JPH06344942A - ホイールアライメント計測方法およびその装置 - Google Patents

ホイールアライメント計測方法およびその装置

Info

Publication number
JPH06344942A
JPH06344942A JP5131889A JP13188993A JPH06344942A JP H06344942 A JPH06344942 A JP H06344942A JP 5131889 A JP5131889 A JP 5131889A JP 13188993 A JP13188993 A JP 13188993A JP H06344942 A JPH06344942 A JP H06344942A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
wheel
measuring
actual
camber angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5131889A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanobu Sakai
政信 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP5131889A priority Critical patent/JPH06344942A/ja
Publication of JPH06344942A publication Critical patent/JPH06344942A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車体やホイールの改造を不要とし,かつ,測
定装置が車両外側の突起物として形成されない,簡単な
センサの取り付け構造とし,走行時における安全性を損
なわずに高精度にホイールアライメント特性である実舵
角と実キャンバ角を得る。 【構成】 ボディ104に支持され,X軸およびZ軸方
向のタイヤトレッド部分の回転流線を測定するX軸用ベ
クトルセンサ101およびY軸用ベクトルセンサ105
と,ボディ104に支持され,ホイールトラベル量を測
定するレーザ変位計107と,X軸用ベクトルセンサ1
01,Y軸用ベクトルセンサ105およびレーザ変位計
107からの測定情報に基づいてタイヤ実舵角および実
キャンバ角を演算処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,車体座標におけるX
軸とZ軸上のタイヤトレッド面の回転流線方向とホイー
ルトラベル量を測定し,該測定情報に基づいてタイヤ実
舵角および実キャンバ角を計測するホイールアライメン
ト計測方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,ホイールアライメント計測方法と
して,図8〜図11に示すような構成のものが提案され
ている。図8に示された構成は,特開昭63−2188
10号公報や特開昭55−107907号公報に開示さ
れているものである。
【0003】構成について説明する。変位センサ801
は,ホイール面上に車体座標をもって取付治具802に
より取り付けられている。この取付治具802は,変位
センサ801が車両の走行により振動しないように十分
な剛性をもって車体に対し強固に取り付けられている。
また,図9に示すように,803は3つの変位センサ8
01により測定する際の案内盤の役割を果たす。この案
内盤803は精度よくホイール804に取り付けられて
いる。なお,805はタイヤである。
【0004】また,変位センサ801としては,例え
ば,接触方式として差動コイル変位計901(図9
(a)参照),非接触方式としてレーザ変位計902
(図9(b)参照)等が用いられる。この差動コイル変
位計901やレーザ変位計902はいずれも図9に示し
たような取付板903に,例えば,ホイール回転の中心
を重心とする正三角形の頂点に取り付けられ,取付板9
03と案内盤803との距離を測定するように構成され
ている。
【0005】図10は,従来における信号処理システム
の概略構成を示すブロック図である。図において,10
01は差動コイル変位計901あるいはレーザ変位計9
02を用いた3つの変位センサにより検出されたアナロ
グ信号をデジタル情報信号に変換するA/D変換器,1
002はA/D変換器1001からのデジタル情報信号
を入力して舵角およびキャンバ角の演算処理を実行する
マイクロコンピュータ(演算器),1003はマイクロ
コンピュータ1002の演算結果であるデジタル信号を
入力してアナログ信号に変換するD/A変換器である。
また,図11は,舵角およびキャンバ角の測定時におけ
る座標を示す説明図である。
【0006】次に,従来におけるホイールアライメント
計測方法について図11を参照して説明する。変位セン
サ801により測定される値は,その構成から車体座標
