JPH0635534B2 - 電気用積層板用不飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

電気用積層板用不飽和ポリエステル樹脂組成物

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JPH0635534B2
JPH0635534B2 JP60288298A JP28829885A JPH0635534B2 JP H0635534 B2 JPH0635534 B2 JP H0635534B2 JP 60288298 A JP60288298 A JP 60288298A JP 28829885 A JP28829885 A JP 28829885A JP H0635534 B2 JPH0635534 B2 JP H0635534B2
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unsaturated polyester
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polyester resin
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覚志 唐木
常深  秀成
浅市 西村
国久 阿部
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は耐熱性、耐衝撃性に優れた不飽和ポリエステル
系樹脂組成物、及び該樹脂系組成物から得られる耐熱
性、耐衝撃性ならびに低温打ち抜き加工性に優れた電気
用積層板に関する。
本発明でいう電気用積層板とは、例えば各種電子部品の
基板として用いられる積層板、あるいは金属箔張り積層
板を意味し、その形状は例えば、厚みが0.5〜5mmであ
るような板状物をいう。
近年、不飽和ポリエステル樹脂を原料とした電気用積層
板が注目され、これは例えば、あらかじめメチロール化
合物等で予備処理されたセルロース系基材に不飽和ポリ
エステル樹脂組成物を含浸させた後積層して硬化するこ
とによって製造される。
一般に不飽和ポリエステル樹脂は良好な物性と成形加工
性とが相俟って広範な分野にわたって使用される代表的
な熱硬化性樹脂であり、電気用積層板においても打ち抜
き加工性を満足しつつ、かつ例えば260℃にも達する
半田浴で処理されても熱軟化しないことや部品に組み込
まれてからの耐衝撃性等、相反する物性の要求に対して
も種々の改良を加えて実用に供されてきている。
しかしながら最近、特にFRPの大型構造物分野では不
飽和ポリエステル樹脂の耐熱性を低下させることなく耐
衝撃性の更なる改良が要求されてきており、また、電気
用積層板においては、配線板加工工程での自動化、高密
度化の一層の進展に伴い、より低温での高精度の打ち抜
き加工性、より高度の耐熱性、耐衝撃性が要求されてき
ている。
しかし、耐熱性と耐衝撃性の両立的改良、打ち抜き加工
性と耐熱性、耐衝撃性の三特性バランスの更なる水準向
上は技術的に極めて困難であった。すなわち、硬質不飽
和ポリエステル樹脂への可撓性樹脂や可塑剤の添加、末
端に官能基を有する液状ポリブタジエン(共)重合体の
添加改質、ジエン系あるいはアクリレート系架橋ゴムの
配合等の従来技術によっては、特性の改良効果が未だ十
分とはいえなかったり、耐衝撃性を改良することによっ
て耐熱性が犠牲になったり、液状の段階で相分離を生起
したり、積層用基材への含浸性が著しく劣る等の問題が
あった。
そこで本発明は、耐熱性を犠牲にすることなく、すぐれ
た耐衝撃性および低温打ち抜き加工性を有する不飽和ポ
リエステル樹脂、および該樹脂組成物からつくった電気
用積層板を提供することを目的とする。
本発明により、鎖末端にマレイン化シクロペンタジエン
および/またはヒドロキシル化ジシクロペンタジエン残
基および骨格中に平均分子量600〜6000のポリオ
キシアルキレンセグメントを含んでいる不飽和ポリエス
テルと、架橋用単量体とを含み、ポリオキシアルキレン
セグメントの含量が組成物全体の5〜30重量%である
ことを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物が提供
される。
周知のように、不飽和ポリエステルは、エチレン性α,
β不飽和多価カルボン酸を必須成分として含み、エチレ
ン性α,β不飽和結合を含まない多価カルボンおよび/
