JPH0638149B2 - 一眼レフレツクスカメラの防振装置 - Google Patents

一眼レフレツクスカメラの防振装置

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JPH0638149B2
JPH0638149B2 JP59153381A JP15338184A JPH0638149B2 JP H0638149 B2 JPH0638149 B2 JP H0638149B2 JP 59153381 A JP59153381 A JP 59153381A JP 15338184 A JP15338184 A JP 15338184A JP H0638149 B2 JPH0638149 B2 JP H0638149B2
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mirror
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lens reflex
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B19/00Cameras
    • G03B19/02Still-picture cameras
    • G03B19/12Reflex cameras with single objective and a movable reflector or a partly-transmitting mirror

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Cameras In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、一眼レフレックスカメラにおいて、急速に揺
動する反射鏡の回動の反作用として起るカメラの振動を
防止する防振装置に関する。
〔発明の背景〕
撮影光路上のファインダー観察位置と撮影光路外の退避
位置との間を揺動する反射鏡を有する一眼レフレックス
カメラにおいては、従来、その反射鏡の急速な回動の反
作用としてカメラ本体がその反射鏡の動きとは反対方向
に変位振動してカメラ振れを起す原因となっていた。そ
こで、その反射鏡の揺動中心の近傍に回動中心を有し且
つ長い腕を持つ揺動レバーの先端にバランス錘を設け、
このバランス錘を反射鏡の揺動方向とは逆方向に揺動さ
せ、そのバランス錘の揺動の反作用によって反射鏡の揺
動の反作用を打ち消すように構成したミラーショック緩
衝装置が例えば実公昭53-7058号の実用新案公報により
公知である。
しかし、この公知の装置においては、バランス錘が撮影
光束を遮らないように、反射鏡の側方を揺動するように
構成されているため、バランス錘の揺動に充分な広いス
ペースを反射鏡の横に設ける必要が有り、カメラのコン
パクト化に逆向する欠点が有る。
上記の欠点を除くために、バランス錘を、観察位置に在
る反射鏡とフィルム開口と間の空間に設けると共にその
移動距離を反射鏡の重心の移動距離より小さくすると共
に、比重の大きい材料を用いてその質量を充分大きく
し、防振効果を上げるように構成した防振装置が、例え
ば特開昭58−66922号の公開特許公報によって既
に開示されている。この公開特許公報に開示された防振
装置においては、反射鏡が撮影光路外の上方へ退避した
ときに、バランス錘は撮影光路外の下方へ退避するよう
に、ミラー室の底壁に沿って円弧運動する如く構成され
ている。従って、バランス錘は、反射鏡の観察位置から
の移動の初期には反射鏡とは反対方向に移動して効率よ
くカメラ振れを抑制するが、中期以降はミラー室の底壁
に平行するように反射鏡の動きに対して直角方向に移動
するので殆んどカメラ振れを抑制しない。すなわち、バ
ランス錘全体の移動量に比して反射鏡の移動方向と反対
の方向への移動距離の成分が短かく無駄が多いため、運
動軌跡が反射鏡の移動方向に直角な方向に長い分だけ、
余分にエネルギーが消費され、エネルギー効率が悪くな
る欠点が有る。また、この欠点を解消するための、バラ
ンス錘を反射鏡と同様に上下に揺動させるように構成し
た場合には、ミラー室の底部に余分なスペースを必要と
し、カメラの小形化に逆行することになる。
〔発明の目的〕
本発明は、上記の如く従来公知の装置の欠点を解決し、
カメラを大型化すること無く、バランス錘によって最も
効率よくカメラ振れを抑制できる一眼レフレックスカメ
ラの防振装置を提供することを目的とする。
〔発明の概要〕
上記目的を達成するために、本発明は、上下に揺動する
反射鏡を収容するミラー室の底部に上下に変位可能なバ
ランス錘を設けるとともに、該バランス錘を前記反射鏡
の動作に同期して前記反射鏡とは逆方向に上下動させる
連動機構を設け、前記反射鏡が前記観察位置から退避位
置まで上昇したときに前記バランス錘が所定の位置まで
下降して前記ミラー室の底部を区画する底壁の少なくと
も一部を形成する如く構成することを技術的要点とする
ものである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を添付の図面に基づいて詳しく説
明する。
第1図は本発明の第1実施例の斜視図で、第2図および
第3図は、第1図の実施例が組込まれたカメラの縦断面
図で、第2図は反射鏡が観察位置にあるときの状態、第
3図は反射鏡が退避位置へ上昇したときの状態を示す。
第2図において、撮影レンズL1を透過した光の一部
は、中央部に半透過部分を有する反射鏡M1で反射さ
れ、焦点板を兼ねるコンデンサーレンズL2の下面に達
し、そこに被写体像が結像される。その像は公知のペン
タプリズムPrおよび接眼レンズL3を通して観察され
る。また、反射鏡M1の半透過部分を通過してフィルム
Fに向う他の一部の光は、副反射鏡M2にて下方へ反射
され、後で詳しく述べられるバランス錘12に設けられ
た透過窓15を通して、カメラ本体1のミラー室底壁1
aとカメラ底壁1bとの間に設けられた底室1B内に固
設された受光装置14によって受光される。この底室1
B内には公知の巻上げレバーに連動する歯車、電気回
路、などが収容されている。また第3図に示す如く、反
