JPH06344876A - 制動力配分制御方法 - Google Patents

制動力配分制御方法

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Publication number
JPH06344876A
JPH06344876A JP13352493A JP13352493A JPH06344876A JP H06344876 A JPH06344876 A JP H06344876A JP 13352493 A JP13352493 A JP 13352493A JP 13352493 A JP13352493 A JP 13352493A JP H06344876 A JPH06344876 A JP H06344876A
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JP
Japan
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wheel
braking force
force distribution
vehicle
drive
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Withdrawn
Application number
JP13352493A
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English (en)
Inventor
Takao Morita
隆夫 森田
Tadao Tanaka
忠夫 田中
Tsutomu Matsukawa
勉 松川
Hiromichi Yasunaga
弘道 安永
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動力配分制御装置を有効に機能させること
により、特別なブレーキ系および制御系を使用すること
なしに、四輪駆動車においても前後輪間での制動力配分
を適正化する。 【構成】 電磁クラッチ114及び電磁弁ソレノイド1
21Sがオン作動して、前後輪間が直結される直結4W
Dモードで四輪駆動車が走行しているときに制動動作が
開始されると、電磁クラッチ及び電磁弁ソレノイドが非
作動化されて、走行モードは直結4WDモードから後輪
2WDモードに切り替えられ、前後輪間での駆動トルク
伝達に起因する後輪制動力低下を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マスタシリンダ圧の増
大に伴う後輪ホィールシリンダ圧の上昇率を抑制するた
めのプロポーショニングバルブとこれをバイパスする管
路に設けたバイパス弁とを用いて前輪制動力と後輪制動
力との配分を適正に行う制動力配分制御方法に関し、特
に、四輪駆動車においても制動力を適正に配分できるこ
の種の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に装備されるブレーキ系は、ブレー
キペダルの踏み込み量に応じたブレーキ液圧を発生させ
るためのマスタシリンダと、車両の各輪に装着されたホ
ィールシリンダとを備え、マスタシリンダ圧(マスタシ
リンダが発生するブレーキ液圧)を各輪ホィールシリン
ダに伝達させて各輪に制動力を加えるようになってい
る。この様なブレーキ系において、マスタシリンダ圧を
前輪ホィールシリンダと後輪ホィールシリンダとにほぼ
同じ配分で分配して伝達させた場合、各輪に大きい制動
力が加わると、車両の減速度が大きくなって後輪荷重が
減少して後輪の接地性が低下し、後輪が先にロックして
車両の制動安定性が悪くなることがある。
【0003】上述の問題を解消するため、従来は、ブレ
ーキ系にプロポーショニングバルブ(PCV)を組み込
み、このバルブによって、制動力すなわちマスタシリン
ダ圧が小さいときはマスタシリンダ圧をそのまま後輪の
ホィールシリンダに伝達する一方、マスタシリンダ圧が
設定圧力以上になると、マスタシリンダ圧の増大に伴う
後輪ホィールシリンダ圧(後輪のホィールシリンダへ伝
達されるマスタシリンダ圧)の上昇率を下げるようにし
ている。
【0004】更に、マスタシリンダ圧が上記設定圧力よ
りも高い目標圧力に達するまではプロポーショニングバ
ルブをバイパスする管路に設けたバイパス弁を開いてお
く一方、マスタシリンダ圧が設定圧力以上になるとバイ
パス弁を閉じてプロポーショニングバルブを利かせて、
制動力配分を適正化するようにした後輪制動力制御装置
が提案されている(特願平3−315660)。そし
て、制動力配分を適正にすることにより、前輪側ブレー
キの負担が軽減されて制動安定性およびブレーキの耐久
性が向上し、又、ブレーキダイブを低減でき、ブレーキ
の効き味を向上できる。
【0005】又、走行安定性および走破性の向上のた
め、エンジンの駆動トルクをトランスファ機構を介して
前後輪に配分して前後輪を同時に駆動する四輪駆動(4
WD)が知られている。パートタイム式4WDは、通常
は後輪のみに駆動力を伝達する一方、前後輪間を直結す
るためのトランスファ機構の切換え操作がドライバによ
り行われると、このトランスファ機構を介して駆動力を
前輪にも伝達する。フルタイム式4WDは、常時、四輪
駆動状態で走行するもので、前輪と後輪の駆動軸の中間
