JPH0638047A - 画像再生装置 - Google Patents

画像再生装置

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JPH0638047A
JPH0638047A JP4188300A JP18830092A JPH0638047A JP H0638047 A JPH0638047 A JP H0638047A JP 4188300 A JP4188300 A JP 4188300A JP 18830092 A JP18830092 A JP 18830092A JP H0638047 A JPH0638047 A JP H0638047A
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JP
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contour
block
coefficient
discrete cosine
vector
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Application number
JP4188300A
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English (en)
Inventor
Takashi Endo
隆史 遠藤
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 逆量子化及び逆離散コサイン変換を行う過程
で量子化歪を修正し、再生画像における量子化ノイズを
軽減・排除する。 【構成】 逆量子化された係数ブロックに対し、輪郭方
向を検査し、第1の1次元逆離散コサイン変換を行う。
それにより得られた半変換ブロックの空間周波数上の各
ベクトルが、輪郭を表す所定の代表ベクトルと比較さ
れ、最も適合度の高い代表ベクトルが判定される。その
代表ベクトルを基準として、前記ベクトルの量子化歪が
修正される。その後、第2の1次元が逆離散コサイン変
換が行われ、再生画像が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像再生装置、特に、逆
量子化後の係数ブロックに対し逆離散コサイン変換を行
う過程において量子化歪を修正する画像再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、静止画像符号化の標準アルゴ
リズムとしてJPEG(Joint Photographic Experts G
roup)が提唱した離散コサイン変換(DCT)を用いた
符号化方式が知られている。
【0003】図7には、従来の画像符号化装置が示され
ている。この図7を用いて、従来の方式を説明する。一
枚の画像は、8行8列の「画素ブロック」に区分され、
各画素ブロックに対して、DCT回路10にて、2次元
DCTが実行される。これにおいて、画素ブロックは、
8行8列の空間周波数上の係数(DCT係数)からなる
「係数ブロック」に変換される。さらに、その係数ブロ
ックは、量子化回路12、ゼロパック回路14、及び2
次元ハフマン符号化回路16に順次入力される。
【0004】図6には、従来の符号化方式の取り扱うデ
ータの概念が示されている。図6の左側には、8行8列
の画素ブロックが示され、右側にはDCT(及び量子
化)が実行された後の8行8列の係数ブロックが示され
ている。この係数ブロックにおいて、DC成分から高周
波成分にかけて、ジグザグスキャンが実行され、周知の
ゼロパック及びハフマン符号化が行われる。
【0005】人間の視覚特性によると、空間周波数の低
い係数の量子化歪と比べて、空間周波数の高い係数の量
子化歪の方がより目立ちにくい。したがって、DCTに
より画像を空間周波数上の係数に変換した後、それを量
子化する際に、空間周波数の高い係数ほど量子化ステッ
プを大きくすることにより(結果として、量子化歪を大
きくすることにより)、画像全体として良好な画質を保
ちつつ、大きな圧縮率を得ることができる。さらに、D
CT変換によって空間周波数上の係数が主として空間周
波数の低い領域に集中するために後段のゼロパックと2
次元ハフマン符号化の効率が著しく向上し、結果として
大きな圧縮率を達成している。
【0006】図8には、画像再生装置(復号化装置)の
構成が示されている。ここにおいて、符号は上記手順と
逆の手順で復号化される。すなわち、入力された画像デ
ータは、まず2次元ハフマン復号化回路18でハフマン
復号化が実行され、次にゼロパック復号化回路20でゼ
