JPH0634768B2 - 家 具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はゴキブリ等の電撃防虫器を、その開口部に設け
た家具に関するものである。

従来の技術 近年上記のごとく家具の開口部に電撃防虫器を設けたも
のが開発され脚光を浴びている。

上記電撃防虫器は、絶縁して並走させた一対の電極帯に
電圧を印加し、これらをまたいでゴキブリ等が位置する
と電撃を加え、箱体内にゴキブリ等が侵入するのを防止
するものである。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記構成においては次のような問題点があ
った。

すなわち上記電撃防虫器は箱体の開口部縁のコーナ部を
含む少なくとも２辺にわたって設けられるものであっ
て、コーナ部においては電撃防虫器も当然折り曲げられ
る。

この際コーナ部においては電撃防虫器において曲げやす
くするためにコーナ部内側から外側に向けての切欠を設
けるのであるが、それでもこの曲げによって切欠より外
側部分が上方にふくらんで、上記箱体の開口部縁よりは
がれた状態となり、同開口縁部との間に隙間が形成され
てしまう。

するとゴキブリ等は上記隙間を介して箱体内に侵入して
しまうのである。

そこで本発明は上記の隙間の形成を抑えてゴキブル等の
侵入を防止することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 そして上記目的を達数するために本発明の家具は、開口
部を有する箱体と、この箱体の開口部縁に設けられた電
撃防虫器とを備え、上記電撃防虫器は、上記箱体の開口
縁部に取付けられる基板と、互いに絶縁状態で上記基板
上に設けられた少なくとも一対の電極帯とからなり、上
記基板の上記箱体の開口縁に当接する底面の外周近傍に
上記開口縁側に向けて突出する弾性変形可能な突起部を
設けるとともに、上記基板の底面に上記電撃帯を向けて
切込まれた切欠部を形成したことを特徴とするものであ
る。

作 用 上記構成とすれば、コーナ部はもちろん、他の部分にお
いても、電撃防虫器が箱体の開口部縁から離れて隙間が
形成されようとするのを、上記突出部がこの時にも箱体
の開口部縁に当接して隙間の発生を抑えることとなり、
この結果この隙間からのゴキブリ等の箱体内への侵入を
防止できるものである。また、基板底面に切欠部を形成
しているため、電極帯を９０゜折曲げたときに、その切
欠部より先に位置する部分が下方（開口部縁側）に向け
て折曲された形状となり、箱体に取付けた際に、上記突
起部をより強く開口部縁に押圧することとなり、より良
好に隙間の発生を防止できるものである。

実施例 図において、１は全面に開口部を有する箱体であって、
この開口部は扉２で開閉される構成となっている。

上記箱体１の開口部縁には電撃防虫器３が環状に設けら
れており、この電撃防虫器３の構成は第１，第３図のよ
うな構成になっている。

先ず、基板は硬質塩ビよりなる４と軟質塩ビよりなる５
とから構成されており、基板４の箱体１内側端部には、
箱体１内面壁に当接する折曲げ部６が形成され、またそ
れより少し外側には折曲げ部６とは反対の全面側に突起
７が突出されている。突起７はその先端をさらに外側に
少し曲げており、この曲げ先端に治具を当てて複数のく
ぎ等の止め具（図示せず）を箱体１の開口部縁に向けて
打ち込み、これで電撃防虫器３全体を箱体の開口部縁に
取付けるようにしているのである。

次に基板５の中央部には前面側で少し内側に傾斜した突
起８が設けられており、この突起８によって絶縁されて
一対のカーボン含有の電極帯９，１０が基板４，５の前
面側に設けられている。

また電極帯１０の内側には軟質塩ビよりなるパッキン１
１の一端が設けられ、このパッキン１１の他端は遊端と
しているので扉２が閉じられるとこれに押されて第１図
の破線から実線のごとく変形し、この部分の密閉体とな
る。