射鏡M1が退避位置まで上昇すると、副反射鏡M2は、反
射鏡M1に連動して第2図中で反時計方向に反射鏡M1
平行する位置まで回動し、撮影光路外に退避するように
構成されている。なお、フィルムFの前面には、上下に
2組の羽根が移動してフィルム開口を開閉するシャッタ
ーSが設けられている。
第1図において、反射鏡M1は2点鎖線で示すミラー室
1A内に収容され、ミラー保持枠2に保持されている。
このミラー保持枠2は、遮光線の施されたミラー室1A
の両側壁に植設されたピン軸3によって回動可能に支持
されている。ミラー保持枠2の両側面には、それぞれミ
ラー支持腕4が固設され、このミラー支持腕4の一端に
は駆動ピン5が貫通して固設されている。また、副反射
鏡M2は、駆動ピン5に回転可能に支持されたサブミラ
ー支持板6に固設されている。
サブミラー支持板6の第1図中で左側部には、上方へ長
く伸びた腕6Aが設けられ、この腕6Aに形成されたカ
ム溝7にカメラ本体1に植設された固定ピン8が係合し
ている。カム溝7は、駆動ピン5と共に反射鏡M1が退
避位置まで上昇したときに、サブミラー支持板6を駆動
ピン5のまわりに回動させて、副反射鏡M2を第3図に
示す如く撮影光路外へ退避させる如く構成されている。
また、サブミラー支持板6は、図示されないばねによっ
て時計方向に回転するように付勢され、反射鏡M1がカ
メラ本体に植設された固定ピン9に当接して第1図に示
すように観察位置に在るときは、制限ピン10に当接し
て副反射鏡M2を撮影光軸に対して所定の角度に保持す
る如く構成されている。
一方、ミラー室1Aの底部には、ピン軸11に回転可能
に支持されたバランス錘12が設けられている。このバ
ランス錘12は、後述の連動レバー16を介して反射鏡
1に連動し、反射鏡M1が観察位置に在るときは、制限
ピン13Aと係合し、また、反射鏡M1が退避位置まで
上昇すると、制限ピン13に当接してミラー室1Aの遮
光線の施された底壁の一部を形成するように構成されて
いる。そのバランス錘12は、ほぼミラー室1Aの横幅
(第1図中で左右方向の長さ)に等しい幅を有し、反射
鏡M1が退避位置に在るときは、第3図に示す如くその
上面がミラー室底壁1aの壁面と一致するように構成さ
れ、その上面にはミラー室底壁1aと同様に遮光線が施
されている。
バランス錘12のほぼ中央部には、副反射鏡M2にて反
射されてカメラ本体1の底室1B(第1図参照)内に設
けられた受光装置14に達する測光光束を通過させる透
過窓15が設けられている。また、このバランス錘12
には、反射鏡M1およびこれを支持する支持部材2、
4、駆動ピン5と動的に釣り合うように比重の大きい材
料にて形成されている。
バランス錘12を回転可能に支持するピン軸11は、さ
らに連動レバー16を回転可能に支持している。この連
動レバー16は2つの腕16A、16Bを有し、一方の
腕16Aには駆動ピン(5)と係合する曲線溝カム17が
設けられ、駆動ピン5が反射鏡M1と共にピン軸3を中
心に反時計方向に揺動すると、連動レバー16はその揺
動に応じてピン軸11を中心に時計方向に揺動する如く
構成されている。他方の腕16Bの端部には連結ピン1
8が貫通して固設され、この連結ピン18は、一端がバ
ランス錘12の側面に設けられた孔12aに挿入される
ことによって、バランス錘12と結合し、他端18aに
は固定軸20に支持されたコイルねじりばね19の一端
19bが結合している。
連動レバー16に設けられた曲線溝カム17の両端に
は、第1図に示す如く駆動ピン5の直径より大きい円形
逃げ溝17a、17bが形成され、その中間部17c
は、駆動ピン5が摺動し得るほぼ駆動ピン5の直径に等
しい溝幅のカム溝に形成されている。また、連結ピン1
8の他端に係合するコイルねじりばね19は、屈曲部1
9aを有し、連結ピン18がこの屈曲部19aより先端
側の先端部19bに係合するときは、第4図に示すよう
に連動レバー16を反時計方向に付勢して、連結ピン1
8を介してバランス錘12を制限ピン13Aに当接させ
る。また、先端部19bとは反対側の根元部19cに連
結ピン18が係合するときは、第5図に示すように連動
レバー16を時計方向に付勢して、連結ピン18を介し
てバランス錘12を制限ピン13Bに当接させる如く屈
曲部19aの位置および屈曲角度が定められている。
一方、反射鏡M1と共に揺動する駆動ピン5は、引張コ
イルばね21により第1図中で下方に付勢され、その駆
動ピン5は、カメラ本体1に植設された固定軸22に回
転可能に支持された反射鏡上昇レバー23の一方の腕2
3Bと係合可能である。また、反射鏡上昇レバー23の
反時計方向の回動は、制限ピン24によって阻止されて
いる。反射鏡上昇レバー23の他方の腕23Aには、折
曲げ部23aが設けられ、さらに2本のピン25、26
が植設されている。
反射鏡上昇レバー23を支持する固定軸22には、第1
チャージばね27によって常時反時計方向に付勢された
反射鏡下降レバー28が回転可能に支持されている。こ
の反射鏡下降レバー28の一方の腕28Aの先端部28
aは、反射鏡上昇レバー23の折曲げ部23aと係合可
能に構成されている。また、その一方の腕28Aには2
本のピン29、30が植設され、一方のピン29は第2
チャージばね31を介して反射鏡上昇レバー23の一方
のピン25と連結している。
反射鏡上昇レバー23の腕23Aの先端部に植設された
他方のピン26は、固定軸32Aに回転可能に支持され
且つ引張コイルばね23によって反時計方向に付勢され
た第1鉤部材34によって係止されるように構成されて
いる。また、反射鏡下降レバー28の腕28Aの先端部
に植設された他方のピン30は、固定軸32Bに回転可
能に支持され且つ引張コイルばね35によって時計方向
に付勢された第2鉤部材36に係止されるように構成さ
れている。
さらに、第1鉤部材34と第2鉤部材36はそれぞれ制
限ピン37、38により引張コイルばね33、35の付
勢力による回動を制限されている。また、第1鉤部材3
4と第2鉤部材36の端部にはそれぞれ傾斜面34a、
36aが設けられ、ピン26が傾斜面34aを乗り越え
ると反射鏡上昇レバー23は第1鉤部材34によって時
計方向の回動を拘束され、ピン30が傾斜面36aを乗
