JPH0638301A - 電動車両の走行用電動機のpwm制御装置 - Google Patents

電動車両の走行用電動機のpwm制御装置

Info

Publication number
JPH0638301A
JPH0638301A JP4192520A JP19252092A JPH0638301A JP H0638301 A JPH0638301 A JP H0638301A JP 4192520 A JP4192520 A JP 4192520A JP 19252092 A JP19252092 A JP 19252092A JP H0638301 A JPH0638301 A JP H0638301A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
triangular wave
frequency
induction motor
inverter
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4192520A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Sugiyama
昭司 杉山
Masamitsu Inaba
正光 稲葉
Kenji Suga
健治 須賀
Junichi Hida
淳一 飛田
Toshiaki Nagase
俊昭 長瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP4192520A priority Critical patent/JPH0638301A/ja
Publication of JPH0638301A publication Critical patent/JPH0638301A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電動機の「うなり音」が耳につかないようにす
ると共に、走行作業全体でみればインバータ等の電力変
換装置の損失を小さくすることができる電動車両の走行
用電動機のPWM制御装置を提供する。 【構成】インバータ2はサブ・ハーモニック制御法によ
って制御され、誘導電動機3をPWM制御する。回転セ
ンサ7は誘導電動機3のその時の実際の回転速度(実回
転速度n)を検出する。制御回路9内には、2種類の周
波数(f1,f2)のキャリア三角波を生成する三角波
発生回路が設けられている。制御回路9は、実回転速度
nが予め設定してある回転速度no より低いときには周
波数の高い(f2)キャリア三角波を選択し、実回転速
度nが回転速度no 以上のときには周波数の低い(f
1)キャリア三角波を選択し、その選択した三角波に基
づいてインバータ2をサブ・ハーモニック制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電動車両の走行用電動機
のPWM(pulse width modulation)制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、バッテリ・フォークリフトやトー
イング・トラクタ等の電動車両においては、走行用電動
機として従来広く用いられていた直流電動機の代わりに
誘導電動機を用いることが考えられている。
【0003】誘導電動機は直流電動機と比較して、構
造が簡単でブラシ等の磨耗がないためメンテナンスフリ
ーで取扱が簡便、負荷の増減に対して回転速度の変化
が少ない(電動車両に使用すれば、積荷の重量や路面の
傾斜に関係なく一定速度で走行できる)、効率が高い
(バッテリを用いた電動車両に使用すれば、1回の充電
で走行できる距離が長くなる)すべり周波数制御によ
って、速度、トルク、正逆転の制御を簡単かつ確実に行
うことができる、等の利点がある。
【0004】ここで、のすべり周波数制御について
は、特開昭63−31106号公報に開示されるものが
ある。この装置では、インバータをPWM制御(サブ・
ハーモニック(sub-harmonic)制御)することにより誘
導電動機を駆動制御している。すなわち、すべり周波数
に基づいて誘導電動機の各相の入力電流の指令値を求
め、その指令値と実際の各相の入力電流との偏差をPI
回路で比例積分して正弦波である出力信号(変調波)を
算出する。次に、パルス幅変調回路において、その変調
波とキャリア三角波とを比較してインバータのスイッチ
ング素子のスイッチングパターンを決定し、そのスイッ
チングパターンに従った各相のパルス列信号(開閉シグ
ナル)を生成する。ドライブ回路は、その各相の開閉シ
グナルに基づいてインバータのスイッチング素子をオン
・オフさせる。すると、インバータからは正弦波PWM
波形が出力される。誘導電動機は、その正弦波PWM波
