JPH06349370A - 電気接点材料 - Google Patents
電気接点材料Info
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- JPH06349370A JPH06349370A JP16626993A JP16626993A JPH06349370A JP H06349370 A JPH06349370 A JP H06349370A JP 16626993 A JP16626993 A JP 16626993A JP 16626993 A JP16626993 A JP 16626993A JP H06349370 A JPH06349370 A JP H06349370A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 リレー、スイッチ等のアノード側、カソード
側の指定の制約がなく、電気回路における極性の自由度
をもった電気接点材料の提供。 【構成】 Pd−Ru合金の第一層とCu−Ni合金の
第2層の2層張接点の少なくとも接触面にAu又はAu
合金の 0.5〜6μmのめっきを施こした電気接点材料。
また、同種対向電気接点として用いる。
側の指定の制約がなく、電気回路における極性の自由度
をもった電気接点材料の提供。 【構成】 Pd−Ru合金の第一層とCu−Ni合金の
第2層の2層張接点の少なくとも接触面にAu又はAu
合金の 0.5〜6μmのめっきを施こした電気接点材料。
また、同種対向電気接点として用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リレー、スイッチ等の
電流回路の断続する電気接点に関するものである。
電流回路の断続する電気接点に関するものである。
【0002】
【従来技術と課題】従来の電気接点は、極性の点からア
ノード側、カソード側に異種電気接点材料を組合わせて
用いることが一般的であった。例えばアノード側にPd
−Ru合金の第1層と接点ばね溶接用のベース材Cu−
Ni合金の第2層の2層張接点を用い、一方この接点と
対向するカソード側は、純Au又はAu合金の第1層と
Ag−Ni合金又はAg−Pd合金等のAg合金の第2
層と接点ばね溶接用のベース材Cu−Ni合金の第3層
の3層張接点から構成された異種電気接点材料の組合わ
せ等が用いられていた。しかし、従来のこの用い方にお
いては、近年の多機能化において、極性による制約とな
り、逆のアノード側に前記Au又はAu合金の3層張接
点とし、カソード側にPd−Ru合金の2層張接点と電
気回路が接続された場合は、移転はアノード側よりカソ
ード側へ起こることからアノード側に穴が発生しカソー
ド側へ突起が生じるため、開離不良が発生するという課
題があった。
ノード側、カソード側に異種電気接点材料を組合わせて
用いることが一般的であった。例えばアノード側にPd
−Ru合金の第1層と接点ばね溶接用のベース材Cu−
Ni合金の第2層の2層張接点を用い、一方この接点と
対向するカソード側は、純Au又はAu合金の第1層と
Ag−Ni合金又はAg−Pd合金等のAg合金の第2
層と接点ばね溶接用のベース材Cu−Ni合金の第3層
の3層張接点から構成された異種電気接点材料の組合わ
せ等が用いられていた。しかし、従来のこの用い方にお
いては、近年の多機能化において、極性による制約とな
り、逆のアノード側に前記Au又はAu合金の3層張接
点とし、カソード側にPd−Ru合金の2層張接点と電
気回路が接続された場合は、移転はアノード側よりカソ
ード側へ起こることからアノード側に穴が発生しカソー
ド側へ突起が生じるため、開離不良が発生するという課
題があった。
【0003】
【発明の目的】本発明は、上記実情に鑑みてなされたも
ので、その目的はリレー、スイッチ等のアノード側、カ
ソード側の指定の制約がなく、電気回路における極性の
自由度をもった電気接点材料の提供にある。
ので、その目的はリレー、スイッチ等のアノード側、カ
ソード側の指定の制約がなく、電気回路における極性の
自由度をもった電気接点材料の提供にある。
【0004】
【発明の構成】上記課題を解決する為の本発明の電気接
点材料は、Pd−Ru合金の第1層とCu−Ni合金の
第2層の2層張接点の少なくとも接触面にAu又はAu
合金のめっきを施こしたことを特徴とするものである。
他の発明は、前記記載電気接点材料のAu又はAu合金
のめっきの厚みを 0.5〜6μmとしたことを特徴とする
ものである。
点材料は、Pd−Ru合金の第1層とCu−Ni合金の
第2層の2層張接点の少なくとも接触面にAu又はAu
合金のめっきを施こしたことを特徴とするものである。
他の発明は、前記記載電気接点材料のAu又はAu合金
のめっきの厚みを 0.5〜6μmとしたことを特徴とする
ものである。
【0005】
【作用】上記のように構成された本発明の電気接点材料
は、少なくとも接触面にAu又はAu合金のめっきを施
こされている為、初期及びドライ回路上での接触信頼性
は確保されることとなり、アーク発生領域においては、
移転が発生するが、融点が高く硬度も硬い第1層のPd
