JPH06351233A - 電源回路並びに電源制御方法及び装置 - Google Patents

電源回路並びに電源制御方法及び装置

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JPH06351233A
JPH06351233A JP5165194A JP16519493A JPH06351233A JP H06351233 A JPH06351233 A JP H06351233A JP 5165194 A JP5165194 A JP 5165194A JP 16519493 A JP16519493 A JP 16519493A JP H06351233 A JPH06351233 A JP H06351233A
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JP
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power supply
transistor
voltage
power
converter
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JP5165194A
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Eiichiro Kaneto
英一郎 金戸
Kenji Maeda
健司 前田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力電圧が所定値以下になってトランジスタ
のスイッチング動作が停止した場合のコイル自身の内部
抵抗による電力損失の発生を防止でき、動作時間が低下
することなく、入力電源が電池の場合の電子機器の稼働
時間を延長することができると共に、入力電源が充電型
の電池である場合のバッテリのメモリ効果を防止するこ
とができる電源回路を提供する。 【構成】 入力電源が所定値以下になってトランジスタ
Q1のスイッチング動作が停止したとき、バイパス回路
24が動作して電源入力端子12と電源出力端子16と
の間に介装されたコイルL1自身の内部抵抗による電力
損失の発生が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器等に供給する
電源電圧を一定状態にする電源回路並びに電子機器等に
供給する電源電圧を制御する電源制御方法及び装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電源回路の高効率化や小型軽量
化を図るため、DC/DCコンバータとしてスイッチン
グレギュレータが多くの電子機器等に利用されている。
特に、入力電源を電池とし、入力電圧を降圧して電子機
器等の負荷に供給する電源回路としての降圧型スイッチ
ングレギュレータにおいては、電源回路自身の電力損失
をいかに低くするかが命題となる。
【0003】図17に、この種の従来の電源回路(降圧
型スイッチングレギュレータ)の構成を示す。この電源
回路は、電源入力端子1と電源出力端子2との間にチョ
ークコイル3を介装し、且つ電子機器等の負荷4に供給
する出力電圧Voutを一定状態にするためトランジス
タ(スイッチング・トランジスタ)5のベース電圧に周
波数,デューティで制御された電圧を供給して該トラン
ジスタ5をオン・オフ動作させると共に、入力電圧Vi
nが所定値以下になると制御回路である比較回路(コン
パレータ)6の動作により、トランジスタ5のスイッチ
ング動作を停止させてオン状態を保持するようにしたも
のである。尚、図17中、7は電源、8は基準電圧発生
回路、9はダイオード(フライホイール・ダイオー
ド)、10はコンデンサである。
【0004】また、従来の情報機器、特に、ノートブッ
ク型パーソナルコンピュータ(パソコン)においては、
ACアダプタ/電池の2種類の電源に対応する必要があ
る。そして、電池を高速充電するためには、電池電圧
(約11V)に対して約2倍の電圧で充電する必要があ
るので、約20VのACアダプタ出力が設定されてい
る。
【0005】一方、このようにかけ離れた電源電圧の入
力に対して、実装スペースの制限上、システム内部の電
源としては小型で高出力であることが求められている。
そこで、従来は上述した2種類の電源入力に対して、ス
イッチング動作を行うDC/DCコンバータを使用して
出力電圧を安定させていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
17に示す従来の電源回路にあっては、電源入力端子1
と電源出力端子2との間にコイル5が介装されているた
め、入力電圧が所定値以下になってトランジスタ5のス
イッチング動作が停止したときコイル5自身の内部抵抗
による電力損失が発生し、電圧降下のために入力電圧よ
り出力電圧が低くなり、動作時間が低下するという問題
点があった。
【0007】また、充電型の電池を電源としている場合
は、その電池を完全に使い切る前に電池容量が無くなっ
たとして充電を行うこととなり、バッテリのメモリ効果
の原因になるという問題点があった。
【0008】また、上記従来のかけ離れた2種類の電源
入力に対応するDC/DCコンバータの最適化は困難で
あり、どうしても入力変動や出力変動が大きくなってし
まう。そのため、高出力及び高安定性が求められるプリ
ンタの電源を安定化させる手段として、1つのDC/D
Cコンバータでは対応することができない。そこで、こ
のようなプリンタに使用するDCモータの電源変動マー
ジンを大きくする手段として、その駆動パルスを長くし
ていたため、印字スピードが低下すると共に、消費電力
が増加するという問題点があった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的とするところは、入力電圧が所定値
以下になってトランジスタのスイッチング動作が停止し
た場合のコイル自身の内部抵抗による電力損失の発生を
防止でき、動作時間が低下することがなく、入力電源が
電池の場合の電子機器の稼働時間を延長することができ
ると共に、入力電源が充電型の電池である場合のバッテ
リのメモリ効果を防止することができる電源回路を提供
