JPH0635456A - 電子楽器演奏システム - Google Patents

電子楽器演奏システム

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JPH0635456A
JPH0635456A JP4202000A JP20200092A JPH0635456A JP H0635456 A JPH0635456 A JP H0635456A JP 4202000 A JP4202000 A JP 4202000A JP 20200092 A JP20200092 A JP 20200092A JP H0635456 A JPH0635456 A JP H0635456A
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JP
Japan
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electronic musical
musical instrument
display
server
playing
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JP4202000A
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Masataka Goto
真孝 後藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 他のユーザーの演奏状態および指揮内容を視
覚的に把握可能にする。 【構成】 クライアント11および21は、それぞれ、
ユーザー12および22からの演奏の指示および指揮
を、ネットワーク100および200を介して、ディス
プレイサーバー13および23、サウンドサーバー15
および25にブロードキャストする。ディスプレイサー
バー13および23は、それぞれ、ディスプレイ14お
よび24にユーザー12および22の演奏状態および指
揮内容を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のユーザーが電子
楽器を演奏するための電子楽器演奏システムに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、電子制御可能な楽器が多く市販さ
れている。シンセサイザー、電子ドラム、ウインドシン
セサイザー、MIDIギターなどである。これらの電子
楽器は制御手段としてMIDI(Musical In
strument Digi‐tal Interfa
ce)を使用している場合が多い。
【0003】特開平2−204794号公報は、自己の
端末装置からの演奏情報と、他の端末装置からネットワ
ークを介して送られてくる演奏情報とを、シンセサイザ
に供給することにより、遠隔地間における合奏を可能に
する合奏システムが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−20479
4号公報に開示されている合奏システムでは、離隔した
ロケーションの演奏状態は、スピーカから発音されるだ
けなので、視覚上把握することができないとともに、演
奏に指揮者がいる場合に、指揮者から離隔したロケーシ
ョンにいる者には、指揮内容を把握することができない
という問題があった。
【0005】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、離隔したロケーションの演奏状態を視覚
上把握することができる電子楽器演奏システムを提供す
ることを第1の目的とする。
【0006】本発明の第2の目的は、指揮者から離隔し
たロケーションにいる者が、指揮内容を把握することが
できる電子楽器演奏システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の電子楽器
演奏システムは、ネットワークで結ばれた複数のロケー
ションに配置された電子楽器を演奏するための電子楽器
演奏システムであって、ネットワークを介して送られて
きた電子楽器の制御情報を受けて、他のロケーションの
電子楽器の演奏状態をディスプレイに表示するディスプ
レイサーバー(例えば、図1の実施例のディスプレイサ
ーバー13または23)を備えることを特徴とする。
【0008】本発明の第2の電子楽器演奏システムは、
ネットワークで結ばれた複数のロケーションに配置され
た電子楽器を演奏するための電子楽器演奏システムであ
って、ネットワークを介して送られてきた電子楽器演奏
