JPH0637048A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JPH0637048A
JPH0637048A JP4190548A JP19054892A JPH0637048A JP H0637048 A JPH0637048 A JP H0637048A JP 4190548 A JP4190548 A JP 4190548A JP 19054892 A JP19054892 A JP 19054892A JP H0637048 A JPH0637048 A JP H0637048A
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一喜 近藤
Yasuhiro Nishimori
康博 西森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理すべき試料の表面に対して従来例に比較
して均一にかつ安定に高い密度のプラズマを照射するこ
とができ、しかも小型・軽量化することができるプラズ
マ処理装置を提供する。 【構成】 内部が真空状態に設定されたプラズマ処理室
内でプラズマを発生させて試料に対して所定の処理を行
うプラズマ処理装置において、上記プラズマ処理室の内
部で、上記試料に向かう方向に直流磁界を発生する磁界
発生装置と、上記直流磁界の方向に対して垂直な方向を
有するとともに、所定の同一の角速度を有しかつ互いに
異なる所定の位相差を有して回転する複数の回転電界
を、上記プラズマ処理室の内部で互いに所定の距離だけ
離れてそれぞれ発生することによって、上記直流磁界の
方向に向かって右回りで旋回する回転電界を発生する複
数の電界発生装置とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマを用いて例え
ばウエハなどの試料に対して、半導体デバイスを形成す
るための所定の処理を行うプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】図6に
第1の従来例の高周波プラズマ処理装置を示す。
【0003】図6に示すように、内部が真空状態に設定
された処理室200内に互いに対向するように載置され
た2個の電極のうち、一方の電極201に高周波信号が
高周波電源210からインピーダンス整合器211を介
して印加され、他方の電極202が接地される。また、
反応ガスを処理室200内に流入させて、2つの電極2
01,202間でプラズマを発生させることによって、
当該発生されたプラズマを用いて、例えば微細加工処
理、レジスト剥離処理、薄膜堆積処理などの半導体デバ
イスを形成するための種々のプロセスが実行される。
【0004】上記第1の従来例の高周波プラズマ処理装
置はその構造が簡単であるという利点を有しているが、
印加される高周波信号の角周波数ωは発生する電子プラ
ズマ周波数ωpeよりも低いので、高周波信号の電磁波
はプラズマ中を伝搬することができない。従って、当該
プロセスを実行するために設定される処理室200内の
圧力を高くする必要があり、これによって、プラズマに
よって発生されるイオンがよりランダムな方向に移動す
るので、例えばエッチング処理において、エッチングす
べき層にアンダーカットが発生する。それ故、当該高周
波プラズマ処理装置は、異方性エッチングの処理に適用
することができない。さらに、プラズマ生成用の電極に
試料を載置しているためにプラズマと試料が接触するの
で、試料表面に発生するイオンシースにより、イオンが
所望するエネルギーの速度以上に加速され、これによっ
て、イオンの温度が比較的高くなり、処理すべき試料3
00にしばしば損傷を与えるという問題点があった。
【0005】図7に、例えば特開昭63−100180
号公報において開示された第2の従来例のマグネトロン
高周波プラズマ処理装置を示す。なお、図7において、
図6と同一のものについては同一の符号を付している。
【0006】図7に示すように、第1の従来例と同様
に、内部が真空状態に設定された処理室200内に互い
に対向するように載置された2個の電極のうち、一方の
電極201に高周波信号が高周波電源210からインピ
ーダンス整合器211を介して印加され、他方の電極2
02が接地される。また、反応ガスを処理室200内に
流入させて、2つの電極201,202間でプラズマを
発生させるとともに、接地電極202の下部に設けられ
た永久磁石203a,203bによって生じる磁界Bを
用いて、上記発生されたプラズマを永久磁石のN極20
3aとそのS極203bとの間に発生する磁路中であっ
て試料300の表面上において環状に閉じ込めることに
よって、プラズマの密度をより高くしている。そして、
このように発生されたプラズマを用いて種々のプロセス
が実行される。
【0007】しかしながら、この第2の従来例のマグネ
トロン高周波プラズマ処理装置においては、発生された
プラズマが上述のように局在するので、プラズマの均一
性が低くなる。従って、例えばエッチング処理のとき
に、処理すべきウエハの直径が大きい場合、試料300
の径方向においてエッチングの深さが異なるように処理
されるという問題点があった。
【0008】図8に、例えば特開昭61−86942号
公報において開示された第3の従来例の回転磁界型高周
波プラズマ処理装置を示し、図9にそのプラズマ処理装
置の3個の電磁石404,405,406の配置を示
す。なお、図8及び図9において、図6及び図7と同一
のものについては同一の符号を付している。
【0009】図8に示すように、第1と第2の従来例と
同様に、内部が真空状態に設定された処理室200内に
互いに対向するように載置された2個の電極のうち、一
方の電極201に高周波信号が高周波電源210からイ
ンピーダンス整合器211を介して印加され、他方の電
極202が接地される。また、反応ガスを処理室200
内に流入させて、2つの電極201,202間でプラズ
マを発生させる。同時に、永久磁石を回転させて又は3
相交流信号を図9に示すように配置されたソレノイドコ
イル404,405,406に印加することによって、
2つの電極201,202間で発生される電界の方向に
対して垂直な方向であって電界の方向を軸を中心として
右回りの方向410で回転する回転磁界Bを発生させ
る。このとき同時に発生する電界Eと磁界Bとの外積E
×Bの方向でイオンが力を受けて移動するという現象が
発生する、いわゆるE×Bドリフト効果(以下、E×B
ドリフト効果という。)によって、上記発生されたプラ
ズマを試料300の表面上で移動させ、この結果、プラ
ズマの照射量を均一化させ、試料300に対する処理の
度合いを均一化させている。
【0010】しかしながら、この第3の従来例の回転磁
界型高周波プラズマ処理装置においては、上記E×Bド
リフト効果によって、発生されたプラズマ中のイオンが
試料300の表面に対して垂直でなく、傾斜した方向で
照射されるので、例えばエッチング処理時においてアン
ダーカットが発生する。従って、当該装置は、第1の従
来例と同様に、異方性エッチング処理などの微細加工に
用いることができないという問題点があった。
