JPH0634765Y2 - 車輌用クリーナにおける可動アームの支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、主に自動車の室内掃除用として構成された車
輌用クリーナにおける可動アームの支持装置に関する。

（従来技術） 洗車場等に設置された車室内掃除用のクリーナは、一般
に第４図に示したように、一端をフレキシブルホースａ
を介して集塵機に接続したアームｂの基端側を集塵機ケ
ースｃの頂板に立設した支持脚ｄに起伏自在に取付けて
なるもので、不使用時にはアームｂを起立させることに
よってその先端に取付けた集塵ホースの先が地面に接し
ないようにしておき、使用に際しては、アームｂを倒す
ことによって集塵ホースｅの先が車室内に十分に届くよ
うに構成されている。

ところが、上述したようにこの種の車輌用クリーナで
は、アームｂを倒す必要があるため、集塵機の吸引パイ
プｆとアームｂの基端を結ぶフレキシブルホースａには
長さに若干のゆとりを持たせておく必要がある関係上、
アームｂを起立させた場合には、ゆとりを持たせたフレ
キシブルホースａがアームｂの基端と吸引パイプｆとの
間で無理に曲げられる結果、ホースｆの反力によりアー
ムｂを十分に起立させておくことができず、その先端に
取付ける集塵ホースｅの長さを必要以上に短くしなけれ
ばならなくなったり、長期に使用した場合にはフレキシ
ブルホースａの接続端に亀裂が生じてしまうといった問
題を有していた。

（考案が解決しようとする課題） 本考案はこのような問題に鑑みてなされたもので、その
目的とするところはフレキシブルホースに無理な力をか
けることなくアームを自由に起伏させることのできる改
良された車輌用クリーナの可動アーム支持装置を提供す
ることにある。

（課題を解決するための手段） すなわち、本考案はかかる課題を達成するための車輌用
クリーナにおける可動アームの支持装置として、支持脚
の基部を頂板上に突出した吸引パイプに固定して、この
基部から側方に偏倚しかつ斜め上方にＺ字状に立上げた
脚部の先端に、水平方向に取付けた枢支部を支点とし
て、パイプ状のアームを上下に揺動自在に枢支したもの
であり、これにより、アームを起立させた際その基端と
吸引パイプとの間に大きなスペースを確保して、両者を
接続しているフレキシブルホースに無理な力を作用させ
ることなく、その耐用性を向上させるようにしたもので
ある。

（実施例） そこで以下に図示した実施例について説明する。

図において符号１は、集塵機ケース６の頂板７上に突出
した吸引パイプ８を利用してそこに固定したアーム支持
脚で、この支持脚１は吸引パイプ８への取付け部をなす
基部２と、この基部２の軸線ｘに対して角θだけ偏倚さ
せてさらに上方へと斜めに立上げた脚部３と、基部１と
同じ方向を向くようにして脚部３の上端に水平に固定し
たアーム枢支部４とによって構成されている。

一方、10は上記した脚部３の上端に基端をボルト９によ
って上下に揺動自在に枢支したパイプ状のアームで、こ
のアーム10の基端と吸引パイプ８の間には、長さに若干
のゆとりを持たせたフレキシブルホース11が取付けられ
ており、またこのアーム10の先端には、長尺かつ大径の
集塵ホース12が、同じくこのパイプ10の先端に固定した
曲率半径の大きな樋状ホースガイド13によってガイドさ
れるようにして取付けられ、さらにこの集塵ガイドの先
端には、アーム10を起立させた状態で下端が地面に接触
しない程度の長さのフレキシブル集塵ホース14が取付け
られ、さらにその先端には車室内のゴミ等を吸着するノ
ズル15が取付けられている。