のための指揮情報を受けて、指揮内容をディスプレイに
表示するディスプレイサーバー(例えば、図1の実施例
のディスプレイサーバー13または23)を備えること
を特徴とする。
【0009】本発明の第3の電子楽器演奏システムは、
電子楽器を制御する少なくとも一つのサウンドサーバー
(例えば、図9の実施例のサウンドサーバー15)と、
指定された電子楽器の制御情報を、指定されたサウンド
サーバーに送るクライアント(例えば、図9の実施例の
クライアント11または31)と、クライアントから送
られた電子楽器の制御情報を受けて、電子楽器の演奏状
態をディスプレイに表示するディスプレイサーバー(例
えば、図9の実施例のディスプレイサーバー13または
33)とを備えることを特徴とする。
【0010】本発明の第4の電子楽器演奏システムは、
電子楽器を制御する少なくとも一つのサウンドサーバー
(例えば、図9の実施例のサウンドサーバー15)と、
指定された電子楽器の制御情報を、指定されたサウンド
サーバーに送出するか、または電子楽器演奏のための指
揮情報を送出するクライアント(例えば、図9の実施例
のクライアント11または31)と、このクライアント
から送られた電子楽器の制御情報を受けて、電子楽器の
演奏状態をディスプレイに表示し、クライアントから送
られてきた電子楽器演奏のための指揮情報を受けて、指
揮内容をディスプレイに表示するディスプレイサーバー
(例えば、図9の実施例のディスプレイサーバー13ま
たは33)とを備えることを特徴とする。
【0011】クライアントは、このクライアントを操作
しているユーザーを示すユーザー識別子を送出すること
が好ましく、また、ユーザー識別子は、ユーザーを特定
する色を示すカラーコードからなることが好ましい。
【0012】
【作用】上述の本発明の第1の電子楽器演奏システムに
おいては、ディスプレイサーバーが、他のロケーション
の電子楽器の演奏状態をディスプレイに表示する。従っ
て、ユーザーは、他のロケーションのユーザーの演奏状
態を視覚的に把握しながら、合奏することができる。
【0013】上述の本発明の第2の電子楽器演奏システ
ムにおいては、ディスプレイサーバーが、ネットワーク
を介して送られてきた電子楽器演奏のための指揮情報を
受けて、指揮内容をディスプレイに表示する。従って、
ユーザーは、他のロケーションで行われた指揮内容を視
覚的に把握しながら、合奏することができる。
【0014】上述の本発明の第3の電子楽器演奏システ
ムにおいては、ディスプレイサーバーが、クライアント
から送られた電子楽器の制御情報を受けて、電子楽器の
演奏状態をディスプレイに表示する。従って、ユーザー
は、他のユーザーの演奏状態を視覚的に把握しながら、
合奏することができる。
【0015】上述の本発明の第4の電子楽器システムに
おいては、ディスプレイサーバーが、クライアントから
送られた電子楽器の制御情報を受けて、電子楽器の演奏
状態をディスプレイに表示し、クライアントから送られ
てきた電子楽器演奏のための指揮情報を受けて、指揮内
容をディスプレイに表示する。従って、ユーザーは、他
のユーザーの演奏状態および指揮内容を視覚的に把握し
ながら、合奏することができる。
【0016】また、クライアントが、このクライアント
を操作しているのユーザーを示す例えばカラーコードか
らなるユーザー識別子を送出すれば、演奏または指揮を
しているユーザーを視覚的に容易に把握することができ
る。
【0017】
【実施例】図1は、離隔したロケーション間で電子楽器
を合奏する場合の本発明の電子楽器演奏システムの一実
施例を示す。この実施例は、サーバー・クライアント・
モデルに基づいている。二つの離隔したロケーションの
一方に設けられたMCP(Music Control
Protocol)クライアント11は、ユーザー1
2からの演奏の指示をMCPパケットにのせて、ネット
ワーク100を介してMCPディスプレイサーバー13
およびMCPサウンドサーバー15に送出するととも
に、ネットワーク100および200を介して他方のロ
ケーションのMCPディスプレイサーバー23およびM
CPサウンドサーバー25に送出する。二つの離隔した
ロケーションの他方に設けられたMCPクライアント2
1は、ユーザー22からの演奏の指示をMCPパケット
にのせて、ネットワーク200を介してMCPディスプ
レイサーバー23およびMCPサウンドサーバー25に
送出するとともに、ネットワーク200および100を
介して上記一方のロケーションのMCPディスプレイサ
ーバー13およびMCPサウンドサーバー15に送出す
る。
【0018】MCPサウンドサーバー15は、MCPパ
