JPH0634940B2 - ボールミル - Google Patents

ボールミル

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JPH0634940B2
JPH0634940B2 JP18658488A JP18658488A JPH0634940B2 JP H0634940 B2 JPH0634940 B2 JP H0634940B2 JP 18658488 A JP18658488 A JP 18658488A JP 18658488 A JP18658488 A JP 18658488A JP H0634940 B2 JPH0634940 B2 JP H0634940B2
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JP
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container
stirring
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ball mill
vertical axis
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JP18658488A
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雅裕 猪木
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Hosokawa Micron Corp
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Hosokawa Micron Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、被処理物と粉砕用ボールを収容する容器内
に、上下軸芯周りで駆動回転自在な腕材に取付けた撹拌
部材を、前記上下軸芯に沿う細長い形状に形成して、前
記上下軸芯周りで公転するように配置したボールミルに
関する。
〔従来の技術〕
従来、第5図に示すように、容器(25)内に配置した上下
向きの駆動回転軸(26)に、多数の腕部材(27)の全てを被
処理物及びボールの充填層内に位置するように取付け、
撹拌部材(28)を腕材(27)の夫々に立設し、また、被処理
物に対する冷却手段を備えていなかった(例えば特公昭
45-22280号公報参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、十分な微粉砕ができず、消費動力の割には粉砕
処理速度が遅く、しかも、ボールの摩耗が激しい欠点が
あった。また、粉砕に伴う摩擦熱が微粉砕のために粉砕
時間を長くするほど多くなり、発熱に伴って変質などを
生じる被処理物には適用できない欠点があった。
本発明の目的は、上記従来欠点の原因を究明して、動力
少なくて迅速に十分な微粉砕を行え、かつ、ボールの摩
耗を少なくできると共に、熱に弱い被処理物でも良好に
微粉砕できるようにする点にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の特徴構成は、上下軸芯周りで駆動回転自在で、
その上下軸芯に沿う細長い撹拌部材を公転するように取
付けた腕材の全てを、容器内の被処理物及び粉砕用ボー
ルよりも上方に配置し、前記撹拌部材を前記容器に備え
られた筒状の部材の周りに配置し、前記容器及び筒状の
部材に冷却ジャケットを形成したことにあり、その作用
・効果は次の通りである。
〔作 用〕
つまり、前述の従来欠点の原因を解明すべく、各種形態
の撹拌具を準備し、それら撹拌具の性能を比較実験した
ところ、腕材の全部又は一部を容器内の被処理物及びボ
ールの充填層内で回転させると、消費動力が多くて粉砕
速度が遅く、かつ、ボールの摩耗が激しくなり、腕材の
全てを被処理物及びボールの上方に配置すると、極めて
効果的に、動力消費量を抑制しながら十分な粉砕を迅速
に行えると共に、ボールの摩耗を抑制できることが判明
した。
さらに、十分な微粉砕を短時間で行えるようにするため
には、いかなる工夫を加えればよいか調べたところ、単
に腕材の全てを被処理物とボールの上方に配置するだけ
でなく、それに加えて、撹拌部材を撹拌具や容器に備え
られた筒状の部材の周りに配置して、撹拌部材による撹
拌作用が少ない容器の中心側に慎状の部材の作用で被処
