JPH0635462B2 - 2‐位または2,3‐位が置換されている5,6,11,12‐テトラチオ‐および5,6,11,12‐テトラセレノテトラセン、その製造方法および用途 - Google Patents
2‐位または2,3‐位が置換されている5,6,11,12‐テトラチオ‐および5,6,11,12‐テトラセレノテトラセン、その製造方法および用途Info
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Description
【発明の詳細な説明】 EP−A−0065243号によつて電子写真記録用光
導電性組成物は公知である。この組成物の成分は、2−
ヒドロキシ(アルキル)−5,6,11,12−テトラ
チオテトラセンまたは2−ヒドロキシ(アルキル)−
5,6,11,12−テトラセレノテトラセンによつて
エステル化されたアクリル−乃至メタクリル酸をベース
とするポリマーである。
導電性組成物は公知である。この組成物の成分は、2−
ヒドロキシ(アルキル)−5,6,11,12−テトラ
チオテトラセンまたは2−ヒドロキシ(アルキル)−
5,6,11,12−テトラセレノテトラセンによつて
エステル化されたアクリル−乃至メタクリル酸をベース
とするポリマーである。
このポリマーは、アクリル酸−乃至メタクリル酸を2−
ヒドロキシ−または2−(ヒドロキシアルコキシ)テト
ラセンでエステル化し、生成したエステルを重合し、次
いでポリマーを硫黄乃至セレンと反応させてテトラセン
基にチオ基乃至セレン基を導入することによつて得られ
る。2−ヒドロキシテトラセンは硫黄−乃至セレン架橋
基を導入する反応条件下で不安定であることから、製造
方法の選択は重要である。
ヒドロキシ−または2−(ヒドロキシアルコキシ)テト
ラセンでエステル化し、生成したエステルを重合し、次
いでポリマーを硫黄乃至セレンと反応させてテトラセン
基にチオ基乃至セレン基を導入することによつて得られ
る。2−ヒドロキシテトラセンは硫黄−乃至セレン架橋
基を導入する反応条件下で不安定であることから、製造
方法の選択は重要である。
ポリマー中に硫黄−乃至セレン基を後から導入すること
は、完全な反応が行われないことおよび再現性のある結
果を得ることが困難であることから不利である。従つて
先に定義したポリマーの製造に使用することのできる官
能性基を有するテトラチオ−またはテトラセレノテトラ
センを利用することが望ましい。
は、完全な反応が行われないことおよび再現性のある結
果を得ることが困難であることから不利である。従つて
先に定義したポリマーの製造に使用することのできる官
能性基を有するテトラチオ−またはテトラセレノテトラ
センを利用することが望ましい。
本発明の対象は2−位または2,3−位が置換されてい
る式Iで示される5,6,11,12−テトラチオ−お
よび5,6,11,12−テトラセレノテトラセンであ
る。
る式Iで示される5,6,11,12−テトラチオ−お
よび5,6,11,12−テトラセレノテトラセンであ
る。
式I中、XはSまたはSeであり、RはC原子数1〜12
のアルコキシ、C原子数5〜16のシクロアルコキシ、
C原子数2〜12のω−ヒドロキシアルコキシ、C原子
数が6〜16のアリ−ロキシ、C原子数が7〜12のア
ラルコキシ、-OH、-NH2、-C1、-Brまたは-NR1R2であ
り、R1はC原子数1〜12のアルキル、C原子数5〜1
6のシクロアルキル、C原子数2〜12のω−ヒドロキ
シアルキル、C原子数6〜16のアリールまたはC原子
数が7〜16のアラルキルであり、R2は水素であるか、
またはR1とは独立してR1と同じ意味を表わし、Yは水素
原子または-COR-基であり、またはYとRが一緒になつ
て-CO-O-または-CO-NR2を表わす。
のアルコキシ、C原子数5〜16のシクロアルコキシ、
C原子数2〜12のω−ヒドロキシアルコキシ、C原子
数が6〜16のアリ−ロキシ、C原子数が7〜12のア
ラルコキシ、-OH、-NH2、-C1、-Brまたは-NR1R2であ
り、R1はC原子数1〜12のアルキル、C原子数5〜1
6のシクロアルキル、C原子数2〜12のω−ヒドロキ
シアルキル、C原子数6〜16のアリールまたはC原子
数が7〜16のアラルキルであり、R2は水素であるか、
またはR1とは独立してR1と同じ意味を表わし、Yは水素
原子または-COR-基であり、またはYとRが一緒になつ
て-CO-O-または-CO-NR2を表わす。
アルコキシとしてのRは線状でも分岐状でもよく、C原
子数が1〜6のものが好ましい。例としては、メトキ
シ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、イソブ
トキシ、ヘキソキシ、オクトキシ、デコキシおよびドデ
コキシが挙げられる。好ましいのはエトキシおよび特に
メトキシである。
子数が1〜6のものが好ましい。例としては、メトキ
シ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、イソブ
トキシ、ヘキソキシ、オクトキシ、デコキシおよびドデ
コキシが挙げられる。好ましいのはエトキシおよび特に
メトキシである。
シクロアルコキシとしてのRは環の炭素原子が5または
6のものが好ましい。例は、シクロペントキシ、シクロ
ヘキソキシおよびメチルシクロヘキソキシである。
6のものが好ましい。例は、シクロペントキシ、シクロ
ヘキソキシおよびメチルシクロヘキソキシである。
ω−ヒドロキシアルコキシとしてのRはC原子数が2〜
6のものが好ましく、線状でも分岐状でもよい。例は2
−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシプロポキシ、
2,3−ジヒドロキシプロポキシおよび3−ヒドロキシ
ブトキシである。
6のものが好ましく、線状でも分岐状でもよい。例は2
−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシプロポキシ、
2,3−ジヒドロキシプロポキシおよび3−ヒドロキシ
ブトキシである。
アリ−ロキシおよびアラルコキシとしてのRはフエニル
乃至ベンジルから導かれるものが好ましい。例はフエノ
キシおよびベンジロキシである。
乃至ベンジルから導かれるものが好ましい。例はフエノ
キシおよびベンジロキシである。
アルキルとしてのR1およびR2は線状でも分岐状でもよ
く、C原子数が1〜6のものが好ましい。例は、メチ
ル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチ
ル、ペンチルおよびヘキシルである。シクロアルキルと
してのR1およびR2はシクロペンチルまたはシクロヘキシ
ルが好ましい。ω−ヒドロキシアルキルとしてのR1およ
びR2はω−ヒドロキシアルキルとしてのRと同じ意味を
表わすものである。アリールとしてのR1およびR2はフエ
ニルが好ましく、アラルキルとしてのR1およびR2はベン
ジルが好ましい。好ましいのは、R2が水素原子を表わす
-NR1R2-基である。
く、C原子数が1〜6のものが好ましい。例は、メチ
ル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチ
ル、ペンチルおよびヘキシルである。シクロアルキルと
してのR1およびR2はシクロペンチルまたはシクロヘキシ
ルが好ましい。ω−ヒドロキシアルキルとしてのR1およ
びR2はω−ヒドロキシアルキルとしてのRと同じ意味を
表わすものである。アリールとしてのR1およびR2はフエ
ニルが好ましく、アラルキルとしてのR1およびR2はベン
ジルが好ましい。好ましいのは、R2が水素原子を表わす
-NR1R2-基である。
好ましい実施の形態においては、式I中のRはメトキ
シ、エトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、3−ヒドロキ
シプロポキシ、4−ヒドロキシブトキシ、6−ヒドロキ
シヘキソキシ、-OH、-C1、-NH2、-NHCH3、-NHC2H5およ
び-NHCH2CH2OHである。YとRは一緒になつて-CO-O-ま
たは-CO-NR2(R2はH、-CH3、-C2H5および-CH2CH2OHで
ある。)を表わすものが好ましい。
