JPH06348340A - 回転エンドレスフィルムの寄り制御装置 - Google Patents

回転エンドレスフィルムの寄り制御装置

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JPH06348340A
JPH06348340A JP15794993A JP15794993A JPH06348340A JP H06348340 A JPH06348340 A JP H06348340A JP 15794993 A JP15794993 A JP 15794993A JP 15794993 A JP15794993 A JP 15794993A JP H06348340 A JPH06348340 A JP H06348340A
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film
heating
heating element
endless
fixing
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JP15794993A
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Takashi Ozawa
隆志 小澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 懸回部材31・32・34間に張設保持され
て回転駆動されるエンドレスフィルム29を有する装置
におけるフィルム寄り制御の精度向上を図る、不必要な
フィルム寄り制御動作をなくしフィルムストレスを減少
させる。 【構成】 フィルム29を回転させるフィルム駆動手段
57・31と、フィルム回転過程におけるフィルムの回
転軸方向への寄り位置を所定の時間間隔毎に検出する検
出手段51・54・55と、該検出手段からの情報によ
りフィルムの寄り位置をあらかじめ設定された複数の分
割領域で認識する位置認識手段55と、フィルムを回転
軸方向に寄り移動させる手段100・32を有し、フィ
ルム寄り移動量を複数段に切り換え可能なフィルム寄り
制御手段55を備え、複数段のフィルム寄り移動量の最
小移動量をフィルム位置の分割領域の領域間隔のいずれ
よりも小さく設定した回転エンドレスフィルムの寄り制
御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、懸回部材間に張設保持
されて回転駆動されるエンドレスフィルムを有する装置
におけるフィルム寄り制御装置に関する。
【0002】即ち、エンドレスフィルムの回転駆動過程
における該フィルムの回転軸方向(フィルム幅方向、懸
回部材長手方向)の一方側又は他方側への寄り移動によ
る位置ずれを所定の許容範囲内におさめるように自動制
御する装置(回転するエンドレスフィルムの寄り制御方
式)に関する。
【0003】
【従来の技術】懸回部材間に張設保持されて回転駆動さ
れるエンドレスフィルムを有する装置の具体例として、
エンドレスフィルムを用いたフィルム加熱方式の加熱装
置(特開昭63−313182号公報等)がある。
【0004】この装置は、耐熱性で薄肉のエンドレスフ
ィルムを加熱体を含む懸回部材間に張設保持させて回転
駆動させ、このフィルムを介して被加熱材を加熱体に密
着させて加熱体位置をフィルムと一緒に移動通過させる
ことにより加熱体の熱エネルギーをフィルムを介して被
加熱材に付与する構成のものである。
【0005】上記のようなフィルム加熱方式の加熱装置
は、例えば、電子写真複写機・レーザビームプリンタ・
ファクシミリ・マイクロフィルムリーダプリンタ・画像
表示(ディスプレイ)装置・記録機等の画像形成装置に
おける画像加熱定着装置、即ち電子写真・静電記録・磁
気記録等の適宜の画像形成プロセス手段により加熱溶融
性の樹脂等より成る顕画剤(トナー)を用いて記録材
(エレクトロファックスシート・静電記録シート・転写
材シート・印刷紙など)の面に直接方式もしくは間接
(転写)方式で目的の画像情報に対応した未定着のトナ
ー画像を形成担持させ、該トナー画像を該像を担持して
いる記録材面に永久固着画像として加熱定着処理する画
像加熱定着装置として使用できる。
【0006】また、例えば、画像を担持した記録材を加
熱してつや等の表面性を改質する装置や仮定着する装置