り越えると、反射鏡下降レバー28は第2鉤部材36に
より反時計方向の回動を拘束される。
なお、ミラー室1Aの底壁1aの裏面には第2図に示す
如く弾性部材によって形成されたパッキン39が設けら
れている。このパッキン39の先端は第3図に示すよう
に、バランス錘12に常時接触して底壁1aとバランス
錘12との間に生じる隙間を塞ぎ、この部分からカメラ
底室1B内にゴミ等が侵入することを防止するように構
成されている。
また、反射鏡下降レバー28は、カメラ本体1の上部に
設けられた巻上げレバー40の巻上げ動作に連動して時
計方向に回動し、第1チャージばね27をチャージする
如く構成されている。さらに、第1鉤部材34は、レリ
ーズ釦41の押動作によって時計方向に回動してピン2
6を釈放し、第2鉤部材36は、シャッターSに連動
し、そのシャッターの閉動作の終期に反時計方向に回動
してピン30を釈放するように構成されている。
なお、第2チャージばね31の付勢力は、引張コイルば
ね21の付勢力より強く、コイルねじりばね19は、そ
の引張コイルばね21より弱い付勢力を持ち且つバラン
ス錘12の重量より大きい付勢力を有するように構成さ
れている。また、反射鏡下降レバー28を付勢する第1
チャージばね27は、第1鉤部材34を付勢する引張コ
イルばね33より強い付勢力を有するように構成されて
いる。
次に、上記第1実施例の作用について説明する。
第1図は、カメラの巻上げレバー40が巻上げられて第
1チャージばね27および第2チャージばね31がチャ
ージされ、撮影準備が完了した状態を示す。また、第4
図および第5図は反射鏡M1とバランス錘12および連
動レバー16の関係を示す側面図で、第4図は撮影準備
完了の状態、第5図は反射鏡M1が撮影光路外に退避し
たときの状態を示す。なお、反射鏡M1とバランス錘1
2とはミラー室内に在るので2点鎖線にて示す。
撮影準備完了状態においては、反射鏡上昇レバー23の
ピン26は第1鉤部材34によって係止され、また反射
鏡下降レバー28のピン30は第2鉤部材36によって
係止され、第1図に示すように反射鏡下降レバー28の
一方の腕28Aの先端部28aは反射鏡上昇レバー23
の折曲げ部23aから離間して置かれている。また、反
射鏡M1は撮影光路上の観察位置に置かれ、この反射鏡
1と一体に揺動する駆動ピン5は、第4図に示す如く
連動レバー16の曲線溝カム17の下端の円形逃げ溝1
7a内に置かれている。
この場合、反射鏡M1は、駆動ピン5を介して引張コイ
ルばね21により第1図で下方へ付勢されているので、
固定ピン9にて位置決めされた観察位置に置かれ、自由
に反時計方向に変位することは無い。また、連動レバー
16に固設された連結ピン18は、コイルねじりばね1
9の先端部19bに圧接し、この先端部19bによって
反時計方向に付勢されている。従って、この連結ピン1
8を介して反時計方向に付勢されたバランス錘12は、
第4図に示すように制限ピン13Aに当接して、バラン
ス錘12の先端部が反射鏡M1の先端部に近接した位置
に位置決めされる。
上記の撮影準備完了状態において、レリーズ釦41(第
1図参照)を押し下げると、第1鉤部材34は引張りコ
イルばね33の付勢力に抗して時計方向に回動し、ピン
26の係止を解除して反射鏡上昇レバー23を釈放す
る。この反射鏡上昇レバー23の釈放により、第2チャ
ージばね31の付勢力により反射鏡上昇レバー23は時
計方向に回動し、一方の腕23Bが駆動ピン5に当接
し、この駆動ピン5を引張コイルばね21の付勢力に抗
してピン軸3のまわりを反時計方向に旋回させる。
この駆動ピン5の反時計方向の旋回移動により、反射鏡
1は第2図および第4図に示す観察位置から第3図お
よび第5図に示す退避位置まで上昇して停止する。ま
た、この反射鏡M1の上昇に伴って、駆動ピン5に支持
されたサブミラー支持板6も上昇し、固定ピン8と係合
するカム溝7は固定ピン8に対して摺動しつつ駆動ピン
5のまわりを回転する。従ってサブミラー支持板6は駆
動ピン5と共に上昇しながらその駆動ピン5を中心とし
て反時計方向に回動する。このサブミラー支持板6の回
動変位により、副反射鏡M2は、反射鏡M1と共に上昇し
つつさらに反時計方向に回転して、第3図に示すように
反射鏡M1の裏面にほぼ平行な位置まで移動し、撮影光
路外に退避すると同時に反射鏡M1の中央部の半透過部
分を遮蔽する。
一方、駆動ピン5が、第1図に示す位置から反射鏡M1
と共にピン軸3を中心に反時計方向に回動すると、駆動
ピン5は連動レバー16の円形逃げ溝17aを抜け出
し、曲線溝カム17の中間部17cを摺動して上端の円
形逃げ溝17bに入るまで移動する。その間に、連動レ
バー16は曲線溝カム17のカム形状に従って、ピン軸
11を中心に時計方向に回動する。この連動レバー16
の時計方向の回動により、連結ピン18はバランス錘1
2をピン軸11のまわりに時計方向に回動させると共
に、コイルねじりばね19の付勢力に抗して、そのコイ
ルねじりばね19の屈曲部19aを越えて根元部19c
に接し、第5図に示す状態となる。
この第5図の状態においては、駆動ピン5は曲線溝カム
17の上端の円形逃げ溝17b内に入り、連動レバー1
6は円形逃げ溝17bと駆動ピン5との間に生じた隙間
だけ自由に揺動できる。また、連結ピン18はコイルね
じりばね19の根元部19cによりピン軸11を中心と
して時計方向に付勢されている。そのため、連結ピン1
8は、コイルねじりばね19の付勢力により、わずかに
時計方向に変位し、バランス錘12を制限ピン13Bに
確実に当接させる。
この場合、バランス錘12の上面は、第3図および第5
図に示すように、ミラー室1Aの底壁1aの上面と一致
し、ミラー室1Aの底壁の一部を形成する。また、反射
鏡M1とバランス錘12とは、互いに干渉されること無
くそれぞれ撮影光路外の所定の位置に移動して停止す
る。従って、反射鏡M1が退避したにも拘らずバランス
錘12がまだ撮影光路を遮ったままで停止し、撮影画面
がケラレを生じるようなことは無い。
反射鏡M1が副反射鏡M2およびバランス錘12と共に撮
影光路外に退避すると、反射鏡M1の上昇の完了信号に
よりシャッターSが作動して露光が行われる。この一連
