JPH0636397B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JPH0636397B2
JPH0636397B2 JP62159061A JP15906187A JPH0636397B2 JP H0636397 B2 JPH0636397 B2 JP H0636397B2 JP 62159061 A JP62159061 A JP 62159061A JP 15906187 A JP15906187 A JP 15906187A JP H0636397 B2 JPH0636397 B2 JP H0636397B2
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bimetal switch
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diode
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正澄 高倉
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、バイメタルスイッチを利用した放電灯点灯装
置の始動装置に関するものである。
〔背景技術〕
従来、蛍光灯等の放電灯点灯装置は、グローランプを使
用したものが多く、この種のものは、グロー放電を行わ
なければならないので、放電灯が点灯するまでに時間が
かかる上に、グローランプの寿命が極めて短いという欠
点があり、また、この点灯するまでの時間を短縮するた
めに半導体スイッチング素子とパルストランスとを組み
合せてなる、いわゆる電子スタータが提案されている
が、価格が非常に高いものである。
このような欠点を改善するために、最近、バイメタルス
イッチを利用した放電灯点灯装置の始動装置に関するも
のが種々提案されている。
第7図は始動装置にバイメタルスイッチを利用した従来
の基本的な構成例を示し、第8図はこのバイメタルスイ
ッチの構造を示すもので、交流電源Eの両端に誘導性限
流要素CHを介して放電灯Lを接続し、この放電灯Lの
フィラメントの非電源側端子間(a−d)に正特性感熱
素子PTCを介して、第1のダイオードD1 と第8図に
示す常閉の始動用バイメタルスイッチSW1 との直列回
路を接続して予熱径路を形成している。そして、前記第
1のダイオードD1 と並列に、始動用バイメタルスイッ
チSW1 のバイメタル片B1 と熱的に結合して設けら
れ、このバイメタル片B1 を加熱して開離方向(第8図
中矢印で示す)に湾曲させ接点S1 ,S2 を開離させる
主ヒータH1 と、ツェナーダイオードDZ1との直列回路
を接続して開路手段を形成すると共に、前記主ヒータH
1 とツェナーダイオードDZ1との接続点cと前記始動用
バイメタルスイッチSW1 の他端dとの両端間に、第2
のダイオードD2 と限流抵抗R1 との直列回路を介し
て、前記始動用バイメタルスイッチSW1 のバイメタル
片B2 と熱的に結合して設けられ、このバイメタル片B
2 を閉成方向(第8図中矢印で示す)に湾曲させ接点S
1 ,S2 を閉成させる補助ヒータH2 を接続して再閉路
手段を形成している。
上記の構成において、交流電源Eを投入すると電源電圧
の正の半サイクル(端子aの方が端子dより電圧が高い
期間)では、誘導性限流要素CHを介して、放電灯Lの
フィラメントの非電源側端子間(a−d)に端子aから
正特性感熱素子PTC→第1のダイオードD1 →始動用
バイメタルスイッチSW1 →端子dに至る予熱径路が形
成され、この予熱径路に半波電流が流れて放電灯Lの両
フィラメントを予熱すると共に、この予熱径路にて前記
主ヒータH1 および補助ヒータH2 への電源給電端(b
−d)が短絡されることにより、両ヒータH1,H2 には