などとして使用できる。
【0007】加熱体としてセラミックヒータ等の低熱容
量のものを用いることができ、またフィルムも薄肉で低
熱容量のものを用いることができるため、従来の熱ロー
ラ方式等の加熱装置に比べウエイトタイム短縮化が可能
となり、またクイックスタートが可能となるため、装置
を使用していないときの予熱が必要なくなり、総合的な
意味での省電力化もはかれる。その他、他の加熱方式の
装置の種々の欠点を解決できる等の利点を有し効果的な
ものである。
【0008】ところで上記例のエンドレスフィルムを用
いたフィルム加熱方式の加熱装置のように、懸回部材間
に張設保持されて回転駆動されるエンドレスフィルムを
有する装置においては、エンドレスフィルムの回転駆動
過程において、該回転フィルムが回転軸方向の一方側又
は他方側へ大なり小なり自然に寄り移動して位置ずれす
る現象を生じる。
【0009】このフィルム寄り移動による位置ずれの要
因として、エンドレスフィルムを懸回張設しているロー
ラなど少なくとも2つの懸回部材の平行度・ねじれ等が
あげられるが、これ等の精度を高めるには限界があり、
精度向上だけでは上記のフィルム位置ずれ防止は困難で
ある。
【0010】そこでフィルムの寄り移動による位置ずれ
を所定の許容範囲内におさめるように自動制御するフィ
ルム寄り制御装置がある。
【0011】これは、フィルムの位置を検出する手段
と、フィルムの寄り方向を変更する手段を有して、フィ
ルムの寄り位置が予め設定された範囲外にあることが上
記検出手段で検出されると、フィルムを所定範囲内の位
置へ戻す方向に上記フィルム寄り方向変更手段を制御す
ることで、フィルムの寄り移動による位置ずれを所定の
許容範囲内におさめるようにした装置である。
【0012】
【発明が解決しようとしている課題】上記従来のフィル
ム寄り制御装置は、回転フィルムの、フィルム回転軸方
向の一方側と他方側の2つの向きの交互移動を繰り返
し、結果としてフィルムの位置ずれがある範囲内に留ま
るように構成されていた。このための制御値は2値しか
なく、フィルムが必ず規定された方向に移動するように
制御値を決定しなければならなかった。
【0013】しかし、フィルムの移動力(寄り力)はフ
ィルムや駆動ローラなどの温度や、耐久による表面状態
の変化などによって大きく変動する。
【0014】この変動に対して制御値は余裕をもって決
める必要があるため、定常状態のフィルムの移動量はど
うしても大きくなりフィルムに対するストレスが問題と
なっていた。
【0015】また、フィルムの移動速度が速いため、制
御を頻繁に行う必要があり、フィルムを精度良く狭い寄
り移動制御範囲に留めておくのは困難であった。
【0016】そこで本発明はこの種のフィルム寄り制御
装置のフィルム寄り制御の精度向上を図ると共に、不必
要なフィルム寄り制御動作をなくしてフィルムへのスト
レスを減少させ、装置・フィルムの耐久性の向上を図る
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする回転エンドレスフィルムの寄り制御装置であ
る。
【0018】(1)懸回部材間に張設保持されて回転駆
動されるエンドレスフィルムを有する装置におけるフィ
ルム寄り制御装置であり、フィルムを回転させるフィル
ム駆動手段と、フィルム回転過程におけるフィルムの回
転軸方向への寄り位置を所定の時間間隔毎に検出する検
出手段と、この検出手段からの情報により、フィルムの
寄り位置をあらかじめ設定された複数の分割領域で認識
する位置認識手段と、フィルムを回転軸方向に寄り移動
させる手段を有し、フィルム寄り移動量を複数段に切り
換え可能なフィルム寄り制御手段を備え、前記複数段の
フィルム寄り移動量の最小移動量を前記フィルム位置の
分割領域の領域間隔のいずれよりも小さく設定したこと
を特徴とする回転エンドレスフィルムの寄り制御装置。
【0019】(2)懸回部材間に張設保持されて回転駆
動されるエンドレスフィルムを有する装置が、耐熱性エ
ンドレスフィルムを加熱体を含む懸回部材間に張設保持
させて回転駆動させ、このフィルムを介して被加熱材を
加熱体に密着させて加熱体位置をフィルムと一緒に移動
通過させることにより加熱体の熱エネルギーをフィルム
を介して被加熱材に付与するフィルム加熱方式の加熱装
置であることを特徴とする(1)に記載の回転エンドレ
スフィルムの寄り制御装置。
