JPH06349162A

JPH06349162A - テープガイド

Info

Publication number: JPH06349162A
Application number: JP5130841A
Authority: JP
Inventors: Hideyuki Kobayashi; 秀行小林; Kenji Kawamata; 堅次川又
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1993-06-01
Filing date: 1993-06-01
Publication date: 1994-12-22

Abstract

(57)【要約】【目的】テープの幅方向の位置を規制している部分
で、テープがガイド部とローラとの隙間に入り込む事に
よるダメージを防ぐと共に、テープがローラの回転によ
る影響を受けない、より安定したテープ走行が実現でき
るテープガイドを提供する。【構成】ガイド付きローラ８の外周部に一体となるよ
うに形成された磁気テープ１の端面を規制するガイド部
８ａと、磁気テープ１のガイド部８ａが接する端面を規
制する固定された上フランジ４を備えたテープガイドに
おいて、磁気テープ１はガイド部８ａと上フランジ４と
の隙間に入り込まないのでダメージを受けない。また、
固定された上フランジ４で規制される部分はガイド付き
ローラ８の回転の影響を受けないので安定した走行が可
能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、テープを安定に走行さ
せ、かつ走行中のダメージ発生を軽減させる機能を有し
たテープガイドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】磁気テープ装置においては、所定の位置
に記録された磁気信号を読み取ることにより信号を再生
する。したがって、高精度な記録・再生を行うためにテ
ープ上の正確な位置に信号を記録する必要がある。その
ため、記録・再生時に走行するテープの幅方向の位置を
規制し、幅方向のテープの振動を抑える必要がある。そ
の手段のひとつとして、走行するテープに転接する回転
ローラ部と、テープの端面に接し幅方向の位置を規制す
るフランジを備えたテープガイドがある。

【０００３】以下に従来のテープガイドを図面を用いて
説明する。図３はテープガイドの第１の従来例を示す縦
断面図である。図３が示すように第１の従来例では、磁
気記録再生装置のシャーシ１３に植立された固定軸２に
挿入されたスプリング１２が下フランジ１０を押圧して
いる。固定軸２にスリーブ５、回転ローラ７、上フラン
ジ４を順次挿入し、固定軸２に切られたネジ部に高さ調
整ナット３を螺着した構成となっている。下フランジ１
０、スリーブ５、上フランジ４は接しており、回転ロー
ラ７はスリーブ４の外側に回転可能に挿入されている。
高さ調整ナット３を回転し、軸方向の位置を調整するこ
とにより、スプリング１２で押圧された下フランジ１
０、スリーブ５、回転ローラ７、上フランジ４が従動し
て動き、所定の位置に固定される。固定された上フラン
ジ４によって磁気テープ１の幅方向の規制位置が調整さ
れる。

【０００４】以上のように構成された第１の従来例にお
いては、磁気テープ１が回転ローラ７に一定角度巻き付
き、転接しながら走行する。磁気テープ１は、上端が上
フランジ４と接しながら走行することにより幅方向の位
置が規制される。

【０００５】図４に、回転ローラの上端および下端にテ
ープの幅方向の位置を規制するフランジ部を一体形成し
たテープガイドの第２の従来例の縦断面図を示す。この
従来例の構成は、磁気テープ装置のシャーシ１３に植立
された固定軸２にスプリング１２、押圧リング１１が順
次挿入されている。ガイド付きローラ８は固定軸２に挿
入されたベアリング９とベアリング６の外輪に圧接し、
同芯状に回転できるように固定されている。スプリング
１２は押圧リング１１を介してベアリング９の内輪を押
圧している。ベアリング６の内輪は、固定軸２に挿入さ
れたスリーブ５を介して高さ調整ナット３により軸方向
の位置が規制されている。高さ調整ナット３は、固定軸
２に切られたネジ部に螺着されている。高さ調整ナット
３を回転させて、軸方向の位置を調整することにより、
スプリング１２で押圧された押圧リング１１、ベアリン
グ９、ガイド付きローラ８、ベアリング６、スリーブ５
が従動して動き、ガイド付きローラ８によって規制され
た磁気テープ１の幅方向の位置を調整する。

【０００６】以上のように構成された従来例において
は、磁気テープ１がガイド付きローラ８に一定角度巻き
付き、転接しながら走行する。磁気テープ１は、上端が
ガイド付きローラ８と共に回転するガイド部８ａと接し
ながら走行することにより幅方向の位置が規制される。
同種の装置として、実開昭５５−９００５８号公報に記
載された一方のフランジのみ回転ローラと一体化したテ
ープガイド装置がある。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら第１の従
来例の構成では、上フランジ４と下フランジ１０は固定
軸２に対して回転方向に固定されている。したがって、
回転ローラ７が回転するために、回転ローラ７と上フラ
ンジ４及び回転ローラ７と下フランジ１０との間に隙間
を設ける必要がある。