を基準とするホイール804のX−Z平面の空間座標と
なる。したがって,図9(b)に示す各センサの出力値
が示す空間座標は, P1 (x1 ,y1 ,z1 ) P2 (x2 ,y2 ,z2 ) P3 (x3 ,y3 ,z3 ) により表される。ここで,各センサの測定方向を車体座
標Y軸と平行にすれば,xi ,zi はセンサ取り付け位
置と同じになる。
【0007】また,ホイールX−Z平面の空間平面の式
は,車体座標で表すと, x+Ay+Bz+C=0 となる。そして,上記変数A,B,Cを求めることによ
り,ホイールX−Z平面との交線が舵角δとなる。すな
わち,変数AおよびCより(z=0とする), δ=−(1/A)−(C/A) から求めることができる。
【0008】また,ホイールX−Z平面と車体y−z平
面との交線がキャンバ角γとなる。このキャンバ角γ
は,変数A,B,Cより(x=0とする), γ=−(B/A)−(C/A) から求めることができる。なお,上記平面の式におい
て,各センサにより測定される車体座標Y軸方向の座標
値と,センサ取り付け位置により決定されるX座標値お
よびZ座標値から,変数A,B,Cを求める方法として
は,一般的に知られている行列解法を用いる。上記一連
の演算処理を図10に示した信号処理システム(マイク
ロコンピュータ1002)により実行させることによっ
て,実舵角δおよび実キャンバ角γを求める。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記に
示されるような従来におけるホイールアライメント計測
装置にあっては,頑丈なセンサ取付治具を車体に取り付
け,さらにホイール側にはセンサの案内盤を精度良く取
り付ける必要がある。また,差動コイル変位計あるいは
レーザ変位計により,車体座標を基準としたホイールX
−Z平面の3点の変位を測定する構成となっているた
め,多大な車体改造を必要とし測定装置が大型化する。
また,改造による車両特性の変動(例えば,重量変動)
により実特性の計測に誤差が生じ,測定精度が低下する
という問題点があった。
【0010】また,車両外側に測定装置が突起物として
を形成されるため,車両特性の変化が発生すると共に,
一般路における移動中において計測に支障をきたす恐れ
があるという問題点があった。さらに,接触方式である
差動コイル変位計では,高速走行や急激な運動走行時に
おいて誤差が生じやすく,また,非接触方式であるレー
ザ変位計では,太陽光等の外乱光により測定不能状態に
なるという問題点があった。
【0011】この発明は,上記に鑑みてなされたもので
あって,車体やホイールの改造を不要とし,かつ,測定
装置が車両外側の突起物として形成されない,簡単なセ
ンサの取り付け構造とし,走行時における安全性を損な
わずに高精度にホイールアライメント特性である実舵角
と実キャンバ角を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は,上記の目的
を達成するために,実車走行中のホイールアライメント
変化量を計測するホイールアライメント計測方法におい
て,少なくとも2か所以上のタイヤトレッド部の回転流
線方向と,ホイールトラベル量を測定し,該測定情報に
基づいてタイヤ実舵角および実キャンバ角を演算するホ
イールアライメント計測方法を提供するものである。
【0013】また,車体内部構造体に支持され,X軸お
よびZ軸方向のタイヤトレッド部分における回転流線を
測定する回転流線測定手段と,前記車体内部構造体に支
持され,ホイールトラベル量を測定するホイールトラベ
ル量測定手段と,前記回転流線測定手段およびホイール
トラベル量測定手段による測定情報に基づいてタイヤ実
舵角および実キャンバ角を演算する演算手段とを具備す
るホイールアライメント計測装置を提供するものであ
る。
【0014】
【作用】この発明に係るホイールアライメント計測方法
は,実車走行中のホイールアライメント変化量を計測す
るホイールアライメント計測方法において,少なくとも
2か所以上のタイヤトレッド部における回転流線方向
と,ホイールトラベル量を測定し,該測定情報に基づい
てタイヤ実舵角および実キャンバ角を演算する。
【0015】この発明に係るホイールアライメント計測
装置は,車体内部構造体に回転流線測定手段とホイール
トラベル測定手段とを一体的に支持させることにより,
外部突起を設けることなく,かつ,車両改造を不要と
し,走行特性に影響を与えない構成とし,さらに,演算
手段により上記回転流線測定手段およびホイールトラベ
ル測定手段から得られた測定情報に基づいてタイヤ実舵
角および実キャンバ角を演算して出力する。
【0016】
【実施例】 〔実施例1〕以下,この発明の一実施例を添付図面に基
づいて説明する。図1は,この発明によるホイールアラ
イメント計測装置のセンサ配置構成を示す説明図であ
る。図において,101はキャンバ角測定用の空間フィ
ルタ式X軸用ベクトルセンサである。この回転流線測定