【0020】(3)懸回部材間に張設保持されて回転駆
動されるエンドレスフィルムを有する装置が、耐熱性エ
ンドレスフィルムを加熱体を含む懸回部材間に張設保持
させて回転駆動させ、このフィルムを介して未定着画像
を形成担持させた記録材を加熱体に密着させて加熱体位
置をフィルムと一緒に移動通過させることにより加熱体
の熱エネルギーをフィルムを介して記録材に付与して画
像を加熱定着するフィルム加熱方式の画像加熱定着装置
であることを特徴とする(1)に記載の回転エンドレス
フィルムの寄り制御装置。
【0021】
【作用】即ち、本発明の回転エンドレスフィルムの寄り
制御装置は、フィルムの位置をあらかじめ設定した複数
の検知領域のどこにいるかを所定の間隔で検知・認識
し、このフィルムの位置に応じてフィルムを回転軸方向
に寄り移動させる手段を作動させてフィルムの寄り制御
を行わせ、この場合前記検知間隔内にフィルム寄り制御
によって生じるフィルムの寄り量の最小値をフィルムの
位置検知の為設けた検知領域の幅より小さくしたこと
で、少なくとも最小移動量の寄り制御を動作させた際に
はフィルムは検出手段の検知周期内ではとなりの分割領
域を飛び越えて寄り移動せず、これによりフィルム寄り
制御の精度向上が図れると共に、不必要なフィルム寄り
制御動作がなくなりフィルムへのストレスが減少し、装
置・フィルムの耐久性の向上がなされる。
【0022】
【実施例】
(1)画像形成装置例 図1は本発明に従うフィルム寄り制御装置を具備させ
た、エンドレスフィルムを用いたフィルム加熱方式の加
熱装置を画像加熱定着装置50として使用した画像形成
装置の一例の概略構成図である。
【0023】1は装置外装筐、2は該外装筐の上面に配
設した固定の原稿台ガラスである。この原稿台ガラス上
に複写すべき原稿Oを画像面を下向きにして所定に載置
し、その上に原稿圧着板3をかぶせてセットする。
【0024】そのセット原稿Oの下向き画像面の画像情
報が光学系移動型の走査露光部4にて回転感光ドラム1
2の面にスリット露光5される。なお、走査露光部4に
おいて4aは原稿照明ランプ、4b・4c・4dは移動
第1〜第3ミラー、4eは結像レンズ、4f・4g・4
hは固定第4〜第6ミラーである。原稿照明ランプ4a
と移動第1ミラー4bが原稿台ガラス2の下面に沿って
右方へvの速度で、また移動第2・第3ミラー4c・4
dが同方向にv/2の速度で往動移動駆動されることで
原稿0の下向き画像面が光学走査される。
【0025】感光ドラム12は矢示の時計方向に所定の
周速度で回転駆動され、一次帯電器13で所定の極性・
電位に一様に帯電処理され、その帯電面に対して上記の
スリット露光5がなされることで、回転感光ドラム12
の面に原稿Oの画像情報に対応した静電潜像が形成され
ていく。そしてその静電潜像が現像器14によってトナ
ー画像として現像される。
【0026】一方、給紙カセット15に積載収納された
記録材としての転写材シート23が給紙ローラ16によ
り1枚宛給紙され、搬送ローラ17→レジストローラ1
8の経路を通って感光ドラム12と転写用帯電器19と
の間の転写部に所定のタイミングにて給送されて感光ド
ラム12側のトナー画像が給送転写材シート23の面に
転写されていく。
【0027】トナー画像の転写を受けた転写材シート2
3は分離用帯電器20により除電されて感光ドラム12
の面から分離され、搬送装置21により後述する定着装
置50へ搬送導入されて転写トナー画像の定着を受け、
排紙ローラ24により複写物(コピー)として機外の排
紙トレイ25上へ送り出される。
【0028】そして転写材シート23へトナー画像を転
写した後の感光ドラム12面はクリーニング装置26に
より残留トナーが除去されて清掃され、繰り返して作像
に使用される。
【0029】(2)定着装置50 図2は定着装置50の拡大図、図3は平面図、図4はフ
ィルムの展開図、図5は装置の斜視図である。この定着
装置はエンドレスフィルムを用いたフィルム加熱方式の
加熱装置である。
【0030】29はエンドレスベルト状の耐熱性フィル
ム(定着フィルム)であり、互いに略並行に配設した駆
動ローラ31と、テンションローラを兼ねる従動ローラ
32と、加熱体(ヒータ)34の3部材間に懸回張設さ
せてある。
【0031】定着フィルム29は、例えば厚み20μm
の耐熱性フィルム、例えばポリイミド、ポリエーテルイ
