JPH0636363U - 回転電機における冷却装置 - Google Patents
回転電機における冷却装置Info
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- JPH0636363U JPH0636363U JP7678192U JP7678192U JPH0636363U JP H0636363 U JPH0636363 U JP H0636363U JP 7678192 U JP7678192 U JP 7678192U JP 7678192 U JP7678192 U JP 7678192U JP H0636363 U JPH0636363 U JP H0636363U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】冷却媒体として油を使用する回転電機における
冷却装置において、冷却能力が高く、しかも回転数が下
がっても冷却能力が低下しないようにすることである。 【構成】ケーシング1の両側の各ブラケット2a,2b
の内側に複数の噴霧ノズル19を円周方向に配置して取
付ける。回転軸5に軸方向孔11を形成すると共に、そ
の両端部に前記軸方向孔11に通じる複数の半径方向孔
12を形成する。ポンプPの吐出力によって、各噴霧ノ
ズル19及び回転軸5の軸方向孔11に冷却油を圧送し
て、噴霧ノズル19からは、固定子8の端部に向けて冷
却油を噴霧させて直接吹き付けると同時に、回転軸5の
半径方向孔12から吐出される冷却油を回転子6及び他
の発熱部に直接に吹き付けて冷却させる。
冷却装置において、冷却能力が高く、しかも回転数が下
がっても冷却能力が低下しないようにすることである。 【構成】ケーシング1の両側の各ブラケット2a,2b
の内側に複数の噴霧ノズル19を円周方向に配置して取
付ける。回転軸5に軸方向孔11を形成すると共に、そ
の両端部に前記軸方向孔11に通じる複数の半径方向孔
12を形成する。ポンプPの吐出力によって、各噴霧ノ
ズル19及び回転軸5の軸方向孔11に冷却油を圧送し
て、噴霧ノズル19からは、固定子8の端部に向けて冷
却油を噴霧させて直接吹き付けると同時に、回転軸5の
半径方向孔12から吐出される冷却油を回転子6及び他
の発熱部に直接に吹き付けて冷却させる。
Description
【0001】
本考案は、回転電機の小型軽量化に対応して、冷却能力が高く、しかも回転数 が下がってもその冷却能力が低下しない回転電機における冷却装置に関するもの である。
【0002】
例えば、自動車部品の耐久試験のために「ねじり加振機」と称される装置を使 用して、この部品に種々の振動を加えて、その耐久性を確かめている。この「ね じり加振機」に使用されるモータは、種々の振動を発生させるために頻繁に正逆 回転して使用される。このように、頻繁に正逆回転して使用されるモータは、回 転子の慣性モーメントが小さいことが必要であるために、その外径の小さな小型 のものとなる。一般に、小型のモータは、単位面積当りの発熱量が多くなるため に、高い冷却能力が要求される。
【0003】 回転電機における従来の冷却装置の一つとして、図4に示されるものが知られ ている。この装置は、ケーシング31に水冷ジャケット32を装着して、この水 冷ジャケット32の内側に固定子33を取付け、前記ケーシング31の内部に冷 却油の循環路34を形成して、この循環路34の一部を前記水冷ジャケット32 内を通過せしめ、回転軸35に、反負荷側の端面に開口した軸方向孔36を形成 して、この軸方向孔36と前記循環路34とを連通させた構成である。また、回 転軸35における前記軸方向孔36の出口部分には、該回転軸35の回転によっ てポンプ作用を果たすポンプ部37が設けられている。そして、水冷ジャケット 32内に冷却水を通過させて、固定子コアを介して固定子33の発熱部を間接的 に冷却すると共に、回転軸35の回転による前記ポンプ部37のポンプ作用によ って、循環路34内において冷却油を循環させて、回転軸35及び回転子コアを 介して回転子の発熱部等を間接的に冷却しながら、水冷ジャケット32の部分に おいて加温された冷却油を冷却して、循環使用している。このように、本装置は 、固定子コア、或いは回転子コアを介して発熱部を間接的に冷却するために、冷 却能力が低いのに加えて、冷却油の循環は、ポンプ部37のポンプ作用に依存し ていて、このポンプ作用は、回転軸35の回転数に左右されるために、この回転 数が低くなると、冷却油による冷却作用は、急激に低下する欠点がある。