の露光動作が行われると、その露光終了信号は第2鉤部
材36に伝達される。
露光終了信号を受けた第2鉤部材36は引張コイルばね
35の付勢力に抗して反時計方向に回動してピン30の
係止を解除し、反射鏡下降レバー28を釈放する。釈放
された反射鏡下降レバー28は第1チャージばね27の
付勢力により固定軸22を中心に反時計方向に回動し、
一方の腕28Aの先端部28aが対向する折曲部23a
に当接し、反射鏡上昇レバー23を固定軸22を中心に
反時計方向に回動し、一方の腕23Bが制限ピン24に
当接することにより、反射鏡下降レバー28と反射鏡上
昇レバー23とは共に停止する。その間に、反射鏡上昇
レバー23の他方の腕23Aの先端部に設けられたピン
26は、第1鉤部材34の先端傾斜部34aに当接し、
この先端傾斜部34aを介して第1鉤部材34を引張コ
イルばね33の付勢力に抗して時計方向に持ち上げ、第
1鉤部材34の鉤部に係止される。
また、反射鏡上昇レバー23の一方の腕23Bと係合す
る駆動ピン5は、反射鏡上昇レバー23の反時計方向の
回動に追従し、引張コイルばね21の付勢力によりピン
軸3のまわりを時計方向に回動して、反射鏡M1を、第
5図の退避位置から第4図の観察位置へ復帰させる。同
時に、固定ピン8に係合するカム溝7を介してサブミラ
ー支持板6を下降させつつ駆動ピン5を中心に時計方向
に回動させ、副反射鏡M2を第2図に示す。撮影光路外
から第1図に示すように撮影光路上の所定の位置に復帰
させる。これにより、撮影レンズL1を通過した撮影光
束の一部は反射鏡M1にて第2図中で上方に反射され、
ファインダー用接眼レンズL2を通して被写体像を観察
できる。また、反射鏡M1を透過した一部の光束は、副
反射鏡M2にて反射され、バランス錘12に設けられた
透光窓15を通して、受光装置14により受光される。
一方、反射鏡上昇レバー23の回動に応じて駆動ピン5
が引張ばね21の付勢力によりピン軸3のまわりを時計
方向に回動すると、連動レバー16は曲線溝カム17の
カム形状に従ってピン軸11を中心に反時計方向に回動
し、連結ピン18を介してバランス錘12を反時計方向
に回動する。連動レバー16と一体に反時計方向に回動
する連結ピン18は、その回動の当初は、コイルねじり
ばね19により時計方向に付勢されているので、この付
勢力に抗して反時計方向に回動することになる。しか
し、連結ピン18がコイルねじりばね19の屈曲部19
aを越えて先端部19b側に接すると、連結ピン18は
反時計方向に付勢される。
反射鏡M2が測光位置に達し、その位置に停止すると、
駆動ピン5も停止する。このとき、駆動ピン5は曲線溝
カム17の下端の円形逃げ溝17a内に挿入される。従
って連動レバー16は、駆動ピン5が曲線溝カム17の
上端の円形逃げ溝17b内に挿入されたときと同様に、
駆動ピン5と円形逃げ溝17aとの間の隙間だけ自由に
変位可能となり、反射鏡M1とバランス錘12とは互い
に干渉されることなく、それぞれ制限ピン9、と13A
に当接して停止する。それ故、バランス錘12によって
反射鏡M1の撮影光軸に対する傾斜角が狂わされ、撮影
範囲と視野範囲とに誤差を生じさせるようなことは無
い。また、連動ピン18は、コイルねじりばね19の先
端部19bの付勢力により、反時計方向にわずかに変位
してバランス錘12を制限ピン13Aに確実に押し付
け、その位置に安定させることができる。
上記の如き一連の撮影動作が終了したならば、次に、巻
上げレバー40を回動して、フィルムFとシャッターS
とを公知の如く巻き上げる。この巻き上げレバー40の
巻上げ動作に応じて、反射鏡下降レバー28は、第1チ
ャージばね27および第2チャージばね31の付勢力に
抗して固定軸22を中心として時計方向に回動し、その
第1チャージばね27および、第2チャージばね31の
双方を同時にチャージする。
また、この反射鏡下降レバー28の時計方向に回動によ
って、反射鏡下降レバー28の腕28Aの先端部28a
は第1鉤部材34によって係止された反射鏡上昇レバー
23の折曲げ部23aから離間する。一方、反射鏡下降
レバー28のピン30は、第2鉤部材36の先端傾斜部
36aに当接し、引張コイルばね35の付勢力に抗して
その傾斜部36aを押し上げ、第2鉤部材36の鉤部に
よって係止され、再び撮影準備が完了する。
以上の如く、この第1実施例によれば、バランス錘12
がミラー室1Aの底部を区画する底壁の一部を兼用する
ように構成されている。そのため、バランス錘12は、
従来のバランス錘より十分大きい体積のものが使用でき
るので、慣性質量を大きくできる。
ところで、反射鏡M1の上昇の反作用として生じるカメ
ラぶれを抑制するためには、反射鏡M1が上昇中に持つ
運動量のカメラの上下方向成分に釣り合う運動量を持っ
たバランス錘12を、反射鏡M1とは逆方向に底壁位置
まで変位させればよい。ここで、運動量は物体の質量と
重心の速度との積であるから、移動時間が一定の場合に
は、物体の慣性質量と移動距離との積によって表わされ
る。そこで、バランス錘12の質量を大きくすると、反
射鏡M1が退避位置まで上昇する間に、バランス錘12
が下降する実質的距離を小さくすることができる。
第1図の第1実施例では、連動レバー16を介して反射
鏡M1とバランス錘12とが同期して変位し、そのバラ
ンス錘12の変位方向が反射鏡M1の移動する上下方向
にほぼ一致しておりしかも逆向きであるから、バランス
錘12の慣性質量を大きくすることにより、その上下の
変位量を少なくすることができる。そのため、カメラを
大きくすることなく、効率よく振動を防止することがで
きる。
さらに、上記の第1実施例においては、バランス錘12
がシャッターSの近傍に設けられたピン軸11を中心に
回動する如く構成されて、反射鏡M1が観察位置にある
ときは、第2図に示す如く副反射鏡M2による反射光軸
にほぼ直交するようにバランス錘12は傾斜して置かれ
る。従って、バランス錘12のほぼ中央部に設けられた
透光窓15を小さいものにしても充分な反射光をカメラ
本体1の底室1B内に導くことができ、この底室内に受
光装置14を配置した、いわゆるボディ測光方式が可能
となる。このボディ測光方式は、ファインダー側に反射