ミド、PES、PFAなどのベースフィルムに、少なく
とも画像当接面側にPTFE・PFA等のふっ素樹脂に
導電材を添加した離型層を10μmコートしたものなど
である。一般的には総厚100μm未満、より好ましく
は70μm未満にする。
【0032】駆動ローラ31は表面はシリコンゴム等の
高摩擦部材からなり、両端軸部を軸受け間に回転自由に
支持させてある。57(図3・図5)は装置の主な負荷
を駆動するメインモータであり、駆動ローラ31はメカ
的機構によりこのメインモータ57に連結させてあり該
モータで図2上時計方向に回転駆動される。
【0033】従動ローラ32は表面を平滑に仕上げ、摩
擦係数を小さくした金属材料で形成されている。この従
動ローラ32は両端軸部を軸受け間に回転自由に支持さ
せてあり、奥端側の軸受け35(図3・図6)は上下方
向A・Bに可動としてある。またこの従動ローラ32は
付勢バネ38(図6)により定着フィルム張り方向に移
動付勢させてある。
【0034】加熱体34は、定着フィルム29の移動方
向に略直交する方向(定着フィルム回転軸方向・定着フ
ィルム幅方向)を長手とするAl23 等の細長のセラミ
ック基板と、該基板面に長手に沿って形成具備させた通
電発熱体を基本構成とする全体的に低熱容量のセラミッ
クヒータである。この加熱体34をヒータホルダとして
の断熱部材36を介して不動部材としての装置ステー3
7に固定支持させてある。
【0035】33は加熱体34との間に定着フィルム2
9を挟んで定着フィルム29を加熱体34の面に総圧4
〜15Kg で圧接するシリコンゴム等の離型性のよいゴ
ム弾性層を有する加圧ローラである。
【0036】定着フィルム29は駆動ローラ31の回転
により、少なくとも画像定着実行時は図2の矢示の時計
方向に加熱体34面に密着して該加熱体面を摺動しなが
ら所定の周速度、即ち画像形成部側から搬送されてくる
未定着トナー画像tを担持した記録材23の搬送速度と
略同じ周速度で回転駆動される。
【0037】加熱体34は通電発熱体の長手方向両端間
に電圧が印加されて該通電発熱体が発熱することにより
昇温する。加熱体34の温度は温度検出素子で検出され
てその検出情報が通電制御回路へフィードバックされ電
源から通電発熱体への通電が制御されることで、未定着
実行時に温度検出素子で検出される加熱体34の温度が
所定の温度(定着温度)になるように温調制御される。
【0038】通電発熱体に対する電力供給により加熱体
34が加熱され、また定着フィルム29が回転駆動され
ている状態において、加熱体34と加圧ローラ33との
圧接部である定着ニップ部Nの、定着フィルム29と加
圧ローラ33との間に記録材23が導入されることで、
該記録材23が定着フィルム29に密着して定着フィル
ムと一緒の重なり状態で定着ニップ部Nを通過してい
く。
【0039】この定着ニップ部通過過程で加熱体34か
ら定着フィルム29を介して記録材23に熱エネルギー
が付与されて記録材23上の未定着トナー画像tが加熱
溶融定着される。記録材23は定着ニップ部N通過後に
定着フィルム29から分離して排出されていく。
【0040】(3)フィルム寄り制御手段 a)フィルム寄り移動手段 駆動ローラ31・従動ローラ32・加熱体34の3者間
に懸回張設させたエンドレス定着フィルム29をその回
転時に人為的に定着フィルム回転軸方向の一方側又は他
方側へ寄り移動させる手段である。
【0041】本実施例では従動ローラ32の前記奥端側
の可動軸受け35を後述する上下動手段100(図2・
図6)にて上下動A・Bさせて従動ローラ32を駆動ロ
ーラ31及び加熱体34の軸線に対して傾斜させるもの
である。
【0042】即ち、従動ローラ32の奥端側を上下動手
段100により上方Aに持ち上げさせて傾斜変位させる
と、回転定着フィルム29は図3・図5の矢示イの方
向、つまり定着フィルム回転軸方向の奥端側に駆動ロー
ラ31・従動ローラ32・加熱体34の長手に沿って寄
り移動する。
【0043】また逆に、従動ローラ32の奥端側を上下
動手段100により下方Bに下げて傾斜変位させると、
回転定着フィルム29は図3・図5の矢示ロの方向、つ
まり定着フィルム回転軸方向の手前端側に駆動ローラ3
1・従動ローラ32・加熱体34の長手に沿って寄り移
動する。
【0044】上記の上下動手段100(図2・図6)に
おいて、101はステップモータであり、その出力軸を