またはモノカルボンを任意成分として含む酸成分と、多
価アルコールを必須成分として含み、モノアルコールを
任意の成分として含むアルコール成分とのエステル化反
応によって得られる重縮合物である。不飽和ポリエステ
ル樹脂は、このような不飽和ポリエステルと架橋用単量
体との混合物である。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリ
エステルがその骨格中に平均分子量600〜6000の
ポリオキシアルキレンセグメントを含み、該ポリオキシ
アルキレンセグメントの樹脂組成物全体に対する割合が
5〜30重量%であることが特徴である。不飽和ポリエ
ステルの骨格中にポリオキシアルキレンセグメントを導
入するには、不飽和ポリエステル合成のアルコール成分
の一部として、分子量600〜6000のポリオキシア
ルキレン多価および/またはモノアルコールを使用して
不飽和ポリエステルを合成するか、分子量600〜60
00のポリオキシアルキレン多価および/またはモノア
ルコールをポリオキシアルキレンセグメントを含まない
不飽和ポリエステルオリゴエステルと縮合反応せしめ、
ポリオキシアルキレン多価および/またはモノアルコー
ルを不飽和ポリエステルと共重合せしめることによって
達成し得る。
本発明において、ポリオキシアルキレン多価および/ま
たはモノアルコールの平均分子量が600〜6000で
ある理由は、600以下では耐衝撃性、低温打ち抜き加
工性の改良の程度が小さく、6000以上では共重合性
が悪くなって、特に加熱時の重量減少が大きく実用に耐
えなくなる。不飽和ポリエステル樹脂組成物中のポリオ
キシアルキレンセグメントの量は5〜30重量%である
ことが必要である。5重量%以下では耐衝撃性、低温打
ち抜き加工性の改良の程度は小さく、逆に30重量%以
上では剛性、耐熱性の低下が大きくなるばかりか、耐衝
撃性も却って低下する場合がある。また、ポリオキシア
ルキレン多価および/またはモノアルコール共重合不飽
和ポリエステル中のポリオキシアルキレンセグメントの
量は、共重合不飽和ポリエステルの使用量にもよるが、
耐熱性、耐衝撃性、低温打ち抜き加工性および相溶性の
観点から、25重量%〜75重量%であることが必要で
ある。
本発明においていう、不飽和多価カルボン酸としては無
水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和ジカル
ボン酸またはその無水物が一般的であり、不飽和モノカ
ルボン酸としてはマレイン化ジシクロペンタジエンが好
ましく使用できる。飽和多価カルボン酸としてはフタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、エンディック酸、トリメリット酸、ピロメリット
酸、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、アゼライン
酸、テトラブロモフタル酸、ジブロモテレフタル酸、ク
ロレンディック酸およびこれらの無水物等が挙げられ
る。
前記の不飽和(多価またはモノ)カルボン酸とはエチレ
ン性のα,β不飽和結合を含むカルボン酸を意味し、飽
和(多価)カルボン酸とはエチレン性α,β不飽和結合
を有しないカルボン酸を意味する。
ここで、耐熱性の観点より、全酸成分中、不飽和多価カ
ルボン酸および不飽和モノカルボン酸の不飽和酸が、4
0〜100モル%であることが好ましい。多価アルコー
ルとしては、エチレングリコール,プロピレングリコー
ル,ブタンジオール,ネオペンチルグリコール,ジエチ
レングリコール,ジプロピレングリコール,ヘキサンジ
オール,水素化ビスフェノールA,ビスフェノールAの
エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド付加
物,ビスフェノールAのエポキシ化物,グリセリン,ペ
ンタエリスリトール,ジブロモネオペンチルグリコー
ル,テトラブロモビスフェノールAのエチレンオキサイ
ドおよびプロピレンオキサイド付加物,ポリオキシエチ
レングリコール,ポリオキシプロピレングリコール,ポ
リオキシテトラメチレングリコールおよびこれらの共重
合体,ポリオキシプロピレントリオール等が挙げられ
る。モノアルコールとしては、ヒドロキシル化ジシクロ
ペンタジエン,シンナミルアルコール,ポリオキシエチ
レングリコールモノアルキルエーテル,ポリオキシプロ
ピレンモノアルキルエーテル等が挙げられる。ポリオキ