【0011】図10に、例えば特開昭62−25643
3号公報において開示された第4の従来例の電子サイク
トロン共鳴プラズマ処理装置(以下、ECRプラズマ処
理装置という。)を示す。図10において図6乃至図9
と同一のものについては同一の符号を付している。
【0012】図10に示すように、内部が真空状態に設
定され中心部に試料300が載置された処理室200
と、内部が真空状態に設定されたプラズマ発生室221
と、マイクロ波伝搬用導波管222とが縦続に接続さ
れ、プラズマ発生室221の外側に磁界発生用ソレノイ
ドコイル220が設けられる。上記ソレノイドコイル2
20によってプラズマ発生室221と処理室200の各
内部に各室200,221の軸方向と平行な方向に磁界
Bが発生され、このとき、当該磁界Bと、上記導波管2
22を伝搬してくるマイクロ波の電界とが直交する。こ
こで、例えば、周波数2.45GHzのマイクロ波を用
いるとともに、875Gs(ガウス)の直流磁界を発生
させることによって、プラズマ発生室221内の電子が
サイクトロン共鳴してプラズマが発生され、上記発生さ
れたプラズマを利用して種々のプロセスの処理が実行さ
れる。
【0013】しかしながら、875Gsの比較的高い直
流磁界を発生させる必要があるので、ソレノイドコイル
220が大型になり、これによって、当該装置全体を小
型・軽量化することがむずかしいという問題点があっ
た。また、プラズマ発生室221内にマイクロ波の高次
モードによる電界の山と谷が発生するため、発生された
プラズマが局在化し、特にプラズマ発生室221の径を
より大きくしたとき、均一化したプラズマを得ることが
できず、第2の従来例と同様の問題点が生じる。
【0014】図11に、例えば米国特許4,990,2
29号において開示された第5の従来例のヘリコンプラ
ズマ処理装置を示す。図11において図6乃至図10と
同一のものについては同一の符号を付している。
【0015】図11に示すように、内部が真空状態に設
定され電気絶縁材料にてなる円筒状のプラズマ発生室2
30と、中心部に試料300が載置される円筒状の処理
室231が縦続に接続され、プラズマ発生室230の上
部に反応ガス流入パイプ232が連結される一方、処理
室231の下部に排気パイプ233が連結される。ま
た、プラズマ発生室230の外周部に高周波結合用アン
テナ240が固定されて設けられるとともに、当該アン
テナ240の外周部に、プラズマ発生室230の軸方向
に直流磁界Bを発生するための磁界発生用ソレノイドコ
イル250が設けられる。上記アンテナ240は、円形
状の上リング部241と、円形状の下リング部242
と、上リング部241の一点とそれに対向する下リング
部242の一点とを接続する接続エレメント243とか
ら構成され、上リング部241の上記一点に対して上リ
ング241の中心を中心として対向するその他点と、下
リング部242の上記一点に対して下リング242の中
心を中心として対向するその他点との間に、高周波電源
210から出力される高周波信号がインピーダンス整合
器211と同軸ケーブル212とを介して入力されて、
上記アンテナ240が励振される。このとき、高周波信
号はプラズマ発生室230内部で発生するプラズマと結
合しかつ浸透して、これによって、高周波の電磁波が、
ヘリコン波(ホイッスラー波)として、発生されたプラ
ズマの内部を軸方向の磁界Bに沿ってホイッスラーモー
ドで伝搬してランダウ減衰させて電離現象を促進するこ
とによって、高密度なプラズマを発生している。
【0016】当該ヘリコンプラズマ処理装置において発
生されるヘリコン波の密度ne[cm-3]は、(a)高
周波信号の角周波数ωがイオンサイクロトロン角周波数
ωciよりも十分に高く、かつ電子サイクロトロン角周
波数ωceよりも十分に低いという第1の近似条件と、
(b)発生するプラズマの直径が比較的小さいという第
2の近似条件のもとでの近似式を用いて、公知の通り、
次の数1で表すことができる。
【0017】
【数1】 ne=(190・B0)×1014/(ra・f・λ) ここで、B0:直流磁界の磁束密度[kG]、 ra:円筒状のプラズマの半径に対応するプラズマ発生
室230の半径、 f:高周波信号の周波数[MHz]、 λ:ヘリコン波の波長[cm]である。
【0018】従って、励起すべきヘリコン波の波長λ
は、数1から次の数2によって表される。
【数2】 λ=(190・B0)/(ra・f・ne×1014
【0019】上記数2で与えられた励振波長λを有する
アンテナ240を作成することにより、プラズマを発生
させることができる。また、上記数1から明らかなよう
に、発生されるプラズマの密度は、印加される直流磁界
の磁束密度B0と、プラズマ発生室230の半径raと、
印加される高周波信号の周波数fと、アンテナ240の
アンテナ長に対応するヘリコン波の波長λとによって決
定されるので、当該プラズマ処理装置の全体の大きさが
決定されると、上記発生されるプラズマの密度を容易に
高くすることができない。また、これらのパラメータB
0,ra,f,λの値が固定されるとき、上記発生される
プラズマの密度を実行すべき処理の種類に応じて変更さ
せることができないという問題点があった。
【0020】さらに、上記第5の従来例のヘリコンプラ
ズマ処理装置において、例えばプロセスの種類を変更す
るために反応ガスの種類を変更したときに、プロセスの
ための発生ガスの密度が変化し、これによって上記ヘリ
コン波の波長が変化する。一方、高周波結合用アンテナ
240が固定されて設けられているので、発生されたプ
ラズマと高周波との結合度が低下し、この結果、高周波
の電力が効率良くプラズマに吸収されず、発生されるプ
ラズマの安定度が低下するという問題点があった。
【0021】本発明の第1の目的は以上の問題点を解決
し、処理すべき試料の表面に対して従来例に比較して均
一にかつ安定に高い密度のプラズマを発生することがで
き、しかも小型・軽量化することができるプラズマ処理
装置を提供することにある。
【0022】また、本発明の第2の目的は以上の問題点
を解決し、処理すべき試料の表面に対して従来例に比較
して均一にかつ安定に高い密度のプラズマを発生するこ
とができ、しかも発生されるプラズマの密度を所定値に
制御することができるプラズマ処理装置を提供すること
にある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載のプラズマ処理装置は、内部が真空状態に設定された
プラズマ処理室内でプラズマを発生させて試料に対して
所定の処理を行うプラズマ処理装置において、上記プラ
ズマ処理室の内部で、上記試料に向かう方向に直流磁界
を発生する磁界発生手段と、上記直流磁界の方向に対し
て垂直な方向を有するとともに、所定の同一の角速度を
有しかつ互いに異なる所定の位相差を有して回転する複
数の回転電界を、上記プラズマ処理室の内部で互いに所
定の距離だけ離れてそれぞれ発生することによって、上
記直流磁界の方向に向かって右回りで旋回する回転電界
を発生する複数の電界発生手段とを備えたことを特徴と
する。
【0024】また、請求項2記載のプラズマ処理装置