ケットに含まれるMIDIメッセージを電子楽器16に
送って制御し、MCPサウンドサーバー25は、MCP
パケットに含まれるMIDIメッセージを電子楽器26
に送って制御する。また、MCPディスプレイサーバー
13および23は、ユーザー12および22の演奏状態
を、それぞれ、ディスプレイ14および24の画面に表
示する。各ユーザー14または24は、そのロケーショ
ンのMCPディスプレイサーバー15または25を動作
させてお互いの演奏状態を見ることができる。
【0019】従来のサーバー・クライアント・モデルを
図2に示す。このモデルでは、クライアント間の協調処
理が困難である。クライアント同士が情報交換するため
には、サーバーを経由する必要があるからである。すべ
てのユーザーの演奏状態を集めて表示するためには、ク
ライアント同士の情報交換が必要である。そこで、本発
明の電子楽器演奏システムでは、この機能をサーバー
(MCPディスプレイサーバー)としてクライアントか
ら独立させて分散協調システムを実現した。図1の実施
例では、図3に示すように、複数のサーバーが存在す
る。各クライアントは、単一のサーバーに要求を送るの
ではなく、全サーバーに対して要求をブロードキャスト
する。この要求(MCPパケット)はクライアントから
サーバーへ片方向に送信され、サーバーからクライアン
トへの返答はない。
【0020】図1の実施例は、AIの分野のブラックボ
ードモデルに基づいている。このモデルでは、各エージ
ェントがブラックボードと呼ばれる共通の情報空間を介
して協調動作する。各エージェントは、他と独立に動作
する。それぞれのエージェントは、ブラックボードから
現在の情報を得、それを考慮して処理をおこなう。その
後、処理結果をブラックボードに書き込み、他のエージ
ェントに知らせる。このように、各エージェントはブラ
ックボードを介して間接的に協調動作する。図1の実施
例では、ユーザーがエージェントに相当するが、ブラッ
クボードに相当する実体は存在しない。つまりブラック
ボードの機能だけがある。ブラックボードに書き込まれ
る情報は、各ユーザーの電子楽器の制御情報である。ユ
ーザーはブラックボードから現在の状態を得るのにサー
バーを用い、ブラックボードに書き込むのにクライアン
トを用いる。サーバーによってブラックボードから得ら
れた情報は、音や画面表示の形でユーザーに示される。
【0021】図1の実施例は、遠隔地間の合奏を可能に
する。遠隔地間の合奏では、遠隔地にいるユーザー12
および22の演奏状態(音や画面表示)を各ユーザー1
2または22に伝えなければならない。そのために離隔
したロケーションに別々の電子楽器16および26を用
意しておき、それぞれにMCPサウンドサーバー15お
よび25を接続する。各ユーザー12(または22)
は、自分の電子楽器16(または26)によってすべて
のユーザー12および22の演奏を聞くことができ、同
時に、MCPディスプレイサーバーが表示する他のユー
ザー22(または12)の演奏状態を見ることもでき
る。ただし、遠隔地間を結ぶ通信回線は高速であること
が必要である。なお、各ユーザーが使うワークステーシ
ョンが同一のLAN(Local Area Netw
ork)に接続されていないときは、両者のLANの間
でブロードキャストされたMCPパケットを中継し合う
プログラムを動作させておく。
【0022】MIDIとは、前述のように“Music
al Instrument Digital Int
erface”の略であり、種々の電子楽器を接続して
演奏情報などを伝達するためのインターフェースであ
る。MIDI規格は、世界統一規格であり、MIDI対
応楽器であれば国内外、メーカー、機種を越えて接続で
きるので、電子楽器を制御するにはMIDIを用いる事
例が多い。
【0023】MIDI規格では、鍵盤を押す(Note
on)/離す(Note off)、ペダルを踏む
(Dumper)、音色を変える(Program c
hange)といった動作が、MIDIメッセージとし
て定義されており、これを受けた電子楽器は、あたかも
自分が演奏されたのと同じように動作する。MIDIに
は、MIDIチャネルという16個のチャネルがある。
送信側と受信側とが、MIDIチャネルを設定しておく
ことにより、16系統の独立なコントロールを行うこと
ができる。これにより、一本のMIDIケーブル上に複
数の音色を演奏するMIDIメッセージを混在させるこ
とができる。これを利用すればMIDIを用いてバンド
の演奏のような自動演奏が可能である。例えば、「No
te on」というMIDIメッセージは、メッセージ
