JPH0637316A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH0637316A
JPH0637316A JP18549992A JP18549992A JPH0637316A JP H0637316 A JPH0637316 A JP H0637316A JP 18549992 A JP18549992 A JP 18549992A JP 18549992 A JP18549992 A JP 18549992A JP H0637316 A JPH0637316 A JP H0637316A
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JP18549992A
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Hajime Sato
肇 佐藤
Yumi Kihara
由美 木原
Takako Sugawara
貴子 菅原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光によりスイッチング素子にリーク電流が発
生し、画素電極の電位が変動することを防止した液晶表
示装置を提供する。 【構成】 透明絶縁基板1上に信号線および走査線をマ
トリクス状に配線し、交点近傍にスイッチング素子4を
配設する。スイッチング素子4は、多結晶シリコンの活
性層6にソース領域7およびドレイン領域8とゲート電
極5下のチャネル領域9、および、ソース領域7または
ドレイン領域8とチャネル領域9との間の中間部領域10
からなる。活性層6の膜厚は、チャネル領域9および中
間部領域10がソース領域7およびドレイン領域8の膜厚
に比べて薄い。チャネル領域9とソース領域7もしくは
ドレイン領域8との接合部からの領域では、膜厚を薄く
形成することにより、光リーク電流を減少することがで
き、画素電極14の電位が変動を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の画素電極をスイ
ッチング素子により制御する液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例の液晶表示装置を用いたものとし
て、たとえばRGB3色を合成してカラー画像を投射す
るプロジェクションテレビについて、S.Morozumi et al
著 SID'86 DIGEST, 357(1986)に記載されている。
【0003】このS.Morozumi et al著 SID'86 DIGEST,
357(1986)に記載されているRGB3色を合成してカラ
ー画像を投射するプロジェクションテレビは、映像信号
から光信号への光電変換部に液晶表示装置が用いられて
いる。
【0004】そして、この液晶表示装置は、マトリクス
配線が形成されているマトリクスアレイ基板およびこの
マトリクスアレイ基板に対向して設けられた対向基板に
て構成され、色分解光学系と色合成光学系の間に挿入さ
れ、液晶表示装置の対向電極が形成されている対向基板
側が光源側になっている。また、マトリクスアレイ基板
にはスイッチング素子として機能する薄膜トランジスタ
が設けられ、この薄膜トランジスタは、マトリクスアレ
イ基板側に形成されており、対向基板上に形成されたブ
ラックマトリクスによって遮光されている。したがっ
て、光源からの光が、直接、薄膜トランジスタへ入射す
ることにより生じる光リーク電流の発生を抑え、薄膜ト
ランジスタに接続された画素電極の電位が変動すること
を防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、光源か
らの光をブラックマトリクスを用いて遮光することによ
り、薄膜トランジスタに入射する光の大部分を抑えるこ
とができるが、実際にはマトリクスアレイ基板の裏面や
投射光学系からの反射があるために、投射光学系側から
も光が入射する。
【0006】そして、これら反射光などの光の影響は、
反射光強度が入射光強度に比例するために、入射光強度
が強いほど顕著になる。また、画素電極の電位の変動
は、蓄積容量に対する光リーク電流の大きさで決まるの
で、画素電極の容量が小さいほど顕著になる。したがっ
て、今後開発が進むと考えられる画素サイズが小さく高
精細となるパネルサイズが小さい液晶表示装置におい
て、光リーク電流による画素電極の電位の変動が問題を
有している。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、光によりスイッチング素子に光リーク電流が発生
し、画素電位が変動することを防止した液晶表示装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の液晶表示
装置は、複数の画素電極に選択制御用のスイッチング素