【0004】 また、図5に、従来の別の冷却装置が示されている。この装置は、ケーシング 41の内周面における固定子42が装着される部分に螺旋溝43を形成して、こ の螺旋溝43の一端を油入口44に連結すると共に、その他端を、回転軸45の 反負荷側の端面に開口するように形成された軸方向孔46に連結し、この回転軸 45に、前記軸方向孔46に通じる多数の油吐出孔47を形成した構成である。 この油吐出孔47は、回転軸45の軸方向に沿って所定の間隔をおいた部位に複 数のものが円周方向に沿って所定の間隔をおいて形成されている。そして、油入 口44から供給された冷却油は、前記螺旋溝43の部分を通過する際に、固定子 コアを介して固定子42の発熱部を間接的に冷却した後に、回転軸45の軸方向 孔46に流入し、この回転軸45の回転により前記油吐出孔47を通って軸方向 孔46内の冷却油が吐出されて、回転子48或いは固定子42の発熱部に直接に 吹き付けられて、当該部分が冷却される。回転子48或いは固定子42に直接に 吹き付けられた冷却油は、ケーシング41の底部に溜まって、油出口49から外 部に排出されて、冷却されることにより循環使用される。この冷却装置によれば 、回転子48或いは固定子42の発熱部を直接に冷却するために、水と油とによ り間接冷却を行う上記装置と比較すれば、冷却能力は高いが、回転軸45に形成 された油吐出孔47からの冷却油の吐出力は、該回転軸45の回転力に依存して いる。このため、回転軸45の回転数の低下により、冷却油の吐出力は急激に低 下して、その吹き付け部位が限られてしまう欠点がある。また、油吐出孔47か ら吐出した冷却油は、固定子42の上部までは届かないので、この部分の冷却が 不十分であると共に、固定子42の背面部の間接冷却の媒体が油であるために、 これが水である場合と比較すると、熱交換の効率が悪い欠点もある。
【0005】 このように、上記した従来の各冷却装置は、いずれも回転軸の回転数の低下に よって、冷却能力が急激に低下するために、上記した「ねじり加振機」に用いら れる頻繁に正逆回転するモータ、或いは一般の可変速モータに対しては使用でき ない。
【0006】
本考案は、冷却媒体として油を使用する回転電機における冷却装置において、 冷却能力が高く、しかも回転数が下がっても冷却能力が低下しないようにするこ とを課題としてなされたものである。
【0007】
この課題を解決するために本考案の採用した手段は、冷却媒体として油を使用 する回転電機における冷却装置において、ケーシングの両側面に装着された各ブ ラケット又は該ケーシング自体の両端部に複数の噴霧ノズルを円周方向に配置し て取付け、回転軸の軸心に軸方向孔を形成すると共に、該回転軸の両端部に前記 軸方向孔に通じる複数の半径方向孔をそれぞれ形成し、ポンプの吐出力により、 前記各噴霧ノズルから固定子の両端部に向けて冷却油をそれぞれ噴霧させると同 時に、前記回転軸の反負荷側からこれに形成された軸方向孔に冷却油を圧送して 、該回転軸の両端部の前記半径方向孔から該冷却油を吐出させて、回転電機の各 発熱部位を直接に油冷するように構成したことである。
【0008】
各噴霧ノズルは、円周方向に配置されていて、この噴霧ノズルから固定子の両 端部に向けて冷却油が噴霧されるために、固定子コイルの両端部分に冷却油が直 接に吹き付けられて、冷却される。また、回転軸に形成された軸方向孔には、反 負荷側から冷却油が供給され、ポンプの吐出力と回転軸の回転力との相乗作用に よって、この回転軸の両端部に形成された半径方向孔から冷却油が吐出されて、 回転子に吹き付けられると同時に、ケーシング内部の発熱部に流れ込んで、回転 子及びケーシング内部の発熱部が直接に冷却される。このように、噴霧ノズルか らの冷却油の噴霧、及び回転軸の半径方向孔からの冷却油の吐出は、いずれもポ ンプの吐出力によっていて、回転軸の回転力とは殆ど無関係であるために、回転 数が下がっても冷却能力は低下しない。
【0009】
