JPH0635694B2 - 無杼織機における緯糸測長装置の制御方法 - Google Patents

無杼織機における緯糸測長装置の制御方法

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JPH0635694B2
JPH0635694B2 JP6268085A JP6268085A JPH0635694B2 JP H0635694 B2 JPH0635694 B2 JP H0635694B2 JP 6268085 A JP6268085 A JP 6268085A JP 6268085 A JP6268085 A JP 6268085A JP H0635694 B2 JPH0635694 B2 JP H0635694B2
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金平 三矢
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は無杼織機における緯糸測長装置に関し、特に該
緯糸測長装置のフィードローラの駆動を制御する方法に
関するものである。
[従来の技術] 一般に無杼織機においては、緯入れ運動が終わると次の
緯入れ運動が行われるまでの間に一定長の緯糸を自由状
態にして貯留しておき、この貯留緯糸を次の緯入れ運動
の際に一気に放出し、急速な緯入れが可能なようにして
いる。また、1ピック分の貯留糸長がそのまま織物幅長
さと等しくなるようにすると、貯留糸長がかなり長くな
って貯留糸の絡み付き防止等の管理が煩雑になることも
あって、貯留緯糸の放出時に更に緯糸を送り出し、その
送り出し長と貯留緯糸長とによって織物幅に対応する糸
長を得るべく、糸供給源からの糸を連続的に引き出し、
連続的に緯糸貯留部へ送り出すようにしている。
このように適時貯留緯糸を放出し、さらに連続的に緯糸
を送り出すようにした方式の無杼織機では、織物幅の変
更、緯入れ運動の時間の変更等の関係から、緯糸の連続
送り出し量を変えねばならず、ここに送り出し量を適時
変えられる緯糸測長装置が必要になる。
このような緯糸測長装置を備える無杼織機の代表的なも
のとしては、例えば、第5図に示されているように、糸
供給源である給糸ボビン1より引き出された緯糸Yを張
力付与装置2に通し、次いで緯糸測長装置3で測長し、
測長された緯糸Yを緯糸貯留用噴射ノズル4から噴射さ
れる空気流により緯糸貯留装置5にある長さだけ貯留
し、この貯留緯糸を、緯入れ運動時に緯糸保持装置7の
緯糸保持を解放すると共に、緯糸挿通ノズル8の緯糸噴
射作用より、ガイド6を経て経糸開口9内に一気に放出
するものがある。
この緯糸測長装置3においては、緯糸Yの送り出し量を
変えるために、実開昭55-46624号公報に開示されている
ように、巻付けローラ10を取り付けた取付け軸11に、該
巻付けローラ10とは独立して軸方向に移動できる被動ロ
ーラ12が、機台と共通の駆動モータ(図示せず)によって
駆動される駆動ドラム13との接触駆動関係に設けられて
いて、被動ローラ12用の位置変更手段(図示せず)の調整
により、巻付けローラ10を好適な位置に維持したままそ
の回転速度を所望の値に調整しうるようになつている。
しかし、この緯糸測長装置3では、織物幅の変更量が多
い場合には被動ローラ12の位置調節だけでは織物幅の変
更に対応できず、径の異なる駆動ドラム13を多数用意し
ておかねばならないだけでなく、該ドラム13の取り替え
作業が煩雑である。
このような作業の煩雑さを解消するために、駆動ドラム
13を機台と共通の駆動モータで駆動するのでなく、機台
モータとは別の変速モータによつて駆動することが考え
られる。しかし、このような別モータ駆動方式を採用す
ると、機台の停止信号によって該変速モータを停止する
場合に、機台はブレーキの作用下に周知のように所定角
度、即ち次の起動開始角度で停止するのに対し、駆動ド
ラムは主に慣性の関係で機台よりも早く停止してしま
う。そのため、緯糸測長装置には1ピック分に対する所
定の長さの緯糸が貯留されることなく停止してしまい、
織幅に対して貯留糸長が不足するので、そのまま機台を
再起動すると緯入れミスという結果になる。
[発明が解決しようとする問題点] 従って、かかる方式の緯糸測長装置では、機台停止のた
びに貯留糸長が不足し、次の緯入れ時において緯入れミ
スとなる問題点がある。本発明はかかる問題点を速やか