カップリング102を介して縦向きのスクリュー軸10
3の下端に同軸に連結させてある。106は該スクリュ
ー軸103の上端軸受けである。104はこのスクリュ
ー軸103に螺合させたスクリュー受け(雌ねじ部材)
である。105は従動ローラ32の奥端側の可動軸受け
35に一体に設けた下向きの二又アームである。この下
向き二又アーム105のアーム間に上記のスクリュー受
け104を不動に挟ませて保持させてある。
【0045】ステップモータ101が正転駆動される
と、スクリュー軸103が正転し、これによりスクリュ
ー受け104がスクリュー軸103に沿って上昇移動す
る。即ち二又アーム105・軸受け35が上昇移動して
従動ローラ32の奥端側が上方Aへ持ち上げ移動され
る。
【0046】また逆にステップモータ101が逆転駆動
されると、スクリュー軸103が逆転し、これによりス
クリュー受け104がスクリュー軸103に沿って下降
移動する。即ち二又アーム105・軸受け35が下降移
動して従動ローラ32の奥端側が下方Bへ下げ移動され
る。
【0047】スクリュー軸103及びスクリュー受け1
04のねじピッチをPとすれば、スクリュー軸103の
正転又は逆転の回転量で従動ローラ32の奥端側の上下
方向の移動量を可変でき、スクリュー軸103の正転又
は逆転の1回転で従動ローラ32の奥端側をPmm上方
又は下方へ変位させることができる。
【0048】b)フィルム位置検出手段 図4はエンドレス定着フィルム29の展開平面図であ
り、該定着フィルム29の奥端側の縁は斜めカット縁2
9aとしてある。この定着フィルム29の奥端側の斜め
カット縁29aに対して図3・図5のようにレバー51
を当接させて配置してある。このレバー51とセンサ5
4により定着フィルム29の回転軸線方向の位置を検出
できるようになっている。
【0049】レバー51は縦軸53を中心にE・F方向
に揺動自由であり、付勢ばね52により軸53を中心に
E方向に常時回動付勢されて第1の腕51aの先端部に
設けた当接板51bが定着フィルム29の上記カット縁
29aに押し当てられて受け止められた状態に保たれ
る。センサ54はいわゆるフォトインタラプタと呼ばれ
る透過型のセンサであり、このセンサ51の検知部(光
路部)にレバー51の第2の腕51cが関与する。
【0050】レバー51は定着フィルム29の回転に伴
いカット縁29aに当接板51bが追従当接して軸53
を中心にE・F方向に周期的揺動を繰り返す。このた
め、レバー51の第2の腕51cは透過型センサ54の
検知部を周期的に遮ることになり、センサ54の出力と
して周期の一定な方形波が得られることになる。
【0051】即ち、センサ54の検知部が遮られるとハ
イ出力を、遮られていなければロー出力が得られるよう
になっており、定着フィルム29の回転数は一定となっ
ているので、センサ54からは一定の周期で矩形波が出
力される。
【0052】図4のような定着フィルムカット縁29a
の形態の場合はセンサ54の出力信号波形は定着フィル
ム29の1回転で2周期の出力波形となる。
【0053】図7に定着フィルム29の回転軸線方向へ
の寄り移動と、センサ54の出力変化を示す。
【0054】201は定着フィルム29が所定の基準位
置にある状態時のセンサ54の出力波形のタイミングチ
ャートであり、センサ54の検知位置を図4に示す定着
フィルム29の斜めカット部の中央に設定することで出
力波形のデューティーは50%となる。
【0055】定着フィルム29が基準位置よりもセンサ
54側であるイ方向に寄り移動した場合の出力波形のタ
イミングチャートは202の様に変化し、デューティー
が増加する。
【0056】逆にセンサ54側から遠ざかる側であるロ
方向に寄り移動した場合の出力波形のタイミングチャー
トは203の様に変化し、デューティーが減少する。
【0057】204は、定着フィルム29の1回転の周
期であり、205はセンサ出力の一周期である。
【0058】このように、定着フィルム29の回転軸線
方向の一方側又は他方側への寄り位置により、センサ出
力の方形波が周期一定で、デューティーが連続的に変化
していくように構成されている。
【0059】このため、センサ出力波形のハイの期間ま
たはローの期間のどちらか一方を計測すれば、定着フィ
ルム29の寄り位置が周期205ごとに判断できること
になる。
