JPH0636389A - タイマー機能付記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】前の番組に延長等のずれが生じても、その後の
番組に対する予約時間をずらすことができ、タイマー録
画の信頼性と取扱いを容易にする。 【構成】タイマー予約情報記憶部３１にタイマー予約番
組のチャンネル情報、タイマー実行開始時刻、終了時刻
情報等が記録されており、第２の比較手段は、タイマー
実行開始時刻に先行する時点で、タイマー管理ＣＰＵ２
１は、選局を行いそのチャンネルの放送信号状態（例え
ば音声多重）を識別する。タイマー実行開始時刻になる
と、再度放送信号状態を識別し、放送信号状態が変わっ
ていればタイマー実行を開始させるが、変わっていなけ
れば、前番組が延長されているものと判定し、放送信号
状態が変化するまでの時間を計測し、タイマー実行開始
時刻及び終了時刻を修正する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、タイマー機能付記録
再生装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ビデオテープレコーダ（以下ＶＴＲと記
す）には、予約録画を行うためにタイマー機能が組み込
まれている。通常のＶＴＲのタイマー機能は、タイマー
実行開始時刻を設定しておくと、タイマー実行開始時刻
のデータと現時刻のデータが比較器において比較され、
両データが一致したときに自動的にＶＴＲを録画モード
にするようになっている。録画時間は、自動的に１時間
が設定されるものもある。勿論、終了時刻も設定するこ
とができ、録画モードにおいて終了時刻のデータと現時
刻のデータとが一致すると、ＶＴＲを停止モードにする
ことができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ＶＴＲのタイマー予約
録画に関して問題となるのは、例えば野球中継等が３０
分ほど延長されて、野球番組の後の番組（例えば１時間
番組）を予約していたにもかかかわらず、実際の放送時
間と予約時間との間にずれが生じた場合である。タイマ
ー予約録画を行うには、タイマー実行開始時刻と、終了
時刻と、入力チャンネル、テープスピード等が予め設定
されるが、前の番組が延長されると、その後の番組の時
間に合わせた正確な録画ができないことになる。

【０００４】そこでこの発明は、前の番組に延長等のず
れが生じても、その後の番組に対する予約時間をずらす
ことができ、タイマー録画の信頼性と取扱いを容易にし
たタイマー機能付記録再生装置を提供することを目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、選局手段及
びこの選局手段からの出力を処理する信号処理手段と、
タイマー予約番組のチャンネル、タイマー実行開始時刻
等の情報を記憶したタイマー予約情報記憶手段と、前記
タイマー実行開始時刻よりも一定時間先行した先行時刻
の情報と現在時刻の情報を比較し、一致したときに前記
タイマー実行開始時刻に対応した前記チャンネルの情報
で前記選局手段に前置選局を行わせる手段と、前記選局
手段が前置選局を行った状態で前記信号処理手段の出力
信号を取り込み放送信号のタイプを検出した第１の識別
信号を得、保持する放送信号状態検出手段と、前記タイ
マー実行開始時刻の情報と現在時刻の情報を比較し、一
致したときに前記タイマー実行開始時刻に対応した前記
チャンネルの情報で前記選局手段に確認選局を行わせる
手段と、前記選局手段が確認選局を行った状態で前記放
送信号状態検出手段からの第２の識別信号と前記第１の
識別信号とが一致しているか否かを判断し、不一致の場
合はタイマー動作を開始させ、一致している場合は、こ
の一致状態の継続時間の計測を開始し、この継続時間に
相当する分前記タイマー実行開始時刻の情報修正を行
い、この修正後に修正されたタイマー実行開始時刻の情
報を用いて再度確認選局を行う手段とを備える。

【０００６】

【作用】上記の手段により、予約番組の前の番組放送信
号の特定信号状態を検出し、当該特定信号が検出される
限りは、予めタイマー実行開始時刻と終了時刻とを順次
シフトできるので、予約番組の前の番組が延長されたと
しても当該予約番組を確実に録画することが可能とな
る。

【０００７】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。

【０００８】図１はこの発明の一実施例である。１１は
ＶＴＲに内蔵されたチューナであり、ここでチャンネル
選択が行われ、チューナ１１から得られた中間周波信号
は、信号処理部１２に導かれ検波及び復調が行われ、端
子１３を介してモニタへ供給されると共に、記録のため
の記録処理部１４に供給される。記録処理部１４におい
ては、磁気テープへ記録するために周波数変換等が行わ
れる。

【０００９】チャンネルを切り換える場合には、操作入
力部２０（押しボタンあるいはリモートコントロール入
力）から選択チャンネル情報が与えられ、これが制御部
（ＣＰＵ）２１に入力される。するとＣＰＵ２１は、選
択チャンネル情報に応じた選局データをチューナに与
え、これによりチャンネル切り換えが行われる。