シ、エトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、3−ヒドロキ
シプロポキシ、4−ヒドロキシブトキシ、6−ヒドロキ
シヘキソキシ、-OH、-C1、-NH2、-NHCH3、-NHC2H5およ
び-NHCH2CH2OHである。YとRは一緒になつて-CO-O-ま
たは-CO-NR2(R2はH、-CH3、-C2H5および-CH2CH2OHで
ある。)を表わすものが好ましい。
本発明の他の対象は、式II 〔式中、Y1はC1で、Y2はHであるか、またはY1はHで、
Y2はC1であり、Yは-COR′2またはHであり、R′はア
ルコールの1価の基である。〕で示される化合物を硫黄
またはセレンと高温で反応させ、所望により公知の方法
によつてこのカルボン酸エステルから式Iのカルボン酸
誘導体を製造することを特徴とする式Iのテトラセンの
製造方法である。
Y2はC1であり、Yは-COR′2またはHであり、R′はア
ルコールの1価の基である。〕で示される化合物を硫黄
またはセレンと高温で反応させ、所望により公知の方法
によつてこのカルボン酸エステルから式Iのカルボン酸
誘導体を製造することを特徴とする式Iのテトラセンの
製造方法である。
アルコールの1価の基としてのR′はアルコキシ基、特
にメトキシまたはエトキシが好ましい。得られたカルボ
ン酸エステルは公知の方法によつて式Iのカルボン酸誘
導体に変換される。遊離のカルボン酸は加水分解によつ
て得られ酸クロリド乃至−ブロミドに変換されうる。カ
ルボン酸アミドは、カルボン酸乃至カルボン酸ハライド
またはカルボン酸エステルのアミド化によつて得られ
る。カルボン酸エステルはエステル交換によつて容易に
得ることができる。無水物はジカルボン酸から脱水剤を
用いて脱水することによつて得ることができる。ジカル
ボン酸のイミドはジカルボン酸無水物乃至−ハライドま
たは−エステルとアンモニアまたは第2級アミンとの反
応によって製造することができる。
にメトキシまたはエトキシが好ましい。得られたカルボ
ン酸エステルは公知の方法によつて式Iのカルボン酸誘
導体に変換される。遊離のカルボン酸は加水分解によつ
て得られ酸クロリド乃至−ブロミドに変換されうる。カ
ルボン酸アミドは、カルボン酸乃至カルボン酸ハライド
またはカルボン酸エステルのアミド化によつて得られ
る。カルボン酸エステルはエステル交換によつて容易に
得ることができる。無水物はジカルボン酸から脱水剤を
用いて脱水することによつて得ることができる。ジカル
ボン酸のイミドはジカルボン酸無水物乃至−ハライドま
たは−エステルとアンモニアまたは第2級アミンとの反
応によって製造することができる。
硫黄またはセレンとの反応は、高温で、好ましくは少な
くとも130℃で行われる。反応はハロゲン化炭化水
素、特に1,2,4−トリクロルベンゼン中で行うのが
よい。
くとも130℃で行われる。反応はハロゲン化炭化水
素、特に1,2,4−トリクロルベンゼン中で行うのが
よい。
式IIの化合物は下記の多工程の方法によつて製造するこ
とができる: まず、公知の方法によつて〔V.Kvita等、Helv.Chim.Act
a 66,2769(1983)参照〕、式R3NH2のアニリンとクマリン
酸エステルとの反応および得られた次式 で示される酸の脱カルボキシル化によつて式V で示される1,2−置換ブタジエンを製造する。V式中
のR′はアルコールの1価の基、好ましくはC原子数1
〜4のアルコキシ、特にメトキシである。V式中のR3は
pKa−値が少なくとも1.05のアリールアミンの基であ
る。好ましいアリールアミンはフエニルアミンである。
例はアニリン、トルイジンおよびハロゲン化されたフエ
ニルアミン、例えばp−フルオルアニリンおよび特にp
−クロルアニリンである。
とができる: まず、公知の方法によつて〔V.Kvita等、Helv.Chim.Act
a 66,2769(1983)参照〕、式R3NH2のアニリンとクマリン
酸エステルとの反応および得られた次式 で示される酸の脱カルボキシル化によつて式V で示される1,2−置換ブタジエンを製造する。V式中
のR′はアルコールの1価の基、好ましくはC原子数1
〜4のアルコキシ、特にメトキシである。V式中のR3は
pKa−値が少なくとも1.05のアリールアミンの基であ
る。好ましいアリールアミンはフエニルアミンである。
例はアニリン、トルイジンおよびハロゲン化されたフエ
ニルアミン、例えばp−フルオルアニリンおよび特にp
−クロルアニリンである。
式Vの化合物は1,4−アントラキノンと好ましくは約
50℃の温度で、例えばジメチルスルホキシドのような
極性溶媒中でR3NH2を脱離させながらジールスアルダー
反応させて次式 で示される2−R′OC−5,12−ナフタセンジヒド
ロキノンとし、これを対応するハイドロキノガに変換す
る。
50℃の温度で、例えばジメチルスルホキシドのような
極性溶媒中でR3NH2を脱離させながらジールスアルダー
反応させて次式 で示される2−R′OC−5,12−ナフタセンジヒド
ロキノンとし、これを対応するハイドロキノガに変換す
る。
このハイドロキノンは使用される反応媒体中で空気に対
して不安定であり、自然酸化されて 式IVa で示される2−(R′OC)−5,12−ナフタセンキ
ノンとなる。
して不安定であり、自然酸化されて 式IVa で示される2−(R′OC)−5,12−ナフタセンキ
ノンとなる。
式IVbのアントラキノンは以下のようにして製造され
る:次式 で示される市販のアコチン酸エステルを、不活性溶媒
中、例えばテトラヒドロフラン中でチタンテトラクロリ
ドおよびテトラクロルメタンの存在下約0℃〜20℃の
温度でギ酸エチルエステルと反応させて次式 で示される化合物とする。この化合物に高温、例えば7
0〜150℃でギ酸を作用させて次式 で示されるα−ピロンとする。このα−ピロンと1,4
−アントラキノンとの高温、例えば100〜200℃、
および常圧または加圧下でのジ−ルスアルダー反応によ
り脱カルボキシル反応させて、式IVb で示される2,3−(R′OC)−5,12−ナフタセ
ンキノンを得る。
る:次式 で示される市販のアコチン酸エステルを、不活性溶媒
中、例えばテトラヒドロフラン中でチタンテトラクロリ
ドおよびテトラクロルメタンの存在下約0℃〜20℃の
温度でギ酸エチルエステルと反応させて次式 で示される化合物とする。この化合物に高温、例えば7
0〜150℃でギ酸を作用させて次式 で示されるα−ピロンとする。このα−ピロンと1,4
−アントラキノンとの高温、例えば100〜200℃、
および常圧または加圧下でのジ−ルスアルダー反応によ
り脱カルボキシル反応させて、式IVb で示される2,3−(R′OC)−5,12−ナフタセ
ンキノンを得る。
式IVaおよびIVbのキノンはそれ自体公知の方法で還元さ
れて次式III で示される2−乃至2,3−(R′OC)−テトラセン
となる。還元は酸性媒体、例えば酢酸中の亜鉛末で発生
期の水素によつて行われる。反応で5,12−ジヒドロ
テトラセンが生成する場合には、クロルアニルのような
酸化剤によつて脱水してテトラセンとすることができ
る。
れて次式III で示される2−乃至2,3−(R′OC)−テトラセン
となる。還元は酸性媒体、例えば酢酸中の亜鉛末で発生
期の水素によつて行われる。反応で5,12−ジヒドロ
テトラセンが生成する場合には、クロルアニルのような
酸化剤によつて脱水してテトラセンとすることができ
る。
式IIIのテトラセンは、例えばスルフリルクロリドで塩
素化されて、式IIの2−乃至2,3−(R′OC)−
5,11−または2−乃至2,3−(R′OC)−6,
12−ジクロルテトラセンとなる〔Bull.Soc.Chim.Fran
ce,427(1948)参照〕。
素化されて、式IIの2−乃至2,3−(R′OC)−
5,11−または2−乃至2,3−(R′OC)−6,
12−ジクロルテトラセンとなる〔Bull.Soc.Chim.Fran
ce,427(1948)参照〕。
式II,III,IVaおよびIVbの化合物は新規である。
式Iの化合物は黒色から黒緑色に着色した結晶性固体で
ある。この化合物は空気を遮断すると安定であつて、官
能基(R′OC)−1つまたは2つについて適当な天然
