃性および耐水性も要求される。従来
これらの建築内装材を導電化する手段として天然繊維あ
るいは合成繊維と導電性繊維とを通常の湿式抄造法で抄
造して作成した導電性シートをグアニジン系難燃剤の塗
工、あるいは含浸等の方法で難燃化処理することが提案
されていた。しかしながらこの場合は、バインダーを含
む難燃剤粒子が導電性繊維間に侵入し、導電性繊維同志
の接触を妨げる働きをするため、電磁波シールド効果が
低下するという問題を有するものであった。このため廉
価で難燃性及び耐水性の優れた電磁波シールド用シート
としては今まで満足すべき物は生み出されていない。
〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明は上記の如き実情に鑑みてなされたものであり、
建築内装材等の用途として大面積を連続一体化して十分
に導電化することができ、かつ難燃性および耐水性の優
れた電磁波シールド用シートの製造方法を提供するもの
である。
〈問題点を解決するための手段〉 即ち、本発明は、導電性繊維を全繊維中に30〜95重
量%配合した原料を湿式抄造法により抄造して導電性シ
ートを作成し、然るのち該導電性シートに対しポリ塩化
ビニリデン(以下、PVDCと称す)系難燃剤を含浸処理す
ることを特徴とする電磁波シールド用シートの製造方法
に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の導電性シートを構成する導電性繊維としては、
ステンレス鋼、黄銅、銅、アルミニウム、ニッケル、鉛
などの金属の単体または合金から作られた金属繊維、あ
るいは、植物繊維、合成繊維、無機繊維などの表面に金
属を蒸着、メッキ、塗布等の処理をした金属化繊維など
を挙げることが出来る。
これらの導電性繊維を使って導電性シートを湿式抄造す
る際には、1種または2種以上のセルロース繊維、ポリ
ビニルアルコール繊維等導電性繊維間の結着機能を有す
る天然繊維や合成繊維を補助繊維として抄紙原料に加え
るが、その他製紙用薬品、填料など製品の用途・特性に
より適宜選択された添加剤が原料に添加される。
この場合、導電性繊維と補助繊維とからなる全繊維成分
中における該導電性繊維の割合は重量比で30〜95%
である事が必要である。導電性繊維の割合が30%未満
であると、得られた導電性シートでは十分な電磁波シー
ルド特性が得られず、また95%を越えると、導電性繊
維間の結合力が低下し、導電性シートとして本発明を構
成する次工程に必要な十分な物理特性が得られず、内装
材としての必要最低限の強度特性を保持する事が出来な
い。
上記の原料を用いて本発明を構成する導電性シートを作
成するには、これらの原料を水に分散したスラリーを通
常の円網式もしくは長網式等の抄紙機により抄造すれば
よい。
上記の工程により得られた導電性シートに対し、次の工
程としてラテックス状のPVDC系難燃剤を含浸処理するこ
とにより、本発明の製造方法を実施することが出来る。
本発明で云う含浸処理とは、抄紙機より抄造する導電性
シートに対し、該抄紙工程中にサイズプレスでラテック
ス状のPVDC系難燃剤を塗工あるいは含浸し、付着させる
方法でも、あるいは一旦抄紙機で導電性シートを作成し
た後、他の塗工機あるいは含浸機によりラテックス状の
PVDC系難燃剤を塗工あるいは含浸し、付着させる方法で
もよい。
本発明で云うPVDC系難燃剤としては、ポリ塩化ビニリデ
ン−塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン−アクリ
ルニトリル共重合体、ポリ塩化ビニリデン−アクリル酸
エステル共重合体等を主成分としたものが挙げられる。
また建材として本発明を実施する場合は、抄造原料にJI
S-A-1322に定める難燃性材料を選択して配合することが
好ましい。特に抄造原料として易燃性材料を用いる場合
は、含燐、含ハロゲン、含硫黄、無機防炎剤などの防
炎、難燃剤を適宜選択、組合せて、湿式抄紙原料にあら
かじめ内添することが出来る。
このPVDC系難燃剤を湿式抄造により得た導電性繊維シー
トに含浸する場合、付着量を乾燥後の重量で10〜15