に設けられた差動装置(センタディファレンシャル(セ
ンタデフ))を備え、センタデフには、その前後輪出力
に生じる回転差に応じて前後輪へのトルク配分を変化さ
せるための差動制限機構たとえばビスカス・カップリン
グ・ユニット(VCU)が組み込まれている。又、前後
輪間でのトルク配分を連続可変とするタイプの4WDも
知られている。この種の4WDでは、例えば、後輪から
前輪へ駆動トルクを分岐するための分岐部に組み込まれ
た油圧多板クラッチの圧着力を制御して、2WDないし
直結4WDの範囲でトルク配分を可変調節する。
【0006】そこで、上述の制動力配分制御による利点
と4WDによる利点の双方を得るべく、4WD車に制動
力配分制御装置を搭載することが考えられる。本願発明
者などの知見によれば、前後輪間に駆動拘束が生じない
2WDモードまたは駆動系拘束力が弱いフルタイム4W
Dモードで走行しているときに制動力配分制御を行う場
合には、後輪側への制動力配分を企図したように高める
ことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前後輪
間がリジッドに直結された直結モードで走行していると
きに制動力配分制御を行っても、後輪制動力を高めるこ
とができず、企図した後輪側への制動力配分を達成でき
ない。この理由は、直結モードでの走行時に後輪制動力
を積極的に増大すると、後輪側で微少スリップが生じ易
くなり、この場合、前輪側から後輪側への駆動トルク
(後輪側から前輪側への制動トルク)の伝達が行われ
て、後輪制動トルクが伝達トルクで相殺されることによ
るものと解される。
【0008】上述の、直結モードでの走行時には後輪制
動力を増大できなくなると云う問題点を解消するため、
前後輪が駆動分離状態であるか駆動直結状態であるかに
応じてブレーキ液圧特性を変更する制御装置が提案され
ている(特公平3−59857号)。しかしながら、こ
の場合、ブレーキ液圧特性を変更可能とする特別仕様の
ブレーキ系及びその制御系を四輪駆動車に搭載しなけれ
ばならなくなる。
【0009】そこで、本発明は、四輪駆動車において
も、特別なブレーキ系および制御系を使用することなし
に、プロポーショニングバルブとこれをバイパスする管
路に設けたバイパス弁とを用いて前輪側と後輪側との間
での制動力配分を適正化できる制動力配分制御方法を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の制動力配分制御
方法は、プロポーショニングバルブをバイパスする管路
に設けたバイパス弁を開閉制御することにより、マスタ
シリンダ圧の上昇度合に対する後輪ホィールシリンダ圧
の上昇度合を抑制するプロポーショニングバルブの機能
を選択的に有効にして四輪駆動車の後輪制動力を調整す
るものであって、四輪駆動車のブレーキ系が制動動作を
開始したときに、前後輪間が直結される直結モードでの
四輪駆動車の走行を禁止することを特徴とする。
【0011】好ましくは、バイパス弁が閉作動してプロ
ポーショニングバルブの機能が有効になったときに、直
結モードでの四輪駆動車の走行を許容する。
【0012】
【作用】四輪駆動車のブレーキ系が制動動作を開始する
と、前後輪間が直結される直結モードでの車両の走行が
禁止される。この結果、例えばパートタイム式4WD車
は、前後輪間が駆動的に遮断されて前後輪間での駆動拘
束が解除される二輪駆動(2WD)モードで走行する。
又、例えばトルク配分連続可変式の4WD車は、2WD
モードあるいは前後輪間での駆動系拘束力の弱いフルタ
イム4WDモードで走行することになる。
【0013】ブレーキ系の制動動作の開始直後は、バイ
パス弁は開状態に保持され、従って、マスタシリンダ圧
がバイパス弁を介して後輪ホィールシリンダにそのまま
供給される。この結果、後輪制動力が増大する。しか
も、制動開始時に、直結モードでの走行を禁止して前後
輪間の駆動拘束を解除し或は前後輪間の駆動系拘束力を
低下させるので、後輪制動力の増大が、前輪側から後輪
側へのトルク伝達により相殺されることがない。
【0014】その後、企図した後輪制動力が発生した状
態でバイパス弁が閉動作すると、マスタシリンダ圧がプ
ロポーショニングバルブを介して後輪ホィールシリンダ
に供給されて、プロポーショニングバルブにより、後輪
ホィールシリンダ圧の上昇率が低減される。バイパス弁
が閉動作した以降の、前後輪間の制動力配分は、一般に
は、前後輪が同時ロックするような理想制動力配分に近
づいており、後輪スリップによる前後輪間でのトルク伝
達は少なくなる。そこで、本発明の特定の態様では、バ
イパス弁が閉作動してプロポーショニングバルブの機能
が有効になったときに、直結モードでの四輪駆動車の走
行を許容する。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の第1実施例
による制動力配分制御方法が適用される四輪駆動車につ
いて説明する。図1を参照すると、前輪駆動をベースと
したパートタイム方式の四輪駆動車101には、油圧ポ
ンプ式四輪駆動装置が搭載されている。この駆動装置
は、通常の機械式四輪駆動車に装備される後輪駆動用プ
ロペラシャフトに替わるもので、本実施例では、後部座
席の居住性向上を企図して、この油圧式駆動装置を用い