形に従って駆動され、所望の回転速度を得るようになっ
ている。
【0005】従って、キャリア三角波の振幅と周波数を
変えれば、それに従って、インバータから出力される正
弦波PWM波形の振幅と周波数も変わることになる。こ
こで、キャリア三角波の周波数を変調波の周波数の3の
奇数倍にとり、その倍数を十分大きくすれば、正弦波P
WM波形中に含まれる高調波の内、キャリア三角波より
低い周波数の高調波をほぼ取り除くことができる。
【0006】正弦波PWM波形中に含まれる高調波成分
が多いと、誘導電動機の発生トルクに高調波に伴う振動
成分が重畳し、誘導電動機の回転が円滑でなくなると共
に鉄損が増加して効率が低下することになる。すなわ
ち、誘導電動機のためには、キャリア三角波の周波数を
上記のように変調波の周波数の3の奇数倍で出来るだけ
高くした方が良いことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インバータ
はスイッチング素子がオン・オフの飽和領域で使用され
るため、スイッチング素子の損失が小さく効率が高い。
しかしながら、スイッチング素子のオン・オフが切り換
わる際、すなわち、立ち上がり時および立ち下がり時に
は、スイッチング素子が非飽和領域で駆動されるため損
失が大きくなる。スイッチング素子の損失が増大すると
熱暴走を起こしやすくなるが、それを防止するためには
大きな放熱器を必要とし、装置が大型化するといった問
題がある。従って、インバータの損失を小さくするに
は、単位時間内におけるスイッチング素子のオン・オフ
回数を出来るだけ少なくする必要がある。単位時間内に
おけるスイッチング素子のオン・オフ回数は上記のよう
にキャリア三角波の周波数に対応するため、インバータ
のためには、キャリア三角波の周波数は出来るだけ低く
した方が良いことになる。
【0008】このようにキャリア三角波の周波数は、誘
導電動機にとっては高い方が良く、インバータにとって
は低い方が良いという二律背反する問題がある。但し、
電動車両において誘導電動機を用いる場合は、誘導電動
機における問題(回転が円滑でなくなると共に鉄損が増
加して効率が低下する)よりも、インバータにおける問
題(スイッチング素子の損失が増大して熱暴走を起こし
やすくなる)の方がより重要なため、キャリア三角波の
周波数は出来るだけ低く、2〜3KHZ に設定されてい
る。
【0009】ところが、キャリア三角波の周波数を2〜
3KHZ に設定すると、誘導電動機の巻線が振動し、そ
の振動が鉄心等に共振して可聴領域(20〜2万HZ )
内の「うなり音」が生じて耳につくという問題がある。
【0010】近年、労働環境の整備の一貫として作業場
内の低騒音化が検討されており、電動車両が発生する騒
音も低減することが要求されている。従って、電動車両
の誘導電動機の「うなり音」も低減しなければならない
が、それには、「うなり音」の周波数を可聴領域から外
して、例え発生していたとしても聞こえないようにする
のが最も簡単かつ有効である。しかしながら、「うなり
音」の周波数を可聴領域から外すためにはキャリア三角
波の周波数を高く設定しなければならず、上記したよう
にインバータの損失が増大してスイッチング素子が熱暴
走を起こしやすくなるという問題が生じる。
【0011】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、電動車両の走行用電動
機の「うなり音」が耳につかないようにすると共に、走
行作業全体でみればインバータ等の電力変換装置の損失
を小さくすることができる電動機のPWM制御装置を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、電動車両の走行用電動機を、サブ・ハーモ
ニック制御法によって制御される電力変換装置によって
PWM制御する電動車両の走行用電動機の制御装置にお
いて、それぞれ周波数が異なった複数のキャリア三角波
を生成するキャリア三角波生成手段と、電動車両の走行
速度に従い、走行速度が高いときには前記キャリア三角
波生成手段の生成する三角波の中から周波数が低いキャ
リア三角波を選択し、走行速度が低いときには前記キャ
リア三角波生成手段の生成する三角波の中から周波数が
高いキャリア三角波を選択する選択手段とを備えたこと
をその要旨とする。
【0013】
【作用】従って本発明によれば、電動車両の走行速度が
高いときには周波数が低いキャリア三角波を選択し、そ
のキャリア三角波によってPWM制御を行うため、電力
変換装置の損失を小さくすることができる。また、電動
車両の走行速度が低いときには周波数が高いキャリア三
角波を選択し、そのキャリア三角波によってPWM制御
を行うため、走行用電動機の「うなり音」の周波数を高