シアルキレン多価あるいはモノアルコールの中では、よ
り低温での流動点を有するポリオキシプロピレン多価あ
るいはモノアルコール,ポリオキシエチレン−プロピレ
ン多価あるいはモノアルコール,ポリオキシエチレン−
テトラメチレン多価あるいはモノアルコール,ポリオキ
シプロピレン−テトラメチレン多価あるいはモノアルコ
ールが耐衝撃性、低温打ち抜き加工性の観点より好まし
く、更に経済性より、ポリオキシプロピレン多価あるい
はモノアルコールが特に好ましい。更に、不飽和ポリエ
ステルの末端がマレイン化ジシクロペンタジエンおよび
/またはヒドロキシル化ジシクロペンタジエンで封止さ
れていることが、電気特性および経済性の観点から必要
である。後ハロゲン化不飽和ポリエステルは例えば、酸
成分としてマレイン化ジシクロペンタジエンやテトラヒ
ドロ無水フタル酸、エンディック酸、アルコール成分と
してヒドロキシル化ジシクロペンタジエンやシンナミル
アルコールを用いて得られる不飽和ポリエステルを後ハ
ロゲン化物として得られる。ハロゲンとしては臭素が好
ましい。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、前記骨格中
に平均分子量600〜6000のポリオキシアルキレン
セグメントを含んでいる不飽和ポリエステルと、架橋用
単量体のほかに、組成物全体のポリオキシアルキレンセ
グメント含量5〜30重量%の範囲内において、前記ポ
リアルキレンセグメントを含んでいない不飽和ポリエス
テルを含むことができる。
組成物全体のポリオキシアルキレンセグメント含量を5
〜30重量%に調節するためには、組成物全体の架橋用
単量体含量を20〜50重量%とし、残余の不飽和ポリ
エステル成分全体がポリオキシアルキレンセグメント5
〜30重量%を担持するようにすればよい。そのためポ
リオキシアルキレンセグメントを25〜75重量%鎖中
に含んでいる不飽和ポリエステル成分は、組成物全体の
約7重量%以上でなければならないと計算できる。残余
はポリオキシアルキレンセグメントを含んでいない不飽
和ポリエステル成分である。
ポリオキシアルキレンセグメントを含まない不飽和ポリ
エステルは、アルコール成分としてポリオキシアルキレ
ン多価および/またはモノアルコールを含まないことを
除いて、これまで説明した不飽和ポリエステルと同様に
して製造することができる。
ポリオキシアルキレンセグメントを含まない不飽和ポリ
エステルも後ハロゲン化することができ、その場合ポリ
オキシアルキレンセグメントを含む不飽和ポリエステル
と同じ方法を使用し得る。特にポリエステル鎖の中間部
分にテトラヒドロフタル酸残基を含有し、末端がマレイ
ン化ジシクロペンタジエンまたはヒドロキシル化ジシク
ロペンタジエンで封止されている不飽和ポリエステルを
後ハロゲン化したものが好ましい。
後ハロゲン化は、ポリオキシアルキレンセグメントを含
む不飽和ポリエステルのみ、該ポリオキシアルキレンセ
グメントを含まない不飽和ポリエステルのみ、またはそ
れらの両方について実施することができる。
本発明においていう架橋用単量体としては、一般的にス
チレンが用いられるが、α−メチルスチレン,ビニルト
ルエン,p−メチルスチレン、クロロスチレン,ジビニ
ルベンゼン,C〜C10アルキルアクリレート,C
10アルキルメタクリレート,ヒドロキシアルキルアク
リレート,ヒドロキシアルキルメタクリレート,フタル
酸ジアリル,シアヌル酸トリアリル等の単量体およびそ
れらのスチレンとの混合物も使用することができる。架
橋用単量体の配合量は組成物中10〜70重量%,好ま
しくは20〜30重量%である。
本発明の一実施態様において、前記架橋用単量体は無水
マレイン酸を1〜50モル%,好ましくは5〜35モル
%含むことができ、また骨格中にポリオキシアルキレン
セグメントを含んでいる不飽和ポリエステルの末端がマ
レイン化ジシクロペンタジエンまたはヒドロキシル化ジ
シクロペンタジエンで封止されている不飽和ポリエステ
ルあるいはその後ハロゲン化不飽和ポリエステルである
場合には、前記架橋用単量体はパラメチルスチレンを5
0重量%以上含むことができる。これによりポリオキシ
アルキレンセグメントを含む不飽和ポリエステルによる
性能の向上が助長され、後者の場合は硬化の際の体積収
縮率が減少する。
本発明の樹脂組成物は添加型難燃剤を含むことができ
る。難燃剤としては、トリオクチルホスフェート,トリ
フェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート,ト