または合成ポリマーを組み入れることができ、従つてテ
トラチオテトラセン−乃至テトラセレノテトラセン基の
含量が先に定義した量の適当なポリマーを製造すること
ができる。
ある。この化合物は空気を遮断すると安定であつて、官
能基(R′OC)−1つまたは2つについて適当な天然
または合成ポリマーを組み入れることができ、従つてテ
トラチオテトラセン−乃至テトラセレノテトラセン基の
含量が先に定義した量の適当なポリマーを製造すること
ができる。
本発明の化合物から、側鎖基および/または末端基およ
び/または結合乃至架橋基として、式VIa,VIbまたはVI
c 〔式中、YはHまたは である。〕で示される基を有するポリマーを製造するこ
とができる。
び/または結合乃至架橋基として、式VIa,VIbまたはVI
c 〔式中、YはHまたは である。〕で示される基を有するポリマーを製造するこ
とができる。
ポリマーは平均分子量103〜106、好ましくは5×103〜
5×105のものであり、線状ポリマーでも架橋されたポ
リマーでもよい。
5×105のものであり、線状ポリマーでも架橋されたポ
リマーでもよい。
適当なポリマーは、その繰返し構成要素中に末端基およ
び/または側鎖基として水酸基またはアミノ基またはカ
ルボキシル基を有するものである。その例はエポキシ樹
脂、セルロース、ポリビニルアルコール、その一部また
は全部がヒドロキシアルキル基でエーテル化されている
ポリビニルアルコール、マレイン酸、無水マレイン酸、
アクリル酸およびメタクリル酸のホモポリマー(そのカ
ルボキシル基は、C2-C12、特にC2−C6−ヒドロキシアル
キルまたはアミノアルキルを有していてもよい。)、並
びにこれらのモノマーとビニルコモノマーとのコポリマ
ーである。
び/または側鎖基として水酸基またはアミノ基またはカ
ルボキシル基を有するものである。その例はエポキシ樹
脂、セルロース、ポリビニルアルコール、その一部また
は全部がヒドロキシアルキル基でエーテル化されている
ポリビニルアルコール、マレイン酸、無水マレイン酸、
アクリル酸およびメタクリル酸のホモポリマー(そのカ
ルボキシル基は、C2-C12、特にC2−C6−ヒドロキシアル
キルまたはアミノアルキルを有していてもよい。)、並
びにこれらのモノマーとビニルコモノマーとのコポリマ
ーである。
前記のポリマーは式VII 〔式中、R4は単結合または (n=2〜12、好ましくは2〜6)であり且つAは式
VIaの基であるか、またはR4は であり且つAは式VIcの基である。〕で示される繰返し
構成要素を有するものが好ましい。
VIaの基であるか、またはR4は であり且つAは式VIcの基である。〕で示される繰返し
構成要素を有するものが好ましい。
ポリマーは他のビニルコモノマー構成要素を80モル%
まで、好ましくは50モル%まで、特に20モル%まで
含んでいてもよい。そのようなコモノマーの例は:α−
オレフイン、ビニルハロゲン化物、例えばビニルブロミ
ド、ビニルクロリドおよびビニルフルオリド、ビニリデ
ン、例えばビニリデンクロリド、ニトリル、α,β−不
飽和酸、例えばアクリルニトリルまたはメタクリルニト
リル、α,β−不飽和酸、そのエステルまたはハロゲン
誘導体、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸、メチルメタクリレート、エチルアクリ
レート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、
オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルア
ミノエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
グリシジルアクリレートまたはクロルメチルメタクリレ
ート、α,β−不飽和カルボン酸アミドおよびその誘導
体、例えばアクリルアミド、メタクリルアミン、芳香族
ビニル化合物、例えばスチレン、メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、α−クロルスチレン、ビニルケトン、例え
ばメチルビニルケトン、ビニルエステル、例えばビニル
アセテート、ヘテロ環状ビニル化合物、例えばビニルピ
リジン、ビニルピロリドンおよびビニルエーテルであ
る。
まで、好ましくは50モル%まで、特に20モル%まで
含んでいてもよい。そのようなコモノマーの例は:α−
オレフイン、ビニルハロゲン化物、例えばビニルブロミ
ド、ビニルクロリドおよびビニルフルオリド、ビニリデ
ン、例えばビニリデンクロリド、ニトリル、α,β−不
飽和酸、例えばアクリルニトリルまたはメタクリルニト
リル、α,β−不飽和酸、そのエステルまたはハロゲン
誘導体、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸、メチルメタクリレート、エチルアクリ
レート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、
オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルア
ミノエチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
グリシジルアクリレートまたはクロルメチルメタクリレ
ート、α,β−不飽和カルボン酸アミドおよびその誘導
体、例えばアクリルアミド、メタクリルアミン、芳香族
ビニル化合物、例えばスチレン、メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、α−クロルスチレン、ビニルケトン、例え
ばメチルビニルケトン、ビニルエステル、例えばビニル
アセテート、ヘテロ環状ビニル化合物、例えばビニルピ
リジン、ビニルピロリドンおよびビニルエーテルであ
る。
他の好ましいモノマーは式VIIaまたはVIIb 〔式VIIa中、R4は であり、Aは式VIaの基であるか、またはR4は であり、Aは式VIcの基を表わす。式VIIb中、Aは式VIc
の基である。〕 前記のホモ−およびコポリマーは、ヒドロキシル基、ア
ミノ基、カルボキシル基またはカルボキシルカルボニル
基を有するポリマーを、エステル形成性、アミド形成性
またはイミド形成性の式Iの化合物、すなわちエステ
ル、カルボン酸、カルボン酸無水物およびカルボン酸ハ
ライドと反応させることによつて製造することができ
る。反応は好ましくは溶液中で、昇温して例えば50〜
200℃の温度で行われる。生成した本発明によるポリ
マーは非溶媒によつて沈澱させることによつて、または
使用した溶媒を蒸発させることによつて単離することが
できる。
の基である。〕 前記のホモ−およびコポリマーは、ヒドロキシル基、ア
ミノ基、カルボキシル基またはカルボキシルカルボニル
基を有するポリマーを、エステル形成性、アミド形成性
またはイミド形成性の式Iの化合物、すなわちエステ
ル、カルボン酸、カルボン酸無水物およびカルボン酸ハ
ライドと反応させることによつて製造することができ
る。反応は好ましくは溶液中で、昇温して例えば50〜
200℃の温度で行われる。生成した本発明によるポリ
マーは非溶媒によつて沈澱させることによつて、または
使用した溶媒を蒸発させることによつて単離することが
できる。
他の好ましいホモ−およびコポリマーは、α,β−不飽
和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸または
マレイン酸乃至マレイン酸無水物から誘導されるもので
ある。コポリマーには、先に挙げたコモノマーおよびそ
の混合比率が適している。
和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸または
マレイン酸乃至マレイン酸無水物から誘導されるもので
ある。コポリマーには、先に挙げたコモノマーおよびそ
の混合比率が適している。
他の好ましいポリマーは式VIIIおよび/またはIXの繰返
し構成要素を有するものである。
し構成要素を有するものである。
式中、R5はHまたはCH3であり、Zは−O−または-NR7
−であり、R7はHまたはC原子数1〜4アルキルであ
り、R4は (n=2〜12)であり、Aは式VIaの基であり、Dは-