以下、実施例を挙げて、本考案を更に詳細に説明する。図1は、本考案に係る 冷却装置を備えたモータの断面図であり、図2は、回転軸5の反負荷側の端部の 拡大断面図であり、図3は、噴霧ノズル19の配置を示す図である。図1ないし 図3において、ケーシング1の両側部には、それぞれブラケット2a,2bが装 着されていて、各ブラケット2a,2bには、軸受ホルダー3a,3bがそれぞ れ取付けられて、各軸受ホルダー3a,3bに取付けられた一対の軸受4によっ て回転軸5が支承されている。この回転軸5に回転子6が装着されている。ケー シング1の内周面には、水冷ジャケット7が装着されていて、この水冷ジャケッ ト7の内側に固定子8が取付けられている。水冷ジャケット7には、冷却水路9 が螺旋状に形成されていて、この冷却水路9の一端の給水口9aから冷却水が供 給されて、螺旋状の冷却水路9を流れる間に、固定子コアを介して固定子8の発 熱部が間接冷却されて、熱交換を終えて加温された冷却水は、冷却水路9の他端 の排出口9bから排出される。なお、水冷ジャケット7を油冷通路とし、油冷却 とすることもできる。
【0010】 回転軸5には、軸方向孔11が形成されていて、この軸方向孔11は、反負荷 側のブラケット2aで支持される側の端面に開口している。また、回転軸5の両 端部における前記各軸受4のやや内側の部分には、前記軸方向孔11に通じる複 数の半径方向孔12が形成されている。図2に詳細に示されるように、反負荷側 のブラケット2aの外側には、有底円筒状の貯油ホルダー13が回転軸5と同心 となって取付けられ、回転軸5の端部に、軸方向孔11を閉塞するようにして蓋 体14が装着されて、前記貯油ホルダー13の軸心に取付けられた給油管15の 先端部は、前記蓋体14を貫通して回転軸5の軸方向孔11の内部に入り込んで いる。給油管15と、蓋体14に設けられた給油管挿通孔14aとの間には、僅 かの隙間が形成されている。また、回転軸5における軸受4で支持される部分の やや外側の部分には、リング体16が嵌合されている。このリング体16の外周 面と、前記軸受ホルダー3aの内周面との間でラビリンスパッキン17が形成さ れて、貯油ホルダー13の内部を油封している。なお、図1において10は、回 転子6の回転バランスを図るためのバランス板を示す。
【0011】 また、図1及び図3に示されるように、各ブラケット2a,2bの外周部には 、軸受4を介してこれに支持される回転軸5の軸心を中心とする円周方向に沿っ て複数の給油口18が設けられていて、各給油口18の内側には、それぞれ噴霧 ノズル19が取付けられている。相隣接する噴霧ノズル19の円周方向に沿った 間隔は、上方に位置するもの程小さくなっている。
【0012】 ケーシング1の底部には、排油口21が形成されていて、この排油口21から 排出された冷却油は、冷却器23によって冷却された後にタンク24に流入して 貯留され、このタンク24内の冷却油は、ポンプPにより前記給油管15及び前 記各給油口18に圧送される。
【0013】 そして、モータの回転中において、ポンプPによってタンク25に貯留されて いる冷却油を、各ブラケット2a,2bに形成された給油口18に圧送すると同 時に、前記給油管15を通して回転軸5の軸方向孔11に圧送する。各ブラケッ ト2a,2bの給油口18に圧送された冷却油は、噴霧ノズル19によって噴霧 されて固定子コア及び固定子コイル8aの端部に直接に吹き付けられて冷却され る。ここで、上記したように、相隣接する噴霧ノズル19の円周方向に沿った間 隔は、上方に位置するもの程小さくなっていて、固定子8の上半部に多量の冷却 油が吹き付けられて、その下半部は、上半部に吹き付けられた冷却油の落下によ っても冷却される。一方、回転軸5の軸方向孔11に供給された冷却油は、ポン プPの吐出力と回転軸5の回転力との相乗作用によって、この回転軸5の両端部 の半径方向孔12から吐出されて、回転子6に吹き付けられると同時に、ケーシ ング内部の発熱部に流れ込んで、これらの部分が直接に冷却される。このように して、各噴霧ノズル19から噴霧されたり、回転軸5の半径方向孔12から吐出 されて、固定子8、回転子6、及びケーシング内部の発熱部を直接に冷却した冷 却油は、ケーシング1の底部に流れ込み、この部分に形成された排油口21を通 って排出された冷却油は、冷却器23によって冷却された後にタンク24に流入 して貯留され、このタンク24内の冷却油は、ポンプPにより前記給油管15及 び前記各給油口18に圧送されて、循環使用される。
【0014】 このように、噴霧ノズル19からの冷却油の噴霧は、ポンプPの吐出力によっ ており、回転軸5の半径方向孔12からの冷却油の吐出は、ポンプPの吐出力と 回転軸5の回転力との相乗作用によっているので、運転中において回転軸5の回 転数が変化しても、冷却能力は殆ど変化しない。このため、本考案に係る冷却装 置は、可変速の回転電機に装着すると、その効果が大きい。なお、複数の噴霧ノ ズル19は、ケーシング1の両端部に取付けることも可能である。