ロを挿入しながら復号化され、さらに逆量子化回路22
で逆量子化が実行され、空間周波数上の「係数ブロッ
ク」を得る。
【0007】さらに、逆離散コサイン変換(以下、「I
DCT」という)回路24にて、IDCTが実行され、
もとの「画素ブロック」が得られ、画像が再生される
(図6参照)。
【0008】ここで、上述したように高い空間周波数成
分ほど大きな量子化誤差が混入する可能性が高いため、
もとの画像を完全には再生できないのであるが、自然画
像等では多少の歪があっても主観的な画質にはそれほど
影響がなく、結局、以上のような方式によれば、自然画
像等の画質を良好に保ちつつ、高い圧縮率を得ることが
できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポスタ
ーのような複数の平坦部からなる画像に対し従来の符号
化方式を適用すると、物体の輪郭の回りにもやもやとし
たノイズが発生し、主観評価を低下させるという問題が
あった。このような問題は特に看板に描かれた文字や図
形等といった画像を符号化する場合、あるいは図表のよ
うな人工的な画像を自然画像として符号化する際に顕著
に現れていた。
【0010】これは、平坦な領域に鋭い立上がりを示す
輪郭があると、大きな量子化誤差が混入し、これが平坦
なはずの領域で目立って見えてくるためである。
【0011】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、文字や図形等を含むような画
像を離散コサイン変換と量子化により符号化した場合
に、その再生時に、混入した量子化誤差によるノイズを
軽減して、良質画像を形成できる画像再生装置を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、画像データから抽出されるn行n列の画
素ブロックに対し離散コサイン変換及び量子化を行い符
号化した符号を入力とし、それを復号化し、逆量子化を
行い、さらに逆離散コサイン変換を行って、前記画素ブ
ロックを再生する画像再生装置において、逆量子化後に
得られる空間周波数領域上の「係数ブロック」に内包さ
れる輪郭の方向が、水平方向又は垂直方向のいずれであ
るかを検査する輪郭方向検査手段と、前記「係数ブロッ
ク」に対して、前記判定された輪郭方向につき1次元の
逆離散コサイン変換を行って、半変換ブロックを出力す
る第1の逆離散コサイン変換手段と、前記半変換ブロッ
クにおける空間周波数を表すn個のベクトルそれぞれに
ついて、あらかじめ記憶しておいた輪郭パターンを表す
複数の代表ベクトルと比較し、最も適合する代表ベクト
ルを判定する最適合ベクトル判定手段と、前記判定され
た最も適合している代表ベクトルを基礎として、前記半
変換ブロックの内容を修正する歪修正手段と、前記修正
された半変換ブロックに対し、前記判定された輪郭方向
と直交する方向につき1次元逆離散コサイン変換を行っ
て、再生された画素ブロックを出力する第2の逆離散コ
サイン変換手段と、を含むことを特徴とする。
【0013】
【作用】上記量子化歪を除去するためには、再生画像に
対し適切な修正を施さなければならない。本発明は、輪
郭パタンに1次元DCTを施したデータの特徴を利用し
て、簡単に輪郭と量子化ノイズを分離できることに注目
したものである。そこで、本発明では、2次元IDCT
を2回の1次元IDCTに分解し、1回目のIDCTと
2回目のIDCTの間で、係数の修正を行う。
【0014】したがって、上記構成によれば、まず、逆
量子化により得られた「係数ブロック」に対して、輪郭
方向が検査される。これは、最初の1次元IDCTの方
向を決定するために行われるものであり、輪郭がなけれ
ば従来通り2次元IDCTを行えばよい。
【0015】一方、逆量子化された係数ブロックに対し
て、輪郭方向につき第1の1次元IDCTが実行され
る。そしてこの状態で、半変換ブロックを構成する空間
周波数上の各ベクトルそれぞれが、輪郭パターンを表す
代表ベクトルと比較され、最も適合する代表ベクトルを
基準として、各ベクトル毎に量子化歪の修正が行われ
る。
【0016】このように、修正が実行された後、第2の
逆離散コサイン変換が行われ、「画素ブロック」が再生
される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0018】画像データから抽出される画素ブロック
は、8行8列の画素データからなるものであり、これを
行列“X”、変換後のブロックを行列“Y”で表すと、
2次元DCTはY=DXDT で表される。ここで、
“D”は、8行8列のDCT行列であり、“DT ”はD
の転置行列である。
