JPH0635982B2 - 抗原−抗体反応の高感度測定法 - Google Patents

抗原−抗体反応の高感度測定法

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JPH0635982B2
JPH0635982B2 JP62001367A JP136787A JPH0635982B2 JP H0635982 B2 JPH0635982 B2 JP H0635982B2 JP 62001367 A JP62001367 A JP 62001367A JP 136787 A JP136787 A JP 136787A JP H0635982 B2 JPH0635982 B2 JP H0635982B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は,抗原−抗体反応の測定法に関する。さらに詳
しくは,本発明は微細粒径の不溶性担体に抗体(又は抗
原)を担持させ,これに抗原(又は抗体)を反応させ
て,この抗原−抗体複合物に光を照射し,特定の波長に
おける吸光度を測定することにより抗原(又は抗体)を
定量する方法に関する。
(ロ)従来の技術 近年,医療分野においては,病気の診断のために抗原あ
るいは抗体の濃度を定量的に検知することが重要な課題
となってきており,特に通常試料(血液など)中に微量
しか存在しない成分例えば急性相反応物質であるCRP(Re
active proteinc)や腫瘍マーカであるAFP(α-Fetoprote
in)などについて定量的に測定できる高感度定量法の開
発が課題となってきている。
従来,第3図に示すように抗体(又は抗原)を担持させ
たラテックスを溶媒中に分散させ,これと抗原(又は抗
体)を反応させ,第4図に示すように,ラテックスの凝
集反応に伴なう濁度(吸光度)増加を波長600〜2400nm
で測定して,抗原(又は抗体)を定量する方法が特許公
開公報(昭58-11575)に示され,実用化されている。
また最近第5図に示すように凝集したラテックス粒子を
含む溶液をシースフロー中で1個1個の凝集塊に分けレ
ーザ光源による光散乱検出法により凝集の度合を解析し
て抗原(又は抗体)を定量する方法が開発されている。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかしながら,上記の方法はつぎのような問題点があ
る。
前者では,ラテックス溶液自身の吸光度に比べて,ラ
テックス凝集による吸光度の変化が小さく,測定波長の
選択により吸光度変化を大きくしようとしてもラテック
ス溶液自身の吸光度も大きくなってしまうため,S/Nに
改善にはならず,そのため第2図に示すように,同一の
反応液について,抗原−抗体反応開始後の一定時間後
と,それから一定時間経過後の2点について吸光度の変
化分だけを測定する2点法の採用が必要となり,十分な
反応時間後の吸光度から試薬であるラテックス溶液のみ
の吸光度を差引く,いわゆるエンドポイント法(1点
法)の採用がむつかしく,試薬あるいは試料の分注から
測定まで自動的にコントロールされる自動分析装置が必
要となる。吸光度は粒子の大きさと,数によって決る
ためラテックス凝集の度合と吸光度の変化とは1対1に
対応せず,例えば第6図に示すように抗原の濃度の増加
と共にラテックスの凝集が起っているにもかかわらず,
ある濃度以上では吸光度が減少しはじめるという反転現
象が生ずる場合がある。2点法においてはラテックス
濃度を減少させると凝集スピードが低下し,感度が悪く
なるので高価なラテックス試薬を多量に必要とする。な
どの問題があった。
また後者ではラテックスの凝集と測定結果が1対1に対
応し,またエンドポイント法の採用が可能であり,反応
時間を長くするほど凝集が進み,高感度となり,かつラ
テックス濃度を減少させても感度は変らないなど前者の
欠点が改善されているが,シースフロー構造とすること
が必要でかつ1個の粒子による散乱光を検出するためレ
ーザ光源が必要で,専用装置とならざるを得ないという
問題点があった。
この発明は,かかる状況に鑑みなされたものであり,波
長λ1,λ2における吸光度Aλ1,Aλ2の比Aλ1/A