理物を収容しないように構成すると、被処理物の全量に
対してボールによる強力な剪断力を確実に付与でき、よ
り一層の微粉砕を実現できると共に、効率良く短時間で
微粉砕できることが判明した。
ちなみに、後述の実験例において詳細に説明するが、腕
材を被処理物とボールの上方に配置しただけのボールミ
ル(比較例)と、さらに加えて筒状の部材の周りに撹拌
部材を配置したボールミル(本発明例)を用い、平均粒
径が30μmのケイ砂を被処理物とした場合、比較例では
処理時間をいくら長くても平均粒径が2μm程度にしか
粉砕されないが、本発明例では1時間程で平均径を1μ
m程度にでき、かつ、3時間程度かければ平均径を0.7
μm程度にでき、一層の微粉砕が可能であり、短時間で
十分な微粉砕を実現できた。
また、容器と筒状部材に形成した冷却ジャケットにより
被処理物を内外及び底面側から冷却できるから、十分な
微粉砕によって摩擦熱が多くなっても、被処理物の昇温
を十分に抑制でき、たとえ熱に弱い被処理物であって
も、変質などのトラブルが無い状態で良好に微粉砕で
き、用途の拡大を図れる。
〔発明の効果〕 その結果、十分な微粉砕を動力効率及び能率良く実行で
きると共に、動力費及びボールの交換経費を少なくで
き、かつ、用途が広く、全体として性能面、運転経費
面、管理面及び汎用性に全てにおいて、従来のものより
も飛躍的に優れたボールミルを提供できるようになっ
た。
〔実施例〕
次に実施例を示す。
第3図及び第4図に示すように、車輪(1) を有する下部
ケース(2) に、上部ケース(3) をヒンジ(4) 周りで上下
揺動操作自在に取付け、容器(5) を支軸(6) 周りでの回
転で内容物取出し自在に下部ケース(2) のブラケット(2
a)に取付け、容器(5) をその開口部がほぼ鉛直上方に向
く粉砕処理状態で固定するための固定具(7)、例えば容
器(5) に付設のボルトとナットでブラケット(2a)を締付
けるものを、固定解除操作自在に設けてある。
容器(5) 内に入れる撹拌具(8) を下端に取付けた回転支
軸(9) を、撹拌時にほぼ鉛直に向くように上部ケース
(3) に取付け、回転支軸(9)にベルト等の巻回伝動具(1
0)で連動させて上部ケース(3) に取付けた回転軸(11)
に、下部ケース(2) に取付けた変速機付電動モータ(M)
の出力軸(12)を、上部ケース(3) の上下揺動に伴って脱
着するクラッチ(13)で連動させてある。変速機に対する
操作ハンドル(14)、及び、モータ(M) を運転・停止する
スイッチやメータ類を取付けた操作ボックス(15)を下部
ケース(2) に取付けてある。
つまり、容器(5) を粉砕処理状態で固定して、上部ケー
ス(3) を下降させて撹拌具(8) を容器(5) 内に入れ、被
処理物と粉砕用ボールを容器(5) 内に適当なレベル(例
えば容器の60〜70%の高さ)まで充填し、2つ割りの蓋
(16)を容器(5) に取付け、モータ(M) により撹拌具(8)
を適当な速度(例えば撹拌作用速度2〜3m/sec)で回
転させて、被処理物をボールの作用で粉砕するように構
成してある。また、粉砕が完了すれば、撹拌具(8) を停
め、蓋(16)を外し、上部ケース(3)を上昇させ、容器(5)
を回転させて、被処理物及びボール容器(5) から取出
すように構成してある。
第1図及び第2図に示すように、撹拌具(8) は、回転支
軸(9) に取付けた上下軸芯(P) 周りで駆動回転自在な腕
材(8a)に、その上下軸芯(P)に沿う細長い形状の撹拌部
材(8b)を、その上下軸芯(P) 周りの同一円周上にほぼ等
間隔で配置した状態でかつ垂下姿勢で固定し、腕材(8a)
を容器(5) 内の被処理物及びボールよりも上方に配置
し、撹拌部材(8b)のみを被処理物及びボールの充填層内
部で前記上下軸芯(P) 周りで公転させるように構成し、
効率良い粉砕とボールの摩耗抑制を図ってある。
撹拌部材(8b)を容器(5) に備えられた筒状部材(19)の周
りに配置し、撹拌部材(8b)による撹拌作用が少ない容器
(5) の中心側に筒状の部材(19)の作用で被処理物を収容
しないように構成し、被処理物の全量に対してボールに
よる強力な剪断力を確実に付与して、より一層の微粉砕
を実現できると共に、効率良く短時間で微粉砕できるよ
うにしてある。
冷却水供給ホース(17a) と排水ホース(17b) に接続した
冷却ジャケット(18)を容器(5) 及び筒状の部材(19)に形
成し、粉砕に伴う容器(5) 内の昇温を抑制できるように
構成し、熱に弱い被処理物も良好に微粉砕できるように