ている。エンジン102の一側に配された変速機103
の出力軸104には、等速ジョイント105、105’
を介して前輪106、106’が装着されている。リヤ
ディファレンシャル(リヤデフ)107は、例えば、湿
式多板クラッチタイプで、リヤデフ107に接続された
リヤアクスルシャフト108、108’には後輪10
9、109’が装着されている。
【0016】変速機103の駆動軸104に装着したギ
ヤ110にはギヤ111、112が噛合している。そし
て、ギヤ112の回転軸113には電磁クラッチ114
を介して油圧ポンプ115が連結されている。リヤデフ
107の近傍に配された油圧モータ116の回転軸に装
着されたギヤ117は、リヤデフ107のデフケース1
07aに装着されたギヤ118に噛合している。
【0017】そして、油圧ポンプ115の吐出ポートは
チェックバルブ120を介して電磁弁121の入力ポー
ト121aに接続され、油圧モータ116の入力ポート
はチェックバルブ122を介して電磁弁121の吐出ポ
ート121bに接続されている。また、チェックバルブ
120と電磁弁121とを連通する油路123にはアキ
ュームレータ124が接続されている。チェックバルブ
120は、油圧ポンプからアキュームレータ124方向
への油圧の流れのみを許容し、チェックバルブ122は
アキュームレータ124から油圧モータ116方向への
油圧の流れのみを許容するように接続されている。ま
た、油圧ポンプ115及び油圧モータ116の吸入ポー
トは、オイルタンク125に接続されている。
【0018】制御回路126は、電磁クラッチ114及
び電磁弁121を制御するためのもので、その出力端子
には電磁クラッチ114及び電磁弁121のソレノイド
121sが接続され、入力端子には切換器127が接続
されている。切換器127は、前輪駆動(前輪2WD)
又は四輪駆動(4WD)を選択するためのもので、2W
D位置と4WD位置との2つの切替位置が設けられてお
り、各切替位置に対応して2WD信号又は4WD信号を
出力する。そして、制御回路126は、切換器127か
らの2WD信号を入力すると電磁クラッチ114及び電
磁弁ソレノイド121sをオフとし、4WD信号が入力
されると電磁クラッチ114及びソレノイド121sを
オンにする。電磁弁121は、ソレノイド121sがオ
フのときには図示の位置121Aに切り替えられ、オン
のときには位置121Bに切り替えられる。
【0019】上述の構成の車両101において、前輪2
WDモードで走行すべく切換器127が2WD位置に切
り替えられて切換器127から2WD信号が出力される
と、制御回路122は電磁クラッチ114及びソレノイ
ド121sをオフにする。この結果、油圧ポンプ115
がエンジンの駆動軸104から切り離されて非作動化さ
れ、、電磁弁121は位置121Aに切替えられて油圧
ポンプ115及びアキュムレータ124から油圧モータ
116を遮断する。従って、油圧モータ116は後輪に
より回転されて空回りする。
【0020】又、例えば悪路を走行するために四輪駆動
とする必要が生じて運転者が切換器127を4WD位置
に切り替えると、切換器127から4WD信号が出力さ
れる。制御回路126は、4WD信号が入力されると電
磁クラッチ114をオンして駆動軸104に油圧ポンプ
115を接続すると共に、電磁弁121を位置121B
に切り替える。この結果、油圧ポンプ115は、駆動軸
104により駆動されて油圧を発生し、発生油圧はアキ
ュムレータ124に蓄圧される。そして、アキュムレー
タ124からの油圧は、電磁弁121を介して油圧モー
タ116に供給され、油圧モータ116を駆動する。油
圧モータ116は、リヤデフ107のデフケース10
7’を駆動させて後輪109、109’に駆動力を付与
する。
【0021】次に、図2を参照して、図1の四輪駆動車
に装備されるブレーキ系について説明する。図2におい
て、ブレーキ系は、ブレーキペダル11の踏み力を倍力
装置12において増幅し、増幅した踏み力をタンデムの
マスタシリンダ13に伝達するようになっている。マス
タシリンダ13は、ブレーキペダル11の踏み込み量に
応じたブレーキ液圧を発生するための2つの液圧発生部
(図示略)を備えている。一方の液圧発生部は、後述の
要素と協働してアンチスキッドブレーキシステム(以
下、ABSという)を構成するABSバルブ14を取付
けた配管15を介して左前輪のホィールシリンダ161
に接続されると共に、配管15の途中から分岐しABS
バルブ17及びプロポーショニングバルブ(以下、PC
Vという)182が取付けられた配管19を介して、右
後輪のホィールシリンダ164に接続されている。同様
に、他方の液圧発生部は、ABSバルブ20を取付けた
配管21を介して右前輪のホィールシリンダ162に接
続されると共に、配管21の途中から分岐しABSバル
ブ22およびPCV181が取付けられた配管23を介
して、左後輪のホィールシリンダ163に接続されてい
る。
【0022】PCV181及び182は、従来公知のプロ
ポーショニングバルブからなり、マスタシリンダ圧すな
わち制動力が小さいときはマスタシリンダ圧をそのまま
後輪のホィールシリンダに伝達し、マスタシリンダ圧が
設定圧力以上になると、マスタシリンダ圧の増大に伴う
後輪ホィールシリンダ圧の上昇率を下げるように機能す
