JPH0634501Y2

JPH0634501Y2 - スペ−サ

Info

Publication number: JPH0634501Y2
Application number: JP15738786U
Authority: JP
Inventors: 源次郎西堀
Original assignee: 富国石油株式会社
Priority date: 1986-10-16
Filing date: 1986-10-16
Publication date: 1994-09-07
Anticipated expiration: 2001-10-16
Also published as: JPS6364813U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、トンネル履工用コンクリートセグメントなど
のコンクリート部材の鉄筋の編成に使用するスペーサに
関する。

（従来の技術）従来、縦横に交叉する鉄筋を保持するためのスペーサは
多種多様なものが市販されている。

例えば、直交配置の縦鉄筋と横鉄筋を保持するスペーサ
にあっては、一対の鉄筋保持部を直交配置に形成したス
ペーサが既に知られているが、一般にこの種のスペーサ
は鉄筋筋を保持する筒状の鉄筋保持部上端に横鉄筋を保
持する細長形状の鉄筋保持部の直交配置に延設させたＴ
字状のスペーサや、縦鉄筋に垂直に装着した略リング状
のスペーサの上面に挟持杆等を直立形成して横鉄筋を載
置させたもの等であった。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら、このような従来のスペーサにあっては、
トンネル履工用コンクリートセグメントなどの編成に使
用される直交配置の縦鉄筋とらせん方向の横鉄筋を保持
するには不十分であった。

すなわち、従来のスペーサは、直交配置の縦鉄筋と横鉄
筋を平行に保持するためのものであるため、らせん方向
の横鉄筋に対しては十分な保持が行われないため鉄筋の
保持力が弱いという問題があった。

本考案は、これらの問題に鑑み、簡単な手段でもって、
直交配置の縦鉄筋とらせん方向の横鉄筋を確実に保持で
きるスペーサを提供することを目的としたものである。

（問題点を解決するための手段）上述の如き従来の問題点を解決し所期の目的を達成する
ための本考案の要旨とするところは、スペーサ本体の中
央に上向き字状をした鉄筋保持部があり、その鉄筋保持
部の立上り部の両端に互いに相対方向であって該鉄筋保
持部の立上り部の直交する方向に開口して鉄筋嵌合用の
横向きコ字状の鉄筋嵌合部があって、該横向きコ字状の
鉄筋嵌合部には、それぞれ鉄筋抜け止め片を一体的に備
え、該横向きコ字状の鉄筋嵌合部の下部には下向きの一
対の支持脚体を備えると共に、前記スペーサ本体の鉄筋
保持部に対して直交する方向に一対の弧状の鉄筋受部が
連結されてなるスペーサに存する。

（作用）このように構成される本考案のスペーサでは、互いに相
対方向であって鉄筋保持部の立上り部の直交する方向に
開口して鉄筋嵌合用の横向きコ字状の鉄筋嵌合部と一対
の弧状の鉄筋受部とによって、直交配置の縦鉄筋とらせ
ん方向の横鉄筋を確実に装着できることとなる。

（実施例）次に本実施例の実施の一例を第１図〜第４図を参照しな
がら説明する。

図中１は本考案に係るスペーサ本体であり、このスペー
サ本体１は、一枚の金属板を板金加工して成形されてい
る。このスペーサ本体１の中央には、上向きの断面字
状をした鉄筋保持部２を有し、その鉄筋保持部２の立上
り部の両端には、互いに相対方向であって鉄筋保持部の
立上りの直交する方向に開口してなる鉄筋嵌合用の横向
きコ字状の鉄筋嵌合部3,3が形成されている。

なお、鉄筋保持部２の中央部分には長手方向に溝状のコ
ルゲートリブ21が形成され、スペーサ本体１の強度の向
上を図っている。

鉄筋嵌合部3,3は、下片31,31と側片32,32と上片33,33を
有して上片33,33には縦鉄筋Ａの抜け止めを防止する鉄
筋抜け止め片34,34が一体的に切起されている。また、
下片31,31において下向きの断面字状を有して上下に
延在する一対の支持脚体4,4が連結されている。この支
持脚体4,4により縦鉄筋Ａとらせん方向に横鉄筋Ｂは型
枠の底板から離隔され充分なかぶりが保証されるのであ
る。

