JPH0638127U - 照光式プッシュスイッチの照明構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 照光キー操作時における光漏れ防止を図った
照光式プッシュスイッチの照明構造を提供する。 【構成】 スイッチユニット１はプリント配線板２と、
ゴム接点スイッチシート３と、導光板４と、照光キー５
と、ハウジング６とから主構成されている。ハウジング
６に形成されたキー保持孔２３に光透過性を有する照光
キー５のキートップ１９が保持されている。導光板４の
照光キー５側表面の照光キー５対向部分以外を覆って遮
光層２５が設けられている。ランプ９の光は導光板４を
介して案内され、遮光層２５の光通過部２６を通じて照
光キー５のキートップ１９内面側に供給される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、夜間等におけるスイッチの視認性向上を図るため、照明機能を具備 した照光式プッシュスイッチの照明構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、自動車室内等に配置されるインストゥルメントパネルスイッチや、オー ディオ機器、電話機等のスイッチには夜間の視認性を確保する目的で、文字・表 示部分に照明機能が付加されることが多い。また、スイッチのキートップの照明 技術は種々知られているが、厚肉平板状の導光板を用いる方式はその構造が簡略 であり、スイッチの薄型化にも適しているため、よく採用されている。

【０００３】 例えば、この種の照光式プッシュスイッチとして、図４及び図５に示される構 造のスイッチユニット１があり、スイッチユニット１はプリント配線板２と、ゴ ム接点スイッチシート３と、導光板４と、複数の照光キー５と、ハウジング６と から主構成されている。

【０００４】 前記プリント配線板２の上面側には、適宜、配線パターン８が形成されると共 に、光源としてのランプ９が複数、離間配置されている。

【０００５】 前記ゴム接点スイッチシート３には、前記各ランプ９位置に対応してそれぞれ 挿通孔１１が形成されると共に、前記配線パターン８の各電極部１２位置に対応 してそれぞれ上方に膨出状とされたドーム状の接点スイッチ部１３が備えられて いる。

【０００６】 前記導光板４は厚肉平板状に成形されたアクリル板等よりなり、導光板４には 、図６及び図７に示される如く、下面側に前記各ランプ９位置に対応してそれぞ れ凹部１５が形成されると共に、前記各接点スイッチ部１３位置に対応してそれ ぞれガイド孔１６が形成されている。

【０００７】 前記照光キー５は光透過性を有する樹脂等からなり、照光キー５の上面側には 遮光性の塗料が塗装された塗装膜１８が形成されている。そして、照光キー５の 中央部に位置して上方突出状に形成されたキートップ１９における塗装膜１８が 適宜剥されて、文字等の表示部２０が構成されている。また、照光キー５の下面 側中央部には前記ガイド孔１６に挿入状とされる操作脚２１が突出状に備えられ ている。

【０００８】 前記ハウジング６は遮光性を有する樹脂等により底部開放状の箱型に成形され ており、上面側には各照光キー５のキートップ１９が嵌合状とされるキー保持孔 ２３が複数形成されている。

【０００９】 そして、プリント配線板２上にゴム接点スイッチシート３及び導光板４が順次 重ねられ、各照光キー５の操作脚２１を導光板４の各ガイド孔１６内にそれぞれ 挿入状とし、さらに各照光キー５のキートップ１９をハウジング６のキー保持孔 ２３内にそれぞれ嵌合状として、ハウジング６が装着され、互いに組み付けられ ている。

【００１０】 スイッチユニット１は以上のように構成されており、点灯されている各ランプ ９の光は導光板４を介して各照光キー５位置に分配案内され、各照光キー５のキ ートップ１９内面側に供給された光によって各照光キー５の表示部２０が内側か ら照らし出され、夜間における表示部２０の視認性を向上させることができる。 そして、ハウジング６の上面側より上方に突出するキートップ１９を適宜選択し て押し下げ操作すれば、図７に示される如く、照光キー５の操作脚２１によって 接点スイッチ部１３が押し下げられ、接点スイッチ部１３内面側に備えられた接 点１３ａで電極部１２が短絡され、所望のスイッチ操作が行われる。