g/m2とする事が好ましく、これによりJIS-A-1322に定
める防炎2級を満足することが出来る。この場合、ラテ
ックス中のPVDC系難燃剤の含浸時の適正な固型分濃度は
30〜50%である。
即ち、該ラテックス中の難燃剤の固型分濃度を30%以
下の低濃度にして含浸処理を行うと、湿式抄造で得た導
電性繊維シート中に含まれるセルロース繊維が、含浸時
の水分により膨らむため、導電性繊維間の接触が疎にな
り、導電性繊維シートの導電性が低下し、したがって、
電磁波シールド特性が低下すると云う問題がある。
また、該ラテックスを50%以上の高濃度にして含浸を
行うと、ラテックスの付着量調整を行うために塗工ヘッ
ド部にあるニップロールのプレス圧調整が難しくなると
云う問題を生ずる。
本発明は上記の工程を経て、電磁波シールド効果および
難燃性を有する建築用内装材に使用可能な電磁波シール
ド用シートを提供し得るものである。
本発明における電磁波シールド効果の測定は第1図に示
すアドバンテスト社のTR17301を用いて行う事が出来
る。図において、10はシールドボックス、11は試
料、12は送信アンテナ、13は受信アンテナ、14は
スペクトラムアナライザーである。電界波および磁界波
シールド効果の比較は、付属のロッドアンテナおよびル
ープアンテナを使って行った。
また難燃性評価の方法は、JIS-A-1322に基づき、炭化
長、残じん、残炎についての測定を行った。
〈実施例〉 以下に、本発明を実施例および比較例をもって説明す
る。
実施例1 ステンレス繊維(東京製綱社製、商品名サスミック繊維
8μm×6mm)50重量%と、40°SRに叩解されたセ
ルロース繊維(NBKP/LBKP=1/1)50重量%とを離
解混合し、ポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂からな
る湿潤紙力増強剤(昭和高分子社、商品名ポリフィック
ス301)を対パルプ1重量%添加し、さらに、ポリア
クリルアミド・アクリル酸共重合体からなる合成粘剤
(ダイヤフロック社、商品名アクリパーズ)を添加して
坪量70g/m2となるよう円網式抄紙機で湿式抄造し導
電性シートを作成した。
この導電性シートに対し固型分濃度で40%液に調整し
た塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合エマルジ
ョンからなるPVDC系難燃剤(ICI JAPAN社製、商品名ハ
ロフレックス202)を乾燥後の塗布量が15g/m2
なるよう含浸処理を行い、本発明による電磁波シールド
用シートを作製した。得られた電磁波シールド用シート
についての電磁波シールド特性を第2図に、難燃性を第
1表に、高湿下(温度40℃、相対湿度90%、以下同
じ)における電磁波シールド特性の経時変化を第5図に
示す。第2図からわかるように、500MHzにおけるシ
ールド効果は、難燃剤含浸前に電界36dB、磁界33dB
であったのに対し、含浸後は電界43dB、磁界37dBに
それぞれ向上している。また、第5図からも耐水性を伴
う電磁波シールド特性の長期安定性が示された。その結
果、本発明による電磁波シールド用シートは、十分なシ
ールド特性と、難燃性および耐水性を有することが確認
された。
実施例2 ステンレス繊維(東京製綱社製、商品名サスミック繊維
8μm×6mm)50重量%と40°SRに叩解されたセル
ロース繊維(NBKP/LBKP=1/1)50重量%とを離解
混合し、ポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂からなる
湿潤紙力増強剤(昭和高分子社製、商品名ポリフィック
ス301)を対パルプ1重量%添加し、更にポリアクリ
ルアミド・アクリル酸共重合体からなる合成粘剤(ダイ
ヤフロック社製、商品名アクリパーズ)を添加して、坪
量70g/m2となるよう円網式抄紙機により湿式抄造し
導電性シートを得た。この導電性シートに固型分濃度4
0%の塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合エマ