【0060】c)フィルムの寄り制御 前述のように従動ローラ32の奥端側を上下方向A・B
に変位させることで、従動ローラ32は駆動ローラ31
と加熱体34に対し傾斜(ねじれた)状態になる。
【0061】従動ローラ32の奥端側をAだけ上方に変
化させたとき、従動ローラ32は角度でtan-1(A/
C)傾く。Cは図3・図5に示したように従動ローラ3
2の両端軸部を含む長さ寸法である。
【0062】この時の定着フィルム29のある1点の軌
跡を図8に示す。従動ローラ32が傾くことで、定着フ
ィルム29は従動ローラ32上をtan-1(A/C)傾
いた軌動面32aに沿ってS1 からS2 と従動ローラ3
2に巻き付き移動する。
【0063】一方、駆動ローラ31は水平状態にあるた
め、定着フィルム29は垂直な軌動面31aに沿ってS
3 からS4 へと移動する。これは駆動ローラ31の表面
が高摩擦部材の為、定着フィルム29は横方向へすべり
が生じない為である。このとき駆動ローラ31の軌動面
31aと従動ローラ32の軌動面32aが平行でなく相
対的に傾いている為、定着フィルム29は駆動ローラ3
1に巻き付いている間に△tだけ図8の白抜き矢印方向
に移動する。
【0064】定着フィルム29が駆動ローラ31に巻き
付いている間の寄りの量△tは、駆動ローラ31と従動
ローラ32の相対傾き角と定着フィルム29の駆動ロー
ラ31への巻き付き量で決定される。即ち、 △t=d1 ×A/C ……式(1) なお、d1 は図2において、定着フィルム29の駆動ロ
ーラ31への巻き付きの巾である。
【0065】そして定着フィルム29は連続的に駆動ロ
ーラ31へ巻き付いていくので、定着フィルム29が駆
動ローラ31へ巻き付いている周長は図2においてL1
となることより、定着フィルム29は1回転で △T=△t×L/L1 ……式(2) だけ寄り移動することになり、前述のセンサ54の出力
の周期では△T/2だけ寄り移動量が生じることにな
る。
【0066】従動ローラ32を傾斜させる為の従動ロー
ラ32の端部の移動量Aは前述の従動ローラの上下動手
段100によって決定され、ステップモータ101の回
転量によって制御される。
【0067】即ちステップモータ101の1回転につき
Pの移動が可能となるので、移動量Aはステップモータ
101の回転量をN回転とすると、 A=P×N ……式(3) となる。
【0068】そして、ステップモータ101はその1ス
テップ量(例えば7.5°)を最小として、正逆転の両
方向で任意の回転量を出力することが可能であるので、
あらかじめ複数段階の回転量を設定すれば、その1ステ
ップ量に対応した移動量を最小として複数段階の移動量
が設定できる。
【0069】d)全体動作 図5において、55は装置を制御する制御基板であり、
マイクロコンピューター及び周辺回路で構成されてい
る。56はモータドライブ回路基板である。
【0070】制御基板55に実装されたマイクロコンピ
ューター内部のROMに内蔵されたプログラムに従って
画像形成装置の全体のシーケンスが制御されて複写動作
が実行される。
【0071】複写動作に従ってマイクロコンピューター
よりメインモータ57の起動信号が出力されると、モー
タドライブ回路基板56によりメインモータ57が駆動
される。メインモータ57が回転すると、このモータ5
7とタイミングベルト・ギア列等の動力伝達手段を介し
て連結された駆動ローラ31が回転し、エンドレスの定
着フィルム29が駆動され、従動ローラ32も従動回転
を開始する。
【0072】定着フィルム29の回転に伴って、レバー
51が定着フィルム29の斜めカット縁29aに対応し
て揺動し、センサ54より方形波が出力される。この方
形波出力は、マイクロコンピューターの入力ボートに入
力され、マイクロコンピューターの内部タイマーで方形
波の巾が測定され、デューティー比がわかる。
【0073】図9に示す如く定着フィルム29の一端は
デューティーが50%の基準線60を中心にR0 からR
4 までの5つの領域に分割されており、制御基板55内
のメモリーにはこれら領域の境界線61・62・63・
64の位置に対応したセンサ出力のデューティーがあら
かじめ収納されている。
【0074】そして実際のセンサ出力のデューティー
と、このメモリー内のデューティーを比較することでセ
ンサ54のフィルム検知位置が定着フィルム29のR0
〜R4のどの領域にあるかがわかる。即ち、定着フィル