電流が流れず発熱しない。次に負の半サイクルでは、端
子dから始動用バイメタルスイッチSW1 →主ヒータH
1 →ツェナーダイオードDZ1→正特性感熱素子PTC→
端子aに至る直列回路に電流が流れ、この電流により主
ヒータH1 が加熱され発熱する。このとき補助ヒータH
2 は第2のダイオードD2 により電流の流入が阻止され
るため発熱しない。
このように放電灯始動時には、正の半サイクルにて両フ
ィラメントを予熱し放電灯の始動準備を行うと共に、負
の半サイクルにて主ヒータH1 に電流を流して加熱しこ
の主ヒータH1 を発熱させる開路手段により、前記始動
用バイメタルスイッチSW1 を開離方向に徐々に湾曲さ
せるのである。そして、この繰り返しを何サイクルか行
った所定時間経過後(例えば0.5〜0.8秒程度)
に、始動用バイメタルスイッチSW1 を開離するように
予め設定しておけば、フィラメントを予熱電流にて十分
予熱した後に、この始動用バイメタルスイッチSW1 が
開離して、フィラメントの予熱電流が瞬時に遮断され
る。そして、この瞬時の電流変化により前記誘導性限流
要素CHの両端に過渡的なパルス状高電圧が発生し、こ
の電圧が放電灯Lの両端に印加され、放電灯Lが点灯す
る。ここで、正特性感熱素子PTCは、常温初期値が低
く、点灯するまでの上記所定時間に流れる電流による発
熱での抵抗値の増加が殆どないように設定されているの
で、上記動作に何等影響を与えるものではない。
放電灯Lが点灯すると、フィラメントの非電源側端子間
(a−d)はランプ電圧となる。このランプ電圧にて給
電される回路は、始動用バイメタルスイッチSW1 が開
離状態のために、端子aから正特性感熱素子PTC→端
子b→第1のダイオードD1 →主ヒータH1 →端子c,
(及び端子b→ツェナーダイオードDZ1→端子c)→第
2のダイオードD2 →限流抵抗R1 →補助ヒータH2 →
端子dに至る保持手段としての直列回路を形成し、この
直列回路に正の半サイクルのみ電流が流れる。この電流
により発熱する両ヒータH1 ,H2 の発熱量は、予め主
ヒータH1 の両端電圧をツェナーダイオードDZ1にて定
電圧化し、主ヒータH1 の発熱量が補助ヒータH2 の発
熱量より大きく設定されている。
従って、上記のような電力を主ヒータH1 に供給する保
持手段により、主ヒータH1 と熱的に結合しているバイ
メタル片B1 の開離方向(第8図中矢印で示す)の変位
量が、補助ヒータH2 と熱的に結合しているバイメタル
片B2 の閉成方向(第8図中矢印で示す)の変位量より
大きくなり、始動用バイメタルスイッチSW1 は開離状
態を保持して放電灯Lは安定に点灯維持される。ここ
で、正特性感熱素子PTCは、点灯中に流れる電流によ
る発熱が少なく、上記動作に何等影響を与えるものでは
ない。
次に、一度交流電源Eを遮断して放電灯Lを消灯した後
すぐに交流電源Eを再投入したり、始動失敗等の再始動
時には、始動用バイメタルスイッチSW1 の動作状態が
急には変化することができず、直前の開離状態を短時間
持続する。このため端子aから正特性感熱素子PTC→
端子b→第1のダイオードD1 →主ヒータH1 →端子
c,(及び端子b→ツェナーダイオードDZ1→端子c)
→第2のダイオードD2 →限流抵抗R1 →補助ヒータH
2 →端子dに至る直前の点灯状態と同じ直列回路に電流
が流れる。この再始動時には、フィラメントの非電源側
端子間(a−d)の電圧がランプ電圧より高い略電源電
圧Eとなり、この電圧の上昇により前記直列回路に流れ
る電流は点灯中より増加する。そのため直列に介挿され
ている補助ヒータH2 の発熱量は点灯中よりかなり増加
し、主ヒータH1 は両端電圧をツェナーダイオードDZ1
にて定電圧化されて点灯中と略一定の発熱量となる。こ
のときの補助ヒータH2 の発熱量が主ヒータH1 の発熱
