JPH0637678U

JPH0637678U - 配管用留金具

Info

Publication number: JPH0637678U
Application number: JP7308392U
Authority: JP
Inventors: 博文高橋
Original assignee: ムツミ金属工業株式会社
Priority date: 1992-10-20
Filing date: 1992-10-20
Publication date: 1994-05-20

Abstract

(57)【要約】【目的】配管用留金具を、一定の外径寸法範囲内にあ
る管材であれば、電線管や水道管、ガス管等の用途や種
類を問わずに全ての管材に適用できるようにすると共
に、配管用留金具の取付の容易化を図る。【構成】逆Ｕ字形の管材保持部と水平状の支持板部と
を備えた金属製配管用留金具に於いて、管材保持部の両
側壁に切込窓を形成すると共に、切込窓を挿通せしめて
管材保持部の側壁に、中間部を管材保持部内へ突出状に
彎曲せしめた管材係止片を配設し、両管材係止片の弾性
力により、彎曲部間に管材を係止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電線管やガス管等の各種管材の支持固定に使用する配管用留金具の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

現在、電気配管工事やガス配管工事等に於ける管材の支持方法としては、図１１及び図１２に示す如く、電線管、水道管、ガス管等の金属管や金属製可撓管、合成樹脂管、合成樹脂製可撓管等の管材Ｂを造営材Ｃや支持架台Ｄに沿わせて配設し、配管用留金具Ａにより管材Ｂを支持架台Ｄ（又は造営材Ｃ）へ押し付け固着する方法が多く採用されている。

【０００３】しかし、従前の配管用留金具Ａを用いて管材Ｂを固定する場合には、先ず配管用留金具Ａを管材Ｂへ当てがってこれを片手で脱落しないように保持し、その後ボルト・ナットＥ等を空いている方の片手で支持架台Ｄ等のねじ穴へ挿入する必要があり、配管用留金具Ａの取付が極めてし難いと云う難点がある。

【０００４】また、従前のこの種配管用留金具Ａは、支持固定する管材Ｂの種類毎に夫々専用のものが製造されており、電線管用の留金具Ａをガス管用の留金具に転用するのは不可能である。何故なら、同じ呼び径であっても、電線管とカズ管とでは外径寸法が若干異なるため、夫々の配管用留金具もその内径寸法が異なっており、従って転用した場合には、堅固に管材Ｂを支持固定出来ないからである。その結果、配管用留金具Ａの製造メーカ側からすれば、多種類小量の生産を余儀なくされるため、大量生産によるコストダウンが図り難くなる。また、留金具Ａのユーザー側からすれば、互換性が無いため管材Ｂの種類毎に多種類の配管用留金具Ａを準備する必要があり、その管理等に多くの手数を要すると云う問題がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従前の配管用留金具に於ける上述の如き問題、即ち留金具を管材へ容易に仮り止め出来ないため、留金具の取付固定が著しく困難であること、用途の異なる管材に対する互換性が全く無いため、大量生産によるコストダウンが図り難いうえ、留金具の管理にも多くの手数を要すること、等の問題を解決せんとするものであり、管材へ容易に仮り止めすることが出来、しかも管材の用途や種類を問わず、一定範囲内の外形寸法であれば、あらゆる種類の管材に適用できるようにした配管用留金具を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本件考案は、金属板を折り曲げ加工して形成され、逆Ｕ字型の管材保持部と水平状の支持板部とを備えた配管用留金具に於いて、前記管材保持部の両側壁に切込窓を形成すると共に、当該切込窓を挿通せしめて管材保持部の側壁に、中間部を管材保持部内へ突出状に彎曲せしめた管材係止片を配設し、両管材係止片の弾性力により、彎曲部間に管材を係止することを考案の基本構成とするものである。

【０００７】

【作用】

配管用留金具を管材の上方より押し込み、管材をその管材保持部内へ挿入することにより、管材保持部の両側壁の切込窓から保持部内へ突出せしめた管材係止片の彎曲部が管材の外表面へ弾性的に係合する。その結果、管材は係止片の弾性力により両彎曲部間に挾圧保持される。配管用留金具の支持板部を造営材又は支持架台へ固定することにより、管材は管材保持部内に挾圧保持される。

【０００８】

【実施例】

以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。図１は本考案の第１実施例に係る配管用留金具の斜面図であり、図２はその平面図、図３は縦断面図、図４は側面図である。当該配管用留金具１は、長方形状の鉄板や鋼板等の金属板を折曲げ加工することにより形成されており、管材を保持する逆Ｕ字形の管材保持部２と、管材保持部１ａの両下端部より水平状に突出せしめた支持片３とを備えている。また、前記管材保持部２の両側壁には、長方形状の切込窓４と切込窓４を挿通自在に配設した管材係止片５が設けられている。

【０００９】前記切込窓４は、管材保持部２の側壁をプレス加工によって略逆Ｕ字形に切込み、その切込部の内方を管材保持部２側へ押し込むことによって形成されている。また、前記管材係止片５は、前記切込部内方の中央部を管材保持部２の内方へ突出状に彎曲させ、彎曲部５ａを設けることにより断面形状がほぼく字状に形成されている。尚、本実施例では、切込窓４と係止片５とをプレス加工によって一体的に形成するようにしているが、切込窓４を先に穿設しておき、その後、切込窓の下辺側に別に形成した係止片５の下端側を固着するようにしてもよい。また、本実施例では係止片５の上端側をフリーの状態にしているが、係止片５の上端側を側壁へ固着若しくは側壁と一体として、その下端側をフリーにすることも可能である。