した光を測光する測光方式に比して、(1)ファインダー
接眼部からの逆入射光の悪影響を受けにくく、(2)焦点
板を異なる種類のものと交換しても測光系の再調整が不
要であり、(3)閃光時にフイルム面の反射光を受光して
閃光器の発光時間を自動制御するいわゆるTTL調光が
可能である等、優れた特徴を有している。上記第1実施
例のバランス錘12の構成によれば、上記の如き優れた
特徴をもつボディ測光方式の受光装置14を容易に組み
込むことができ、しかも、反射鏡M1の作動によって発
生するカメラ振れが無い極めて優れたカメラを実現する
ことができる。
上記の底室1B内に設けられる受光装置14は、自動露
出調節のための受光素子として設置されるが、この受光
素子の代りに自動焦点調節装置の合焦検出ユニットを配
置することにより、制限の多いカメラ内部のスペースを
さらに有効に利用できるという利点が有る。加えて、上
記の第1実施例によれば、反射鏡M1が第2図に示す如
く観察位置にあるときは、バランス錘12の先端部が、
反射鏡の先端部に近接した位置にあり、撮影レンズL1
を通過してフイルム面に向う光束のうち限られたわずか
の光束のみがその反射鏡M1の先端部とバランス錘12
の先端部との間の隙間を通して、閉じられたシャッター
Sの面に到達する。そのため、第2図に示すように複数
の走行羽根によって構成されたフォーカルプレンシャッ
ターでは、重なり合った羽根の間からの漏光が事前にバ
ランス錘12によって遮断される。従って、バランス錘
12をカメラ振れの防止とシャッター羽根の漏光防止と
に兼用させることができ、少い部材で合理的にカメラを
構成することができる。
なお、上記の第1実施例において、反射鏡M1とバラン
ス錘12とは、退避位置からの戻り行程の終点でそれぞ
れ制限ピン9、13Aに当接して停止する如く構成され
ている。しかし、この制限ピン9、13Aにばねの如き
弾性特性を持たせるように構成すれば、連動レバー16
の円形逃げ溝17aと駆動ピン5との間隙分だけ行き過
ぎさせて減速した後、反射鏡M1とバランス錘12とを
それぞれ元位置に復帰停止させることができるので、そ
の停止に伴う衝撃を緩和し、同時に衝撃音を減少させる
ことが可能となる。
第6図は副反射鏡を有しない一眼レフレックスカメラに
用いた本発明の第2実施例を示す斜視図で、フイルムと
シャッターが巻き上げられ、撮影準備完了の状態を示
す。また、第1図の第1実施例と同様な機能を有する部
材には同一の符号を付し、その構成についての詳しい説
明は省略する。
ミラー室1Aの底壁1aの第6図中で左端部に近接した
位置のミラー室側壁に植設されたピン軸11に一端を回
動可能に支持されたバランス錘112は、その時計方向
の回動を制限ピン13Aによって制限され、反時計方向
の回動は、上面がミラー室底壁1aの上面と一致したと
きに制限ピン13Bに当接して停止するように構成され
ている。一方、反射鏡M1をピン軸3のまわりに回転さ
せる駆動ピン5に係合する曲線溝カム117を有する連
動レバー116は、反射鏡上昇レバー23および反射鏡
下降レバー28が回転可能に支持する固定軸22に回転
可能に支持されている。その連動レバー116は、一方
の腕116Aに形成された曲線溝カム117の両端に第
1実施例と同様に円形逃げ溝117aおよび117bを
有し、中間部117cを駆動ピン5が摺動する如く構成
されている。
連動レバー116の他方の腕116Bにはピン軸151
が植設され、このピン軸151に回転可能に支持された
連結桿152の他端には連結ピン118が貫通して固設
されている。その連結ピン118の一端はバランス錘1
12の側面に設けられた孔112aに嵌合し、他端は固
定軸20に支持されたコイルねじりばね19の一端19
bが係合している。バランス錘112は、第1実施例と
同様に、その横幅がほぼミラー室1Aの横幅に等しく、
制限ピン13Aに当接したときは第7図の断面図に示す
ように、反射鏡M1とほぼ同じ方向に傾斜し、また、制
限ピン13Bに当接したときは、第8図に示す如くミラ
ー室底壁1aの上面とバランス錘112の上面とが一致
する如く構成されている。
また、連動レバー116の腕116B、連結桿152お
よびバランス錘112は四節リンク機構を構成し、反射
鏡M1の上昇に応じて連動レバー116が時計方向に回
動すると、バランス錘112は反時計方向に回動して下
降する如く構成されている。
第6図の第2実施例は上記の如く構成されているので、
レリーズ釦41を押し下げると、第1鉤部材34は引張
コイルばね33の付勢力に抗して時計方向に回動し、ピ
ン26を釈放する。従って、反射鏡上昇レバー23は第
2チャージばね31の付勢力により固定軸22を中心に
時計方向に回転する。この反射鏡上昇レバー23の時計
方向の回動により、駆動ピン5は一方の腕23Bに押し
上げられて、ピン軸3のまわりを反時計方向に旋回し、
反射鏡M1を第7図の観察位置から第8図の退避位置ま
で上昇させる。
この反射鏡M1の退避位置への移動の間に駆動ピン5は
連動レバー116の曲線溝カム117の下端円形逃げ溝
117aから中間部117cを通って上端円形逃げ溝1
17まで移動する。その際、連動レバー116は曲線溝
カム117のカム形状に従って固定軸22を中心に時計
方向に移動する。この連動レバー116の時計方向の回
動は、他方の腕116Bのピン軸151に結合する連結
桿152および連結ピン118を介してバランス錘11
2に伝達され、バランス錘112はコイルねじりばね1
9の付勢力に抗して反時計方向に回動する。連結ピン1
18がバランス錘112を支持するピン軸11のまわり
を反時計方向に旋回し、コイルねじりばね19の屈曲部
19aを乗り越えると、連結ピン118は、コイルねじ
りばね19の根元部19cによって下方へ付勢されるの
で、バランス錘112はこのコイルねじりばね19によ
り反時計方向に付勢され、制限ピン13Bに確実に当接
する。
バランス錘112が制限ピン13Bに当接したとき、駆
動ピン5は連動レバー116の曲線溝カム117の上端
円形逃げ溝116A内にまで移動しているので、反射鏡
1とバランス錘112とは互いに干渉されること無
く、それぞれ撮影光路外の退避位置まで移動し、第8図
に示す如く両者共に所定の退避位置で確実に停止する。