量より大きくなるように設定されている。
従って、始動用バイメタルスイッチSW1 の動作はこれ
らの発熱量の差により決る。即ち、補助ヒータH2 と熱
的に結合しているバイメタル片B2 の第8図示の矢印方
向への変位量が、主ヒータH1 と熱的に結合しているバ
イメタル片B1 の第8図示の矢印方向への変位量より大
きくなることにより再び閉成する。そして、始動用バイ
メタルスイッチSW1 が閉成すると、補助ヒータH2 に
電流が流れなくなり、既に説明した始動時と同じ状態に
戻り始動の動作を繰り返した後に、放電灯Lは点灯に至
る。ここで、正特性感熱素子PTCは、再始動中に上記
直列回路に流れる電流が少なく上記動作に何等影響を与
えるものではない。
次に、放電灯Lが寿命に至った場合には、放電灯Lが点
灯不能のために、始動および再始動の状態を何回も繰り
返すことになる。この始動および再始動の状態を長期間
継続すると、端子(a−b)間に介挿された正特性感熱
素子PTCの発熱により徐々に抵抗値が増加して行き、
両フィラメントに流れる予熱電流を徐々に減少させ、誘
導性限流要素CHの異常温度上昇を防止できる。また、
回路部品の故障や始動用バイメタルスイッチSW1 の接
点S1 ,S2 の溶着等により、常に大電流(例えば半波
電流の流れる予熱状態等)が流れ続ける場合において
も、同様に正特性感熱素子PTCの抵抗値が増加して行
くことにより、誘導性限流要素CHの異常温度上昇を防
止することができる。
以上の従来例は既に発明者らが特願昭58−13962
5号に述べている。
しかしながら、現実的には形状、価格、回路抵抗、性能
等で、正特性感熱素子PTCの抵抗値を、理想的な無限
大に近い値まで上昇させることができず、ある値にて安
定してしまうために、放電灯Lが寿命に至った場合にす
みやかに始動用バイメタルスイッチSW1 の開閉動作を
確実に停止させ、誘導性限流要素CHの異常温度上昇を
防止するという一連の保護動作が後述する理由によりで
きなくなる。
第9図のaは、正特性感熱素子PTCの表面温度(略P
TC温度)と正特性感熱素子PTCの発熱量(略PTC
発熱量)の関係を示すもので、bは正特性感熱素子PT
Cの放熱量(略PTC放熱量)の関係を示す。この特性
により実線で示すaの発熱量と破線で示すbの放熱量と
の平衡する点であるc点のPTC温度Tc〔℃〕で安定
することが分る。第10図はPTC温度と正特性感熱素
子PTCの抵抗値(略PTC抵抗値)の関係を示すもの
で、前記PTC温度Tc〔℃〕に対応するPTC抵抗値
Rc〔Ω〕であることを示している。このように、PT
C抵抗値は、理想的な無限大に近い値まで上昇すること
ができず、所定の抵抗値Rcにて安定してしまう。
従って、閉成している始動用バイメタルスイッチSW1
→主ヒータH1 →ツェナーダイオードDZ1→抵抗値Rc
にて安定している正特性感熱素子PTCとの直列回路に
僅かな電流が流れ、この僅かな電流により主ヒータH1
が徐々に発熱し、この主ヒータH1 と熱的に結合される
バイメタル片B1 が徐々に開離方向に湾曲し、ついには
始動用バイメタルSW1 が開離状態に至るのである。
次に、前記始動用バイメタルスイッチSW1 が開離する
と、すでに説明した再始動の状態になり正特性感熱素子
PTCを含む回路抵抗が、先の閉成時より増すために正
特性感熱素子PTCの発熱量が減少し、これによるPT
C温度の低下に伴って徐々にPTC抵抗値も減少する。
このPTC抵抗値が減少すると、正特性感熱素子PTC
の両端電圧も減少し、この減少分に応じて端子(b−
d)間電圧が上昇する。この電圧が上昇すると、すでに
説明した再始動の状態と同様の動作により、開離方向に
湾曲させる主ヒータH1 の発熱量より閉成方向に湾曲さ
せる補助ヒータH2 の発熱量の方が大きくなり、始動用
バイメタルスイッチSW1 は再び閉成する。