することである。
【0010】また、本発明の第2の目的とするところ
は、同一負荷時におけるDC/DCコンバータの出力電
圧値の変動を減少することができる電源制御方法及び装
置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために本発明の第1発明(請求項1)の電源回路は、
電源入力端子と電源出力端子との間にコイルを介装し、
且つ負荷に供給する出力電圧を一定状態にするためトラ
ンジスタのベース電圧に周波数,デューティで制御され
た電圧を供給して該トランジスタをオン・オフ動作させ
ると共に、入力電圧が所定値以下になると制御回路の動
作により、前記トランジスタのスイッチング動作を停止
させてオン状態を保持するようにした降圧型の電源回路
において、前記入力電圧が所定値以下になって前記トラ
ンジスタのスイッチング動作が停止したとき動作して前
記コイル自身の内部抵抗による電力損失の発生を防止す
るバイパス回路を設けたことを特徴とするものである。
【0012】また、上記第2の目的を達成するために本
発明の第2発明(請求項2)の電源制御方法は、システ
ム外部の外部電源と前記システム内部の内部電源と前記
両電源を結合してなる電源とが択一的に供給されるDC
/DCコンバータに供給する電源の種類を判定し、該判
定結果に基づいて前記DC/DCコンバータの比較器に
加える基準電圧を変更することによって、同一負荷時に
おける前記DC/DCコンバータの出力電圧値の変動を
減少することを特徴とする電源制御方法。
【0013】また、上記第2の目的を達成するために本
発明の第3発明(請求項4)の電源制御装置は、システ
ム外部の外部電源と前記システム内部の内部電源と前記
両電源を結合してなる電源とが択一的に供給されるDC
/DCコンバータに供給する電源の種類を判定する判定
手段と、該判定手段の判定結果に基づいて前記DC/D
Cコンバータの比較器に加える基準電圧を変更する基準
電圧変更手段とを具備し、前記基準電圧変更手段により
前記DC/DCコンバータの比較器に加える基準電圧を
変更することによって、同一負荷時における前記DC/
DCコンバータの出力電圧値の変動を減少することを特
徴とするものである。
【0014】
【作用】第1発明(請求項1)の電源回路は、入力電圧
が所定値以下になって前記トランジスタのスイッチング
動作が停止したとき、バイパス回路が動作して電源入力
端子と電源出力端子との間に介装されたコイル自身の内
部抵抗による電力損失の発生が防止され、該コイルによ
る出力電圧の低下が防止される。これにより、動作時間
が低下することがなく、入力電源が電池の場合の電子機
器の稼働時間を延長することができると共に、入力電源
が充電型の電池である場合のバッテリのメモリ効果を防
止することができる。
【0015】また、第2発明(請求項2)の電源制御方
法は、システム外部の外部電源と、前記システム内部の
内部電源と、前記両電源を結合してなる電源とが択一的
に供給されるDC/DCコンバータに供給する電源の種
類が判定され、該判定結果に基づいて前記DC/DCコ
ンバータの比較器に加える基準電圧が変更される。これ
によって、入力電圧の相違による出力変動及び負荷変動
を減少することができる。
【0016】更に、第3発明(請求項4)の電源制御装
置は、システム外部の外部電源と、前記システム内部の
内部電源と、前記両電源を結合してなる電源とが択一的
に供給されるDC/DCコンバータに供給する電源の種
類が判定手段により判定され、該判定結果に基づいて基
準電圧変更手段により前記DC/DCコンバータの比較
器に加える基準電圧が変更される。これによって、入力
電圧の相違による出力変動及び負荷変動を減少すること
ができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図16に基づ
き説明する。
【0018】(第1実施例)まず、本発明の第1実施例
を、図1及び図2に基づき説明する。図1は本発明の第
1実施例に係わる電源回路の構成を示すブロック図であ
り、同図中、11は電池等の電源で、入力電圧Vinが
入力される電源入力端子12とアース端子13との間に
介装されている。14は所定の基準電圧Vrefを発生
する基準電圧発生回路で、第1の抵抗R1と、第1のコ
ンデンサC1と、シャント・レギュレータ15とにより
構成されている。第1の抵抗R1とシャント・レギュレ
ータ15とが互いに直列に接続され、第1の抵抗R1は
電源入力端子12に、シャント・レギュレータ15はア
ース端子13にそれぞれ接続されている。第1のコンデ
ンサC1は、第1の抵抗R1とシャント・レギュレータ
15との接続ラインから分岐する基準電圧Vrefの出
力ラインとアース端子13との間に、シャント・レギュ
レータ15と並列にして介装されている。
【0019】Q1はスイッチング・トランジスタとして
の第1のトランジスタ(fieldeffect tr
ansister;FET)で、第1〜第3の端子を有
し、第1の端子(ソース端子)は電源入力端子12に、
第2の端子(出力端子)は出力電圧Voutが出力され
る電源出力端子16にそれぞれ接続されている。第1の
トランジスタQ1の第1の端子と電源出力端子16との
接続ラインには、チョークコイルL1が介装されてい
る。D1は第1のダイオード(フライホイール・ダイオ
ード)で、そのアノード端子が第1のトランジスタQ1
の第2の端子とチョークコイルL1との接続ラインに、
カソード端子がアース端子にそれぞれ接続されている。
第1のダイオードD1は、第1のトランジスタQ1がオ
ンしたときにチョークコイルL1に蓄積された電磁エネ
ルギーを、第1のトランジスタQ1がオフしたときに放
出して、後述する負荷23に供給するための通路を得る
ためのものである。
【0020】第1のトランジスタQ1は、駆動回路17
により駆動されてスイッチング動作を行うもので、この
駆動回路17は、第2,第3のトランジスタQ2,Q3
と、第2,第3の抵抗R2,R3とからなる。第2のト
ランジスタQ2の端子と第3のトランジスタQ3の端子
とが互いに接続されている。第2のトランジスタQ2の
端子と第3のトランジスタQ3の端子との接続ライン
が、第4の抵抗R4を介して第1のトランジスタQ1の