【0019】Xに対しDを左からかけると、Xの各列毎
に1次元DCTを行うことに相当し、DT を右からかけ
ると、Xの各行毎に1次元DCTを行うことに相当す
る。
【0020】すなわち、2次元DCT(あるいはIDC
T)は、1次元DCT(IDCT)を2回、逐次行うこ
とによって実行されるものである。ゆえに、1次元ID
CTを2回行う間に、係数の補填や修正を行うことが可
能である。
【0021】図1には、本実施例の再生装置の構成がブ
ロック図で示されている。
【0022】入力された符号は、まず、従来例と同様に
2次元ハフマン復号化回路26及びゼロパック復号化回
路28によって、ハフマン復号化及びゼロパック復号化
が順次実行される。次に逆量子化回路30によって逆量
子化され、これにより、入力された符号は8行8列の
「係数ブロック」に変換される。
【0023】この「係数ブロック」に対して2次元ID
CTが実行されるが、それとともに量子化歪の修正を行
うため、回路100が設けられている。
【0024】この回路100において、輪郭方向検査回
路32は、係数ブロックを入力として、その係数ブロッ
クに内包される輪郭の方向を検査する。これはすなわ
ち、当該係数ブロックを復号化した画像に含まれている
輪郭のことであるが、これを周波数領域上で判定し修正
するのである。もちろん係数ブロックは、空間周波数上
の係数により構成されているが、輪郭があると各係数の
並びに特定のパターンが生じるため、これを利用して輪
郭の方向を判断し、かつ輪郭を修正する。このように輪
郭の方向を検査するのは、輪郭の修正が1次元方向に行
われるため、その効果をよく引き出すためである。
【0025】ここで、この輪郭方向の検査方法を図2を
参照しながら説明する。図2には、8行8列の係数ブロ
ックYの概念が示されている。Yの1列〜4列の係数の
絶対値の和を“horiz”とし、Yの1行〜4行の係
数の絶対値の和を“vert”とする。そして、ある不
感帯a(例えば、4.0)を用いて、horiz−ve
rt> aの場合には、「水平に走る輪郭」とし、ho
riz−vert<−aの場合には、「垂直に走る輪
郭」とし、以上の条件に入らない場合には、「輪郭な
し」と判断する。 …(1) これは、輪郭が水平方向に走ると、図2に示す領域10
4に存在する各係数の絶対値が大きくなり、逆に、輪郭
が垂直方向に走ると、図2に示す領域102に存在する
各係数の絶対値が大きくなることに基づく。
【0026】以上のように輪郭が検査された結果、「輪
郭がない」と判断された場合には、図1に示す2次元I
DCT回路34において、従来同様の2次元逆離散コサ
イン変換が行われる。これにより、輪郭を含まない係数
ブロックについては、迅速に2次元IDCTが実行され
る。
【0027】1次元IDCT回路36は、輪郭があると
判断された係数ブロックに対して1次元IDCTを実行
する。ここで、前記輪郭方向検査回路32から輪郭方向
指示信号が供給されており、1次元IDCT回路36
は、輪郭が「垂直方向」に走っている場合には、係数ブ
ロックYに対して、左から上記DCT行列“DT ”をか
け、一方、輪郭が「水平方向」に走っている場合には、
係数ブロックYに対して、右から“D”をかける。
【0028】したがって、1次元IDCT回路36か
ら、1次元についてだけIDCTが施された変換中途状
態の「半変換ブロック」が出力される。この場合、水平
方向に走る輪郭の時には、半変換ブロックは水平方向に
実空間のデータ、垂直方向に空間周波数のデータとなっ
ている。一方、垂直方向に走る輪郭の時には、半変換ブ
ロックは水平方向に空間周波数のデータ、垂直方向に実
空間のデータとなっている。
【0029】その半変換ブロックは、適合度算出回路3
8に入力され、その半変換ブロックを構成する8個の空
間周波数上のベクトル(空間周波数のデータからなる列
ベクトル又は行ベクトル)y毎に、以下の複数の「係数
代表ベクトル」と比較される。
【0030】図3及び図4において、左側(A1〜A
7)には、7個の1次元「実空間代表ベクトル」v
i (i=1〜7)が示されている。各実空間代表ベクト
ルvi は、実空間上における各輪郭パターンを示すもの
である。一方、右側(B1〜B7)には、左側の実空間
代表ベクトルvi に1次元DCTをかけて、空間周波数
領域上の係数データに変換し、更に、最も低周波数の交
流係数が1になるように適当に規格化した「係数代表ベ
クトル」wi ’が示されている。なお、これらのベクト
ルの作成方法については、後に詳述する。
【0031】各係数代表ベクトルwi ’は予め作成さ
れ、図1に示す代表ベクトル記憶部40に保持され、適
合度算出回路38及び後述する修正回路44によって参
照される。