【００１１】

【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、上記従来構造の照光式プッシュスイッチによれば、導光板４の 上側表面全体から光が通過可能な構造であるため、図７に示される如く、キート ップ１９を押し下げ操作した際、照光キー５とハウジング６との相互間に生じる 間隙を通じてキー保持孔２３から余分な光が漏れるという問題があった。

【００１２】 そこで、本考案は上記問題点に鑑み、照光キー操作時における光漏れを有効に 防止する照光式プッシュスイッチの照明構造を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための技術的手段は、ハウジングに形成されたキー保持孔 に保持された光透過性を有する照光キーのキートップ内面側に、光源からの光を 厚肉平板状の導光板を介して案内する照光式プッシュスイッチの照明構造におい て、前記導光板の照光キー側表面の照光キー対向部分以外の範囲を覆って、遮光 性の塗料や遮光性のシート等からなる遮光層が設けられた点にある。

【００１４】 また、前記遮光層をゴム、ウレタンフォーム、フェルト布等のクッション性を 有するシート材で構成してもよい。

【００１５】

【作用】

本考案によれば、導光板の照光キー側表面の照光キー対向部分以外の範囲を覆 って、遮光性の塗料や遮光性のシート等からなる遮光層が設けられているため、 照光キー照明用の光は照光キー対向部分のみから供給されることとなり、ここに キートップを押し下げ操作した際に生じる照光キーとハウジングとの相互間の間 隙を通じてのキー保持孔からの光漏れが有効に防止できる。

【００１６】 また、遮光層をゴム、ウレタンフォーム、フェルト布等のクッション性を有す るシート材で構成すれば、遮光層の緩衝作用により照光キー操作時における突き 当て感がなくなり、良好な操作フィーリングが得られる。

【００１７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。なお、前記従来構造と同様 の構造のものは同一符号を付し、その詳細を省略する。

【００１８】 図１乃至図３に示される如く、スイッチユニット１は前記従来構造と同様、プ リント配線板２と、ゴム接点スイッチシート３と、導光板４と、複数の照光キー ５と、ハウジング６とから主構成されている。

【００１９】 前記プリント配線板２の上面側には、配線パターン８が形成されると共に、光 源としてのランプ９が複数、離間配置されている。

【００２０】 前記ゴム接点スイッチシート３には、前記各ランプ９用の挿通孔１１が形成さ れると共に、各電極部１２用の接点スイッチ部１３が備えられている。なお、ゴ ム接点スイッチシート３の色は光量を確保するため白色が好ましく、導光板４か ら漏れた光を散乱させる機能がある。

【００２１】 前記導光板４は厚肉平板状に成形されたアクリル板等よりなり、導光板４には 、下面側に各ランプ９用の凹部１５が形成されると共に、前記各接点スイッチ部 １３位置に対応するガイド孔１６が形成されている。また、導光板４の上面側の 照光キー５対向部分以外の範囲を覆って、遮光性の塗料が印刷された遮光層２５ が形成されている。なお、照光キー５対向部分の光通過部２６の範囲は、光漏れ を有効に防ぐ観点から、図１に示される如く、照光キー５下部のフランジ部５ａ の内幅Ｓ寸法より大きく、フランジ部５ａの外幅Ｌ寸法より小さいことが好まし い。

【００２２】 前記照光キー５は光透過性を有する樹脂等からなり、照光キー５の上面側には 遮光性の塗料が塗装された塗装膜１８が形成されている。そして、照光キー５の 中央部のキートップ１９における塗装膜１８が適宜剥されて、文字等の表示部２ ０が構成されている。また、照光キー５の下面側中央部には操作脚２１が突出状 に備えられている。

【００２３】 前記ハウジング６は遮光性を有する樹脂等により底部開放状の箱型に成形され ており、上面側には前記各照光キー５の保持用のキー保持孔２３が複数形成され ている。

【００２４】 そして、プリント配線板２上にゴム接点スイッチシート３及び導光板４が順次 重ねられ、各照光キー５の操作脚２１を導光板４の各ガイド孔１６内にそれぞれ 挿入状とし、さらに各照光キー５のキートップ１９をハウジング６のキー保持孔 ２３内にそれぞれ嵌合状として、ハウジング６が装着され、互いに組み付けられ ている。