第3の端子に接続されている。第2のトランジスタQ2
の端子は第1のトランジスタQ1の第1の端子と電源入
力端子12との接続ラインに、第3のトランジスタQ3
の端子はアース端子13にそれぞれ接続されている。第
2のトランジスタQ2のベース端子に第2の抵抗R2
が、第3のトランジスタQ3のベース端子に第3の抵抗
R3がそれぞれ接続されている。第2の抵抗R2と第3
の抵抗R4とは、互いに直列に接続されている。
【0021】18は第1のトランジスタQ1のスイッチ
ング周波数を調節するためのディレイ回路で、第2のコ
ンデンサC2と第5の抵抗R5とからなるローパスフィ
ルタ回路と、第1,第2のインバータ19,20とによ
り構成されている。第1のインバータ19と第2のイン
バータ20とは、その間に第5の抵抗R5を介して直列
に接続されている。第1のインバータ19の出力端子
は、駆動回路17の第2,第3の抵抗R2,R3の接続
ラインに接続されている。第2のコンデンサC2は、第
1のインバータ19と第5の抵抗R5との接続ラインと
アース端子13との間に介装されている。
【0022】21は第1のトランジスタQ1の第2の端
子の電圧を検出し且つ該検出電圧を分圧して所定の電圧
Vsoを発生する分圧回路で、第6及び第7の抵抗R
6,R7を互いに直列に接続してなる。第6の抵抗R6
はチョークコイルL1と電源出力端子16との間に、第
7の抵抗R7はアース端子13にそれぞれ接続されてい
る。
【0023】22はコンパレータ(比較回路)で、分圧
回路21により検出された第1のトランジスタQ1の第
2の端子の電圧が所望の制御電圧より高いか低いかを示
す信号を出力するものである。コンパレータ22の
(+)端子は分圧回路21の第6抵抗R6と第7の抵抗
R7との接続ラインに、(−)端子はシャント・レギュ
レータ15の基準電圧Vrefの出力ラインにそれぞれ
接続されている。また、コンパレータ22の出力端子
は、ディレイ回路18の第2のインバータ20と電源入
力端子12とにそれぞれ接続されている。コンパレータ
22の出力端子と電源入力端子12との間には、第8の
抵抗R8が介装されている。
【0024】そして、分圧回路21から出力される電圧
Vsoが、シャント・レギュレータ15から出力される
基準電圧Vrefよりも低くなると、コンパレータ22
の出力電圧は「0」レベルになり、第1のトランジスタ
Q1がオン状態になる。また、前記電圧Vsoが、前記
基準電圧Vrefよりも高くなると、コンパレータ22
の出力電圧は「1」レベルになり、第1のトランジスタ
Q1がオフ状態になるものである。この様な一連の動作
を繰り返すことにより、入力電圧Vinを所望の出力電
圧Voutに降圧するものである。
【0025】23は電子機器等の負荷であり、アース端
子13と電源出力端子16との間に介装されている。2
4はバイパス回路で、第4及び第5のトランジスタQ
4,Q5と、第9〜第12の抵抗R9〜R12と、第3
のコンデンサC3と、第2のダイオードD2とからな
る。第4のトランジスタQ4のエミッタ端子は第1のト
ランジスタQ1の第1の端子に、コレクタ端子はチョー
クコイルL1と電源出力端子16との接続ラインにそれ
ぞれ接続されている。
【0026】第5のトランジスタQ5の端子は第4のト
ランジスタQ4のベース端子に第9の抵抗R9を介して
接続されている。第5のトランジスタQ5の端子はアー
スされている。第5のトランジスタQ5のベース端子は
第2のダイオードD2のカソード端子に第10の抵抗R
10を介して接続されている。第2のダイオードD2の
アノード端子は、分圧回路18の第5の抵抗R5と第2
のインバータ20との接続ラインに接続されている。第
11の抵抗R11の一端は第5のトランジスタQ5のベ
ース端子と第10の抵抗R10との接続ラインに接続さ
れ、他端はアースされている。第12の抵抗R12の一
端は第4のトランジスタQ4のベース端子に、他端は第
10の抵抗R10と第2のダイオードD2との接続ライ
ンにそれぞれ接続されている。第3のコンデンサC3の
一端は第10の抵抗R10と第12の抵抗R12との接
続ラインに接続され、他端はアースされている。
【0027】バイパス回路24は、降圧動作時にコンパ
レータ22の出力がオン・オフ動作を繰り返し、入力電
圧が低くなり出力電圧とほぼ同じになるとオン・オフ動
作を止めることを利用したものである。尚、図1中、C
4は第4のコンデンサで、電源出力端子16とアース端
子13との間に介装されている。
【0028】次に、動作を図1と図2を用いて説明す
る。図2は図1の第2のダイオードD2のアノード端子
a,第5のトランジスタQ5のベース端子bの各点にお
けるバイパス回路24のオフ時(T1)と、オン時(T
2)の電圧波形を示す図である。
【0029】まず、バイパス回路24がオフの状態(T
1)について説明する。
【0030】第2のダイオードD2のアノード端子a点
の電圧波形は、上述した作用により「0」、「1」の状
態を繰り返しているため、第5のトランジスタQ5のベ
ース端子b点の電圧波形は、第4のコンデンサC4と第
10の抵抗R10とからなるローパスフィルタの働きに
より、第4のトランジスタQ4がオンになるベース駆動
電圧のスレショルドVonまで上昇することはなく、第
4及び第5のトランジスタQ4,Q5は共にオフしたま
まにあり、従って、第4のトランジスタQ4のエミッタ
端子cとコレクタ端子dとの間は非導通状態のままとな
る。
【0031】次に、バイパス回路24がオンの状態(T
2)について説明する。
【0032】前記分圧回路21から出力される電圧Vs
oが基準電圧Vrefを越えなくなるとき、即ち入力電
圧Vinが基準電圧Vref以下に低下したときは、コ
ンパレータ22の出力がオン・オフ動作を繰り返すのを
止め、「1」の状態を維持することにより、分圧回路2
1の第2のインバータ20の出力は「0」のレベルを維
持する。これにより、第5のトランジスタQ5のベース
端子b点の電圧は図示のようにスレショルドVonを越
えて「1」レベルになる。そして、第5のトランジスタ
Q5のベース端子b点の電圧がスレショルドVonを越
えた段階で第5のトランジスタQ5がオンし、これに伴
い第4のトランジスタQ4のベース電流が流れ、該第4