【００１０】次にタイマー機能について説明する。タイ
マー機能を動作させる場合には、タイマー情報記憶部３
１に、チャンネル情報と、タイマー実行開始時刻情報、
タイマー実行終了時刻情報等が、操作入力部２０からＣ
ＰＵ２１を通じて入力される。ここでタイマーモードに
すると、第１の比較手段３２、第２の比較手段３３、時
刻修正手段３４等がイネーブル状態となる。

【００１１】第１の比較手段３２は、タイマー予約情報
記憶部３１からの実行開始時刻情報と現在時刻出力手段
３５からの現在時刻情報との比較を始める。また第２の
比較手段３３は、現在時刻情報と時刻修正手段３４から
の先行時刻情報との比較を始める。ここで時刻修正手段
３４は、タイマー予約情報記憶部３１からの実行開始時
刻情報を修正して、例えば５分程度先行した時刻の情報
（先行時刻情報）にしている。

【００１２】従って、タイマーモードになると、第２の
比較手段３３から先に一致出力が得られることになる。
この一致出力は、ＣＰＵ２１に与えられる。するとＣＰ
Ｕ２１は、チューナ１１、信号処理部１２の電源をオン
にし、また対応するチャンネル情報をタイマー予約情報
記憶部３１から読み出し、チューナ１１に与える（前置
選局という）。信号処理部１２の出力信号は、放送信号
状態検出部３６に与えられている。

【００１３】放送信号状態検出部３６は、例えば現在の
放送が音声多重信号であり、副音声信号が放送されてい
るか、あるいはステレオ信号であるか、バイリンガル放
送信号であるか、モノラル信号であるかを識別できるも
のとする。この識別は、現在の音声多重信号処理回路を
利用することにより実現できる。コマーシャル等を検出
することもあるので、ある程度の連続性のあるものを識
別する。

【００１４】放送信号状態識別信号は、ＣＰＵ２１に与
えられる。今、ここではＣＰＵ２１には、放送信号状態
識別信号として例えば副音声信号の放送状態（ここでは
仮に野球中継の放送信号とする）が入力されたとする。
するとＣＰＵ２１は、一旦この識別信号を保持し、カウ
ンタを動作させて時間計測を行う。

【００１５】次に、５分ほど経過すると、第１の比較手
段３２から一致出力が得られることになる。ここで再度
ＣＰＵ２１は、放送信号状態検出部３６からの識別信号
を取り込み、以前保持した識別信号と同一か否かを判定
する。同一であれば、野球放送が継続していることであ
る。従って、タイマー予約情報記憶部３１のタイマー実
行開始時刻情報を例えば５分程度遅れた情報に修正し、
再度第１の比較手段３２に与える。この後、さらに５分
ほど経過すると、第１の比較手段３２から一致出力が得
られることになる。ここでまた、ＣＰＵ２１は、放送信
号状態検出部３６からの識別信号を取り込み、以前保持
した識別信号と同一か否かを判定する。この確認選局に
よって、識別信号が異なっていれば、次の番組、予約番
組が開始されたことであり、ＶＴＲ全体を実際のタイマ
ー録画動作状態にする。また、ＣＰＵ２１は、最低、タ
イマー実行開始時刻情報を修正した分、タイマー実行終
了時刻情報も遅れるように修正して記憶部３１に設定す
る。なお、ＣＰＵ２１は、第２の比較手段３３からの一
致情報を受けた後は、誤動作を防止するために時刻修正
手段３４を非動作状態の切り換えるようになっている。

【００１６】このようにすると、上記の例では、５分刻
みで前の番組が継続しているかどうかを判定し、前の番
組が継続していれば、予約番組の記録開始時刻及び終了
時刻をずらし、確実に予約番組を記録することができ
る。

【００１７】図２は、上記の説明の内容を時間の経過と
共に示している。図２（Ａ）の（ａ１）のようにタイマ
ー実行開始時刻が設定されていても、（ｂ１）のように
前の番組の延長があれば、これに追従して予約番組の録
画開始時刻及び終了時刻をずらすことができる。

【００１８】さらにこのシステムは、図２（Ｂ）に示す
ように、延長する可能性のある番組Ｘ１が存在し、この
番組Ｘ１と予約番組との間に番組Ｘ２が放送されるよう
な場合にも対応することができる。この場合には、時刻
修正手段３４の修正量が大きく設定される。例えば番組
Ｘ２の放送時間が３０分であれば、３５分程度に設定さ
れる。この設定は、操作入力部２０を介してＣＰＵ２１
に入力されるもので、修正量調整モードに切り換えて入
力すると、時刻修正手段３４にその修正量が設定され
る。

