JPH06345894A - 抗菌防臭性セルローススポンジ - Google Patents
抗菌防臭性セルローススポンジInfo
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- JPH06345894A JPH06345894A JP15798193A JP15798193A JPH06345894A JP H06345894 A JPH06345894 A JP H06345894A JP 15798193 A JP15798193 A JP 15798193A JP 15798193 A JP15798193 A JP 15798193A JP H06345894 A JPH06345894 A JP H06345894A
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 抗菌防臭性,湿潤強度に優れ,かつ,柔軟
で,極めて安全性の高い抗菌防臭性セルローススポンジ
を提供する。 【構成】 抗菌防臭剤としてN−アセチル化度が45%
以上のキチン質粉末を0.2〜10重量%含有してなる
抗菌防臭性セルローススポンジ。
で,極めて安全性の高い抗菌防臭性セルローススポンジ
を提供する。 【構成】 抗菌防臭剤としてN−アセチル化度が45%
以上のキチン質粉末を0.2〜10重量%含有してなる
抗菌防臭性セルローススポンジ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,抗菌防臭剤としてキチ
ン質粉末を使用した抗菌防臭性セルローススポンジに関
するものである。
ン質粉末を使用した抗菌防臭性セルローススポンジに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】環境にやさしいセルローススポンジは,
一般家庭のキッチン用,バス用,清掃用の他,洗車用等
に広く使用されており,これらの水洗用途に使用されて
いるセルローススポンジには,抗菌防臭性,湿潤強度及
び洗浄体を傷めないための柔軟性が要求されている。従
来の抗菌防臭性セルローススポンジとしては,抗菌防臭
剤としてビストリブチルチンオキサイドやトリブチルチ
ンフルオライドを用いたスポンジ(特公昭47−508
67号公報)又は抗菌防臭性金属を含有した繊維を用い
たスポンジ(特開平2−145630号公報)等が提案
されている。
一般家庭のキッチン用,バス用,清掃用の他,洗車用等
に広く使用されており,これらの水洗用途に使用されて
いるセルローススポンジには,抗菌防臭性,湿潤強度及
び洗浄体を傷めないための柔軟性が要求されている。従
来の抗菌防臭性セルローススポンジとしては,抗菌防臭
剤としてビストリブチルチンオキサイドやトリブチルチ
ンフルオライドを用いたスポンジ(特公昭47−508
67号公報)又は抗菌防臭性金属を含有した繊維を用い
たスポンジ(特開平2−145630号公報)等が提案
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような抗菌防臭剤
として,ビストリブチルチンオキサイドやトリブチルチ
ンフルオライドを用いた場合は,使用中に有機金属塩が
溶出するため人体への安全性が欠けるという欠点があ
り,また,抗菌防臭性金属を含有する繊維を用いた場合
は,スポンジが硬く,洗浄体を痛めるという欠点があっ
た。
として,ビストリブチルチンオキサイドやトリブチルチ
ンフルオライドを用いた場合は,使用中に有機金属塩が
溶出するため人体への安全性が欠けるという欠点があ
り,また,抗菌防臭性金属を含有する繊維を用いた場合
は,スポンジが硬く,洗浄体を痛めるという欠点があっ
た。
【0004】このように,抗菌防臭性セルローススポン
ジには,抗菌防臭性,湿潤強度に優れ,かつ柔軟であ
り,極めて高い安全性を有することが要求されるが,従
来の抗菌防臭性セルローススポンジは,安全性に欠けた
り,柔軟性に劣るという欠点があり,両者の性能を満足
する抗菌防臭性セルローススポンジは,実現していない
のが現実である。
ジには,抗菌防臭性,湿潤強度に優れ,かつ柔軟であ
り,極めて高い安全性を有することが要求されるが,従
来の抗菌防臭性セルローススポンジは,安全性に欠けた
り,柔軟性に劣るという欠点があり,両者の性能を満足