してある。
〔別実施例〕
次に別実施例を説明する。
被処理物は、例えばフエライト、食品、金属粉、顔料、
インク、その他適当なものを選択できる。
ボールは、例えばスチール、セラミックス、ガラス、そ
の他適当な材料を選択でき、また、適当な寸法、一般的
には1〜10mm程度、望ましくは2〜3mmに設定する。
腕材(8a)の形状や設置数は撹拌部材(8b)の本数や配置等
に見合って自由に変更でき、また、撹拌部材(8b)は、1
本でも複数本でもよく、材質、形状、配置等は適当に選
択でき、例えば、上下軸芯(P)周りの複数の円周上に撹
拌部材(8b)を振分けてもよい。
撹拌部材(8b)の姿勢は適当に変更でき、例えば下記(イ)
ないし(ニ) の傾斜姿勢を単独で又は適当に組み合わせ
て、撹拌部材(8b)の一部又は全部に適用してもよい。
(イ) 下側ほど回転方向前方側になるように傾斜。
(ロ) 下側ほど回転方向後方側になるように傾斜。
(ハ) 下側ほど回転半径方向になるように傾斜。
(ニ) 下側ほど回転中心側になるように傾斜。
ボールミルは、湿式でも乾式でもよく、また全体的な具
体構成は適当に変更できる。例えば容器(5) に被処理物
供給路と粉砕物回収路を上下左右に反対側に位置させて
接続し、連続的に湿式粉砕できるように構成してもよ
い。
〔実施例〕
次に実験例を示す。
(実施例1) 腕材(8a)を被処理物とボールの上方に配置しただけのボ
ールミル(比較例)と、さらに加えて筒状の部材(19)を
容器に取付けて、その部材(19)の周りに撹拌部材(8b)を
配置したボールミル(本発明例)を用い、被処理物とし
てのケイ砂(試験用ダストJIS2種)を湿式で粉砕処
理し、粉砕時間と平均径(積算重量が50%になる径)
との相関を調べたところ、第6図に示す結果を得た。
尚、原料ケイ砂の平均径は30μmであり、本発明例にお
いて、ケイ砂が150gであり、媒液(水)が0.6であ
り、また、比較例において、ケイ砂が460gであり、媒
液(水)が1.84であった。
すなわち、点線で示す比較例によればいくら時間をかけ
ても平均径が2μm程度以下にならないが、実線で示す
本発明によれば1時間程で平均径が1μm程度になり、
3時間程で平均径が0.7μm程度になり、本発明によれ
ばより一層の微粉砕が可能で、効率良く短時間に微粉砕
できた。
(実施例2) 実施例1と同様の比較例と本発明例を用い、実験例1と
同様のケイ砂を1時間湿式粉砕し、粒度分布を調べたと
とろ、第7図及び第8図に示す結果を得た。
すなわち、点線で示す比較例では、平均径が2μmで粒
度分布の巾がかなり広いが、実線で示す本発明例では平
均径が1μmで粒度分布の巾がかなり狭く、本発明によ
れば十分な微粉砕を粒径の揃った状態で実現できる。
(実験例3) 実験例1と同様に比較例と本発明を用い、平均径45μm
のタルクを被処理物として1時間湿式粉砕し、粒度分布
を調べたとろ、第9図に示す結果を得た。
すなわち、点線で示す比較例では、平均径が27μmであ
ったか、実線で示す本発明例では、平均径が2μmであ
り、本発明例によれば十分な微粉砕を実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明の実施例を示し、第1図は
要部断面図、第2図は第1図のII−II線矢視図、第3図
は全体正面図、第4図は全体の一部切欠側面図である。
第5図は従来例の要部断面図である。第6図ないし第9
図は実験結果を示すグラフである。 (5)……容器、(8a)……腕材、(8b)……撹拌部材、(18)
……冷却ジャケット、(19)……筒状の部材、 (P)……上
下軸芯。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理物と粉砕用ボールを収容する容器
    (5) 内に、上下軸芯(P) 周りで駆動回転自在な腕材(8a)
    に取付けた撹拌部材(8b)を、前記上下軸芯(P) に沿う細
    長い形状に形成して、前記上下軸芯(P) 周りで公転する
    ように配置したボールミルであって、前記腕材(8a)の全
    てを前記容器(5)内の被処理物及びボールよりも上方に
    配置し、前記撹拌部材(8b)を前記容器(5) に備えられた
    筒状の部材(19)の周りに配置し、前記容器(5) 及び筒状
    の部材(19)に冷却ジャケット(18)を形成してあるボール
    ミル。
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