ム29の回転軸方向の位置が認識できる。
【0075】例えば、センサ54のフィルム検知位置が
1 の領域と認識された場合、定着フィルム29は基準
位置60よりr1 からr3 だけセンサ54方向に寄って
いることがわかる。
【0076】R0 の領域は基準領域であり、センサ54
の検知位置がこの領域にとどまっている時には寄りの制
御は実施されない。そして、R1 、R3 及びR2 、R4
の領域においてはそれぞれの領域に対応した寄りの制御
あるいはその他の制御(例えば異常停止)が動作され
る。
【0077】e)フィルム寄り制御のアルゴリズム 図10のフローチャートにしたがって、マイクロコンピ
ューターの行うフィルム寄り制御のアルゴリズムを説明
する。図10のフローチャートは、複写動作のシーケン
ス・プログラムの中でメインモータ57の回転中のみ定
期的(10ms周期)に呼び出されるサブルーチンであ
る。
【0078】このサブルーチンがコールされると、ステ
ップ301よりルーチンの処理が開始される。
【0079】まず、ステップ302で前述の方形波のパ
ルス幅がPULSE WIDTH というラベルのつけられた内部メ
モり(RAM)より呼び出される。このメモリーには、
いわゆるタイマ割り込みルーチンにより測定されたパル
ス幅が常時更新されながら格納されている。
【0080】次に、ステップ303において、パルス幅
のデューティーより求めた定着フィルム29の位置がR
0 の領域か否かを判断する。
【0081】R0 の領域であればステップ312より本
サブルーチンを抜け呼出し元へリターンする。
【0082】R0 の領域にない場合はステップ304に
進んで定着フィルム29がR1 又はR3 の領域かを判断
し、以下ステップ305でR1 か否か、ステップ306
でR2 か否かを判断することで、定着フィルム29がR
1 〜R4 のどの領域にいるかが識別できる。
【0083】そして、定着フィルム29のいる領域に応
じ、ステップ307・308・309・310でステッ
プモータ101に回転信号が出力される。
【0084】ここで、前述の如く、従動ローラ32の上
下移動量A(又はB)は複数段階が設定でき、それら複
数の移動量の中で最小に設定された移動量をAmin とす
ると、この時のステップモータ回転量はNmin となり、
定着フィルム29の寄り移動量は最小の△Tmin とな
る。
【0085】そしてこの△Tmin は前述のセンサの検知
領域の巾との間で △Tmin /2<R0 、R1 、R2 各々の検知領域の巾 ……式(4) の関係を作っている。
【0086】即ちセンサ54の定着フィルムの位置の周
期(定着フィルム1周期の1/2)で寄り制御で移動さ
れる定着フィルムの移動量の最小値△Tmin /2がセン
サの検知領域の巾より小さく設定しているということで
ある。
【0087】例えば、センサ54のフィルム検知位置が
2 にある時(定着フィルムがセンサ54の反対側へ寄
っている)、定着フィルム29をセンサ54側へ戻す寄
り制御が作動し、従動ローラ32が上方Aへ移動され
る。この時この移動量としてAmin を選択すれば定着フ
ィルム29は次のセンサ54の位置検知のタイミングま
でに△Tmin /2だけ寄り移動を生じるが、式(4)の
関係により定着フィルム29は現在の領域か、となりの
領域までしか移動しない。そして引き続き寄り制御が作
動するということで、確実に基準位置復帰させていくこ
とができる。
【0088】具体的な動作例としては、定着フィルム2
9は周長が160mm、端部の斜めカットは5mmで、
1秒で1回転する。センサ54の検知領域はR0 の領域
が巾1mm、R1 、R3 が同じく巾1mmとなってい
る。
【0089】寄り制御機構のステップモータ101は1
ステップ7.5°で、機構上はこれが最小移動量とする
ことができる。
【0090】本例では、48ステップでスクリュー軸1
03が1回転となり、スクリュー軸103のピッチPが
0.5mmであることより、前述の従動ローラ32上下
移動の最小単位の移動量はスクリュー軸103の1回転
に相当する Amin =0.5mm に設定し、これを複数回転させることで複数段階の移動
量が設定可能となっている。
【0091】ここで図3・図5の寸法Cは300mm、
図2のd1 は18mmにつき、式(2)より △tmin =d1 ×A/C=18×0.5/300=0.