λ2をとることにより,高感度で経済的な抗原(又は抗
体)の濃度を測定する方法を提供しようとするものであ
る。
(ニ)問題を解決するための手段 かくしてこの発明によれば抗原−抗体複合物を含有する
被検液に光を照射して2つの波長λ1,λ2における吸光
度Aλ1,Aλ2の比Aλ1/Aλ2を求め,これが被検液
中に懸濁する粒子の平均粒径の函数になることを利用し
て,ラテックス凝集による平均粒径の増加を測定するこ
とにより,抗原(又は抗体)の濃度を求めることを特徴
とする抗原−抗体反応の測定法が提供される。
この方法の最も特徴とする点は,異なる2波長の吸光度
比Aλ1/Aλ2が懸濁する粒子の濃度に関係せず,平均
粒径の函数となることであり,測定に利用する2波長の
組合わせを変えることにより,従来の測定法では得られ
なかった高感度でかつ経済的な測定法を提供することが
可能となる。
2波長の吸光度の比は懸濁液の濃度に関係なく,粒子の
屈折率と,測定波長に対する粒子の相対的な大きさによ
るので,2波長の比をとる方法はラテックス濃度によ
り,あまり影響されないので,エンドポイント法の採用
が可能となる。
各種粒径のポリスチレンラテックスについて,数段階の
濃度の懸濁液について,340nm〜1000nmの吸光度を測定
し1000nmの吸光度A1000に対する他の波長の吸光度Aλの
比Aλ/A1000を求めた結果を第1図に示す。第1図のA
λ/A1000の値は数段階の濃度の懸濁液についての平均
値である。各波長での吸光度はラテックス濃度と共に増
加したが,その比Aλ/A1000はほぼ一定であった。
第1図の結果より,1例として粒径とA340/A1000,A500/
A1000,A600/A1000との関係を求めた結果を第2図に示
す。第2図より粒径の増加と共にA340/A1000,A500/A
1000,A600/A1000の値が減少し、かつ2波長の差が大き
いほどその変化は大きくなることが判る。すなわち使用
する2波長の差を大きくするほど低濃度の抗原(又は抗
体)に対して高感度な測定ができることが判る。
従来の1波長での吸光度の変化を測定する方法の場合高
感度にするためには,ラテックス濃度を増加させるか,
測定に使用するセルの光路長を大きくする必要がある
が,このような方法により,高感度化をはかろうと思う
と測定のベースとなる試薬自身の吸光度が大きくなり,
通常の分光光度計の測定可能な吸光度範囲を越えてしま
うことになる。特に感度のよい短波長側ではこの傾向が
強いため,高感度化と矛盾することになる。また第7図
に示すように抗原(又は抗体)の濃度が大きくなってラ
テックスが凝集して平均粒径が大きくなって数が減ると
短波長側では逆に吸光度が減少するという現象が起る。
この現象は1波長での吸光度が,波長λとある抗原(又
は抗体)濃度Cにおける粒子の平均粒径dcの比dc/λの
函数f(dc/λ)と光路中の粒子数Ncの積として Aλc=Nc・f(dc/λ) で表わされ,f(dc/λ)は初めdc/λが大きくなるにつ
れて大きくなるが,ある値以上では逆に減少しはじめる
というMieの光散乱の理論を用いて説明できる。
一方抗原(又は抗体)の濃度Cにおける異なって2つの
波長λ1,λ2での吸光度Aλ1,Aλ2の比は となり,光路中の粒子数Ncと関係なく,2つの波長
λ1,λ2と平均粒径dcによって決ることになる。このこ
とはラテックス濃度を薄くしたり,セルの光路長を短か
くしたりしてもラテックス凝集反応が同じように起った
場合には,Aλ1C/Aλ2Cの値の変化のしかたは変らな
いことを意味し,ラテックス濃度を薄くしたり,セルの
光路長を短かくしたりして各々の吸光度Aλ1C,Aλ2C
を小さくして通常の分光光度計の吸光度測定可能範囲内
に入れて,選択する2つの波長の差を大きくすることに
より,Aλ1C/Aλ2Cの変化率を大きくして高感度化を
はかることが可能なことを示す。
(ホ)作用 この発明によれば,抗体(又は抗原)を担持したラテッ
クス試薬と血清などの試料を反応させて,試料中の抗原
(又は抗体)の濃度を測定するラテックス凝集反応によ
る抗原−抗体反応測定法において,2つの波長λ1,λ2
における吸光度Aλ1,Aλ2の比Aλ1/Aλ2を測定す