【0032】適合度算出回路38は、半変換ブロックを
構成する空間周波数上の各ベクトルyに対し、前記係数
代表ベクトルwi ’との比較を同じスケールで比較する
ため前記代表ベクトルと同様に正規化を行い、その正規
化後の各ベクトルy’と上記各係数代表ベクトルwi
とを比較し、適合度を算出する。この場合、空間周波数
上のベクトルyi は8個あり、また、係数代表ベクトル
i ’は7個あるため、本実施例では、結果として1つ
の半変換ブロック当たり56個の適合度を算出すること
になる。
【0033】次に、最適合判定回路42は各ベクトルy
毎に算出された7個の適合度の最小値を求めることによ
り、そのベクトルyに最も適合する係数代表ベクトルw
i ’を判定する。この判定によって、ベクトルyがどの
位置に輪郭を含むか判定されることになる。その最も適
合している適合度が所定のしきい値よりも小さければ、
後段の修正回路44に修正の許可信号が送られ、そのし
きい値より大きければ不許可の信号が送られる。これ
は、輪郭形態が代表ベクトルwi ’から外れるに従って
適合度χ2 が大きくなるためである。
【0034】修正回路44は、半変換ブロックの各ベク
トルyについて、前記判定された最適合係数代表ベクト
ルwmin ’を基本型として係数の修正を行う。具体的に
は、ベクトルを構成する各係数値が係数代表ベクトルw
min ’の各係数の値に近くなるように、係数が失われて
いれば係数を補填し、係数が量子化誤差を含んでいる場
合は修正し、または、係数代表ベクトルの値そのものと
置換する。
【0035】その後処理された半変換ブロックは第2の
IDCT回路46に入力される。IDCT回路46は輪
郭方向検査部の指示により指定される方向にIDCTを
施し、完全な復号化画像の画素ブロックを得る。
【0036】図5には、もとの画像と従来の2次元DC
Tをそのまま行った量子化歪を含む画像が、1次元デー
タとして対比されている。このようにもとの画像に輪郭
があると、符号化により高周波側の係数に量子化ノイズ
が入り易く、これが復号化された画像の平坦な領域でコ
サイン波状のノイズとなって見える。
【0037】図1に示した修正回路44は、このノイズ
を排除するように補填または修正を行うものであり、こ
れにより図7において従来破線のように再生されていた
画像が実線のように再生される。すなわち図7ではほと
んど違いが分からない程に、量子化誤差が軽減される。
【0038】なお、実空間上の8個のデータを用いて、
その形状が階段状に変化しているかどうかを計算するた
めには、8個のデータ全てを用いる必要があるが、本実
施例では8個の空間周波数のうち、平均値を表すデータ
を除いた7個のデータから計算することができるため、
その分だけ効率のよい装置を構成できる。また実際の空
間周波数は量子化により、高周波数の係数が0に帯域制
限されている場合が多いため、7個よりももっと少ない
データから、そのデータが輪郭を表すかどうかを判定す
ることができる。
【0039】さて、本発明の原理を明らかにするために
1次元DCTについて具体的に説明する。8点での1次
元DCTは次の式で表される。
【0040】DCT F(u)= Cu /2Σ f(i)cos((2i+1)uπ/16) …(2) (但し、Σの計算はi=0から7)IDCT f(i)= 1/2ΣCu F(u)cos((2i+1)uπ/16) …(3) (但し、Σの計算はu=0から7)ここで、Cu は u
=0の時Cu =1/√2、u≠0の時Cu =1とする。
【0041】与えられた画像が輪郭を含むかどうかを判
別するための実空間の代表ベクトルを次のように7個用
意する。
【0042】 1111111 0111111 0011111 v1 v2 v3 v4 v5 v6 v7 = 0001111 0000111 0000011 0000001 0000000 vi (i=1〜7)はそれぞれ落差1の輪郭が各種の場
所で存在するベクトルである。このベクトルにDCTを
施してその結果のベクトルをwi とする。
【0043】wi =D vii は8行1列のベクトルであり、その要素を、w
i [0]〜wi [7]と記すことにする。すると、wi
[0]は直流成分を表しており、そのベクトルが輪郭で
あるかどうかの情報は含んでいない。wi [1]〜wi
[7]を用いて代表ベクトルを作るのであるが、輪郭の
落差による違いを考慮しないで済むようにベクトルwi
をwi [1]で除し、正規化する。
【0044】wi ’= wi /wi [1] ここで、wi [1]≠0である。
【0045】さて画像データを表すベクトルx[0]〜
x[7]が与えられたとすると、符号化器においてはこ
