JPH0637808U - 光ファイバー用コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバー用コネクタに於てフェルールを
プラグモールドに安定的に嵌着し、そして、容易に取外
すこともできるようにする。 【構成】 光ファイバー用コネクタのプラグモールドに
於て、該プラグモールドに設けられているフェルールの
嵌挿孔の上面に弾性可動フック片を突設する。一方、フ
ェルールの上面に前記弾性可動フック片に係合するフッ
ク掛止部を設けて双方を係合させ、そして、該フェルー
ルの嵌着を安定させる。又、前記嵌挿孔並びにトップハ
ウジングの側壁に夫々前記弾性可動フック片とフック掛
止部の係合状態を解除させるためのフック解除用窓を設
け、該フック解除用窓より治具を挿入して前記弾性可動
フック片を押上げて該係合状態を解除せしめ、そして、
フェルールを取外すことができるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、光ファイバー用コネクタに関するものであり、特に、フェルール をプラグモールドに嵌着したとき、ガタが生じることなく、強固に嵌着せられる と共に、取外しもできるようにした光ファイバー用コネクタに関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

従来の此種光ファイバー用コネクタは例えば、プラグモールドの嵌挿孔にフェ ルールを嵌着し、そして、該嵌着部を熱溶着等の手段で固定している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の上記光ファイバー用コネクタはフェルールをプラグモールドの嵌挿孔に 熱溶着等の手段で固定しているため、該フェルールは取外すことができず、従っ てメインテナンスに支障を来している。 そこで、フェルールの固定も強固であって、且つ、取外すこともできるように するために解決せらるべき技術的課題が生じてくるのであり、本考案は該課題を 解決することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために提案せられたものであり、光ファイバーを 固着したフェルールの嵌挿孔に該フェルールを嵌着するように形成されたプラグ モールドに於て、該プラグモールドの前記嵌挿孔の上面奥部から前方に向って弾 性可動フック片を突設し、該弾性可動フック片に係止するためのフック掛止部を 前記フェルールの上面に設けると共に、該フェルールの側面にも突部を設け、該 突部を嵌着するための溝部を前記プラグモールドの嵌挿孔の側壁に設けた光ファ イバー用コネクタ、及び上記プラグモールドに設けた弾性可動フック片のフック 部に対向する前記嵌挿孔の側壁、及び該プラグモールドのトップハウジングの側 壁の対向位置に夫々フック解除用窓を設けた光ファイバー用コネクタを提供する ものである。

【０００５】

【作用】

プラグモールドに設けたフェルールの嵌挿孔に該フェルールを嵌挿する。この とき、フェルール上面に設けたフック掛止部は前記嵌挿孔上面に突設された弾性 可動フック片を押圧し乍ら該弾性可動フック片の根部を回動中心として上回せし め、そして、該弾性可動フック片のフック部を前記フック掛止部が越えたとき、 該弾性可動フック片は弾性復元力にて復帰し、該弾性可動フック片を係合して固 定し、抜け止め作用を為す。更に、該フェルールの側面に設けた突部もプラグモ ールドの嵌挿孔の側壁に開穿した溝部に嵌合してフェルールのガタを吸収する。

【０００６】 一方、該フェルールを取外してメインテナンスを為す場合に於ては、トップハ ウジング及び嵌挿孔の側壁に夫々設けたフック解除用窓より治具を挿入して前記 弾性可動フック片のフック部を押上げ、そして、前記フック掛止部に対する係合 状態を脱することにより、該フェルールは容易に取外されることができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１乃至図５に従って詳述する。尚、説明の都合上 、従来技術に属する構成も同時に説明する。図１はプラグモールド１に基板２及 び送受信用ＩＣ３、並びにシールドパイプ片４を取付けようとする状態を示す展 開図である。同図に於て、該プラグモールド１の後部には４本の端子ピン５，５ …が植設されており、更に、その後部に前記基板２を固定するためのフック６， ６が突設されている。又、該端子ピン５，５…の前方には凹部７が設けられ、該 凹部７に前記ＩＣ３が嵌挿される。勿論、該ＩＣ３は受光部３ａを前方にして嵌 挿され、そして、後述のフェルール８の光ファイバー８ａの光線を受光するよう に配設される。又、該ＩＣ３を凹部７に嵌挿したときは該ＩＣ３の上方へ端子９ ，９…が突出する。

【０００８】 一方、前記プラグモールドに植設した前記端子ピン５，５…並びにＩＣ３に設 けた端子９，９…を嵌挿して結合するためのスルーホール１０．１０…を前記基 板２に開穿しておく。そして、図２に示す如く、該基板２の夫々のスルーホール １０．１０…に夫々対応する端子ピン５，５…並びに端子９，９…を嵌挿し乍ら 、該基板２をプラグモールド１の上面の後部に載設してフック６，６にて固定す る。そして、図４に示す如く、該プラグモールド１の後部に前記シールドパイプ 片４を嵌着すると共に、該プラグモールド１の下部にボトムハウジング１１を嵌 着し、更に、該ボトムハウジング１１の縁部に突設したフック１１ａ，１１ａを 介して上部にトップハウジング１２を嵌着する。

【０００９】 而して、該プラグモールド１はフェルール８を嵌着するための嵌挿孔１３が設 けられている。該嵌挿孔１３は前面及び上面が開放されており、フェルール８は 前面開放部より嵌挿される。而して、該嵌挿孔１３の上面には奥部から前面に及 んで弾性可動フック片１４が突設されている。図示例では該弾性可動フック片１ ４は該プラグモールド１と一体的に成形されているが之に限定せらるべきではな い。而も、該弾性可動フック片１４は中間部を開穿１４ａして弾性を付与してあ り、且つ、その前方部下面にフック部１４ｂを形成している。

