JPH0636940Y2 - 紙押え機構を有するプリンタの安全装置 - Google Patents

紙押え機構を有するプリンタの安全装置

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JPH0636940Y2
JPH0636940Y2 JP4029787U JP4029787U JPH0636940Y2 JP H0636940 Y2 JPH0636940 Y2 JP H0636940Y2 JP 4029787 U JP4029787 U JP 4029787U JP 4029787 U JP4029787 U JP 4029787U JP H0636940 Y2 JPH0636940 Y2 JP H0636940Y2
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弘一郎 岡崎
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Max Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [技術分野] 本考案は、印字用紙の挿入時には、紙送りローラが用紙
挿入路を解放し、当該挿入路への用紙挿入後には、紙送
りローラが紙押え状態に移動して印字用紙を保持する紙
押え機構を有するチェックライタなどのプリンタにおい
て、プリンタの不使用時において衝撃等により紙押えロ
ーラが誤って紙押えの位置状態に拘束されるのを阻止す
る安全装置に関する。
[従来の技術とその問題点] この種の紙押え機構を有するプリンタとして、固定フレ
ームと、 活字輪を有するとともに当該固定フレームとの間に用紙
挿入路を形成し固定フレームに対して昇降動作して用紙
挿入路に介挿された用紙上に印字を遂行する揺動フレー
ムと、 当該揺動フレームに設けられ、前記揺動フレームが上昇
位置にあるとき用紙から離間して用紙解放状態を呈し、
揺動フレームが下降位置にあるとき用紙押え状態を呈す
る紙押えローラと、 前記固定フレームと揺動フレームとの間においてその一
方のフレームに設けられ、第1及び第2の位置に切換移
動可能な位置設定部材と、 前記固定フレームと揺動フレームの他方に設けられ、前
記位置設定部材と共働し、当該部材の第1の切換位置に
おいて揺動フレームの上昇位置への揺動を許容するとと
もに当該部材の第2の切換位置において位置設定部材と
係合して揺動フレームを下降位置に保持する保持部材
と、 前記位置設定部材を第2の切換位置へ向って押圧し、前
記揺動フレームの下降動作に伴って当該位置設定部材を
第2切換位置へ移動させて前記保持部材と係合させる押
圧手段と、よりなる構成のものが提案されている。
上記提案構成によれば、位置設定部材が揺動フレームの
下降動作に伴って押圧手段の押圧動作により第2の切換
位置に移動し、保持するようになっているので、印字動
作において印字用紙のずれ等の不具合を生じさせず、し
かも、揺動フレームの下降位置、すなわち、紙押え位置
へのセットあるいは、解放位置への切換動作を、別途に
設けた手動レバーの操作で行なう構成の他の従来のプリ
ンタに比して煩わしい操作を要せず、確実な印字動作を
遂行でき、印字品質の向上も果し得る等の効果がある。
ところで、上記提案構成において、プリンタの不使用時
あるいは製品出荷の運搬時において、衝撃により、ある
いは誤って外力が加わって揺動フレームが押下げられた
場合に、位置設定部材が押圧手段の作用で第2の切換位
置に移動して、揺動フレームが下降位置に拘束され、こ
れによって、使用開始時に用紙挿入に支障をきたすおそ
れがあり、この改善が求められていた。
[考案の目的] 本考案は、上記提案構成の紙押え機構を有するプリンタ
における上述した不都合を解消し、不使用状態において
揺動フレームが下降位置に拘束されるのを防止する安全
装置を提供することを目的とする。
[考案の概要] 上記の目的を達成するために、本考案は、上記提案構成
の紙押え機構を有するプリンタにおいて、当該プリンタ
の不使用状態において前記位置設定部材と対応する錠止
位置におかれ、揺動フレームが外力により下降位置に移
動させられた際に、前記押圧手段の作用に抗して当該位
置設定部材の第2の切換位置への移動を阻止するように
揺動フレームと固定フレームのいずれか一方に設けた錠
止部材と、当該錠止部材をプリンタの使用開始にあたっ
て前記錠止位置より、位置設定部材と対応しない解放位
置へ印字サイクル動作に関連して移動させる錠止解除駆
動手段とよりなる構成を特徴とする安全装置を提案する
ものである。
上記本考案の構成によれば、錠止部材がプリンタの不使
用時には位置設定部材に対応する錠止位置にあり、揺動
フレームが衝撃等により下降位置に押下げられた場合に
も、第2の切換位置への位置設定部材の移動を阻止する
もので、下降位置に拘束されるにも確実に防止できる。
又、使用開始にあたっては、印字サイクル動作に関連し
て錠止解除駆動手段が作動して、錠止部材を錠止位置よ
り解放位置に移動させるので、通常の印字サイクル動作
が支障なく行なわれ、上記本考案の目的を十分に達成す
るものである。
以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。
[実施例] まず、第1図ないし第15図について、本考案の安全装置
を適用する前提構成をなす紙送り機構を有するプリンタ
として、チェックライタに具体化したシリアルプリンタ
の概要を説明し、次いで、第16図ないし第25図につき、
本考案の安全装置の具体的構成を説明する。
第1図は、チェックライタの外観を示すもので、印字す
べき金額等の数値キー、及び発行キー、メモリーキーな
どのファンクションキーよりなる入力部2及び入力した
数値を表示する表示部4を有し、それらの一側に設けた
印字部6内に当該シリアルプリンタが配置されている。
初期状態にある当該プリンタを動作させるには、まず、
小切手、領収書等の印字用紙Fを印字用紙挿入路8に挿
入した状態で、入力部2より金額等の印字データを入力
し、これを表示部4で確認し、発行キーを押すことによ
り、当該用紙上に印字が遂行されるものであり、この
間、1桁毎に用紙Fが矢印で示す桁方向に紙送りがなさ
れる。
第2図は、印字部6のカバーを取外して、内部配置のシ