また、この一対の支持脚体4,4の下端部には、錆止め防
止と支持脚体4,4の変形を防止するために第４図に示さ
れる別個に成型された断面字状の合成樹脂製の補強体
５が嵌合される。なお、この嵌合される補強体5,5の抜
け止めを防止するために、支持脚体4,4の下端部には、
突出部41,41が設けられている。

前記スペーサ本体１の鉄筋保持部２に対して直交する方
向に一対の弧状の鉄筋受部6,6が連結されている。な
お、第３図に示すように、この鉄筋受部6,6は全体とし
て上向きに緩やかな円弧状をなしている。この鉄筋受部
6,6には互いに相対方向にらせん方向の横鉄筋Ｂを導入
するための導入片61,61と、導入した横鉄筋Ｂを保持す
る溝形状の保持片62,62とが形成されている。

上記構成によってスペーサ本体１を一枚の金属板により
板金加工して成形することが可能になる。

このスペーサ本体１の使用に際しては、直交配置の縦鉄
筋Ａとらせん方向の横鉄筋Ｂに対して下部からスペーサ
本体１を導入してスペーサ本体１を右回転する縦鉄筋Ａ
とらせん方向の横鉄筋Ｂは容易にスペーサ本体１に装着
できる。

以上図示の実施例に基いて本考案を詳細に説明したが、
本考案はこれのみに限定されるものでないことは言うま
でもない。すなわち鉄筋嵌合部3,3を横向きのコ字状に
形成したが、縦鉄筋Ａを保持できればこれに限定される
ものではなく、例えば横向きのＵ字状に形成してもよ
い。

また、鉄筋抜け止め片34,34は上片33,33から切起された
ものであるが、切起しの代り突部を突設して鉄筋抜け止
め片としてもよい。

（考案の効果）本考案のスペーサは、上述の如く構成され、一対の支持
脚体の高さを自由に設定し目的に沿った使用が可能であ
ると共に一枚の金属板により一対的に成形できるため大
量生産が可能でしかも低価格にて製造でき、かぶりの厚
さの問題も一挙に行うことができる利点がある。

また、互いに相対方向に開口して鉄筋嵌合用の横向きコ
字状の鉄筋嵌合部と、導入片及び溝形状の保持片を有す
る一対の弧状の鉄筋受部とによって、直交配置の縦鉄筋
とらせん方向の横鉄筋とを確実に保持できるので、この
二つの鉄筋がスペーサ本体から抜け出ることが防止され
ると共に、スペーサ本体の鉄筋保持力は従来のスペーサ
に較べて強力なものとなる。

このように、本考案は優れた利点を有しているもので、
その効用は甚だ大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の一例を示すものであり、第１図は
本考案に係るスペーサの斜視図、第２図はその正面図、
第３図はその右側面図、第４図は補強体の斜視図であ
る。１……スペーサ本体、２……鉄筋保持部、3,3……鉄筋
嵌合部、34,34……鉄筋抜け止め片、4,4……支持脚体、
５……補強体、６……鉄筋受部、Ａ……縦鉄筋、Ｂ……
横鉄筋。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】スペーサ本体の中央に上向き字状をした
鉄筋保持部があり、その鉄筋保持部の立上り部の両端に
互いに相対方向であって該鉄筋保持部の立上り部の直交
する方向に開口して鉄筋嵌合用の横向きコ字状の鉄筋嵌
合部があって、該横向きコ字状の鉄筋嵌合部には、それ
ぞれ鉄筋抜け止め片を一体的に備え、該横向きコ字状の
鉄筋嵌合部の下部には下向きの一対の支持脚体を備える
と共に、前記スペーサ本体の鉄筋保持部に対して直交す
る方向に一対の弧状の鉄筋受部が連結されてなるスペー
サ。
【請求項２】前記一対の支持脚体の下端部には、合成樹
脂製の補強体を嵌合してなる実用新案登録請求の範囲第
１項に記載のスペーサ。