03 センサ54の出力周期での移動量はL1 =28mmより
式(2)より △T/2=0.03×160/28=0.17mm となる。
【0092】このように検知領域の巾1mmに対し、検
知周期での定着フィルム29の最小移動量が0.17m
mとなり、1回の寄り制御で1つの検知領域を飛び越え
て定着フィルムの移動はない。
【0093】なお上記例の設定では前述のように上下移
動の機構上最小移動量としては、ステップモータ1ステ
ップが0.01mmである為、この移動量の倍数であれ
ば複数段の移動量も容易に設定できる。
【0094】f)変形例等 以上述べた実施例においては、センサ検知の分割領域と
してR0 からR4 まで5つの領域が設定されているが、
1 、R2 のないR0 、R3 、R4 からなる3つの領
域、あるいは5つ以上の領域でも本発明の作用は同じで
ある。
【0095】また寄り制御方法に関しても、従動ローラ
32ではなく駆動ローラ31による寄り制御機構等でも
同様であり、従動ローラを上下させる本実施例の構成に
限定されるものではなく、定着フィルムの位置検知手段
に関しても透過型センサ54とセンサレバー51の構成
以外に、CCD等を用いた検知方式でも本発明の作用は
同じである。
【0096】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、懸回部材
間に張設保持されて回転駆動されるエンドレスフィルム
を有する装置についてフィルム寄り制御の精度向上を図
ることができると共に、不必要なフィルム寄り制御動作
がなくなってフィルムへのストレスが減少し装置・フィ
ルムの耐久性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従うフィルム寄り制御装置を具備さ
せた、エンドレスフィルムを用いたフィルム加熱方式の
加熱装置を画像加熱定着装置として使用した画像形成装
置の一例の概略構成図
【図2】 定着装置の拡大図
【図3】 平面図
【図4】 フィルムの展開図
【図5】 装置の斜視図
【図6】 従動ローラ上下動手段の正面図
【図7】 センサの出力図
【図8】 フィルム寄り制御の説明図
【図9】 センサの検知領域図
【図10】 制御フローチャート
【符号の説明】
50 エンドレスフィルムを用いたフィルム加熱方式の
画像加熱定着装置 29 エンドレスフィルム(定着フィルム) 31 駆動ローラ 32 従動ローラ 34 加熱体(ヒータ) 51・54 フィルム位置検出手段のレバーとセンサ 100 従動ローラの上下動手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 懸回部材間に張設保持されて回転駆動さ
    れるエンドレスフィルムを有する装置におけるフィルム
    寄り制御装置であり、 フィルムを回転させるフィルム駆動手段と、 フィルム回転過程におけるフィルムの回転軸方向への寄
    り位置を所定の時間間隔毎に検出する検出手段と、 この検出手段からの情報により、フィルムの寄り位置を
    あらかじめ設定された複数の分割領域で認識する位置認
    識手段と、 フィルムを回転軸方向に寄り移動させる手段を有し、フ
    ィルム寄り移動量を複数段に切り換え可能なフィルム寄
    り制御手段を備え、 前記複数段のフィルム寄り移動量の最小移動量を前記フ
    ィルム位置の分割領域の領域間隔のいずれよりも小さく
    設定したことを特徴とする回転エンドレスフィルムの寄
    り制御装置。
  2. 【請求項2】 懸回部材間に張設保持されて回転駆動さ
    れるエンドレスフィルムを有する装置が、耐熱性エンド
    レスフィルムを加熱体を含む懸回部材間に張設保持させ
    て回転駆動させ、このフィルムを介して被加熱材を加熱
    体に密着させて加熱体位置をフィルムと一緒に移動通過
    させることにより加熱体の熱エネルギーをフィルムを介
    して被加熱材に付与するフィルム加熱方式の加熱装置で
    あることを特徴とする請求項1に記載の回転エンドレス
    フィルムの寄り制御装置。
  3. 【請求項3】 懸回部材間に張設保持されて回転駆動さ
    れるエンドレスフィルムを有する装置が、耐熱性エンド
    レスフィルムを加熱体を含む懸回部材間に張設保持させ
    て回転駆動させ、このフィルムを介して未定着画像を形
    成担持させた記録材を加熱体に密着させて加熱体位置を
    フィルムと一緒に移動通過させることにより加熱体の熱
    エネルギーをフィルムを介して記録材に付与して画像を
    加熱定着するフィルム加熱方式の画像加熱定着装置であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の回転エンドレスフ
    ィルムの寄り制御装置。
JP15794993A 1993-06-03 1993-06-03 回転エンドレスフィルムの寄り制御装置 Pending JPH06348340A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005219848A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Konica Minolta Holdings Inc 記録媒体搬送装置

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JP2005219848A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Konica Minolta Holdings Inc 記録媒体搬送装置

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