【００１９】この場合は、ＣＰＵ２１は、第２の比較手
段３３から一致出力が得られると、放送信号状態の識別
信号を受けとり、副音声信号の放送（例えば野球放送）
であるかどうかを判定する。野球放送であれば、時刻修
正手段３４の先行時刻情報を５分程度遅らせる。そして
５分後に、再度、ＣＰＵ２１は、第２の比較手段３３か
ら一致出力が得られると、放送信号状態の識別信号を受
けとり、副音声信号の放送（例えば野球放送）であるか
どうかを判定する。野球放送が続いていれば、カウンタ
を動作させて延長時間の計測を開始し、時刻修正手段３
４の先行時刻情報を３分程度遅らせる（野球放送が終了
している場合には、予定どうりタイマー録画を行えば良
いのであるから、待機状態となる）。この動作を繰り返
し、５分刻みで放送状態を検出し、放送番組がＸ２にな
ったことを検出するまでカウンタにより延長時間の計測
を行う。そして、番組Ｘ２になったことが検出される
と、カウンタの情報を用いて記憶部３１に記憶されてい
る予約番組に対するタイマー実行開始時刻情報と終了時
刻情報を修正して設定し直し待機状態となる。

【００２０】上記の放送信号状態検出方法は、音声多重
信号の種類を識別する方法であった。しかし、放送信号
の特有の信号内容を検出すれば良く、種々の利用が可能
である。音声多重信号の場合の利用方法としては、例え
ばバイリンガル放送信号を検出した場合は、洋画番組の
放送が開始されたことであるからこれを識別信号として
利用しても良い。したがって、識別信号の判定基準を操
作入力部２０、ＣＰＵ２１をとうして放送信号状態検出
部３６に切り換え設定できるようにすることも可能であ
る。

【００２１】また、映像信号の内容から判定するように
しても良い。野球放送の場合は、グリーンの色信号が多
いので、この色信号の％を設定し、ある程度以上のパー
センテージが検出されれば野球放送であると判定するよ
うにしても良い。判定期間として、数十フレームあるは
数秒が設定される。

【００２２】上記の説明では、１つの番組を予約するこ
とについて説明したが、同じチャンネルでさらに後の番
組を予約し、予約番組が複数存在することがある。この
ような場合は、同一チャンネルに関して複数の番組が予
約されている場合には、さらにその番組に対するタイマ
ー実行開始時刻、終了時刻の修正が行われる。修正量
は、先の予約番組を修正した量に準じて設定される。こ
れにより、その日（放送終了までを意味する）の同一チ
ャンネルの予約を番組のずれに応じて自動的にシフトす
る機能を設けることにより、各予約番組について実行時
刻を設定しなおす必要がなく、操作が極めて容易にな
る。

【００２３】上記の実施例では、予約番組の前の番組
（野球放送）が延長になるような場合、放送状態を検出
し、この放送状態が変化したときに番組が変わったもの
として判定している。しかし、この判定としては、コマ
ーシャルがスタートした場合も番組が変わったものと判
定することがある。ここで録画を開始すると、予約番組
の録画の先頭にコマーシャルが録画され、このコマーシ
ャルの時間分、時間がずれることがある。そこで、タイ
マー実行開始時刻と終了時刻を修正する場合、開始時刻
の修正量よりも終了時刻の修正量を多目にずらして録画
時間の不足が生じないようにしても良い。

【００２４】上記の実施例において、第２の比較手段３
３は、先行時刻と現時刻とを比較する機能をもつが、放
送局によっては、番組の予定時間を変更せずに厳密に守
る局も存在する。このような場合は、タイマー予約時刻
の変更を禁止する予約変更禁止手段４０を設けて、これ
によりＣＰＵ２１のプログラムルーチンの一部を抑制す
るようにしても良い。また、この予約変更禁止手段４０
は、すべてのチャンネルの番組に関して予約変更の禁止
を設定できるが、チャンネル毎にタイマー予約変更の禁
止を設定でき、同時にチャンネル情報を入力すれば、そ
のチャンネルに関してのみ予約変更の禁止を設定でき
る。ＣＰＵ２１は、予約番組とそのタイマー実行開始時
刻及び終了時刻情報、チャンネル情報等のテーブルを有
し、時刻の早い項目から待機状態に移るが、このとき次
のタイマー実行チャンネルを識別することができる。そ
こでこのチャンネル情報にフラッグを付加するようにし
ておけば、予約変更の禁止を判別できる。