のトランジスタQ4がオンになる。これにより、第4の
トランジスタQ4のエミッタ端子cとコレクタ端子dと
の間が導通状態となってバイパスの役割を果たすことに
なる。
【0033】以上詳述したように本実施例によれば、高
圧式スイッチング電源回路において、入力電圧が低下し
てスイッチング動作を行わなくなった場合に、バイパス
回路24が動作し、チョークコイルL1の直流抵抗によ
る電力損失や、該電力損失に伴う電圧低下を防止するこ
とができる。
【0034】(第2実施例)次に、本発明の第2実施例
を、図3及び図4に基づき説明する。尚、本実施例にお
いて上述した第1実施例と同一部分には、図面に同一符
号を付して説明する。第1実施例では、スイッチングを
行うための発信回路としてコンパレータ22を用いた自
励式降圧型電源回路に適用した。これに対して本実施例
では、他励式であるPWM(pulse width
modulation;パルス幅制御)方式のスイッチ
ング・コントローラを設けた他励式降圧型電源回路に適
用したものである。
【0035】図3は本実施例に係わる電源回路の構成を
示すブロック図であり、同図において図1と異なる点
は、図1における基準電圧発生回路14,駆動回路1
7,分厚回路18,コンパレータ22,第4及び第8の
抵抗R4,R8をそれぞれ削除し、その代わりにPWM
方式のスイッチング・コントローラ25を付加すると共
に、第1のトランジスタQ1をNPN型スイッチング・
トランジスタとしたことである。このスイッチング・コ
ントローラ25は、第1のトランジスタQ1を直接駆動
することができ、一定の周波数で第1のトランジスタQ
1のオン・オフのパルス幅を変えられる機能を持ってい
る。スイッチング・コントローラ25は、第1のトラン
ジスタQ1の第3の端子とディレイ回路21の第6及び
第7の抵抗R6,R7の接続ラインとの間に介装されて
いる。バイパス回路24の第2のダイオードD2のアノ
ード端子は、第1のトランジスタQ1の第3の端子とス
イッチング・コントローラ25との接続ラインに接続さ
れている。
【0036】図4は図3のスイッチング・コントローラ
25の出力端子e,第5のトランジスタQ5のベース端
子bの各点におけるバイパス回路24のオフ時(T1)
と、オン時(T2)の電圧波形を示す図である。
【0037】バイパス回路24の動作原理は、上記第1
実施例と同様であるから、簡単に説明する。
【0038】まず、バイパス回路24がオフ状態(T
1)について説明する。
【0039】スイッチング・コントローラ25の出力端
子e点の電圧波形は、上述した作用により「0」、
「1」の状態を繰り返しているため、第5のトランジス
タQ5のベース端子b点の電圧波形は、第4のトランジ
スタQ4がオンになるベース駆動電圧のスレショルドV
onまで上昇することはなく、第4のトランジスタQ4
のエミッタ端子cとコレクタ端子dとの間は非導通状態
のままとなる。
【0040】次に、バイパス回路24がオン状態(T
2)について説明する。
【0041】入力電圧Vinが基準電圧Vref以下に
低下したときは、コンパレータ22の出力が「1」の状
態を維持することにより、第5のトランジスタQ5のベ
ース端子b点の電圧は図示のようにスレショルドVon
を越えて、第5のトランジスタQ5がオンし、これに伴
い第4のトランジスタQ4のベース電流が流れ、該第4
のトランジスタQ4がオンになる。これにより、第4の
トランジスタQ4のエミッタ端子cとコレクタ端子dと
の間が導通状態となってバイパスの役割を果たすことに
なる。
【0042】本実施例においても、上記第1実施例と同
様に、入力電圧が低下してスイッチング動作を行わなく
なった場合に、バイパス回路24が動作し、チョークコ
イルL1の直流抵抗による電力損失や、該電力損失に伴
う電圧低下を防止することができる。
【0043】(第3実施例)次に、本発明の第3実施例
を図5〜図13に基づき説明する。図5は本実施例に係
わる電源制御装置を適用した情報処理装置としてのパー
ソナルコンピュータ(以下、パソコンという。)の斜視
図であり、同図中、30はパソコンで、パソコン本体3
1、キーボード32、表示部33を備えた上カバー34
及びプリンタユニット35を主要構成要素としている。
【0044】上カバー34は、パソコン本体31に対し
て回動可能に取り付けられている。そして、使用時に上
カバー34は、上方へ回動されて表示部33が見やすい
位置まで開かれる。また、不使用時に上カバー34は、
下方へ回動されてパソコン本体31の上面を覆うごとく
閉じられて、カバーとして機能するものである。表示部
33は、各種の情報を表示するもので、その表示素子と
しては、薄く構成できることから液晶表示素子(LC
D)が用いられる。
【0045】プリンタユニット35は、インクジェット
方式の記録ヘッド(BJヘッド)を用いたもので、表示
部33の前方に位置してパソコン本体31内に収納され
ている。プリンタユニット35は、操作者が開閉可能な
開口部(図示省略)を有し、その記録ヘッドの交換が可
能となっている。
【0046】記録紙36は、キーボード32の下部に設
けられた給紙口37から挿入され、パソコン本体31内
を貫通する搬送路内を搬送されてパソコン本体31の後
方の排紙口(図示省略)から排出される。キーボード3
2は、パソコン本体31に対して回動可能に取り付けら
れている。キーボード32の下部に記録紙36の搬送路
が設けられているため、記録紙36を給紙口37から搬
送路内にセットした状態でも、キーボード32、表示部
33及びプリンタ操作用スイッチ38を用いた種々の操
作が可能となっている。
【0047】図6は図1のパソコン本体31内に組み込
まれたホストコンピュータとプリンタユニットの構成を
示すブロック図である。同図中、39はホストコンピュ
ータで、その主制御を司る中央処理装置(CPU)40
を有し、その基本的な制御の指示は、BIOS ROM
41が行うものである。中央処理装置40は、フロッピ
ーディスク(FDD)42やハードディスク(HDD)
43からフロッピーディスクコントローラ(FDC)4
4やハードディスクコントローラ(HDC)45を経由
してアプリケーションプログラムを読み出し、システム
メモリ(RAM)46を利用してプログラムの実行を行
