JPH06324066A - 回転面保存型角速度センサ - Google Patents

回転面保存型角速度センサ

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JPH06324066A
JPH06324066A JP5110350A JP11035093A JPH06324066A JP H06324066 A JPH06324066 A JP H06324066A JP 5110350 A JP5110350 A JP 5110350A JP 11035093 A JP11035093 A JP 11035093A JP H06324066 A JPH06324066 A JP H06324066A
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JP
Japan
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angular velocity
acceleration
detecting
detecting means
inclination angle
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JP5110350A
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English (en)
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Mitsuhiro Yamashita
光洋 山下
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 角速度センサの検出面が傾いた場合でも、所
望の検出面での角速度を検出する回転面保存型角速度セ
ンサを提供する。 【構成】 角速度検出部と同じ面内に少なくとも三つの
加速度検出部を設置する。これらの加速度検出部で検出
した加速度を用いて角速度検出面の傾斜角を算出した
後、傾斜角による角速度の変動量を推測して補正する。
よって、外乱によって角速度検出部の角速度検出面が傾
斜した場合にも、所望の検出面での角速度を正確に算出
することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両の姿勢制
御、進行方位算出などに用いられる角速度センサに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来例としては、例えば特開平4−24
2114号公報に示された振動式角速度センサがある。
【0003】従来から、角速度を検出するセンサとして
様々なジャイロスコープ(以下、ジャイロと略称する)
が開発されている。その種類は、大まかにコマジャイ
ロ、光ファイバジャイロ、リングレーザージャイロ、ガ
スレートジャイロ、振動ジャイロ等に分類され、使用用
途により精度と価格、サイズ等が勘案され使用センサが
選択されている。
【0004】自動車用ではシャシー系の制御とかナビゲ
ーションシステムの方位算出等に用いられるが、検出さ
れるのはヨー、ロール、ピッチと三種類ある車体の回転
運動の中で特にヨー方向(鉛直線を中心とする大地に水
平な面内での回転)の角速度(すなわちヨーレート)で
あることが多い。検出目的は、例えば四輪操舵(4W
S)の様なシャシー制御の場合にはヨーレートをコント
ローラー側に車両の姿勢情報の一つとしてフィードバッ
クし姿勢制御性能を向上させることであり、またナビシ
ステム用の場合にはヨーレートを時間積分することによ
って車両の旋回角度を算出することにある。通常車載用
として使用される角速度センサは、圧電型の振動ジャイ
ロとか光ファイバジャイロである。振動ジャイロは、回
転体の角運動量保存則の現れであるコリオリの力を利用
して角速度を検出するもので圧電体で構成されたものが
多く、また光ファイバジャイロはサニャック(Sagnac)
効果を利用して角速度を検出するものであり自動車用と
しては高精度なジャイロである。どちらのジャイロも既
に車載用として実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ジャイロを自動車用の
角速度センサとして用いる場合、前述した様にヨー方向
の角速度を検出することが多い。その場合、真に検出し
たいのは鉛直線に垂直な面での回転角速度となる。しか
し、実際にはジャイロが車体に固定されて設置されるた
め走行中には道路の勾配(横断勾配・縦断勾配)やサス
ペンションの影響を受けて検出面が真の位置からずれる
場合が多発する。よって、どんなに高性能な角速度セン
サを用いても正確なヨー方向の角速度(ヨーレート)が