この場合、バランス錘112はミラー室の底壁の一部を
形成する。
反射鏡M1が退避位置に達すると、反射鏡M1の上昇完了
信号によりシャッターSが作動して露光が行われ、シャ
ッターSの閉動作の終期に露光終了信号がシャッターS
から第2鉤部材36に伝達される。この信号を受けて第
2鉤部材36は、引張コイルばね35の付勢力に抗して
反時計方向に回動してピン30を釈放し、反射鏡下降レ
バー28を第1チャージばね27の付勢力により反時計
方向に回動させる。この反射鏡下降レバー28の反時計
方向の回動により反射鏡上昇レバー23は反射鏡下降レ
バー28と共に回動し、第1鉤部材34によって係止さ
れる。
この反射鏡上昇レバー23の反時計方向の回動に追従し
て、駆動ピン5は引張コイルばね21の付勢力により、
ピン軸3のまわりに時計方向に旋回して反射鏡M1を第
7図に示す観察位置まで下降させる。この観察位置で
は、反射鏡M1は引張コイルばね21によって制限ピン
9に圧接支持される。
一方駆動ピン5が時計方向に旋回すると、曲線溝カム1
17のカム形状に従って連動レバー116は固定軸22
を中心に反時計方向に回動し、連結桿152、連結ピン
118を介してバランス錘112を時計方向に回動させ
る。その際、連結ピン118はコイルねじりばね19の
屈曲部19aを乗り越えて先端部19bに接するので、
連結ピン118はその先端部19bによって上方へ押圧
される。従って、連結ピン118は上方へ変位し、バラ
ンス錘112を制限ピン13Aに当接させ、第7図に示
す如く元位置に確実に復帰させる。以後、巻上げレバー
40に連動して反射鏡下降レバー28が時計方向に回動
し、第1チャージばね27および第2チャージばね31
がチャージされる。
上記の第2実施例においては、バランス錘112の回転
方向と反射鏡M1の回転方向とは同方向である。しか
し、上下の移動方向は第1実施例と同様に反射鏡M1
は逆向きであるから、その防振効果は第1実施例と全く
同等である。
また、上記第6図の第2実施例においても、第1図の第
1実施例と同様に、反射鏡M1とバランス錘112と
は、退避位置からの戻り行程の終点でそれぞれ制限ピン
9、13Aに当接して停止する如く構成されている。し
かし、この制限ピン9、13Aにばねの如く弾性特性を
持たせるように構成すれば、連動レバー116の円形逃
げ溝117aと駆動ピン5との間隙分だけ反射鏡M1
バランス錘112とを行き過ぎさせて減速した後、元位
置にそれぞれ復帰停止させることができ、反射鏡M1
バランス錘112の停止に伴う衝撃を緩和し、同時に衝
撃音を減少させることができる。
上記の如く反射鏡M1が観察位置に復帰停止する場合、
第2実施例においては、第6図および第7図に示す如
く、バランス錘112と反射鏡M1とがほぼ同じ傾きで
ほぼ平行に配置されている。それ故、第1連動レバー1
16の円形逃げ溝117aと駆動ピン5との間の隙間
を、第1実施例のそれよりある程度大きく設定し、バラ
ンス錘112と反射鏡M1とがそれぞれ制限ピン9、1
3Aに当接してからの行過ぎ距離を大きくしても、互い
に接触して干渉することが無い。従って第2実施例にお
いては、制限ピン9、13Aに第1実施例の場合より軟
いばね特性を持たせることができ、その分だけゆるやか
に減速できるので衝撃音の発生をさらに低いレベルに抑
えることが可能になる。
また、上記の第1実施例と第2実施例においては、バラ
ンス錘12、112がミラー室1Aの下部に設けられた
ピン軸11を中心に揺動し、反射鏡M1が観察位置から
退避位置まで上方へ移動すると、バランス錘12、11
2は、これとは反対に下方へ反射鏡M1の重心の移動距
離より短い重心移動距離だけ移動して、ミラー室底壁の
一部をなすように構成されている。そのため、バランス
錘12、112の大きさを充分大きくできるので、バラ
ンス錘12、112の慣性質量を大きくすることがで
き、バランス錘12、112の重心の移動速度を反射鏡
1の重心の移動速度より小さくしても両者の始動の際
の反作用を釣り合わせることは容易である。
第9図は、バランス錘を上下に平行移動させることによ
り振動を防止する本発明の第3実施例を示す斜視図で、
撮影準備完了状態を示し、第10図および第11図は反
射鏡部の縦断面図である。なお、第1実施例と同様な機
能を有する部材には同一符号を付し、その構成について
の詳しい説明は省略する。また、第9図において反射鏡
上昇レバー23および反射下降レバー28の下部および
これを掛止する掛止装置30〜36も省略する。
第9図において、反射鏡上昇レバー23と反射鏡下降レ
バー28とを支持する固定軸22に回転可能に支持され
た連動レバー216の一方の腕216Aには、駆動ピン
5が係合する曲線溝カム217が設けられ、その曲線溝
カム217の両端には円形逃げ溝217a、217bが
形成されている。この円形逃げ溝217a、および21
7bは駆動ピン5との間に適当な間隙を有するように形
成され、駆動ピン5は、円形逃げ溝217a、217b
の間の中間部217cを摺動して、反射鏡M1が観察位
置にあるとき、下端の円形逃げ溝217a内に入り、退
避位置にあるときは上端の円形逃げ溝217b内に入り
込むように構成されている。
連動レバー216の他方の腕216Bには直線溝カム2
50が設けられ、この直線溝カム250に摺動可能に係
合する摺動ピン251はT字形の案内板252に固設さ
れている。案内板252の上下に伸びた中央部には2個
の縦案内溝253A、253Bが設けられ、それぞれカ
メラ本体1の固定部分に植設された固定ピン254A、
254Bが摺動可能に挿入され、案内板252を図示さ
れないカメラ本体1内の摺動面に沿って上下に摺動案内
するように構成されている。
また、案内板252の左右方向に伸びた腕部にはそれぞ
れ結合ピン255A、255Bが固設され、バランス錘
212は、その上面がミラー室1Aの底壁1aの上面に
平行になるように、その2本の結合ピン255A、25
5Bによって支持されている。従って、バランス錘21
2は、案内板252の縦案内溝253A、253Bに案
内されて上下に平行移動し、その上方への移動は制限ピ
ン13Aによって制限され、下方へ移動すると、バラン
ス錘212の上面が底壁1aの上面と一致したときに制