は、請求項1記載のプラズマ処理装置において、さら
に、上記プラズマ処理室内で発生するプラズマの密度を
測定する測定手段と、上記測定手段によって測定された
プラズマの密度に基づいて、上記発生されるプラズマの
密度が所定値となるように、上記角速度と上記位相差と
上記直流磁界のうち少なくとも1つを制御する制御手段
とを備えたことを特徴とする。
【0025】さらに、請求項3記載のプラズマ処理装置
は、請求項1又は2記載のプラズマ処理装置において、
さらに、上記発生される直流磁界の磁束が集束しミラー
磁界が形成されるように上記磁界発生手段とともに上記
プラズマ処理室の内部に磁界を発生する別の磁界発生手
段を備えたことを特徴とする。
【0026】またさらに、請求項4記載のプラズマ処理
装置は、請求項1、2又は3記載のプラズマ処理装置に
おいて、さらに、上記試料に所定の交流電圧を印加する
電圧印加手段を備えたことを特徴とする。
【0027】
【作用】請求項1記載のプラズマ処理装置においては、
例えば半導体デバイスを形成するために所定のプロセス
を行うために必要な反応ガスが、上記プラズマ処理室内
に流入される一方、上記プラズマ処理室の内部が所定の
真空状態に設定される。ここで、上記磁界発生手段は、
上記プラズマ処理室の内部で、上記試料に向かう方向に
直流磁界を発生する一方、上記複数の電界発生手段は、
上記直流磁界の方向に対して垂直な方向を有するととも
に、所定の同一の角速度を有しかつ互いに異なる所定の
位相差を有して回転する複数の回転電界を、上記プラズ
マ処理室の内部で互いに所定の距離だけ離れてそれぞれ
発生することによって、上記直流磁界の方向に向かって
右回りで旋回する回転電界を発生する。
【0028】ここで、上記磁界発生手段によって発生さ
れる直流磁界によって、上記プラズマ処理室内に存在す
る気体分子の熱運動による衝突分離現象や、例えば光や
宇宙線の照射によって生じる電離現象によって初期電子
や初期イオンが発生された後、上記プラズマ処理室内の
磁界内に存在する電子及びイオンはそれぞれ、磁力線の
周囲を右回り及び左回りで旋回するいわゆるラーマー運
動と呼ばれる回旋運動を行う。また、上記発生された磁
界に対して垂直方向に、上記複数の電界発生手段によっ
て発生される回転電界が印加される。従って、電子及び
イオンはE×Bドリフト効果によって上記電界と磁界の
両方に対して垂直な方向に右回りに旋回する回旋運動を
しながら移動し、さらに、上記E×Bドリフト効果によ
る移動方向が上記所定の角速度で回転する。
【0029】この結果、電子のα作用による衝突電離
と、上記複数の電界発生手段に対してイオンが入射する
ことによって発生するγ作用による2次電子放出が繰り
返され、プラズマ状態に進展する。ここで、上記発生さ
れる回転電界の角速度に対応する周波数が高い場合、γ
作用が生じなくても電離現象が促進される。従って、初
期電子が上述のように回旋運動をしながら移動するため
に、上記初期電子が中性粒子と衝突する確率が増大する
ので、衝突電離現象が起こり易くなる。この結果、例え
ば10-3Torr程度の低気圧の状態においても、プラ
ズマの生成及び維持が容易となる。
【0030】上記回転電界による電磁波は磁界が存在し
ている場合、プラズマ表面において遮蔽されることな
く、プラズマ中を伝搬することができる。言い換えれ
ば、上記電磁波はプラズマ中に浸透し、さらに上記磁界
と平行な方向に伝搬して、電子にエネルギーを与えつつ
ランダウ減衰する。また、従来技術の項で述べたヘリコ
ン波は基本的に磁界の方向に対して電磁界を右回りで旋
回する右旋偏波の電磁波である。従って、本願発明にお
いては、上記直流磁界の方向で、すなわち上記試料に向
かう方向で、右回りで旋回する回転電界が発生されるの
で、発生されるプラズマ中においてヘリコン波を有効的
に励起することができる。従って、当該ヘリコン波の波
動がランダウ減衰することによって、プラズマ中の電子
にエネルギーを与え、これによって、高密度のプラズマ
を発生することができる。すなわち、プラズマ中の電子
はプラズマ中を伝搬してきたヘリコン波の電磁波の電界
によってエネルギーを吸収し、さらに、電離現象に対し
て寄与するので、従来例の装置よりも高い真空状態すな
わち低いガス圧状態でプラズマを発生することができ、
また、プラズマの密度も高くすることができる。
【0031】上述のように上記磁界と上記回転電界によ
って発生されたプラズマは上記磁界の磁力線の方向で搬
送された後、上記試料の表面に対して概ね垂直な方向で
入射する。
【0032】本発明に係る装置において、上述のように
回転電界を発生しているので、プラズマ中の電子及びイ
オンは外積E×Bの方向で移動しかつ上記E×Bドリフ
ト効果による移動方向が上記所定の角速度で回転するの
で、プラズマが偏ることを防止することができ、これに
よって、上記試料の表面に対して均一にプラズマを照射
することができる。
【0033】また、請求項2記載のプラズマ処理装置に
おいては、上記測定手段は、上記プラズマ処理室内で発
生するプラズマの密度を測定した後、上記制御手段は、
上記測定手段によって測定されたプラズマの密度に基づ
いて、上記発生されるプラズマの密度が所定値となるよ
うに、上記角速度と上記位相差と上記直流磁界のうち少
なくとも1つを制御する。従って、上記発生されるプラ
ズマ中のヘリコン波の波動との結合が最適な状態となる
ように制御してプラズマの密度を所定値に制御すること
ができる。
【0034】さらに、請求項3記載のプラズマ処理装置
においては、上記別の磁界発生手段は、上記発生される
直流磁界の磁束が集束しミラー磁界が形成されるように
上記磁界発生手段とともに上記プラズマ処理室の内部に
磁界を発生する。これによって、いわゆるミラー磁界を
発生させることができ、試料の表面に入射するプラズマ
の入射角度が試料の概ね全体にわたって垂直となり、当
該プラズマ処理装置を異方性エッチング処理に適用する
ことができる。
【0035】またさらに、請求項4記載のプラズマ処理
装置においては、上記電圧印加手段は、上記試料に所定
の交流電圧を印加する。このとき、印加される交流電圧
を変更することによって、プラズマ中のイオンが試料に
入射する量を制御することができる。これによって、例
えば半導体デバイスを形成するときに、より精密な処理
を行うことができる。
【0036】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る実施例に
ついて説明する。
【0037】図1は本発明に係る一実施例であるプラズ
マ処理装置の斜視図であり、図2は図1のA−A’線に
ついての縦断面図であり、図3は図1のプラズマ処理装
置のB−B’線についての横断面図である。図1乃至図
3において図8乃至図13と同一のものについては同一
の符号を付している。
【0038】本実施例のプラズマ処理装置は、内部が真
空状態に設定された円筒形状のプラズマ発生室10の外
周部の上部に、互いに直角の角度だけ離れるように配置
された4個の回転電界発生用電極ER11乃至ER14
からなる第1の電極群ER1を設け、互いにπ/2だけ
異なる位相を有する高周波信号を各電極ER11乃至E