う。この時、表示部33の画面の表示方法としては、L
CDコントローラ(LCDC)47を使って液晶表示素
子48にキャラクタ等の表示を行い、キーボード(K
B)32からのキー入力は、キーボードコントローラ
(KBC)49を経由して行われる。
【0048】50はリアルタイムクロック(RTC)
で、現時点の経過時間を示すものであり、システム全体
の電源が切られた状態においても、専用バッテリにより
バックアップされて動作が継続して行えるものである。
DMAコントローラ(DMAC)51は、メモリ〜メモ
リ間、メモリ〜I/O間において、データの高速転送を
行うために、CPU40の介在なしでデータ転送を行
う。割り込みコントローラ(IRQC)52は、各I/
Oからの割り込みを受け付けて優先順位にしたがって処
理を行う。タイマ(TIMER)53は、数チャンネル
のフリーランニングタイマを持ち、種々の時間管理を行
う。
【0049】その他に、外部につながるシリアルインタ
フェイス(SIO)54や、ユーザに動作情況を伝える
表示素子としてのLED55がある。また、EL(パネ
ルディスプレイ)56のインバータ回路のオン−オフ、
FDD42への電源供給、HDD43への電源供給、プ
リンタユニット35のオン−オフ、RAM46及びVR
AM57以外のディバイスへの電源供給の各時間制御
や、CPU40等のクロック(CLOCK)制御、サス
ペンド/リジューム時の電源制御手順等を制御するホス
トパワーマネージメント部(ホストPM部)58と、該
ホストPM部58の指示信号によりRAM46及びVR
AM57をサスペンド時とCPU−CLOCK時とで切
り替えてリフレッシュ(REFRESH)するためのリ
フレッシュコントローラ59と、2次電池をチャージし
ながらホストコンピュータ39側も駆動可能なチャージ
コントローラ60とからなる。
【0050】プリンタユニット35は、ホストコンピュ
ータ39に対してパラレルインタフェイスでつながって
いて、I/Oポート(PIO・IO)のレジスタレベル
でデータの送受信を行い、接続のイメージとしては、外
部プリンタとホストコンピュータ39とがやり取りした
ときと同等となる。
【0051】図7はプリンタユニット35の構成を示す
斜視図であり、このプリンタユニット35は、インクタ
ンク61と、記録ヘッド62を有している。63はイン
クタンク61と記録ヘッド62とをプリンタユニット本
体64に移動可能に取り付けるためのキャリッジであ
る。このキャリッジ63は、ガイド65とリードスクリ
ュウ66とに移動可能に支持されている。リードスクリ
ュウ66は、駆動モータであるキャリッジモータ(C
M)67の正逆回転に伴い歯車減速機構68を介して正
逆回転し、キャリッジ63が副走査方向、即ち矢印a,
b方向に往復移動する。
【0052】69は記録紙36を主走査方向に走査する
ためのプラテンローラ、70は記録紙押さえ板で、キャ
リッジ63の移動方向に亘って記録紙36をプラテンロ
ーラ69に対して押圧するものである。71,72はフ
ォトインタラプタで、キャリッジ63の存在位置を確認
するためのホームポジション(HP)検出手段であり、
その検出信号は、キャリッジモータ67の回転方向の切
り替え等を制御するのに用いる。73は記録ヘッド62
の前面を覆うキャップを指示するキャップ支持部材、7
4はキャップ内を吸引する吸引手段で、キャップ内開口
75を介して記録ヘッド62のインク吸引動作(吸引回
復)を行う。
【0053】76はクリーニングブレード、77はこの
クリーニングブレードを前後方向に移動するための部材
で、本体支持板78に支持されている。79は記録ヘッ
ド62の吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キ
ャリッジ63と結合するカムの作用によって動作し、キ
ャリッジモータ67からの駆動力がクラッチ等の公知の
動力断続手段を介して伝達される。
【0054】図8は記録ヘッド及びヘッドドライバの構
成を示すブロック図であり、図示例では、吐出ユニット
は64個の吐出口を有し、#1〜#64は吐出ユニット
に設けられた吐出口の位置に対応した番号を示す。R1
〜R64は#1〜#64の吐出口に対応して設けられた
吐出エネルギー発生素子としての発熱抵抗体である。発
熱抵抗体R1〜R64は、8個を単位としたブロックに
分割され、各ブロックに共通にコモン側ドライバ回路の
スイッチング用トランジスタQ1〜Q8が接続される。
スイッチング用トランジスタQ1〜Q8は、それぞれ制
御信号COM1〜COM8のオン/オフに応じて通電経
路をオン/オフする。尚、各発熱抵抗体R1〜R64へ
の通電経路には、逆流防止用のダイオードD1〜D64
がそれぞれ配置されている。
【0055】各ブロック間で対応する位置にある発熱抵
抗体に対しては、セグメント側ドライバ回路のオン/オ
フ用トランジスタQ9〜Q16が接続される。オン/オ
フ用トランジスタQ9〜Q16は、それぞれ制御信号S
EG1〜SEG8のオン/オフに応じて発熱抵抗体に対
する通電経路をオン/オフする。従って、記録ヘッドの
走査方向上のある位置において、コモン側制御信号CO
M8〜COM1が順次オンされる。選択されたブロック
内において、記録による画像に応じてセグメント側制御
信号SEG8〜SEG1をそれぞれオンまたはオフする
ことにより、発熱抵抗体に選択的に通電がなされ、発熱
に応じてインクが吐出されて記録紙にドット記録が行わ
れる。
【0056】図9はプリンタユニット35の制御系の構
成を示すブロック図であり、同図中、80はCPU−P
で、これはプリンタユニット35の主制御を司るマイク
ロプロセッサ形態のCPUであり、ホストコンピュータ
側からプリンタコマンドやデータに基づいて所望の処理
を実行する。81はROM−Pで、CPU−P80が実
行する記録制御手順に対応したプリンタ制御プログラ
ム,印字フォント(CG),その他の固定データを格納
するROMである。82はRAM−Pで、レジスタとし
て用いるワーク領域,1ライン分の印字データを格納す
るためのラインバッファ,ドットに再展開されたドット
展開バッファ,パラレルIF(インターフェイス)から
の受信バッファ等の領域を有するRAMである。
【0057】83はTIMER−Pで、記録紙36を送