【０００８】図５は、規制を行う上フランジ４と回転ロ
ーラ７の隙間によってダメージが発生する様子を示す模
式図である。走行中の磁気テープ１は、回転中心方向に
テープにかかっている張力による力Ｔで押し付けられて
いる。また、磁気テープ１の上端は上フランジ４によっ
て規制され、下向きの力を受けている。この規制力に対
する反力Ｒと張力による力Ｔとの合力により、磁気テー
プ１は規制している上フランジ４と回転ローラ７との隙
間に入り込む。磁気テープ１が隙間に入り込むとテープ
端部が折れ曲がる等の重大なダメージが生じる。テープ
端にダメージが生じる状態では、位置規制を行う事は不
可能である。したがって、テープ磁気装置による高精度
な記録・再生動作は不可能になる。

【０００９】この問題を解決した例が第２の従来例であ
る。上記第２の従来例は、テープ端に接し規制を行うフ
ランジと同等の機能を持つガイド部８ａを、回転ローラ
の両端に一体形成したガイド付きローラ８を用いてい
る。これによりテープが入り込む隙間を無くし、テープ
端部にダメージが発生する可能性を排除している。しか
し、これらの装置においては、走行するテープに接し幅
方向の規制を与えるガイド部８ａがガイド付きローラ８
と共に回転する。

【００１０】図６は第２の従来例のテープ規制面を示す
平面図である。図６に示すように、ガイド付きローラ８
のテープ規制面であるガイド部８ａはＡの部分で磁気テ
ープ１と接触する。しかし、ガイド部８ａはローラ部８
ｂと共にｒ方向に回転するため、磁気テープ１と接触し
ている面は回転と共に移動することになる。ガイド部８
ａと磁気テープ１が接触している部分では摩擦力が発生
する。この摩擦力により磁気テープ１のガイド部８ａと
接触している端面は、ガイド部８ａと共に回転しようと
する。すなわち、ガイド付きローラ８がｒ方向に回転す
る時、ガイド部８ａ上のＡの部分で接触する磁気テープ
１はガイド部８ａの接線方向ｐの向きに摩擦による力を
受ける。この力によって、磁気テープ１は湾曲する可能
性がある。テープが湾曲すれば、テープ幅が変動する場
合と同様の影響があり、幅方向の位置規制に狂いが生じ
る。また、磁気テープ１が湾曲しない場合でも、テープ
規制面にだけ力が加わることによって、テープの張力分
布に不釣り合い等が生じる。これらの現象により正確な
テープ走行が乱され、高精度な記録・再生動作が不可能
になる。

【００１１】本発明は、テープの幅方向の位置を規制し
ている部分で、テープがガイド部とローラとの隙間に入
り込むことによるダメージを防ぐと共に、テープがロー
ラの回転による影響を受けない、より安定したテープ走
行が実現できるテープガイドを提供するものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明は、走行するテー
プに転接して回転するローラと、前記ローラの外周部に
一体となるように形成され、かつテープの端面を規制す
るガイド部と、前記ガイド部が接するテープ端面を規制
する固定フランジとを備えたことを特徴とするものであ
る。

【００１３】また、フランジのテープ規制面をガイド部
のテープ規制面と略同一の平面としたことを特徴とする
ものである。

【００１４】

【作用】このような本発明の構成によれば、テープがロ
ーラに巻き付いている部分では、一体となるように形成
されたガイド部がテープ端に接することによってテープ
幅方向の規制を行う。ガイド部とローラの間には隙間が
無いのでテープが入り込む可能性はない。したがって、
テープ端が巻き込まれることによってダメージを受ける
ことはない。

【００１５】また、ガイド部から離れた部分では、固定
されたフランジがテープ端に接することによってテープ
幅方向の規制を行う。すなわち、テープの幅方向の規制
は、ローラと一体に回転するガイド部と固定されたフラ
ンジによって行われる。ガイド部はテープと転接し回転
するため、テープが接する部分でガイド部の接線方向に
テープ端を引っ張る力が働く。しかし、フランジは固定
され回転しないので、フランジがテープと接する部分で
はテープの走行を変えようとする力は発生しない。すな
わち、回転するガイド部のみでテープを規制し、固定し
たフランジによって規制する事により、安定したテープ
走行を維持することができる。

【００１６】上記に示すとおり、本発明ではテープ端が
フランジとガイド部の隙間に巻き込まれることによるダ
メージが発生することなく、テープ端に接して規制を行
うガイド部のテープへの影響を減少させて安定したテー
プ走行を実現することができる。

【００１７】

【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。

【００１８】図１は、本発明の一実施例であるテープガ
イドの構成を示す回転軸を含む平面での縦断面図であ
る。

【００１９】固定軸２は磁気テープ装置のシャーシ１３
に植立されている。固定軸２にスプリング１２、下フラ
ンジ１０、ベアリング９が順次挿入され、スプリング１
２は下フランジ１０を介してベアリング９の内輪を押圧
している。ガイド付きローラ８、ベアリング６が順次固
定軸２に挿入され、ベアリング９の外輪、及びベアリン
グ６の外輪と接する事によってガイド付きローラ８が回
転可能に固定されている。