る。そして、PCV181の上流側と下流側との間には
バイパス管24が設けられ、同様に、PCV182の上
流側と下流側との間にはバイパス管25が設けられてい
る。又、バイパス管24及び25には、常閉型電磁開閉
弁からなるバイパス弁26,27が夫々設けられてい
る。
【0023】ブレーキ系は、ドライバによるブレーキペ
ダル11の踏み込み操作の有無を検出するためのブレー
キスイッチ30と、左前輪,右前輪,左後輪及び右後輪
の車輪速度VFL,VFR,VRL及びVRRを夫々検出するた
めの車輪速センサ31,32,33及び34と、車速V
を検出するための車速センサ35と、マイクロコンピュ
ータ及びその周辺回路により構成されABSバルブ1
4,20,22,17を駆動制御するためのABSコン
トローラ36とを更に備えている。ABSコントローラ
36は、車輪速センサ出力VFL,VFR,VRL,VRR及び
車速センサ出力Vに基づいて各輪毎のスリップ率を算出
し、算出スリップ率に応じた信号レベルのABS信号a
1〜a4をABSバルブ14,20,22,17に出力
するようになっている。ABS信号a1〜a4は、その
信号レベルに応じて、ホィールシリンダ161〜164に
ブレーキ液を込める増圧信号、又はホィールシリンダ1
61〜164に込めたブレーキ液を保持する保持信号、又
はホィールシリンダ161〜164からブレーキ液を抜く
減圧信号として機能する。車輪のスリップ率が所定値以
上になると、先ず保持信号が送出され、次いで、減圧信
号が送出される。
【0024】又、ブレーキ系は、車速センサ35,車体
減速度GXを検出するための加速度センサとしての前後
Gセンサ38,ハンドル角Hθを検出するための舵角セ
ンサ39,PCV181,182およびバイパス弁26,
27と協働して制動力配分制御装置を構成するコントロ
ーラ37を備えている。コントローラ37は、マイクロ
コンピュータ及びその周辺回路からなり、ABSコント
ローラ36からのABS信号a1〜a4,車速センサ出
力V,前後Gセンサ出力Gx,舵角センサ出力Hθおよ
びブレーキスイッチ出力bに基づいて、バイパス弁2
6,27の開閉を別個独立に制御するようになってい
る。又、後述の駆動モード切換え処理のため、コントロ
ーラ37には、図1の制御回路126、電磁クラッチ1
14および電磁弁ソレノイド121sが接続されてい
る。
【0025】以下、図3及び図4を参照して、上記構成
のブレーキ系の制動力配分制御装置の作動を説明する。
上記ブレーキ系を装備した車両のイグニッションキーが
オン操作されると、コントローラ37は、図3及び図4
のバイパス弁開閉制御ルーチンを開始する。バイパス弁
26,27についての開閉制御は同一手順で実行され、
以下、左後輪のバイパス弁26の開閉制御手順について
主に説明する。
【0026】バイパス弁開閉制御ルーチンにおいて、コ
ントローラ37は、ブレーキスイッチ出力bに基づいて
ブレーキスイッチ30がオン作動したか否かを先ず判別
する(ステップS1)。この判別結果が否定、すなわち
図2のブレーキ系による制動動作が行われていなけれ
ば、ステップS2において、本制御ルーチンでの制御手
順を決めるフラグFを、1制動中に後輪ABSバルブ2
2が作動していないことを表す値「0」にリセットした
後に、ステップS1の判別を再度実行する。
【0027】その後、ブレーキスイッチ30がオン作動
してブレーキ系の制動動作が開始されたとステップS1
で判別すると、コントローラ37は、フラグFが、1制
動中に後輪ABSバルブ22が作動したことを表す値
「1」にセットされているか否かを更に判別し(ステッ
プS3)、その判別結果が否定であれば、バイパス弁2
6の開閉状態の切換えを行うべき目標前後加速度(目標
減速度)の初期値GLを設定する(ステップS4)。こ
のため例えば、コントローラ37は、該コントローラに
内蔵のメモリの第1の所定メモリ領域に予め格納してお
いた初期値GLを読み出して第2の所定メモリ領域に格
納する。初期値GLは、4輪同時減速を招来しない適正
値に設定されている。
【0028】次に、コントローラ37は、該コントロー
ラに内蔵のドライバ回路を介して常閉型電磁弁からなる
バイパス弁26に例えばハイレベルの制御出力を送出し
てバイパス弁26を開弁させてバイパス管24を開き
(ステップS5)、更に、前後Gセンサ出力GX,車速
センサ出力V及び舵角センサ出力Hθを順次読み込み、
センサ出力を第3〜第5の所定メモリ領域に夫々格納す
る(ステップS6,S7及びS8)。そして、コントロ
ーラ37は、メモリから読み出した車速センサ出力V及
び舵角センサ出力Hθに基づいて、車体に加わる横加速
度の推定値としての計算横加速度GYBを算出し(ステッ
プS9)、この算出値GYBに対応しかつ図示しないマッ
プから求めた補正係数KGをメモリから読み出した目標
減速度の初期値GLに乗じて、左後輪についての横G補
正済み目標減速度GLLを求める(ステップS10)。
【0029】例えば、補正係数KGは、計算横加速度GY
Bが0.2Gまでの領域では、実質的な横G補正が行わ
れないような値「1」に設定され、0.2〜0.6Gま
での領域では計算横加速度GYBの増大につれて旋回外輪
側において値「1」から値「1」よりも大きい値に増加
する一方、旋回内輪側においては値「1」から値「1」
よりも小さい値に減少するように設定され、更に、計算