リエチルホスファイト,トリフェニルホスファイト,ト
リス(クロルエチル)ホスフェート,赤リン等のリン系
難燃剤,塩素化パラフィン,テトラブロモビスフェノー
ルAおよびその誘導体,ジフェニルエーテルのブロム化
物,トリブロモフェノールのモノグリシジルエーテル等
のハロゲン系難燃剤,三酸化アンチモン,五酸化アンチ
モン,アンチモン酸ソーダ等のアンチモン化合物,ホウ
酸亜鉛,水酸化アルミニウム等が挙げられる。
また、必要に応じ、他の重合体あるいは充填剤、酸化防
止剤、安定剤、無機顔料等の各種の添加剤を含有させる
ことができる。
本発明の樹脂組成物は汎用の有機過酸化物を用いて硬化
させることができる。好ましい有機過酸化物の例は、パ
ーオキシケタール類として1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等、ジアル
キルパーオキサイド類としてジ−t−ブチルパーオキサ
イド、パーオキシエステル類としてt−ブチルパーオキ
シベンゾエート等がある。これらは樹脂組成物に対して
0.5ないし2.0部程度用いる。
なお、硬化触媒はこれらに限定されるのではなく、有機
過酸化物とともに、または単独で光に感応する硬化触媒
や放射線電子線に感応する硬化触媒等の公知の硬化触媒
も利用できる。
本発明の樹脂組成物の用途に特に限定はないが、公知方
法に従って電気用積層板の製造に好適に使用できる。す
なわち基材に樹脂組成物を含浸し、含浸した基材を複数
枚積層し、金属箔張り積層板にあっては片面または両面
に金属箔を重ね、硬化成型することによって電気用積層
板を得ることができる。基材はガラスクロス、ガラスマ
ット等のガラス系基材や、好ましくはセルロース系基材
またはこれらの混抄基材等が使用できるが、特に好まし
くは例えばクラフト紙やリンター紙を用いることがで
き、その場合不飽和ポリエステル樹脂組成物を基材に含
浸する前に予備含浸することが好ましい。
また上述の樹脂含浸基材を積層硬化する場合には、特開
昭56−98136に開示したように、硬化の際の成形
圧が実質的に無圧の条件で連続的に硬化させるのが最も
良好な方法である。
以下実施例により本発明を詳細に説明する。実施例中、
部および%は重量基準による。
実施例1 攪拌機、温度計、分留管および窒素導入管を取り付けた
1フラスコに、マレイン化ジシクロペンタジエン69.5
g、イソフタル酸とプロピレングリコールからのイソフ
タル酸のプロピレングリコールジエステル165.8g、フ
マル酸とプロピレングリコールからのフマル酸のプロピ
レングリコールジエステル136.4g、平均分子量120
0のポリプロピレングリコール168g、無水マレイン
酸82.4gを入れ、窒素気流下内温150〜200℃で酸
価12まで脱水縮合を進めた。内温が160℃に下がっ
てからハイドロキノン120mgを加え、100℃でスチ
レンを加えて、スチレン濃度35%の不飽和ポリエステ
ル(A)を得た。
不飽和ポリエステル(A)100部、日本油脂(製)有
機過酸化物硬化触媒パーヘキサ3M 1部を混合して得ら
れた樹脂組成物を2枚のガラス板中に注型し、110℃
で1時間、150℃で30分加熱硬化させて厚さ3mmの
注型板を得た。注型板の性質を表−1に示す。下記比較
例1の注型板に比べ優れた耐熱性、耐衝撃性を有してい
る。
比較例1 実施例1と同様にして、マレイン化ジシクロペンタジエ
ン248.2g、イソフタル酸とジエチレングリコールから
のイソフタル酸のジエチレングリコールジエステル359.
4g、無水マレイン酸24.5gを酸価15まで脱水縮合さ
せ、スチレンを加えて、スチレン濃度35%の不飽和ポ
リエステル(B)を得た。
不飽和ポリエステル(B)100部、パーヘキサ3M 1
部を混合して得られた樹脂組成物から実施例1と同様に
して注型板を得た。注型板の性質を表−1に示す。
実施例2 実施例1で得られた樹脂組成物を、メチロールメラミン
処理紙基材に含浸し、含浸基材5枚を積層し、110℃
で15分、150℃で10分加熱硬化させて厚み1.52mm
の積層板を得た。積層板の性質を表−2に示す。下記比
較例2に比べ、優れた耐熱性、耐衝撃性、低温打ち抜き
加工性を有している。
比較例2 比較例1で得られた樹脂組成物を用いて実施例2と同様
にして積層板を得た。積層板の性質を表−2に示す。
実施例3 攪拌機、温度計、分留管および窒素導入管を取り付けた
1フラスコに、マレイン化ジシクロペンタジエン198.