手段としてのX軸用ベクトルセンサ101は,センサ取
付治具102によりタイヤ103の中心を原点とする車
体座標X軸上からタイヤトレッド部(踏面部)を測定す
るようボディ104に固定されている。
【0017】また,105はキャンバ角測定用の空間フ
ィルタ式Z軸用ベクトルセンサである。この回転流線測
定手段としてのZ軸用ベクトルセンサ105は,センサ
取付治具106によりタイヤ103の中心を原点とする
車体座標Z軸上からタイヤトレッド部を測定するようボ
ディ104に固定されている。なお,ここで,“流線”
とは,タイヤトレッド部に形成されている溝によりタイ
ヤの回転時において形成される連続的な縞模様をいう。
【0018】また,107はホーイルトラベル量測定手
段としてのホイールトラベル量測定用のレーザ変位計で
あり,センサ取付治具108によりボディ104に固定
され,サスペンションアーム109の変位を測定するよ
うに構成されている。また,110はフェンダーパネ
ル,111はストラットである。
【0019】図2は,この発明に係るホイールアライメ
ント計測装置における補正演算回路の概略構成を示すブ
ロック図である。図において,201は転舵半径rを係
数として設定する転舵半径設定回路,202は測定舵角
α,転舵半径rおよびキャンバ角γを入力して実舵角δ
を演算出力する演算手段としての舵角補正回路である。
また,203はタイヤ半径Rを係数として設定するタイ
ヤ半径設定回路,204は測定キャンバ角β,ホイール
トラベル量H,タイヤ半径Rおよび舵角δを入力して実
キャンバ角γを演算出力する演算手段としてのキャンバ
角補正回路である。
【0020】次に,ホイールアライメント計測装置によ
る計測原理について説明する。まず,舵角の計測原理に
ついて説明する。図3(a)は,キャンバ角がゼロの場
合に舵角δ分回転させた状態を示す説明図であり,図3
(b)は,キャンバ角γを有した場合のタイヤの中心に
おけるX軸ベクトルセンサの回転流線図である。まず,
この図3(a)から明らかなように,タイヤ103は,
転舵中心Pから転舵半径rの距離をもって回転するた
め,舵角測定点がZ´点からZ点に移動する。しかし,
点線で示す転舵後のタイヤトレッド面における回転流線
と車体座標X軸とのなす角δは,Z点であってもZ´点
であっても変わりはないので測定誤差は発生しない。
【0021】ところが,図3(b)に示すように,キャ
ンバ角γがついた場合,Z点とZ´点ではそれぞれの接
線と車体座標X軸とのなす角にθ(rad)の差が生じ
る。以下に,この場合における実舵角δの演算過程につ
いて説明する。補正量のθは,転舵後のタイヤ中心座標
X´軸とカメラ位置Zでの流線の接線a−aとのなす角
であるので,X´,Y´座標での接線a−aの傾きを求
めればよい。したがって,まず,回転流線Y´を表す式
を求める。すなわち,楕円の式から, X´2 =(Y´/sinγ)2 =R2 γ:タイヤのキャンバ角 R:タイヤ(流線)の最大半径 となり,例えば,γ=90°のときは, Y´/sin90°=Y´ ∴X´2 +Y´2 =R2 となり,すなわち,上記において,キャンバ角を90°
にして,タイヤを倒すと円形になることを示している。
【0022】接線の方程式は,楕円式を微分すれば求ま
るので,楕円式をX´軸の関数に変形して,数1とす
る。
【0023】
【数1】
【0024】次に,導関数を求める。すなわち,合成関
数の微分法により,数2,数3となる。
【0025】
【数2】
【0026】
【数3】
【0027】したがって,Z軸用ベクトルセンサ105
での接線の方程式は,導関数にΔxを代入して,数4と
なる。
【0028】
【数4】
【0029】なお,上記において,−符号がないのは,
Δxが2象限のX´軸上のためである。
【0030】以上から,Z点での接線の方程式が求めら
れる。したがって,θは接線方程式の逆正接をとって,
数5となる。なお,θはトーイン側を正とする。
【0031】
【数5】
【0032】したがって,補正量θを考慮した,実舵角
δは,Z点での検出角をαとすると,数6となる。
【0033】
【数6】
【0034】ここで,Z点の移動距離Δxがタイヤ半径
Rに比べて1/10程度と小さく,また,キャンバ角も
一般に0.07(rad)以下と小さいので,上式を近
似化する。すなわち,数7とする(図4参照)と,数8
となる。
【0035】
【数7】
【0036】
【数8】
【0037】さらに,上式のΔxにδ・rを代入する
と,数9となる。
【0038】
【数9】
【0039】ここで,上記におけるΔx=δ・rについ
て図5を用いて説明する。rはZ点の回転半径でZ点の
移動距離Δxがrに比べ十分大きいと,r≫Δxなら
ば, Δx≒r・sinδ となる。また,δは,0.5rad以下であるので, sinδ≒δ となる。したがって,Δx≒δ・rとなる。
【0040】次に,キャンバ角の計測原理について説明
する。図6は,キャンバ角の計測原理を示す説明図であ
り,図6(a)は,舵角ゼロでキャンバ角がついた場