くすることができ、キャリア三角波の周波数を適宜に選
択すれば、「うなり音」の周波数を可聴領域外にするこ
とができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
3に従って説明する。図1に、本実施例のブロック回路
図を示す。
【0015】直流電源としてのバッテリ1から供給され
る直流は、インバータ2によって3相交流に変換され、
その3相交流によって3相誘導電動機3が駆動される。
そして、誘導電動機3によって電動車両の車輪(図示
略)が駆動されるようになっている。
【0016】インバータ2は公知の3相電圧形インバー
タであって、6個の自己ターンオフ能力をもつスイッチ
ング素子(図示略)と6個の帰還ダイオード(図示略)
とを3相ブリッジ接続して構成されている。
【0017】アクセルペダル4およびブレーキペダル5
にはそれぞれ、踏み込み量を検出するセンサ4a,5a
が設けられている。また、電動車両の前進・後進を切り
替えるための前後進指令レバー6には、前進位置と後進
位置およびニュートラル位置が設定されており、その各
位置を検出するセンサ6aが設けられている。さらに、
誘導電動機3には回転速度および回転方向を検出する回
転センサ7が設けられている。尚、回転センサ7の検出
信号は、誘導電動機3の回転速度に対応した周波数にな
っている。また、インバータ2の3本の出力線U,V,
Wの内、2本の出力線V,Wには電流検出センサ8a,
8bが設けられ、インバータ2から誘導電動機3に出力
される3相交流のうち2相(V,W)の電流の瞬時値を
検出するようになっている。
【0018】制御回路9は、中央処理装置(CPU)、
制御プログラムを記憶した読み出し専用メモリ(RO
M)、読み出しおよび書き込み可能なメモリ(RA
M)、入出力インターフェイス等から構成される。
【0019】そして、制御回路9は各センサ4a,5
a,6a,7,8a,8bの検出信号に基づいて以下の
順序で動作し、後記するように、ドライブ回路10に開
閉シグナルを出力する。
【0020】1)アクセルペダル4およびブレーキペダ
ル5の踏み込み量を検出する各センサ4a,5aの検出
信号と、前後進指令レバー6の位置を検出するセンサ6
aの検出信号とに基づいて、運転者が所望する電動車両
が発生すべき速度に対応する誘導電動機3の回転速度
(目標回転速度)を求める。
【0021】2)回転センサ7の検出信号に基づいて、
その時の誘導電動機3の実際の回転速度(実回転速度)
を求める。 3)求めた目標回転速度と実回転速度とに基づいてすべ
り周波数を割り出し、そのすべり周波数と実回転速度と
から誘導電動機3の一次電流(入力電流)の周波数(一
次周波数)を求める。
【0022】4)求めた一次周波数とすべり周波数とに
基づいて誘導電動機3の入力電流の振幅値を割り出し、
その振幅値と一次周波数とに基づいて、誘導電動機3に
目標トルクを発生させるための2相(V,W)分の瞬時
値電流(指令電流)を求める。その指令電流は制御回路
9内の駆動信号発生回路21に入力される。
【0023】5)電流検出センサ8a,8bの検出信号
に基づいて、その時の誘導電動機3の2相(V,W)の
実際の入力電流(実電流)を求める。その2相(V,
W)の実電流と指令電流とが、制御回路9内の駆動信号
発生回路21に入力される。
【0024】図2に、駆動信号発生回路21のブロック
回路図を示す。駆動信号発生回路21は、差動増幅器2
2,25とPI回路23とコンパレータ24とキャリア
三角波発生回路26とから構成される。
【0025】各差動増幅器22はそれぞれ、出力線V,
Wの実電流と指令電流との偏差を求め、各PI回路23
に出力すると共に、オペアンプ25に出力する。オペア
ンプ25は、出力線V,Wの実電流と指令電流との偏差
の合計値から残りの1相(U)の偏差を求め、PI回路
23に出力する。
【0026】各PI回路23はそれぞれ、各出力線U,
V,Wの実電流と指令電流との偏差を比例積分して増幅
し、各出力線U,V,Wに対応した正弦波である出力信
号(変調波)を各コンパレータ24に出力する。
【0027】各コンパレータ24はそれぞれ、各PI回
路23からの各変調波(U,V,W)と、キャリア三角
波発生回路26からのキャリア三角波とを比較する。こ
れにより、インバータ2の各スイッチング素子のスイッ
チングパターンが決定され、各コンパレータ24から
は、そのスイッチングパターンに従った各相(U,V,
W)のパルス列信号(開閉シグナル)が出力される。
【0028】ドライブ回路10は、各コンパレータ24
から出力される各相(U,V,W)の開閉シグナルを入
力し、従来例と同様に、その開閉シグナルに基づいてイ
ンバータ2のスイッチング素子をオン・オフさせる。す
ると、インバータ2からは正弦波PWM波形が出力され