【００２５】なお上記の実施例では、予約番組の前の番
組に放送時間の延長があった場合、予約番組についてタ
イマー実行開始時刻及び終了時刻を変更できる機能につ
いて説明した。しかしこれにさらに、次の機能が追加さ
れても良い。即ち、タイマー予約を行う場合、特定の曜
日の特定の時間の番組を予約することがある。このよう
な場合、先週は時間のずれがあったが、今週は前の番組
の延長がなく時間のずれが生じないことがある。そこ
で、週サイクルでタイマー予約されている予約番組につ
いては、本来設定されているタイマー実行開始時刻及び
終了時刻情報を記憶しておき、番組終了後に、タイマー
予約情報記憶部３１をリフレッシュし、元の情報に戻し
ておく機能を設けても良い。上記の説明ではわかりやす
くするために５分刻みとしたが、間隔はこれ以外であっ
ても良い。間隔によっては、誤動作、つまりコマーシャ
ルこまーを別番組と判断するために例えば３０秒刻みで
番組の連続性を調べコマーシャルを別番組と判断しない
ようにＣＰＵ２１が動作することも可能である。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
前の番組に延長等のずれが生じても、その後の番組に対
する予約時間をずらすことができ、タイマー録画の信頼
性と取扱いを容易にすることができる。

【００２７】

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す構成説明図。

【図２】図１の装置の動作例を説明するために示した説
明図。

【００２８】

【符号の説明】

１１…チューナ、１２…信号処理部、１４…記録処理
部、２０…操作入力部、２１…ＣＰＵ、３１…タイマー
予約情報記憶部、３２、３３…比較手段、３４…時刻修
正手段、３５…現在時刻出力手段、３６…放送信号状態
検出部、４０…予約変更禁止手段。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 選局手段及びこの選局手段からの出力を
   処理する信号処理手段と、 タイマー予約番組のチャンネル、タイマー実行開始時刻
   等の情報を記憶したタイマー予約情報記憶手段と、 前記タイマー実行開始時刻よりも一定時間先行した先行
   時刻の情報と現在時刻の情報を比較し、一致したときに
   前記タイマー実行開始時刻に対応した前記チャンネルの
   情報で前記選局手段に前置選局を行わせる手段と、 前記選局手段が前置選局を行った状態で前記信号処理手
   段の出力信号を取り込み放送信号のタイプを検出した第
   １の識別信号を得、保持する放送信号状態検出手段と、 前記タイマー実行開始時刻の情報と現在時刻の情報を比
   較し、一致したときに前記タイマー実行開始時刻に対応
   した前記チャンネルの情報で前記選局手段に確認選局を
   行わせる手段と、 前記選局手段が確認選局を行った状態で前記放送信号状
   態検出手段からの第２の識別信号と前記第１の識別信号
   とが一致しているか否かを判断し、不一致の場合はタイ
   マー動作を開始させ、一致している場合は、この一致状
   態の継続時間の計測を開始し、この継続時間に相当する
   分前記タイマー実行開始時刻の情報修正を行い、この修
   正後に修正されたタイマー実行開始時刻の情報を用いて
   再度確認選局を行う手段とを具備したことを特徴とする
   タイマー機能付記録再生装置。
2. 【請求項２】 前記した再度確認選局を行う手段は、前
   記タイマー実行開始時刻の情報を修正した場合、当該タ
   イマー実行開始時刻に対応する終了時刻の情報も時刻が
   遅れる方向へ修正する手段を含むことを特徴とする請求
   項１記載のタイマー機能付記録再生装置。
3. 【請求項３】 前記した再度確認選局を行う手段は、前
   記終了時刻の情報を修正する場合、前記タイマー実行開
   始時刻の修正量よりも多目に修正することを特徴とする
   請求項２記載のタイマー機能付記録再生装置。
4. 【請求項４】 前記した再度確認選局を行う手段は、１
   つの予約番組に関するタイマー予約時刻及び終了時刻の
   情報が修正された場合、その修正量に基づいて当該予約
   番組の後の予約番組に関するタイマー予約時刻及び終了
   時刻の情報をも修正する手段を含むことを特徴とする請
   求項１記載のタイマー機能付記録再生装置。
5. 【請求項５】 前記選局手段に前置選局を行わせる手
   段、放送信号状態検出手段の動作を禁止する予約変更禁
   止手段をさらに具備したことを特徴とする請求項１記載
   のタイマー機能付記録再生装置。
6. 【請求項６】 前記予約変更禁止手段は、さらに特定の
   チャンネルのみに関するタイマー予約の変更を禁止する
   ために、指定のチャンネル情報をも入力できることを特
   徴とするタイマー機能付記録再生装置。