の種類が「Note on」であることを表す3ビッ
ト、MIDIチャネルの4ビット、音の高さ(Note
Number)の7ビット、弾く強さ(Veloci
ty)の7ビット、の4つのフィールドで構成されてい
る。
【0024】図1の実施例では、MIDIメッセージは
MCPクライエント11または21がブロードキャスト
するMCPパケットにのせられる。MCPサウンドサー
バー15および25は、MIDIメッセージを、それぞ
れ、電子楽器16および26に送って制御を行う。
【0025】次に、MCPパケットについて説明する。
1つのMCPパケットは、図4に示されているように、
最短18バイトからなり、16バイトのヘッダー部とそ
れに続く2バイト以上のメッセージ部で構成される。こ
のヘッダー部には、図5に示されているように、メッセ
ージ長、ユーザー識別子(カラーコード)、MCPサウ
ンドサーバーの指定などが含まれる。ユーザー識別子
は、RGBそれぞれ2バイトづつの計6バイトのカラー
コードである。ユーザー固有のカラーコードを用いて画
面表示を行うことにより、ユーザー間の区別を行う。ま
たMCPサウンドサーバーの指定は、複数のMCPサウ
ンドサーバーが動作しているときに、どのMCPサウン
ドサーバーに向けてMIDI制御を要求するかを指定す
るために用いる。すべてのMCPサウンドサーバーに制
御要求をするような指定もできる。メッセージ部は、図
6に示されているように、メッセージの種類、メッセー
ジ本体、メッセージの終わりの3つから構成される。メ
ッセージの種類は1バイトであり、その一覧を、図7に
示す。
【0026】MCPクライアント11および21は、電
子楽器16および26をMIDI制御するときには、M
IDIメッセージのSMCPパケットをブロードキャス
トする。MCPサウンドサーバー15および25がこれ
を受けると、そこに含まれるMIDIメッセージをそれ
ぞれ、電子楽器16および26に向けて送出し、その制
御をおこなう。また、MCPディスプレイサーバー15
および25がMCPパケットを受けると、ヘッダー部に
含まれているユーザー識別子の色で演奏状態を表示す
る。指揮メッセージはMCPディスプレイサーバー13
および23ならびにMCPクライアント11および21
のみが使用し、これによって指揮者が指揮を行えるよう
にしている。制御終了時には、MCPサウンドサーバー
15および25ならびにMCPディスプレイサーバー1
3および23がENDSERVメッセージを受け、サー
バー機能を停止する。
【0027】MCPクライアント11および21は、そ
れぞれ、演奏を行うためのMIDIステーションと、指
揮を行うためのMCPコンダクターとを含んでいる。図
8は、ディスプレイ14および24に表示される、MI
DIステーション、MCPコンダクターおよびディスプ
レイサーバーの実行画面を示す。
【0028】MIDIステーションは、ワークステーシ
ョンからMIDI制御によりシンセサイザー等の電子楽
器を演奏するためのMCPクライアントである。ユーザ
ーは、画面上の鍵盤をマウスでクリックして電子楽器を
演奏する。マウスでクリックするとその鍵盤の色が自分
で設定した色(ユーザー識別子に対応する色)に変わり
(例えば、図8の領域81)、視覚的に自分の演奏が確
認できる。
【0029】MIDIステーションは、次のような機能
を持っている。 ・送信側のMIDIチャネルの指定する。 ・演奏音色の変更(Program change)を
する。 ・ボリュームを変更する。 ・鍵盤を弾く強さ(Velocity)を指定する。 実際には、鍵盤を押す速度であるが、シンセサイザーで
は、鍵盤を弾く強さとみなしている。マウスでクリック
する場合にはその強さを検出できないので、ここで指定
した一定の強さで演奏する。 ・120鍵の鍵盤から演奏するための表示範囲を指定す
る。 ・ダンパーペダルを踏む(Dumper) これを操作するには、パネル上のボタンをクリックする
方法とマウスの右ボタンを押す方法の二つの手段があ
る。 ・指定MIDIチャネルのすべての音を止める(All
Note Off)。なんらかの事情により音がなり
続けてしまった場合、この機能を使って指定MIDIチ
ャネルで発音中のすべての音を止める。Note of
fメッセージをのせたMCPパケットが失われて音がな
り続けてしまったときにも使える。 ・ユーザー識別子の設定をする。ユーザーカラーカスタ
ム化領域82において、赤、緑および青成分をセット
し、セーブすることにより、ユーザー識別子を設定でき
る。設定されたユーザー識別子は、MIDIメッセージ