限ピン13Bに当接して制限される如く構成されてい
る。さらに、反射鏡M1が退避位置まで上昇して駆動ピ
ン5が上端の円形逃げ溝217b内に入ると、バランス
錘212は摺動ピン251、案内板252と共に下降し
て制限ピン13Bに当接する如く構成されている。
一方、摺動ピン251は、第9図の状態では、コイルね
じりばね19の先端部19bによって上方へ付勢されて
いる。しかし、摺動ピン251が下降し、コイルねじり
ばね19の屈曲部19aを通過すると、その根元部19
cによって摺動ピン251は下方へ押圧されるように付
勢されている。
第9図の第3実施例は上記の如く構成されているので、
レリーズ釦41を押し下げると、反射鏡上昇レバー23
は第2チャージばね31の付勢力により時計方向に回動
して駆動ピン5を反射鏡M1と共に反時計方向に回動さ
せ、反射鏡M1を第10図の観察位置から第11図の退
避位置まで移動させる。その際、駆動ピン5は連動レバ
ー216を曲線溝カム217のカム形状に従って第9図
中で時計方向に回動させる。この連動レバー216の回
動により摺動ピン251、案内板252を介したバラン
ス錘212を下方へ平行移動させ、反射鏡M1が退避位
置にまで移動したとき、バランス錘212は制限ピン1
3bに当接して第11図に示すようにミラー室の底壁1
aの一部を形成する。その際、駆動ピン5は円形逃げ溝
217b内にあるので、反射鏡M1とバランス錘212
とは互いに干渉されることなくそれぞれ所定の退避位置
に停止する。また、この場合、バランス錘212は、摺
動ピン251を介してコイルねじりばね19の根本部1
9cにより下方へ付勢されるので、制限ピン13bに当
接して確実にその位置に保持される。
上記の如く、反射鏡M1が観察位置から上昇すると、こ
れに同期してバランス錘212が逆方向に下降するの
で、この反射鏡M1とバランス錘212との始動時の反
作用は互いに打ち消される。従って、反射鏡M1の上昇
の際に発生するカメラの上下振動は、バランス錘212
を上下に逆方向に移動させることによって防止できる。
反射鏡M1とバランス錘212とが退避位置へ移動する
とシャッターSが開閉して露光が終了する。その露光が
終了すると、第1図の実施例と同様に、反射鏡下降レバ
ー28が釈放されるので、反射鏡上昇レバー23はこの
反射鏡下降レバー28に押されて反時計方向に回動す
る。この反射鏡上昇レバー23の反時計方向の回動に追
従して駆動ピン5は時計方向に旋回し、反射鏡M1を第
10図に示す如く観察位置に復帰させる。また、駆動ピ
ン5の時計方向への回動により、連動レバー216は、
反時計方向に回動して摺動ピン251、案内板252を
介してバランス錘212を上方へ平行移動させ、第11
図の如く制限ピン13Aに当接させる。その際、摺動ピ
ン251は、コイルねじりばね19の屈曲部19aを乗
り越え、コイルねじりばね19の先端部19bによって
上方に押し上げられる。従って、バランス錘212は制
限ピン13Aに圧接され、確実にその位置に保持され
る。
その後、巻上げレバー40により、反射鏡下降レバー2
8を時計方向に回動すると、第1チャージばね27、第
2チャージばねが同時にチャージされて撮影準備が再び
完了する。
上記の第3実施例においては、バランス錘212は回動
すること無く、反射鏡M1の上昇とは反対に下方へ平行
移動するので、バランス錘212の各質点が同じ距離だ
け移動する。従って、反射鏡M1の上昇に伴って生じる
カメラの上下振動を効率よく打ち消すことができ、その
バランス錘212の運動に必要なスペースに無駄を生じ
ることが無いので、カメラの小型化に有用である。
また上記の第2実施例および第3実施例においては、バ
ランス錘が上昇した位置においても、撮影レンズをカメ
ラ本体1からはずしたときにカメラ底室1B内にゴミ等
が侵入する程にミラー室壁との間に隙間を生じることは
無い。しかし、第1図と同様にパッキン材1aによって
バランス錘112、212との間に生じた隙間を密封す
ればさらに好ましい。
なお、上記の第1実施例乃至第3実施例においては、反
射鏡M1が観察位置および退避位置に在るときはいずれ
も、駆動ピン5は連動レバー16、116、216の円
形逃げ溝17a,17b,117a,117b,217
a,217b内に位置する。従って、この連動レバー1
6、116、216の動きに応じて、上下に変位するバ
ランス錘12、112、212は反射鏡M1より一瞬遅
れて作動することになる。しかし、その遅れ時間は、反
射鏡M1の上昇または下降に要する時間に比して、極め
てわずかであるから、カメラの振動防止に影響を及ぼす
ようなことは殆んど無く、反射鏡M1とバランス錘1
2、112、212とは実質的に同期させることができ
る。
さらに、上記3つの実施例においては、バランス錘1
2、112、212は、その上面にミラー室1Aの内部
側壁および底壁1aと同様に遮光線が施され、ミラー室
1Aの底壁の一部をなすように構成されているので、そ
のバランス錘12、112、212の上面での反射光は
ミラー室側壁と同様に極めて少なく、フィルムに悪影響
を与えるようなことは無い。
〔発明の効果〕
以上本発明によれば、バランス錘がミラー室の底部を区
画する底壁の少なくとも一部を兼用するように構成した
から、格別にバランス錘を設ける必要がない。従ってカ
メラを拡大化を抑えながらバランス錘を配置することが
可能となる。
またミラー室の底壁は面積が広いので、実施例の如く、
慣性質量の大きいバランス錘を使用し、バランス錘の上
下方向の移動距離を短縮すれば、カメラの形状、大きさ
を変えること無く、反射鏡の移動の反作用によって生じ
るカメラの上下振動を防止できる。しかも、バランス錘
は、行程のほぼ全領域にわたり、運動状態にある反射鏡
とほぼ同一方向で且つ逆向きに短い距離だけ移動するの
で、これを運動させるエネルギーの浪費が少ない。従っ
てカメラの巻上げの際の駆動エネルギーを少なくでき、
手動巻上げの場合にはその操作を円滑、軽快にすること
ができる。また、電動巻上げの場合には、電池の消耗が
少なく、連動ギヤによる作動音の発生も低いレベルに抑
えることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す斜視図、第2図およ