OHまたは-Z-R4-Aである;またはR4は であり、Aは式VIcの基である。Zは好ましくは−O−
であり、R4は好ましくはC原子数2〜6のものであり、
R7は好ましくはCH3および特にHである。R4の例は-(C
H2)6-O-、-(CH2)5-O-、-(CH2)4-O-、-(CH2)3-O-、-CH2C
HCH3-O-、-CH2CHOHCH2-O-および特に-CH2CH2-O-、エチ
レン、1,2−または1,3−プロピレン、1,2,
1,3−または1,4−ブチレン、1,5−ペンチレン
および1,6−ヘキシレンである。式IX中のD基は好ま
しくは-OHである。
−であり、R7はHまたはC原子数1〜4アルキルであ
り、R4は (n=2〜12)であり、Aは式VIaの基であり、Dは-
OHまたは-Z-R4-Aである;またはR4は であり、Aは式VIcの基である。Zは好ましくは−O−
であり、R4は好ましくはC原子数2〜6のものであり、
R7は好ましくはCH3および特にHである。R4の例は-(C
H2)6-O-、-(CH2)5-O-、-(CH2)4-O-、-(CH2)3-O-、-CH2C
HCH3-O-、-CH2CHOHCH2-O-および特に-CH2CH2-O-、エチ
レン、1,2−または1,3−プロピレン、1,2,
1,3−または1,4−ブチレン、1,5−ペンチレン
および1,6−ヘキシレンである。式IX中のD基は好ま
しくは-OHである。
式VIIIおよび/またはIXの繰返し構成要素は有するポリ
マーは公知の方法によつて製造される。例えばR基中に
ヒドロキシル基またはアミノ基を有する式Iのモノマー
は、例えば相当する酸ハライドによつてアクリル酸また
はメタクリル酸のエステル乃至アミドに変換される。そ
のモノマーとマレイン酸無水物との反応により半エステ
ル乃至半アミドが得られる。これらのエステルは単独で
または他のコモノマーと共に公知の方法で重合される。
また、アクリル酸、メタクリル酸および/またはマレイ
ン酸のホモ−およびコポリマー乃至そのエステル−また
はアミド形成性誘導体(例えば、エステル、ヒドロキシ
アルキルエステル、無水物およびアミド)と式Iの化合
物のエステル−乃至アミド形成性誘導体と反応させて、
公知の方法でポリマーを単離することができる。
マーは公知の方法によつて製造される。例えばR基中に
ヒドロキシル基またはアミノ基を有する式Iのモノマー
は、例えば相当する酸ハライドによつてアクリル酸また
はメタクリル酸のエステル乃至アミドに変換される。そ
のモノマーとマレイン酸無水物との反応により半エステ
ル乃至半アミドが得られる。これらのエステルは単独で
または他のコモノマーと共に公知の方法で重合される。
また、アクリル酸、メタクリル酸および/またはマレイ
ン酸のホモ−およびコポリマー乃至そのエステル−また
はアミド形成性誘導体(例えば、エステル、ヒドロキシ
アルキルエステル、無水物およびアミド)と式Iの化合
物のエステル−乃至アミド形成性誘導体と反応させて、
公知の方法でポリマーを単離することができる。
従つて本発明の化合物から、式VIa〜VIcの基を定義した
含量で持つポリマーを製造することができる。このポリ
マーはフイルム形成性で強い電子供与性である。このポ
リマーは電子供与体として電子受容体と反応して、良好
な電導性を示す電荷移動錯体となる。適当な電子受容体
は、例えばヨウ素である。このポリマーにより、種々の
基材、例えば金属または合成材料をコーテイングするこ
とができ、これらの材料はエレクトロクローミツクエレ
ツトロード(electro chromic electrode)として使用
することができる。〔Appl Phys.Lett.,36(6),422(198
0)参照〕。
含量で持つポリマーを製造することができる。このポリ
マーはフイルム形成性で強い電子供与性である。このポ
リマーは電子供与体として電子受容体と反応して、良好
な電導性を示す電荷移動錯体となる。適当な電子受容体
は、例えばヨウ素である。このポリマーにより、種々の
基材、例えば金属または合成材料をコーテイングするこ
とができ、これらの材料はエレクトロクローミツクエレ
ツトロード(electro chromic electrode)として使用
することができる。〔Appl Phys.Lett.,36(6),422(198
0)参照〕。
前述のポリマーはまたエレクトロンビームレジストとし
て使用することができる。〔Appl.Phys.Lett.40(1),90
(1982)参照〕。
て使用することができる。〔Appl.Phys.Lett.40(1),90
(1982)参照〕。
本発明によるポリマーは光導電性組成物にも使用するこ
とができる。本発明はまた、例えば(a)本発明によるポ
リマーを電子受容体および/または増感剤と共に含有す
る光導電性組成物を提供する。電子受容体は好ましくは
ポリマー(a)1モルあたり0.1〜1モルの量で、また増感
剤は、好ましはポリマー(a)に対して0.1〜40、特に1
〜20重量%の量で使用される。
とができる。本発明はまた、例えば(a)本発明によるポ
リマーを電子受容体および/または増感剤と共に含有す
る光導電性組成物を提供する。電子受容体は好ましくは
ポリマー(a)1モルあたり0.1〜1モルの量で、また増感
剤は、好ましはポリマー(a)に対して0.1〜40、特に1
〜20重量%の量で使用される。
適当な電子受容体は、例えばSbF5またはBF3のようなメ
タルハライド(ルイス酸)、キノン、芳香族ニトロ化合
物およびテトラシアノエチレンで、例えばEP−A−0,06
5,243号に記載されている。そこには、適当な増感剤、
例えメチレンブルーのような染料、マレイン酸、p−ニ
トロフエノールおよびテトラクロルビスフエノール−A
のような化学増感剤が記載されている。
タルハライド(ルイス酸)、キノン、芳香族ニトロ化合
物およびテトラシアノエチレンで、例えばEP−A−0,06
5,243号に記載されている。そこには、適当な増感剤、
例えメチレンブルーのような染料、マレイン酸、p−ニ
トロフエノールおよびテトラクロルビスフエノール−A
のような化学増感剤が記載されている。
前述の組成物は、成分(a)と(b)を溶解、混合することに
よつて製造することができる。製造に際しては、所望に
よつて結着剤を一緒に使用することができる。適当な溶
媒は、例えばベンゼン、トリクロルベンゼン、ニトロベ
ンゼン、アセトン、メタノール、クロロホルム、テトラ
ヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ
キサイドおよびN−メチルピロリドンである。
よつて製造することができる。製造に際しては、所望に
よつて結着剤を一緒に使用することができる。適当な溶
媒は、例えばベンゼン、トリクロルベンゼン、ニトロベ
ンゼン、アセトン、メタノール、クロロホルム、テトラ
ヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ
キサイドおよびN−メチルピロリドンである。
溶液を基材上にコーテイングして、公知の方法で電子写
真記録材料として使用することができる。(例えば、EP
−A−0,065,243号参照)。
真記録材料として使用することができる。(例えば、EP
−A−0,065,243号参照)。
本発明の新しい化合物およびポリマーはビデオ記録材料
の製造にも使用することができる(EP−A−0,054,109
号参照)。
の製造にも使用することができる(EP−A−0,054,109
号参照)。
本発明の式Iの新化合物は直接電導性の電荷移動錯塩の
製造に使用することもできる。
製造に使用することもできる。
下記の例で本発明を更に詳しく説明する。
例1: a)1−(p−クロルアニリノ)−2−カルボメトキシ
−4−カルボキシル−ブタジエン 少し加熱しながらクマリン酸メチルエステル46.2gをメ
タノール30mlに、またp−クロルアニリン38.1gをメ
タノール60mlに溶かす。冷却した各溶液をかきまぜな
がら徐々に混合し、冷却する。黄色結晶の沈澱が生成す
る。一夜放置し、結晶を吸引濾別し、メタノールで洗浄
し、デシケータ中、P2O5上で40℃、1.3paで乾燥す
る。収量:76g;融点:160−161℃。