合,図6(b)は,ホイールトラベルがある場合を示
し,図6(c)は,キャンバ角の算出式を補足するため
の説明図である。図6(b)において,キャンバ角測定
点はタイヤの中心であるX点からX´点に移動する。し
かし,舵角と同様に回転流線と車体座標Z軸とのなす角
は,X´点もX点も変わりはないので,測定誤差は生じ
ない。ところが,図6(c)に示すように,舵角がつい
た場合,X点とX´点ではそれぞれの接線と車体座標Z
軸とのなす角にψ(rad)の差を生じる。以下,図6
(c)を用いてキャンバ角の補正式を説明する。
【0041】前述の舵角算出と同様に,流線の楕円式
は, Z´2 +(Y´/sinδ・cosγ)2 =R2 により与えられる。これをY´の式に変形すると,数1
0となる。
【0042】
【数10】
【0043】次に,導関数を求めると,数11となる。
【0044】
【数11】
【0045】したがって,X軸用ベクトルセンサ101
での接線の方程式は,Z´にホイールトラベル量H(バ
ンプ側を正とする)を代入すると,数12となる。な
お,−符号がないのは,Hが2象限のZ´軸上のもので
あるからである。
【0046】
【数12】
【0047】したがって,キャンバの補正角ψは,数1
3となる。
【0048】
【数13】
【0049】よって,補正角ψを考慮した実キャンバγ
は,X点での検出角をβとすると,数14となる。
【0050】
【数14】
【0051】ここで,キャンバ角は,一般に0.07
(rad)以下と小さく,ホイールトラベル量Hは一般
にタイヤ半径Rの1/3以下であるので,この場合にお
ける近似式は,数15となり,精度1%程度で近似でき
る。なお,ホイールトラベル量Hは,サスペンションア
ーム109の変位量から予めホイールトラベル量にスケ
ーリングされているものとする。
【0052】
【数15】
【0053】以上,説明してきたように,舵角およびキ
ャンバ角はそれぞれの測定値に,タイヤ半径Rと転舵半
径rの寸法およびホイールラベル測定値Hにより,舵角
は数9を用いて,キャンバ角は数15を用いてそれぞれ
補正演算を行い,求めることができる。ここで,数9と
数15は,図2に示すように,互いの演算結果を補正値
として組み込む構成となっており,さらに,互いの特性
が正負の関係にあるため,ネガティブフィードバックが
作用し,精度を向上させる構成となっている。したがっ
て,図2に示した回路に,上記舵角およびキャンバ角
は,それぞれの測定値にタイヤ半径Rと転舵半径rの寸
法および測定したホイールトラベル量Hを入力すること
により,実舵角δおよび実キャンバ角γを求めることが
できる。
【0054】なお,タイヤトレッド面の回転流線を測定
する空間フィルタ式のベクトルセンサについては,例え
ば,タイヤスリップ角計等,対象物の直交速度成分を光
学的空間フィルタにより測定し,演算によりベクトル値
を出力するものが既に実用化されているため,これらの
測定手段を使用すればよい。
【0055】〔実施例2〕次に,図7は,この発明によ
る他の実施例である信号処理システムの概略構成を示す
ブロック図である。図において,701は舵角測定用カ
メラ,702はキャンバ角測定用カメラであり,図1に
示した各ベクトルセンサと同様にボディ104に固定さ
れている。また,このとき,舵角測定用カメラ701の
ビデオ座標は車体座標のX−Y座標に,キャンバ角測定
用カメラ702のビデオ座標は車体座標のY−Z座標に
それぞれ対応させている。
【0056】また,703はタイヤトレッド面の映像信
号から舵角およびキャンバ角を抽出する画像処理回路,
704は補正演算を実行するマイクロコンピュータ,7
05はタイヤ半径,転舵半径等の関連パラメータをマイ
クロコンピュータ704に入力するためのキーボード,
706はレーザ変位計107により検出されたアナログ
信号をデジタル情報信号に変換してマイクロコンピュー
タ704へ出力するA/D変換器,707はマイクロコ
ンピュータ704のデジタル出力信号をアナログ信号に
変換するD/A変換器である。
【0057】次に,動作について説明する。舵角測定用
カメラ701およびキャンバ角測定用カメラ702によ
り撮影された映像信号は,画像処理回路703に入力さ
れる。該画像処理回路703では,映像信号から時間お
よび輝度レベルにおいて微分処理等を実行し,回転流線
のみを抽出する。さらに,回転流線の接線を求め,舵角
の接線は車体座標X軸とのなす角を,キャンバ角の接線
は車体座標Z軸とのなす角をそれぞれマイクロコンピュ
ータ704へ出力する。
【0058】マイクロコンピュータ704では,キーボ
ード705より,タイヤ半径Rおよび転舵半径rの寸法
値を入力し,さらに,A/D変換器706を介してホイ
ールトラベル量Hをデジタル値として取り込む。さら
に,画像処理回路703から測定舵角および測定キャン
バ角を取り込み,上記数9および数15に基づいて演算
処理を実行する。該演算結果をD/A変換器707を介
して所定角度に対応したアナログ情報としての電圧とし