る。誘導電動機3は、その正弦波PWM波形に従って駆
動され、各相(U,V,W)の入力電流が指令電流に等
しくなることにより、実回転速度は目標回転速度にな
る。
【0029】図3に、キャリア三角波発生回路26の回
路図を示す。キャリア三角波発生回路26は、三角波発
振回路26aと発振周波数切り替え回路26bとから構
成される。三角波発振回路26aは、オペアンプ31,
32と抵抗R1〜R5とコンデンサCと定電圧ダイオー
ドD1,D2とから構成される。また、発振周波数切り
替え回路26bは、切り替えスイッチSとコンパレータ
33とF−V(frequency-to-voltage) コンバータ34
とポテンショメータ35とから構成される。
【0030】F−Vコンバータ34は、回転センサ7の
検出信号の周波数に対応した直流電圧vを出力する。す
なわち、回転センサ7の検出信号の周波数は誘導電動機
3の回転速度に対応しているため、F−Vコンバータ3
4から出力される直流電圧vも誘導電動機3の回転速度
に対応したものになる。
【0031】コンパレータ33は、ポテンショメータ3
5から出力される直流電圧vo と、F−Vコンバータ3
4から出力される直流電圧vとを比較し、その結果に基
づいてスイッチSを開閉制御する。すなわち、直流電圧
vが直流電圧vo より小さい(v<vo )ときスイッチ
Sは投入され、直流電圧vが直流電圧vo 以上(v≧v
o )のときスイッチSは切断される。
【0032】三角波発振回路26aは公知の方形波・三
角波発振回路であって、ヒステリシス・コンパレータA
と積分回路Bとから構成される。ヒステリシス・コンパ
レータAは、オペアンプ31と抵抗R1,R2,R5と
定電圧ダイオードD1,D2とから構成される。また、
積分回路Bは、オペアンプ32と抵抗R4(または、抵
抗R3,R4)とコンデンサCとから構成される。
【0033】この三角波発振回路26aでは、ヒステリ
シス・コンパレータAの出力VOUT2で積分回路Bのコン
デンサCを充電し、その充電電圧がヒステリシス・コン
パレータAのしきい値に達したら出力VOUT2を反転させ
る。すなわち、積分回路Bの出力VOUT1は反転、ヒステ
リシス・コンパレータAの出力VOUT2は非反転であるた
め、抵抗R5によって構成される積分回路Bからヒステ
リシス・コンパレータAへのループは、一種の負帰還で
あると見なすことができる。従って、積分回路Bは発散
せずに動作することができる。
【0034】ヒステリシス・コンパレータAの出力VOU
T2は方形波で、その振幅は定電圧ダイオードD1,D2
によって構成されるクリッパ回路Eによって決定され
る。すなわち、出力VOUT2のハイレベルの値は、定電圧
ダイオードD2の降服電圧によって決定される。また、
出力VOUT2のローレベルの値は、定電圧ダイオードD1
の降服電圧によって決定される。ここで、抵抗R1は出
力VOUT2のレベルを調整するために設けられている。
【0035】一方、積分回路Bの出力VOUT1は三角波
で、その振幅はヒステリシス・コンパレータAのヒステ
リシス幅で決定される。この出力VOUT1がキャリア三角
波として、各コンパレータ24に出力される。
【0036】ここで、ヒステリシス・コンパレータAの
ヒステリシス幅βは、上記のようにクリッパ回路Eによ
って決定される振幅を「α」とすると、式(1)に示す
ようになる。
【0037】 β=(R5・α)/R2 ………(1) また、出力VOUT1の発振周波数fは、積分回路Bの時定
数とヒステリシス幅βとから式(2)に示すようにな
る。
【0038】 f=R2/(4C・R5・r) ………(2) 尚、式(2)における「r」は、抵抗R4、または、各
抵抗R3,R4の並列合成抵抗である。
【0039】すなわち、スイッチSが切断されていると
き、式(2)における「r」は抵抗R4になり、出力V
OUT1の発振周波数f1は式(3)に示すようになる。 f1=R2/(4C・R5・R4) ………(3) 一方、スイッチSが投入されているとき、式(2)にお
ける「r」は各抵抗R3,R4の並列合成抵抗になり、
出力VOUT1の発振周波数f2は式(4)に示すようにな
る。
【0040】 f2=R2/〔4C・R5・R3・R4/(R3+R4)〕 ………(4) 従って、式(3), (4)から、スイッチSが切断されて
いるときの発振周波数f1より、スイッチSが投入され
ているときの発振周波数f2の方が高くなることがわか
る。
【0041】前記したように、スイッチSが投入される
のは直流電圧vが直流電圧vo より小さい(v<vo )
ときであり、スイッチSが切断されるのは直流電圧vが
直流電圧vo 以上(v≧vo )のときである。
【0042】すなわち、誘導電動機3の回転速度nが、