横加速度GYBが0.6G以上の領域では0.6Gでの値
と等しい値をとるように設定されている。これは、旋回
の度合が急になるほど外輪側に荷重移動して外輪側の方
が内輪側よりもロック限界が高くなるからである。
【0030】次に、コントローラ37は、1制動中に後
輪ABSバルブ22が作動したか否かを判別すべく、A
BSバルブ22に保持又は減圧信号a3が送出されたか
否かを判別する(ステップS11)。この判別結果が否
定すなわちABSバルブ22が作動していないと判別す
ると、コントローラ37は、上記ステップS6において
読み込んだ前後Gセンサ出力GXが、上記ステップS1
0で求めた横G補正済み目標減速度GLL以上であるか否
かを更に判別する(ステップS12)。
【0031】制動時の車体減速度を表す前後Gセンサ出
力GXが目標減速度GLLに達していないとステップS1
2で判別すると、コントローラ37は、実質的な制御動
作を行わずに上記ステップS1以降の処理を再度実行す
る。この結果、バイパス弁26へのハイレベル制御出力
の送出が継続されて、バイパス管24が開状態に保持さ
れる。この場合、マスタシリンダ13からのブレーキ液
圧が、管路21,23,ABSバルブ22と、PCV1
81をバイパスして設けられたバイパス管24とを介し
て、左後輪のホィールシリンダ163に供給される。結
果として、PCV181を介してブレーキ液圧が供給さ
れる場合に比べて、ホィールシリンダ163は大きい制
動力を発生する。
【0032】一方、車体減速度を表す前後Gセンサ出力
GXが目標減速度GLL以上であるとステップS12で判
別すると、コントローラ37は、バイパス弁26にロー
レベルの制御出力を送出してバイパス弁26を閉状態と
してバイパス管24を閉じる(ステップS14)。この
場合、マスタシリンダ13からのブレーキ液圧が管路2
1,23,ABSバルブ22およびPCV181を介し
てホィールシリンダ163に供給されて、PCV181の
ブレーキ液圧上昇率抑制機能が奏され、この結果、バイ
パス管24を介してブレーキ液圧供給がなされる場合に
比べて後輪制動力が抑制される。そして、ステップS1
4に続いて、上記ステップS1以降の処理が実行され
る。
【0033】以上のように、後輪ABSバルブ22が作
動していないとステップS11で判別されている限り、
前後Gセンサ出力GXと目標減速度GLLとの比較結果に
応じてバイパス弁26が開閉制御される。一方、後輪A
BSバルブ22が作動したとステップS11で判別され
ると、ステップS13でフラグFが値「1」にセットさ
れた後に、バイパス弁26が閉弁され(ステップS1
4)、次いで、ステップS1以降の処理が実行される。
この場合、ブレーキ系の制動動作が継続してフラグFの
値が「1」に保持される限り、ステップS3での判別結
果が肯定になり、従って、ステップS3での判別に続い
てステップS14でのバイパス弁閉弁動作が直ちに実行
される。
【0034】その後、ドライバによるブレーキペダル1
1の踏み込み操作が解除されると、ブレーキスイッチ3
0のオフ動作がステップS1で判別され、フラグFが値
「0」にリセットされる(ステップS2)。右後輪のバ
イパス弁27の開閉制御も、バイパス弁26の場合と同
様に行われる。
【0035】本願発明者などの知見によれば、前後輪間
に駆動拘束が生じない2WDモードまたは前後輪間での
駆動系拘束力が弱いフルタイム4WDモード(VCU,
ハイドロリンクカップリング,センタデフフリーなど)
で四輪駆動車が走行している場合は、上述の制動力配分
制御により適正な制動力配分を実現可能である一方、前
後輪間での駆動拘束が大きい直結4WDモードでの走行
中に制動力を適正に配分することは困難である。図8を
参照して更に説明すると、VCU式フルタイム4WD車
で制動力配分制御を行わない場合、図8に一点鎖線で示
すように、前輪制動トルクは後輪制動トルクよりも遥か
に大きくなる。しかし、制動力配分制御を行うと、図8
に破線で示すように、前輪制動トルクの比率が小さくな
る一方で、後輪制動トルクの比率が大きくなる。換言す
れば、フルタイム4WDでは、制動力配分制御は企図し
たように行える。しかしながら、直結4WDでは、後輪
側への制動力配分を高めようとすると、図8に実線で示
すように、駆動系トルク伝達に起因して後輪制動トルク
が低下し、企図した制動力配分を達成できない。
【0036】上述のように、四輪駆動車が直結モードで
走行しているときに制動力配分制御を行っても適正な制
動力配分を実現できないことがある。そこで、本実施例
では、図3及び図4に示す制動力配分制御処理と平行し
て、図5に示す駆動モード切換え処理を実行する。即
ち、制動力配分制御処理と駆動モード切換え処理は、例
えば時分割方式で実行される。
【0037】図5の駆動モード切換え処理において、コ
ントローラ37は、制御回路126から電磁クラッチ1
14および電磁弁ソレノイド121sへの制御出力を読
み込んで、この制御出力がオンであるか否かを判別する
ことにより、車両101が直結4WDモードで駆動され
ているか否かを判別する(ステップS101)。この判
別結果が否定で、車両101が2WDモードで駆動され
ていると判別すると、コントローラ37はステップS1
01を再度実行する。2WDモードでの車両走行中は、
前後輪間での駆動拘束はなく、従って、図3及び図4の