−Ru合金により消耗は抑えられしかも平坦にしか起こ
らない。従って開離不良が起こらない。またアノード
側、カソード側とも同一の電気接点材料を同種対向とし
て用いるので、極性の自由度は確保されることとなる。
なお、めっきではなく、Au又はAu合金のクラッド材
の場合は、Au又はAu合金とPd−Ru合金との硬さ
の違いからふくれ等が発生し易く、接合強度への影響が
懸念される他、薄張りする為の困難さがあり、また接合
強度安定化の為Ag合金例えばAgPd合金を介在させ
る方法もあるが、これにおいても厚くなることは避けら
れず、初期接触からアーク発生領域のPd−Ru合金で
の接触に至るまでに溶着が発生してしまう等の点からA
u又はAu合金のめっきが極めて有効なものである。ま
た、Au又はAu合金めっきは、少なくとも接触面にあ
れば有効で周囲を含めてめっきを施こせば耐腐蝕性が向
上する等更に有効なものである。さらに、Au又はAu
合金のめっきの厚みは 0.5〜6μmが好ましく、 0.5μ
m未満だとめっきのピンホールが多く接触信頼性に欠け
るものとなり、また6μm以上を超えるとめっき処理に
時間がかかり、高価なAu又はAu合金であることから
コストアップとなる為である。
は、少なくとも接触面にAu又はAu合金のめっきを施
こされている為、初期及びドライ回路上での接触信頼性
は確保されることとなり、アーク発生領域においては、
移転が発生するが、融点が高く硬度も硬い第1層のPd
−Ru合金により消耗は抑えられしかも平坦にしか起こ
らない。従って開離不良が起こらない。またアノード
側、カソード側とも同一の電気接点材料を同種対向とし
て用いるので、極性の自由度は確保されることとなる。
なお、めっきではなく、Au又はAu合金のクラッド材
の場合は、Au又はAu合金とPd−Ru合金との硬さ
の違いからふくれ等が発生し易く、接合強度への影響が
懸念される他、薄張りする為の困難さがあり、また接合
強度安定化の為Ag合金例えばAgPd合金を介在させ
る方法もあるが、これにおいても厚くなることは避けら
れず、初期接触からアーク発生領域のPd−Ru合金で
の接触に至るまでに溶着が発生してしまう等の点からA
u又はAu合金のめっきが極めて有効なものである。ま
た、Au又はAu合金めっきは、少なくとも接触面にあ
れば有効で周囲を含めてめっきを施こせば耐腐蝕性が向
上する等更に有効なものである。さらに、Au又はAu
合金のめっきの厚みは 0.5〜6μmが好ましく、 0.5μ
m未満だとめっきのピンホールが多く接触信頼性に欠け
るものとなり、また6μm以上を超えるとめっき処理に
時間がかかり、高価なAu又はAu合金であることから
コストアップとなる為である。
【0006】
【実施例】以下に本発明の実施例と従来例について述べ
る。まず実施例として材質Pd−Ru10wt%の丸線を圧
延により幅 0.7mm、厚さ0.8mmのテープを作り、これに
材質Cu−Ni30wt%、幅 0.7mm、厚さ 0.7mmのテープ
を張り合わせ、成形加工により上底 0.7mm、下底 0.8m
m、Pd−Ruの厚さ0.75mm、総厚 1.4mmのテープとし
た。次いで全面にAu−Co 0.1wt%のめっきを2〜3
μm施こし実施例の電気接点材料とした。一方、従来例
としてAu−Co 0.1wt%のめっきを施こしてない他は
実施例と同一寸法のPd−Ru10wt%/Cu−Ni30wt
%の2層張接点と、対向接点としてAu−Ag10wt%/
Ag−Ni10wt%/CuNi30wt%で各々厚さ0.01mm/
0.75mm/0.64mm、総厚 1.4mmの3層張接点とした。然し
て、電流 150mA、電圧96Vの直流回路で開閉頻度10HZ、
負荷R負荷、接触力8〜10grf にて接点試験をして、動
作回数と不良特性を調べたところ、以下のような結果を
得た。
る。まず実施例として材質Pd−Ru10wt%の丸線を圧
延により幅 0.7mm、厚さ0.8mmのテープを作り、これに
材質Cu−Ni30wt%、幅 0.7mm、厚さ 0.7mmのテープ
を張り合わせ、成形加工により上底 0.7mm、下底 0.8m
m、Pd−Ruの厚さ0.75mm、総厚 1.4mmのテープとし
た。次いで全面にAu−Co 0.1wt%のめっきを2〜3
μm施こし実施例の電気接点材料とした。一方、従来例
としてAu−Co 0.1wt%のめっきを施こしてない他は
実施例と同一寸法のPd−Ru10wt%/Cu−Ni30wt
%の2層張接点と、対向接点としてAu−Ag10wt%/
Ag−Ni10wt%/CuNi30wt%で各々厚さ0.01mm/
0.75mm/0.64mm、総厚 1.4mmの3層張接点とした。然し
て、電流 150mA、電圧96Vの直流回路で開閉頻度10HZ、
負荷R負荷、接触力8〜10grf にて接点試験をして、動
作回数と不良特性を調べたところ、以下のような結果を
得た。
【0007】
【表1】
【0008】
【発明の効果】以上のように本発明の電気接点材料によ
れば、Pd−Ru合金の第1層とCu−Ni合金の第2
層の2層張接点の少なくとも接触面にAu又はAu合金