リアルプリンタを上面から見た態様で示すもので、10は
印字用紙を案内する水平な基板、12は当該基板10ととも
にプリンタの本体をなし、基板に対し垂直方向に起立状
態で固定された固定フレーム、14、16は当該固定フレー
ム12をはさみ、これと平行に配置された一対の揺動フレ
ームである。これら揺動フレーム14、16は、各一端部で
支軸18により互いに一体に固定されるとともに当該支軸
18により固定フレーム12の一端部に揺動自在に支持され
ている。
20は周囲に印字用活字を配した活字輪、22は当該活字輪
20と一体に設けられた活字選択用のラチェットホイー
ル、24は両揺動フレーム14、16の自由端近傍位置で活字
輪20を回転自在に支持する支軸で、活字輪20と一体に回
転する。
26は当該支軸24の一端部に固定された検出デイスク、28
は当該デイスク26と共働して各活字位置に対応してタイ
ミングパルスを送出する光学的検出手段を構成するホト
センサで、揺動フレーム14に取付けられている。
30は当該シリアルプリンタ駆動用の単一の駆動モータ
で、DCモータで構成され、揺動フレーム14の基端部近傍
で支持されている。当該モータの駆動は、ギヤ列よりな
る作動伝達手段32を介して活字輪20に伝達されるように
なっていて、当該ギヤ列は、モータ軸に形成した小径ギ
ヤ34、それに順次噛合した第1及び第2の中間ギヤ体3
6、38、主ギヤ40、及び活字輪ギヤ42よりなり、両揺動
フレーム14、16の間に配置されている。
駆動モータのギヤ34より主ギヤまでの回転速度比は、モ
ータ軸が45回転する間に主ギヤ40が1回転する45:1の減
速比に設定され、主ギヤ40と活字輪ギヤ42との間は、主
ギヤ40が1回転する間に活字輪ギヤ42が3回転する増速
比に設定されている。
両中間ギヤ体36、38は、それぞれ支軸44、46で揺動フレ
ーム14、16に回転自在に支持され、主ギヤ40は、これと
一体に回転する主軸48に取付けられ、主軸48は、両揺動
フレーム14、16に回転自在に支持され、これには、カム
手段を構成する主カム部材50と、後述するハーフピッチ
設定用作動バー126を駆動するための駆動カム部材52と
が一体に設けられている。
活字輪20は、後述のように、当該活字輪20と一体をなす
ラチェツトホイール22が係止レバー54より解放される
と、ホイール22の係合凹部22cに係合突起86bが嵌合した
状態で、当該ギヤ42と一体に回転する。
又、係止レバー54によりホイール22が止められた時に
は、上記嵌合が外れて、ギヤ42と一体をなす弾性係合体
86がホイール22の内周面に対しスリップし、活字輪20に
対するギヤ42の相対回転が許容される。
このように、駆動モータ30、主軸48(及びカム部材50、
52)及び活字輪20との相互の回転速度比も上記と同様の
関係にあり、これらは全て、揺動フレーム14、16ととも
に揺動する構成である。
54は、一端部54aが活字選択用ラチェットホイール22と
選択係合するとともに他端部のアーマチュア54bがソレ
ノイド装置56に対応した係止レバーで、揺動フレーム14
に枢支軸58で回動自在に枢支され、かつバネ60により一
方向、すなわち、ラチェットホイール22に対する離脱方
向に付勢されている。
ここに活字選択機構が構成されている。
62は、インクローラで、揺動フレーム14、16の自由端部
に、把手64aを有するローラホルダ64により板バネ66に
抗して着脱自在に装着され、図示の装着状態において、
活字輪20にインクを供給するように対接している。
68、70は、各揺動フレーム14、16にそれぞれ回転可能に
取着された紙押えローラで、後述のセットレバー122及
びスットプピン136とともに紙押え機構を構成する。そ
の一方のローラ68には本体に取着された紙送りローラ
(図では見えない)が対応し、他方のローラ70には、本
体に取着された送り駆動ローラ74(第7図)が対応して
いる。
各揺動フレーム14、16に対して紙押えローラ68、70は、
若干弾性変形可能な板バネ状のブラケットを介して、活
字輪よりも若干下方に突出した態様で取付けられてい
る。
揺動フレーム14、16が下降したとき、まず、紙押えロー
ラ68、70が下方に対応する送りローラと接して、用紙挿
入路8に介挿した用紙Fを挟持し、紙押え状態、すなわ
ちペーパーホールド状態を呈する。(第3図、第9図)
そして、この下降位置にある状態では、活字輪20が自由
に回転できる状態に保たれ、活字選択動作やリセット回
転動作が遂行される。
揺動フレーム14、16が主カム部材50により更に下降して
活字輪20を用紙Fに押圧して印字動作を行なわせるとき
には、紙押えローラ68、70は、ペーパーホールド状態を
保つとともに、これらローラを支持するブラケットが弾
性変形し、揺動フレーム14、16と紙押えローラとの相対
移動を可能にしている。
駆動ローラ74は伝達軸76の一端に固着され、その軸76の
他端は固定フレーム12の基端部にまで延出して、そこに
紙送り用ラチェットホイール78を取着し、紙送り機構80
に作動連結されている。
第3図に示すように、矢印方向に回転して、駆動モータ
30より、それに直結したギヤ34から活字輪20まで回転駆
動力が伝達される。
主軸48と一体に回転する主カム部材50は、固定フレーム
12上のカムフオロア51と共働して、後述のように、揺動
フレーム14、16を揺動させるとともに印字動作を遂行す
る印字機構を構成する。
活字輪20は、図示の初期状態にあっては、ラチェットホ
イール22の外周に活字輪20の各活字に対応して形成した
歯22aの内、当該歯列より更に半径方向に突出させた基
準歯22bに対して係止レバー54が係合し、この位置(基
準位置)に保持されている。
この初期状態において、活字輪20上の各活字は、第3図
に示すように、貨幣単位マーク(¥)が、後述の印台88
に対向した位置にあり、ここから矢印で示す活字輪20の
回転方向に順次、カンマ( ,)、数字(0〜9)、活
字のない切欠け部20a、改ざん防止用のエンドマーク
(※)、更には、ブランク又は補助的な数字(実施例で
は、数字ゼロが設けられている)が配列されている。
活字輪ギヤ42とラチェットホイール22とは、ギヤ42と一
体に形成した弾性係合体86を介して、摩擦クラッチを構