【００２０】さらに、固定軸２にベアリング６の内輪に
接するよう上フランジ４が挿入されている。上フランジ
４およびガイド付きローラ８のテープと接し規制を行う
面は、同一平面になるように設定されている。また、ガ
イド部の厚さはテープの厚さとほぼ同じ厚さに設定され
ている。高さ調整ナット３が固定軸２に切られたネジ部
に螺着され、下面が上フランジ４と接している。高さ調
整ナット３を回転させて上下方向に調整することに従動
して、スプリング１２で支えられた上フランジ４、ベア
リング６、ガイド付きローラ８、ベアリング９、下フラ
ンジ１０は軸方向に一体化して移動する。

【００２１】この操作によりテープ端に接し、幅方向の
位置規制を行っている上フランジ４とガイド付きローラ
８の位置が変わり、テープの幅方向の位置を調整する事
ができる。また、一体化して動く事により、上フランジ
４とガイド付きローラ８のテープに接する面の位置関係
は同一に保たれる。

【００２２】図２は本発明のテープガイドのテープ規制
面を示す平面図である。この構成によれば、テープ端を
規制しているガイド部８ａとローラ部８ｂの間には隙間
は生じない。しかし、図２が示すように上フランジ４の
内周部とガイド付きローラ８の外周部との間に隙間Ｃが
生じる。この隙間Ｃは磁気テープ１が巻き付いているガ
イド付きローラ８のローラ部８ｂの外周から離れた部分
にある。走行中の磁気テープ１は、常にローラ部８ｂに
巻き付き、張力による力で中心方向に押し付けられてい
る。したがって、磁気テープ１が外周方向にある隙間Ｃ
に入り込む可能性はない。さらにテープ端は図２のＡの
部分ではガイド部８ａによって、図２のＢの部分では上
フランジ４によって規制されている。そこで、その間に
ある隙間Ｃの部分にはテープがまたぐことになり、入り
込む可能性はない。

【００２３】したがって、本実施例の構成では、テープ
端が隙間に入り込むことによってダメージが生じること
はない。

【００２４】磁気テープ１の幅方向の規制は、ガイド付
きローラ８に一体形成されたガイド部８ａと上フランジ
４によって行われる。Ｂの部分で磁気テープ１が接触す
る上フランジ４は回転しないので、磁気テープ１はガイ
ド付きローラ８の回転による影響を受けない。これによ
り、磁気テープ１は安定した走行を維持することができ
る。

【００２５】さらに、ガイド付きローラ８と上フランジ
４間は屈曲した隙間となるので、塵埃が侵入しにくい構
造となる。したがって、塵埃が軸及び軸受部分に侵入す
ることによる回転精度の低下を防止することができる。

【００２６】なお、ガイド付きローラ８に一体形成され
るガイド部８ａは、磁気テープ１の少なくとも一方の端
面を規制するように設置すれば良い。また、磁気テープ
１のどちらの端面を規制する場合でも、本実施例と同様
の効果が得られる。

【００２７】また、ガイド部８ａの半径方向の厚さは、
磁気テープ１を規制できる厚さ以上あれば良い。したが
って、テープの材料特性が許せば、テープ厚さより薄い
ガイド部８ａの構成も可能である。この場合は、回転す
るガイド部８ａが与えるテープ走行への影響は非常に小
さく、より安定した走行状態が実現可能となる。

【００２８】なお、実施例では上フランジ４とガイド付
きローラ８は同一平面となるように設定しているが、そ
れぞれの面を傾斜させ同一の平面を持たない場合でも同
様の効果が得られる。

【００２９】なお、実施例では固定軸２は磁気テープ装
置のシャーシ１３に植立しているが、テープローディン
グ用の移動ベースに植立される場合も同様の効果があ
る。この場合は、ローディング動作時において、固定さ
れたフランジがテープの脱落を防止し安定したローディ
ング動作を行える等の効果がある。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のテープガ
イドによれば、テープの幅方向の位置を規制している部
分で、テープがガイド部とローラとの隙間に入り込むこ
とによるダメージを防ぐことができる。

【００３１】さらに、テープがガイド付きローラに巻き
付いている部分以外は、回転しないフランジによってテ
ープ規制が行われるから、テープはローラの回転による
影響を受けず、したがって、より安定したテープ走行が
実現される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるテープガイドの構成
を示す縦断面図

【図２】本発明のテープガイドのテープ規制面を示す平
面図

【図３】第１の従来例のテープガイドの構成を示す縦断
面図

【図４】第２の従来例のテープガイドの構成を示す縦断
面図

【図５】隙間によるテープダメージ発生を説明する模式
図

【図６】第２の従来例のテープ規制面を示す平面図

【符号の説明】

１磁気テープ２固定軸３高さ調整ナット４上フランジ５スリーブ６ベアリング（上）７回転ローラ８ガイド付きローラ８ａガイド部８ｂローラ部９ベアリング（下）１０下フランジ１１押圧リング１２スプリング１３シャーシ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】走行するテープに転接して回転するローラ
と、前記ローラの外周部に一体となるように形成され、
かつテープの端面を規制するガイド部と、前記ガイド部
が接するテープ端面を規制する固定フランジとを備えた
ことを特徴とするテープガイド。
【請求項２】固定フランジのテープ規制面をガイド部の
テープ規制面と略同一の平面とした請求項１記載のテー
プガイド。