算出できないという課題を有していた。特に、角速度を
積分して旋回角度に変換して用いるナビゲーションの方
位センサ用途としては致命的な課題であった。また、こ
れはロール、ピッチ方向の角速度を検出する場合に関し
ても同様な課題が生じることも明白であった。
【0006】本発明は上記のような課題を考慮し、様々
な理由により角速度センサの検出面がずれた場合でも所
望の回転面での角速度を検出する回転面保存型角速度セ
ンサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明では、第一の手段として角速度を検出する角速度
検出手段と、角速度検出手段に加わる加速度を検出する
加速度検出手段と、検出された加速度から角速度検出面
の傾斜角変化量を算出する傾斜角算出手段と、算出され
た傾斜角変化量から角速度を修正する角速度補正手段
と、修正された角速度を出力する出力手段を備えた回転
面保存型角速度センサである。
【0008】また第二の手段として、角速度を検出する
角速度検出手段と、角速度検出手段に加わる加速度を検
出する加速度検出手段と、検出された加速度から角速度
検出面の傾斜角変化量を算出する傾斜角算出手段と、算
出された傾斜角変化量から角速度検出手段の傾斜角を修
正する傾斜角補正手段と、修正された角速度検出面で角
速度検出手段により検出された角速度を出力する出力手
段を備えた回転面保存型角速度センサである。
【0009】
【作用】第一の手段によれば、外乱により角速度の検出
面が所望の面からずれた場合、加速度検出手段により角
速度検出面に加わった加速度が算出される。それらの値
から傾斜角算出手段により角速度検出面の傾斜角変化量
を算出できる。角速度検出面の傾きが算出できれば角速
度検出手段で検出された角速度の所望の値からのずれの
量が推定できるから、角速度補正手段で角速度のずれの
量を補正し所望の検出面での角速度を出力手段で出力す
ることが可能になる。
【0010】また、第二の手段によれば、外乱により角
速度検出面が所望の面からずれた場合、加速度検出手段
により角速度検出面に加わった加速度が算出される。そ
れらの値から傾斜角算出手段により角速度検出面の傾斜
角変化量を算出できる。角速度検出面の傾きが算出でき
れば傾斜角補正手段で角速度検出手段の検出面の傾きを
修正することができるから、修正された所望の検出面で
角速度を検出し出力手段で出力することが可能になる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0012】本発明の第一の実施例の回転面保存型角速
度センサのブロック図は図1に示す通りである。図1に
おいて11は振動ジャイロや光ファイバジャイロ等の角
速度検出手段であり、車両に搭載され車両のヨー方向の
角速度(即ちヨーレート)を検出する。12は半導体の
片持梁式加速度センサや圧電体のディスク中心固定型加
速度センサ等の加速度検出手段であり、角速度検出手段
の角速度検出面に垂直な方向の加速度を検出する。13
は傾斜角算出手段、14は角速度補正手段、15は検出
した角速度の出力手段である。
【0013】以上のように構成された本実施例の回転面
保存型角速度センサについて、以下にその動作を説明す
る。なお本実施例はハードウェアでも構成できるが、こ
こではマイクロプロセッサを用いてソフトウェアで実現
した場合について述べることとする。その場合、ハード
ウェアの構成は図2に示すようになる。図2において2
01は振動ジャイロや光ファイバジャイロ等のヨーレー
ト検出部であり、その出力はアナログ値として出力され
るとする。202〜204は半導体や圧電体等で構成さ
れた加速度検出部であり、検出された加速度はアナログ
値の形で出力されるとする。加速度検出部にはO、A、
Bの三個が使用され、ヨーレート検出部201の角速度
検出面上に線分OAと線分OBが直角をなすように設置
される。205〜208はA/D変換器であり、各々ヨ
ーレート検出部201と加速度検出部202〜204の
アナログ出力をマイクロプロセッサ209で処理できる
ようディジタル値に変換する。210はマイクロプロセ
ッサ209が演算、記憶を行うためのメモリである。2
11はD/A変換器であり、マイクロプロセッサ209
の演算結果を示すディジタル値をアナログ値に変換す
る。最後に212は出力回路であり、所望のインピーダ
ンスに変換してアナログ電圧として角速度を出力するも
のとする。感度は、例えば1秒間に1度の割合で回転し
ていたとき50mVのアナログDC電圧が出力されるよ
うに設定すれば良い。本実施例では、車両用のヨーレー
トセンサにおいてヨーレート検出部の基準面からの傾斜
角を加速度検出部の検出結果から算出し、検出面の動き
に無関係に車両の正確なヨーレートを算出することを目
的とする。