R14に印加することによってプラズマ発生室10の円
筒の軸方向(以下、Z軸方向という。)に対して垂直な
方向であって上記円筒の軸を中心Oとして右回りで回転
する第1の電界E1を発生させるとともに、プラズマ発
生室10の外周部の下部に上記第1の電極群ER1から
所定の間隔Lだけ離れて、互いに直角の角度だけ離れる
ように配置された4個の回転電界発生用電極ER21乃
至ER24からなる第2の電極群ER2を設け、第1の
電極群ER1に印加される高周波信号よりも所定の位相
差φだけ移相されかつ互いにπ/2だけ異なる位相を有
する高周波信号を各電極ER21乃至ER24に印加す
ることによってプラズマ発生室10のZ軸方向に対して
垂直な方向であって上記円筒の軸を中心Oとして右回り
で回転する第2の電界E2を発生させ、すなわち互いに
位相差を有して回転する2つの第1と第2の電界E1,
E2を発生させて、プラズマ発生室10内で発生するヘ
リコン波を有効的にに励振させるように右回りで旋回す
る回転電界Eを発生させ、さらに、第1と第2の電極群
ER1,ER2の外周部に、4個の磁界発生用ソレノイ
ドコイル21乃至24を設けて当該ソレノイドコイル2
1乃至24に所定の直流電圧を印加することによってZ
軸方向に平行であって試料300に向かう方向で磁界を
発生させ、これによって、プラズマを発生させ、このと
き、発生されたプラズマ中を上記回転電界を発生させる
高周波信号の電磁波が伝搬し、プラズマを発生室10に
続くプラズマ処理室11内に載置された試料300の上
表面に対して照射することを特徴とする。
【0039】また、本実施例のプラズマ処理装置におい
ては、プラズマ発生室10の外周部であって、ソレノイ
ドコイル22と23との間のZ軸方向の位置に、送信用
ホーンアンテナAN1から放射されるマイクロ波信号が
プラズマ発生室10の中心軸を通過しかつ互いに対向す
るように送信用ホーンアンテナAN1と受信用ホーンア
ンテナAN2とが設けられ、受信用ホーンアンテナAN
2によって受信されたマイクロ波信号に基づいてマイク
ロ波干渉計の方法を用いて、発生されるプラズマの密度
を計算し、計算されたプラズマの密度に基づいてヘリコ
ン波を有効的に励起するように上記位相差φを変化する
ことを特徴としている。
【0040】図1乃至図3に示すように、例えばアルミ
ナ又は石英ガラスなどの電気絶縁材料にてなり円筒形状
のプラズマ発生室10の底面に通気可能に縦続して、プ
ラズマ発生室10と同様の電気絶縁材料にてなり、プラ
ズマ発生室10よりも大きな直径を有するプラズマ処理
室11が連結される。当該プラズマ処理室11の底面
に、電気絶縁材料にてなる試料支持台30が固定され、
当該試料支持台30上にバイアス電圧印加用電極31が
形成され、そして当該電極31上に例えば半導体デバイ
スのウエハである試料300がその表面がZ軸と垂直と
なるように載置される。ここで、高周波バイアス信号発
生器32は所定の高周波電圧を有する高周波信号をキャ
パシタ32を介して電極31に対して、高周波信号など
のバイアス交流信号を印加しその信号の電圧を制御する
ことによって、発生されるプラズマ中のイオンが試料3
00に入射する量が制御される。これによって、例えば
半導体デバイスを形成するときに、より精密な処理を行
うことができる。
【0041】さらに、プラズマ発生室10の上面には、
反応ガス輸送パイプ11a、バルブ15、バリアブルリ
ーク14a,14bを介して、それぞれ所定の反応ガス
を貯蔵するガスボンベ13a,13bが連結される一
方、プラズマ発生室10の底面には、排気パイプ11b
及び圧力調整バルブ16を介して真空ポンプ17に連結
される。
【0042】プラズマ発生室10の外周部の図1及び図
2の図上上側に、それぞれプラズマ発生室10の外周部
に沿って平行となるように湾曲した形状を有する4個の
電極ER11乃至ER14からなる第1の電極群ER1
は、各電極ER11乃至ER14が図3に示すようにプ
ラズマ発生室10の円筒の軸を中心Oとして互いに直角
の角度だけ離れて、かつプラズマ発生室10の上部から
見て右回りで電極ER11,ER12,ER13,ER
14の順で設けられる。また、プラズマ発生室10の外
周部の図1及び図2の図上下側であって、第1の電極群
ER1の各電極のZ軸方向の中間の位置から第2の電極
群ER2の各電極のZ軸方向の中間の位置に、それぞれ
プラズマ発生室10の外周部に沿って平行となるように
湾曲した形状を有する4個の電極ER21乃至ER24
からなる第2の電極群ER2は、各電極ER21乃至E
R24が第1の電極群ER2と同様にプラズマ発生室1
0の円筒の軸を中心Oとして互いに直角の角度だけ離れ
て、かつプラズマ発生室10の上部から見て右回りで電
極ER21,ER22,ER23,ER24の順で設け
られる。
【0043】なお、上述のように、電極ER11乃至E
R14,ER21乃至24の形状を、プラズマ発生室1
0の外周部に沿って湾曲させるように形成しているの
で、プラズマ発生室10の内部において第1と第2の電
界E1,E2はより均一となり、回転電界E1,E2が
一箇所に集中することを防止することができる。
【0044】さらに、図1及び図2に示すように、プラ
ズマ発生室10の外周部であって、ソレノイドコイル2
2と23との間のZ軸方向の位置に、送信用ホーンアン
テナAN1から放射されるマイクロ波信号がプラズマ発
生室10の中心軸を通過しかつ互いに対向するように送
信用ホーンアンテナAN1と受信用ホーンアンテナAN
2とが設けられる。また、磁界発生用ソレノイドコイル
21乃至24が、第1の電極群ER1及び第2の電極群
ER2の外周部に、各電極群ER1,ER2から所定の
距離だけ離れて、Z軸方向の順で設けられる。当該ソレ
ノイドコイル21乃至24に、各電極群ER1,ER2
に印加する高周波信号の周波数と等しい電子サイクロト
ロン周波数になる磁界の磁束密度よりも大きな磁束密度
を有する直流磁界をZ軸方向に発生させるために必要な
所定の直流電圧を印加することによって、プラズマ発生
室10及びプラズマ処理室11内で、Z軸に平行であっ
て試料300に向かう方向で直流磁界Bが発生される。
【0045】さらに、第1の電極群ER1の各電極ER
11乃至ER14に、それぞれ同一の角周波数ωと互い
にπ/2だけ異なる位相を有して次式で表される高周波
信号V11乃至V14が印加されるとともに、第1の電
極群ER1の各電極ER11乃至ER14とそれぞれ位
相差φを有しかつそれぞれ同一の角周波数ωと互いにπ
/2だけ異なる位相を有して次式で表される高周波信号
V21乃至V24がそれぞれ第2の電極群ER2の各電
極ER21乃至ER24に印加される。
【0046】
【数3】V11=V・sin(ωt)
【数4】V12=V・sin(ωt+π/2)
【数5】V13=V・sin(ωt+π)
【数6】V14=V・sin(ωt+3π/2)
【数7】V21=V・sin(ωt+φ)
【数8】V22=V・sin(ωt+π/2+φ)
【数9】V23=V・sin(ωt+π+φ)
【数10】V24=V・sin(ωt+3π/2+φ)
【0047】ここで、位相差φは、好ましくは初期状態