成するスリップ可能な摩擦係合関係にある。当該係合体
86は、スリット86aを形成するとともに端部に係合突起8
6bを形成した弾性片86cを有する。当該係合突起86bは、
活字輪が基準位置にあるとき、及び活字選択のための回
転時には、ホイール22の内周に形成した対応係合凹部22
cに嵌入した状態にある。そして、活字輪20とギヤ42は
活字選択時に一体的に回転する。
しかし、活字が選択され、ホイール22が係止レバー54に
より活字選択位置に止められた状態で、主ギヤ40により
活字輪ギヤ42が回転駆動されると、突起86bが凹部22cか
ら離脱し、スリップが生じ、ギヤ42のみが支軸24上で回
転する。
活字輪20が図示の基準位置にあるとき、インクローラ62
に対応する活字輪の外周位置には、前述のように、活字
のない切欠け部20aが形成してあり、インクローラ62に
より特定の活字が絶えずインクローラに接する不具合を
回避してある。
図示のように、固定フレーム12及び揺動フレーム16は、
全体でコ字状をなし、両フレームで区画された印字用紙
挿入路8を極力、奥に向って深くなるようにしてあり、
従って、相当に幅のある印字用紙Fでも、その用紙の任
意の位置に印字できるものである。
活字輪20に対向して印台88が基板10の窓部90より露出し
た態様で位置し、ここでエンボスの態様で印字がなされ
る。印台88は、基板10の下面側にあって固定フレーム12
に支軸92で揺動可能に枢支された保持部材94に支軸96で
枢支され、当該保持部材94の自由端部は、第4図でも示
すように、固定フレーム12に取付けられた調整ネジ98に
螺合する構成としてある。第5図において、当該プリン
タの各部の電気的制御を果す制御部102には、駆動モー
タ30、ソレノイド装置56、光学的検出手段のホイールセ
ンサ28及び主ギヤの側部のプリント配線板100に摺接し
て第15図のタイミングチャートで示すように、設定した
タイミングで各種のコントロールパルスを送出するコン
トロールスイッチ104が、それぞれ電気的に接続され、
当該制御部102を介して、プリンタ内部における相互の
動作制御がなされる。
制御部102には、更に、チェックライタの入力部2及び
表示部4が電気的に接続され、これら部分とプリンタ相
互の動作制御がなされる。
係止レバー54は、ソレノイド装置56により吸引動作され
ない状態にあっては、揺動フレーム14にピン106と長孔1
08の関係で支持されるとともにバネ110で図示の位置に
弾性保持された位置保持部材112により、図において実
線で示す原位置に保持されている。
他方、吸引動作されると、鎖線で示す活字選択位置にバ
ネ60に抗して回動する。又、係止レバー54は、特に第6
図で明確に示してあるように、主ギヤ40の側面に形成し
た環状凹部114に所定の角度位置で突設した2つの係合
突起116、118と端部54cで係合可能に対応している。
一方の突起116は、他方118より大きく形成され、当該プ
リンタの活字選択動作の開始にあたって、直ちに当該端
部54cに係合して、レバー54を原位置より保持部材112に
抗して押上げてホイール22の基準歯22bよりレバー54を
離脱させ、これにより活字輪20の選択回転が行なわれ
る。他方の突起118は、係止レバー54を原位置に押上げ
て活字輪20に対する係止を解除させる作用を果す。
第6図で示すように、主軸48及びそれと一体回転する主
ギヤ40及び主カム部材50、の1回転は、所定の回転角度
範囲(実施例では、それぞれ120度)に3分割され、図
において時計方向に回転する第1の回転角度範囲が活字
選択行程に、それに続く第2の回転角度範囲が印字行程
に、更に引続く第3の回転角度範囲が紙送り行程に、そ
れぞれ、割当られている。
上記紙送り行程では、活字輪20を基準位置へ戻すリセッ
ト動作行程も並行して行われ、ラチェットホイール22が
係止レバー54によって基準位置に止められるとともに活
字輪ギヤ42が活字輪20との所定の相対関係位置(第3
図)にまで回転して、ここで係合突起86bが係合凹部22c
で嵌合し、活字輪20とギヤとの位置関係が初期状態に戻
る。
このように、主軸48の1回転の間に、単一の駆動モータ
30を駆動源として、これらの動作行程を連続して行なわ
せるようになっている。
主カム部材50は、初期位置においてカムフオロア51と接
するとともに主カム部材50の位置決めのデテント作用を
果す休止カム面50a、活字選択行程ならびに印字行程の
初期部に対応して半径R1で同一半径をなす押圧カム面50
b、印字行程の中央部に対応するプリントカム面50c、及
び印字行程の終期部ならびに紙送り行程(リセット行
程)に対応して半径R2で同一半径をなすリセットカム面
50dがそれぞれ形成されている。
又、当該プリントカム面50cは、後述のように、当該カ
ム部材50に対してカムフオロア51よりも120度遅れた角
度位置におかれた紙送り用のカムフオロア120(第7
図)と共働するようになっているが、それによって、紙
送り行程が遂行される。
前記リセットカム面50dの半径R2は、押圧カム面50bの半
径R1より若干小さく形成されている。
第7図において、揺動フレーム16上には、セットレバー
122、トリガーレバー124、ハーフピッチ設定用作動レバ
ー126及び前記紙送り作動バー82が、それぞれ、支軸12
8、130、132、134を介して回動自在に枢支されている。
セットレバー122は、揺動フレーム14、16の昇降を制御
する位置設定部材を構成するもので、その上端部には、
第1及び第2の段部122a、122b及び第1の段部122aの一
側を区画する垂直部122cが形成されている。
136は、ストップピンで、固定フレーム12の端部に突設
されるとともにセットレバー122と共働して揺動フレー
ム14、16の前記昇降制御を行なう保持部材を構成する。
セットレバー122の側部には、左右一対の板バネ140、14
2が基端部を上下それぞれ異にした片持梁の態様で取着
されている。一方の板バネ140は、セットレバー122を時
計方向に押圧付勢する押圧手段を構成し、その上端ない
し自由端は、レバー126の支軸132に懸架され、セットレ
バー122に対して時計方向に回動付勢力を付与してい
る。他方の板バネ142はその自由端ないし下端に凸部142
aを有し、活字輪20と一体回転するカム部材144の周面と