する抗菌防臭性セルローススポンジは,実現していない
のが現実である。
【0005】本発明は,従来の抗菌防臭性セルロースス
ポンジの欠点を解消し,抗菌防臭性,湿潤強度に優れ,
かつ,柔軟で,極めて安全性の高い抗菌防臭性セルロー
ススポンジを提供することを技術的な課題とするもので
ある。
ポンジの欠点を解消し,抗菌防臭性,湿潤強度に優れ,
かつ,柔軟で,極めて安全性の高い抗菌防臭性セルロー
ススポンジを提供することを技術的な課題とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記課題
を解決するために鋭意研究した結果,抗菌防臭剤として
甲殻類,昆虫類の外骨格等に広く存在するキチン質粉末
を用いることにより,上記課題を解決することができる
という知見を得,この知見に基づいて本発明に到達し
た。
を解決するために鋭意研究した結果,抗菌防臭剤として
甲殻類,昆虫類の外骨格等に広く存在するキチン質粉末
を用いることにより,上記課題を解決することができる
という知見を得,この知見に基づいて本発明に到達し
た。
【0007】すなわち,本発明は,抗菌防臭剤を含むセ
ルローススポンジにおいて,抗菌防臭剤として脱N−ア
セチル化度が45%以上のキチン質粉末を0.2〜10
重量%含有してなることを特徴とする抗菌防臭性セルロ
ーススポンジを要旨とするものである。
ルローススポンジにおいて,抗菌防臭剤として脱N−ア
セチル化度が45%以上のキチン質粉末を0.2〜10
重量%含有してなることを特徴とする抗菌防臭性セルロ
ーススポンジを要旨とするものである。
【0008】以下,本発明を詳細に説明する。本発明の
抗菌防臭性セルローススポンジは,抗菌防臭剤として,
天然高分子であるキチン質粉末を使用しているために,
柔軟で,人体に対する安全性が極めて優れている。
抗菌防臭性セルローススポンジは,抗菌防臭剤として,
天然高分子であるキチン質粉末を使用しているために,
柔軟で,人体に対する安全性が極めて優れている。
【0009】本発明に用いられるキチン質としては,カ
ニ,エビ,キノコ類,チーズ等の天然物に含まれるキチ
ン質があげられ,これらは古くから食用とされてきたも
のに含まれており,実際,食品添加物として,法的規制
を受けずに使用されており,人体に対する安全性は極め
て優れている。また,キチン質は,セルロースと類似の
化学構造を有する有機物であるために,その粉末は,金
属,セラミックス等の無機物に比べて,はるかに柔軟
で,セルローススポンジに混入しても,洗浄体を痛める
という心配はない。
ニ,エビ,キノコ類,チーズ等の天然物に含まれるキチ
ン質があげられ,これらは古くから食用とされてきたも
のに含まれており,実際,食品添加物として,法的規制
を受けずに使用されており,人体に対する安全性は極め
て優れている。また,キチン質は,セルロースと類似の
化学構造を有する有機物であるために,その粉末は,金
属,セラミックス等の無機物に比べて,はるかに柔軟
で,セルローススポンジに混入しても,洗浄体を痛める
という心配はない。
【0010】本発明にいうキチン質とは,キチン又はキ
トサンをいい,これらは,分子構造の繰り返し単位中に
1個存在するアミノ基の脱アセチル化の度合い(脱N−
アセチル化度)により区分され,50%以上がキトサン
と言われている。本発明において,このキチン質の脱N
−アセチル化度が,45%以上である必要があり,脱N
アセチル化度が45%未満では優れた抗菌防臭性は得ら
れない。
トサンをいい,これらは,分子構造の繰り返し単位中に
1個存在するアミノ基の脱アセチル化の度合い(脱N−
アセチル化度)により区分され,50%以上がキトサン
と言われている。本発明において,このキチン質の脱N
−アセチル化度が,45%以上である必要があり,脱N
アセチル化度が45%未満では優れた抗菌防臭性は得ら
れない。
【0011】また,キチン質の分子量としては,弱アル
カリ性,弱酸性条件の使用下でもキチン質が溶出して抗
菌防臭性が低下しないために,3万以上が好ましい。前
述したように,本発明の抗菌防臭性セルローススポンジ
は,キチン質粉末を0.2〜10重量%含有する必要が
あり,含有量が0.2重量%未満では,優れた抗菌防臭
性が得られず,また,10重量%を超えると,湿潤強度
が低下し,コストも高くなる。
