JPH0637398Y2 - Ｅｃミラー駆動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ECミラー駆動装置に係り、特に複数のECミラ
ーの反射率を任意に設定することができるECミラー駆動
装置に関する。

［従来の技術］ 一般にECミラーは電圧印可により反射率が変化する特性
を利用して自動車のバックミラー等の防眩ミラーとして
使用され、近年は複数のECミラーの反射率を運転者との
距離等に応じて変化させる要望が高まっている。

従来、複数のECミラーの反射率を変化させるECミラー駆
動装置は、第３図に示す如くスイッチ25を介してバッテ
リー26から供給される電圧を複数の駆動電源回路20及び
21に分配し、各駆動電源回路20及び21が異なる出力電圧
をスイッチ22及び23を介してECミラー30及び31に供給す
ることにより、各ECミラー30及び31の反射率を変化させ
る様に構成されていた。

［考案が解決しようとする課題］ 前記従来技術によるECミラー駆動装置は、複数のECミラ
ー対応に駆動電源回路を用意しなればならず、部品点数
及びスペースが増大すると言う不具合があった。

本考案の目的は前記従来技術による不具合を除去するこ
とであり、簡易な回路構成でミラー対応に反射率を変化
させることができるECミラー駆動装置を提供することで
ある。

［課題を解決するための手段］ 前記目的を達成するために本考案によるECミラー駆動装
置は、定電圧を発生する駆動電源回路と、該駆動電源回
路からの定電圧を間欠的に複数出力するスイッチング回
路と、該スイッチング回路の複数出力それぞれに接続さ
れた複数のECミラーと、前記スイッチング回路の複数出
力に並列接続され、且つ接地された抵抗値が異なる複数
の抵抗とを設けた。

［作用］ このECミラー駆動装置は、駆動電源回路からの定電圧を
スイッチング回路により間欠的に複数出力してECミラー
及び抵抗から成る並列回路に出力し、複数のECミラーを
充放電駆動することにより、該抵抗の抵抗値差により放
電電圧の差を利用して各ECミラーに供給する平均電圧を
変化させる様に動作する。

従って該ECミラー駆動装置は、異なる平均電圧を各ECミ
ラーに供給することにより、各ミラー対応に反射率を変
化させることができる。

［実施例］ 以下、本考案によるECミラー駆動装置の一実施例を図面
を参照して詳細に説明する。

第１図は本実施例によるECミラー駆動装置の回路構成を
示す図であり、本実施例装置はスイッチ５を介したバッ
テリー６からの供給電圧を入力して定電圧を出力する駆
動電源回路１と、第２図上段に示す間欠的なパルス信号
ａを出力する発信回路２と、該発信回路２のパルス信号
によってトランジスタ14及び15がオン／オフすることに
より前記駆動電源回路１からの定電圧を間欠的に出力す
る半導体スイッチ回路３と、該スイッチ回路３からの出
力信号を抵抗を介して接地するディスチャージ回路４
と、該ディスチャージ回路４と並列接続されるECミラー
10及び11とを備える。前記ディスチャージ回路４は、そ
れぞれ接地された抵抗12及び13から成り、抵抗12及び13
から成り、抵抗13の抵抗値を抵抗12の抵抗値より高く設
定している。またECミラー10及び11は電圧が供給された
状態で解放された場合、その電圧を保持して反射率を保
つメモリ性を持つものである。

この様に構成されたECミラー駆動装置は、スイッチ５が
オフの状態ではバッテリー６の電力が供給されないため
駆動電源回路１の出力，発信回路２の出力がオフにな
り、ECミラ10及び11はディスチャージ回路４の抵抗13及
び14を介して接地される。従ってこの状態で各ECミラー
10及び11は共に消色状態，即ち高反射率の状態を保って
いる。

次にスイッチ５がオンされると、駆動電源回路１が第２
図下段に示す定電圧の出力電圧ｂを出力し、発信回路２
がパルス信号ａを出力する。このパルス信号ａによって
前記トランジスタ14及び15がオン／オフすることによ
り、半導体スイッチ回路３が間欠的な出力電圧を出力す
る。この間欠的な出力電圧がディスチャージ回路４の各
抵抗12または13を介して接地されていることにより、各
ECミラー10及び11に供給される電圧は、第２図下段に示
したECミラー供給電圧ｃ及びｄの如く変化する。即ち、
比較的高抵抗の抵抗13と並列接続されたECミラー11への
供給電圧ｃは充電状態ｅでは急速に充電され、且つトラ
ンジスタ14がオフした放電状態ｆでもなだらかに低下し
て平均電圧AV1の電圧が供給され、比較的低抵抗の抵抗1
2と並列接続されたECミラー10への供給電圧ｄは充電状
態ｅでは急速に充電されるものの、トランジスタ15がオ
フした放電状態ｆでは急速に低下して平均電圧AV2の電
圧が供給される。

従ってこの平均電圧の差によりECミラー11は供給平均電
圧が高いために比較的低反射率を保ち、ECミラー10は供
給平均電圧が低いために高反射率を保つ。

この様に本実施例によるECミラー駆動装置は各ECミラー
10及び11に異なる抵抗値の抵抗12及び13を並列接続し、
且つこれら並列回路に間欠的な電圧を印可して充電及び
放電を繰り返すことにより、結果的に各ECミラー10及び
11に異なった電圧を供給してミラー対応に反射率を変化
することができる。

尚、前記実施例においては２つのECミラーの反射率を可
変とする例を説明したが、本考案はこれに限られるもの
ではなく、更にトランジスタ及び抵抗を追加して多数の
ECミラーの反射率を可変とすることもできる。またECミ
ラーに並列接続する抵抗を可変抵抗とすることにより操
作者が各ミラーの反射率を任意に調整することができ
る。

［考案の効果］ 以上述べた如く本考案によれば、駆動電源回路からの定
電圧をスイッチング回路により間欠的に複数出力してEC
ミラー及び抵抗から成る並列回路に出力し、複数のECミ
ラーを充放電駆動することにより、該抵抗の抵抗値差に
よる放電電圧の差を利用して各ECミラーに供給する平均
電圧を変化させ、結果的に異なる平均電圧を各ECミラー
に供給して各ミラー対応に反射率を変化させることもで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例によるECミラー駆動装置の回
路構成を示す図、第２図は第１図回路の動作波形を説明
する為の図、第３図は従来技術によるECミラー駆動装置
を説明するための図である。 1:駆動電源回路、2:発信回路、3:半導体スイッチ回路、
4:ディスチャージ回路、5:スイッチ、6:バッテリー、10
及び11:ECミラー、12及び13:抵抗、14及び15:トランジ
スタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数のECミラーに駆動電圧を供給して該ミ
   ラーの反射率を調整するECミラー駆動装置において、定
   電圧を発生する駆動電源回路と、該駆動電源回路からの
   定電圧を間欠的に複数出力するスイッチング回路と、該
   スイッチング回路の複数出力それぞれに接続された複数
   のECミラーと、前記スイッチング回路の複数出力に並列
   接続され、且つ接地された抵抗値が異なる複数の抵抗と
   を設けたことを特徴とするECミラー駆動装置。