るための紙送りモータであるフィードモータ(FM)及
びヒータ等の駆動時間を得るためのものである。84は
RTC−Pで、記録ヘッド62の吸引回復動作の経過時
間を得るためのものである。85はIF転送制御,省電
力制御,RAMアクセス制御,プリンタ制御を合体させ
た複合制御ユニットで、CPU−P80のバスに接続さ
れている。複合制御ユニット85からは、前記各プリン
タユニット駆動信号が出力し、FM駆動回路,CM駆動
回路,記録(BJ)ヘッド等の駆動レベルに変換してい
る。
【0058】本実施例においては、キャリッジモータ6
7としてコイルФ1〜Ф4を有するステッピングモータ
を採用し、駆動信号CM1〜CM4により各コイルに接
続された駆動回路を適切にオン/オフすることにより、
2相励磁方式にて駆動するものである。フィードモータ
についても上記と同様な構成で駆動信号FM1〜FM4
により駆動される。
【0059】省電力制御信号として複合制御ユニット8
5からVcc1P−off及びVcc2P−offの電
源コントロール信号と、入力信号としてPrinter
−off,プリンタセンサ類,操作パネル等を持つ。こ
の内、Printer−off信号のアクティブからイ
ンアクティブの変化のみによってVcc1Pの電源供給
が可能となる。また、Vcc1P−offはPrint
er−off信号をプリンタユニット35の駆動情況に
合わせて、変更したオフタイミングでVcc1Pなる電
源切り及びVp−offなる信号を発生する。更に、V
p−off信号によりプリンタパワー制御ユニット86
を制御してプリンタ駆動電源とモータ用駆動回路のロジ
ック用電源P−Vccを切っている。
【0060】尚、図9中、87はフィードモータ88を
駆動制御するFM駆動回路、89はキャリッジモータ6
7を駆動制御するCM駆動回路、90は記録ヘッド62
を駆動制御するヘッドドライバ、91は記録ヘッド62
のヒータ92を駆動制御するヒータドライバ、93は操
作パネルである。
【0061】図10はパソコン30に供給する電源の構
成を示すブロック図である。パソコンが持つ上記の制御
機能に加えて、ノートブック型のパソコンにおいては、
ACアダプタ(20V)と電池(約11V)の少なくと
も2つの電源に対応しており、電池使用時の省電力が必
要となっている。そこで、パソコン30に供給する電源
構成は、3つのDC/DCコンバータ94〜96を有し
ている。D1,D2はACアダプタと主電源(電池)の
それぞれからの逆電流を防ぐための逆流防止ダイオード
で、パソコン本体31の供給電源であるVBLに接続さ
れている。
【0062】パソコンロジックに供給する電圧5Vは、
主DC/DCコンバータ94によって安定化されてい
る。プリンタパワー制御ユニット86にある2つのDC
/DCコンバータ95,96は、パソコン本体31に搭
載されているプリンタユニット35用の安定化電源であ
り、一方のDC/DCコンバータ95は25Vを出力
し、記録ヘッド62の電源として、また、他方のDC/
DCコンバータ96は24Vを出力し、キャリッジモー
タ67及びフィードモータ88の電源としてそれぞれ使
用される。Q16はスイッチング・トランジスタで、複
合制御ユニット85から出力されるVp−off信号に
よって制御され、プリンタユニット35を使用しないと
きに、電流消費を抑制するための電源スイッチの役割を
果たしている。
【0063】97は入力電源がACアダプタからの供給
か、主電源からの供給かを判断する電圧を検出するもの
で、その検出信号(battenable)は、論理的
にACアダプタ使用時にローレベルを出力するオープン
コレクタ出力である。この検出信号は、プリンタユニッ
ト用電源である他方のDC/DCコンバータ96に入力
され、該DC/DCコンバータ96のスイッチング制御
部を制御している。
【0064】図11は他方のDC/DCコンバータ96
の内部構成を示すブロック図であり、同図中、R701
〜R704はトランジスタQ701,Q702を制御す
るための制限抵抗、D701はフライバックダイオー
ド、C701,C702は整流用コンデンサ、L701
はチョークコイル、L702はフィルター用のコイルで
ある。
【0065】プリンタユニット35が印字動作をすると
き、複合制御ユニット85から出力したVp−off信
号がローレベルとなり、トランジスタQ702をオンさ
せると共に、トランジスタQ16がオンし、電源である
VBLがDC/DCコンバータに供給される。前記VB
Lが供給されたとき、出力であるVoutを抵抗R70
5とR706で低抗分割したVrefと、リファレンス
制御部98から出力した基準電圧Vref’が、スイッ
チ制御部99の比較器100に入力される。この比較器
100の比較結果に基づいて出力制御部101のオン−
オフを制御し、トランジスタQ701がオンしたとき、
チョークコイルL701にエネルギーを充電し、トラン
ジスタQ701がオフしたとき、チョークコイルL70
1に充電されたエネルギーをダイオード701を通じて
放電するものである。
【0066】従って、基準電圧Vref’とフィードバ
ック信号Vrefとの比較結果に基づいて、トランジス
タQ701のオン/オフを制御し、入力及び出力負荷変
動に依存しない出力電圧15Vを作り出すようになって
いる。
【0067】図12は電源検出回路97とリファレンス
制御部98の内部構成を示すブロック図である。電源検
出回路97はオープンコレクタ型比較器102と抵抗R
801〜R804とで構成されている。また、リファレ
ンス制御部98は抵抗R805〜R807とで構成され
ている。基準電圧V1は、5Vから抵抗R803とR8
04との抵抗分割によって生成され、電圧検出としての
V2は、電源VBLから抵抗R801とR802との低
抗分割によって生成され、それぞれ比較器102に入力
される。この比較器102の出力は、電源VBLの電圧
が18Vより高いときにローレベルが出力されるよう
に、抵抗R711からR714が設定されている。
【0068】電源VBLがACアダプタによる電源供給
を受けているとき、比較器102の出力はローレベルで
あり、基準電圧Vref’は、5Vから抵抗R805,
R806とR807との抵抗分割により電圧V3を生成