このような始動用バイメタルスイッチSW1 の開閉動作
の繰り返しが、放電灯Lの寿命時に発生するために、長
期間放置しておくとバイメタル接点S1 ,S2 の過大な
消耗、転移を生じ、ついに始動用バイメタルスイッチS
W1 が使用不能の状態に至り、新しい放電灯Lと交換し
ても、もはや放電灯点灯装置として再使用することがで
きないという問題がある。
更に、第11図は上記問題点を改善するための一例(例
えば発明者らの出願した特願昭58−139626号参
照)を示すもので、前記第7図と異なる構成は、閉成方
向に湾曲させる補助ヒータH2 と限流抵抗R1 との直列
回路に常閉の保護用バイメタルスイッチSW2 を直列に
接続し、これらの両端(e−d)に前記保護用バイメタ
ルスイッチSW2 を開離方向に湾曲させる保護用ヒータ
H3 と限流抵抗R2 との直列回路を接続したことであ
る。
これにより、放電灯Lの寿命時に発生する始動用バイメ
タルスイッチSW1 の開閉動作の繰り返しにより、保護
用ヒータH3 は、補助ヒータH2 と同様に発熱する。そ
して、所定時間経過した後に保護用ヒータH3 の発熱に
より保護用バイメタルスイッチSW2 が開離され、補助
ヒータH2 への電流を遮断する。この補助ヒータH2 の
温度が低下すると、バイメタル片B2 が元の湾曲してい
ない状態に復帰し、始動用バイメタルスイッチSW1 が
開離状態となる。このとき端子bから第1のダイオード
D1 →主ヒータH1 →端子c,(及び端子b→ツェナー
ダイオードDZ1→端子c)→第2のダイオードD2 →端
子e→保護用ヒータH3 →限流抵抗R2 →端子dに至る
直列回路に電流が流れて、主ヒータH1 の発熱を継続す
る。このため始動用バイメタルスイッチSW1 の開離状
態を安定に保つことができ、始動、再始動の繰り返し動
作を停止させることができる。
しかしながら、このような構成にあっては、保護用バイ
メタルスイッチSW2 を必要とするために、始動用バイ
メタルスイッチSW1 と合せてバイメタルスイッチを2
個使用することとなり、始動装置の構造が複雑で加工工
数の増加を招くと共に、大形で高価なものになるという
問題がある。
また、交流電源Eの投入から所定時間継続した後に補助
ヒータH2 への電流を遮断して発熱を停止する手段とし
ては、上記以外にも一般的なCRタイマ等を用いる構成
もあるが、部品点数の増加により大形となり更に価格的
にも高価になるという問題がある。
〔発明の目的〕
本発明は、上記問題点を改善するためになされたもの
で、その目的とするところは、放電灯の寿命時の保護動
作を、正特性感熱素子を用いて確実に行うことができる
放電灯点灯装置を提供することにある。
〔発明の開示〕
本発明は、放電灯の寿命時に、正特性感熱素子の発熱に
よる表面温度の上昇及び抵抗値の増加の動作に応動し
て、主ヒータに流れる電流を分流し減少させる分流用抵
抗等の分流手段を、主ヒータと並列関係に接続して、始
動用バイメタルスイッチを確実に閉成状態に保持するも
のである。従って、放電灯の寿命時に発生する始動用バ
イメタルスイッチの開閉動作の繰り返しを、閉成状態を
維持して確実に停止させ、バイメタル接点の過大な消
耗、転移を確実に防止し、始動用バイメタルスイッチの
長寿命化を大幅な部品点数の増加や大幅な価格の上昇を
伴うことなく行えると共に、回路設計上の自由度を大幅
に向上させることができるものである。
(実施例) 以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
第1図は本発明の第1の実施例を示すもので、前記第7
図に示す従来例と異なる構成は、第1のダイオードD1
の両端に分流用抵抗R3 を接続して構成したことで、他
の構成は前記従来例と同様であるので、同等構成に同一
符号を付すことにより説明を省略する。
第2図は放電灯不点時の経過時間と、主ヒータH1 に流