ポテンショメータ35から出力される直流電圧vo に対
応する回転速度no より低いときにはスイッチSが投入
され、キャリア三角波発生回路26から出力されるキャ
リア三角波の周波数は発振周波数f2になる。また、回
転速度nが回転速度no 以上のときにはスイッチSが切
断され、キャリア三角波発生回路26から出力されるキ
ャリア三角波の周波数は発振周波数f1になる。
【0043】従って、誘導電動機3の回転速度nが予め
設定された回転速度no に達するまではキャリア三角波
の周波数は高く(発振周波数f2)、誘導電動機3の回
転速度nが予め設定された回転速度no 以上になるとキ
ャリア三角波の周波数は低く(発振周波数f1)なる。
【0044】ここで、回転速度no および各発振周波数
f1,f2を適宜に設定することにより、電動車両の低
速走行時には誘導電動機3の「うなり音」が耳につかな
いようにすると共に、高速走行時にはインバータ2の損
失を小さくすることができる。
【0045】すなわち、設計時において、キャリア三角
波発生回路26の抵抗R3,R4の抵抗値を変化させる
と共に、ポテンショメータ35から出力される直流電圧
voを変化させる実験を行う。抵抗R3,R4の抵抗値
を調整すれば各発振周波数f1,f2を調節することが
でき、直流電圧vo を調整すれば回転速度no を調節す
ることができる。
【0046】そして、発振周波数f2のときには誘導電
動機3の「うなり音」の周波数が可聴領域外になるよう
に設定すると共に、発振周波数f1のときにはインバー
タ2の損失が最小になるように設定する。
【0047】これにより、誘導電動機3の回転速度nが
回転速度no に達するまでは、インバータ2の損失が大
きい反面、誘導電動機3の「うなり音」が耳につくこと
はない。ここで、回転回転速度no を適宜に設定し、誘
導電動機3の回転速度nが回転速度no に達するまでの
時間を短くすれば、インバータ2のスイッチング素子の
損失が大きくても熱暴走を起こすことはない。従って、
インバータ2の損失が大きいという欠点は無視でき、誘
導電動機3の「うなり音」が耳につかないという利点の
みが生かされる。
【0048】そして、誘導電動機3の回転速度nが回転
速度no 以上になると、誘導電動機3の「うなり音」が
大きくなる反面、インバータ2の損失は小さくなる。こ
こで、回転速度no を適宜に設定し、誘導電動機3の回
転速度nが回転速度no 以上になると電動車両の走行騒
音(ロードノイズ等)が誘導電動機3の「うなり音」よ
り大きくなるようにすれば、誘導電動機3の「うなり
音」は電動車両の走行騒音にマスクされる。従って、誘
導電動機3の「うなり音」が耳につくことはなく、イン
バータ2の損失が小さいという利点のみが生かされる。
【0049】尚、電動車両の走行作業全体における低速
走行(誘導電動機3の回転速度nが回転速度no より低
いとき)の占める割合はごくわずかであるため、走行作
業全体でみればインバータ2の損失を小さくすることが
できる。
【0050】また、近年、インバータのスイッチング素
子として、IGBT(insulated gate bipolar transist
or)やSIT(static induction transistor )等の高
速スイッチングが可能な素子が開発されているため、発
振周波数f2を高くするのは容易である。
【0051】このように本実施例においては、誘導電動
機3の「うなり音」が耳につくことはなく、走行作業全
体でみればインバータ2の損失を小さくすることができ
る。尚、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、例えば、キャリア三角波の周波数を2種類(発振周
波数f1,f2)ではなく3種類以上用意すると共に、
回転速度no も2種類以上設定して実施するようにして
もよい。この場合は、電動車両の走行速度に応じてより
細かく、誘導電動機3の「うなり音」とインバータ2の
損失を制御することができる。
【0052】また、誘導電動機3を同期電動機等の他の
交流電動機に置き換えてもよい。さらに、インバータ2
をDC−DCコンバータに置き換えると共に、誘導電動
機3を直流電動機に置き換えてもよい。すなわち、イン
バータ2の代わりに、電動機の形式に合わせた適宜な電
力変換装置を用いればよい。
【0053】また、キャリア三角波発生回路はどのよう
な回路形式であってもよい。図4に、キャリア三角波発
生回路の別例の回路図を示す。但し、このキャリア三角
波発生回路において前記のキャリア三角波発生回路26
と同じ構成については符号を等しくして説明を省略す
る。
【0054】すなわち、各クロック生成回路41,42
はそれぞれ、周波数の異なるクロックCK1,CK2 を出力す
る。アナログスイッチ43は、ポテンショメータ35か