【0015】
本考案に係る回転電機の冷却装置は、ケーシングの両側面に装着された各ブラ ケット又は該ケーシング自体の両端部に複数の噴霧ノズルを円周方向に配置して 取付け、回転軸の軸心に軸方向孔を形成すると共に、該回転軸の両端部に前記軸 方向孔に通じる複数の半径方向孔をそれぞれ形成し、ポンプの吐出力により、前 記各噴霧ノズルから固定子の両端部に向けて冷却油をそれぞれ噴霧させると同時 に、前記回転軸の反連結側からこれに形成された軸方向孔に冷却油を圧送して、 該回転軸の両端部の前記半径方向孔から該冷却油を吐出させて、回転電機の各発 熱部位を直接に油冷するように構成してあるので、冷却能力が高くなるのに加え て、噴霧ノズルからの冷却油の噴霧、及び回転軸の半径方向孔からの冷却油の吐 出は、いずれもポンプの吐出力に依存していて、回転軸の回転力には殆ど影響さ れなくなって、回転数が下がっても、冷却能力は低下しない。よって、小型モー タの冷却装置として、適していると共に、可変速の回転電機の冷却装置として使 用すると、顕著な効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る冷却装置を備えたモータの断面図
である。
である。
【図2】回転軸5の反負荷側の端部の拡大断面図であ
る。
る。
【図3】図1のX−X線断面図である。
【図4】従来の回転電機の冷却装置の断面図である。
【図5】従来の他の回転電機の冷却装置の断面図であ
る。
る。
P:ポンプ 1:ケーシング 2a,2b:ブラケット 5:回転軸 6:回転子 8:固定子 11:軸方向孔 12:半径方向孔 19:噴霧ノズル
Claims (2)
- 【請求項1】 冷却媒体として油を使用する回転電機に
おける冷却装置において、ケーシングの両側面に装着さ
れた各ブラケット又は該ケーシング自体の両端部に複数
の噴霧ノズルを円周方向に配置して取付け、回転軸の軸
心に軸方向孔を形成すると共に、該回転軸の両端部に前
記軸方向孔に通じる複数の半径方向孔をそれぞれ形成
し、ポンプの吐出力により、前記各噴霧ノズルから固定
子の両端部に向けて冷却油をそれぞれ噴霧させると同時
に、前記回転軸の反負荷側からこれに形成された軸方向
孔に冷却油を圧送して、該回転軸の両端部の前記半径方
向孔から該冷却油を吐出させて、回転電機の各発熱部位
を直接に油冷するように構成したことを特徴とする回転
電機における冷却装置。 - 【請求項2】 相隣接する噴霧ノズルの円周方向に沿っ
た間隔は、上方に位置するもの程小さくなっていること
を特徴とする請求項1に記載の回転電機における冷却装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7678192U JPH0636363U (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 回転電機における冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7678192U JPH0636363U (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 回転電機における冷却装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0636363U true JPH0636363U (ja) | 1994-05-13 |
Family
ID=13615144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7678192U Pending JPH0636363U (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 回転電機における冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0636363U (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1992
- 1992-10-09 JP JP7678192U patent/JPH0636363U/ja active Pending
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