なお、以上の基板４，５、電極帯９，１０、パッキ１１
は一体の押出成型よりなり、したがって上述のごとく基
板４だけを箱体１の開口部縁に止め具によって取付けば
電撃防虫器３全体が箱体１に取付けられたこととなるの
である。

さらに説明を続けると、電極帯９の最外周の箱体１とは
反対側には傾斜した削除部１２が形成されている。また
基板５の外周端の箱体１側には箱体１に向けての突出部
１３が設けられており、この突出部１３は電撃防虫器３
の箱体１開口部縁への取付けにより第１図の破線から実
線のごとく弾性変形し、この開口部縁に当接しているの
である。

次に電撃防虫器３は上述のごとく箱体１の開口部縁の全
周に環状に設けられるものであって、そのコーナ部にお
いては電撃防虫器３も折曲げられることとなる。

そこでこの折曲げが容易に行われるように第３図のごと
く内側から外側に向けて電極帯１０にまで達するＶ字状
の切欠き１４が設けられており、この切欠き１４部で折
曲げて設置されるようになっている。

またこの切欠を１４の先端は第１図においては１４ａに
まで達していることとなるのであるが、この部分より外
周位置の基板５には箱体１側から箱体１とは反対側への
切欠部１５が設けられ、これによりこの部分は薄肉部１
６となっている。

上記構成において本実施例の特徴とする点について説明
する。

すなわち本実施例においては、基板５の最外周の箱体１
側に、この箱体１の開口部縁に向けての突出部１３を設
けたものであり、この突出部１３は電撃防虫器３の取付
けにより第１図のごとく押付け変形させているものであ
るので、この最外周部が箱体１とは反対側に向けて離れ
て隙間が形成されるのをこの突出部１３が防ぐこととな
る。

したがってゴキブリ等は箱体１内へ侵入するには扉２と
箱体１の開口部縁との間を通って侵入するしかなく、そ
の際には必ず電極帯９，１０にまたがり、この間に加え
られている１８Ｖで電撃が加えられ、これ以上の侵入を
やめることとなるのである。また、基板底面に切欠部を
形成しているため、電極帯を９０゜折曲げたときに、そ
の切欠部より先に位置する部分が下方（開口部縁側）に
向けて折曲された形状となり、箱体に取付けた際に、上
記突起部をより強く開口部縁に押圧することとなり、よ
り良好に間隙の発生を防止できるものである。

発明の効果 以上の実施例からもわかるように本発明の家具は、箱体
の開口部縁に設けた電撃防虫器を備え、上記電撃防虫器
は、上記箱体の開口部縁に取付けられる基板と、この基
板上において絶縁して設けられた少なくとも一対の電極
帯とからなり、上記基板の外周部には、箱体の開口部縁
に向けての突出部を設けたものであるので、基板の外周
部が箱体とは反対側に向けて離れ隙間が形成されるの
を、突出部が開口部縁に当接することにより防止でき、
ここからの箱体内へのゴキブリ等の侵入を防止できる。
さらに、基板底面に切欠部を形成しているため、電極帯
を９０゜折曲げたときに、その切欠部より先に位置する
部分が下方（開口部縁側）に向けて折曲された形状とな
り、箱体に取付けた際に、上記突起部をより強く開口部
縁に押圧することとなり、より良好に間隙の発生を防止
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例にかかる家具の一部拡大断面
図、第２図は同家具の扉を除いた状態での斜視図、第３
図は同家具の一部切欠上面図である。 １……箱体、３……電撃防虫器、９，１０……電極帯、
１３……突出部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】開口部を有する箱体と、この箱体の開口部
   縁に設けられた電撃防虫器とを備え、上記電撃防虫器
   は、上記箱体の開口縁部に取付けられる基板と、互いに
   絶縁状態で上記基板上に設けられた少なくとも一対の電
   極帯とからなり、上記基板の上記箱体の開口縁に当接す
   る底面の外周近傍に上記開口縁側に向けて突出する弾性
   変形可能な突起を設けるとともに、上記基板の底面に上
   記電極帯に向けて切込まれた切欠部を形成したことを特
   徴とする家具。