【0014】図3は、本実施例における各検出部の位置
関係を示した図(右上が上面図、左上が左側面図、下が
前面図)である。図3において31はヨーレートの検出
面であり、この面が鉛直線に垂直になるよう車両に設置
されるものとする。32はヨーレート検出部であり、角
速度検出面31に平行な面内での回転角速度を検出す
る。33、34、35は各々加速度検出部O、A、Bで
あり、角速度検出面31に垂直な方向の加速度を検出す
るものとする。本図からわかるように加速度検出部O、
A、Bは線分OAと線分OBが直交する関係となってい
る。
【0015】今、点Oを基準として角速度検出面が回転
すると仮定する。点A、Bの軌跡を検討するため図4の
ように球座標を想定し、初期状態として点Oが原点、点
AがX軸上、点BがY軸上に存在したとすると、角速度
検出面の傾きは面に垂直な法線ベクトルの傾きθで表さ
れる(ただし基準はZ軸)。なお、簡単化のため線分O
Aと線分OBの長さは等しくlとし、また角度はラジア
ン単位で計測するものとする。
【0016】Z軸を含む平面とX−Y平面のなす角度を
φとして、方位角φの方向に角速度検出面が角度θだけ
傾いた場合を考える。その場合、点A、Bに設置された
加速度検出部は角速度検出面から変位する。変位量は方
位角φにより異なるが、角度θが0から2πまで変化す
ると図5、図6に示すような軌跡を示す。ここで図5は
Z軸上方からX−Y平面を眺めた図であり、法線ベクト
ルの回転面をU軸、法線ベクトルの回転面に垂直で原点
を通過する軸をV軸としている。また図6はV軸からZ
−U平面を眺めた図を示している。点A、Bは図3の関
係を常に保持しているからその軌跡は円を描くことにな
るが、その軌跡をZ軸上方から見れば図5の線分AA’
(点Aの軌跡)、線分BB’(点Bの軌跡)となり、ま
たU軸から見れば点Aの軌跡は半径がl×cosφの円、
点Bの軌跡は半径がl×sinφの円となる。よって、点
A、Bの移動量が算出されれば角度θ、φは導出するこ
とができる。
【0017】まず最初に、点A、Bの移動量をa、bと
して、円弧の長さa、bと角度θ、φの関係を導出す
る。なお、四つの変数は前回の算出値または測定値(添
字に0のついているもの)と今回の微小変化量(Δのつ
いたもの)の和で表すこととする。
【0018】
【数1】
【0019】
【数2】
【0020】
【数3】
【0021】
【数4】
【0022】初期状態としてθ0=0(すなわちa0=b
0=0)であったとする。微小時間Δt後の円弧の長さ
の変化量Δa、Δbは、φ、Δθと以下の関係にある。
【0023】
【数5】
【0024】
【数6】
【0025】となる。Δa=Δb=0のときは検討不要
であるから、このときφは以下のように求まる。
【0026】
【数7】
【0027】
【数8】
【0028】φが求まれば数5、数6の関係式よりΔθ
を算出できる。
【0029】
【数9】
【0030】
【数10】
【0031】算出が終了すれば、数7、数8の関係式で
求めたφはφ0へ、また数9、数10の関係式で求めた
Δθはθ0へ代入する。
【0032】次にθ0≠0の場合を考える。前回の算出
結果からθ0、φ0が算出されているから、以下の関係が
成り立つ。
【0033】
【数11】
【0034】
【数12】
【0035】今、点A、Bが微小量変位したとすれば近
似的に以下の関係が成立する。
【0036】
【数13】
【0037】
【数14】
【0038】数13、数14の関係式においてΔθ、Δ
φとも微小量として一次の近似を適用すると、ΔθとΔ
φは以下の様に求められる。
【0039】
【数15】
【0040】
【数16】
【0041】θとφは数1、数2、数15、数16の関
係式から求めれば良い。なお、算出された角度θが微小
な場合は誤差が問題となるから、θの絶対値とある微小
量εを比較してθの絶対値がεより小さい場合はθ0
0とすれば良い。そうでない場合には、数2、数15の
関係式で求めたφはφ0へ、また数1、数16の関係式
で求めたθはθ0へ代入する。以上の手法により、点
A、Bの移動量が算出されれば角度θ、φが導出可能で
あることが分かる。
【0042】点A、Bの移動量(すなわちa、b)は、
加速度検出部O、A、Bで検出された加速度gO、gA
Bから算出する。まず、点Oを基準とした場合の点
A、Bの相対加速度をgA−gO、gB−gOとして算出す
る。角速度検出面が回転しない場合にはgA−gO、gB
−gOはともに0となるが、回転する場合には少なくと
も一方は0ではなくなる。点A、Bの移動量はこれらの
相対加速度の二重積分として求められる(相対加速度の
積分が相対速度、相対速度の積分が相対移動量)。以上
の手法で、ヨーレート検出部の傾斜角を算出することが
できる。
【0043】次に、ヨーレート検出部の傾斜角とヨーレ
