JPH06349860A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH06349860A
JPH06349860A JP13724093A JP13724093A JPH06349860A JP H06349860 A JPH06349860 A JP H06349860A JP 13724093 A JP13724093 A JP 13724093A JP 13724093 A JP13724093 A JP 13724093A JP H06349860 A JPH06349860 A JP H06349860A
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JP
Japan
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layer
semiconductor device
semiconductor
semi
insulating substrate
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JP13724093A
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English (en)
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浩幸 ▲高▼澤
Hiroyuki Takazawa
Hiroshi Mizuta
博 水田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/76Unipolar devices, e.g. field effect transistors
    • H01L29/772Field effect transistors
    • H01L29/7725Field effect transistors with delta-doped channel

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  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 FETの伝達特性におけるトランスコンダク
タンスgmの電圧Vgs−Vthに対する立上り方の急
峻性を大きくし、且つ該FETのgmが最大値となる電
圧Vgs−Vthの小さいFETを用いた半導体装置を
提供する。 【構成】 半絶縁性基板上に形成されたチャネル層とな
りノンドープである半導体層中にδドープ層を形成する
際に、そのチャネル層となりノンドープである半導体層
中の厚さ方向において、δドープ層の濃度を半絶縁性基
板とは反対側の半導体表面に向かって増大させるか、も
しくはδドープ層間隔を半絶縁性基板とは反対側の半導
体表面に向かって小さくすることにより、FETにおけ
るチャネル層を流れるキャリアの濃度分布の重心を、よ
りゲート電極側に存在するように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電界効果トランジスタ
(以下、FETと称す)を有する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、高速半導体素子として、化合物半
導体FETを用いた集積回路が開発されており、その集
積回路の性能を向上させるために、化合物半導体FET
の高性能化の研究開発が盛んに行なわれている。FET
の高性能化における研究開発の一つとして、トランスコ
ンダクタンス(gm)の向上に関する研究を挙げること
ができる。gm向上の技術として、単原子ないし数原子
層程度の厚さで設けられた高濃度不純物半導体層(以
下、δドープ層と称す)を形成したことを特徴とするF
ETがあり、その例が雑誌「ジャパニーズ・ジャーナル
・オブ・アプライド・フィズィクス(Japanese
Journal of AppliedPhysic
s)」24巻8号(1985)L608頁に記載されて
いる。また、均一なδドープ層を複数層、等間隔に設け
た不純物超格子型チャネル構造が、特開平1−3080
82号公報に、δドープ層を1層設けたチャネル構造が
特開平1−186683号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術を用いた
FETについて我々が検討したところ、同一濃度のδド