カリ性,弱酸性条件の使用下でもキチン質が溶出して抗
菌防臭性が低下しないために,3万以上が好ましい。前
述したように,本発明の抗菌防臭性セルローススポンジ
は,キチン質粉末を0.2〜10重量%含有する必要が
あり,含有量が0.2重量%未満では,優れた抗菌防臭
性が得られず,また,10重量%を超えると,湿潤強度
が低下し,コストも高くなる。
【0012】キチン質粉末の大きさとしては,最大径が
50μm以下のものを使用することができるが,湿潤強
度を維持させるには,20μm以下のものが好ましい。
50μm以下のものを使用することができるが,湿潤強
度を維持させるには,20μm以下のものが好ましい。
【0013】本発明において,キチン質の脱N−アセチ
ル化度を調製するには,塩酸処理した甲殻キチン(脱N
−アセチル化度10%)を濃アルカリ溶液中で加熱する
ことにより容易に調製することができるが,このもの
は,例えば,高松油脂(株)から市販されているので,
この市販品を使用すればよい。
ル化度を調製するには,塩酸処理した甲殻キチン(脱N
−アセチル化度10%)を濃アルカリ溶液中で加熱する
ことにより容易に調製することができるが,このもの
は,例えば,高松油脂(株)から市販されているので,
この市販品を使用すればよい。
【0014】また,本発明においては,上記のキチン質
粉末といっしょに,補強繊維を含有させてもよい。その
ような補強繊維としては,ラミー麻,綿,パルプ等の天
然繊維,及びレーヨン系,ナイロン系,エステル系,ア
クリル系,ポリビニルアルコール系,ポリオレフィン系
等の再生繊維や合成繊維があげられ,これらは単独又は
2種以上の混合物で用いられる。しかしながら,再生セ
ルロースとのぬれ性を良くするには,天然繊維,及びレ
ーヨン系,ポリビニルアルコール系等の親水性の繊維が
好ましく,さらに,湿潤強度の低下が小さい繊維が好ま
しい。この補強繊維の長さとしては,5〜40mmの範
囲が好ましく,太さとしては,0.5〜15デニールの
範囲が好ましく,特に1〜6デニールの範囲が好まし
い。
粉末といっしょに,補強繊維を含有させてもよい。その
ような補強繊維としては,ラミー麻,綿,パルプ等の天
然繊維,及びレーヨン系,ナイロン系,エステル系,ア
クリル系,ポリビニルアルコール系,ポリオレフィン系
等の再生繊維や合成繊維があげられ,これらは単独又は
2種以上の混合物で用いられる。しかしながら,再生セ
ルロースとのぬれ性を良くするには,天然繊維,及びレ
ーヨン系,ポリビニルアルコール系等の親水性の繊維が
好ましく,さらに,湿潤強度の低下が小さい繊維が好ま
しい。この補強繊維の長さとしては,5〜40mmの範
囲が好ましく,太さとしては,0.5〜15デニールの
範囲が好ましく,特に1〜6デニールの範囲が好まし
い。
【0015】本発明のセルローススポンジを得るには,
例えばその製造時に脱N−アセチル化度が45%以上の
キチン質粉末,補強繊維及び慣用の結晶芒硝をビスコー
スに混合し,得られた混合液を所定の形状に形成し,こ
れを加熱凝固して部分再生した後,酸性溶液と接触させ
てセルロースを完全再生し,次いで,水洗,乾燥すれば
よい。
例えばその製造時に脱N−アセチル化度が45%以上の
キチン質粉末,補強繊維及び慣用の結晶芒硝をビスコー
スに混合し,得られた混合液を所定の形状に形成し,こ
れを加熱凝固して部分再生した後,酸性溶液と接触させ
てセルロースを完全再生し,次いで,水洗,乾燥すれば
よい。
【0016】このとき,ビスコース混合物を凝固させる
ための加熱温度としては,90〜100℃の温度が一般
に採用され,その処理時間としては,約2時間程度であ
る。この場合,加熱処理時間を短縮するために,ビスコ
ース混合物の加熱処理に際し,あらかじめ硫酸又は硫酸
/硫酸亜鉛処理することもできる。
ための加熱温度としては,90〜100℃の温度が一般
に採用され,その処理時間としては,約2時間程度であ
る。この場合,加熱処理時間を短縮するために,ビスコ
ース混合物の加熱処理に際し,あらかじめ硫酸又は硫酸
/硫酸亜鉛処理することもできる。
【0017】ビスコースに添加する補強繊維の量として
は,一般に,スポンジ中の含有量が10〜50重量%と
なるような量であればよい。
は,一般に,スポンジ中の含有量が10〜50重量%と
なるような量であればよい。