に解決する緯糸測長装置の制御方法を提供することを目
的とするものである。
[問題点を解決するための手段] この目的から、本発明による緯糸測長装置の制御方法
は、機台モータとは別個の変速モータに初期回転数と1
ピック分回転数(a)とを指示し、指示された回転数条件
で作動される該変速モータにより緯糸測長装置の緯糸供
給用フィードローラを駆動し、機台停止信号により前記
機台モータ及び変速モータを停止させ、該機台停止信号
を受信してから前記変速モータが停止するまでに回転し
た実際回転数(b)を測定し、次の機台起動時に、緯入れ
開始までに前記回転数の差(a)−(b)だけ前記変速モータ
が回転するように、該変速モータの回転開始時間を制御
するものである。
[作用] このように、緯糸供給用フィードローラを駆動する変速
モータには1ピック分回転数a が指示されている。機台
停止信号を該変速モータが受けると、変速モータの回転
は1ピック分の緯糸長に対応する前記回転数aに達する
前に累計回転数bで停止してしまう。しかし、この累計
回転数bが記憶されていて、再起動の際に、緯入れ開始
までに回転差のa−bだけ変速モータが回転するように変
速モータの回転開始時間が制御されている。従って、変
速モータも機台モータと同様、次の好適な起動開始角度
の位置から立ち上がるので、貯留糸長が不足するような
ことはない。しかも好適な実施例においては、織幅変更
の際には、変更後の織幅に適応するように変速モータの
回転数を設定変更するだけでよく、織幅変更が非常に容
易になる。
[実施例] 次に、本発明の好適な実施例について添付図面を参照し
て詳細に説明するが、図中、同一符号は同一又は対応部
分を示すものとする。
第1図は本発明の制御方法を実施する装置の全体構成図
を示すものであり、図中、緯糸貯留用ノズル4、エアプ
ール式の緯糸貯留装置5、ガイド6、緯糸保持装置7、
緯糸挿通ノズル8及び巻付けローラ10は前述した先行技
術のものと同様と考えてよい。本発明を実施する緯糸測
長装置においては、図示しない糸供給源から緯糸Yを受
ける円筒形フィードローラ14の軸15は変速モータ16に結
合されている。該変速モータ16は、例えば筬17や緯糸ガ
イド部材18が装着されているスレイ19等を周知の態様で
駆動する機台用のモータ20とは別個のものである。本発
明に従った制御を行うために、該変速モータ16は駆動回
路21、制御回路22、初期回転数設定器23、回転検出器2
6、A/Dコンバータ27及び1ピック分回転数設定器28に
接続されており、また、上述した機台モータ20の回転数
を検出する回転検出器24がA/Dコンバータ25を介して前
記制御回路22に接続されている。本発明の実施例におい
て用いられる上述した諸要素21〜28はいずれも周知のも
のでよく、これ等自体の構成は本発明の要旨ではないの
で、その説明は省略する。
今、織幅L=180cm、機台回転数Vm=600rpm、フイードロ
ーラ14の直径D=6cmとすると、フィードローラ14の回
転数Vfは、 Vf=L×Vm/π×D =180×600/π×6=5730rpm となる。この初期設定値5730 rpmを回転数設定器23によ
り制御回路22に入力し、駆動回路21を介して変速モータ
16をこの回転数5730rpmで駆動する。また、制御回路22
には織幅L、フィードローラ14の直径D等に基づいて決
定された1ピック分のフイードローラ回転数が回転数設
定器28を介して制御回路22に入力されている。一方、機
台を回転数Vm=600rpmで駆動する機台モータ20の速度は
供給電源等の変動に応動して変化する。例えば、機台モ
ータ20の回転数が5%増加して630rpmになったにも拘わ
らず、フィードローラ14の回転数が変化しなかったと仮
定すると、織幅Lは、 L=Vf×π×D/Vm =5730×π×6/630=171.4cm となり、8.6cmも短くなるので、この異常を周知の緯
糸検知装置が検出して機台は停止してしまうことにな
る。
従って、本発明の実施例においては、機台の回転数の変
化分に対応する比率、即ち上記のように仮定した例なら
5%の割合でフィードローラ14の回転数を変化させる。
そのために、回転検出器24が機台モータ20の実際の回転
数を検出しており、検出された回転数信号は、A/Dコン
バータ25でデジタル値に変換された後、制御回路22に入
力され、そこで前述した機台モータ回転数の初期設定値
と比較される。比較した結果、機台モータ20の実際の回