ート出力の関係を検討する。ヨーレート検出面が傾いて
いない状態でのヨーレート検出部の出力をVYAWとし検
出面の傾斜角をθ0とすると、検出面が傾いたときの検
出部の出力はVYAW×cosθ0で表される。すなわち、傾
斜角θ0が大きくなるほど検出部の出力は低下する。図
3のヨーレート検出部32で検出できるのはVYAW×cos
θ0であるから、結局ヨーレート検出部32で検出した
ヨーレートVYAWと、加速度検出部33、34、35で
検出された加速度gO、gA、gBから求めた傾斜角θ0
り、
【0044】
【数17】
【0045】が求める真のヨーレート出力となる。以上
の検討より、車両用のヨーレートセンサにおいて検出面
の動きに無関係で車両の正確なヨーレートを算出する処
理の流れを以下に示す。図7がヨーレート算出処理のフ
ローチャートである。まずステップ71で初期値を設定
する。本実施例では初期状態では車両に搭載されたヨー
レートセンサは勾配、凹凸のない大地に水平(鉛直線に
垂直)に設置されているとする。この状態ではステップ
71でθ0に0を代入する。次のステップ72がθ00
算出処理である。この処理内容を詳細に示したのが図8
である。図8においては、まずステップ801で加速度
検出部O、A、Bで検出された加速度gO、gA、gB
ら算出する。次のステップ802では、加速度gO
A、gBから点A、Bの相対加速度をgA−gO、gB
Oとして算出し、その二重積分として点A、Bの相対
移動量Δa、Δbを算出する。次のステップ803では
ヨーレート検出面の変動があったかどうかを判断する。
Δa=Δb=0の場合には変動がないものとしてステッ
プ801に戻るが、そうでない場合にはステップ804
に移行する。ステップ804は初期状態かどうかを判断
するためのステップである。これまで説明したように、
初期状態(k=0)の場合とそれ以外の場合ではθ0
φ0の求め方が異なる。よってk=0の場合にはステッ
プ805へ、またk≠0の場合にはステップ813に移
行する。ステップ805からステップ807では、数
7、数8式で示した方位角φを算出している。φが求ま
ればステップ808へ移行し、ステップ808からステ
ップ810で傾斜角θを算出する。傾斜角θの算出は数
9、数10式に示した通りである。θとφが算出されれ
ばステップ811へ移り、θ0、φ0にθとφの値を代入
し、かつ初期状態は終了したとしてkにk+1の値を代
入する。ただし、このとき後の処理も考えて次のステッ
プ812では点A、Bの変位量a0、b0を数11、数1
2の関係式で求めておく。初期状態の場合には以上でθ
00算出処理を終了する。初期状態でない場合には、
ステップ804からステップ813に移行する。ステッ
プ813ではまずΔa、Δb、a0、b0から数15、数
16式に従ってΔφ、Δθを求める。その後ステップ8
14で数1、数2の関係式に従ってθとφを算出する。
算出された角度θが微小な場合には誤差が問題となるか
ら、次のステップ815ではθの絶対値と微小量εを比
較する。θの絶対値がεより小さい場合には初期状態と
同じとしてステップ816に移行し、kとθ 0に0を代
入してθ00算出処理を終了する。そうでなければス
テップ811に移行して同様に処理する。以上で、ヨー
レート検出部の傾斜角θ0と方位角φ0が求められること
になる。図7のフローチャートに戻り、次のステップ7
4ではステップ72で求められたヨーレート検出部の傾
斜角θ0とヨーレート検出部の出力VYAWから真のヨーレ
ート出力を数17に従い推測する。そして、最後にステ
ップ75では数17で修正されたヨーレート出力を真の
値として外部に出力し、ステップ72に戻ってステップ
72からステップ75の処理を繰り返す。
【0046】以上のように、第一の実施例ではヨーレー
ト検出面上に設置された三個の加速度検出部の出力から
ヨーレート検出面の傾斜角を算出する。そして、求めら
れた傾斜角を用いてヨーレート検出部の出力を補正して
出力する。よって、ヨーレートセンサの設置面が道路の
勾配、凹凸等様々な要因で傾斜してもその影響を受け
ず、一定の検出面(鉛直線に垂直な面)を保持した場合
と等価なヨーレート出力を求めることが可能になる。
【0047】なお、第一の実施例ではヨーレート検出部
に特に限定を加えなかったが、これは振動ジャイロ、光
ファイバジャイロ、ガスレートジャイロ等どのような角
速度検出部であっても良い。また、加速度検出部につい
ても同様に限定を加えなかったが半導体式(片持梁式、
容量式等)、圧電体式等どのような加速度検出部であっ
ても良い。さらに、半導体の微細加工技術(マイクロマ
シニング技術)を応用して角速度検出部と加速度検出部
を一枚のシリコン基板上に作成するようにしても何ら問
題はない。
【0048】(実施例2)次に、本発明の第二の実施例
