JPH0638398U - スピーカ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種音響機器に使用されるスピーカにおい
て、簡単な構成で中小型スピーカにも使用でき、部品数
削減と共に接着力の向上を図れるスピーカを提供するこ
とを目的とする。 【構成】 ダストキャップ２５を一体に設けた振動板２
０に設けられた数ヵ所のスリット部２４に、ボイスコイ
ル２２のボビン上端の突起部２６をはめ込みその上から
接着し結合することにより、部品数、工程を削減できる
と共に接着力の向上とそれに伴う不良削減することがで
きる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、各種音響機器に使用されるスピーカに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のスピーカは図５に示すように構成されていた。すなわち、セン ターポール１を有する下部プレート２上にリング状のマグネット３と同じリング 状の上部プレート４を組み込んで構成した磁気回路５の上部プレート４にフレー ム６を結合し、このフレーム６の周縁部にガスケット７と共に振動板８を接着し 、この振動板８の中心部に上記磁気回路５により構成された磁気ギャップ９に偏 心することなくはまり込んだボイスコイル１０を結合し、このボイスコイル１０ のボビン中間部をダンパー１１にて保持し、さらに振動板８の中央部上面にダス トキャップ１２を組み込んで構成されていた。

【０００３】 ここで従来のこの種のスピーカでは、ボイスコイル１０とダンパー１１、振動 板８を結合後、フレーム６を結合した磁気回路５に治具を用いて組み込み、フレ ーム６にダンパー１１や振動板８を接着した後、治具を抜き取りダストキャップ １２を結合して組み立てていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来の構成では、ボイスコイル１０と振動板８を接着剤で結 合し、乾燥後ダストキャップ１２を組み込むため振動板８とダストキャップ１２ は接着剤で結合しており接着剤を塗布し乾燥する設備と工程が必要となる。

【０００５】 また、従来でもマイクロスピーカ等に使用されているダストキャップ１２，振 動板８の一体化部品はボイスコイル１０との接着はどちらかに接着剤を塗布しお さえるという工程が必要となるため力が加わりボイスコイル１０がゆがむという 問題がある。また、接着外れや接着が完全にされていないことが原因での周波数 特性の不良が多発するため磁気ギャップ寸法を大きくする必要があり、しかも重 量が軽い小型スピーカにしか使用できないという欠点があった。

【０００６】 本考案は上記従来の問題点を解決するもので、簡単な構成で中小型スピーカに も使用でき、振動板、ダストキャップの一体化部品により部品数、時間、工程、 接着による不良削減をしたスピーカを提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案のスピーカは、振動板、ダストキャップ一体化部品にスリットを設け、 そこにボビン上端の突起部を差し込み、上から接着する構成としたものである。

【０００８】

【作用】

この構成により、中小型スピーカにも振動板、ダストキャップ一体化部品が使 用でき、ダストキャップを結合するための接着剤の塗布と乾燥設備、工程、又ギ ャップ不良や周波数特性不良を削減することができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図面を用いて説明する。図１は本考案のスピ ーカの断面図である。図２は図１に用いるボイスコイルボビンとの結合部に円周 状に数ヵ所スリットを設けたダストキャップ一体形の振動板の上面図である。図 ３，図４は図２のスリット部にはまりこむように加工されたボイスコイルの外観 を示す斜視図である。

【００１０】 図１に示すように、センターポール１３を有する下部プレート１４上にリング 状のマグネット１５と同じリング状の上部プレート１６を積層した磁気回路１７ の上部プレート１６にフレーム１８を結合し、このフレーム１８の周縁部にガス ケット１９と共に中央部にダストキャップ２５を一体に設けた振動板２０の周縁 部を接着により結合し、この振動板２０を駆動させるためのボイスコイル２２を その中間部をフレーム１８に接着したダンパー２３にて中心保持し、上記磁気回 路１７の磁気ギャップ２１にはまりこむように振動板２０に結合して構成されて いる。

【００１１】 このボイスコイル２２と振動板２０は、図１，図２の振動板２０に設けられた 数ヵ所のスリット部２４に図３のボイスコイル２２のボビン上端に設けた数個の 突起部２６をはめ込みその上から接着して結合している。また、ボイスコイル２ ２の突起部２６の形状が図４のような逆Ｌ字状の場合、振動板２０のスリット部 ２４にはめ込んだ後回転させることにより機械的に結合させ、その上から接着し 結合する方法を用いることもできる。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように本考案のスピーカは構成されるため、振動板とボイスコイルの接 着が完全に行うことができ、接着外れや周波数特性不良というような品質不良を なくし、接着信頼性を著しく向上させると共にギャップ不良を削減することがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例によるスピーカを示す半断面
図

【図２】同実施例による振動板の上面図

【図３】同実施例によるボイスコイルを示す斜視図

【図４】他のボイスコイルを示す斜視図

【図５】従来のスピーカを示す半断面図

【符号の説明】

１４ 下部プレート １５ マグネット １６ 上部プレート １７ 磁気回路 １６ ボイスコイル １８ フレーム １９ ガスケット ２０ 振動板、ダストキャップ一体化部品 ２２ ボイスコイル ２３ ダンパー ２４ スリット部 ２５ ダストキャップ ２６ 突起部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】マグネットを上部プレート及び下部プレー
   トにより挟み込んで構成した磁気回路、ボイスコイル接
   合部に数ヶ所のスリットを設けたダストキャップを一体
   とした振動板と、この振動板の上記スリットにはめ込み
   接着されるボビン上端部に突起部を設け上記磁気回路の
   磁気ギャップにはまりこむボイスコイルとで、構成した
   スピーカ。