子がそれぞれ設けられた液晶表示装置において、前記ス
イッチング素子は、活性層がチャネル領域に接合される
ソース領域およびドレイン領域を備え、前記チャネル領
域と前記ソース領域もしくはドレイン領域との接合部か
ら0.1μm以上500μm以下の領域では、前記活性
層が他の領域よりも薄く形成されているものである。
【0009】請求項2記載の液晶表示装置は、請求項1
記載の液晶表示装置において、活性層は、多結晶シリコ
ンであるものである。
【0010】
【作用】請求項1記載の液晶表示装置は、薄膜トランジ
スタの光リーク電流は、ドレイン接合部で発生する拡散
電流が主となっており、光リーク電流はドレイン接合で
最大となり、ドレイン接合の近傍で指数関数的に減少す
る拡散電流であり、大部分の光リーク電流はドレイン接
合およびドレイン接合の0.1μm以上500μm以下
の領域で発生しており、また、光リーク電流を減らすに
は活性層中で発生するキャリア数を減らせばよく、膜厚
を薄くすることにより膜厚に従って光リーク電流が減少
する。したがって、チャネル領域とソース領域もしくは
ドレイン領域との接合部から0.1μm以上500μm
以下の領域では、活性層を他の領域よりも薄く形成する
ことにより、光リーク電流が減少する。
【0011】請求項2記載の液晶表示装置は、請求項1
記載の液晶表示装置において、活性層として多結晶シリ
コン膜を用いる場合、少数キャリアの拡散長に従って活
性層を薄くすることにより光リーク電流を抑制する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の液晶表示装置の一実施例を図
面を参照して説明する。
【0013】図1および図2に示すように、石英ガラス
などの透明絶縁基板1上に信号線2および走査線3をマ
トリクス状に直交させて配線する。そして、これら信号
線2および走査線3の交点近傍に非線形抵抗素子である
薄膜MOSトランジスタなどのスイッチング素子4を配
設している。
【0014】また、このスイッチング素子4は、走査線
3がゲート電極5を兼ねており、多結晶シリコンの活性
層6は、高濃度に不純物添加することにより低抵抗化さ
れ、ソース領域7およびドレイン領域8とゲート電極5
下のチャネル領域9、および、ソース領域7またはドレ
イン領域8とチャネル領域9との間の中間部領域10から
なっている。そして、活性層6の膜厚は、暗時のON/
OFF比を向上させるために、チャネル領域9および中
間部領域10が、ソース領域7およびドレイン領域8の2
000オングストロームの膜厚に比べて薄く、200オ
ングストロームの膜厚で形成されている。なお、中間部
領域10は、ソース/ドレイン接合からソース/ドレイン
コンタクトの方向に、少なくとも少数キャリアの拡散長
以上の長さlを持っている。
【0015】さらに、このスイッチング素子4のソース
領域7およびドレイン領域8とゲート電極5の周囲には
層間絶縁膜11が形成され、この層間絶縁膜11に穿設され
たコンタクトホール12によりドレイン領域8と信号線2
が接続されている。一方、層間絶縁膜11のコンタクトホ
ール13近傍上には、たとえばITO(Indium Tin Oxid
e)の画素電極14が配設されている。また、走査線3に
平行してCs線15が形成されており、このCs線15でソ
ース領域7およびドレイン領域8の一部と蓄積容量とな
るMOS容量を形成している。そして、これらの表面に
配向用のポリイミド膜16が形成され、マトリクスアレイ
基板17を構成している。
【0016】一方、このマトリクスアレイ基板17の透明
絶縁基板1に対向して、同様に石英ガラスなどにて形成
された透明絶縁基板21を配設し、この透明絶縁基板21の
マトリクスアレイ基板17に対向する面に対向電極22を形
成する。さらに、スイッチング素子4に対向する部分に
は、ブラックマトリクス23が形成され、このブラックマ
トリクス23の表面側には、配向用のポリイミド膜24が形
成され、対向基板25を構成している。なお、ブラックマ
トリクス23により、対向基板25の背面に配設される光源
からの直接光がスイッチング素子4に入射するのを防止
している。
【0017】そして、マトリクスアレイ基板17および対
向基板25間に、液晶26が充填されて液晶表示装置を構成
している。なお、Cs膜15により、画素電極14と対向電
極22間の液晶26の液晶容量に蓄積容量を加えることによ
り、クロストークやスイッチング素子4の光リーク電流
により生じる画素電極14の電位の変動量を抑えている。
また、ポリイミド膜16,24に、ラビング処理を行なうこ
とにより液晶26の配向特性の向上を図っている。
【0018】次に、図3を参照して、図1および図2に
示す液晶表示装置の製造方法について説明する。
【0019】まず、図3(a)に示すように、透明絶縁
基板1上に低圧CVD(化学気相成長)法で、透明絶縁
基板1の温度を530℃に設定し、たとえば原料ガスに