【0018】また,ビスコースに添加する結晶芒硝の平
均粒子径としては,一般には,1〜10mmであり,そ
の添加量としては,目的とするスポンジの密度に応じて
適宜決めればよい。一般に,結晶芒硝の添加量として
は,ビスコース中のαセルロースに対して約15〜10
0倍重量であればよい。ここでビスコースに添加した結
晶芒硝は,後続の再生工程や水洗工程でスポンジから溶
出除去される。
均粒子径としては,一般には,1〜10mmであり,そ
の添加量としては,目的とするスポンジの密度に応じて
適宜決めればよい。一般に,結晶芒硝の添加量として
は,ビスコース中のαセルロースに対して約15〜10
0倍重量であればよい。ここでビスコースに添加した結
晶芒硝は,後続の再生工程や水洗工程でスポンジから溶
出除去される。
【0019】このようにして得られたスポンジは,乾燥
後,そのまま製品とすることができ,また,プレスして
薄い圧縮体として製品とすることもできる。
後,そのまま製品とすることができ,また,プレスして
薄い圧縮体として製品とすることもできる。
【0020】
【実施例】次に,本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお,本発明において,抗菌防臭性,湿潤強度,柔
軟性,及び安全性は,次のようにして測定したものであ
る。
る。なお,本発明において,抗菌防臭性,湿潤強度,柔
軟性,及び安全性は,次のようにして測定したものであ
る。
【0021】(1)抗菌防臭性 菌数測定法により実施した。使用菌種はグラム陽性ブド
ウ状球菌(Staphylococcus aureus FDA 209P)を用い,
あらかじめ120℃×15分湿熱殺菌した試料0.2g
に試験菌液0.2mlを均一に接種し,直ちに35〜3
7℃で18時間培養し,培養後の菌体数を測定し,抗菌
防臭性とした。 ◎・・・優 ○・・・良 △・・・あり ×・・・なし
ウ状球菌(Staphylococcus aureus FDA 209P)を用い,
あらかじめ120℃×15分湿熱殺菌した試料0.2g
に試験菌液0.2mlを均一に接種し,直ちに35〜3
7℃で18時間培養し,培養後の菌体数を測定し,抗菌
防臭性とした。 ◎・・・優 ○・・・良 △・・・あり ×・・・なし
【0022】(2)湿潤強度(kg/cm2 ) オートグラフ(島津制作所製:AGS−100B)を使
用し,試料長5cm,面積1×1cm2 ,引張り速度5
0cm/ minで測定した。
用し,試料長5cm,面積1×1cm2 ,引張り速度5
0cm/ minで測定した。
【0023】(3)柔軟性 水を含むスポンジを,縦10cm,横100cm,厚さ
30cmに切断したものについて,女性5人による肌触
りの官能テストを行い,柔軟性の評価とした。 ○・・・良好 ×・・・良くない
30cmに切断したものについて,女性5人による肌触
りの官能テストを行い,柔軟性の評価とした。 ○・・・良好 ×・・・良くない
【0024】(4)安全性 水分率が約10%のスポンジを,縦20cm,横20c
m,厚さ0.5cmに切断したものを男女それぞれ3
人,計6人の腕部に1週間張り付け炎症の有無により安
全性の評価とした。 ○・・・なし ×・・・あり
m,厚さ0.5cmに切断したものを男女それぞれ3
人,計6人の腕部に1週間張り付け炎症の有無により安
全性の評価とした。 ○・・・なし ×・・・あり
【0025】実施例1 ビスコース中のαセルロースに対して,ラミー麻(長さ
1.5cm)を10重量%,強力レーヨン糸(長さ1.
5cm,1.5デニール)を30重量%を含むビスコー
ス(αセルロース8重量%,アルカリ6重量%)に,平
均粒子径20μm,脱N−アセチル化度75%のキチン
質粉末(高松油脂(株)製)をビスコース中の固形分に
対して0.2重量%になるように混合した後,約20℃
で結晶芒硝(平均粒径:5mm)をビスコース中のαセ
ルロースに対して80倍重量になるように添加混合し
た。この混合物をブロック状に成形し,95〜100℃
で3時間煮沸処理した後,1重量%の硫酸中に浸漬して
セルロースを再生し,常法の精練工程を経て乾燥,膨潤
処理を行い,湿潤密度0.04g/ cm3 の抗菌防臭性
セルローススポンジを得た。得られた抗菌防臭性セルロ
ーススポンジの物性を表1に示す。
1.5cm)を10重量%,強力レーヨン糸(長さ1.