ープ層を同一層数含み、且つチャネル層となるノンドー
プの半導体層の厚さの総計が同じ場合であっても、結晶
構造によっては、FETの伝達特性におけるトランスコ
ンダクタンスgm(∂Ids/∂Vgs:ドレイン電流
Idsをゲ−ト電圧Vgsで微分したもの)のゲート電
圧Vgsに対する立上り方の急峻性(FETのしきい値
電圧Vthを基準とし、該FETのゲート電圧Vgsを
該FETのしきい値電圧Vthから正側に変化させる場
合において、ゲート電圧Vgsのしきい値電圧Vthに
対する差(Vgs−Vth)に対するgmの増加率)が
低下し、且つ該FETのgmが最大値となる電圧Vgs
−Vthが増大するために、gmが最大値となる電圧V
gs−Vthにおけるドレイン電流が大きくなり、消費
電力が増加するという問題があった。
【0004】本発明の目的は、上述のFETの伝達特性
におけるトランスコンダクタンスgmの電圧Vgs−V
thに対する立上り方の急峻性を大きくし、且つ該FE
Tのgmが最大値となる電圧Vgs−Vthの小さいF
ETを用いた半導体装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、半絶縁性基
板上に形成されたチャネル層となりノンドープである半
導体層中にδドープ層を形成する際に、そのチャネル層
となりノンドープである半導体層中の厚さ方向におい
て、δドープ層の濃度を半絶縁性基板とは反対側の半導
体表面に向かって増大させるか、もしくはδドープ層間
隔を半絶縁性基板とは反対側の半導体表面に向かって小
さくすることによって、FETにおけるチャネル層を流
れるキャリアの濃度分布の重心を、よりゲート電極側に
存在するように形成することにより達成できる。上記キ
ャリアの濃度分布の重心の位置については、次の項で説
明する。
【0006】
【作用】本発明によれば、FETの伝達特性におけるg
mの、電圧Vgs−Vthに対する立上り方の急峻性を
大きくし、かつ該FETのgmが最大値となる電圧Vg
s−Vthを小さくできる。その理由は、半導体表面か
らキャリア濃度分布の重心までの距離Dを次式で表わす
と、 D=∫x・n(x)dx/∫n(x)dx ・・・・・(1) (ただし、xは半絶縁性基板とは反対側の半導体表面か
らの距離、n(x)は距離xにおけるキャリア濃度であ
る)、本発明の構造の半導体装置を作製すれば距離Dを
小さくすることができ、チャネルの厚さを薄くするのと
同様の作用をするためである。
【0007】本発明のもつ作用を図5を用いて説明す
る。図5は、図8に示した構造のFET(チャネル層中
にδドープ層が一層存在する場合)の電圧Vgs−Vt
hに対するgmの関係図である。gmは、各構造におけ
るgmの最大値(gm,max)で規格化した値で示し
てある。図8に示した構造のFETの作製方法について
は後で述べる。図5における特性線101、102、1
03の違いはチャネル層となるun−InxGa1−x
As層24(x=0.53)の厚さである。un−In
xGa1−xAs層24(x=0.53)の厚さを示す
と、半絶縁性基板側およびショットキー電極側の順番
で、特性線101では7.5nmおよび2.5nm、1
02では5nmおよび5nm、103では2.5nmお
よび7.5nmである。δドープ層25の濃度およびu
n−InzAl1−zAs層26の厚さは特性線10
1、102、103に対して同一条件とした。図5にお
いては、gmが最大値となる電圧Vgs−Vthは、特
性線101の方が特性線103に比べて約0.15V小
さくなっている。この図5から明らかなように、δドー
プ層を半絶縁性基板から遠ざけることで(特性線10
1)、gmの電圧Vgs−Vthに対する立上り方の急
峻性を大きくする作用をし、かつgmが最大値となる電
圧Vgs−Vthを小さくする作用をする。したがっ
て、gmが最大値となる電圧Vgs−Vthにおけるド
レイン電流を小さくする作用をし、消費電力を小さくす
る作用をする。
【0008】次に図6を用いて、上式(1)における距
離Dとgmの関係を示す。上式(1)におけるキャリア
濃度n(x)は、流体モデル2次元デバイスシミュレー
ション(雑誌「アイ・イー・イー・イー・トランザクシ
ョン・オブ・エレクトロン・デバイシズ(IEEE T
rans. Electron Devices)」E
D−36巻10号(1989)2307頁に記載)によ
り計算した。n(x)の計算は、図8の破線A−Bにお
いて行なった。D=0となる位置は、ショットキー電極