ジシランガスを用い、アモルファスシリコン膜の活性層
6を2000オングストローム堆積する。そして、この
活性層6の形成に際して、アモルファスシリコン膜を6
00℃の恒温炉中で15時間放置することによりアニー
ルして固相成長させる。すなわち、多結晶シリコン膜を
直接堆積せず、このようにアモルファスシリコン膜を堆
積し、固相成長させることにより粒径の増大を図った活
性層6を形成することができ、移動度の高い膜を得るこ
とができる。そして、固相成長を行なった後に、図示し
ないレジストマスクを用いてパターニングを行なう。な
お、アモルファスシリコンの堆積方法としては、上述の
ようにシランガスを用いる方法、多結晶シリコン膜をシ
リコンイオンによるイオン注入でアモルファス化する方
法、スパッタ法を用いる方法などを用いても同様の効果
を得ることができる。また、アニール法については、上
述の恒温炉を用いる方法のほかに、レーザー光などを用
いる方法でも同様の効果を得ることができる。
【0020】次に、図3(b)に示すように、パターニ
ングされた多結晶シリコン膜の活性層6の上に、窒化シ
リコン膜31を堆積、パターニングする。その後、窒化シ
リコン膜31で覆われていない多結晶シリコン膜の活性層
6が500オングストロームの膜厚になるまで熱酸化法
により酸化し表面に酸化膜32を形成する。
【0021】さらに、窒化シリコン膜31、酸化膜32を順
次エッチングして除去した後に、図3(c)に示すよう
に、熱酸化により再び600オングストロームの膜厚の
熱酸化膜33を形成し、この熱酸化膜33上に多結晶シリコ
ン膜を形成する。なお、この時の活性層6は、熱酸化膜
33の形成により、その膜厚は200オングストロームと
なる。そして、熱酸化膜33上の多結晶シリコン膜をリン
拡散法で低抵抗化した後パターニングして、ゲート電極
5を形成する。そして、ゲート電極5をマスクとしてひ
素(As)をイオン注入して、たとえば不純物濃度が1
×1017cm-3になるようにし、活性層6のうちゲート電
極5の下のチャネル領域9以外の部分の抵抗を適度に下
げる。
【0022】また、図3(d)に示すように、ゲート電
極5近傍上に、レジスト34をパターニングして、ゲート
電極5の両側のたとえば長さ5μmの中間部領域10上を
マスクし、レジスト34の上からひ素(As)イオンをイ
オン注入法で注入し、注入量は膜中での濃度がたとえば
1×1019cm-3になるようにする。
【0023】そして、レジスト34を剥離した後、層間絶
縁膜11を堆積し、この層間絶縁膜11にコンタクトホール
12,13の形成、ITOの画素電極14の堆積およびパター
ニングし、アルミニウム(Al)膜の堆積およびパター
ニングを行ない信号線2を形成し、マトリクスアレイ基
板17が完成する。
【0024】さらに、完成したマトリクスアレイ基板17
および対向基板25に配向用のポリイミド膜16,24を塗布
して、配向処理を行なった後、マトリクスアレイ基板17
および対向基板25を対向させて接着してセルを作り、マ
トリクスアレイ基板17および対向基板25間に液晶26を注
入することにより液晶表示装置を完成する。
【0025】一方、ここで、スイッチング素子4の光リ
ーク電流について考える。
【0026】まず、薄膜トランジスタの光リーク電流
は、カットオフ時に逆バイアスされたドレイン接合部で
発生する拡散電流が主となっている。
【0027】そして、薄膜トランジスタにスリット光を
照射して照射位置と光リーク電流の大きさの関係を調べ
た実験結果を図4に示す。
【0028】この実験に用いた薄膜トランジスタは、多
結晶シリコン膜を活性層に用いた上ゲート、コプラナ構
造でW/L=10/7.2のものであり、この薄膜トラ
ンジスタのゲート側からチャネル長方向に移動させなが
ら幅約2μmのスリット光を照射して、ドレイン電流を
測定した。この測定条件はVds=10V、Vg=−
1.8Vとした。
【0029】図4より光リーク電流はドレイン接合で最
大となり、ドレイン接合の近傍で指数関数的に減少する
拡散電流であることがわかる。つまり大部分の光リーク
電流はドレイン接合およびドレイン接合の両側に拡散長
程度までの膜中で発生している。
【0030】そして、光リーク電流を減らすには膜中で
発生するキャリア数を減らせばよい。薄膜トランジスタ
の活性層、特に多結晶シリコン膜などについては、膜厚
に対して吸収係数が小さいので光の吸収は膜中でかなり
均一に起こる。そのため膜厚を薄くすれば単純に膜厚に
比例して光電流が減少することが予想される。
【0031】また、次に、実際に実験を行なった結果を
図5に示す。
【0032】この図5では活性層膜厚が500、100
0、1750オングストロームの3種類の薄膜トランジ
スタについて、グリーン光を強度を変えて照射した時の
光リーク電流を示している。そして、光リーク電流の膜
厚依存性は、出力10W/m2 の場合P10の場合も、出