において、次の数11で表される移相量に設定される。
【数11】φ=2πL/λ ここで、Lは第1の電極群ER1のZ軸方向の中心と第
2の電極群ER2のそれとの間隔[cm]であり、λは
数2で表されるヘリコン波の波長[cm]である。
【0048】図5に図1のプラズマ処理装置の電極印加
信号発生回路を示す。図5に示すように、高周波信号発
生器50は角周波数ωの正弦波の基準高周波信号V0を
発生し、PLL回路51aと増幅器52aとインピーダ
ンス整合器53aとを介して電極ER1に出力する。こ
こで、PLL回路51aは位相検波器71と低域通過フ
ィルタ(LPF)72と電圧制御発振器73とから構成
され、電極ER11に印加される高周波信号V11が位
相検波器71に帰還され、PLL回路51aによって基
準高周波信号V0と高周波信号V11との位相差がゼロ
になるように制御される。
【0049】後述するPLL回路51b,51c,51
d,51e,51f,51g,51hもPLL回路51
aと同様に構成され、同様の動作を行う。
【0050】また、上記基準高周波信号V0は、位相π
/2だけ移相させる移相器60bとPLL回路51bと
増幅器52bとインピーダンス整合器53bとを介して
電極ER12及びPLL回路51bに印加され、このと
き、電極ER12に高周波信号V12が印加される。さ
らに、上記基準高周波信号V0は、位相πだけ移相させ
る移相器60cとPLL回路51cと増幅器52cとイ
ンピーダンス整合器53cとを介して電極ER13及び
PLL回路51cに印加され、このとき、電極ER13
に高周波信号V13が印加される。またさらに、上記基
準高周波信号V0は、位相3π/2だけ移相させる移相
器60dとPLL回路51dと増幅器52dとインピー
ダンス整合器53dとを介して電極ER14及びPLL
回路51dに印加され、このとき、電極ER14に高周
波信号V14が印加される。
【0051】さらに、上記基準高周波信号V0は、詳細
後述されるコントローラ100によって移相量φが制御
される可変移相器61に入力され、可変移相器61は入
力される基準高周波信号V0を位相φだけ移相させた
後、移相基準高周波信号V20として出力する。
【0052】上記移相基準高周波信号V20は、PLL
回路51eと増幅器52eとインピーダンス整合器53
eとを介して電極ER21及びPLL回路51eに印加
され、このとき、電極ER21に高周波信号V21が印
加される。また、上記移相基準高周波信号V20は、位
相π/2だけ移相させる移相器60fとPLL回路51
fと増幅器52fとインピーダンス整合器53fとを介
して電極ER22及びPLL回路51fに印加され、こ
のとき、電極ER22に高周波信号V22が印加され
る。さらに、上記移相基準高周波信号V20は、位相π
だけ移相させる移相器60gとPLL回路51gと増幅
器52gとインピーダンス整合器53gとを介して電極
ER23及びPLL回路51gに印加され、このとき、
電極ER23に高周波信号V23が印加される。またさ
らに、上記移相基準高周波信号V20は、位相3π/2
だけ移相させる移相器60hとPLL回路51hと増幅
器52hとインピーダンス整合器53hとを介して電極
ER24及びPLL回路51hに印加され、このとき、
電極ER24に高周波信号V24が印加される。
【0053】高周波信号V11乃至V14がそれぞれ電
極ER11乃至ER14に印加されるとき、Z軸方向に
対して垂直な方向でありかつ上記円筒の軸を中心Oとし
て右回りで上記高周波信号の角周波数ωの角速度で回転
する第1の電界E1がプラズマ発生室10の上部に発生
される一方、高周波信号V21乃至V24がそれぞれ電
極ER21乃至ER24に印加されるとき、Z軸方向に
対して垂直な方向でありかつ上記円筒の軸を中心Oとし
て右回りで上記高周波信号の角周波数ωの角速度でかつ
第1の電界E1と所定の位相差φだけ移相されて回転す
る第2の電界E2がプラズマ発生室10の下部に発生さ
れる。これによって、プラズマ発生室10内で発生する
ヘリコン波を有効的に励振するための、右回りで旋回す
る回転電界Eを発生させる。
【0054】図4は図1のプラズマ処理装置のマイクロ
波干渉計部及び制御部を示すブロック図である。本実施
例においては、マイクロ波干渉計の方法を用いて発生さ
れるプラズマの密度を計算し、計算されたプラズマの密
度に基づいてヘリコン波を、回転電界Eと同期させて有
効的に励起するように上記位相差φを変化している。
【0055】図4において、マイクロ波信号発生器80
は、例えば34GHzの、上記高周波信号の周波数より
も十分に高い周波数を有するマイクロ波信号を発生し、
当該マイクロ波信号を可変減衰器81と、主伝送線路8
2aとそれに電磁波的に結合した副伝送線路82bとを
備えた方向性結合器82の主伝送線路82aとを介して
送信用ホーンアンテナAN1に出力する。ここで、方向
性結合器82の副伝送線路82bは、主伝送線路82a
に伝送されるマイクロ波信号の一部を検出して、検出し
たマイクロ波信号を可変減衰器84と可変移相器85と
可変減衰器86とを介して、主伝送線路87aと副伝送
線路87bを備えた方向性結合器87の副伝送線路87
bに出力する。送信用ホーンアンテナAN1は入力され
るマイクロ波信号を、矢印MAで示すように、プラズマ
発生室10内で発生するプラズマを通過して、当該ホー
ンアンテナAN1と対向して設けられる受信用ホーンア
ンテナAN2に放射させる。受信用ホーンアンテナAN
1は受信したマイクロ波信号を可変減衰器83を介し
て、方向性結合器87の主伝送線路87aに出力する。
さらに、方向性結合器87は副伝送線路87bに入力さ
れるマイクロ波信号の一部を検出して、検出したマイク
ロ波信号の一部と、主伝送線路87aに入力されるマイ
クロ波信号とを混合して各信号の電磁波間で干渉を生じ
させ、混合したマイクロ波信号をダイオード検出器88
に出力する。さらに、ダイオード検波器88は入力され
るマイクロ波信号を検波し、検波電流を電流検出器89
に出力し、これに応答して電流検出器89は検出した電
流値に比例するアナログ電圧信号を発生して、アナログ
/デジタル変換器(A/D変換器)90を介して、デジ
タル電圧信号としてコントローラ100に出力する。
【0056】なお、プラズマ発生室10内においてプラ
ズマを発生させないときに、主伝送線路87aに入力さ
れるマイクロ波信号と、副伝送線路87bに入力される
マイクロ波信号とが、方向性結合器87の主伝送線路8
7aの出力端において、同相となるように可変移相器8
5を用いてその移相量が調整される。次いで、プラズマ
発生室10内においてプラズマを発生させたときに、上
記方向性結合器87において、プラズマを通過したマイ
クロ波信号とプラズマを通過しない基準信号となるマイ
クロ波信号とを混合して、各マイクロ波信号の2つの電
磁波間で干渉を生じさせ、混合後の直流成分の量を位相
差Δθとして検出する。当該位相差Δθ[rad]は公
知の通りマイクロ波の経路中に含まれるプラズマの密度
を積分した値に比例している。従って、発生されるプラ
ズマの密度ne[cm-3]は、当該プラズマの密度ne
電子サイクロトロンの密度nceよりも十分に小さいとい