5cm,1.5デニール)を30重量%を含むビスコー
ス(αセルロース8重量%,アルカリ6重量%)に,平
均粒子径20μm,脱N−アセチル化度75%のキチン
質粉末(高松油脂(株)製)をビスコース中の固形分に
対して0.2重量%になるように混合した後,約20℃
で結晶芒硝(平均粒径:5mm)をビスコース中のαセ
ルロースに対して80倍重量になるように添加混合し
た。この混合物をブロック状に成形し,95〜100℃
で3時間煮沸処理した後,1重量%の硫酸中に浸漬して
セルロースを再生し,常法の精練工程を経て乾燥,膨潤
処理を行い,湿潤密度0.04g/ cm3 の抗菌防臭性
セルローススポンジを得た。得られた抗菌防臭性セルロ
ーススポンジの物性を表1に示す。
【0026】実施例2 平均粒子径20μm,脱N−アセチル化度が75%のキ
チン質粉末(実施例1と同一のもの)を,ビスコース中
のαセルロースに対して10重量%の含有量に調製した
混合物を用いて,実施例1と同様な方法で湿潤密度0.
04g/ cm3の抗菌防臭性セルローススポンジを得
た。得られた抗菌防臭性セルローススポンジの物性を表
1に示す。
チン質粉末(実施例1と同一のもの)を,ビスコース中
のαセルロースに対して10重量%の含有量に調製した
混合物を用いて,実施例1と同様な方法で湿潤密度0.
04g/ cm3の抗菌防臭性セルローススポンジを得
た。得られた抗菌防臭性セルローススポンジの物性を表
1に示す。
【0027】実施例3 平均粒子径20μm,脱N−アセチル化度が45%のキ
チン質粉末(高松油脂(株)製)を,ビスコース中のα
セルロースに対して10重量%の含有量に調製した混合
物を用いて,実施例1と同様な方法で湿潤密度0.04
g/ cm3 の抗菌防臭性セルローススポンジを得た。得
られた抗菌防臭性セルロ−ススポンジの物性を表1に示
す。
チン質粉末(高松油脂(株)製)を,ビスコース中のα
セルロースに対して10重量%の含有量に調製した混合
物を用いて,実施例1と同様な方法で湿潤密度0.04
g/ cm3 の抗菌防臭性セルローススポンジを得た。得
られた抗菌防臭性セルロ−ススポンジの物性を表1に示
す。
【0028】実施例4 粒径10μm,脱N−アセチル化度が75%のキチン質
粉末を1重量%含むポリノジック繊維(長さ1.5c
m,7デニール,富士紡績(株)製)を,ビスコース中
のαセルロースに対して40重量%混合した後,実施例
1と同様な方法で結晶芒硝の混合,処理を行い,湿潤密
度0.04g/ cm3 の抗菌防臭性セルローススポンジ
を得た。得られた抗菌防臭性セルロ−ススポンジの物性
を表1に示す。
粉末を1重量%含むポリノジック繊維(長さ1.5c
m,7デニール,富士紡績(株)製)を,ビスコース中
のαセルロースに対して40重量%混合した後,実施例
1と同様な方法で結晶芒硝の混合,処理を行い,湿潤密
度0.04g/ cm3 の抗菌防臭性セルローススポンジ
を得た。得られた抗菌防臭性セルロ−ススポンジの物性
を表1に示す。
【0029】比較例1 ビスコース中のαセルロースに対して,ラミー麻(長さ
1.5cm)を10重量%,強力レーヨン糸(長さ1.
5cm,1.5デニール)を30重量%を補強繊維とし
て含むビスコース(αセルロース8重量%,アルカリ6
重量%)に,平均粒子径20μm,脱N−アセチル化度
10%のキチン質粉末(希硫酸処理して精製した甲殻キ
チン)をビスコース中の固形分に対して10重量%にな
るように混合した後,約20℃で結晶芒硝(平均粒径:
5mm)をαセルロースに対して80倍重量になるよう
に添加混合した。この混合物を実施例と同様な処理を行
い,湿潤密度0.04g/ cm3 の抗菌防臭性セルロー
ススポンジを得た。得られた抗菌防臭性セルローススポ
ンジの物性を表1に示す。
1.5cm)を10重量%,強力レーヨン糸(長さ1.