のめっきが施こされているので、アノード側、カソード
側の指定の制約がなく、電気回路における極性の自由度
が得られ使い易く、生産効率、組立効率も良い他、開離
不能となることのない接触安定で信頼性の高い長寿命の
電気接点が得られるという優れた効果を有するものであ
る。
れば、Pd−Ru合金の第1層とCu−Ni合金の第2
層の2層張接点の少なくとも接触面にAu又はAu合金
のめっきが施こされているので、アノード側、カソード
側の指定の制約がなく、電気回路における極性の自由度
が得られ使い易く、生産効率、組立効率も良い他、開離
不能となることのない接触安定で信頼性の高い長寿命の
電気接点が得られるという優れた効果を有するものであ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 Pd−Ru合金の第1層とCu−Ni合
金の第2層の2層張接点の少なくとも接触面にAu又は
Au合金のめっきを施こしたことを特徴とする電気接点
材料。 - 【請求項2】 Au又はAu合金のめっきの厚みを 0.5
〜6μmとしたことを特徴とした請求項1記載の電気接
点材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5166269A JP3070806B2 (ja) | 1993-06-11 | 1993-06-11 | 電気接点材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5166269A JP3070806B2 (ja) | 1993-06-11 | 1993-06-11 | 電気接点材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06349370A true JPH06349370A (ja) | 1994-12-22 |
JP3070806B2 JP3070806B2 (ja) | 2000-07-31 |
Family
ID=15828257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5166269A Expired - Lifetime JP3070806B2 (ja) | 1993-06-11 | 1993-06-11 | 電気接点材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3070806B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007119382A1 (ja) * | 2006-03-17 | 2007-10-25 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | 電気接点材料及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-06-11 JP JP5166269A patent/JP3070806B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007119382A1 (ja) * | 2006-03-17 | 2007-10-25 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | 電気接点材料及びその製造方法 |
JP2007280945A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-10-25 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 電気接点材料及びその製造方法 |
EP2009656A1 (en) * | 2006-03-17 | 2008-12-31 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Electric contact material and method for manufacturing same |
EP2009656A4 (en) * | 2006-03-17 | 2011-03-30 | Furukawa Electric Co Ltd | ELECTRICAL CONTACT MATERIAL AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR |
US8012600B2 (en) | 2006-03-17 | 2011-09-06 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Material for electric contact and method of producing the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3070806B2 (ja) | 2000-07-31 |
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