れる電流の変化を示す。ここで、aは分流用抵抗R3 を
接続しない従来例の主ヒータH1 に流れる電流変化特性
を示し、bは分流用抵抗R3 を接続する本実施例の主ヒ
ータH1 に流れる電流変化特性を示し、Icは始動用バ
イメタルスイッチSW1 の開離状態を維持するに必要な
主ヒータH1 の電流値を示す。
まず初めに、始動時、点灯時、再始動時の動作について
説明する。この動作時はすでに説明したように短時間で
あるため正特性感熱素子PTCは殆ど自己発熱せず、こ
のため抵抗値は低抵抗(例えば数Ω〜数+Ω)に設定し
た常温初期値と殆ど変化していない。また各ヒータH1
,H2 の抵抗値と分流用抵抗R3 の抵抗値(例えばい
ずれも数kΩ)等と比較すると、前記正特性感熱素子P
TCの常温初期値の抵抗値ははるかに少なく、正特性感
熱素子PTCを省略して回路動作の説明を行っても、そ
の影響は極めて少なく問題はない。始動時は、始動用バ
イメタルスイッチSW1 が閉成しているために、端子
(a−d)間の電圧が直接主ヒータH1 と分流用抵抗R
3 とに等しく印加される。このため第1のダイオードD
1 の両端に接続された分流抵抗R3 と主ヒータH1 に流
れる電流は、各々の抵抗値により決る電流が流れる。従
って、主ヒータH1 に流れる電流は分流用抵抗R3 によ
る影響を全く受けない。
次に、点灯時および再始動時は、始動用バイメタルスイ
ッチSW1 が開成しているために、端子aから正特性感
熱素子PTC→端子b→第1のダイオードD1 (及び分
流用抵抗R3 )→主ヒータH1 →端子c,(及び端子b
→ツェナーダイオードDZ1→端子c)→第2のダイオー
ドD2 →限流抵抗R1 →補助ヒータH2 →端子dに至る
直列回路に電流が並列接続した分流用抵抗R3 には、こ
の第1のダイオードD1 により両端を短絡されているた
め殆ど電流が流れず、よって前記分流用抵抗R3 は回路
動作に何等の影響も与えない。
このように短時間で放電灯Lが正常に点灯する期間(第
2図に示す時刻t0 〜時刻t1 )では、正特性感熱素子
PTCの抵抗値が殆ど上昇しないために、主ヒータH1
に流れる電流は、第2図に示す分流用抵抗R3 を接続し
ない従来例の主ヒータH1 に流れる電流の電流変化特性
aの電流値I1 と同様となる。
次に、放電灯Lが寿命に至った場合には、放電灯Lが点
灯不能のために、始動および再始動の状態を何回も繰り
返すことになる。この始動および再始動の状態を長期間
継続すると、端子(a−b)間に介挿された正特性感熱
素子PTCの自己発熱により徐々に抵抗値が増加して行
き、第2図に示す時刻t3 にてその発熱量と放熱量が平
衡して高抵抗値で安定する。このとき主ヒータH1 に流
れる電流は後述する理由により、分流用抵抗R3 を接続
しない従来例では、第2図に示す電流変化特性aの時刻
t3 に対応する電流値Ia3 が流れるのであるが、分流
用抵抗R3 を接続する本実施例にあっては、同図に示す
電流変化特性bの時刻t3 に対応する電流値Ib3 が流
れ、前記電流値Ia3 より少なくなる。このようにし
て、主ヒータH1 に流れる電流の電流値Ib3 を所定の
電流値Icより減少させて、始動用バイメタルスイッチ
SW1 の開離状態を維持する。
上記電流値Ia3 〔A〕>電流値Ib3 〔A〕となる関
係を以下に説明する。
第2図に示す時刻t3 以後の正特性感熱素子PTCは、
その発熱量と放熱量が平衡してPTC抵抗値が高抵抗と
なり、回路動作に影響を及ぼす。
このため第1図において、主ヒータH1 に供給される電
力WH1は次式で示される。
主ヒータH1に印加される電圧は(v)、a−d間電圧
V1とh1,rp,r3より、 v=V1×(r3×h1/r3×h1) ÷((rp+(r3×h1/r3×h1)) v=V1×(r3×h1) ÷(rpr3+(rpr1+r3×h1)式第1