ら出力される直流電圧vo と、F−Vコンバータ34か
ら出力される直流電圧vとに基づいて切り替えられる。
8ビットのアップカウンタ44は、クロックCK1 または
クロックCK2 が入力される度に二進8ビットの出力Q1
〜Q8をインクリメントし、フルカウントしたら、次に
クロックCK1 またはクロックCK2 が入力された時点でリ
セットするようになっている。8ビットのD/Aコンバ
ータ45は、アップカウンタ44の出力Q1〜Q8をD
/A変換して各コンパレータ24に出力する。
【0055】そのため、アップカウンタ44がリセット
してからフルカウントするまでの間、D/Aコンバータ
45の出力はクロックCK1,CK2 に従ってステップ状の上
昇特性を示す。そして、次にアップカウンタ44がリセ
ットすると、D/Aコンバータ45の出力は初期値まで
一気に立ち下がる。従って、D/Aコンバータ45の出
力は三角波になり、その三角波の周波数は各クロックCK
1,CK2 の周波数に対応したものになる。
【0056】ここで、電動車両の制御にマイクロコンピ
ュータを使用している場合は、そのシステムクロックを
各クロックCK1,CK2 に流用することができるため、各ク
ロック生成回路41,42は省略することができる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、電
動車両の走行用電動機のPWM制御装置において、電動
機の「うなり音」が耳につかないようにすると共に、走
行作業全体でみればインバータ等の電力変換装置の損失
を小さくすることができる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例のブロック回路図
である。
【図2】一実施例の駆動信号発生回路21のブロック回
路図である。
【図3】一実施例のキャリア三角波発生回路26の回路
図である。
【図4】キャリア三角波発生回路の別例の回路図であ
る。
【符号の説明】
2…電力変換装置としてのインバータ、3…走行用電動
機としての誘導電動機、26…キャリア三角波生成手段
としてのキャリア三角波発生回路、26b…選択手段と
しての発振周波数切り替え回路
フロントページの続き (72)発明者 飛田 淳一 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 長瀬 俊昭 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動車両の走行用電動機を、サブ・ハー
    モニック制御法によって制御される電力変換装置によっ
    てPWM制御する電動車両の走行用電動機の制御装置に
    おいて、 それぞれ周波数が異なった複数のキャリア三角波を生成
    するキャリア三角波生成手段と、 電動車両の走行速度に従い、走行速度が高いときには前
    記キャリア三角波生成手段の生成する三角波の中から周
    波数が低いキャリア三角波を選択し、走行速度が低いと
    きには前記キャリア三角波生成手段の生成する三角波の
    中から周波数が高いキャリア三角波を選択する選択手段
    とを備えたことを特徴とする電動車両の走行用電動機の
    PWM制御装置。
JP4192520A 1992-07-20 1992-07-20 電動車両の走行用電動機のpwm制御装置 Pending JPH0638301A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4192520A JPH0638301A (ja) 1992-07-20 1992-07-20 電動車両の走行用電動機のpwm制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4192520A JPH0638301A (ja) 1992-07-20 1992-07-20 電動車両の走行用電動機のpwm制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0638301A true JPH0638301A (ja) 1994-02-10

Family

ID=16292656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4192520A Pending JPH0638301A (ja) 1992-07-20 1992-07-20 電動車両の走行用電動機のpwm制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0638301A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1586493A1 (en) * 2004-04-15 2005-10-19 Favess Co. Ltd. Electric power steering apparatus