8とun−InzAl1−zAs層26の界面である。
距離Dは、電圧Vgs−Vth=0.4V、ドレイン−
ソース間電圧Vds=1Vにおけるシミュレーション結
果から計算した。図6中の点101、102、103は
それぞれ図5中の特性線101、102、103に対応
している。図6中の特性線111は、距離Dに対して、
式gm=A+B/D(AおよびBは定数)を、定数Aお
よびBを変化させて図6中の点101、102、103
にフィッティングさせたものである。図6から、gmは
1/Dにほぼ比例することがわかる。したがって、δド
ープ層の位置をゲート電極側に近づけて形成すること
は、距離Dを小さくし、gmを増大させる作用をする。
【0009】チャネル層中にδドープ層が複数層存在す
る場合についても、図9もしくは図10の構造のFET
を作製すれば、gmの電圧Vgs−Vthに対する立上
り方の急峻性を大きくし、且つgmが最大値となる電圧
Vgs−Vthを小さくすることができる。図9、10
に示した構造のFETの作製方法については後で述べ
る。
【0010】
【実施例】(実施例1)本発明の実施例1のFETを用
いた半導体装置を、図2ないし図4、および図1により
説明する。
【0011】LEC(Liquid Encapsul
ated Czockralski)法によって作製し
た半絶縁性GaAs基板1に、MBE法により、ノンド
ープGaAs層2(厚さ300nm)、p型GaAs層
3(厚さ100nm;不純物としてBeを1×1017
m−3含む)、ノンドープGaAs層4(厚さ1.5n
m)、δドープ層5(Si原子面濃度1.33×1012
cm−2)、ノンドープGaAs層4(厚さ5.0n
m)、δドープ層5(Si原子面濃度0.33×1012
cm−2)、ノンドープGaAs層4(厚さ2.0n
m)、δドープ層5(Si原子面濃度3.33×1012
cm−2)、ノンドープGaAs層4(厚さ1.5n
m)を順次成長させた(図2)。ここで、ノンドープG
aAs層4およびδドープ層5は、チャネル層となる。
p型GaAs層3のp型不純物を補償するために、半絶
縁性基板に最も近いδドープ層から面濃度1.0×10
12cm−2分のキャリアが消費される。また、表面準位
補償に対して、半絶縁性基板から最も遠いδドープ層か
ら面濃度約3.0×1012cm−2分のキャリアが消費
される。したがって、本実施例1において、3層存在す
るδドープ層すべてからそれぞれ面濃度0.33×10
12cm−2分のキャリアがほぼ等しく発生する。
【0012】次に、ウェットエッチング法によってFE
Tの素子領域となる領域を囲んで、深さ200nmの溝
を形成した後(図示せず)、ホトリソグラフィ技術を用
いてゲート電極となるショットキー電極8を形成した。
電極金属にはWSix(タングステンシリサイド)を用
いた。その後、深さ60nmのオーミック電極層形成用
溝10をドライエッチング法により形成した(図3)。
【0013】次いで、MOVPE(Metal Org
anic Vapor PhaseEpitaxy)法
によりn型GaAs層7(60nm;不純物としてSi
を5×1018cm−3含む)を選択成長した(図4)。
【0014】次いで、ソース電極およびドレイン電極と
なるオ−ミック電極9を形成してFETを形成した(図
1)。
【0015】本実施例1の半導体装置を用いることで、
電圧Vgs−Vthに対するgmの立上り方の急峻性を
大きくすることができ、且つ該gmが最大値となる電圧
Vgs−Vthを小さくすることができた。
【0016】本実施例1では、各δドープ層からほぼ等
しい濃度のキャリアが発生する構造となっているが、発
生するキャリアの濃度を各δドープ層において変えても
かまわない。ゲート電極となるショットキー電極8によ
り近い位置にあるδドープ層から発生するキャリアの濃
度を高くすることで、電圧Vgs−Vthに対するgm
の立上り方の急峻性を大きくする効果がある。
【0017】本実施例1において、チャネル層となるノ
ンドープGaAs層4とゲート電極となるショットキー
電極8との間にノンドープAlyGa1−yAs層をヘ
テロバリア層として挿入した構造としてもよい。ヘテロ
バリア層を形成することにより、ゲート電極とチャネル
との間のリーク電流を抑制する効果があり、ゲート耐圧
を向上させる効果がある。
【0018】図2に示した結晶構造におけるノンドープ
GaAs層2とp型GaAs層3との間に、ノンドープ
AlyGa1−yAs層(組成比y=0.2ないし0.