6g、イソフタル酸とプロピレングリコールからのイソ
フタル酸のプロピレングリコールジエステル236.9g、
無水マレイン酸39.2gを入れ、窒素気流下内温150〜
200℃で酸価13まで脱水縮合を進めた。分留管の代
わりに、滴下ロー斗、コンデンサーを取り付け、塩化メ
チレンを加えて50%溶液としたものを氷水浴中20℃
以下に冷却し、臭素115.2gを1時間を要して滴下、反
応させた。塩化メチレンを留去したのち、ハイドロキノ
ン0.1gを加えたスチレンに溶解させ、スチレン濃度3
2%の臭素化不飽和ポリエステル(C)を得た。同様に
して、マレイン化ジシクロペンタジエン74.4g、イソフ
タル酸のプロピレングリコールジエステル177.6g、平
均分子量3000の三官能ポリプロピレングリコールと
アジピン酸からのポリプロピレングリコールのアジピン
酸トリエステル338.4g、無水マレイン酸29.4gを酸価
12まで脱水縮合させ、塩化メチレン中、臭素44.6gを
滴下反応し、塩化メチレン留去後、ハイドロキノン入り
スチレンを加えて、スチレン濃度30%の臭素化不飽和
ポリエステル(D)を得た。
臭素化不飽和ポリエステル(C)55部、臭素化不飽和
ポリエステル(D)45部、三酸化アンチモン3.5部、
パーヘキサ3M 1部をロールで十分に混練し、難燃性不
飽和ポリエステル樹脂組成物を得、実施例2と同様にし
て厚み1.52mmの積層板を得た。積層板のディンスタット
衝撃強度は5.5kg・cm/cm2、100℃曲げ弾性率は35
0kg/mm2と優れており、低温打ち抜き加工性も良好で
あった。
実施例4 攪拌機、温度計、分留管および窒素導入管を取り付けた
1フラスコに、マレイン化ジシクロペンタジエン298.
0g、無水テトラヒドロフタル酸とエチレングリコール
からのテトラヒドロフタル酸ジ(エチレングリコール)
エステル325.5g、フマル酸69.6g、ハイドロキノン0.0
3gを入れ、窒素気流下内温140〜190℃で酸価2
0まで脱水縮合を進めた。内温を下げて、分留管の代わ
りに滴下ロー斗、コンデンサーを取り付け、塩化メチレ
ンを加えて50%溶液を得た。これを氷水浴中、内温を
20℃以下に保ちながら、臭素373.5gを1時間を要し
て滴下、反応させた。塩化メチレンを留去したのち、ハ
イドロキノン0.1gを加えたスチレン481.7gを入れ、ス
チレン濃度32%の臭素化硬質不飽和ポリエステルを得
た。
同様の1フラスコに、マレイン化ジシクロペンタジエ
ン49.2g、フマル酸とジプロピレングリコールからのフ
マル酸ジ(ジプロピレングリコール)エステル289.7
g、平均分子量2963の三官能ポリプロピレングリコ
ールとアジピン酸からのポリプロピレングリコールトリ
(アジピン酸)エステル220.9g、無水マレイン酸77.9
gハイドロキノン0.06gを入れ、窒素気流下内温140
〜180℃で酸価15まで脱水縮合を進め、内温を下げ
て、ハイドロキノン0.1gを加えたスチレン413.2gを入
れ、スチレン濃度40%の軟質不飽和ポリエステルを得
た。
臭素硬質不飽和ポリエステル49部、軟質不飽和ポリエ
ステル34部、三酸化アンチモン4部、パーヘキサ3M
1部からなる樹脂組成物を得、これをメチロールメラミ
ン処理紙基材に含浸し、これを積層、加熱硬化させて厚
み1.52mmの積層板を得た。積層板の100℃曲げ弾性率
は550kg/mm2、ディンスタット衝撃強度は6.0kg・cm
/cm2、煮沸後の絶縁抵抗は1×10Ωと優れてお
り、低温打ち抜き加工性も良好であった。
実施例5・比較例3 攪拌機、温度系、分留管および窒素導入管を取り付けた
1フラスコに、マレイン化ジシクロペンタジエン69.5
g、イソフタル酸とプロピレングリコールからのイソフ
タル酸のプロピレングリコールジエステル165.8g、フ
マル酸とプロピレングリコールからのフマル酸のプロピ
レングリコールジエステル68.2g、ポリプロピレングリ
コール(平均分子量1181)とアジピン酸からのポリ
プロピレングリコールアジピン酸ジエステル201.2g、
無水マレイン酸54.9gを入れ、窒素気流下内温150〜
200℃で酸価12まで脱水縮合を進め、ハイドロキノ
ン108mgを加えて不飽和ポリエステルを得た。