している。一方、電源VBLが主電源、即ち電池による
電源供給を受けているとき、比較器102の出力(Ba
ttenable)はハイインピーダンスとなり、基準
電圧Vref’は、5Vから抵抗R805とR806と
の抵抗分割により電圧V4(V4>V3)を生成してい
る。
【0069】従って、入力電圧によって基準電圧Vre
f’が変化し、DC/DCコンバータの出力電圧が入力
電圧の状態で制御される。
【0070】図13は定常負荷時の出力電圧波形を示す
図であり、同図の(a)はACアダプタ使用時における
フィードバック信号Vrefの電圧波形であり、スイッ
チング・トランジスタQ701がオフしたときにリップ
ル電圧ΔVacの三角波が生じている。このときの出力
電圧平均値は、Vac−aveの抵抗分割比([R70
5+R706]/R706)となる。従来、スイッチ制
御部内の比較器の動作点は、Vref=Vref’のと
きであり、出力電圧の負荷を見込んでリファレンス電圧
を決定している。
【0071】しかしながら、電池(バッテリ)駆動時の
ように入力電圧が低い場合、(b)のように、リップル
電圧ΔVbat(ΔVbat>ΔVac)が大きくな
り、当然ながら、出力平均電圧Vbat−aveは、V
ac−aveより小さくなってしまう。そこで、本発明
では、電池駆動時における出力変動分ΔVref(ΔV
ref=Vac−ave−Vbat−ave)を見込ん
だリファレンス電圧V3(Vref’+ΔVref)に
なるように抵抗R807を設定している。
【0072】電池駆動時においては、電源検出回路97
の比較器102の出力はハイインピーダンスとなり、抵
抗R807に電流が流れなくなる。そして、基準電圧V
ref’は抵抗R805とR806との抵抗分割によっ
て生成される電圧V3がDC/DCコンバータの比較器
に入力される。従って、スイッチ制御部99の比較器1
00の動作点がACアダプタ使用時よりもΔVref分
だけ高くなり、(c)に示すようにリップル電圧が大き
くてもACアダプタ使用時における平均出力電圧と同等
に出力される。
【0073】このように、電源検出回路97とリファレ
ンス制御部98とを設け、その判定結果に基づいてDC
/DCコンバータの基準電圧を変更するため、入力電圧
の違いによる出力変動がなくなり、電源の安定性が向上
する。
【0074】(第4実施例)次に、本発明の第4実施例
を図14に基づき説明する。尚、本実施例において上述
した第3実施例と同一部分については、図面に同一符号
を付して説明する。
【0075】図14は、本実施例に係わるプリンタユニ
ットの制御系の構成を示すブロック図であり、同図にお
いて、第3実施例の図9と異なる点は、図9の構成に抵
抗R1001とR1002及び抵抗内蔵トランジスタQ
1001を付加したことである。そして、入力電源VB
Lは抵抗R1001とR1002によって抵抗分割さ
れ、CPU−P80にあるADコンバータの入力ポート
に入力され、ポーリング動作によって入力電圧の監視を
行っている。CPU−P80は、この入力状態によって
複合ユニット85内にある出力ポートBATENを制御
し、入力電源VBLが電池電圧により供給されたときロ
ーレベルの信号を出力する。出力ポートBATENは、
抵抗内蔵トランジスタQ1001を制御し、Batte
nableを生成している。
【0076】従って、Battenableは電源検出
回路97によって制御され、この電源検出回路97は供
給される電源がACアダブタからか、主電源からかを判
断するための電圧の検出を行っている。この電源検出回
路97の検出信号は、論理的にACアダプタ使用時にロ
ーレベルの信号を出力するオープンコレクタ出力であ
り、BattenableはプリンタDC/DCコンバ
ータのリファレンス制御部98を制御している。
【0077】尚、本実施例におけるその他の構成及び作
用は第3実施例と同一であるから、その説明を省略す
る。
【0078】(第5実施例)次に、本発明の第5実施例
を図15及び図16に基づき説明する。尚、本実施例に
おいて上述した第3実施例と同一部分については、図面
に同一符号を付して説明する。
【0079】図15は、本実施例に係わるプリンタユニ
ットの制御系の構成を示すブロック図であり、同図にお
いて、第3実施例の図9と異なる点は、図9の構成に抵
抗R1101〜R1106及び抵抗内蔵トランジスタQ
1101,Q1102を付加したことである。そして、
入力電源VBLは抵抗R1101とR1102によって
抵抗分割されCPU−P80にあるADコンバータの入
力ポートに入力され、ポーリング動作によって入力電圧
の監視を行っている。CPU−P80は、この入力状態
によって複合ユニット85内にある出力ポートEN1,
EN2を制御し、入力電源VBLが電池電圧により供給
されたときローレベルの信号を出力する。出力ポートE
N1,EN2は、抵抗内蔵トランジスタQ1101,Q
1102を制御し、Vref’を生成している。
【0080】図16は、モータの状態による各ポートの
制御を示す表である。同図に示すように、電池使用時C
PU−P80は、プリンタユニット35のモータ67,
88を制御すると同時に、負荷の大きい加速時に、複合
ユニット85の出力ポートEN1,EN2からロー
(L)レベルの信号をそれぞれ出力し、抵抗内蔵トラン
ジスタQ1101,Q1102をオフさせる。一方、負
荷の軽いモータ67,88の等速時においては、出力ポ
ートEN1からローレベルの信号を、出力ポートEN2
からハイ(H)レベルの信号をそれぞれ出力し、抵抗内
蔵トランジスタQ1101をオフさせ、抵抗内蔵トラン
ジスタQ1102をオンさせている。更に、ACアダプ
タ使用時においては、負荷変動が僅かなので、常時、出
力ポートEN1,EN2からハイ(H)レベルの信号を
それぞれ出力し、抵抗内蔵トランジスタQ1101,Q
1102をオンさせている。
【0081】このように、段階的にポートを制御するこ
とによって、DC/DCコンバータに加える基準電圧を
きめ細かに制御し、入力電圧の違いによる出力変動及び
負荷変動を減少させている。
【0082】尚、本実施例におけるその他の構成及び作
用は第3実施例と同一であるから、その説明を省略す
る。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の第1発明の