45程度)を挿入した構造を持つ結晶を用いてFETを
作製してもよい。この場合は、サイドゲート耐圧と低周
波振動発振耐圧とドレインコンダクタンスgdを改善す
る効果がある。また、p型GaAs層3をp型AlyG
a1−yAs層(組成比y=0.2ないし0.45程
度)に置き換えても同様の効果がある。
【0019】(実施例2)図7は、実施例2における半
導体装置の断面図である。実施例2は、実施例1の工程
手順と同様にして作成できる。実施例2では、半絶縁性
GaAs基板1に、MBE法により、ノンドープGaA
s層2(厚さ300nm)、p型GaAs層3(厚さ1
00nm;不純物としてBeを1×1017cm−3含
む)、ノンドープInxGa1−xAs層14(厚さ
7.5nm;組成比x=0.2)、δドープ層15(面
濃度5×1012cm−2)、ノンドープInxGa1−
xAs層14(厚さ2.5nm;組成比x=0.2)、
ノンドープAlyGa1−yAs層16(厚さ10n
m;組成比y=0.3)を順次成長させた。ここで、ノ
ンドープInxGa1−xAs層14およびδドープ層
15は、チャネル層となる。
【0020】本実施例2の半導体装置を用いても、実施
例1と同様に、電圧Vgs−Vthに対するgmの立上
り方の急峻性を大きくすることができ、且つ該gmが最
大値となる電圧Vgs−Vthを小さくすることができ
た。
【0021】本実施例2は、チャネル層となるノンドー
プInxGa1−xAs層14とゲート電極となるショ
ットキー電極8との間にノンドープAlyGa1−yA
s層16をヘテロバリア層として挿入した構造となって
いる。ヘテロバリア層を形成することにより、ゲート電
極とチャネルとの間のリーク電流を抑制する効果があ
り、ゲート耐圧を向上させる効果がある。
【0022】また、本実施例2では、半絶縁性基板表面
に電極50を設けて接地したが、これはバックゲート効
果を改善する効果がある。
【0023】本実施例2においては、チャネル層となる
ノンドープInxGa1−xAs層14の組成比xを
0.2としているが、組成比xを0.2より大きな値と
してもよい。その場合はキャリアの移動度が大きくなる
のでgmを増大させる効果がある。
【0024】図7におけるノンドープGaAs層2とp
型GaAs層3との間に、ノンドープAlyGa1−y
As層(組成比y=0.2ないし0.45程度)を挿入
した構造を持つ結晶用いたFET、もしくはp型GaA
s層3をp型AlyGa1−yAs層(組成比y=0.
2ないし0.45程度)に置き換えた構造を持つ結晶用
いたFETにすると、サイドゲート耐圧と低周波振動発
振耐圧とドレインコンダクタンスgdを改善する効果が
あることは実施例1と同様である。
【0025】図7において、ゲート電極となるショット
キー電極8の端部付近からn型GaAs層7の端部付近
に至るまでのノンドープAlyGa1−yAs層16を
除去し、その除去部分にn型半導体層(例えばn型Al
yGa1−yAs層)を形成してもよい。その場合は、
寄生抵抗を小さくできるので、gm値を向上させる効果
がある。
【0026】(実施例3)図8は、実施例3における半
導体装置の断面図である。実施例3は、実施例1の工程
手順と同様にして作成できる。実施例3の実施例1と異
なる点は、(1)半絶縁性InP基板21に、MBE法
により、ノンドープInzAl1−zAs層22(厚さ
300nm;組成比z=0.52)、p型InzAl1
−zAs層23(厚さ100nm;組成比z=0.5
2、不純物としてBeを1×1017cm−3含む)、ノ
ンドープInxGa1−xAs層24(厚さ7.5n
m;組成比x=0.53)、δドープ層25(Si原子
面濃度5×1012cm−2)、ノンドープInxGa1
−xAs層24(厚さ2.5nm;組成比x=0.5
3)、ノンドープInzAl1−zAs層26(厚さ1
0nm;組成比z=0.52)を順次成長させたこと
と、(2)MOVPE法によりn型InxGa1−xA
s層27(60nm;組成比x=0.53、不純物とし
てSiを1×1019cm-3含む)を選択成長したことの
2点である。ここで、ノンドープInxGa1−xAs
層24およびδドープ層25は、チャネル層となる。