US20110172859A1 (en) * 2010-01-12 2011-07-14 Ford Global Technologies, Llc E-Drive PWM Frequency Strategy
WO2017183274A1 (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 三菱電機株式会社 電動機駆動装置および冷凍サイクル装置
JP2018042339A (ja) * 2016-09-06 2018-03-15 日産自動車株式会社 電力変換制御装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1586493A1 (en) * 2004-04-15 2005-10-19 Favess Co. Ltd. Electric power steering apparatus
US20110172859A1 (en) * 2010-01-12 2011-07-14 Ford Global Technologies, Llc E-Drive PWM Frequency Strategy
US8649923B2 (en) * 2010-01-12 2014-02-11 Ford Global Technologies, Llc E-drive PWM frequency strategy
US20140111126A1 (en) * 2010-01-12 2014-04-24 Ford Global Technologies, Llc Adaptive E-Drive Operation for Electrified Vehicle
US9479095B2 (en) * 2010-01-12 2016-10-25 Ford Global Technologies, Llc Adaptive E-drive operation for electrified vehicle
WO2017183274A1 (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 三菱電機株式会社 電動機駆動装置および冷凍サイクル装置
JPWO2017183274A1 (ja) * 2016-04-22 2018-11-29 三菱電機株式会社 電動機駆動装置および冷凍サイクル装置
JP2018042339A (ja) * 2016-09-06 2018-03-15 日産自動車株式会社 電力変換制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101438488B (zh) 电机驱动装置
US7759885B2 (en) Motor drive device and control method thereof
JPH05227796A (ja) 電力変換器の制御装置
CN102449891A (zh) 转换器的控制装置以及具备它的电动车辆
JPH08322106A (ja) モータの制御方法
Fu et al. A novel sliding-mode control of induction motor using space vector modulation technique
JP2016149902A (ja) 昇圧制御装置
JPH05184182A (ja) インバータ制御装置
JPH0638301A (ja) 電動車両の走行用電動機のpwm制御装置
JP2008125225A (ja) モータ駆動装置
JP3128845B2 (ja) 電動車両の速度制御装置
JP2671204B2 (ja) 電気自動車
JP2020137191A (ja) 電動機システムおよび電動機の制御装置
JP2717400B2 (ja) 電気自動車
JPS62213503A (ja) 電気自動車用誘導モ−タの制御方法
JP2671203B2 (ja) 電気自動車
JPS6057285B2 (ja) 電気車制御装置
Zhang et al. Comparison of Model Predictive Control strategies on PMSM based Electric Power Steering system
JP2671205B2 (ja) 電気自動車
JPH02266869A (ja) インバータ変調方式
JP2717399B2 (ja) 電気自動車
JPS591072B2 (ja) 正弦波インバ−タ
JPS60261383A (ja) 電力変換器の制御方法および装置
JPS646601B2 (ja)
JPS637111A (ja) 電気自動車