とともにSMCPパケットで送られる。これは演奏状態
を表示するときに使われる。
【0030】MIDIステーションの実際の操作は、マ
ウスでの演奏がしやすいように左ボタンでは押している
間だけ鳴り、中央のボタンでは次にボタンが押されるま
で鳴り続けるようになっている。右ボタンにはダンパー
ペダルを割り当てられている。
【0031】図1の電子楽器演奏システムの特徴は、多
人数での合奏ができることである。各ユーザーのワーク
ステーションで MIDIステーションを実行し、同時
に演奏することができる。原理上は、ネットワークの伝
送能力まで何人でも同時演奏できるので、かなり大規模
な合奏が実現可能である。さらに、それぞれがMIDI
チャネルを変えて別の音色で演奏すれば、ピアノ係、ベ
ース係、ドラム係、・・・などと分担してバンドを組む
こともできる。
【0032】MCPコンダクターは、MIDIステーシ
ョンで合奏をする際に全体の協調をとるための指揮を行
うMCPクライアントである。ディスプレイの指揮領域
83においてマウスをクリックしたことが、ネットワー
ク上の全ディスプレイのMCPディスプレイサーバー領
域84に色の変化として表示されるので、MCPコンダ
クターで指揮をとることができる。また、MCPコンダ
クターも、ユーザーカラーカスタム化領域82において
ユーザー識別子を設定できるようになっており、MCP
ディスプレイサーバーは、コンダクターのユーザー識別
子に対応する色で指揮情報の表示を行う。MCPコンダ
クターがブロードキャストするMCPパケットは、MC
Pサウンドサーバーには無視される。
【0033】MCPサウンドサーバーは、MCPクライ
アントからの制御要求に従って直接MIDI制御をおこ
なう。システム内で最低1つのMCPサウンドサーバー
が動作していなければならない。図1の実施例のよう
に、システム内で2つ以上のMCPサウンドサーバーを
動作させることもでき、その場合は離れたところにある
電子楽器を各々のSMCPサウンドサーバーにより制御
できる。
【0034】MCPディスプレイサーバーは、すべての
ユーザーの演奏状態を表示する。ディスプレイ14およ
び24のディスプレイサーバー領域84は、鍵盤部84
Kと指揮情報表示部84Cの2つ分かれている。鍵盤部
84Kは、MIDIステーションによる演奏情報を表示
する。この表示は120鍵の鍵盤のうち演奏されている
鍵盤の色を変えて行う(例えば、図8の84KC1、8
4KC2および84KC3で示される鍵盤が演奏中であ
る)。また、指揮情報表示部84Cは、MCPコンダク
ターによる指揮情報を、マウスクリックに対応した色変
化により表示する。
【0035】通常、MCPディスプレイサーバー13お
よび23は、すべてのMIDI チャネルの演奏状態を
表示するが、ある特定のMIDIチャネルだけの演奏状
態を表示する機能も持つ。この機能は、全体の演奏状態
は知る必要がないが、特定の音色の演奏状態は知りたい
場合に使用する。また、各ユーザー12および22が演
奏中の鍵盤は、各ユーザーがMIDIステーションで設
定した色(ユーザー識別子)で表示されるので、ユーザ
ー間の識別が可能である。
【0036】ユーザーは、MIDIステーションを使わ
ずにMCPディスプレイサーバーだけを使うこともでき
る。演奏はしないが視覚的に他の人達が合奏している状
態を楽しみたいときにはMCPディスプレイサーバーだ
けを実行する。
【0037】図9は、同一ロケーションにおいて合奏を
行う場合の本発明の電子楽器演奏システムの一実施例を
示す。この実施例では、同一ロケーションに、3人のユ
ーザー12、32および42が存在し、3台の電子楽器
16a、16bおよび16cが設置されている。ユーザ
ー12および32は、それぞれ、演奏または指揮の指示
をMCPクライアント11および31に入力する。クラ
イアント11および31は、電子楽器の制御情報または
指揮情報を、ネットワーク100を介して、MCPサウ
ンドサーバー15、ならびにMCPディスプレイサーバ
ー13、33および43に伝送する。サウンドサーバー
15は、送られてきた制御情報に従って、MIDI50
を介して、電子楽器16a、16bおよび16cを制御
する。ディスプレイサーバー13、33および43は、
送られてきた電子楽器の制御情報および指揮情報を分析
して、演奏状態および指揮内容をユーザー別に、ディス
プレイ14、34および44にそれぞれ表示する。これ
により、ユーザー12および32は、他のユーザーの演
奏状態および指揮内容を目で確認しながら、演奏を行う
ことができ、ユーザー42は、演奏および指揮内容を目
で楽しむことができる。