制動力配分制御処理を実行することにより、前後輪側間
での制動力配分を適正なものにできる。
【0038】一方、車両101が直結4WDモードで走
行しているとステップS101で判別すると、コントロ
ーラ37は、ブレーキスイッチ出力bに基づいてブレー
キスイッチ30がオン作動しているか否かを判別する
(ステップS102)。この判別結果が否定で、制動動
作ひいては制動力配分制御処理が行われていないと判別
すると、コントローラ37は、制御回路126から電磁
クラッチ114及び電磁ソレノイド121sへのオン制
御出力の供給を許容する。この結果、切替器127によ
り選択された駆動モードは変更されず、直結4WDモー
ドでの車両走行が許容される(ステップS103)。
【0039】直結4WDモードでの走行中に制動動作が
行われたとステップS101及びS102で判別する
と、コントローラ37は、車速センサ出力Vに基づいて
車速Vが所定車速V0たとえば6km/h以上であるか
否かを判別し(ステップS104)、この判別結果が否
定であれば、駆動モードを変更せずに直結モード走行を
許容する(ステップS103)。
【0040】一方、直結モード走行中の制動時の車速が
6km/h以上であるとステップS104で判別する
と、コントローラ37は、図2のバイパス弁26又は2
7への制御出力がハイレベルかローレベルであるかを判
別することにより、バイパス弁26又は27が閉じてい
るか否かを更に判別する(ステップS105)。そし
て、バイパス弁26又は27が開いていれば、コントロ
ーラ37は、例えば、制御回路126と電磁クラッチ1
14間および制御回路126と電磁ソレノイド121s
間に設けたスイッチング回路(図示略)を閉状態から開
状態に切り換えることにより、制御回路126から電磁
クラッチ114及び電磁ソレノイド121sへのオン制
御出力の供給を阻止すると共に、コントローラ37自ら
がクラッチおよびソレノイドへオフ制御出力を送出し、
これにより車両駆動モードを直結4WDモードから2W
Dモードに切り換える(ステップS106)。
【0041】以上のように、制動動作開始時に直結モー
ドでの車両走行を禁止して前後輪間の駆動拘束を解除し
た状態で、コントローラ37により制動力配分制御処理
(図3及び図4)が実行される。この結果、前輪側から
後輪側への駆動トルクの伝達により後輪制動力の上昇が
阻害されることがなく、従って、後輪制動力が増大す
る。
【0042】その後、企図した後輪制動力が発生してバ
イパス弁26又は27が閉じると、ステップS105で
の判別結果が肯定になる。この場合、コントローラ37
は、スイッチング回路(図示略)を開状態から閉状態に
切り換えると共にオフ制御出力の送出を停止して、直結
4WDモードでの車両走行を許容する(ステップS10
3)。従って、このとき、制御回路126から電磁クラ
ッチ114及び電磁ソレノイド121sへオン制御出力
が送出されていれば、車両駆動モードは2WDモードか
ら直結4WDモードへ切り替わる。バイパス弁26又は
27が閉動作した以降では、前後輪間での制動力配分が
理想制動力配分状態に近づいているので、直結モードで
の車両走行を許容可能となる。
【0043】以下、本発明の第2実施例による制動力配
分制御方法を説明する。直結4WDモードまたは2WD
モードのいずれかで走行可能な四輪駆動車に適用される
上記第1実施例に比べて、本実施例は、前後輪間の駆動
力配分を車両運転状態に応じて可変調節可能な四輪駆動
車に適用される点が異なる。その他の点は、第1実施例
の場合と同様で、本実施例の方法が適用される四輪駆動
車には、図2に示すブレーキ系および制動力配分制御装
置が装備されている。
【0044】図6を参照すると、本実施例の四輪駆動車
において、エンジンEの駆動力は駆動力配分制御装置で
ある湿式多板油圧クラッチCLにより駆動力配分されて
前輪および後輪に伝達される。より具体的には、エンジ
ンEの出力軸に固設されたギア215は、駆動軸216
に固設したギア216aに噛合している。駆動軸216
はその前端が前輪側差動装置D1に、後端が後輪側差動
装置D2に接続されている。前輪側差動装置D1は、左
右のアクスルシャフト218L,218Rを介して左前
輪FLおよび右前輪FRに接続されている。後輪側差動
装置D2は、左右のアクスルシャフト219L,219
Rを介して左後輪RLおよび右後輪RRに接続されてい
る。差動装置D1,D2は左右輪の回転速度差を吸収す
るものである。
【0045】ギア216aと前輪側差動装置D1間に配
設された油圧クラッチCLは、油圧制御バルブ220に
接続されており、油圧制御バルブ220は、油圧ポンプ
222からの作動油圧を調圧或いはオンオフ制御して油
圧クラッチCLに供給する。油圧ポンプ222はエンジ
ンEにより駆動されて高圧の作動油圧を発生させるもの
である。
【0046】油圧制御バルブ220の作動は、図2に示
すコントローラ37により制御される。即ち、コントロ
ーラ37は、図3及び図4の制動力配分制御処理を実行
する機能と油圧制御バルブ制御機能を併有している。次
に、図7を参照して、コントローラ37により、制動力
配分制御処理と平行して周期的に実行される駆動力配分
・駆動モード切換え制御処理について説明する。
【0047】コントローラ37は、各種センサ出力例え