て出力する。
【0059】以上説明してきたように,各センサを全て
ホイールハウス(ボディ104)内に設置し,タイヤト
レッド面の流線方向とホイールトラベル量を直接に測定
し,これに補正演算を加えることにより精度の良い舵角
およびキャンバ角を計測する構成としたため,多大な車
体改造を必要とせず,さらにホイール側の改造も不要と
なり,センサの装着が簡単で,かつ,その精度が向上す
るので,慣性モーメント等の車両特性の変化を極力抑制
することができる。したがって,車両実特性を変動させ
ることなく,精度よくホイールアライメントを計測する
ことができる。また,ホイールハウスへの太陽光等の外
乱光の侵入を防止することができるので,外乱光の影響
を受けず,安定した計測値を得ることができる。
【0060】また,センサ類を全て,ホイールハウス内
に収容したので,車両の外観上において突起物がなく,
市街地等の一般路においても安全に走行させながら高精
度にホイールアライメントの計測を実行することが可能
となる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように,この発明によるホ
イールアライメント計測方法及びその装置は,実車走行
中のホイールアライメント変化量を計測するホイールア
ライメント計測方法において,少なくとも2か所以上の
タイヤトレッド部の回転流線方向と,ホイールトラベル
量を測定し,該測定情報に基づいてタイヤ実舵角および
実キャンバ角を演算するため,また,車体内部構造体に
支持され,X軸およびZ軸方向のタイヤトレッド部分に
おける回転流線を測定する回転流線測定手段と,前記車
体内部構造体に支持され,ホイールトラベル量を測定す
るホイールトラベル量測定手段と,前記回転流線測定手
段およびホイールトラベル量測定手段による測定情報に
基づいてタイヤ実舵角および実キャンバ角を演算する演
算手段とを具備するため,車体やホイールの改造を不要
とし,かつ,測定装置が車両外側への突起として形成さ
れない,簡単なセンサの取つ付け構造とし,走行時にお
ける安全性を損なわずに高精度にホイールアライメント
特性である実舵角と実キャンバ角を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るホイールアライメント計測装置
のセンサ配置構成(実施例1)を示す説明図である。
【図2】この発明に係るホイールアライメント計測装置
における補正演算回路の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図3】舵角の計測原理を示す説明図である。
【図4】舵角算出式の近似化を説明するグラフである。
【図5】舵角算出式の近似化を示す説明図である。
【図6】この発明によるキャンバ角の計測原理を示す説
明図である。
【図7】この発明に係る信号処理システムの概略構成
(実施例2)を示すブロック図である。
【図8】従来におけるホイールアライメント計測装置の
装着状態を示す説明図である。
【図9】従来におけるホイールアライメント計測装置の
センサ取り付け状態を示す説明図である。
【図10】従来における信号処理システムの概略構成を
示すブロック図である。
【図11】舵角およびキャンバ角の測定時における座標
を示す説明図である。
【符号の説明】
101 X軸用ベクトルセンサ 103 タイヤ 104 ボディ 105 Z軸用ベクトルセンサ 107 レーザ変位計 202 舵角補正回路 204 キャンバ角補正回路 701 舵角測定用カメラ 702 キャンバ角測定用カメラ 703 画像処理回路 704 マイクロコンピュータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実車走行中のホイールアライメント変化
    量を計測するホイールアライメント計測方法において,
    少なくとも2か所以上のタイヤトレッド部の回転流線方
    向と,ホイールトラベル量を測定し,該測定情報に基づ
    いてタイヤ実舵角および実キャンバ角を演算することを
    特徴とするホイールアライメント計測方法。
  2. 【請求項2】 車体内部構造体に支持され,X軸および
    Z軸方向のタイヤトレッド部分における回転流線を測定
    する回転流線測定手段と,前記車体内部構造体に支持さ
    れ,ホイールトラベル量を測定するホイールトラベル量
    測定手段と,前記回転流線測定手段およびホイールトラ
    ベル量測定手段による測定情報に基づいてタイヤ実舵角
    および実キャンバ角を演算する演算手段とを具備するこ
    とを特徴とするホイールアライメント計測装置。