【0038】実装に当たってはTCPではなくUDPを
下位レイヤーとしてSMCPを設計した。これはEth
ernetのブロードキャスト機能を利用するためであ
る。UDPはconnection−oriented
でなくconnection−lessであるので、ク
ライアントの起動時にコネクションの確立等の手続きを
省け、システムを簡略化できる。しかしUDPを用いる
場合、パケットの到着が保証されない。到着順が不定で
ある、といった問題がある。本来はMCPがこれらの問
題を解決すべきだが、今回の設計ではその様な信頼性の
確保は一切行わなかった。この理由としては、MIDI
制御においてはこれらの問題が生じてもそれ程重大な障
害を引き起こすことはないことが挙げられる。もう一つ
の理由として、本発明を実装した計算機環境で運用する
ときにはネットワークの状態が良好なために、これらの
問題が生ずる可能性が極めて低いということがある。本
発明を実装して運用した経験によると、実際にパケット
ロスなどは認められていない。
【0039】実装したネットワークでは状態がよいため
にはほぼリアルタイムに演奏可能であった。最高6人で
の分散協調演奏をおこなったが、パケットロス等の問題
はとくに発見されなかった。次に、どのくらいの遅延な
らば演奏に支障がないかを調べるために、本システムと
は無関係に直接シンセサイザーを演奏して実験をおこな
った。Delayというエフェクターでシンセサイザー
の出力音に人工的に遅延を加えて演奏したところ、音色
や個人により差はあるが、およそ10乃至30msec
の遅れならばまったく演奏に支障がなかった。そのた
め、システムの負荷が軽ければ伝送遅延等の遅れは耳に
はあまり感じられないといえる。
【0040】なお、上記実施例においては、MIDIス
テーションの演奏手段としてマウスを使用したが、ワー
クステーションのキーボードを使用してもよい。これに
より一人で和音の演奏が可能となる。
【0041】さらに、電子楽器の出力するMIDI情報
をワークステーションで取得してもよい。これにより、
シンセサイザーなどの鍵盤を用いて協調演奏が実現でき
る。
【0042】
【発明の効果】本発明の電子楽器演奏システムによれ
ば、ディスプレイサーバーが、他のロケーションまたは
同一ロケーションの他のユーザーの電子楽器の演奏状態
をディスプレイに表示するので、ユーザーは、他のユー
ザーの演奏状態を視覚的に把握しながら、合奏すること
ができる。
【0043】また、本発明の電子楽器演奏システムよれ
ば、指揮内容をディスプレイに表示するので、ユーザー
は、他のロケーションまたは同一ロケーションで行われ
た指揮内容を視覚的に把握しながら、合奏することがで
きる。
【0044】また、クライアントを操作しているのユー
ザーを示す例えばカラーコードからなるユーザー識別子
を送出することにより、演奏または指揮をしているユー
ザーを視覚的に容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】離隔したロケーション間で電子楽器を合奏する
場合の本発明の電子楽器演奏システムの一実施例の構成
を示すブロック図である。
【図2】従来のクライアントとサーバーとの関係を示す
説明図である。
【図3】図1の実施例の場合のクライアントとサーバー
との関係を示す説明図である。
【図4】図1の実施例のクライアントが送信するパケッ
トの構造を示す図表である。
【図5】図4に示されたパケットのヘッダー構造を示す
図表である。
【図6】図4に示されたパケットのメッセージ構造を示
す図表である。
【図7】図6に示されたパケットのメッセージの種類を
示す図表である。
【図8】図1の実施例におけるクライアント(すなわち
MIDIステーションおよびコンダクター)およびディ
スプレイサーバーの実行画面を示す図である。
【図9】同一ロケーションにおいて合奏を行う場合の本
発明の電子楽器演奏システムの一実施例を示すブロック
図である。
【符号の説明】
11,21,31 クライアント 12,22,32,42 ユーザー 13,23,33,43 ディスプレイサーバー 14,24,34,44 ディスプレイ 15,25 サウンドサーバー 16,16a,16b,16c,26 電子楽器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネットワークで結ばれた複数のロケーシ
    ョンに配置された電子楽器を演奏するための電子楽器演
    奏システムにおいて、 前記複数のロケーションの少なくとも一つのロケーショ
    ンに、 指定された電子楽器の制御情報を、前記ネットワークを