不飽和ポリエステル60部を、スチレン27.5部、無水マ
レイン酸12.5部に溶解し、これに日本油脂(製)有機過
酸化物硬化触媒パーヘキサ3M 1部を混合し、2枚のガ
ラス板中に注型し、110℃で1時間、150℃で30
分加熱硬化させて厚み3mmの注型板を得た。注型板の性
質を表−3に示す。
比較例として、ポリプロピレングリコールアジピン酸ジ
エステルの代わりにプロピレングリコールアジピン酸エ
ステル46.5gを用いた以外は全く同じ様にして得られた
注型板の性質も併せて表−3に示す。
表−3から明らかなように、本発明の樹脂組成物の硬化
注型板は耐熱性、耐衝撃性とも優れており、比較品は耐
熱性はあるが耐衝撃性は極めて低くもろいものであっ
た。
実施例6 実施例5と同様に、マレイン化ジシクロペンタジエン8
4.4g、イソフタル酸のプロピレングリコールジエステ
ル201.3g、ポリプロピレングリコール(平均分子量1
181)200.8g、無水マレイン酸66.6gを脱水縮合さ
せ、ハイドロキノン109mgを加えて、酸価11の不飽
和ポリエステルを得た。同様に、マレイン化ジシクロペ
ンタジエン372.4g、無水マレイン酸73.6g、エチレン
グリコール97.8gを酸価20まで脱水縮合させ、これを
冷却後、塩化メチレン溶媒中、臭素230gを滴下反応
させ、塩化メチレンを留去して臭素化不飽和ポリエステ
ルを得た。
不飽和ポリエステル30.6部、臭素化不飽和ポリエステル
35.5部をスチレン26.9部、無水マレイン酸7.0部に溶解
し、これに三酸化アンチモン3.5部、パーヘキサ3M 1.0
部を加えてロールで十分に混練した難燃性樹脂組成物を
メチロールメラミン処理紙基材に含浸し、含浸基材5枚
を積層し、110℃で15分、150℃で10分加熱硬
化させて厚み1.52mmの積層板を得た。
積層板のディンスタット衝撃強度は5.7kg・cm/cm2、1
00℃曲げ弾性率は360kg/mm2、低温打ち抜き加工
性は良好であり、優れた性質を有している。
実施例7,8・比較例4,5 攪拌機、温度計、分留管および窒素導入管を取り付けた
1フラスコに、マレイン化ジシクロペンタジエン69.5
g、イソフタル酸とプロピレングリコールからのイソフ
タル酸のプロピレングリコールジエステル165.8g、フ
マル酸とプロピレングリコールからのフマル酸のプロピ
レングリコールジエステル68.2g、ポリプロピレングリ
コール(平均分子量1181)とアジピン酸からのポリ
プロピレングリコールアジピン酸ジエステル201.2g、
無水マレイン酸54.9gを入れ、窒素気流下内温150〜
200℃で酸価12まで脱水縮合を進めた。内温が16
0℃まで下がってからハイドロキノン108mgを加え、
100℃でパラメチルスチレンおよび/またはスチレン
を表−4の如く加え、架橋用単量体が40%になるよう
に調製して各々の不飽和ポリエステルを得た。
各々の不飽和ポリエステル100部に、日本油脂(製)
有機過酸化物硬化触媒パーヘキサ3M 各1部を混合し、
2枚のガラス板中に注型し、110℃で1時間、150
℃で30分加熱硬化させて厚さ3mmの注型板を得た。注
型板の性質を表−4に示す。本発明になる実施例では、
良好な電気特性と共に優れた耐熱性、低収縮性を有して
いる。
実施例9 前記実施例7,8と同様に、マレイン化ジシクロペンタ
ジエン84.4g、イソフタル酸のプロピレングリコールジ
エステル201.3g、ポリプロピレングリコール(平均分
子量1181)200.8g、無水マレイン酸66.6gを酸価
11まで脱水縮合させ、ハイドロキノン109mg、パラ
メチルスチレン229.2gを加えてパラメチルスチレン濃
度30%の不飽和ポリエステルを得た。同様にして、マ
レイン化ジシクロペンタジエン198.6g、イソフタル酸
のプロピレングリコールジエステル236.9g、無水マレ
イン酸39.2gを酸価13まで脱水縮合させ、これの50
%塩化メチレン溶液を調製し、臭素115.2gを滴下反応
させ、塩化メチレン留去後、ハイドロキノン入りパラメ
チルスチレンを加えてパラメチルスチレン濃度30%の
臭素化不飽和ポリエステルを得た。
不飽和ポリエステル40部に、臭素化不飽和ポリエステ
ル60部、三酸化アンチモン3.5部、パーヘキサ3M 1