JP5131889A 1993-06-02 1993-06-02 ホイールアライメント計測方法およびその装置 Pending JPH06344942A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5131889A JPH06344942A (ja) 1993-06-02 1993-06-02 ホイールアライメント計測方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5131889A JPH06344942A (ja) 1993-06-02 1993-06-02 ホイールアライメント計測方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06344942A true JPH06344942A (ja) 1994-12-20

Family

ID=15068522

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5131889A Pending JPH06344942A (ja) 1993-06-02 1993-06-02 ホイールアライメント計測方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06344942A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003506699A (ja) * 1999-08-05 2003-02-18 ダイムラークライスラー アクチエンゲゼルシャフト 時間分解による写真測量式のホイール位置値の測定装置
US9170083B2 (en) 2013-08-07 2015-10-27 Hyundai Motor Company Wheel alignment measuring device for vehicle and measuring system and measuring method using the same
CN110832272A (zh) * 2017-07-07 2020-02-21 瑞典卡尔拉得集团有限公司 用于确定主轴角度的方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003506699A (ja) * 1999-08-05 2003-02-18 ダイムラークライスラー アクチエンゲゼルシャフト 時間分解による写真測量式のホイール位置値の測定装置
US9170083B2 (en) 2013-08-07 2015-10-27 Hyundai Motor Company Wheel alignment measuring device for vehicle and measuring system and measuring method using the same
CN110832272A (zh) * 2017-07-07 2020-02-21 瑞典卡尔拉得集团有限公司 用于确定主轴角度的方法
CN110832272B (zh) * 2017-07-07 2021-07-06 瑞典卡尔拉得集团有限公司 用于确定主轴角度的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101297388B1 (ko) 위치 보정 기능을 제공하는 이동 장치 및 위치 보정 방법
JP3591130B2 (ja) ナビゲーション装置
JP2011128093A (ja) ロール角推定装置および輸送機器
JPH061191B2 (ja) 電子コンパスを用いて運輸体の走向方向を求める方法
WO2002103288B1 (en) Integrated inertial vms navigation with inertial odometer correction
JPH04113218A (ja) 相対方位検出方式
JPH0996535A (ja) ナビゲーション装置
JPH06344942A (ja) ホイールアライメント計測方法およびその装置
CN110104102A (zh) 自平衡自行车驱动车轮纵向滑移状态的估计方法
CN114475581B (zh) 基于轮速脉冲和imu卡尔曼滤波融合的自动泊车定位方法
CN112577513A (zh) 一种状态量误差确定方法及车载终端
JP3863303B2 (ja) 移動体の位置計測装置
JP2878498B2 (ja) 角加速度検出装置
JP3334074B2 (ja) 移動体の位置計測装置
JPH0949737A (ja) 航法信号出力方法
JPH06324066A (ja) 回転面保存型角速度センサ
JP2843903B2 (ja) 慣性航法装置
JP2003139536A (ja) 方位計および方位測定方法
JP2003508737A (ja) 車両の慣性運行データを正確に測定する装置及び方法
JP2665796B2 (ja) 移動体航法用走行距離・方位標本化処理装置
JPH0921650A (ja) 移動体の状態検出装置
JP3487134B2 (ja) 車両の横加速度演算装置
JPH07270444A (ja) 角速度センサ
JPH0552578A (ja) 車両用走行方位検出装置
JPH0643516U (ja) 位置検出装置