対向するように位置づけられている。そのカム部材144
の周面上の所定位置には、凸部144aが突設されている。
その凸部144aを備えたカム部材144は、板バネ142と共働
してセットレバー122を他方の板バネ140に抗して反時計
方向に押圧する復帰手段を構成する。ストップピン136
が図示のごとく、第1の段部122aに係合している状態
で、揺動フレーム14、16は、図示の上昇位置に保持され
ている。すなわち、印字用紙Fを挿入路8内に自由に挿
入できるように、活字輪20とともに紙送りローラ68、70
が対応する送りローラより離間した状態にあって、挿入
路8を開放しており、この位置に揺動フレームは、引上
げバネ138により保持されており、当該プリンタの未使
用状態ないしは初期状態を呈している。このとき、セッ
トレバー122は、図示の第1の切換位置にある。この上
昇位置において、板バネ142の凸状先端部142aはカム部
材144の周面に対し凸部144aの高さに略等しい間隙を有
した位置にある。すなわち、凸部142aは、凸部144aの鎖
線で略示した回転軌跡におおむね接した状態にある。
活字選択行程において、主カム部材50が回転すると、そ
の押圧カム面50bによって揺動フレーム14、16とともに
セットレバー122及び紙押えローラ70が下降し、当該ロ
ーラが送り駆動ローラ74に接して印字用紙Fを挟持した
状態となり、ここで、最初の活字選択動作が遂行され
る。この状態において、第1の切換位置にあるセットレ
バー122には、板バネ140により、時計方向の回動力が作
用しているが、ストップピン136は、第8図に実線で示
すごとく、未だ、第1の段部122aより完全に出ておら
ず、垂直部122cの上端縁部により阻止され、第2の段部
122bへは移行しない位置、すなわち、第7図の第1の切
換位置状態を保っている。
続いて、主カム部材50のプリントカム面50cによる印字
行程に入ると、揺動フレーム14、16は、更に下降するの
で、これに伴なって、ストップピン136は、第8図に鎖
線で示すごとく、第1の段部の更に上方に位置するの
で、板バネ140の作用により、レバー122が時計方向に回
動し、第9図に示すごとく、ピン136が第2の段部122b
へと移行する。すなわち、セットレバー122は、第2の
切換位置に切換られる。
これにより、他方の板バネ142の凸部142aは、対応する
カム部材144の周面に摺接状態となる。そして、この状
態で印字がなされる。すなわち、当該プリンタの場合、
最初の文字として¥が印字される。
なお、第8図に実線及び鎖線で示したスットプピン136
の位置は、セットレバー122との相対位置関係を示すも
ので、実施例の構成で明らかなように、実際はセットレ
バー122が固定のスットプピン136に対して移動するもの
である。
印字動作終了に伴って、揺動フレーム14、16が上昇する
と、今度はセットレバー122が第2の切換位置にあるの
で、ストップピン136は第2の段部122bに対し、摩擦係
合状態となり、以降、移動フレーム14、16の上昇は阻止
され、紙押えローラ68、70がペーパーホールド状態を呈
する下降位置(第9図)に保持される。
以後、主カム部材50の回転により、リセットカム面50d
は、前述のように、押圧カム面50bよりも小径に形成さ
れているため、カムフオロア51は、当該カム面50dに対
し若干の間隙をもって離間し、従って、引上げバネ138
の作用により、ストップピン136が第2の段部122bと強
い係合状態に保たれる。
上記の状態は第15図のタイミングチャートでも示すよう
に最終印字の活字、つまり改ざん防止用のエンドマーク
(※)の印字に至るまでの途中の各印字サイクル中、継
続して維持される。
なお、紙送り行程中になされる活字輪20のリセット動作
において、活字輪が係止レバー54から解放されて、いわ
ゆる活字輪のリセット回転がなされる間、これととも
に、カム部材144も回転して、その凸部144aがその通過
時に板バネ142の凸部142aと第10図のごとく係合するこ
とがあるが、上記ピン136と第2の段部122bとの係合力
が大で、第10図で示すように、板バネ142のみが弾性変
形するに留まり、セットレバー122は、第2の切換位置
より移動しない。
このように、一連の印字サイクル継続中、セットレバー
122は、第9図に示す回動した第2の切換位置状態を保
つので、揺動フレーム14,16が下降位置に保持され、印
字用紙Fは、この間、継続して用紙押え状態に保たれつ
つ、順次、紙送り方向に送られるために、用紙ずれ等の
紙送り不良や印字の乱れ等の不具合が生じない。
ここで、最後の印字動作サイクルに達し、特定の活字と
して、エンドマーク(※)が選択印字される場合には、
活字選択行程において、当該マークが印台88に対応した
印字位置におかれると、第11図に示すように、カム部材
144の凸部144aが板バネ142の凸部142aと丁度、係合する
位置に設定される。このため、板バネ142を介してセッ
トレバー122に反時計方向の力が作用する。
しかし、上述のように、ストップピン136が第2の段部1
22bと摩擦係合状態にあるため、セットレバー122は、活
字選択行程では回動され得ないが、印字動作開始に伴な
い揺動フレーム14、16が更に下降すると、上記係合状態
が解放されるため、板バネ142の作用が有効となり、当
該バネ力が他方の板バネ140のバネ力に打勝ってセット
レバー122を反時計方向に回動させ、図示の鎖線位置状
態、つまり、第1の段部122aの上方にピン136を位置さ
せる。
従って、印字終了に伴なって、揺動フレーム14、16が上
方に復帰すると、ピン136が第1の段部122aに自然に係
合し、上昇位置への復帰が許され、印字終了した印字用
紙Fをプリンタより自由に取外すことができる。
なお、揺動フレーム14、16を上昇位置へ確実に復帰させ
るための構成として、主カム部材50のリセットカム面50
dが重要である。
すなわち、印字終了後に活字輪20がリセット回転を始め
る前、つまり板バネ142の凸部142aと凸部144aとの係合
が解かれる前に、前記カム面50dは、カムフオロア51と
共働してピン136が第8図の鎖線位置より実線位置に来
るまで、揺動フレーム14、16を上昇させる。従って、前