【００１０】前記く字状の管材係止片５は所謂スプリング特性が具備されており、その彎曲部５ａを内方より外方へ押圧することにより、スプリング反力が発生する。即ち、管材保持部２内へ挿入された管材６は、後述する如く管材係止片５の具備するスプリング特性により、両係止片５，５間に係止保持されることになる。また、前記管材係止片５の中央部の彎曲深さＬは、金属板の厚さが約０．８〜１．０ｍｍ，管材保持部２の内径が約１０〜４３ｍｍに於いてＬ＝約２ｍｍに設定されており、外径差が４ｍｍ以内の管材であれば、同じ配管用留金具の使用が可能となる。

【００１１】より具体的には、例えば外径が２０〜２４ｍｍの管材６へ適用する留金具１の場合、留金具１の各部寸法は長さ６２ｍｍ，横幅２１ｍｍ，高さ２７ｍｍ，板厚０．８ｍｍ，保持部の半径１０ｍｍに夫々設定されている。また、図１乃至図４において、２ａは補強用リブ、３ａはボルト挿入孔である。

【００１２】図５乃至図７は本考案の第２実施例を示すものである。当該実施例に於いては、配管用留金具１の管材保持部２が偏平状の逆Ｕ字形に形成されており、２本の管材６が並列状に支持固定されることになる。尚、図５乃至図７に於いて、２ａは補強用リブ、３は支持片、３ａはボルト挿入孔、５は管材係止片である。

【００１３】図８乃至図１０は本考案の第３実施例を示すものである。当該実施例においては、配管用留金具１の支持片３が管材保持部２の片側端のみに設けられており、所謂管材６の片留め用に使用されるものである。尚、図８乃至図１０に於いて、２ａは補強用リブ、３ａはボルト挿入孔、５は管材係止片である。

【００１４】次に、本考案による管材６の固定方法を説明する。管材６の固定に際しては、先ず管材６を造営材（又は支持材）に沿って配設し、次に配管用留金具１を管材６の上方より押し込む。これにより、管材６は留金具１の保持部２内へ挿入され、管材係止片５の弾性力により、両彎曲部５ａ間に係合保持される。最後に、ボルト等を支持片３のボルト挿通孔３ａを通して挿入し、これを締込むことにより、留金具１を支持架台（若しくは造営材）へ固定する。

【００１５】

【考案の効果】

本考案では、配管用留金具１の管材支持部２の両側壁に切込窓４及び管材係止片５を設け、管材係止片５の弾性力を利用してその彎曲部５ａ間に管材６を挾圧係止する構成としている。その結果、配管工事に際しては、配管用留金具１を管材６の任意の箇所へ係着若しくは仮り止めすることが出来、従前の配管用留金具のように片手で留金具を保持し乍ら、空いた片手で留金具の取付用ボルトを締込ようなことが無くなり、配管用管材６の支持固定が極めて容易となる。また、本考案では、一定範囲の外径サイズの管材６に対しては同一の配管用留金具１を使用できるため、用途や種類の異なる管材であっても共用が可能となる。その結果、少品種大量生産が可能となり、製造コストの引下げが図れると共に、使用者側に於いても、管材管理が容易となる。本考案は上述の通り、優れた実用的効用を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す斜面図。

【図２】本考案の第１実施例を示す平面図。

【図３】本考案の第１実施例を示す縦断面図。

【図４】本考案の第１実施例を示す側面図。

【図５】本考案の第２実施例を示す平面図。

【図６】本考案の第２実施例を示す縦断面図。

【図７】本考案の第２実施例を示す側面図。

【図８】本考案の第３実施例を示す平面図。

【図９】本考案の第３実施例を示す縦断面図。

【図１０】本考案の第３実施例を示す側面図。

【図１１】従前の配管用留金具の使用説明図。

【図１２】従前の配管用留金具の使用説明図。

【符号の説明】

１は配管用留金具、２は逆Ｕ字形管材保持部、２ａは補
強用リブ、３は水平状の支持板部、３ａはボルト挿入
孔、４は切込窓、５は管材係止片、５ａは彎曲部、６は
管材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】金属板を折り曲げ加工して形成され、逆
Ｕ字形の管材保持部（２）と水平状の支持板部（３）と
を備えた配管用留金具に於いて、前記管材保持部（２）
の両側壁に切込窓（４）を形成すると共に、当該切込窓
（４）を挿通せしめて管材保持部（２）の側壁に、中間
部を管材保持部（２）内へ突出状に彎曲せしめた管材係
止片（５）を配設し、両管材係止片（５），（５）の弾
性力により、彎曲部（５ａ），（５ａ）間に管材（６）
を係止することを特徴とする配管用留金具。
【請求項２】切込窓（４）及び管材係止片（５）を、
前記管材保持部（２）の側壁を略逆Ｕ字形に切込み、当
該切込部の内方を管材保持部（２）側へ押し込み彎曲し
て形成した切込窓（４）及び管材係止片（５）とした請
求項１に記載の配管用留金具。