【0027】本実施例3の半導体装置を用いても、実施
例1および2と同様に、電圧Vgs−Vthに対するg
mの立上り方の急峻性を大きくすることができ、且つ該
gmが最大値となる電圧Vgs−Vthを小さくするこ
とができた。
【0028】実施例2と比べて実施例3では、チャネル
層となるノンドープInxGa1−xAs層24のIn
組成比xが、0.2から0.53に大きくなり、チャネ
ル層における電子の移動度が増大するので、gmを改善
する効果がある。
【0029】本実施例3においては、チャネル層となる
ノンドープInxGa1−xAs層24の組成比xを
0.53としているが、組成比xを0.53より大きな
値としてもよい。その場合はキャリアの移動度が大きく
なるのでgmをさらに増大させる効果がある。
【0030】また、本実施例3でも実施例2と同様に、
バックゲート効果を改善するために、半絶縁性基板表面
に電極50を設けて接地した。
【0031】実施例2においてノンドープInxGa1
−xAs層14の伝導帯底部のエネルギー準位から見た
p型GaAs層3の伝導帯底部のエネルギー準位のエネ
ルギー障壁の高さが約0.1eVであるのに対して、実
施例3においてノンドープInxGa1−xAs層24
の伝導帯底部のエネルギー準位に対するp型InzAl
1−zAs層23の伝導帯底部のエネルギー準位のエネ
ルギー障壁の高さは約0.4eVと大きくなり、チャネ
ルから半絶縁性基板の方向に漏れて流れる電子電流を小
さくできるので、ドレインコンダクタンスgdを改善す
る効果がある。
【0032】(実施例4)図9は、実施例4における半
導体装置の断面図である。実施例4は、実施例1の工程
手順と同様にして作成できる。実施例4は実施例3と同
じくInP基板を用いているが、実施例3と結晶構造が
異なる。実施例4の実施例3と異なる点は、p型Inz
Al1−zAs層23の成長後に、ノンドープInxG
a1−xAs層24(厚さ2.5nm;組成比x=0.
53)、δドープ層25(Si原子面濃度1.2×10
12cm−2)、ノンドープInxGa1−xAs層24
(厚さ5.0nm;組成比x=0.53)、δドープ層
25(Si原子面濃度3.8×1012cm−2)、ノン
ドープInxGa1−xAs層24(厚さ2.5nm;
組成比x=0.53)、ノンドープInzAl1−zA
s層26(厚さ10nm;組成比z=0.52)を順次
成長したことである。p型InzAl1−zAs層23
のp型不純物を補償するために、半絶縁性基板に近いδ
ドープ層から面濃度1.0×1012cm−2分のキャリ
アが消費されるので、面濃度0.2×1012cm−2分
のキャリアが発生する。また、表面準位補償に対して、
半絶縁性基板から遠いδドープ層から面濃度約3.0×
1012cm−2分のキャリアが消費されるので、面濃度
0.8×1012cm−2分のキャリアが発生する。
【0033】本実施例4の半導体装置を用いても、実施
例1ないし3と同様に、電圧Vgs−Vthに対するg
mの立上り方の急峻性を大きくすることができ、且つ該
gmが最大値となる電圧Vgs−Vthを小さくするこ
とができた。
【0034】本実施例4でも実施例2および3と同様
に、バックゲート効果を改善するために、半絶縁性基板
表面に電極50を設けて接地した。
【0035】実施例5 図10は、実施例5における半導体装置の断面図であ
る。実施例5は、実施例1の工程手順と同様にして作成
できる。実施例5は実施例3および4と同じくInP基
板を用いているが、実施例3および4と結晶構造が異な
る。実施例5の実施例3および4と異なる点は、p型I
nzAl1−zAs層23の成長後に、ノンドープIn
xGa1−xAs層24(厚さ1.5nm;組成比x=
0.53)、δドープ層25(Si原子面濃度1.33
×1012cm−2)、ノンドープInxGa1−xAs
層24(厚さ5.0nm;組成比x=0.53)、δド
ープ層25(Si原子面濃度0.33×1012cm−
2)、ノンドープInxGa1−xAs層24(厚さ
2.0nm;組成比x=0.53)、25(Si原子面
濃度3.33×1012cm−2)、ノンドープInxG
a1−xAs層24(厚さ1.5nm;組成比x=0.