について説明する。図9に本実施例のブロック図を示
す。図1と図9を比較して分かるように、図9では図1
の角速度補正手段の代わりに傾斜角補正手段をを付加し
ている。以上のように構成された本実施例の回転面保存
型角速度センサについて、以下にその動作を説明する。
なお本実施例はハードウェアでも構成できるが、ここで
はマイクロプロセッサを用いてソフトウェアで実現した
場合について述べることとする。その場合、ハードウェ
アの構成は図10に示すようになる。これも図2と比較
して分かるように図10は図2にアクチュエータMA
013、アクチュエータMB 1014とインターフェー
ス1011、インターフェース1012を付加した形と
なっている。なお、本実施例では、車両用のヨーレート
センサにおいてヨーレート検出部の基準面からの傾斜角
を加速度検出部の検出結果から算出し、傾斜角が零とな
るようヨーレート検出部を常時回転制御して車両の正確
なヨーレートを算出することを目的とする。
【0049】図11は、本実施例における各検出部の位
置関係を示した図(右上が上面図、左上が左側面図、下
が前面図)である。図11において1101は加速度検
出部設置面であり、この上に加速度検出部が設置されて
いる。1104、1105、1106は各々加速度検出
部O、A、Bであり、加速度検出面1101に垂直な方
向の加速度を検出するものとする。本図からわかるよう
に加速度検出部O、A、Bは線分OAと線分OBが直交
する関係となるよう設置されている。1102は加速度
検出面1101の内側に設置された回転面であり、軸1
109回りにアクチュエータMA 1101により回転さ
れるものとする。1103はヨーレート検出部であり、
図3の場合と同様初期状態では加速度検出面に平行な面
内での回転角速度を検出する。ヨーレート検出部110
3は回転面1102の内側に設置されており、軸110
7回りにアクチュエータMB 1108により回転される
ものとする。なお軸1109、1107は、初期状態で
は各々加速度検出部OとAを結んだ直線、OとBを結ん
だ直線に平行関係にある。左側面図と前面図は各々三つ
あるが、これらはQ1−Q1'、Q2−Q2'、Q3−Q3'
(以上左側面図)、P1−P1'、P2−P2'、P3−P3'
(以上前面図)での断面図を示している。これから分か
るように、車両に固定される加速度検出面1101に対
してヨーレート検出部1103は2軸の自由度をもって
いる。
【0050】ヨーレート算出の流れは図12のフローチ
ャートに示す通りである。まずステップ121で初期値
を設定する。この処理は基本的にステップ71と同様で
あるが、初期状態では加速度検出面と回転面、ヨーレー
ト検出部(ヨーレート検出面)は同じ平行関係もしくは
同一平面上に揃っているものとする。次のステップ12
2はステップ72と同様である。この処理により、加速
度検出面の傾斜角θ0と方位角φ0が求められる。次のス
テップ123では、θ0、φ0から点Oを基準としたとき
の点A、Bの初期状態の加速度検出面からの回転角α
(n)、β(n)を以下の式で求める。
【0051】
【数18】
【0052】
【数19】
【0053】数18、数19の関係式は数11、数12
の関係式から簡単に導出できる。この角度は絶対角度で
あるから、次のステップ124で前回の算出角度α(n-
1)、β(n-1)との差Δα、Δβを求め、その後α(n-1)、
β(n-1)に各々α(n)、β(n)を代入しておく。そして、
次のステップ125でアクチュエータMA、MBを各々−
Δα、−Δβだけ回転させる。そして、最後にステップ
126でヨーレート検出部の出力VYAWを読み取り外部
に出力し、ステップ122に戻ってステップ122から
ステップ126の処理を繰り返す。
【0054】以上のように、第二の実施例ではヨーレー
ト検出部を加速度検出面に対して二軸の自由度をもって
配置し、加速度検出面上に設置された三個の加速度検出
部の出力から加速度検出部の傾斜角を算出する。そし
て、求められた傾斜角を用いて二つのアクチュエータの
回転角度を算出し、ヨーレート検出部を二軸で回転制御
して初期状態と平行な面になるよう制御する。よって、
ヨーレートセンサの設置面か道路の勾配、凹凸等様々な
要因で傾斜してもその影響を受けず、一定の検出面(鉛
直線に垂直な面)を保持しながらヨーレート出力を求め
ることが可能になる。
【0055】なお、第二の実施例ではアクチュエータに
特に限定を加えなかったが、これはステッピングモータ
のようなものでも良いし、またそれに限定を加えるもの
ではない。また、第一の実施例と同様ヨーレート検出
部、加速度検出部にも限定を加えなかったが、どのよう
な構成のものでも良い。さらに、半導体の微細加工技術
(マイクロマシニング技術)を応用して加速度検出面と
回転面、ヨーレート検出部を一枚のシリコン基板上に作