−4−カルボキシル−ブタジエン 少し加熱しながらクマリン酸メチルエステル46.2gをメ
タノール30mlに、またp−クロルアニリン38.1gをメ
タノール60mlに溶かす。冷却した各溶液をかきまぜな
がら徐々に混合し、冷却する。黄色結晶の沈澱が生成す
る。一夜放置し、結晶を吸引濾別し、メタノールで洗浄
し、デシケータ中、P2O5上で40℃、1.3paで乾燥す
る。収量:76g;融点:160−161℃。
b)a)の脱カルボキシル化による1−(p−クロルア
リニノ)−2−カルボメトキシブタジエンの合成と、そ
れに続く1,4−アントラキノンとのジールスーアルダ
ー反応による2−カルボキシメトキシ−ナフタセン−
5,12−キノンの合成 化合物a)14.0gをジメチルスルホキシド60mlに溶か
し、CO2を発生させながら一夜室温でかきまぜる。透明
な溶液が生成する。次いで、1,4−アントラキノン1
0.4gをジメチルスルホキシド500mlに、50℃に暖
めながら溶かし、先の透明溶液と混合し24時間80℃
にて攪拌する。黄色の結晶性沈澱を生成する。反応混合
物を氷浴で冷却し、アセトン250mlで希釈し、沈澱を
吸引濾過し、氷冷したアセトンで洗浄する。6gの粗生
成物が得られる。母液からさらに2gの粗生成物が得ら
れる。粗生成物を温度勾配管中で230℃にて昇華す
る。純粋の2−カルボキシメトキシ−ナフタセン−5,
12−キノン(b)が25%の収率で得られる。シリカゲ
ル薄層クロマトグラム(溶出剤CHCl3);淡黄色蛍光性
スポツトRf=0.4、IR:1735および1690cm1、
マススペクトル:M+=316;M−OCH3=285;257(285-C
O);229(257-CO)。
リニノ)−2−カルボメトキシブタジエンの合成と、そ
れに続く1,4−アントラキノンとのジールスーアルダ
ー反応による2−カルボキシメトキシ−ナフタセン−
5,12−キノンの合成 化合物a)14.0gをジメチルスルホキシド60mlに溶か
し、CO2を発生させながら一夜室温でかきまぜる。透明
な溶液が生成する。次いで、1,4−アントラキノン1
0.4gをジメチルスルホキシド500mlに、50℃に暖
めながら溶かし、先の透明溶液と混合し24時間80℃
にて攪拌する。黄色の結晶性沈澱を生成する。反応混合
物を氷浴で冷却し、アセトン250mlで希釈し、沈澱を
吸引濾過し、氷冷したアセトンで洗浄する。6gの粗生
成物が得られる。母液からさらに2gの粗生成物が得ら
れる。粗生成物を温度勾配管中で230℃にて昇華す
る。純粋の2−カルボキシメトキシ−ナフタセン−5,
12−キノン(b)が25%の収率で得られる。シリカゲ
ル薄層クロマトグラム(溶出剤CHCl3);淡黄色蛍光性
スポツトRf=0.4、IR:1735および1690cm1、
マススペクトル:M+=316;M−OCH3=285;257(285-C
O);229(257-CO)。
c)化合物(b)の還元による2−カルボキシメトキシナ
フタセン 攪拌器および還流冷却器を付した2.5のスルフオン化
フラスコ中で、化合物(b)7.7g、亜鉛末23.1g、氷酢酸
1150mlおよび水62mlをかきまぜながら還流加熱す
る。次いで冷却し、過剰の亜鉛末をデカンテーシヨンに
より分離する。生成した橙赤色の沈澱を吸引濾過し、少
量の氷酢酸および水で洗浄し、真空乾燥する。粗生成物
3.9gを得、これを200℃、0.13Paで勾配管中で昇華
させる。昇華によつて純粋の2−カルボメトキシナフタ
セン3.7g(収率53%)が得られる。電子スペクトル
(ベンゼン中):λmax=487,457,430,404,381およ
び361nm。マススペクトル:M+286,255(M+-OCH);27
7(255−CO);143(M2+)。
フタセン 攪拌器および還流冷却器を付した2.5のスルフオン化
フラスコ中で、化合物(b)7.7g、亜鉛末23.1g、氷酢酸
1150mlおよび水62mlをかきまぜながら還流加熱す
る。次いで冷却し、過剰の亜鉛末をデカンテーシヨンに
より分離する。生成した橙赤色の沈澱を吸引濾過し、少
量の氷酢酸および水で洗浄し、真空乾燥する。粗生成物
3.9gを得、これを200℃、0.13Paで勾配管中で昇華
させる。昇華によつて純粋の2−カルボメトキシナフタ
セン3.7g(収率53%)が得られる。電子スペクトル
(ベンゼン中):λmax=487,457,430,404,381およ
び361nm。マススペクトル:M+286,255(M+-OCH);27
7(255−CO);143(M2+)。
d)2−カルボメトキシ−5,11−(または6,1
2)−ジクロルナフタセンの製造 アルゴン雰囲気下で、スルフオン化フランコ中で2−カ
ルボメトキシナフタセン4gをニトロベンゼン50mlに
懸濁し、氷浴で冷却する。この懸濁液に、ニトロベンゼ
ン50mlに溶かしたスルフリルクロリド4.05gを30分
間で徐々に滴下する。次いで、氷浴を除去して徐々に5
0℃に浴温を暖める。1時間同温度でかきまぜると、透
明な暗橙色溶液が生成する。冷却後、メタノール500
mlを加える。生成した赤橙色沈澱を吸引濾過し、冷メタ
ノールで洗浄し、0.13pa,50℃にて乾燥する。収率7
5%,マススペクトル:M+=354/356。
2)−ジクロルナフタセンの製造 アルゴン雰囲気下で、スルフオン化フランコ中で2−カ
ルボメトキシナフタセン4gをニトロベンゼン50mlに
懸濁し、氷浴で冷却する。この懸濁液に、ニトロベンゼ
ン50mlに溶かしたスルフリルクロリド4.05gを30分
間で徐々に滴下する。次いで、氷浴を除去して徐々に5
0℃に浴温を暖める。1時間同温度でかきまぜると、透
明な暗橙色溶液が生成する。冷却後、メタノール500
mlを加える。生成した赤橙色沈澱を吸引濾過し、冷メタ
ノールで洗浄し、0.13pa,50℃にて乾燥する。収率7
5%,マススペクトル:M+=354/356。
e)2−カルボメトキシ−5,6,11,12−テトラ
チオテトラセン 攪拌器、還流冷却器およびガス導入管を付したスルフオ
ン化フラスコで、化合物(d)6.8gおよび硫黄2.6gを
1,2,4−トリクロルベンゼン200ml中でアルゴン
雰囲気下8時間還流加熱する。
チオテトラセン 攪拌器、還流冷却器およびガス導入管を付したスルフオ
ン化フラスコで、化合物(d)6.8gおよび硫黄2.6gを
1,2,4−トリクロルベンゼン200ml中でアルゴン
雰囲気下8時間還流加熱する。
冷却後、沈澱生成物を吸引濾過し、沸騰1,2,4−ト
リクロルベンゼンから再結晶する。微細黒緑色針状結晶
が7g(90%)の収量で得られる。電子スペクトル
(トリクロルベンゼン中):λmax740および680n
m。マススペクトル:M+=410;M−COOCH3=351。
リクロルベンゼンから再結晶する。微細黒緑色針状結晶
が7g(90%)の収量で得られる。電子スペクトル
(トリクロルベンゼン中):λmax740および680n
m。マススペクトル:M+=410;M−COOCH3=351。
例2: 2−カルボメトキシ−5,6,11,12−テトラセレ
ノテトラセン 硫黄の代わりにセレンを使用して例1e)の操作を行う。
反応時間は120時間である。単離した黒色固体を温度
勾配管中で260℃、0.13Paにて昇華させる。収量5
%。マススペクトル:M+=602。可変スペクトル(1,
2,4−トリクロルベンゼン中);λmax=754およ
び694nm。
ノテトラセン 硫黄の代わりにセレンを使用して例1e)の操作を行う。
反応時間は120時間である。単離した黒色固体を温度
勾配管中で260℃、0.13Paにて昇華させる。収量5
%。マススペクトル:M+=602。可変スペクトル(1,
2,4−トリクロルベンゼン中);λmax=754およ
び694nm。
例3: 2−カルボメトキシ−5,6,11,12−テトラチオ
テトラセン(SbF6)xおよび2−カルボメトキシ−5,
6,11,12−テトラチオテトラセン(C1)x型の導電
性CT-塩の製造 メチレンクロリド40%とクロルベンゼン60%との混
合液30mlおよび一つのケースはテトラブチルアンモニ
ウムヘキサフルオロアンチモネート30mg他のケースは
トリフエニル−ベンジル−ホスホニウムクロリド30mg
中に入れた2−カルボメトキシ−5,6,11,12−
テトラチオテトラセン10mgを電解セルにてそれぞれ1.