う範囲でプラズマの屈折率が電子の密度に比例するとい
う近似条件のもとで、公知の通り、次の数12で表すこ
とができる。
【0057】
【数12】ne=118・ωm・Δθ/2ra ここで、ωm:マイクロ波信号発生器80で発生される
マイクロ波信号の角周波数[Hz]、2ra:マイクロ
波信号が通過するプラズマの厚さ、すなわち、プラズマ
発生室10の円筒の直径[cm]である。また、マイク
ロ波信号発生器80で発生されるマイクロ波信号の周波
数は、好ましくは、測定するプラズマの電子の密度に対
応するカットオフ周波数の少なくとも3倍以上の十分に
高い周波数に設定される。なお、上記数12から得られ
る電子の密度は、時間及び空間について平均した平均値
の量である。
【0058】上記数12から位相差Δθが大きくなる
と、プラズマの密度neは大きくなる。当該プラズマの
密度neが所定の設定値nesよりも大きければ、数1よ
りヘリコン波の波長λを長くすればよく、従って、上記
位相差Δθを小さくすれば当該プラズマの密度neを上
記設定値nesに近づけることができる。この原理を用
いて、コントローラ100は以下のように制御処理を行
う。
【0059】コントローラ100は、入力されるデジタ
ル電圧信号の電圧に基づいて所定の換算式を用いて位相
差Δθを計算した後、計算した位相差Δθに基づいて数
12を用いてプラズマの密度neを計算する。一方、操
作者は設定すべきプラズマの密度nesを、キーボード
101を用いてコントローラ100に入力する。次い
で、コントローラ100は、計算されたプラズマの密度
eが設定すべきプラズマの密度nesよりも大きければ
可変移相器61の位相差φを小さくし、一方、計算され
たプラズマの密度neが設定すべきプラズマの密度ne
よりも小さければ可変移相器61の位相差φを大きくす
るように、可変移相器61を制御する。これによって、
プラズマ発生室10内で発生されるプラズマの密度を、
操作者によって入力されたプラズマの密度nesに設定
するように制御することができる。
【0060】以上のように構成されたプラズマ処理装置
において、例えば半導体デバイスを形成するために所定
のプロセスを行うために必要な反応ガスが、ガスボンベ
13a,13bからバリアブルリーク14a,14bを
介して所定の成分及び所定の混合比で混合されて生成さ
れた後、生成後の混合ガス500がバルブ15及び反応
ガス輸送パイプ11aを介してプラズマ発生室10及び
プラズマ処理室11内に流入される。一方、ポンプ17
を駆動したとき、プラズマ発生室10及びプラズマ処理
室11内のガス510は排気パイプ12及び圧力調整バ
ルブ16を介してポンプ17に排気され、圧力調整バル
ブ16を用いることによって、プラズマ発生室10及び
プラズマ処理室11内が所定の真空状態に設定される。
本実施例においては、好ましくは、10-3Torr以下
の状態に設定される。
【0061】また、上記発生される回転電界E1,E2
によって、電極間に存在する気体分子の熱運動による衝
突分離現象や、例えば光や宇宙線の照射によって生じる
電離現象によって初期電子や初期イオンが発生された
後、プラズマ発生室10内の回転電界E内に存在する電
子及びイオンは電界E1,E2の方向に角周波数ωで振
動し、α作用による衝突電離と、電極に対してイオンが
入射することによってγ作用による2次電子放出が繰り
返され、プラズマ状態に進展する。ここで、印加される
高周波信号の周波数が高い場合、電子が電極に達するま
でに極性が反転するために、γ作用が生じなくても電離
現象は促進されるので、電極群ER1,ER2をプラズ
マ発生室10の外側に載置しても、又は電極群ER1,
ER2を電気絶縁物で被覆しても放電現象が生じる。好
ましくは、本実施例のように電極群ER1,ER2をプ
ラズマ発生室10の外側に載置することによって、電極
群ER1,ER2の各電極の構成物質の混入の無い、す
なわち不純物の全く無いプラズマを発生することができ
る。
【0062】図1乃至図3に示すように、プラズマ発生
室10の円筒の軸方向と平行であるZ軸方向に直流磁界
Bが発生されるので、電子及びイオンはそれぞれ、磁力
線の周囲を右回り及び左回りでいわゆるラーマー運動と
呼ばれる螺旋運動を行う。また、上述のように、Z軸方
向に対して垂直な方向を有する磁界Bに対して垂直な回
転電界Eが発生されるので、初期電子は、上記E×Bド
リフト効果によって回転電界Eと磁界Bの両方に対して
垂直な方向で回旋運動しながら移動し、さらに、移動方
向が印加された高周波信号の周波数に対応する角速度で
回転する。この結果、初期電子が中性粒子と衝突する確
率が増大するので、衝突電離現象が起こりやすくなる。
この結果、例えば10-3Torr程度の低気圧の状態に
おいても、プラズマの生成及び維持が容易となる。
【0063】例えば直流磁界Bが全く無い状態でプラズ
マに対して回転電界Eを印加した場合に、回転電界Eの
回転の角周波数ωが電子プラズマ周波数ωpe(≒10
4(ne1/2Hz(ここで、neは電子の密度であ
る。))以下のときに、当該回転電界Eはプラズマの表
面で電子の集団運動によって遮蔽され、回転電界Eはプ
ラズマ内部に浸透することができない。しかしながら、
ソレノイドコイル21乃至24によってプラズマに直流
磁界Bが印加されると、電子の運動が束縛されるので、
周波数の低い電磁波もプラズマ中を伝搬することが可能
となる。例えば4.9Gs以上の磁界Bを印加した場
合、印加される高周波信号の角周波数ωが電子サイクロ
トロン角周波数ωceよりも十分に低くかつイオンサイ
クロトロン角周波数ωciよりも十分に高いという従来
技術の項で述べた第1の近似条件を満足する、例えば角
周波数ωの周波数が13.56MHzであるとき、高周
波信号の電磁波はプラズマ中を伝搬することができる。
言い換えれば、4.9Gs以上の磁界BがZ軸方向に印
加されているとき、印加される13.56MHzの周波
数を有する高周波信号の電磁波はプラズマ中に浸透し直
流磁界Bと平行な方向に伝搬して、電子にエネルギーを
与えつつランダウ減衰する。従って、プラズマ中の電子
はプラズマ中を伝搬してきた電磁波の電界によってエネ
ルギーを吸収し、さらに、電離現象に対して寄与するの
で、第1の従来例の高周波プラズマ処理装置よりも高い
真空状態すなわち低いガス圧状態でプラズマを発生する
ことができ、また、プラズマの密度も高くすることがで
きる。
【0064】本実施例においては、試料300に向かう
Z軸の方向すなわち直流磁界Bの方向に対して右回りで
旋回する回転電界Eを用いてヘリコン波を有効的に励起
する。すなわち、ヘリコン波は基本的に磁界の方向に対
して電磁界を右回りで旋回する右旋偏波の電磁波であ
る。このヘリコン波の波動を有効的に励起するために、
第1の回転電界E1と、上記第1の回転電界E2から当
該ヘリコン波の波長λに対応する位相差φだけ遅れた第
2の回転電界とを用いて右回りで旋回する回転電界Eを
発生させる。実際には、プラズマ発生室10の外周壁で
ある放電管という境界が存在するために、純粋な横波
(電磁波)として伝搬せず、直流磁界Bに沿った方向に
電界成分を有するハイブリッドな波動となる。従って、