【００１０】 又、図３に示す如く、該フック部１４ｂに係合するフック掛止部１５を前記フ ェルール８の上面に突設する。該フック掛止部１５は該フェルール８を前記嵌挿 孔１３に嵌挿するとき、前記弾性可動フック片１４のフック部１４ｂに当接し、 該フック部１４ｂを上方へ押し上げ乍ら該フェルール８が嵌挿される。従って、 該フェルール８の嵌挿を円滑にするために前記弾性可動フック片１４及びフック 掛止部１５には夫々の当接面を斜欠Ｐ，Ｐし、そして、係合部は垂設Ｗ，Ｗされ ている。斯くして、該フェルール８を該嵌挿孔１３に嵌挿すれば、前記弾性可動 フック片１４のフック部１４ｂがフック掛止部１５に係合し、そして嵌着された フェルール８はプラグモールド１に安定的に嵌着されて固定する。

【００１１】 又、該フェルール８の側面にも突部１６，１６を設け、更に、該フェルール８ が嵌挿孔１３に嵌挿されたとき、該突部１６，１６と対面する部位の該嵌挿孔１ ３の側壁１３ａ，１３ａに溝部１３ｂ，１３ｂを設ける。而も、該突部１６，１ ６はアール面に形成されてフェルール８の嵌挿操作に支障を与えないように構成 され、そして、該フェルール８が該嵌挿孔１３に嵌着されたとき、該突部１６， １６が溝部１３ｂ，１３ｂに嵌合して該フェルール８のガタを吸収するように構 成されている。

【００１２】 又、前記弾性可動フック片１４のフック部１４ｂに対面する部位の前記嵌挿孔 １３の側壁１３ａ，１３ａにフック解除用窓１７，１７を開穿し、更に、該フッ ク解除用窓１７，１７に対面する部位の前記トップハウジング１２の側壁１２ａ ，１２ａにも同じくフック解除用窓１７ａ，１７ａを開穿しておく。然るときは 、前述せる如くフェルール８が嵌挿孔１３に嵌着され、そして、弾性可動フック 片１４にフック掛止部１５が係合して固定されているときに於ても、前記フック 解除用窓１７，１７ａを介して治具（図示せず）を挿入し、そして、該治具によ って前記フック部１４ｂを上方へ押上げれば、弾性可動フック片１４とフック掛 止部１５との係合状態が解除されるので、該フェルール８はプラグモールド１よ り容易に取外すことができる。

【００１３】 尚、図中符号１８，１８は光ファイバー８ａの抜け止め用のストッパー（図示 せず）を嵌挿するための穴を示す。又、本考案は、本考案の精神を逸脱しない限 り種々の改変を為すことができ、そして、本考案が該改変されたものに及ぶこと は当然である。

【００１４】

【考案の効果】

この考案は上述せる一実施例にて詳述せる如く、フェルールをプラグモールド に設けた嵌挿孔に挿入して嵌着するとき、該嵌挿孔上面に設けた弾性可動フック 片がフェルール上面に突設したフック掛止部に係合し、依って該フェルールが不 慮妄脱するようなことはなくなると共に、フェルール側面に設けた突部が嵌挿孔 側壁に開穿された溝部に嵌着してフェルールのガタを吸収する。

【００１５】 又、メインテナンスを為す場合に於ては、トップハウジング及び嵌挿孔の側壁 に開穿されたフック解除用窓より治具を挿入して弾性可動フック片のフック部を 押上げることにより、弾性可動フック片とフック掛止部との係合状態を解除でき るので、該フェルールは容易に取外すことも可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】プラグモールドに基板、ＩＣ及びシールドパイ
プ片を取付ける状態を示す展開図。

【図２】図１にて夫々を嵌合した状態を示す一部切欠斜
面図。

【図３】図２にて夫々嵌合されたプラグモールドの嵌挿
孔にフェルールを嵌挿しようとする状態を示す一部切欠
斜面図。

【図４】図２にて夫々嵌合されたプラグモールドにトッ
プハウジングとボトムハウジングを嵌合しようとする状
態を示す展開図。

【図５】フェルールをプラグモールドに嵌着したときの
縦断側面図。

【符号の説明】

１ プラグモールド ２ 基板 ３ ＩＣ ８ フェルール ８ａ 光ファイバー １２ トップハウジング １２ａ 側壁 １３ 嵌挿孔 １３ａ 側壁 １３ｂ 溝部 １４ 弾性可動フック片 １４ｂ フック部 １５ フック掛止部 １６ 突部 １７，１７ａ フック解除用窓

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 光ファイバーを固着したフェルールの嵌
   挿孔に該フェルールを嵌着するように形成されたプラグ
   モールドに於て、該プラグモールドの前記嵌挿孔の上面
   奥部から前方に向って弾性可動フック片を突設し、該弾
   性可動フック片に係止するためのフック掛止部を前記フ
   ェルールの上面に設けると共に、該フェルールの側面に
   も突部を設け、該突部を嵌着するための溝部を前記プラ
   グモールドの嵌挿孔の側壁に設けたことを特徴とする光
   ファイバー用コネクタ。
2. 【請求項２】 上記プラグモールドに設けた弾性可動フ
   ック片のフック部に対向する前記嵌挿孔の側壁、及び該
   プラグモールドのトップハウジングの側壁の対向位置に
   夫々フック解除用窓を設けたことを特徴とする請求項１
   記載の光ファイバー用コネクタ。