38V,1.4×10-7A:および0.93V,4×10-7Aで10週
間電解する。得られた微結晶をガラス板上でPtペースト
と端部で接触させて抵抗値を調べる。
テトラセン(SbF6)xおよび2−カルボメトキシ−5,
6,11,12−テトラチオテトラセン(C1)x型の導電
性CT-塩の製造 メチレンクロリド40%とクロルベンゼン60%との混
合液30mlおよび一つのケースはテトラブチルアンモニ
ウムヘキサフルオロアンチモネート30mg他のケースは
トリフエニル−ベンジル−ホスホニウムクロリド30mg
中に入れた2−カルボメトキシ−5,6,11,12−
テトラチオテトラセン10mgを電解セルにてそれぞれ1.
38V,1.4×10-7A:および0.93V,4×10-7Aで10週
間電解する。得られた微結晶をガラス板上でPtペースト
と端部で接触させて抵抗値を調べる。
導電性(室温):30Ω−1cm-1(SbF6塩) 導電性(室温):0.2Ω−1cm-1(C1塩) 例4: 6′−ヒドロキシヘキシル−5,6,11,12−テト
ラチオ−テトラセン−2−カルボン酸エステル 2−カルボメトキシ−5,6,11,12−テトラチオ
テトラセン1.2g、ヘキサンジオール30gおよびテト
ライソプロピルチタネート1mgの混合物を容器に入れN2
−雰囲気下で、かきまぜながら150℃に加熱し、この
温度に20時間保持する。冷却後水100mlを加えると
反応生成物が沈澱する。粗生成物を濾別し、水で洗浄し
100℃にて真空乾燥する。
ラチオ−テトラセン−2−カルボン酸エステル 2−カルボメトキシ−5,6,11,12−テトラチオ
テトラセン1.2g、ヘキサンジオール30gおよびテト
ライソプロピルチタネート1mgの混合物を容器に入れN2
−雰囲気下で、かきまぜながら150℃に加熱し、この
温度に20時間保持する。冷却後水100mlを加えると
反応生成物が沈澱する。粗生成物を濾別し、水で洗浄し
100℃にて真空乾燥する。
元素分析: 計算値:C60.46 H4.06 O9.66 S25.82 実測値:C60.1 H4.1 O9.66 S25.6 例5: 2,3−ジカルボエトキシ−5,6,11,12−テト
ラチオテトラセンの製造 a)α−ピロン−4,5−ジカルボン酸ジエチルエステ
ル テトラヒドロフラン1200mlに、四塩化チタン11
3.14g(0.6mol)を四塩化炭素150mlに溶かした
溶液を2〜3℃で40分間かけて滴下する。その温度に
1時間保つた後、ギ酸エチルエステル44.16g(0.6
モル)およびアコチン酸トリエチルエステル38.7g(0.
15モル)を順次添加する。次いで、更にN−メチル−モ
ルホリン120.93g(1.2モル)をテトラヒドロフラン2
10mlに溶かした溶液を45分間で加える。15分後反
応混合液を、H2O1500ml,炭酸ナトリウム200g
およびメチレンクロリド1400ml中に強くかきまぜな
がら注入する。CO2が最早発生しなくなるまで攪拌す
る。生成した懸濁液をまず濾別し、濾液の2つの相を分
別する。水相を更に2回、それぞれ300mlのメチレン
クロリドと振る。メリレンクロリド抽出液を合わせて、
炭素ナトリウムで乾燥し、濃縮する。このようにして得
た粗生成物(44,95g,95.4%)から61℃、高真空下
で、未反応成分を留去する。蒸発残留物としてエトキシ
メチレンアコチン酸トリエチルエステル31.38g(66.6
%)を得る。H′−NMR−スペクトル(CDCCl3中):6.8
5(1H,シングレツト),7.5(1H,シングレツ
ト)、生成物は、そのまま次の操作に用いられる。
ラチオテトラセンの製造 a)α−ピロン−4,5−ジカルボン酸ジエチルエステ
ル テトラヒドロフラン1200mlに、四塩化チタン11
3.14g(0.6mol)を四塩化炭素150mlに溶かした
溶液を2〜3℃で40分間かけて滴下する。その温度に
1時間保つた後、ギ酸エチルエステル44.16g(0.6
モル)およびアコチン酸トリエチルエステル38.7g(0.
15モル)を順次添加する。次いで、更にN−メチル−モ
ルホリン120.93g(1.2モル)をテトラヒドロフラン2
10mlに溶かした溶液を45分間で加える。15分後反
応混合液を、H2O1500ml,炭酸ナトリウム200g
およびメチレンクロリド1400ml中に強くかきまぜな
がら注入する。CO2が最早発生しなくなるまで攪拌す
る。生成した懸濁液をまず濾別し、濾液の2つの相を分
別する。水相を更に2回、それぞれ300mlのメチレン
クロリドと振る。メリレンクロリド抽出液を合わせて、
炭素ナトリウムで乾燥し、濃縮する。このようにして得
た粗生成物(44,95g,95.4%)から61℃、高真空下
で、未反応成分を留去する。蒸発残留物としてエトキシ
メチレンアコチン酸トリエチルエステル31.38g(66.6
%)を得る。H′−NMR−スペクトル(CDCCl3中):6.8
5(1H,シングレツト),7.5(1H,シングレツ
ト)、生成物は、そのまま次の操作に用いられる。
エトキシメチレンアコチン酸−トリエチルエステル31.3
8g(0.0999モル)をギ酸314ml中で95℃にて1時
間加熱する。ギ酸を水流ポンプの減圧下で留去する。残
留物を高真空下で蒸留することによつて、α−ピロン−
4,5−ジカルボン酸−ジエチルエステル10.00g(62.
4%)を得る(沸点82℃/1.2×10-2mbar)。H1NMR−
スペクトル(CDCl3中): 6.40(1H,シングレツト),8.25(1H,シングレツ
ト)。
8g(0.0999モル)をギ酸314ml中で95℃にて1時
間加熱する。ギ酸を水流ポンプの減圧下で留去する。残
留物を高真空下で蒸留することによつて、α−ピロン−
4,5−ジカルボン酸−ジエチルエステル10.00g(62.