53)、ノンドープInzAl1−zAs層26(厚さ
10nm;組成比y=0.52)を順次成長したことで
ある。p型InzAl1−zAs層23のp型不純物を
補償するために、半絶縁性基板に最も近いδドープ層か
ら面濃度1.0×1012cm−2分のキャリアが消費さ
れる。また、表面準位補償に対して、半絶縁性基板から
最も遠いδドープ層から面濃度約3.0×1012cm−
2分のキャリアが消費される。したがって、本実施例5
において、3層存在するδドープ層すべてからそれぞれ
面濃度0.33×1012cm−2分のキャリアがほぼ等
しく発生する。
【0036】本実施例5の半導体装置を用いても、実施
例1ないし4と同様に、電圧Vgs−Vthに対するg
mの立上り方の急峻性を大きくすることができ、且つ該
gmが最大値となる電圧Vgs−Vthを小さくするこ
とができた。
【0037】本実施例5では、各δドープ層からほぼ等
しい濃度のキャリアが発生する構造となっているが、発
生するキャリアの濃度を各δドープ層において変えても
かまわない。ゲート電極となるショットキー電極8によ
り近い位置にあるδドープ層から発生するキャリアの濃
度を高くすることで、電圧Vgs−Vthに対するgm
の立上り方の急峻性を大きくする効果があるのは実施例
1と同様である。
【0038】本実施例5でも半絶縁性基板表面に電極5
0を設けて接地したが、これがバックゲート効果を改善
する効果を有することは、実施例1ないし4と同様であ
る。
【0039】図8、9および10において、ゲート電極
となるショットキー電極8の端部付近からn型InxG
a1−xAs層27の端部付近に至るまでのノンドープ
InzAl1−zAs層26を除去し、その除去部分に
n型半導体層(例えばn型InzAl1−zAs層)を
形成してもよい。その場合は、寄生抵抗を小さくできる
ので、gm値を向上させる効果がある。
【0040】実施例1ないし5では、電子をキャリアと
して発生させるためにSiをδドープ層に用いている
が、電子をキャリアとして発生させることができればど
のような元素でもよい。
【0041】実施例1ないし5は、キャリアが電子であ
る半導体装置を示しているが、キャリアが正孔である半
導体装置についても実施例1ないし5の同様の構造を持
つ結晶を用いたFETを作製することによって、電圧V
gs−Vthに対するgmの立上り方の急峻性を大きく
することができ、且つ該gmが最大値となる電圧Vgs
−Vthを小さくすることができる。ただし、キャリア
が実施例1ないし5とは反対導電型となるため、実施例
1ないし5におけるn型半導体層をp型半導体層に、p
型半導体層をn型半導体層に、電子をキャリアとして発
生させるδドープ層を、正孔をキャリアとして発生させ
るδドープ層に変更する必要がある。正孔をキャリアと
して発生させる元素としてBeがある。しかし、特にB
eに限ることはなく、正孔をキャリアとして発生させる
ことができればどのような元素でもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、gmが最大値となる電
圧Vgs−Vthにおけるドレイン電流が小さくなり、
消費電力を減少させることのできる半導体装置を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のFETを用いた半導体装置
の断面図である。
【図2】本発明の実施例1のFETを用いた半導体装置
の製造工程図1である。
【図3】本発明の実施例1のFETを用いた半導体装置
の製造工程図2である。
【図4】本発明の実施例1のFETを用いた半導体装置
の製造工程図3である。
【図5】電圧Vgs−Vthとトランスコンダクタンス
gmの関係図である。
【図6】半導体表面からキャリアの重心位置までの距離
Dとトランスコンダクタンスgmの関係図である。
【図7】本発明の実施例2のFETを用いた半導体装置
の断面図である。
【図8】本発明の実施例3のFETを用いた半導体装置
の断面図である。
【図9】本発明の実施例4のFETを用いた半導体装置
の断面図である。
【図10】本発明の実施例5のFETを用いた半導体装
置の断面図である。
【符号の説明】
1……半絶縁性GaAs基板、2……ノンドープGaA
s層、3……p型GaAs層、4……ノンドープGaA
s層、5……δドープ層、7……n型GaAs層、8…
…ショットキー電極、9……オ−ミック電極、14……
ノンドープInxGa1−xAs層、15……δドープ
層、16……ノンドープAlyGa1−yAs層、21