5cm,1.5デニール)を30重量%を補強繊維とし
て含むビスコース(αセルロース8重量%,アルカリ6
重量%)に,平均粒子径20μm,脱N−アセチル化度
10%のキチン質粉末(希硫酸処理して精製した甲殻キ
チン)をビスコース中の固形分に対して10重量%にな
るように混合した後,約20℃で結晶芒硝(平均粒径:
5mm)をαセルロースに対して80倍重量になるよう
に添加混合した。この混合物を実施例と同様な処理を行
い,湿潤密度0.04g/ cm3 の抗菌防臭性セルロー
ススポンジを得た。得られた抗菌防臭性セルローススポ
ンジの物性を表1に示す。
【0030】比較例2 平均粒子径20μm,脱N−アセチル化度が10%のキ
チン質粉末(比較例1と同一のもの)の含有量を,ビス
コースの固形分に対して20重量%に調製した混合物を
用いて,実施例1と同様な方法で湿潤密度0.04g/
cm3 の抗菌防臭性セルローススポンジを得た。得られ
た抗菌防臭性セルローススポンジの物性を表1に示す。
チン質粉末(比較例1と同一のもの)の含有量を,ビス
コースの固形分に対して20重量%に調製した混合物を
用いて,実施例1と同様な方法で湿潤密度0.04g/
cm3 の抗菌防臭性セルローススポンジを得た。得られ
た抗菌防臭性セルローススポンジの物性を表1に示す。
【0031】比較例3 平均粒子径20μm,脱N−アセチル化度が75%のキ
チン質粉末(実施例1と同一のもの)の含有量を,ビス
コースの固形分に対して20重量%に調製した混合物を
用いて,実施例1と同様な方法で湿潤密度0.04g/
cm3 の抗菌防臭性セルローススポンジを得た。得られ
た抗菌防臭性セルローススポンジの物性を表1に示す。
チン質粉末(実施例1と同一のもの)の含有量を,ビス
コースの固形分に対して20重量%に調製した混合物を
用いて,実施例1と同様な方法で湿潤密度0.04g/
cm3 の抗菌防臭性セルローススポンジを得た。得られ
た抗菌防臭性セルローススポンジの物性を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明かなように,本発明の抗菌防臭
性セルローススポンジは,十分な柔軟性,安全性を有
し,かつ抗菌防臭性,湿潤強度も優れていた。一方,比
較例1及び2で得られた再生セルローススポンジは,キ
チン質の脱N−アセチル化度が低いために,抗菌防臭性
が劣っていた。また,比較例2及び3は,キチン質粉末
の含有量が多いために,湿潤強度が低下した。
性セルローススポンジは,十分な柔軟性,安全性を有
し,かつ抗菌防臭性,湿潤強度も優れていた。一方,比
較例1及び2で得られた再生セルローススポンジは,キ
チン質の脱N−アセチル化度が低いために,抗菌防臭性
が劣っていた。また,比較例2及び3は,キチン質粉末
の含有量が多いために,湿潤強度が低下した。
【0034】
【発明の効果】本発明の抗菌防臭性セルローススポンジ
は,抗菌防臭性に優れ,かつ,柔軟性に富み,さらに安
全性にも優れているので,特に安全性の求められる一般
家庭のキッチン用,バス用として好適なものである。
は,抗菌防臭性に優れ,かつ,柔軟性に富み,さらに安
全性にも優れているので,特に安全性の求められる一般
家庭のキッチン用,バス用として好適なものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 抗菌防臭剤を含むセルローススポンジに
おいて,抗菌防臭剤として脱N−アセチル化度が45%
以上のキチン質粉末を0.2〜10重量%含有してなる
ことを特徴とする抗菌防臭性セルローススポンジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15798193A JPH06345894A (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | 抗菌防臭性セルローススポンジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15798193A JPH06345894A (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | 抗菌防臭性セルローススポンジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06345894A true JPH06345894A (ja) | 1994-12-20 |
Family
ID=15661645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15798193A Pending JPH06345894A (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | 抗菌防臭性セルローススポンジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06345894A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110105616A (zh) * | 2019-05-07 | 2019-08-09 | 广东海洋大学 | 一种具有芳香气味且可食用的壳聚糖弹性海绵的制备方法 |
-
1993
- 1993-06-02 JP JP15798193A patent/JPH06345894A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110105616A (zh) * | 2019-05-07 | 2019-08-09 | 广东海洋大学 | 一种具有芳香气味且可食用的壳聚糖弹性海绵的制备方法 |
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