なお、図中符号16は径を異にする２本の集塵ホース12、
14を接続するジョイント部材で、第２図に示したように
このジョイント部材16は、一端に大径の集塵ホース12の
嵌合部16aを設けた管継手17と、一端にフレキシブル集
塵ホース１ホの嵌合部18aを設けた管継手18とを接着剤
を介して互いに逆向きに結合したものとして構成されて
いる。また、図中符号19はアーム10の基端側に固定した
バランスウエイト、20はサイクロン型の集塵機をそれぞ
れ示している。

このように構成された車輌用クリーナは、不使用時にお
いてアーム10の先端から垂下する集塵ホース14の下端を
地面に接触させないように、アーム10を直立させた状態
に保持している。

ところで上述したように、吸引パイプ８に取付けたアー
ム支持脚１は、その脚部３が基部２の軸線ｘに対して一
方に偏倚した状態で立上っており、またその上端のアー
ム枢支部４は、基部２と同じ方向を向いて水平に取付け
られているので、ここに枢支されたアーム10を起立させ
ると、その基端は吸引パイプ８から離れた点に位置する
ため、これら両パイプ８、10を連通させているフレキシ
ブルホース11は、これらの間に形成される大きな空間内
で自由に湾曲することとなって、パイプ８とアーム10と
の接続部に無理な力は作用しない。またこの起立した状
態で、アーム10の先端に接続したホース12が自重により
垂れ下がっても、このホース12は、アーム10先端に固定
した曲率半径の大きなホースガイド13によって支持され
るため、アーム10の先端部でホース12が座屈してしまう
といったような事故が防がれる。

他方、使用に当ってフレキシブル集塵ホース14の先端を
車室内に引込むと、これに伴って、アーム10は枢支部４
を支点として倒れ、集塵機20からノズル15の先までの距
離をアーム10とホース12、14を合せた長さ一杯まで伸ば
すことができて、集塵機ケース６の近くに停めた自動車
の向きにかかわりなくその車室内全体をくまなく掃除す
ることができる。

またこの掃除の際、割箸のような長いゴミを吸引してこ
れがアーム10とホース12の間の屈曲部に引掛ったような
場合には、集塵機20を作動させた状態でホース14を前方
に一杯まで引けば、屈曲部が延びて引掛ったゴミは簡単
に除去される。

（効果） 以上述べたように本考案によれば、アームの支持脚基部
を集塵機ケースの頂板に突出させた吸引パイプに固定す
るとともに、その基部から側方に偏倚し、かつ斜め上方
にＺ字状に立上げた脚部の先端に、水平方向に取付けた
枢支部を支点としてパイプ状のアームを上下に揺動自在
に取付けたので、アームを起立させた際、その基端と吸
引パイプとの間に、集塵ケースの頂板等に妨げられるこ
となくフレキシブルパイプを斜め側方に大きく湾曲させ
る空間を形成することができて、パイプに無理な力を作
用させることなくアームを起伏動させることを可能とな
して、その耐用性を大巾に向上させるとともに、ホース
内に吸引した長尺のゴミ等の詰まりをも未然に防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す装置の斜視図、第２図
はジョイント部の断面図、第３図は従来装置の一例を示
した図である。 １、21……アーム支持脚 ２、22……基部 ３、23……脚部 ４、24……アーム枢支部 ６……集塵機ケース ８……吸引パイプ 10……パイプ状アーム 11……フレキシブルホース 12、14……集塵ホース

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】集塵機ケースの頂板に、支持脚を介してパ
   イプ状のアームを上下に揺動自在に取付け、該アームの
   基端をフレキシブルパイプを介して集塵機の吸引パイプ
   に接続する一方、上記アームの先端に長尺の集塵ホース
   を取付けた車輌用クリーナにおいて、上記支持脚の基部
   を頂板上に突出させた上記吸引パイプに固定して、該基
   部から側方に偏倚しかつ斜め上方にＺ字状に立上げた脚
   部の先端に、水平方向に取付けた枢支部を支点として、
   上記パイプ状のアームを上下に揺動自在に枢支した ことを特徴とする車輌用クリーナにおける可動アームの
   支持装置。