記の係合解放によって、板バネ140から時計方向の力と
受けても、ストップピン136がすでに第1の段部122a内
に入り、垂直部122cにより阻止されるので、第2の段部
122b側へ戻る恐れはない。
このように、リセットカム面50dの作動タイミングを設
定してある。
以上の説明において、当該プリンタの活字選択行程及び
印字行程を以下、要約する。
前述のように、所定の金額等の印字データを入力部2で
入力して、モータ30が通電されると、活字選択行程が開
始される。モータ30の回転は、作動伝達手段32を介して
主ギヤ40、主軸48、主カム部材50に伝達され、それらを
一体回転させる。これにより、係止レバー54が係合突起
116と係合し、基準歯22bを解放し、活字輪20を活字輪ギ
ヤ42と一体回転させる。
これと同時にコントロールスイッチ104を介してスター
トパルスが発せられ、入力した活字に対応した位置で、
制御部102を介してソレノイドONの信号が発せられ、係
止レバー54によりラチェットホイール22の対応選択歯22
aを係止させ、活字輪20を停止させる。そして、これ以
降は、活字輪ギヤ42をスリップ回転する。
この間、主カム部材50の押圧カム面50bがカムフオロア5
1に対応し、揺動フレーム14、16は、ペーパーホールド
状態に保たれ、印字用紙Fを位置ずれしない状態に保持
する。
なお、この間のセットレバー122の動作は前述の通りで
ある。
次に、印字行程においては、主カム部材50のプリントカ
ム面50cがカムフオロア51と共働し、揺動フレーム14、1
6を下降させ、180度の角度位置で、印字動作を遂行し、
再び上昇させる。係止レバー54は、印字動作完了後、22
0度の角度位置でソレノイドOFFのコントロールパルスが
発せられるとともに、係止突起118との係合により当該
位置より強制的に外され、基準歯22bと係合可能な状態
におかれる。この間、活字輪20は、係止レバー54により
停止状態にあり、活字輪ギヤ42は、主軸48の回転ととも
にスリップ回転を継続し、上記係止レバー54よりの解放
後は、活字輪20と一体に回転する。
なお、印字行程におけるセットレバー122の動作は前述
の通りである。
次に、紙送り行程ならびにそれに並行してなされるリセ
ット動作を、以下、これらの構成とともに説明する。
トリガーレバー124は、活字輪22と一体に回転するとと
もに係合凹部125aを有するカム部材125に向ってバネ127
により付勢され、凸部124aがカム部材125の周囲に係合
する。後述するように、当該凸部124aは、活字の内、カ
ンマ( ,)が選択された場合、カム部材125の凹部125
aと対応するようになっている。
前記トリガーレバー124は、前記ハーフピッチ制御バー8
4の一端部と係合関係にあり、当該バー84は、一端部近
傍で支軸134上に載置されるとともに紙送り作動バー82
と他端部近傍においてピン146と長孔148の関係で相対移
動可能に組合されている。
当該作動バー82は、バネ150により図示の位置に保持さ
れており、正規の紙送りの際には、両バー82、84がこの
状態で主カム部材50とカムフオロア120との係合によ
り、印字動作より120度の角度遅れたタイミングで、復
帰バネ152に抗して支軸134のまわりで回動する。
両バー82、84は、他端部82a、84aにおいて、紙送り機構
80の揺動レバー154と係合関係にある。
ハーフピッチ設定用作動レバー126は、駆動カム部材52
に対し、バネ156の作用で常時係合している。
駆動カム部材52による前記作動レバー126の駆動タイミ
ングは、第15図のタイミングチャートで見るように、主
カム部材50の印字行程及び紙送り行程(リセット行程)
に対応するようにカム形状ならびにレバー形状が設定さ
れている。第12図に示す紙送り機構80において、揺動レ
バー154は、固定フレーム12に基端部で枢支され、他端
部に送り爪158を枢支し、当該送り爪158をバネ160の作
用で常時紙送り用ラチェットホイール78に係合させてい
る。
当該ホイール78は、固定フレーム12に支持された板バネ
162により盲動回転が防止されている。
従って、両バー82、84が回動して、その端部82a、84aが
図示の矢印のように、一定のストローク往復動すると、
それに応じて、送り爪158がホイール78を1桁分の送り
に相当する1ピッチ(p)ずつ回転させるので、これが
伝達軸76を介した送り駆動ローラ74に伝達され、印字用
紙Fの正規の紙送りがなされる。
又、この紙送り動作は、第15図のタイミングチャートで
わかるように、印字動作が完了した後、活字輪20が印字
用紙Fから完全に離れた状態で開始されるので、印字ず
れや、活字輪とのこすれによるよごれなどが生じない。
次に、印字する活字が、カンマ( ,)等の場合(実施
例では、カンマ)には、印字の見栄えと改ざん防止のた
めに、桁送りのピッチを、いわゆる正規の送り量より少
なくし、たとえば、ハーフピッチ(1/2p)に制限するこ
とができる。
すなわち、第13図に示すように、活字選択行程におい
て、カンマが選択されて、当該活字が印台88に対応した
印字位置に設定されたとき、カム部材125の凹部125a
が、丁度トリガーレバー124の凸部124aに対応して嵌合
するので、レバー124が回動してハーフピッチ送り制御
バー84の一端部を、作動レバー126の回動軌跡中に臨ま
せる。
当該レバー126は、印字行程の開始とともにカム部材52
により駆動され、ハーフピッチ送り制御バー84を一緒に
スライド駆動し、第14図で示すように、当該バー84の端
部84aを揺動レバー154から離脱させる。この状態では、
当該バー84に段状に形成した下端縁84bが支軸134上に乗
り上げることと、カム部材52が所定角度範囲(240度)
バー84をスライド位置に保持するので、印字終了後は、
紙送り行程(リセット行程)において活字輪20が係止レ
バー54から解放されてリセット回転し、トリガーレバー
124が第7図の状態に復帰しても、当該スライド位置に
維持される。
従って、この状態で、紙送り作動バー82が回動すると、
第14図で示すように、ハーフピッチ送り制御バー84がな
い分だけ、駆動ストローク中に遊び(g)が生じ、この
ため、揺動レバー154の回動量が小さくなり、結果、制
限された送り量(実施例では1/2ピッチ)が得られる。