……半絶縁性InP基板、22……ノンドープInzA
l1−zAs層、23……p型InzAl1−zAs
層、24……ノンドープInxGa1−xAs層、25
……δドープ層、26……ノンドープInzAl1−z
As層、27……n型InxGa1−xAs層、50…
…電極、101……図8で示した構造の半導体装置にお
いてチャネル層となるun−InxGa1−xAs層2
4の厚さを半絶縁性基板側から7nmおよび2nmとし
た場合の電圧Vgs−Vthに対するgmの特性線、1
02……図8で示した構造の半導体装置においてチャネ
ル層となるun−InxGa1−xAs層24の厚さを
半絶縁性基板側から4.5nmおよび4.5nmとした
場合の電圧Vgs−Vthに対するgmの特性線、10
3……図8で示した構造の半導体装置においてチャネル
層となるun−InxGa1−xAs層24の厚さを半
絶縁性基板側から2nmおよび7nmとした場合の電圧
Vgs−Vthに対するgmの特性線、111……距離
Dに対して式gm=A+B/Dを、定数AおよびBを変
化させて図6中の点101、102、103にフィッテ
ィングさせた特性線。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半絶縁性基板上に、ノンドープの半導体層
    と、該ノンドープの半導体層中に存在して、キャリアを
    供給する不純物原子が1原子ないし数原子分の厚さで分
    布した半導体層(キャリア供給層)を一層もしくは複数
    層有し、上記ノンドープの半導体層および上記キャリア
    を供給する原子が1原子ないし数原子分の厚さで分布し
    た半導体層とはチャネル層となり、該チャネル層内の上
    記キャリア供給層間の厚さが上記半絶縁性基板側から半
    導体表面方向に向かって小さくなるか、もしくは上記チ
    ャネル層内の上記キャリア供給層の不純物原子の濃度が
    上記半絶縁性基板側から半導体表面方向に向かって増大
    しており、上記チャネル層上半導体表面に設けられて上
    記チャネル層内を流れる電流を制御するショットキー電
    極、および上記チャネル層にオーム性接触するソース電
    極とドレイン電極が形成され、電界効果トランジスタを
    形成していることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】上記チャネル層内の上記キャリア供給層数
    が1層であり、上記キャリア供給層上下に存在するノン
    ドープの半導体層の厚さが、上記半絶縁性基板に遠い側
    で小さくなっていることを特徴とする請求項1記載の半
    導体装置。
  3. 【請求項3】上記チャネル層内の上記キャリア供給層の
    うち最も濃度の大きい半導体層が、上記半絶縁性基板か
    ら上記ノンドープの半導体層に向かう方向における、上
    記チャネル層の厚さの中央の位置よりも少なくとも上記
    半絶縁性基板とは反対側に存在していることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】上記チャネル層内の上記キャリア供給層の
    うち、上記半絶縁性基板に最も近い上記キャリア供給層
    と2番目に近い上記キャリア供給層とに挾まれた上記ノ
    ンドープの半導体層の厚さは、上記半絶縁性基板に最も
    遠い上記キャリア供給層と2番目に遠い上記キャリア供
    給層とに挾まれた上記ノンドープの半導体層の厚さより
    大きいことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】上記チャネル層と上記ゲート電極との間
    に、上記チャネル層と比較して、禁制帯幅の異なる半導
    体層(ヘテロバリア層)が形成されていることを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】上記ヘテロバリア層の電子親和力は、上記
    チャネル層の電子親和力よりも小さいことを特徴とする
    請求項5記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】上記チャネル層と上記半絶縁性基板との間
    に、上記キャリア供給層から供給されるキャリアとは反
    対導電型のキャリアを供給する原子を含む半導体層(反
    対導電型バッファ層)が形成されていることを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】上記チャネル層と上記半絶縁性基板との間