電源回路によれば、降圧式の電源回路において、入力電
圧が所定値以下になってトランジスタのスイッチング動
作が停止したとき、バイパス回路が動作して電源入力端
子と電源出力端子との間に介装されたコイル自身の内部
抵抗による電力損失の発生が防止される。これにより、
動作時間が低下することなく、入力電源が電池の場合の
電子機器の稼働時間を延長することができると共に、入
力電源が充電型の電池である場合のバッテリのメモリ効
果を防止することができる。
【0084】また、本発明の第2発明の電源制御方法及
び第3発明の電源制御装置によれば、システム外部の外
部電源と、システム内部の内部電源と、前記両電源を結
合してなる電源とが択一的に供給されるDC/DCコン
バータに供給する電源の種類が判定され、該判定結果に
基づいて前記DC/DCコンバータの比較器に加える基
準電圧が変更されるので、入力電圧の相違による出力変
動及び負荷変動を減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる電源回路の構成を
示すブロック図である。
【図2】同電源回路における第2のダイオードのアノー
ド端子,第5のトランジスタのベース端子の各点におけ
るバイパス回路のオフ時(T1)と、オン時(T2)の
電圧波形を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例に係わる電源回路の構成を
示すブロック図である。
【図4】同電源回路におけるスイッチング・コントロー
ラの出力端子,第5のトランジスタのベース端子の各点
におけるバイパス回路のオフ時(T1)と、オン時(T
2)の電圧波形を示す図である。
【図5】本発明の第3実施例に係わる電源制御装置を適
用した情報処理装置としてのパーソナルコンピュータの
斜視図である。
【図6】同パーソナルコンピュータの本体内に組み込ま
れたホストコンピュータとプリンタユニットの構成を示
すブロック図である。
【図7】同プリンタユニットの構成を示すブロック図で
ある。
【図8】同プリンタユニットにおける記録ヘッド及びヘ
ッドドライバの構成を示すブロック図である。
【図9】同プリンタユニットの制御系の構成を示すブロ
ック図である。
【図10】同パーソナルコンピュータに供給する電源の
構成を示すブロック図である。
【図11】同パーソナルコンピュータにおけるDC/D
Cコンバータの内部構成を示すブロック図である。
【図12】同パーソナルコンピュータにおける電源検出
回路とリファレンス制御部の内部構成を示すブロック図
である。
【図13】同パーソナルコンピュータにおける定常負荷
時の出力電圧波形を示す図である。
【図14】本発明の第4実施例に係わる電源制御装置を
適用した情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ
におけるプリンタユニットの制御系の構成を示すブロッ
ク図である。
【図15】本発明の第5実施例に係わる電源制御装置を
適用した情報処理装置としてのパーソナルコンピュータ
におけるプリンタユニットの制御系の構成を示すブロッ
ク図である。
【図16】同プリンタユニットにおけるモータの状態に
よる各ポートの制御を示す表である。
【図17】従来の電源回路の構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
12 電源入力端子 16 電源出力端子 17 駆動回路(制御回路) 22 コンパレータ(比較回路、制御回路) 24 バイパス回路 25 スイッチング・コントローラ(制御回路) 40 CPU(判定手段、基準電圧変更手段) 94〜96 DC/DCコンバータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源入力端子と電源出力端子との間にコ
    イルを介装し、且つ負荷に供給する出力電圧を一定状態
    にするためトランジスタのベース電圧に周波数,デュー
    ティで制御された電圧を供給して該トランジスタをオン
    ・オフ動作させると共に、入力電圧が所定値以下になる
    と制御回路の動作により、前記トランジスタのスイッチ
    ング動作を停止させてオン状態を保持するようにした降
    圧型の電源回路において、前記入力電圧が所定値以下に
    なって前記トランジスタのスイッチング動作が停止した
    とき動作して前記コイル自身の内部抵抗による電力損失
    の発生を防止するバイパス回路を設けたことを特徴とす
    る電源回路。
  2. 【請求項2】 システム外部の外部電源と前記システム
    内部の内部電源と前記両電源を結合してなる電源とが択
    一的に供給されるDC/DCコンバータに供給する電源
    の種類を判定し、該判定結果に基づいて前記DC/DC
    コンバータの比較器に加える基準電圧を変更することに
    よって、同一負荷時における前記DC/DCコンバータ
    の出力電圧値の変動を減少することを特徴とする電源制
    御方法。
  3. 【請求項3】 前記外部電源はACアダプタであり、且
    つ前記内部電源は電池であることを特徴とする請求項2
    記載の電源制御方法。
  4. 【請求項4】 システム外部の外部電源と前記システム
    内部の内部電源と前記両電源を結合してなる電源とが択
    一的に供給されるDC/DCコンバータに供給する電源
    の種類を判定する判定手段と、該判定手段の判定結果に
    基づいて前記DC/DCコンバータの比較器に加える基
    準電圧を変更する基準電圧変更手段とを具備し、前記基
    準電圧変更手段により前記DC/DCコンバータの比較
    器に加える基準電圧を変更することによって、同一負荷
    時における前記DC/DCコンバータの出力電圧値の変
    動を減少することを特徴とする電源制御装置。
  5. 【請求項5】 前記外部電源はACアダプタであり、且
    つ前記内部電源は電池であることを特徴とする請求項4
    記載の電源制御装置。
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