のダイオードD1が分流用抵抗R3と並列に接続されて
いるため、主ヒータH1には半波しか電圧が印加されな
い。従って、 WH1=v2/2h1 =式の2乗/2h1 =v2×h1 ÷(rp+h1+rp×h1/r3)2 ここで、rp×h1/r3=Kとすると、 =(V21/2)×h1/(rp+h1+K)2…… 但し、k=rp×h1/r3 …… ここで、 ・V1 は端子(a−d)間電圧〔V〕 ・h1 は主ヒータH1 の抵抗値〔Ω〕 ・rpは正特性感熱素子PTCの抵抗値〔Ω〕 ・r3 は分流用抵抗R3 の抵抗値〔Ω〕 上記の関係式により、従来例に示す分流抵抗R3を接続
しない時の主ヒータH1 に供給される電力WH1′は、r
3 =∞を代入することで求めることができる。
k=rp×h1 /r3 =0 WH1′=(V21/2)×h1 /(rp+h1 )2…… 従って、主ヒータH1 に供給される電力WH1は、上記
式に示すk値が抵抗R3 の値によって変化し、抵抗値r
3 の増加に伴ってk値が減少して電力WH1は増加する。
そして、主ヒータH1 に供給される電力WH1が最大にな
るのは、k値が零のときで、上記式に示す従来例の分
流抵抗R3を接続しない時の主ヒータH1 に供給される
電力WH1′である。
このように分流用抵抗R3 の抵抗値r3 を零に近づけ
て、主ヒータH1 に供給される電力WH1を零に近い値と
することから、逆に抵抗値r3 を無限大にして電力WH1
を最大電力WH1′とすることまでを、分流用抵抗R3 の
抵抗値r3 により自由に設定できる。このため、第2図
に示す電流値Ib3 を従来例の電流値Ia3 より小さく
設定できると共に、始動用バイメタルスイッチSW1 の
開離状態を維持するに必要な主ヒータH1 の電流値Ic
より小さく設定できる。
従って、放電灯Lが寿命に至り、正特性感熱素子PTC
の発熱により抵抗値が増加した後には、上記のように分
流用抵抗R3 を用いることで、主ヒータH1 に流れるの
電流を、常に始動用バイメタルスイッチSW1 の開離状
態を維持するに必要な電流値Icをより小さく設定るこ
とができ、前記始動用バイメタルスイッチSW1 を徐々
に湾曲のない初期の閉成状態に常に戻すことができると
共に、正特性感熱素子PTCを含む回路の抵抗が減少す
ることにより、電流が増加して自己発熱量も増加し、更
に正特性感熱素子PTCの抵抗値を増すことができる。
このように、始動時、点灯時、再始動時の動作には何等
影響を与えない分流用抵抗R3 を、第1のダイオードD
1 の両端の接続して用いることにより、放電灯Lの寿命
時に発生する始動用バイメタルスイッチSW1 の開閉動
作の繰り返しを、閉成状態を維持して確実に停止させる
ことができるので、バイメタル接点S1 ,S2 の過大な
消耗、転移を確実に防止し、始動用バイメタルスイッチ
SW1 の長寿命化を大幅な部品点数の増加や大幅な価格
の上昇を伴うことなく行えると共に、回路設計上の自由
度を大幅に向上させることができ,しかも放電灯Lの点
灯時に分流用抵抗R3 による電力損失を殆ど零にするこ
とができるという効果がある。
第3図は本発明の第2の実施例を示すもので、前記第1
の実施例と異なる構成は、第1のダイオードD1 の両端
に分流用抵抗R3 を接続する代りに、素子の温度が上昇
すると抵抗値が減少する負特性感熱素子NTCを接続
し、しかも正特性感熱素子PTCと熱的に結合して設け
たことである。
従って、正特性感熱素子PTCの表面温度の変化に応じ
て、全く逆の動作により抵抗値を増減する負特性感熱素
子NTCを設けることにより、放電灯L寿命時には、こ
の負特性感熱素子NTCの抵抗値が大幅に低下すること
で、主ヒータH1 に流れる電流を、始動用バイメタルス
イッチSW1 の開離状態を常に維持するに必要な第2図
に示す電流値Icより小さく設定することが容易に行え
る。