【００２５】 本考案の実施例は以上のように構成されており、点灯されている各ランプ９の 光は導光板４を介して各照光キー５位置に分配案内され、各照光キー５のキート ップ１９内面側に供給された光によって各照光キー５の表示部２０が内側から照 らし出される。

【００２６】 そして、ハウジング６の上面側より上方に突出するキートップ１９を適宜選択 して押し下げ操作すれば、図２に示される如く、照光キー５の操作脚２１によっ て接点スイッチ部１３が押し下げられ、接点スイッチ部１３内面側に備えられた 接点１３ａで対応する電極部１２が短絡され、ここに、所望のスイッチ操作が行 われる。

【００２７】 この際、遮光層２５の光通過部２６は、照光キー５対向部分だけであるため、 照光キー５に供給される照明用の光は照光キー５下方の対応する光通過部２６を 通過する光のみであり、ここにキートップ１９を押し下げ操作した際に生じる照 光キー５とハウジング６との相互間に生じる間隙を通じてのキー保持孔２３から の光漏れが有効に防止できる。

【００２８】 そして、キートップ１９の押し下げ操作を解除すれば、接点スイッチ部１３の 弾性復帰により、図１に示される如く、照光キー５は元の位置に戻される。

【００２９】 また、上記実施例において、遮光性の塗料の印刷によって遮光層２５を構成し た構造を示しているが、遮光性のシートで構成してもよい。この際、遮光性のシ ートは導光板４上に載置固定もしくは接着される。

【００３０】 そして、遮光層２５をゴム、ウレタンフォーム、フェルト布等のクッション性 を有するシート材で構成すれば、照光キー５を押し下げ操作した際、遮光層２５ の緩衝作用により照光キー５操作時における突き当て感がなくなり、良好な操作 フィーリングが得られる利点がある。

【００３１】

【考案の効果】

以上のように、本考案の照光式プッシュスイッチの照明構造によれば、ハウジ ングに形成されたキー保持孔に保持された光透過性を有する照光キーのキートッ プ内面側に、光源からの光を厚肉平板状の導光板を介して案内する照光式プッシ ュスイッチの照明構造において、前記導光板の照光キー側表面の照光キー対向部 分以外の範囲を覆って、遮光性の塗料や遮光性のシート等からなる遮光層が設け られたものであり、照光キー操作時に生じる照光キーとハウジングとの相互間の 間隙を通じてのキー保持孔からの光漏れが有効に防止できる。

【００３２】 また、遮光層をゴム、ウレタンフォーム、フェルト布等のクッション性を有す るシート材で構成すれば、遮光層の緩衝作用により照光キー操作時における突き 当て感がなくなり、良好な操作フィーリングが得られる利点もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例における要部断面図である。

【図２】同操作状態を示す要部断面図である。

【図３】同分解斜視図である。

【図４】従来例におけるスイッチユニットの全体斜視図
である。

【図５】同分解斜視図である。

【図６】同要部断面図である。

【図７】同操作状態を示す要部断面図である。

【符号の説明】

１ スイッチユニット ４ 導光板 ５ 照光キー ９ ランプ １９ キートップ ２３ キー保持孔 ２５ 遮光層 ２６ 光通過部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジングに形成されたキー保持孔に保
   持された光透過性を有する照光キーのキートップ内面側
   に、光源からの光を厚肉平板状の導光板を介して案内す
   る照光式プッシュスイッチの照明構造において、 前記導光板の照光キー側表面の照光キー対向部分以外の
   範囲を覆って、遮光性の塗料や遮光性のシート等からな
   る遮光層が設けられたことを特徴とする照光式プッシュ
   スイッチの照明構造。
2. 【請求項２】 前記遮光層がゴム、ウレタンフォーム、
   フェルト布等のクッション性を有するシート材からなる
   ことを特徴とする請求項１記載の照光式プッシュスイッ
   チの照明構造。