部をロールで十分に混練し、難燃性不飽和ポリエステル
樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物をメチロールメラミン処理紙基材に含浸
し、含浸基材5枚を積層し、110℃で15分、150
℃で10分加熱硬化させて、厚み1.52mmの積層板を得
た。積層板の100℃曲げ弾性率は340kg/mm2であ
り、同一組成物の注型板の体積収縮率は7.2%と小さ
く、優れていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−92994(JP,A) 特開 昭49−110402(JP,A) 特開 昭58−225112(JP,A) 特開 昭59−191709(JP,A) 特公 昭53−24477(JP,B2) 特公 昭48−28936(JP,B2)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鎖末端にマレイン化ジシクロペンタジエン
    および/またはヒドロキシル化ジシクロペンタジエン残
    基を含み、鎖骨格中に平均分子量600〜6000のポ
    リオキシアルキレンセグメント25〜75重量%を含ん
    でいる不飽和ポリエステルと、架橋用単量体とを含み、
    かつポリオキシアルキレンセグメントの含量が組成物全
    体の5〜30重量%であることを特徴とする電気用積層
    板用不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】マレイン化ジシクロペンタジエンおよび/
    またはヒドロキシル化ジシクロペンタジエン残基が後ハ
    ロゲン化されている第1項記載の不飽和ポリエステル樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】架橋用単量体中に無水マレイン酸を1〜5
    0モル%含んでいる第1項記載の不飽和ポリエステル樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】架橋用単量体中にパラメチルスチレンを5
    0重量%以上含んでいる第2項記載の不飽和ポリエステ
    ル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(a)鎖末端にマレイン化ジシクロペンタ
    ジエンおよび/またはヒドロキシル化ジシクロペンタジ
    エン残基を含み、鎖骨格中に平均分子量600〜600
    0のポリオキシアルキレンセグメント25〜75重量%
    を含んでいる不飽和ポリエステルと、 (b)鎖末端にマレイン化ジシクロペンタジンおよび/
    またはヒドロキシル化ジシクロペンタジエン残基を含
    み、鎖骨格中に前記ポリオキシアルキレンセグメントを
    含んでいない不飽和ポリエステルと、 (c)架橋用単量体とを含み、かつ前記(a),(b)
    および(c)成分の合計重量を基準にして(c)成分が
    20〜50重量%、残りの(a)成分および(b)成分
    の合計量は前記ポリオキシアルキレンセグメント含量が
    5〜30重量となる割合であることを特徴とする電気用
    積層板用不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  6. 【請求項6】前記ポリオキシアルキレンセグメントを含
    んでいない不飽和ポリエステル(b)成分は、鎖骨格中
    にテトラヒドロフタル酸を含んでいる第5項記載の不飽
    和ポリエステル組成物。
  7. 【請求項7】少なくとも前記(b)成分は後ハロゲン化
    されている第5項または第6項記載の不飽和ポリエステ
    ル樹脂組成物。
JP60288298A 1984-12-21 1985-12-20 電気用積層板用不飽和ポリエステル樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0635534B2 (ja)

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