れにDCTを施して、ベクトルyを得る。また復号化器
では先にyが得られて、これにIDCTを施してxを得
ることになる。
【0046】y=Dx y[1]が0でないときyをy[1]で除してy’を得
る。
【0047】 s=y[1]として …(7) y’=y/s …(8) y’がどの位置に輪郭を含むかを次のようにして判定す
る。
【0048】各wi ’とy’とを順に比べて、最も似て
いるものを探す。似ているかどうかを次のように判定す
る。
【0049】 χ2 i = Σ (wi ’[j]−y’[j])2 /(L−1) …(9 )(但し、Σの計算はj=2からL−1) ここでLはベクトルy’のゼロでない値の存在する長さ
であり、すなわち、y’[L]〜y’[7]は全て0で
あることを示す。
【0050】iを1から7まで動かして計算することに
より、最小値χ2 min を示す代表ベクトルwmin ’が求
められる。このときχ2 min がある基準値以下であれ
ば、これは、代表ベクトルwmin ’で表せるものである
と判定できる。よって、入力ベクトルyは次のベクトル
で近似できるはずである。
【0051】 y[k]=s wmin ’[k](ただしk=1〜8) …(10) (但しk=1〜8であり、等号はほぼ等しいの意味であ
る)y[k]はk≧Lのとき0に帯域カットされていた
ものであるから、s wmi n ’[k]で補填してあげれ
ば良い。また1≦k<Lについても、必要ならば、s
min ’[k]に近づけることによって、修正を行えば
良い。
【0052】この輪郭推定方式は、元の画像ブロックが
ステップ関数だけを含む場合は、三つの係数すなわち、
y[0]、y[1]、y[2]だけでも、完全に元の形
を復元することができる。これはステップ関数の表現が
初期値、立ち上がり位置、立ち上がり高さ、の三つのデ
ータで表せることが理由であり、ほとんど最小限の情報
で形を伝えることができ、非常に高効率な符号化を行う
ことができる。またもとの画像が1ブロック内に二つ以
上の輪郭を含んだり他の様々なパターンを示す場合に
は、前述のχ2 min が大きくなるため、これを判別する
ことができる。この場合、補填・修正処理を省略しても
輪郭周囲のコサイン波状のノイズはあまり目立たない。
【0053】これは、ポスターや図形を電子カメラで撮
影する場合などに有効であり、輪郭の劣化を修復して再
生することができ、また符号化側でも特別の考慮をする
ことなく自然画像と同様の量子化を行っても、量子化誤
差が軽減された元の画像に近い画像を再生することがで
きる。
【0054】本発明の実施例は上に述べたとおりである
がその原理をさらに詳しく次に述べる。
【0055】本方式を分かりやすくするために、次の実
関数のフーリエ余弦変換から説明する。関数g(t)を
t≧0で定義された関数とする。
【0056】 g(t)= 2∫ G(f)cos(2πft) df …(11) (但し、積分範囲は0から∞) G(f)= 2∫ g(t)cos(2πft) dt …(12) (但し、積分範囲は0から∞)今、関数g(t)として
0≦t<Eで1、E<t で0をとるステップ関数とす
る。
【0057】 G(f)= 2∫ cos(2πft) dt (但し、積分範囲は0からE) =1/(πf) sin(2πfE) …(13) このように、輪郭の位置Eは空間周波数領域上ではG
(f)の周期となって表れるため、G(f)の周期を計
算できれば、逆に輪郭の位置を確定する事ができるので
ある。
【0058】ところが、実際のデータは離散値であり、
帯域が制限されており、G(f)もエイリアジングの効
果すなわち折り返し歪が入っているため、上式をそのま
ま用いることはできない。次にg(t)が離散的に与え
られる場合を示す。
【0059】関数g(t)は周波数がfN 以下に帯域制
限されているとすると、g(t)はサンプリング間隔τ
でサンプリングでき、G(f)は0≦f≦fN にのみ存
在し、周期f0 =2fN で繰り返す周期関数ゆえ、フー
リエ余弦級数に展開できる。ただしfN =1/(2τ) G(f)= Σ cn cos(2πnf/f0 ) …(14) (但し、Σの計算はn=0から∞) cn = (1/fN )∫ G(f)cos(−2πnf/f0 )df …(15) (但し、積分範囲は0からfN )ここで、(11)式と
比べて、 cn = (1/2fN )g(−nτ) = τ g(−nτ)…(16) よって、 G(f)= Σ τg(−nτ)cos(2πnf/f0 ) …(17) (但し、Σの計算はn=0から∞)ただしg()は偶関
数ゆえ、g(−nτ)=g(nτ)である。
【0060】今、エッジ落差Hを考慮にいれて、n=0
〜Eまでがg(nτ)=Hで、n>Eでg(nτ)=0