4%)を得る(沸点82℃/1.2×10-2mbar)。H1NMR−
スペクトル(CDCl3中): 6.40(1H,シングレツト),8.25(1H,シングレツ
ト)。
元素分析:(MG240,21) 計算値:C55.00 H5.04 O39.97 実測値:C55.1 H5.2 O39.8 b)ナフタセン−5,12−キノン−2,3−カルボン
酸−ジエチルエステルの製造 1,4−アントラキノン15.97g(0.076モル)およびα
−ピロン−4,5−ジカルボン酸−ジエチルエステル1
8.42g(0.076モル)を34mlのキシレン中でオートク
レーブにて24時間160℃で加熱する。キシレンを留
去し、蒸留残留物をクロロホルムに溶かし、シリカゲル
1.2kg(粒径:0.040-0.063mm)を用いて濾過し、シリカ
ゲルをクロロホルムで充分に洗浄する。暗茶色の粗物質
19.7gを得、これを220℃にて高真空下で昇華させ
る。化合物b 6.3g(30%)を得る。融点208−
209℃、マススペクトル:M+=402。未反応のα−
ピロン−4,5−ジカルボン酸ジエチルエステルの回収
により、収量は定量的である。
酸−ジエチルエステルの製造 1,4−アントラキノン15.97g(0.076モル)およびα
−ピロン−4,5−ジカルボン酸−ジエチルエステル1
8.42g(0.076モル)を34mlのキシレン中でオートク
レーブにて24時間160℃で加熱する。キシレンを留
去し、蒸留残留物をクロロホルムに溶かし、シリカゲル
1.2kg(粒径:0.040-0.063mm)を用いて濾過し、シリカ
ゲルをクロロホルムで充分に洗浄する。暗茶色の粗物質
19.7gを得、これを220℃にて高真空下で昇華させ
る。化合物b 6.3g(30%)を得る。融点208−
209℃、マススペクトル:M+=402。未反応のα−
ピロン−4,5−ジカルボン酸ジエチルエステルの回収
により、収量は定量的である。
c)テトラセン−2,3−ジカルボン酸ジエチルエステ
ルの製造 化合物b)1.3g,H2O6.5ml、酢酸110.5mlおよび亜鉛末
6.5gを混合して還流加熱する。赤色の懸濁液は橙色に
変化しはじめる。30分間攪拌し、冷却し、水130ml
を加える。残留物から過剰の亜鉛末をデカンテーシヨン
で除き、水で洗浄し、高真空下で40℃にて乾燥する。
粗生成物860mgが得られ、これを220℃で昇華させ
る。粗生成物は化合物b)およびc)および5,12−
ジヒドラテトラセン−2,3−ジカルボン酸−ジエチル
エステルの混合物である。混合物は再び亜鉛未で還元さ
れる。
ルの製造 化合物b)1.3g,H2O6.5ml、酢酸110.5mlおよび亜鉛末
6.5gを混合して還流加熱する。赤色の懸濁液は橙色に
変化しはじめる。30分間攪拌し、冷却し、水130ml
を加える。残留物から過剰の亜鉛末をデカンテーシヨン
で除き、水で洗浄し、高真空下で40℃にて乾燥する。
粗生成物860mgが得られ、これを220℃で昇華させ
る。粗生成物は化合物b)およびc)および5,12−
ジヒドラテトラセン−2,3−ジカルボン酸−ジエチル
エステルの混合物である。混合物は再び亜鉛未で還元さ
れる。
次いで得られた粗生成物500mgを、p−クロルアニル
500mgと酢酸15ml中で2分間還流加熱する。冷却
し、橙色沈澱を吸引濾過し、高真空下で乾燥する。19
0℃にて高真空下で昇華後、融点224℃の化合物c)
を109mg得る。マススペクトルM+=372。
500mgと酢酸15ml中で2分間還流加熱する。冷却
し、橙色沈澱を吸引濾過し、高真空下で乾燥する。19
0℃にて高真空下で昇華後、融点224℃の化合物c)
を109mg得る。マススペクトルM+=372。
d)5,11−ジクロルテトラセン−2,3−ジカルボ
ン酸エチルエステルの製造 化合物c)109mgとニトロベンゼン2mlを氷浴で冷却
し、スルホニルクロリド90mgのニトロベンゼン(2m
l)溶液を滴下する。氷浴を除去する。橙黄色の溶液が
生成する。2時間室温でかきまぜる。次いで90℃にて
1時間かきまぜる。橙色溶液を回転濃縮器で蒸発乾固す
る。化合物d)129mgを得る。マススペクトルM+=4
96。
ン酸エチルエステルの製造 化合物c)109mgとニトロベンゼン2mlを氷浴で冷却
し、スルホニルクロリド90mgのニトロベンゼン(2m
l)溶液を滴下する。氷浴を除去する。橙黄色の溶液が
生成する。2時間室温でかきまぜる。次いで90℃にて
1時間かきまぜる。橙色溶液を回転濃縮器で蒸発乾固す
る。化合物d)129mgを得る。マススペクトルM+=4
96。
e)5,6,11,12−テトラチオテトラセン−2,
3−ジカルボン酸ジエチルエステルの製造 化合物d)129mg、硫黄40mgおよびニトロベンゼン
3mlをアルゴン雰囲気下ナシ型フランコに入れ、4時間
230℃の浴温に保つ。冷却後、ニトロベンゼンを高真
空下で除去し、残留物を少量のベンゼンで洗浄して乾燥
する。所望の化合物が122mg得られる。マススペクト
ル:M+=496;UV−スペクトル(1,2,4−トリ
クロルベンゼン中):λmax=745nm。
3−ジカルボン酸ジエチルエステルの製造 化合物d)129mg、硫黄40mgおよびニトロベンゼン
3mlをアルゴン雰囲気下ナシ型フランコに入れ、4時間
230℃の浴温に保つ。冷却後、ニトロベンゼンを高真
空下で除去し、残留物を少量のベンゼンで洗浄して乾燥
する。所望の化合物が122mg得られる。マススペクト
ル:M+=496;UV−スペクトル(1,2,4−トリ
クロルベンゼン中):λmax=745nm。
例6 5,6,11,12−テトラセレノテトラセン−2,3
−ジカルボン酸ジエチルエステル 5,11−ジクロルテトラセン−2,3−ジカルボン酸
−ジエチルエステル120mg、セレン120cmおよびニ
トロベンゼン6mlをアルゴン雰囲気下で21時間加熱す
る(260℃まで)。冷却後ヘキサン10mlを加え、沈
澱を吸引濾過する。粗生成物125mgを得る。50mgが
高真空下で260℃にて昇華させえられる。暗緑色の
5,6,11,12−テトラセレノテトラセン−2,3
−ジカルボン酸ジエチルエステルを得る。マススペクト
ル:M+=684。UV−スペクトル(1,2,4−トリ
クロルベンゼン中):λmax=756nm。
−ジカルボン酸ジエチルエステル 5,11−ジクロルテトラセン−2,3−ジカルボン酸
−ジエチルエステル120mg、セレン120cmおよびニ
トロベンゼン6mlをアルゴン雰囲気下で21時間加熱す
る(260℃まで)。冷却後ヘキサン10mlを加え、沈
澱を吸引濾過する。粗生成物125mgを得る。50mgが
高真空下で260℃にて昇華させえられる。暗緑色の
5,6,11,12−テトラセレノテトラセン−2,3
−ジカルボン酸ジエチルエステルを得る。マススペクト
ル:M+=684。UV−スペクトル(1,2,4−トリ
クロルベンゼン中):λmax=756nm。
例7: マレイン酸無水物/ビニルメチルエーテル−コポリマー
との付加生成物の製造 例4によるヒドロキシエステル1gをN−メチルピロリ
ドン20mlに溶かし、Gantrez AN119(商品名、マレ
イン酸無水物/ビニルメチルエーテル−コポリマー)0.