このように、リセット行程において、同時にハーフピッ
チの用紙送り動作を行なうことができ、電気的な検出手
段を要せず、機械的な構成のみで紙送り量の自動的制御
を可能としたものである。又、当該紙送り行程中におい
て、活字輪20は係止レバー54に対し、基準歯22bが係合
するまでの間、リセット回転し、再び、基準位置で止め
られる。
駆動モータ30は、当該印字サイクルが、エンドマーク
(※)の場合には、モータOFFのコントロールパルス
が、角度320度の角度位置で発せられ、モータのイナー
シャにより、丁度、主カム部材の休止カム面50aでカム
フオロア51が休止するように設定されている。
又、休止カム面50aは、その位置決めのデテントの役目
を果す。これにより、主カム部材50は、初期状態に戻
る。そして、活字輪ギヤ42と活字輪20とは、係合凹部22
c内に係合突起86bが再び嵌合した状態に全てが初期状態
に復帰し、次位の印字サイクルに入る。
次に、第15図に示すタイミングチャートを左欄の各項目
について順次説明する。
当該チャートは、支軸48及び主カム部材50の初期状態か
らの1回転中になされる各部材の態様を示してある。
まず、タイミングパルスは、検出ディスク26とホトセン
サ28の共働により、検出される各活字位置に対応して活
字選択行程において発せられるパルスで、所定の活字を
選択してソレノイド装置56にソレノイドONのタイミング
を付与する。コントロールパルスは、コントロールスイ
ッチ104により検出され、主軸の回転角度に応じたタイ
ミングで発せらられるパルスで、角度0度でスタートパ
ルスが発せられ、このパルス以降のタイミングパルスの
カウントにより活字位置を判断する。220度で、ソレノ
イドOFFパルスが発せられ、320度で、駆動モータ30への
通電が停止されるが、これは、最終の活字印字終了後の
モータOFFのタイミングを付与する。この停止の角度範
囲、40度は、モータのイナーシャを考慮して確実に初期
状態に停止するように設定したものである。
揺動フレームの振れ量は、揺動フレーム14、16が上昇位
置より下降する際の揺動量を示すもので、印字サイクル
開始と同時にペーパーホールド状態に下降し、印字行程
には更に下降し、印字終了後、エンドマーク(※)以外
の印字では、破線で示すようにペーパーホールド状態を
維持し、エンドマーク時には、用紙解放の上昇位置まで
復帰する。
紙送り動作は、主カム部材50とカムフオロア120との係
合による紙送り作動バー82の回動量を示すもので、図示
のように、印字動作より120度遅れた位置で動作され
る。
係止レバーは、ソレノイド装置56及び主ギヤ40に設けた
一対の係合突起116、118との共働による係止レバー54の
回動位置を示すもので、スタート直後に突起116との係
合により基準歯22bを乗り越え、これを解放し、活字選
択行程において選択した活字位置で、ソレノイド装置に
より活字選択位置で回動保持され、220度の角度位置で
ソレノイドOFFとなった直後、突起118との係合で選択し
た活字に対応する活字輪ギヤの歯22aを解放するととも
に、基準歯22bを乗り越えない位置に保持され、紙送り
行程(リセット行程)において、基準歯22bを係止させ
て活字輪20を停止させる。
ハーフピッチ送り制御バーは、印字行程及び紙送り行程
において、カンマの活字( ,)の選択時にのみ実線で
示すように、当該バー84を紙送り作動バー82と相対的に
スライド移動させてハーフピッチの紙送りを行なわせ、
他の活字選択時には、移動させない態様を示す。
セットレバーは、ストップピン136とセットレバー122と
の選択係合によりレバー122が第1の段部122aに位置す
る第1の切換位置の状態と、第2の段部122bに位置する
第2の切換位置の状態を示すもので、前述したように、
最初に印字される活字(¥)、途中の活字、例えば、数
字(4)、更には最後のエンドマーク(※)で、それぞ
れレバーの切換位置状態が異なる。ここで見るように、
最初の活字(¥)の印字開始よりエンドマーク(※)が
印字されるまでは、当該レバー122が第2の段部122bに
対応する第2の切換位置に保持されるため、この間、ペ
ーパーホールド状態が維持され、又、エンドマークの印
字時には、印字動作開始直後に板バネ142の作用で、第
1の段部122aに対応する第1の切換位置に回動されると
ともに、係止レバー54による選択歯解放のタイミング前
に、すでにストップピン136が第1の段部122aに充分進
入して、垂直部122cで阻止された状態となるため、揺動
フレーム14、16の上昇位置への復帰が確実になされる。
最後に、活字輪については、活字輪20の回転状態と停止
状態を、最初に印字される活字(¥)、中間の活字、例
えば、数字(4)、エンドマーク(※)につき示したも
のである。
ここにおいて、活字選択回転は、ソレノイドONによる係
止レバー54の回動によって止められるまで、活字輪ギヤ
42と一体に回転し、止められた状態では、係合突起86b
が係合凹部22cより外れてギヤ42がスリップ回転する。
そして、係止レバー54が選択歯を解放した状態で、リセ
ット動作が開始され、活字輪20は、弾性係合体86の弾性
片86cがラチェットホイール22の内周面に圧接状態で、
活字輪ギヤ42と一体に回転し、基準歯22bが係止レバー5
4によって基準位置に止められると、活字輪ギヤ42のみ
がスリップした回転するとともに弾性係合体86の係合突
起86bがホイールの係合凹部22cに嵌合する位置で回転停
止し、活字輪20と活字輪ギヤ42との所定関係位置(第3
図)が定まり、初期状態に戻る。
従って、1文字の印字の間、活字輪20が1回転し、活字
輪ギヤ42は3回転することとなる。
次に、第16図ないし第25図について、本考案の安全装置
を説明する。
当該安全装置は、前述したプリンタの構成を前提とし、
このプリンタ構成に適用したもので、対応部分について
は同一の参照番号を付して説明する。
第16図において、当該安全装置は、錠止部材を構成する
リセットレバー200と当該レバー200と共働する錠止解除
駆動手段を構成する駆動カム部材201とよりなる。リセ
ットレバー200は、その基端部が揺動フレーム16に支軸2
02で回動自在に枢支され、自由端部において折曲形成さ