当該ヘリコン波の波動がランダウ減衰することによっ
て、プラズマ中の電子にエネルギーを与え、これによっ
て、高密度のプラズマを発生することができる。
【0065】上述のように、直流磁界Bと、右回りで旋
回する回転電界Eによって発生されたプラズマは、直流
磁界Bの磁力線の方向すなわちZ軸方向で搬送された
後、試料300の上表面に対して概ね垂直な方向で入射
して照射される。
【0066】本実施例においては、上述のように回転電
界Eを発生しているので、プラズマ中の電子及びイオン
は外積E×Bの方向で移動し、さらにその移動方向が角
速度ωで回転するので、プラズマが偏ることを防止する
ことができ、これによって、試料300の表面に対して
均一にプラズマを照射することができるという利点があ
る。
【0067】本実施例において、第2の従来例のマグネ
トロンプラズマ処理装置のように、プラズマの閉じ込め
を行わなわず、上記発生された磁界Bによってプラズマ
を輸送するので、プラズマを均一に試料300に照射す
ることができる。
【0068】本実施例において、試料300の上表面近
傍におけるイオンシースによって発生される電界Eの方
向と直流磁界Bとのなす角度がほぼ0度であるので、上
記E×Bドリフト効果の現象が発生しないため、試料3
00の表面に対して垂直であるので、試料300に入射
するイオン及び電子の試料300に対する角度が90度
となる。従って、例えばエッチング処理を行ったとき
に、第3の従来例の回転磁界型高周波プラズマ処理装置
よりも、より正確に試料300の表面に対して垂直な方
向でエッチング処理を行うことができるので、アンダー
カットが少なく、本実施例の装置を異方性エッチング処
理に適用することができるという利点がある。
【0069】第4の従来例のECRプラズマ処理装置に
おいては、例えば高周波信号の周波数が2.45GHz
のときにプラズマを発生するために875Gsの磁界B
を発生する必要があるが、本実施例の装置では、例えば
5Gs程度以下の磁界Bを発生すればよく、第4の従来
例に比較して2桁のオーダーだけ小さい磁界Bを発生す
るだけでよいので、磁界発生用ソレノイドコイル21乃
至24の大きさを大幅に小型化することができ、これに
よって、当該プラズマ処理装置を小型・軽量化すること
ができる。
【0070】また、一般にプラズマ発生室10の直径は
数m程度以下であり、本実施例で印加される高周波信号
の周波数は13.56MHzであるので、印加される高
周波信号の波長はプラズマ発生室10の直径よりも極め
て大きい。従って、第4の従来例のECRプラズマ処理
装置のように、高次モードによる電界の谷と山による局
在が発生しない。従って、第4の従来例に比較してより
大きな面積でより均一なプラズマを発生することができ
る。
【0071】さらに、第5の従来例のように、アンテナ
240を使用しないので、高周波信号の電磁界とプラズ
マとの結合度の低下によってプラズマの発生が不安定に
なることがない。さらに、ヘリコン波を伝搬させるため
のアンテナ240を設ける必要がないので、当該装置を
第5の従来例よりも小型化することができる。
【0072】さらに、本実施例においては、プラズマ発
生室10内で発生されるプラズマの密度を図4で示すマ
イクロ波干渉計部によって測定し、測定されたプラズマ
の密度に基づいて高周波信号の位相差φを制御すること
によって、プラズマ中のヘリコン波の波動との結合が最
適な状態となるように制御してプラズマの密度を所定値
に制御することができる。
【0073】以上の実施例においては、測定されたプラ
ズマの密度neに基づいて、高周波信号の位相差φを制
御することによってプラズマの密度を制御しているが、
本発明はこれに限らず、数1から明らかなように、測定
されたプラズマの密度neに基づいて、上記位相差φ、
高周波信号の周波数fすなわち回転電界E1,E2の回
転の角速度ω、及び印加する直流磁界Bの磁束密度のう
ちの少なくとも1つを変化することによってプラズマの
密度neを制御してもよい。
【0074】以上の実施例において、4個の磁界発生用
ソレノイドコイル21乃至24を用いているが、本発明
はこれに限らず、1個以上の磁界発生用のソレノイドコ
イルを設ければよい。また、図12に示すように、プラ
ズマ処理室11の下側であって発生される直流磁界Bの
外周部に、別のソレノイドコイル25を設け、当該ソレ
ノイドコイル25にソレノイドコイル21乃至24と同
一の極性を有する直流電圧を同一の電流値で印加する。
これによって、ソレノイドコイル21乃至24だけでは
発散していた磁束を当該ソレノイドコイル25によって
集束することによって、いわゆるミラー磁界を発生させ
る。これによって、試料300の上表面に入射するプラ
ズマの入射角度が試料300の概ね全体にわたって垂直
となり、当該プラズマ処理装置を異方性エッチング処理
に適用することができる。
【0075】さらに、ソレノイドコイル21乃至24に
印加する電流値を制御することによってミラー磁界が形
成されるように設定してもよい。
【0076】以上の実施例において、高周波信号を用い
ているが、本発明はこれに限らず、低周波信号を含む交
流信号であってもよい。
【0077】以上の実施例において、電極31及びバイ
アス信号発生器33を設けているが、本発明はこれに限
らず、電極31及びバイアス信号発生器33を設けなく
てもよい。
【0078】以上の実施例において、マイクロ波干渉計
の方法を用いて発生されるプラズマの密度を検出してい
るが、本発明はこれに限らず、プラズマ発生室10内に
静電プローブを挿入して発生されるプラズマの密度を測
定する公知の静電プローブ法を用いてもよい。
【0079】以上の実施例において、それぞれ4個の電
極ER11乃至ER14,ER21乃至ER24からな
る第1と第2の電極群ER1,ER2を用いているが、
本発明はこれに限らず、それぞれ3個以上の自然数m個
の電極ERk(k=1,2,…,m)からなる複数n組
の電極群ERRp(p=1,2,…,n)を用いて当該
各電極にそれぞれ次式で表される高周波信号V(p,
k)を印加することによって、ヘリコン波を有効的に励
起するための、右回りで旋回する回転電界Eを発生させ
るようにしてもよい。
【0080】
【数13】 V(p,k)=V・sin{ωt+(k−1)2π/k+φp}, p=1,2,…,n;k=1,2,…,m ここで、位相差φpは好ましくは次の数14で表され
る。
【数14】φp=2πLp-1/λ ただし、Lp-1は、第1の電極群ERR1からの、第p
の電極群ERRpまでの距離であり、L0=0である。
【0081】また、各回転電界E1,E2を発生するた
めに、プラズマ発生室10の外周部でZ軸を中心として
電極を回転させて、それぞれ回転電界を発生させるよう
にしてもよい。
【0082】以上の実施例において、第1と第2の電極
群ER1,ER2をプラズマ発生室10の外周部に設け
ているが、本発明はこれに限らず、プラズマ発生室10
内に設けてもよい。また、磁界発生用ソレノイドコイル
21乃至24をプラズマ発生室10内に設けてもよい。
さらに、本実施例においては、プラズマ発生室10とプ