35gを加え、50℃に加熱する。次いでトリエチルアミ
ン0.3mlを加え、24時間かきまぜる。次に水200ml
中に注ぎ、沈澱生成物を濾過し、水で洗浄し、60℃に
て高真空下で乾燥する。
との付加生成物の製造 例4によるヒドロキシエステル1gをN−メチルピロリ
ドン20mlに溶かし、Gantrez AN119(商品名、マレ
イン酸無水物/ビニルメチルエーテル−コポリマー)0.
35gを加え、50℃に加熱する。次いでトリエチルアミ
ン0.3mlを加え、24時間かきまぜる。次に水200ml
中に注ぎ、沈澱生成物を濾過し、水で洗浄し、60℃に
て高真空下で乾燥する。
元素分析: 計算値:C58.73 H4.33 O17.78 S19.12 実測値:C58.4 H4.2 O15.1 S21.6
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 8/42 MHU 7308−4J G03G 5/06 315 Z 9221−2H H01L 21/027 31/0344
Claims (4)
- 【請求項1】式I 〔式中、XはSまたはSeであり、RはC原子数1〜1
2のアルコキシ、C原子数2〜12のω−ヒドロキシア
ルコキシであり、Yは水素原子又は−COR基であり、
またはYとRが一緒になって−CO−O−である。〕で
示される、2位または2,3位が置換されている5,
6,11,12−テトラチオ−および5,6,11,1
2−テトラセレノテトラセン。 - 【請求項2】RがC原子数1〜6のアルコキシまたはC
原子数2〜6のω−ヒドロキシアルコキシである特許請
求の範囲第1項に記載のテトラセン。 - 【請求項3】Rがメトキシ、エトキシ、2−ヒドロキシ
エトキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、4−ヒドロキシ
ブトキシ、6−ヒドロキシヘキソキシである特許請求の
範囲第1項に記載のテトラセン。 - 【請求項4】式II 〔式中、Y1はC1で、Y2はHであるか、またはY1はH
で、Y2はC1であり、Yは−COR′またはHであり、
R′はアルコールの1価の基である。〕で示される化合
物を硫黄またはセレンと高温で反応させ、所望によりこ
のカルボン酸エステルから公知の方法で式Iのカルボン
酸誘導体に変換することを特徴とする式I 〔式中、XはSまたはSeであり、RはC原子数1〜1
2のアルコキシ、C原子数2〜12のω−ヒドロキシア
ルコキシであり、Yは水素原子又は−COR基であり、
またはYとRが一緒になって−CO−O−である。〕で
示される、2位または2,3位が置換されている5,
6,11,12−テトラチオ−および5,6,11,1
2−テトラセレノテトラセンの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CH1468/84-0 | 1984-03-23 | ||
CH1468/84A CH662567A5 (de) | 1984-03-23 | 1984-03-23 | In 2-stellung substituiertes 5,6,11,12-tetrathio- und 5,6,11,12-tetraselenotetracene, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung. |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60222483A JPS60222483A (ja) | 1985-11-07 |
JPH0635462B2 true JPH0635462B2 (ja) | 1994-05-11 |
Family
ID=4211187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60057586A Expired - Lifetime JPH0635462B2 (ja) | 1984-03-23 | 1985-03-23 | 2‐位または2,3‐位が置換されている5,6,11,12‐テトラチオ‐および5,6,11,12‐テトラセレノテトラセン、その製造方法および用途 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4617151A (ja) |
JP (1) | JPH0635462B2 (ja) |
CH (1) | CH662567A5 (ja) |
DE (1) | DE3510092A1 (ja) |
FR (1) | FR2563221B1 (ja) |
GB (1) | GB2156808B (ja) |
Families Citing this family (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US4960886A (en) * | 1986-12-15 | 1990-10-02 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Charge transfer complex formed between benzoquinone derivative and electron donor and process for producing the same |
DE3870012D1 (de) * | 1987-04-03 | 1992-05-21 | Ciba Geigy Ag | Antistatische und elektrisch leitende polymere und formmassen. |
US5153321A (en) * | 1987-04-03 | 1992-10-06 | Ciba-Geigy Corporation | Antistatic and electrically conducting polymers and moulding materials |
EP0344112B1 (de) * | 1988-05-27 | 1993-01-20 | Ciba-Geigy Ag | Substituierte Bisacyloxynaphtacene und Verfahren zur Herstellung von Tetrathiotetracenen |
EP0344109B1 (de) * | 1988-05-27 | 1994-04-27 | Ciba-Geigy Ag | Substituierte Naphthacen-5,12-dione und deren Verwendung |
EP0344113A3 (de) * | 1988-05-27 | 1990-10-31 | Ciba-Geigy Ag | Substituierte alpha-Pyrone und Naphthochinone |
EP0344108A3 (de) * | 1988-05-27 | 1991-03-27 | Ciba-Geigy Ag | Elektroaktive ultradünne Schichten |
EP0344111A3 (de) * | 1988-05-27 | 1990-04-04 | Ciba-Geigy Ag | Substituierte Tetrathio- und Tetraselenotetracene |
DE58909497D1 (de) * | 1988-09-30 | 1995-12-21 | Ciba Geigy Ag | Antistatische und elektrisch leitende Reliefbilder, Verfahren zu deren Herstellung, Beschichtungsmittel und strahlungsempfindliche Polymere. |
DE58909496D1 (de) * | 1988-09-30 | 1995-12-21 | Ciba Geigy Ag | Elektrisch leitendes Trägermaterial und Polymerfilme und Verfahren zu deren Herstellung. |
EP0362142B1 (de) * | 1988-09-30 | 1994-04-27 | Ciba-Geigy Ag | Antistatische und elektrisch leitende Zusammensetzung |
DE59203441D1 (de) * | 1991-07-02 | 1995-10-05 | Ciba Geigy Ag | Radikalkationensalze von Tetrathiotetracen und Kupferchlorid, deren Herstellung und deren Verwendung. |
TW242683B (ja) * | 1992-02-18 | 1995-03-11 | Ciba Geigy | |
JP2007013097A (ja) * | 2005-06-01 | 2007-01-18 | Sony Corp | 有機半導体材料、有機半導体薄膜及び有機半導体素子 |
JP5652856B2 (ja) * | 2010-06-15 | 2015-01-14 | 国立大学法人 岡山大学 | ヘキサチアペンタセン化合物及びその製造方法、並びにそれからなる光触媒 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3403165A (en) * | 1963-11-19 | 1968-09-24 | American Cyanamid Co | Tetrathiotetracene ion-radical salts |
US4360583A (en) * | 1980-12-15 | 1982-11-23 | International Business Machines Corporation | High resolution video storage disk |
JPS57188041A (en) * | 1981-05-15 | 1982-11-18 | Toshiba Corp | Electrophotographic organic photoconductive composition |
US4465845A (en) * | 1982-04-26 | 1984-08-14 | Koppers Company, Inc. | High pressure synthesis of sulfur-selenium fulvalenes |
-
1984
- 1984-03-23 CH CH1468/84A patent/CH662567A5/de not_active IP Right Cessation
-
1985
- 1985-03-15 US US06/712,291 patent/US4617151A/en not_active Expired - Fee Related
- 1985-03-15 GB GB08506760A patent/GB2156808B/en not_active Expired
- 1985-03-20 DE DE19853510092 patent/DE3510092A1/de not_active Ceased
- 1985-03-22 FR FR8504262A patent/FR2563221B1/fr not_active Expired
- 1985-03-23 JP JP60057586A patent/JPH0635462B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
FR2563221B1 (fr) | 1988-12-23 |
JPS60222483A (ja) | 1985-11-07 |
CH662567A5 (de) | 1987-10-15 |
DE3510092A1 (de) | 1985-09-26 |
FR2563221A1 (fr) | 1985-10-25 |
GB2156808B (en) | 1987-11-11 |
US4617151A (en) | 1986-10-14 |
GB8506760D0 (en) | 1985-04-17 |
GB2156808A (en) | 1985-10-16 |
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DE2626795C2 (ja) | ||
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