ば車速センサ出力Vを読み込み(ステップS201)、
センサ出力に基づいて前後輪間での駆動力配分比Tを設
定する(ステップS202)。駆動力配分比Tは、エン
ジンの駆動出力に対する前輪の駆動力の割合であり、本
実施例では、駆動力配分比を0〜50%の範囲内で可変
設定する。例えば、車速センサ出力Vに基づいて加速運
転状態を判別すると、コントローラ37は、エンジンE
の駆動出力を後輪のみに配分すべく駆動力配分比を0%
に設定し、定常走行状態を判別すると、エンジン駆動出
力を前輪と後輪とに等分に配分すべく駆動力配分比を5
0%に設定する。
【0048】ステップS203において、コントローラ
37は、駆動力配分比の算出値が、直結4WDモードに
対応する値50%又はこれに近い所定値よりも大きいか
否かを判別することにより、車両が直結4WDモード又
は前後輪間での駆動系拘束力が大きい走行モード(以
下、直結モードという)で駆動されているか否かを判別
する。
【0049】ステップS203での判別結果が否定で、
車両が直結4WDモードで駆動されていないと判別する
と、コントローラ37は、ステップS202で算出した
駆動力配分比Tに対応する制御出力を油圧制御バルブ2
20に送出する(ステップS204)。この結果、2W
Dモードまたは前後輪間での駆動系拘束力が弱いフルタ
イム4WDモードに対応する駆動力配分比Tに応じた油
圧が油圧クラッチCLに供給される。例えば、車両の加
速運転中は、駆動力配分比T(=0%)に応じて油圧ク
ラッチCLの入出力側が切り離され、車両は後輪2WD
モードで駆動される。2WDモードでの車両走行中は、
前後輪間での駆動拘束はなく、従って、制動時に図3及
び図4の制動力配分制御処理を実行することにより、前
後輪側間での制動力配分を適正なものにできる。
【0050】一方、直結モードで車両が駆動されている
とステップS203で判別すると、コントローラ37
は、ブレーキスイッチ30がオン作動しているか否かを
判別する(ステップS205)。制動動作が行われてい
ないとステップS205で判別すると、コントローラ3
7は、ステップS202で算出した駆動力配分比Tにな
るように、油圧制御バルブ220を介して油圧クラッチ
CLを駆動し(ステップS204)、これにより、駆動
モードの変更は行われずに直結4WDモードでの車両走
行が許容される。
【0051】直結4WDモードでの走行中に制動動作が
行われているとステップS203及びS205で判別す
ると、コントローラ37は、車速Vが所定車速V0以上
であるか否かを判別し(ステップS206)、この判別
結果が否定であれば駆動モードを変更しない(ステップ
S204)。一方、直結モード走行中の制動時の車速が
6km/h以上であるとステップS206で判別する
と、コントローラ37は、バイパス弁26又は27が閉
じているか否かを更に判別する(ステップS207)。
そして、バイパス弁26又は27が閉じていなければ、
コントローラ37は、ステップS202で算出した駆動
力配分比Tに代えて、後輪2WDモードに対応する駆動
力配分比0%(または前後輪間での駆動系拘束力が弱い
フルタイム4WDモードに対応する所定値)を駆動力配
分比T’として再設定し(ステップS208)、この駆
動力配分比T’になるように、油圧制御バルブ220を
介して油圧クラッチCLを駆動し(ステップS20
9)、これにより車両駆動モードを直結4WDモードか
ら2WDモード(又はフルタイム4WDモード)に切り
換える。
【0052】以上のように、制動動作開始時に直結モー
ドでの車両走行を禁止して前後輪間の駆動拘束を解除し
た状態で、コントローラ37により制動力配分制御処理
(図3及び図4)が実行される。この結果、前輪側から
後輪側への駆動トルクの伝達により後輪制動力の上昇が
阻害されず、従って、後輪制動力が増大する。その後、
企図した後輪制動力が発生してバイパス弁26又は27
が閉じると、ステップS207での判別結果が肯定にな
る。この場合、コントローラ37は、直結4WDモード
での車両走行を許容する(ステップS204)。従っ
て、このとき、駆動力配分比Tが50%(又はこれに近
い値)に設定されていれば、車両駆動モードは2WDモ
ードから直結4WDモード(又は前後輪間での駆動系拘
束力が大きい走行モード)へ切り替わる。バイパス弁2
6又は27が閉動作した以降では、前後輪間での制動力
配分が理想制動力配分状態に近づいているので、直結モ
ードでの車両走行を許容可能となる。
【0053】本発明の制動力配分制御方法は、上記第1
及び第2実施例に限定されず、種々の変形が可能であ
る。第1実施例では油圧ポンプ式四輪駆動装置を搭載し
たパートタイム式四輪駆動車について、又、第2実施例
では前後輪間での駆動力配分を連続して可変であって、
直結4WDモード、フルタイム4WDモード或は2WD
モードのいずれかを選択可能な四輪駆動車について説明
したが、本発明の方法は、直結4WDモードとフルタイ
ム4WDまたは2WDモードとのいずれかを選択可能な
種々の四輪駆動車に適用可能であって、たとえば純機械
式パートタイム式四輪駆動車に適用可能である。
【0054】更に、第1及び第2実施例では、前後Gセ
ンサ出力に応じてバイパス弁切換制御を行うと共にバイ
パス弁切換え動作のための目標値を横G補正する制動力
配分制御装置を用いた場合について説明したが、本発明