であるとすると、 G(f)= Σ Hτ cos(2πnτf) …(18) (但し、Σの計算はn=0からE)DCTは空間のサン
プリングにおいて位相をずらしてサンプリングしている
ため、次の式を用いれば良い。
【0061】 G(f)= Σ Hτcos(2π(2n+1)τf/2) …(19) (但し、Σの計算はn=0からE)この関数は上述の帯
域制限していない関数と比べて変形しているが、減衰し
ながら振動していく様子はよく似ており、その振動の形
から元の輪郭位置を確定することができるのである。
【0062】つまり、離散コサイン変換によってベクト
ルxがy=Dxに変換されたとき、xが輪郭であるかど
うかを判定するために、xに一対一に対応するyの特徴
を求めることによって行うのである。ベクトルxが似て
いるかどうかは、ベクトル空間上のユークリッド距離
√( Σ(x[i]−x’[i])2 ) を用いるこ
とができる。これは二つのベクトル、xとx’の差を表
すベクトル(x−x’)の長さである。
【0063】xを写像したyについても二つのベクトル
が似ているかどうかは、二つのベクトルの差を表すベク
トル(y−y’)の長さで表せる、 (y−y’)T ・(y−y’) = (D(x−x’))T ・(D(x−x’) ) = (x−x’)T T D(x−x’) = (x−x’)T ・(x−x’ ) …(20 ) しかし、復号時には空間周波数に応じて量子化ステップ
が異なるため、不確かさに差がある。すなわち、低周波
数側の係数は誤差が少なく、高周波数側は不確かさが大
きい。このため、なるべく周波数の低い係数を重視して
二つのベクトルが似ているかどうかをはかるべきであ
る。これは、特に高い圧縮率を稼ぐために、高周波側の
係数を切り捨てて帯域制限をしてしまった場合に問題と
なる。もし、もともと8個あったDCT係数が低周波側
から6個しか復号化時に無かった場合、代表ベクトルと
の類似度を評価するには、代表ベクトルも6個のみを考
慮するのである。手順を次に示す。
【0064】(1)空間周波数領域上の係数のうち、直
流分は形の判定に関係ないから、1〜7の7個の係数を
用いる。
【0065】(2)入力ベクトルの大きさは主に輪郭落
差に応じて大きくなるから、輪郭位置を知るためには輪
郭落差の影響を除きたい。これにはベクトルの各係数を
最も確からしいy[1]との比で表せば良い。
【0066】なぜなら空間周波数上の関数を表す式(1
9)を離散化すると、(f=u △f、△f=fN /N
として) G(u△f)=Σ Hτcos(2π(2n+1)τu△f/2) (但し、Σの計算はn=0からE) =Σ Hτcos(π(2n+1)u/(2N)) …(21 ) (但し、Σの計算はn=0からE)となって、yが輪郭
を表すならば y[i]/y[1](i=2〜7)はH
によらない値となるのである。
【0067】(3)入力ベクトルにおいて、高周波側か
ら0でない値が表れる位置をさがし、入力ベクトルの実
効的な長さをもとめ、これをLとする。
【0068】(4)係数の2〜L−1について差の2乗
の和を求め、それをL−1で除し、これをもって、輪郭
形状がどれぐらい似ているかの判定を行う。前掲の式を
再掲する。
【0069】 χ2 i = Σ (wi ’[j]−y’[j])2 /(L−1) …(22) (但し、Σの計算はj=2からL−1)この判定値は、
統計学で適合度の判定に用いられるχ平方量に相当して
おり、その有効性を裏付けることができる。
【0070】実際のところ、もとの関数がステップ関数
であることが保証されれば、その関数形を知るために
は、空間周波数領域のDCT係数は0、1、2の係数3
つだけで知ることができるのである。すなわち、ステッ
プ関数は初期値、立ち上がり位置、落差の3つのデータ
で表現できるが、係数では、y[0]が平均値を表し、
y[1]が落差の情報を持ち、y[2]/y[1]が立
ち上がり位置を示すのである。
【0071】このようにして輪郭かどうかが判定される
と、入力yを代表ベクトルの形に修正する。すなわち、
帯域制限されていた係数を復活させ、あるいわ、混入し
ている量子化誤差を除いて純粋な輪郭に近づけるのであ
る。
【0072】 y[k] = s wmin ’[k] …(23) (但し、k=1〜8であり、等号はほぼ等しいの意味で
ある)高周波側の係数が帯域制限されたものであるか、
それとも元々の画像に高周波成分が無かったのかを判定
するためには、復活させた係数が量子化誤差の範囲内に
あるかどうか、あるいは修正量が量子化誤差の範囲内に
あるかどうかをチェックすると良い。
【0073】なお、CCDなどにより撮像し、この画像
信号をデジタルデータに変換し、さらにこれを符号化し