成するようにしても何ら問題はない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、角
速度センサの検出面が傾斜によりずれた場合でも傾斜に
よる角速度センサの出力変動を推測するか、もしくは検
出面を回転制御することにより傾斜面を初期状態と同じ
状態に保持することが可能となる。よって、外界の影響
を受けず所望の検出面での角速度を正確に検出すること
が可能になるため、その実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の回転面保持型角速度セ
ンサのブロック図
【図2】本発明の第一の実施例の回転面保持型角速度セ
ンサのハードウェア構成図
【図3】本発明の第一の実施例の回転面保持型角速度セ
ンサの構成概略を示す図
【図4】本発明の第一および第二の実施例の回転面保持
型角速度センサのθ00算出処理の説明図
【図5】本発明の第一および第二の実施例の回転面保持
型角速度センサのθ00算出処理の説明図
【図6】本発明の第一および第二の実施例の回転面保持
型角速度センサのθ00算出処理の説明図
【図7】本発明の第一の実施例の回転面保持型角速度セ
ンサのヨーレート算出処理を示すフローチャート
【図8】本発明の第一および第二の実施例の回転面保持
型角速度センサのθ00算出処理を示すフローチャー
【図9】本発明の第二の実施例の回転面保持型角速度セ
ンサのブロック図
【図10】本発明の第二の実施例の回転面保持型角速度
センサのハードウェア構成図
【図11】本発明の第二の実施例の回転面保持型角速度
センサの構成概略を示す図
【図12】本発明の第二の実施例の回転面保持型角速度
センサのヨーレート算出処理を示すフローチャート
【符号の説明】
201、32、1001、1103 ヨーレート検出部 202、33、1002、1104 加速度検出部O 203、34、1003、1105 加速度検出部A 204、35、1004、1106 加速度検出部B 205、206、207、208、1005、100
6、1007、1008A/D変換器 211、1015 D/A変換器 212、1016 出力回路 209、1009 マイクロプロセッサ 210、1010 メモリ 1011、1012 インターフェース 1013、1108 アクチュエータMA 1014、1110 アクチャエータMB 31 角速度検出面 1101 加速度検出面 1102 回転面 1107、1109 軸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】角速度を検出する角速度検出手段と、前記
    角速度検出手段に加わる加速度を検出する加速度検出手
    段と、前記加速度検出手段で検出された加速度から角速
    度検出面の傾斜角変化量を算出する傾斜角算出手段と、
    前記傾斜角算出手段で算出された傾斜角変化量から前記
    角速度検出手段で検出された角速度を修正する角速度補
    正手段と、前記角速度補正手段で修正された角速度を出
    力する出力手段を備えたことを特徴とする回転面保存型
    角速度センサ。
  2. 【請求項2】加速度検出手段は、角速度検出手段により
    検出される角速度の検出面に加わる加速度を少なくとも
    異なる三点で検出することを特徴とする請求項1記載の
    回転面保存型角速度センサ。
  3. 【請求項3】角速度検出手段はヨー方向の角速度を検出
    することを特徴とする請求項1記載の回転面保存型角速
    度センサ。
  4. 【請求項4】角速度を検出する角速度検出手段と、前記
    角速度検出手段に加わる加速度を検出する加速度検出手
    段と、前記加速度検出手段で検出された加速度から角速
    度検出面の傾斜角変化量を算出する傾斜角算出手段と、
    前記傾斜角算出手段で算出された角速度検出面の傾斜角
    変化量から前記角速度検出手段の傾斜角を修正する傾斜
    角補正手段と、前記傾斜角補正手段で角速度検出面の傾
    斜角を修正された前記角速度検出手段により検出された
    角速度を出力する出力手段を備えたことを特徴とする回
    転面保存型角速度センサ。
  5. 【請求項5】傾斜角補正手段は、前記傾斜角算出手段で
    算出された前記角速度検出手段の角速度検出面の傾きを
    異なる二つの軸を中心に回転し修正することを特徴とす
    る請求項4記載の回転面保存型角速度センサ。
JP5110350A 1993-05-12 1993-05-12 回転面保存型角速度センサ Pending JPH06324066A (ja)

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