ラズマ処理室11とを分けているが、本発明はこれに限
らず、各室10,11を1個の室で構成してもよい。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、内
部が真空状態に設定されたプラズマ処理室内でプラズマ
を発生させて試料に対して所定の処理を行うプラズマ処
理装置において、上記プラズマ処理室の内部で、上記試
料に向かう方向に直流磁界を発生する磁界発生手段と、
上記直流磁界の方向に対して垂直な方向を有するととも
に、所定の同一の角速度を有しかつ互いに異なる所定の
位相差を有して回転する複数の回転電界を、上記プラズ
マ処理室の内部で互いに所定の距離だけ離れてそれぞれ
発生することによって、上記直流磁界の方向に向かって
右回りで旋回する回転電界を発生する複数の電界発生手
段とを備える。
【0084】従って、上記複数の電界発生手段によって
発生される上記直流磁界の方向に向かって右回りで旋回
する回転電界によって、ヘリコン波を有効的に励起し
て、上記ヘリコン波を上記磁界によってプラズマの内部
に伝搬させるので、第1の従来例に比較してより真空度
を高くし、すなわちプラズマ処理室内のガス圧が低くく
しながらも、プラズマの密度を大幅に高くすることがで
きる。また、第2の従来例のようにプラズマの閉じ込め
を行わなわず、さらに、上記複数の回転電界を発生し
て、プラズマ中の電子及びイオンは電界Eと磁界Bとの
外積E×Bの方向で移動し、さらにその移動方向が上記
所定の角速度で回転するので、プラズマが偏ることを防
止することができる。また、上記発生されたプラズマを
上記磁界によって輸送するので、上記試料の表面に対し
て均一にプラズマを照射することができる。ここで、例
えば上記磁界の方向を試料の表面に垂直な方向にとれ
ば、上記試料に対して正確に垂直な方向でプラズマを照
射することができる。
【0085】また、第4の従来例のECRプラズマ処理
装置に比較して上記発生される磁界は極めて小さいの
で、上記磁界発生手段を構成する例えば磁界発生用ソレ
ノイドコイルの大きさを大幅に小型化することができ、
これによって、当該プラズマ処理装置を小型・軽量化す
ることができるという利点がある。さらに、第5の従来
例のようにアンテナ240を用いないので、上記回転電
界の電磁波とプラズマとの結合はプラズマの発生に関係
せず、これによって、第5の従来例に比較してプラズマ
をより安定に発生させることができる。
【0086】上記プラズマ処理装置において、さらに、
上記プラズマ処理室内で発生するプラズマの密度を測定
する測定手段と、上記測定手段によって測定されたプラ
ズマの密度に基づいて、上記発生されるプラズマの密度
が所定値となるように、上記角速度と上記位相差と上記
直流磁界のうち少なくとも1つを制御する制御手段とを
備えたので、上記発生されるプラズマ中のヘリコン波の
波動との結合が最適な状態となるように制御してプラズ
マの密度を所定値に制御することができるという特有の
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施例であるプラズマ処理装
置の斜視図である。
【図2】 図1のプラズマ処理装置のA−A’線につい
ての縦断面図である。
【図3】 図1のプラズマ処理装置のB−B’線につい
ての横断面図である。
【図4】 図1のプラズマ処理装置のマイクロ波干渉計
部及び制御部を示すブロック図である。
【図5】 図1のプラズマ処理装置の電極印加信号発生
回路を示すブロック図である。
【図6】 第1の従来例の高周波プラズマ処理装置の縦
断面図である。
【図7】 第2の従来例のマグネトロン高周波プラズマ
処理装置の縦断面図である。
【図8】 第3の従来例の回転磁界型高周波プラズマ処
理装置の縦断面図である。
【図9】 図8の回転磁界型高周波プラズマ処理装置の
3個の電磁石の配置を示す平面図である。
【図10】 第4の従来例のECRプラズマ処理装置の
縦断面図である。
【図11】 第5の従来例のヘリコンプラズマ処理装置
の縦断面図である。
【図12】 本発明に係る変形例であるプラズマ処理装
置の縦断面図である。
【符号の説明】
10…プラズマ発生室、 11…プラズマ処理室、 12a…反応ガス輸送パイプ、 12b…排気パイプ、 21,22,23,24,25…磁界発生用ソレノイド
コイル、 30…試料支持台、 33…高周波バイアス信号発生器、 50…基準高周波信号発生器、 60b,60c,60d,60f,60g,60h…移
相器、 61…可変移相器、 80…制御用マイクロ波信号発生器、 82,87…方向性結合器、 85…可変移相器、 88…ダイオード検波器、 89…電流検出器、 100…コントローラ、 300…試料、 ER1,ER2…回転電界発生用電極群、 ER11乃至ER14,ER21乃至ER24…回転電
界発生用電極、 E,E1,E2…回転電界、 B…直流磁界、 AN1,AN2…ホーンアンテナ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部が真空状態に設定されたプラズマ処
    理室内でプラズマを発生させて試料に対して所定の処理
    を行うプラズマ処理装置において、 上記プラズマ処理室の内部で、上記試料に向かう方向に
    直流磁界を発生する磁界発生手段と、 上記直流磁界の方向に対して垂直な方向を有するととも
    に、所定の同一の角速度を有しかつ互いに異なる所定の
    位相差を有して回転する複数の回転電界を、上記プラズ
    マ処理室の内部で互いに所定の距離だけ離れてそれぞれ
    発生することによって、上記直流磁界の方向に向かって
    右回りで旋回する回転電界を発生する複数の電界発生手
    段とを備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 上記プラズマ処理装置はさらに、 上記プラズマ処理室内で発生するプラズマの密度を測定
    する測定手段と、 上記測定手段によって測定されたプラズマの密度に基づ
    いて、上記発生されるプラズマの密度が所定値となるよ
    うに、上記角速度と上記位相差と上記直流磁界のうち少
    なくとも1つを制御する制御手段とを備えたことを特徴
    とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 上記プラズマ処理装置はさらに、 上記発生される直流磁界の磁束が集束しミラー磁界が形
    成されるように上記磁界発生手段とともに上記プラズマ
    処理室の内部に磁界を発生する別の磁界発生手段を備え
    たことを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマ処理
    装置。
  4. 【請求項4】 上記プラズマ処理装置はさらに、 上記試料に所定の交流電圧を印加する電圧印加手段を備
    えたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のプラズ
    マ処理装置。
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