力100W/m2 の場合P100 の場合も、膜厚に対して
2〜2.5乗の関係になっており、単純な比例の関係よ
りもかなり膜厚依存性が大きくなっていることがわか
る。なお、予想結果より実験結果の方が光リーク電流の
膜厚依存性が強い原因としては、膜厚を薄くすることに
よる膜質の変化等が考えられる。そして、実験結果によ
れば、膜厚を薄くすることが光リーク電流を減らす上で
非常に大きな効果があることがわかる。たとえば図5の
グラフの直線を考えれば、膜厚を1桁下げれば、光リー
ク電流は約2桁下がることがわかる。
【0033】以上のように、光リーク電流は、1.ドレ
イン接合およびドレイン接合の両側に拡散長程度の膜中
で発生し、2.活性層の膜厚を薄くすることにより抑え
ることができる。
【0034】したがって、光リーク電流を減らすにはド
レイン接合およびドレイン接合の両側に拡散長程度の活
性層の膜厚を薄くすればよい。また、液晶表示装置のス
イッチング素子はアナログスイッチとして働き、ソー
ス、ドレインは特定されていないので、スイッチング素
子となる薄膜トランジスタについては、チャネルの両側
についてドレイン接合から拡散長分だけ活性層膜厚を薄
くする必要がある。
【0035】なお、光リーク電流を減らすために薄くす
る領域の膜厚は、光リーク電流を減らすという点では、
図5に示すように、薄ければ薄いほど望ましく、また他
の特性についてもたとえば閾値電圧や暗時のオフリーク
電流が下がるというメリットはあるが、逆に薄すぎると
結晶性が悪くなり移動度が低下するという問題があり、
製造上の制約もあるため現状では100オングストロー
ムが下限と考えられる。
【0036】また、ソース/ドレインコンタクトは膜厚
を薄くした領域以外の領域に作ることが必要である。こ
れは層間絶縁膜にコンタクトホールを形成する際に下地
のソース/ドレイン膜の表面が削れてしまうため、下地
の活性層にはある程度の膜厚が必要なことによる。コン
タクトを形成する領域の膜厚としては500オングスト
ローム以上、できれば1000オングストローム以上あ
ることが望ましい。
【0037】一方、薄膜化する領域のドレイン接合から
の距離を決める少数キャリア拡散長は、活性層を構成す
る半導体膜の種類によって大きく異なる。なお、SOI
(Silicon On Insulator)など結晶シリコンの場合は広
く調べられており、拡散長は1〜数100μmになる。
また、多結晶シリコンについては公表されているデータ
は少ないものの、たとえば図4の実験などから推測する
と、拡散長は0.1〜数μmと考えられる。
【0038】そして、活性層として結晶シリコン膜を用
いる場合、たとえば少数キャリアの拡散長が10μmあ
れば、10μmについて活性層を薄くすることが光リー
ク電流を抑制する上では効果がある。通常のトランジス
タでこのような長さを薄膜化することは、ソース/ドレ
イン抵抗の増加を招き問題になるが、液晶表示装置の画
素部の薄膜トランジスタのON抵抗はそれほど下げる必
要がないので問題にはならない。逆にゲート近傍のソー
ス/ドレイン領域の不純物濃度を下げて、ドレイン近傍
の電界強度を下げたほうが暗時のオフリーク電流を下げ
ることができて都合がよいと考えられる。
【0039】次に、これら実験結果に基づき図1ないし
図3に示す実施例の作用について説明する。
【0040】一般に、対向基板25の背面側に光源を配設
しているため、マトリクスアレイ基板17側からの光入射
は理想的にはないはずであるが、実際にはマトリクスア
レイ基板17の裏面に配設された色合成光学系、投射レン
ズなどからの反射光が存在するために微小量の光入射が
存在し、この光による光リーク電流が発生する。なお、
スイッチング素子4の光リーク電流については、走査線
3に平行してCs線15を形成することなどにより蓄積容
量を大きくして、画素電極14の電位変動を抑えることが
できるが、図2からも明らかなように、Cs線15を大き
くすると、開口率が減ってしまうため実用的ではない。
また、リーク電流は投射光の光束が同じならばパネルサ
イズが小さいほど問題になるので、光リーク電流が発生
する活性層6のチャネル領域9の膜厚を薄くすることに
より、活性層6での光の吸収量を減らし、光リーク電流
の発生量を抑えている。
【0041】さらに、チャネル領域の薄膜化により膜中
のトラップ準位が減るので、スイッチング素子4の閾値
電圧が低くなり、立ち上り特性が向上する。
【0042】また、活性層6に多結晶シリコン膜を用い
ることにより、アクティブマトリクス素子によく用いら
れるアモルファスシリコンを用いたスイッチング素子に
比べて高移動度なCMOS回路を作ることができるた
め、マトリクスアレイ基板17上に駆動回路を組み込むこ
とが可能となる、回路を一体形成できるために駆動IC
を外付けにした場合に必要となる高密度実装が必要な
い、アモルファスシリコン膜に比べて光吸収係数が小さ
いなどの効果がある。
