JPH0635835U - 空気調和機の室外機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、機械室内に発熱部品が配設された
空気調和機の室外機に関するもので、放熱フィンに外気
を導入，接触させることで効果的な放熱，冷却を行い、
電気部品の熱による劣化を防ぐとともに、制御回路など
の寿命を延ばし、故障率の低い空気調和機の室外機を提
供することを目的とする。 【構成】 機械室９′を、電装箱８によって圧縮機７を
収納する圧縮機室と、外部と送風機室６との間を連通す
る風路室１３とに分離し、このうち風路室１３内に電装
箱内の電気部品から発生する熱を放散する放熱フィン１
０′を臨ませた空気調和機の室外機。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は機械室内に発熱部品が配設された空気調和機の室外機に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

近年、パワートランジスタなど発熱部品を内蔵している周波数変換装置搭載の 空気調和機が、家庭用を初めとして店舗，事務所などの業務用にも普及し始めて いる。

【０００３】 周波数変換装置搭載の従来の空気調和機の室外機としては実公平２−３４４９ 号公報に示されているものがある。以下、図面を参照しながら上記従来の空気調 和機の室外機について説明する。

【０００４】 図３は従来の空気調和機の室外機で、外部を外箱１およびベース２により形成 された室外機３の内部は、仕切板４によりプロペラファン５が設けられた送風機 室６と、下部に圧縮機７が設けられ上部に電装箱８が設けられた機械室９とに区 画されている。これはこの仕切板４により風路を形成するとともに、外部より侵 入した雨水などがプロペラファン５によって圧縮機７などに跳ねかかるのを防止 するためである。電装箱８内には例えば周波数変換装置を構成するパワートラン ジスタなどの発熱する電気部品が内蔵されている。１０は電気部品の熱を放熱す るために電装箱８に取り付けられた放熱フィンである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来の構成では、放熱フィン１０から放熱される熱量に加え て、運転時に高温となる圧縮機７の熱も機械室９内に放熱されるために当然機械 室９内、特に上部の温度は高温になる。その結果、放熱フィン１０により効率の よい放熱が行えないという不具合があった。また、このため高温により電気部品 の劣化や、誤動作を招くという不都合もあった。

【０００６】 本考案は上記従来の課題を解決するもので、簡単な構成により電気部品の熱の 効率的な放熱が行える空気調和機の室外機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案の空気調和機の室外機は、機械室を、電装箱 によって圧縮機を収納する圧縮機室と、外部と送風機室との間を連通する風路室 とに分離し、このうち風路室内に電装箱内の電気部品から発生する熱を放熱する 放熱フィンを臨ませるという構成になっている。

【０００８】

【作用】

本考案の空気調和機の室外機は、機械室を電装箱により圧縮機室と風路室とに 分離し、風路室内には電装箱内の電気部品から発生する熱を放熱する放熱フィン を臨ませたので、放熱フィンは風路室内を流れる機械室の雰囲気よりも低い温度 の外気に接触することができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案による空気調和機の室外機の一実施例について、図面を参照しな がら説明する。なお、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明 を省略する。

【００１０】 図１は本考案に係る空気調和機の室外機の一実施例を示す斜視図、図２は同実 施例の空気調和機の室外機の断面図で、これらの図において、３′は外部を外箱 １′およびベース２から形成された室外機で、内部は従来のものと同様に仕切板 ４によりプロペラファン５が配設された送風機室６と圧縮機７が配設された機械 室９′とに区画されている。機械室９′の上部には、外箱１′の上面との間に水 平方向に延在する空間を形成する電装箱８′が配設され、この電装箱８′は一端 面が仕切板４と接するとともに、外箱１の前後面および側面と接するような形状 に形成され、上面には放熱フィン１０′が取り付けられている。仕切板４の上部 、放熱フィン１０′の上方の空間に対応する位置に送風機室６と機械室９′とを 連通する連通穴１１が穿設されている。１２は外箱１′に穿設された切起し穴で 室外機３′の外部と放熱フィン１０′の上方の空間を連通している。放熱フィン １０′はこのような風路室１３内に臨ませた状態で配設されている。

【００１１】 このように構成された空気調和機の室外機においては、運転時において回転す るプロペラファン５により外気が室外機３′の後面から吸い込まれ、前面に向か って吹き出される。この空気の流れによって送風機室６内は負圧になり、風路室 １３内の空気は仕切板４の連通穴１１から送風機室６内に吸い込まれる。その結 果、風路室１３内には外箱１′に穿設された切起し穴１２から機械室９′内より も温度が低い外気が導入され、この外気は放熱フィン１０′と接触した後室外機 ３′の前面から吹き出されることになる。ここで放熱フィン１０′により加熱さ れた外気は上方に対流するため、前記導入が促進される。

【００１２】 したがって、風路室１３内に外気を流通させ、この低温な外気を電装箱８′内 の電気部品の熱が伝達された放熱フィン１０′と接触させることができるから、 放熱フィン１０′の表面から外気へと熱伝達し、電気部品の熱を送風機６から外 部に持ち去ることができる。ここで外気を流通させるようにしているから放熱フ ィン１０′の表面から空気への熱伝達率を大きくすることができる。

【００１３】 このため、放熱フィン１０′から効率のよい放熱が行え、機械室９′内の上部 に熱気が滞留するのを防止し、これにより電気部品の熱による劣化を防ぎ、制御 回路などの寿命を延ばし、故障率を低下させることができる。

【００１４】

【考案の効果】

以上、説明したように本考案は、機械室を、電装箱によって圧縮機室と風路室 とに区画し、このうち風路室内に電装箱内の電気部品から発生する熱を放散する 放熱フィンを臨ませたから、風路室内に外気を流通させ機械室内の空気より温度 が低い外気を流れている状態で放熱フィンに接触させることができる。したがっ て、放熱フィンの表面から空気への熱伝達率を大きくし、温度差を大きくするこ とができるから、電気部品の熱の効率的な放熱が行えるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による空気調和機の室外機の一実施例の
斜視図

【図２】同実施例の空気調和機の室外機の縦断面図

【図３】従来の空気調和機の室外機の断面図

【符号の説明】

６ 送風機室 ８′ 電装箱 ９′ 機械室 １０′放熱フィン １１ 連通穴 １２ 切起し穴 １３ 風路室

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部を送風機室と機械室とに区画され前
   記機械室内に電装箱が配設された空気調和機の室外機で
   あって、前記機械室を、前記電装箱によって圧縮機を収
   納する圧縮機室と、外部と送風機室との間を連通する風
   路室とに分離し、このうち前記風路室内に前記電装箱内
   の電気部品から発生する熱を放熱する放熱フィンを臨ま
   せたことを特徴とする空気調和機の室外機。