転数が上述したように5%上昇していれば、該制御回路
22は初期設定値+5%のフィードローラ14の回転数、即
ちVf=6017rpmを演算し、この速度でフィードローラ14
を駆動することを駆動回路21を介して変速モータ16に指
令する。このようにフィードローラ14は機台モータ20の
回転数変動に応動してVf=6017rpmで駆動されるので、
織幅Lは、 L=Vf×π×D/Vm =6017×π×6/630=180cm となり、適正な値が得られる。
以上は機台運転中にその回転数に変動があった場合につ
いて説明しているが、当業者にとって自明なように、織
幅を変更した場合も、その変更に見合う変速モータ回転
数を回転数設定器23により設定し、変速モータ16をその
設定回転数で容易に駆動することができる。
次に、第1図、第2図及び第3図を参照して機台停止及
び起動時の作動について説明する。時間t1で機台停止信
号が出力されると、機台モータ20は、第2図のa)に示す
ようにこの停止信号により通常の態様で電源から遮断さ
れ、時間t2で機台が停止される。
一方、フィードローラ14用の変速モータ16にもこの機台
停止信号が送信され、変速モータ16も第2図のb)に示す
ように電源から遮断される。上述したように慣性力等の
差により、変速モータ16は第2図のc)に示すように、機
台モータ20よりも相対的に早い時間t3で停止してしま
い、これを放置して再起動に入ると、上述したような貯
留糸長の不足という不都合な結果になる。そのため、本
発明の実施例においては、変速モータ16又はフィードロ
ーラ14に回転検出器26が関連しており、該回転検出器26
が検出した第2図のd)のフィードローラの回転検出信号
をA/Dコンバータ27によりディジタル値に変換して制御
回路22に入力すると共に、回転数設定器28により1ピツ
ク分のフィードローラ回転数a を制御回路22に入力して
いる。
機台停止信号が制御回路22に入力されると、該制御回路
22は、フィードローラ回転検出信号のカウントを開始
し、変速モータ16、従ってフィードローラ14が実際に停
止するまでに回転した累計回転数b を記憶すると共に、
前記1ピック分の回転差aとの差c=a−bを演算する。し
かる後、制御回路22は、所定電圧を印加した時にフィー
ドローラ14が停止状態から出発して回転数差c だけ回転
するのに要する時間Tを計算する。また、制御回路22に
は、機台各部の異常チェック時間として、機台起動信号
の発信時期t4からフィードローラ用モータ16に実際に起
動指令が出されるまでにT1時間の遅延を付与する機能を
有する(T1≧0)。
従って、本発明によれば、第3図に制御ステップを示す
ように、時間t1で機台停止信号が発生すると、機台モー
タ20は通常のように時間t2で停止し、フィードローラ用
の変速モータ16も通常のように時間t3で停止するが、制
御回路22には1ピック分回転数設定器28が接続されてい
て該設定器28によりフィードローラ14の1ピック分回転
数a が設定されており、且つフィードローラ14の回転検
出器26が接続されていてフィードローラの回転検出信号
を受信するので、制御回路22は、機台停止信号発生時か
らフィードローラ用モータ16の停止時までの時間t3−t1
にフィードローラ14が実際に回転した累計回転数b を記
憶し、且つ1ピック分の設定回転数aとの差c、即ち1ピ
ック分の緯糸を貯留するべく次回の緯入れ開始時までに
フィードローラ14が回転すべき残りの累計回転数 c=a
−bを演算すると共に、フィードローラ用モータ16を第
2図のb)に示す定常電圧Vで駆動する場合の、フィード
ローラ14の起動時からの単位時間当たり回転数又は速度
v を算出することによって、c/v、即ち残りの累計回転
数 cに必要なフィードローラ14の駆動時間T(≧0)を
決定する。
そのため、時間t4で機台起動信号が発生すると、機台モ
ータ20は時間t5で通常のように自動起動するが、フィー
ドローラ用のモータ16は、各部の異常チェック時間とし
ての前述の時間T1を経過した後、起動を開始される。即
ち、制御回路22は前述した時間TがTa=T+T1より大きい
か否かを判断する。YESであればTaを補正してTb(≧T)と
する。NOであればTa(Tb)−T=T1(≧0)後にフィードロー
ラ用モータを起動する。このようにして、起動後、前記
時間Tが経過した時t6には、機台停止信号の発生時t1