る方法を採用し,使用ラテックスの粒を小さくし,かつ
ラテックス濃度を薄くしたり,セレの光路長を短かくし
たりして,測定に用いる2つの波長の差を大きくするこ
とにより,高感度な測定が可能になる。
また,吸光度比をとることにより,ラテックス濃度を薄
くしても感度低下がなく,反応時間を十分長くすること
により,むしろより高感度になるので,高価なラテック
ス試薬を節約できるという効果もある。
以下実施例によりこの発明を詳細に説明するがこれによ
り,この発明が限定されるものではない。
(ヘ)実施例 第1表はCRP抗体を粒径約0.2μmのラテックスに担持し
た試薬について,その濃度を変えてCRP濃度既知の血清
と37℃で30分および90分反応させた時点での吸光度
A340,A500,A600,A1000と吸光度比A340/A1000,A500/A
1000,A600/A1000を示す。
第1表の結果よりCRP濃度と従来の1波長の吸光度測定
法に相当するAλの関係を,ラテックス希釈比1/2の場合
について第8図に示す。短波長側では吸光度が大きくな
りすぎて,測定不能となると同時に,第7図に示したよ
うな現象が生じていることが判る。
また第1表の結果より,ラテックス希釈比を変えた場合
のCRP濃度と600nmにおける吸光度A600の関係を第9図に
示す。1波長の吸光度により抗原(又は抗体)の濃度を
測定する方法の場合,ラテックス濃度を薄くすると感度
が低下することが 判る。
つぎに2つの波長λ1,λ2における吸光度Aλ1,Aλ2
の比Aλ1/Aλ2により抗原(又は抗体)の濃度を測定
する方法の場合の波長λ1,λ2の選択について考える。
第1表の結果より,ラテックス希釈比1/4の場合のCRP濃
度とA340/A1000,A500/A1000,A600/A1000の関係を第10図
に示す。2つの波長の差が大きいほど高感度となること
が判る。
以上の結果より本発明がラテックス凝集反応を高感度に
的確にとらえることができる簡便でかつ経済的な方法で
あることが判る。
(ト)発明の効果 本発明により専用の自動吸光度変化測定装置やシースフ
ローとレーザ光散乱を用いた特殊な装置を用いなくと
も,汎用の分光光度計により,ラテックス凝集を利用し
た抗原−抗体反応における抗原(又は抗体)の濃度を高
感度で精度よく測定することが可能となる。
さらに本発明により感度の低下をきたすことなく,従来
の高価なラテックス試薬を希釈して使用することが可能
となるので,試薬代を節約できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は各種粒径のラテックス溶液の波長1000nmの吸光
度に対する他の波長での吸光度の比Aλ/A1000を示す
図,第2図はラテックス粒径とA340/A1000,A500/A1000,
A600/A1000の関係を示す図,第3図はラテックス凝集を
利用した抗原−抗体反応を示す図であり,第4図は吸光
度測定による従来のラテックス凝集反応を利用した抗原
−抗体反応の測定法,第5図はシースフローとレーザ光
散乱光法による従来のラテックス凝集反応を利用した抗
原−抗体反応の測定法,第6図は抗原濃度と吸光度ある
いは凝集ラテックスの平均粒径の関係の1例を示す図,
第7図,第8図,第9図はラテックス凝集反応を利用し
てCRP濃度を測定する場合のCRP濃度と各波長での吸光度
の関係を示す図,第10図はCRP濃度と2波長の吸光度比
の関係を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微細粒径の不溶性担体に抗体又は抗原を支
    持したものを溶媒中に分散させ、これと抗原又は抗体を
    反応させて生成する抗原−抗体複合物に光を照射し2つ
    の波長λ,λにおける吸光度Aλ,Aλの比A
    λ/Aλを測定し、その値より抗原又は抗体の濃度
    を測定する方法において、測定に用いる2つの波長(λ
    ,λ)の差を大きくしてAλ/Aλの値を大き
    く変化させることを特徴とする抗原−抗体反応の高感度
    測定法。
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