    に、上記チャネル層内のいずれかの半導体層と比較し
    て、禁制帯幅の異なる半導体層(ヘテロバッファ層)が
    形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】上記ヘテロバッファ層の電子親和力は、上
    記チャネル層内のいずれかの半導体層の電子親和力より
    も小さいことを特徴とする請求項8記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】上記半絶縁性基板はGaAsであり、上
    記チャネル層はGaAsもしくはInxGa1−xAs
    であり、上記ヘテロバリア層はAlyGa1−yAsも
    しくはGaAsであり、上記反対導電型バッファ層はG
    aAsもしくはInxGa1−xAsもしくはAlyG
    a1−yAsであり、上記ヘテロバッファ層はGaAs
    もしくはAlyGa1−yAsであることを特徴とする
    請求項1ないし9のいずれかに記載の半導体装置。
  11. 【請求項11】上記半絶縁性基板はInPであり、上記
    チャネル層はInxGa1−xAsであり、上記ヘテロ
    バリア層はInzAl1−zAsであり、上記反対導電
    型バッファ層はInxGa1−xAsであり、上記ヘテ
    ロバッファ層はInzAl1−zAsであることを特徴
    とする請求項1ないし9のいずれかに記載の半導体装
    置。
  12. 【請求項12】上記チャネル層の厚さが10nm以下で
    あることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに
    記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】上記キャリア供給層の厚さが5nm以下
    であり、かつ上記キャリア供給層間隔の上限が10nm
    以下であることを特徴とする請求項1ないし12のいず
    れかに記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】上記キャリアは電子もしくは正孔である
    ことを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載
    の半導体装置。
  15. 【請求項15】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    電界効果トランジスタが一個もしくは複数個接続されて
    回路を形成していることを特徴とする半導体装置。
  16. 【請求項16】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    電界効果トランジスタが複数個接続されて回路を形成し
    ている半導体装置において、少なくとも一個の電界効果
    トランジスタが他の電界効果トランジスタとは反対導電
    型のキャリアがチャネル層を走行する電界効果トランジ
    スタであることを特徴とする半導体装置。
  17. 【請求項17】上記電界効果トランジスタは電気的に接
    続されていることを特徴とする請求項15又は16記載
    の半導体装置。
  18. 【請求項18】上記半絶縁性基板のチャネル層とは反対
    側の表面上に電極が設けられていることを特徴とする請
    求項1ないし17のいずれかに記載の半導体装置。
  19. 【請求項19】上記半絶縁性基板のチャネル層とは反対
    側の表面上に設けられた電極が接地されていることを特
    徴とする請求項1ないし18のいずれかに記載の半導体
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001067521A1 (fr) * 2000-03-03 2001-09-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dispositif a semiconducteur
JP2004282091A (ja) * 2000-06-27 2004-10-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体デバイス

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