方法を実施するにあたっては種々の制動力配分制御装置
を使用可能である。例えば、バイパス弁切換え制御を圧
力センサ出力に応じて行うものでも良く、又、悪路補
正、天候補正などの種々の補正を目標値に施すものでも
良い。
【0055】
【発明の効果】
【0056】上述のように、本発明の制動力配分制御方
法は、プロポーショニングバルブをバイパスする管路に
設けたバイパス弁を開閉制御することにより、マスタシ
リンダ圧の上昇度合に対する後輪ホィールシリンダ圧の
上昇度合を抑制するプロポーショニングバルブの機能を
選択的に有効にして四輪駆動車の後輪制動力を調整する
と共に、四輪駆動車のブレーキ系が制動動作を開始した
ときに、前後輪間が直結される直結モードでの四輪駆動
車の走行を禁止するようにしたので、四輪駆動車を直結
モードで走行させた場合に生じる前後輪間での駆動トル
ク伝達を阻止できる。この結果、特別なブレーキ系及び
その制御系を使用することなしに、前輪側と後輪側との
間での制動力配分を適正化できる。
【0057】本発明の特定の態様によれば、バイパス弁
が閉作動してプロポーショニングバルブの機能が有効に
なったときに、直結モードでの四輪駆動車の走行を許容
するようにしたので、直結モード走行による走破性向上
などの利点を享受できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による制動力配分制御方法
が適用される四輪駆動車の油圧ポンプ式四輪駆動装置を
示す概略図である。
【図2】図1に示す四輪駆動車に搭載されるブレーキ系
および制動力制御装置を示す概略図である。
【図3】図2の制動力配分制御装置のコントローラによ
り実行されるバイパス弁開閉制御の手順の一部を示すフ
ローチャートである。
【図4】図3に一部を示すバイパス弁開閉制御の手順の
残部を示すフローチャートである。
【図5】図2のコントローラにより実行される駆動モー
ド切換え制御処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施例による制動力配分制御方法
が適用されると共に、前後輪間での駆動力配分比を連続
変化可能な四輪駆動車を示す概略図である。
【図7】図6のコントローラにより実行される駆動力配
分・駆動モード切換制御処理を示すフローチャートであ
る。
【図8】直結4WDで制動力配分制御を行った場合にお
ける前輪及び後輪制動トルクの時間変化を、フルタイム
4WDで制動力配分制御を行わない場合および同制御を
行った場合における制動トルク変化と共に示すグラフで
ある。
【符号の説明】
11 ブレーキペダル 13 マスタシリンダ 14,17,20,22 ABSバルブ 161,162,163,164 ホィールシリンダ 24,25 バイパス管 26,27 バイパス弁 30 ブレーキスイッチ 35 車速センサ 36 ABSコントローラ 37 コントローラ 38 前後加速度センサ 39 舵角センサ 114 電磁クラッチ 115 油圧ポンプ 116 油圧モータ 121 電磁弁 220 油圧制御バルブ CL 油圧クラッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安永 弘道 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロポーショニングバルブをバイパスす
    る管路に設けたバイパス弁を開閉制御することにより、
    マスタシリンダ圧の上昇度合に対する後輪ホィールシリ
    ンダ圧の上昇度合を抑制する前記プロポーショニングバ
    ルブの機能を選択的に有効にして四輪駆動車の後輪制動
    力を調整する制動力配分制御方法において、 前記四輪駆動車のブレーキ系が制動動作を開始したとき
    に、前後輪間が直結される直結モードでの前記四輪駆動
    車の走行を禁止することを特徴とする制動力配分制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記バイパス弁が閉作動して前記プロポ
    ーショニングバルブの機能が有効になったときに、前記
    直結モードでの前記四輪駆動車の走行を許容することを
    特徴とする請求項1に記載の制動力配分制御方法。
JP13352493A 1993-06-03 1993-06-03 制動力配分制御方法 Withdrawn JPH06344876A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6517171B2 (en) * 1999-11-30 2003-02-11 Nisshinbo Industries, Inc Braking force distribution control for a four wheel drive vehicle
JP2018154143A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 トヨタ自動車株式会社 四輪駆動車両の制御装置
CN108688632A (zh) * 2017-03-30 2018-10-23 丰田自动车株式会社 四轮驱动车辆的控制装置

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