び第3図は第1図の実施例が組み込まれたカメラの縦断
面図で、第2図は反射鏡が観察位置に在るときの状態、
第3図は反射鏡が退避位置へ上昇したときの状態を示
し、第4図および第5図は第1図の反射鏡とバランス錘
と連動レバーとの関係を説明するための側面図で、第4
図は反射鏡が観察位置にあるときの状態、第5図は反射
鏡が退避位置にあるときの状態を示す。第6図は本発明
の第2実施例を示す斜視図、第7図および第8図は第6
図の実施例を組み込んだカメラの縦断面図で、第7図は
反射鏡が観察位置にあるときの状態、第8図は反射鏡が
退避位置にあるときの状態を示す。また第9図は本発明
の第3実施例を示す斜視図、第10図および第11図は
第9図の実施例を組み込んだカメラの縦断面図で、第1
0図は反射鏡が観察位置にあるときの状態、第11図は
反射鏡が退避位置にあるときの状態を示す。 〔主要部分の符号の説明〕 1A……ミラー室、1a……底壁 5……駆動ピン 12,112,212……バランス錘 19……コイルねじりばね 16,116,216……連動レバー(連動機構) 17,117,217……曲線溝カム(連動機構) 18,118……連結ピン(連動機構) 252……案内板(連動機構) 255A,255B……結合ピン(連動機構)M1……
反射鏡

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影光路上の観察位置と撮影光路外の退避
    位置との間を移動可能なファインダー用反射鏡と、該反
    射鏡を収容するミラー室とを有する一眼レフレックスカ
    メラにおいて、 前記反射鏡が前記観察位置にある時には第1位置に、該
    反射鏡が前記退避位置にある時には第2位置にそれぞれ
    移動可能なバランス錘と、 前記バランス錘を、前記反射鏡の前記観察位置から前記
    退避位置への移動に同期して、前記反射鏡とは逆方向に
    前記第1位置から前記第2位置へ移動せしめる連動機構
    とを有し、 前記バランス錘は、前記第2位置にある時に、前記ミラ
    ー室を構成する前記撮影光路の下方に位置した底壁の、
    少なくとも一部を形成することを特徴とする一眼レフレ
    ックスカメラの防振装置。
  2. 【請求項2】前記バランス錘の質量は前記反射鏡の質量
    より大きく、前記バランス錘の上下方向の移動量は前記
    反射鏡の移動量よりも小さいことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の一眼レフレックスカメラの防振装
    置。
  3. 【請求項3】前記バランス錘は、上昇した時に前記反射
    鏡と前記ミラー室の底部との間から侵入してくる光を遮
    るように設けられていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の一眼レフレックスカメラの防振装置。
  4. 【請求項4】前記バランス錘は、前記ミラー室(1A)の底
    面近傍に設けられたピン軸(11)によって一端を回転可能
    に支持された揺動型のバランス錘(12,112)、または前記
    底面に対してほぼ垂直に摺動可能な摺動支持手段(252,2
    55A,255B)によって両端を支持された並行移動型バラン
    ス錘(212)であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項乃至第3項記載の一眼レフレックスカメラの防振装
    置。
  5. 【請求項5】前記バランス錘(12,112,212)はバネ手段(1
    9)によって、前記反射鏡(M1)が観察位置にある時には該
    反射鏡(M1)に近づく方向に付勢され、前記反射鏡(M1)が
    退避位置にある時は該反射鏡(M1)から遠ざかる方向に付
    勢方向を転換して付勢される如く構成されていることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項記載の一眼
    レフレックスカメラの防振装置。
  6. 【請求項6】前記連動機構は、前記バランス錘(12,112,
    212)に連動する連動レバー(16,116,216)と、該連動レバ
    ーの一方の腕(16A,116A,216A)に形成され且つ前記反射
    鏡(M1)と一体に回動する駆動ピン(5)に係合して前記連
    動レバーを前記反射鏡(M1)の移動方向とは逆向きに回動
    させる曲線カム(17,117,217)とを含むことを特徴とする
    第1項乃至第5項記載の一眼レフレックスカメラの防振
    装置。
  7. 【請求項7】前記溝カム(17,117,118)は、前記反射鏡(M
    1)が観察位置及び退避位置にある時に前記駆動ピン(5)
    が前記両位置に対応して入り込むにげ溝(17a,17b,117a,
    117b,217a,217b)を両端に有し、前記反射鏡(M1)と前記
    バランス錘(12,112,212)とが互いに干渉されることなく
    それぞれ所定の移動範囲を移動しうる如く構成したこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第6項記載の一
    眼レフレックスカメラの防振装置。
  8. 【請求項8】前記バランス錘の表面には遮光線が形成さ
    れており前記ミラー室における内面反射を防止する如く
    形成されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の一眼レフレックスカメラの防振装置。
  9. 【請求項9】前記バランス錘と固定されたミラー室底部
    とは弾性部材で結合されており、前記バランス錘と前記
    ミラー室底部との間からゴミが侵入するのを防止するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の一眼レフレ
    ックスカメラの防振装置。
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