て記録あるいは出力するデジタル電子スチルカメラと、
その符号を再生する再生装置と、からなる電子スチルカ
メラシステムに、本発明を応用することもできる。その
場合には、ノーマルモードとポスターモードとを選択で
きるようにし、その選択したモードの情報を画像の符号
と共に記録し、画像再生装置において前記モード情報に
基づいて、標準化された復号化方法を用いるか上記実施
例による画像修正を行うかを選択させる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ポスターのような平坦部を含む画像を離散コサイン変換
を用いて符号化した場合に、その再生時に生ずる量子化
ノイズを軽減して、良質画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像再生装置の全体構成を示すブ
ロック図である。
【図2】輪郭方向の検査における領域分けを示す説明図
である。
【図3】実空間代表ベクトル(A)と係数代表ベクトル
(B)を示す説明図(その1)である。
【図4】実空間代表ベクトル(A)と係数代表ベクトル
(B)を示す説明図(その2)である。
【図5】従来の符号化方式による量子化歪を混入した再
生画像と、もとの画像とを1次元データとして対比して
示す図である。
【図6】DCTとIDCTにおけるデータの構造を示す
説明図である。
【図7】従来の画像符号化装置の構成を示すブロック図
である。
【図8】従来の画像符号化装置(画像再生装置)の構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
36,46 1次元逆離散コサイン変換回路 32 輪郭方向検査回路 38 適合度算出回路 42 最適合ベクトル判定回路 44 修正回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データから抽出されるn行n列の画
    素ブロックに対し離散コサイン変換及び量子化を行い符
    号化した符号を入力とし、それを復号化し、逆量子化を
    行い、さらに逆離散コサイン変換を行って、前記画素ブ
    ロックを再生する画像再生装置において、 逆量子化後に得られる空間周波数領域上の「係数ブロッ
    ク」に内包される輪郭の方向が、水平方向又は垂直方向
    のいずれであるかを検査する輪郭方向検査手段と、 前記「係数ブロック」に対して、前記判定された輪郭方
    向につき1次元の逆離散コサイン変換を行って、半変換
    ブロックを出力する第1の逆離散コサイン変換手段と、 前記半変換ブロックにおける空間周波数を表すn個のベ
    クトルそれぞれについて、あらかじめ記憶しておいた輪
    郭パターンを表す複数の代表ベクトルと比較し、最も適
    合する代表ベクトルを判定する最適合ベクトル判定手段
    と、 前記判定された最も適合している代表ベクトルを基礎と
    して、前記半変換ブロックの内容を修正する歪修正手段
    と、 前記修正された半変換ブロックに対し、前記判定された
    輪郭方向と直交する方向につき1次元逆離散コサイン変
    換を行って、再生された画素ブロックを出力する第2の
    逆離散コサイン変換手段と、 を含むことを特徴とする画像再生装置。
JP4188300A 1992-07-15 1992-07-15 画像再生装置 Pending JPH0638047A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5996918A (en) * 1996-05-21 1999-12-07 Daiwa Seiko, Inc. Fishing reel braking device
JP2007034676A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Sony Corp エッジ検出回路、エッジ検出方法、ノイズ除去回路及びノイズ除去方法
US7274826B2 (en) 2001-12-25 2007-09-25 Seiichiro Kamata Image information compressing method, image information compressing device and image information compressing program
CN100413317C (zh) * 2003-07-16 2008-08-20 三星电子株式会社 用于视频噪声抑制的方法和装置

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