    介して伝送するクライアントと、 ディスプレイと、 前記ネットワークを介して送られてきた電子楽器の制御
    情報を受けて、他のロケーションの電子楽器の演奏状態
    を前記ディスプレイに表示するディスプレイサーバーと
    を備えることを特徴とする電子楽器演奏システム。
  2. 【請求項2】 ネットワークで結ばれた複数のロケーシ
    ョンに配置された電子楽器を演奏するための電子楽器演
    奏システムにおいて、 前記複数のロケーションの少なくとも一つのロケーショ
    ンに、 電子楽器演奏のための指揮情報を、前記ネットワークを
    介して伝送するクライアントと、 ディスプレイと、 前記ネットワークを介して送られてきた電子楽器演奏の
    ための指揮情報を受けて、指揮内容を前記ディスプレイ
    に表示するディスプレイサーバーとを備えることを特徴
    とする電子楽器演奏システム。
  3. 【請求項3】 ネットワークで結ばれた複数のロケーシ
    ョンに配置された電子楽器を演奏するための電子楽器演
    奏システムにおいて、 前記複数のロケーションの少なくとも一つのロケーショ
    ンに、 当該ステーションの電子楽器を制御するサウンドサーバ
    ーと、 指定された電子楽器の制御情報と、この制御情報の伝送
    先であるサウンドサーバーを指定する指定情報とを、前
    記ネットワークを介して送るクライアントと、 ディスプレイと、 前記ネットワークを介して送られてきた電子楽器の制御
    情報を受けて、他のステーションの電子楽器の演奏状態
    を前記ディスプレイに表示するディスプレイサーバーと
    を備えることを特徴とする電子楽器演奏システム。
  4. 【請求項4】 ネットワークで結ばれた複数のロケーシ
    ョンに配置された電子楽器を演奏するための電子楽器演
    奏システムにおいて、 前記複数のロケーションの少なくとも一つのロケーショ
    ンに、 当該ロケーションの電子楽器を制御するサウンドサーバ
    ーと、 ディスプレイと、 前記ネットワークを介して送られてきた電子楽器の制御
    情報を受けて、他のロケーションの電子楽器の演奏状態
    を前記ディスプレイに表示するディスプレイサーバーと
    を備えることを特徴とする電子楽器演奏システム。
  5. 【請求項5】 少なくとも一つの電子楽器と、 前記電子楽器を制御する少なくとも一つのサウンドサー
    バーと、 指定された電子楽器の制御情報を、指定されたサウンド
    サーバーに送るクライアントと、 ディスプレイと、 前記クライアントから送られた電子楽器の制御情報を受
    けて、電子楽器の演奏状態を前記ディスプレイに表示す
    るディスプレイサーバーとを備えることを特徴とする電
    子楽器演奏システム。
  6. 【請求項6】 少なくとも一つの電子楽器と、 前記電子楽器を制御する少なくとも一つのサウンドサー
    バーと、 指定された電子楽器の制御情報を、指定されたサウンド
    サーバーに送出するか、または電子楽器演奏のための指
    揮情報を送出するクライアントと、 ディスプレイと、 前記クライアントから送られた電子楽器の制御情報を受
    けて、電子楽器の演奏状態を前記ディスプレイに表示
    し、前記クライアントから送られてきた電子楽器演奏の
    ための指揮情報を受けて、指揮内容を前記ディスプレイ
    に表示するディスプレイサーバーとを備えることを特徴
    とする電子楽器演奏システム。
  7. 【請求項7】 前記クライアントが、当該クライアント
    を操作しているのユーザーを示すユーザー識別子を送出
    することを特徴とする請求項1、2、3、5および6の
    いずれか一項記載の電子楽器演奏システム。
  8. 【請求項8】 前記ユーザー識別子が、ユーザーを特定
    する色を示すカラーコードからなっていることを特徴と
    する請求項7記載の電子楽器演奏システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005221657A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Yamaha Corp 通信端末
JP2021099459A (ja) * 2019-12-23 2021-07-01 カシオ計算機株式会社 プログラム、方法、電子機器、及び演奏データ表示システム

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