れた錠止部片200aを有し、中間部において駆動カム部材
201と係合するカムフォロア部200bが一体に形成されて
いる。図において、リセットレバー200は、錠止位置に
あり、その錠止部片200aをセットレバー122の側縁部122
dに近接対応させている。駆動カム部材201は、主軸48上
に主カム部材50と同軸に設けられ、第18図に示すよう
に、主軸48の回転方向に沿って、休止カム面201a、作動
カム面201b、復帰カム面201c、及びリセットカム面201d
が順次形成されている。これらカム面の形状は、第6図
に示す主カム部材50との関係において、休止カム面201a
は、休止カム面50aと同形状であり、作動カム面201bと
リセットカム面201dは、押圧カム面50bとリセットカム
面50dと、それぞれ同一半径R1,R2で形成されている。作
動カム面201bは、角度210度まで形成され、リセットカ
ム面は角度270度以降、休止カム面201aまで形成されて
いる。
なお、リセットレバー200は、支軸132との間に張設され
た引張バネ203により、駆動カム部材201との係合方向に
付勢されている。
主軸48上において駆動カム部材201は、第19図及び第20
図に示すように、主カム部材50及びハーフピッチ設定用
作動レバー126と共働する駆動カム部材52と一体に形成
され、主ギア40とともに同軸に配置されている。
第16図は、プリンタの不使用状態を示し、主カム部材50
は、固定フレーム12に取着したカムフォロア51に対して
初期位置で対応している。又、この状態において、位置
設定部材を構成するセットレバー122は、図示のよう
に、保持部材を構成する固定フレーム12上のスットプピ
ン136に対し、第1の段部122aで係合しており、この状
態では、前述のように、揺動フレーム14、16が上昇位置
にあり、印字用紙を印字用紙挿入路8(第7図)に自由
に挿入できる解放状態となっている。
上記構成において、揺動フレーム14,16に対し衝撃等の
外力が作用し、第17図で示すごとく当該フレーム14,16
が矢印方向に揺れ量Sだけ押下げられた場合、これに応
じてセットレバー122も下降し、スットプピン136が鎖線
で示す軸跡Pに沿い相対的に上昇して第1の段部122aよ
り離脱する。このため、押圧手段を構成する板バネ140
がセットレバー122を図において反時計方向に回動させ
て、スットプピン136を第2の段部122bに対応させよう
とする。
しかしながら、本構成においては、上述した安全装置に
より当該セットレバー122の回動が阻止される。すなわ
ち、揺動フレーム14,16の押下に際して、リセットレバ
ー200は、揺動フレーム上に支持された他の部材、すな
わち、主軸48、主カム部材50、駆動カム部材201、セッ
トレバー122と一体に下降するので、セットレバー122と
の対応位置(錠止位置)は変化せず、錠止部片200aがセ
ットレバー122の側縁部122dに係合し、板バネ140の付勢
に抗して、セットレバー122が大きく回動するのを阻止
する。
従って、セットレバー122は、スットプピン136に対して
第2の段部122bを対応させるまで回動し得ず、外力の解
消に伴ってストップピン136が軌跡Pに沿って再び第1
の段部122aに戻ることができる。これにより、プリンタ
の不使用時に揺動フレームが揺動等で押下げられても下
降位置に拘束されることがなく安全である。
印字動作サイクルが開始されると、第21図に示すよう
に、主カム部材50と一体に駆動カム部材201が初期位置
より矢印方向に回転する。そして、前述のように、活字
選択行程が始まって揺動フレームがペーパーホールド状
態になるが、この状態では、ストップピン136が第8図
で示すように第1段部122aの上方に位置して、未だ第1
の段部122aより離脱していない。
一方、リセットレバー200は、駆動カム部材201の作動カ
ム面201aによりバネ203に抗して時計方向に錠止位置よ
り回動し、回動軌跡Qに沿って錠止部片200aをセットレ
バー122の側縁部122dとの対応より外し、セットレバー1
22を錠止から解放する。リセットレバー200は、作動カ
ム面201aにより図示の解放位置に保持される。ストップ
ピン136は、主カム部材50が印字行程に移行して、揺動
フレームとともにセットレバー122が更に下降し始める
と、その直後に第2の段部122bとの対応位置に板バネ14
0の作用により切換わり、第22図の状態で印字が遂行さ
れる。
印字完了に続いて主カム部材50が紙送り行程(リセット
行程)へと移行すると、ストップピン136は第2の段部1
22bと強く係合し、揺動フレームをペーパーホールド状
態に保持する。
一方、リセットレバー200は、角度210度の位置で復帰カ
ム面201cに対応して徐々に錠止位置へ向って反時計方向
に回動し、錠止部片200aを回動軌跡Qに沿い下降させ
る。しかし、当該回動軌跡Q下方には回動したセットレ
バー122の上端の係止部122eが臨んでおり、当該係止部1
22eと、錠止部片200aの下端縁との係合によりリセット
レバー200の錠止位置への復帰が阻止される。そして、
この状態で、最初の印字動作サイクルが終了して、第23
図に示すように、次位サイクルのための初期状態に戻
る。
以降、前述のように、セットレバー122は、エンドマー
クの印字動作サイクル到来までこの状態、すなわちペー
パーホールド状態に保持される。これにより、リセット
レバー200も、セットレバー122の係止部122eにより解放
位置に保持される。
第24図は、エンドマークの印字動作サイクルの場合を示
し、当該サイクルにおいては、前述のように、カム部材
144の凸部144aが板バネ142の凸部142aに対応し、セット
レバー122を時計方向に押圧する。そして、エンドマー
クの印字行程に入ってすぐにスットプピン136が第2の
段部122bとの係合より離脱すると、前記押圧力によりセ
ットレバー122が板バネ140に対して時計方向に回動し、
スットプピン136が第1段部122aとの対応位置に戻る。
その後、リセットレバー200は、復帰カム面201cよりリ
セットカム201dへと移行するに伴ない反時計方向に回動
するときには、セットレバー122の係止部122eは錠止部
片200aの回動軌跡Q外に位置しているので、鎮線で示す