ら累計して丁度1ピック分の緯糸が貯留されたことにな
る。この時点t6は機台と同期して緯入れが好適に開始さ
れる時点に一致している。
上記実施例においては、本発明を実施する緯糸測長装置
はエアプール式の緯糸貯留装置5を有する形式のもので
あったが、本発明はその他様々の緯糸測長装置に実施可
能であり、例えば、第4図に示されているようなもので
もよい。
即ち、給糸ボビン1の緯糸Yはガイド36を経て公知の測
長ローラ30によって引き出される。測長ローラ30は一対
のローラからなり、機台モータ20とは別の変速モータ16
により連続回転する駆動ローラとこれに圧接される被動
ローラとから構成されている。測長ローラ30から送り出
された緯糸は緯糸貯留用噴射ノズル4から噴射される流
体によつて同ノズル4の前方に配設された回転ベルト31
の貯留面32に吹き付けられる。貯留面32はモケットなど
のように繊維又は繊維状物を植設した部材で構成され、
ノズル4によつて吹き付けられた緯糸は繊維間に挟ま
り、それ等との摩擦抵抗により、吹き付け位置に維持さ
れる。該回転ベルト31は一対のローラ33、34に張架され
ており、一方のローラ33が回転伝達部材35を介して変速
モータ37によつて駆動される。貯留面32上に蛇行状に貯
留された緯糸はガイド6を通り、緯糸保持装置7の解放
時に緯糸挿通ノズル8によって緯糸ガイド部材18の緯糸
案内通路に挿通される。ここで、変速モータ16及び37は
機台モータ20との間で前記実施例について説明した態様
で本発明に従って駆動制御されるものである。即ち、変
速モータ37用の1ピック分回転数設定器39も設けられて
いて、機台停止及び起動信号に応動して、制御回路22に
より、駆動回路21を介して変速モータ16を制御すると共
に駆動回路38を介して変速モータ37を制御して、常に機
台モータ20の停止・起動に同期した適正な緯糸貯留動作
を行わせることができる。
尚、変速モータとしてはサーボモータ或は電磁ブレーキ
付きでもよく、また、インバータ使用によりフィードロ
ーラを駆動するようにしてもよい。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、緯糸測長装置のフィード
ローラは機台モータとは別個の変速モータにより駆動さ
れ、しかも、機台起動信号による該変速モータの起動
は、緯入れ開始時にフィードローラが1ピック分の累計
回転数に達するように制御されるので、機台停止後の次
の緯入れ開始時に貯留緯糸長が不足するということはな
く、緯入れミスのない織成を実現することができる。し
かも、織幅の変更が極めて容易になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御方法を実施する装置の一例を示す
全体構成図、第2図のa)〜d)は第1図の実施例における
各種信号の時間関係を示す図、第3図は本発明による制
御方法の制御ステップを示すブロック図、第4図は本発
明を実施する別の緯糸測長装置の例を示す全体構成図、
第5図は従来の緯糸測長装置を示す斜視図である。 Y……緯糸、14……フィードローラ 16……変速モータ、20……機台モータ 21……駆動回路、22……制御回路 24……回転検出器、26……回転検出器 23……初期回転数設定器 28……1ピック分回転数設定器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機台モータとは別個の変速モータに初期回
    転数と1ピック分回転数(a)とを指示し、指示された回
    転数条件で作動される該変速モータにより緯糸測長装置
    の緯糸供給用フィードローラを駆動し、機台停止信号に
    より前記機台モータ及び変速モータを停止させ、該機台
    停止信号を受信してから前記変速モータが停止するまで
    に回転した実際回転数(b)を測定し、次の機台起動時
    に、緯入れ開始までに前記回転数の差(a)−(b)だけ前記
    変速モータが回転するように、該変速モータの回転開始
    時間を制御する、無杼織機における緯糸測長装置の制御
    方法。
JP6268085A 1985-03-27 1985-03-27 無杼織機における緯糸測長装置の制御方法 Expired - Lifetime JPH0635694B2 (ja)

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