ルジョンからなるPVDC系難燃剤(東亜合成化学工業社
製、商品名アロンDX−305)を乾燥後のPVDC塗布量
が15g/m2となるよう含浸処理を行い、本発明による
電磁波シールド用シートを作製した。
得られた本発明による電磁波シールド用シートについて
の電磁波シールド特性を第3図に、難燃性を第1表に、
高湿下における電磁波シールド特性の経時変化を第5図
に示した。その結果、本発明の電磁波シールド用シート
は十分なシールド特性および難燃性と耐水性を有するこ
とが確認された。
比較例 ステンレス繊維(東京製綱社製、商品名サスミック繊維
8μm×6mm)50重量%と40°SRに叩解されたセル
ロース繊維(NBKP/LBKP=1/1)50重量%とを離解
混合し、ポリアミド・エピクロルヒドリン樹脂からなる
湿潤紙力増強剤(昭和高分子社製、商品名ポリフィック
ス301)を対パルプ1重量%添加し、更にポリアクリ
ルアミド・アクリル酸共重合体からなる合成粘剤(ダイ
ヤフロック社、商品名アクリパーズ)を添加して、坪量
が70g/m2となるよう円網式抄紙機で湿式抄造し導電
性シートを得た。この導電性シートに対し、スルファミ
ン酸グアニジンからなるグアニジン系難燃剤(九州化学
工業社製、商品名SG)調合液を乾燥後のグアニジン系
難燃剤の塗布量が15g/m2となるようサイズプレスに
て塗工して比較用の電磁波シールド用シートを得た。
この電磁波シールド用シートの電磁波シールド特性を測
定したところ、第4図に示すように500MHzでのシー
ルド効果が難燃剤含浸前に電界38dB、磁界33dBであ
ったのに対し、含浸後には電界36dB、磁界28dBへ低
下した。また高湿下における電磁波シールド特性の長期
安定性も第5図に示すように低下が大であった。
尚、実施例および比較例を通して第2,3,4,5図に
おける縦軸はシールド効果(単位dB)を表わしており、
該シールド効果は下式により定義するものとする。
したがって数値が高い程、優れたシールド効果がある事
を示すものである。
〈発明の効果〉 本発明は通常の円網式もしくは長網式等の抄紙機を使っ
た湿式抄造によって、容易に製造でき、しかも電磁波シ
ールド特性において初期特性に限らず、耐水性、高湿下
における長期安定性に優れた、更に難燃性をも有する廉
価な電磁波シールド用シートを提供でき、また、適度な
柔軟性および加工性を有するので大面積を連続一体化し
て導電処理することが要求される内装材としても有用で
ある。
【図面の簡単な説明】 第1図は電磁波シールド特性の測定装置の略図、第2〜
5図は電界および磁界シールド効果を示す図である。 10……シールドボックス、11……試料、12……送
信アンテナ、13……受信アンテナ、14……スペクト
ラムアナライザー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 27/00 7199−3B D21H 5/00 E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性繊維を全繊維中に30〜95重量%
    配合した原料を湿式抄造法により抄造して導電性シート
    を作成し、然るのち該導電性シートに対し、ポリ塩化ビ
    ニリデン系難燃剤を含浸処理することを特徴とする電磁
    波シールド用シートの製造方法。
JP32949589A 1989-12-21 1989-12-21 電磁波シールド用シートの製造方法 Expired - Lifetime JPH0638560B2 (ja)

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JP3420493B2 (ja) * 1998-01-30 2003-06-23 株式会社巴川製紙所 フレキシブルプリント回路基板用電磁波シールドシート
JP3515383B2 (ja) * 1998-09-18 2004-04-05 株式会社巴川製紙所 フレキシブルプリント配線板における電磁波シールド材の処理方法

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