ように相対的に上昇して、第16図に示す上昇位置へと復
帰することができる。
以上のように、リセットレバー200は、第25図のタイミ
ングチャートで示すように、一連の印字動作サイクルに
おいて、エンドマークを印字する最終のサイクル時には
駆動カム部材201のカム形状に対応して、角度210度〜27
0度の間で順次、解放位置より錠止位置へ復帰し、以
降、錠止位置に保持されるが、前記以外のサイクルで
は、角度210度〜360度の間、リセットレバー122の係止
部122eにより、解放位置に保持され、破線で示す状態を
呈する。
以上説明した実施例では、リセットレバー200を揺動フ
レーム16上に枢支した機構を示したが、固定フレーム12
側に設ける構成も可能である。又、錠止解除駆動手段と
して実施例のような主軸48と一体回動する駆動カム部材
201に代えて、例えば動力駆動のレバー構成とし、印字
サイクルの動作開始に伴ってリセットレバーを解放位置
へ移行させ、エンドマークの最終印字サイクル終了時に
当該リセットレバーを錠止位置へ復帰させる構成として
もよく、本考案は上記実施例構成に限定されるものでは
ない。
[考案の効果] 以上のように、本考案の安全装置によれば、プリンタの
不使用時に、揺動フレームに対して衝撃等の外力が加わ
って、誤って下降位置に押下げられても、錠止部材が位
置設定部材を錠止状態に保持する構成としたので、下降
位置に拘束される事態を確実に防止できる。しかも、当
該錠止部材は、錠止解除駆動手段により印字サイクル動
作に関連して解放位置へ自動的に移行する構成としたの
で、操作者によって特別に解除操作を行なう必要がな
く、自動的になされるものであり、優れた操作性、作動
の安定性が得られ、構造が簡単で安価に提供できる等、
種々の効果を奉する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第15図は本考案の前提構成をなす紙押え機
構を有するプリンタとして、チェックライタに具体化し
たシリアルプリンタの概要を示すもので、第1図はチェ
ックライタの外観斜視図、第2図はシリアルプリンタの
上面図、第3図は第2図の3−3線に沿う縦断面図、第
4図は第3図の4−4線に沿う部分断面図、第5図は第
2図の正面図、第6図は主軸、主カム部材、主ギア等の
要部拡大説明図、第7図は第2図の背面図、第8図は第
7図に示すセットレバーの部分拡大説明図、第9図は第
7図の動作説明図、第10図及び第11図は、それぞれ第9
図に示すセットレバー部分の拡大動作説明図、第12図は
紙送り機構部分図、第13図及び14図はそれぞれ第7図の
部分どうさ説明図、第15図は当該プリンタの各動作のタ
イミングチャート、第16図は本考案の安全装置の実施例
の概要図、第17図は第16図に示す安全装置の錠止動作を
示す説明図、第18図は安全装置の駆動カム部材の拡大
図、第19図は駆動カム部材を設けた主軸部分の部分破断
正面図、第20図は第19図の右側面図、第21図ないし第24
図は印字サイクル動作における安全装置の一連の動作を
示す説明図、第25図はリセットレバーのタイミングチャ
ート図である。 48:主軸 50:主カム部材 51:カムフォロア 122:セットレバー 122a:第1の段部 122b:第2の段部 122d:側縁部 136:スットプピン 140,142:板バネ 200:リセットレバー 201:駆動カム部材

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定フレームと、 活字輪を有するとともに当該固定フレームとの間に用紙
    挿入路を形成し固定フレームに対して昇降動作して用紙
    挿入路に介挿された用紙上に印字を遂行する揺動フレー
    ムと、 当該揺動フレームに設けられ、前記揺動フレームが上昇
    位置にあるとき用紙から離間して用紙解放状態を呈し、
    揺動フレームが下降位置にあるとき用紙押え状態を呈す
    る紙押えローラと、 前記固定フレームと揺動フレームとの間においてその一
    方のフレームに設けられ、第1及び第2の位置に切換移
    動可能な位置設定部材と、 前記固定フレームと揺動フレームの他方に設けられ、前
    記位置設定部材と共働し、当該部材の第1の切換位置に
    おいて揺動フレームの上昇位置への揺動を許容するとと
    もに当該部材の第2の切換位置において位置設定部材と
    係合して揺動フレームを下降位置に保持する保持部材
    と、 前記位置設定部材を第2の切換位置へ向って押圧し、前
    記揺動フレームの下降動作に伴って当該保持部材と係合
    させる押圧手段と、よりなる紙押え機構を有するプリン
    タにおいて、当該プリンタの不使用状態において前記位
    置設定部材と対応する錠止位置におかれ、揺動フレーム
    が外力により下降位置に移動させられた際に、前記押圧
    手段の作用に抗して当該位置設定部材の第2切換位置へ
    の移動を阻止するように揺動フレームと固定フレームの
    いずれか一方に設けた錠止部材と、当該錠止部材をプリ
    ンタの使用開始にあたって前記錠止位置より位置設定部
    材と対応しない解放位置へ印字サイクル動作に関連して
    移動させる錠止解除駆動手段とを備えてなる安全装置。
  2. 【請求項2】前記錠止解除駆動手段は、印字サイクル動
    作の各動作に対応して回転動作する駆動カム部材よりな
    り、各サイクル動作の終期において、前記錠止部材の、
    錠止位置への復帰を許容してなる実用新案登録請求の範
    囲第1項記載の安全装置。
  3. 【請求項3】前記位置設定部材が第2の切換位置にある
    ときに解放位置より錠止位置に向って復帰する前記錠止
    部材の移動軌跡に臨む係止部を当該位置設定部材に設
    け、当該係止部との係合により、錠止部材の、錠止位置
    への復帰を阻止可能としてなる実用新案登録請求の範囲
    第2項記載の安全装置。
JP4029787U 1987-03-19 1987-03-19 紙押え機構を有するプリンタの安全装置 Expired - Lifetime JPH0636940Y2 (ja)

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