【0043】さらに、多結晶シリコンを用いたスイッチ
ング素子の特性は、ゲート電極5の下の活性層6のチャ
ネル領域9および中間部領域10の膜厚が薄くなっても低
下せず、むしろ向上する傾向が見られる。一方、下限は
プロセス上の制約から決まり、現状では100オングス
トローム程度である。また、ソース/ドレインコンタク
ト部については1000〜3000オングストローム程
度の膜厚であることが望ましく、コンタクト以外のソー
ス/ドレインについても配線抵抗を下げるためには膜厚
が厚い方が望ましい。したがって、ゲート電極5の下の
チャネル領域9および光リーク電流が発生する中間部領
域10の膜厚を200オングストローム、高濃度に不純物
添加することにより低抵抗化され、ソース領域7および
ドレイン領域8の膜厚を2000オングストロームとし
ている。また、中間部領域10の長さlは5μmとしてい
る。さらに、ソース領域7およびドレイン領域8は低抵
抗化するためにひ素(As)を1×1019cm-3添加し、
中間部領域10についてはドレイン近傍の電界強度を落と
して暗時のオフリーク電流を下げるためにひ素(As)
の濃度を1×1017cm-3に低下させた。
【0044】したがって、光リーク電流が発生する部分
の膜厚が1/10になり、光リーク電流を従来と比較し
て約2桁落とすことができた。
【0045】また、上記実施例では窒化シリコン膜をマ
スクに熱酸化を行なうことで活性層の膜厚を変えている
ので薄膜のアモルファスシリコンを固相成長させる場合
などに比べて粒径を十分に大きくできる。この他の方法
として、たとえば、単純にレジストマスクを用いてエッ
チングを行なうことで活性層の膜厚を変えることもでき
る。ただし、単純にレジストマスクを用いてエッチング
を行なう場合には薄膜化した部分へのエッチングダメー
ジの影響、段差の影響を考慮する必要がある。
【0046】さらに、活性層6として多結晶シリコン膜
を用いているが、SOI(SiliconOn Insulator)など
薄膜化した結晶シリコンを用いても同様の効果を得るこ
とができる。
【0047】そして、上述の液晶表示装置を用いること
により、プロジェクションテレビなどに用いる小型かつ
高精細にした場合でも、投射光学系側からの迷光による
スイッチング素子4の光リーク電流の発生を抑え、画素
電極の電位の変動のない良好な画像品質を得ることが可
能となる。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の液晶表示装置によれば、
チャネル領域とソース領域もしくはドレイン領域との接
合部から0.1μm以上500μm以下の領域では、活
性層を他の領域よりも薄く形成することにより、光リー
ク電流を減少することができ、画素電位が変動すること
を防止できる。
【0049】請求項2記載の液晶表示装置は、請求項1
記載の液晶表示装置において、活性層として多結晶シリ
コン膜を用いる場合、少数キャリアの拡散長に従って活
性層を薄くすることにより光リーク電流を抑制すること
ができ、画素電位が変動することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の一実施例のスイッチン
グ素子の図2に示すA1−A2断面図である。
【図2】同上液晶表示装置の平面図である。
【図3】同上マトリクスアレイ基板の製造工程を示す断
面図である。
【図4】光リーク電流の発生箇所を示す説明図である。
【図5】光リーク電流と活性層膜厚の関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
4 スイッチング素子 6 活性層 8 ドレイン領域 9 チャネル領域 14 画素電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素電極に選択制御用のスイッチ
    ング素子がそれぞれ設けられた液晶表示装置において、 前記スイッチング素子は、活性層がチャネル領域に接合
    されるソース領域およびドレイン領域を備え、 前記チャネル領域と前記ソース領域もしくはドレイン領
    域との接合部から0.1μm以上500μm以下の領域
    では、前記活性層が他の領域よりも薄く形成されている
    ことを特徴とした液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 活性層は、多結晶シリコンであることを
    特徴とした請求項1記載の液晶表示装置。
JP18549992A 1992-07-13 1992-07-13 液晶表示装置 Pending JPH0637316A (ja)

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Cited By (2)

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