次に、第4図は本発明の第3の実施例を示すもので、前
記第1の実施例と異なる構成は、第1のダイオードD1
と主ヒータH1 との直列回路の両端(b−c)に、前記
ツェナーダイオードDZ1と逆直列にツェナーダイオード
DZ2を接続したことである。
従って、分流用抵抗R3 の接続にて低下する第1のダイ
オードD1 を両端電圧より、前記ツェナーダイオードD
Z2のツェナー電圧を高く設定することにより、放電灯L
寿命時には主ヒータH1 に電流が全く流れず、更に確実
に始動用バイメタルスイッチSW1 の開閉動作の繰り返
しを、開成状態を維持して確実に停止させることができ
る。また、前記ツェナーダイオードDZ2のツェナー電圧
を適当に設定して主ヒータH1 に印加される電圧を分圧
にすることにより、放電灯L寿命時の主ヒータH1 に流
れる電流を、始動用バイメタルスイッチSW1 の開離状
態を常に維持するに必要な第2図に示す電流値Icより
小さく設定することが容易に行える。
〔発明の効果〕
本発明は、上記のように、主ヒータの電流が始動用バイ
メタルスイッチの開離状態を維持するに必要な電流値よ
り小さくなるように第1のダイオードと並列に分流用抵
抗を接続する構成を具備したことにより、放電灯の寿命
時に発生する始動用バイメタルスイッチの開閉動作の繰
り返しを、閉成状態を維持して確実に停止させることが
できるので、バイメタル接点の過大な消耗、転移を確実
に防止し、始動用バイメタルスイッチの長寿命化を大幅
な部品点数の増加や大幅な価格の上昇を伴うことなく行
えると共に、回路設計上の自由度を大幅に向上させるこ
とができるという顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の第1の実施例を示す回路構成図、第2
図は同上の動作説明図、第3図は本発明の第2の実施例
を示す回路構成図、第4図は本発明の第3の実施例を示
す回路構成図、第5図及び9図は従来例を示す回路構成
図、第6図は同上のバイメタルスイッチの要部斜視図、
第7図及び第8図は同上の動作説明図である。 E……交流電源、CH……誘導性限流要素、L……放電
灯、PTC……正特性感熱素子、SW1 ……始動用バイ
メタルスイッチ、H1 ……主ヒータ、H2 ……補助ヒー
タ、R3 ,NTC,TP,Q……分流手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電灯の両フィラメントの非電源側端間に
    正特性感熱素子を介して接続される第1のダイオードと
    常閉の始動用バイメタルスイッチとの直列回路と、前記
    第1のダイオードと並列に接続される始動用バイメタル
    スイッチを開離方向に湾曲させる主ヒータと定電圧ダイ
    オードとの直列回路と、この第1のヒータと定電圧ダイ
    オードとの接続点と始動用バイメタルスイッチの他端と
    の間に第2のダイオードとインピーダンス要素との直列
    回路を介して接続される始動用バイメタルスイッチを閉
    成方向に湾曲させる補助ヒータとを含み、放電灯点灯時
    には前記始動用バイメタルスイッチを開離状態に保持し
    得る電力を主ヒータに供給し、放電灯不点灯時に前記始
    動用バイメタルスイッチを再度閉成状態にし得る電力を
    前記補助ヒータに供給して形成される始動装置と、前記
    放電灯と交流電源の間に介挿される誘導性限流要素とを
    備えて成る放電灯点灯装置において、前記主ヒータの電
    流が始動用バイメタルスイッチの開離状態を維持するに
    必要な電流値より小さくなるように前記第1のダイオー
    ドと並列に分流用抵抗を接続したことを特徴とする放電
    灯点灯装置。
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