JPH06342759A - 反応性気体充填方法 - Google Patents

反応性気体充填方法

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JPH06342759A
JPH06342759A JP3163869A JP16386991A JPH06342759A JP H06342759 A JPH06342759 A JP H06342759A JP 3163869 A JP3163869 A JP 3163869A JP 16386991 A JP16386991 A JP 16386991A JP H06342759 A JPH06342759 A JP H06342759A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】反応性気体中に残存する重金属、水、酸化物不
純物特に酸化珪素超微粉を除去することにより精製され
た後の反応性気体中に残存する酸素または炭素特に酸素
濃度を3×1017cm−3以下好ましくは1×10
15〜3×1016cm−3とすることを可能にさせ
る。 【構成】層の形成に使用される反応性気体を高圧容器に
充填する際、予め高圧容器内を連続排気手段を用いて真
空排気した後、前記反応性気体中に存在する酸素濃度を
3×1017cm−3以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反応性気体の充填に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体用反応性気体は鉄製のボン
ベに充填されており、これを半導体装置製造メ−カ、研
究所は単純にプラズマ気相法用装置(PCVD装置)減圧気
相法用装置(LP CVD装置)またはエピタキシャル成長装
置に用いていた。しかしかかる半導体用反応性気体代表
的にはシランは原料作製時においては化学的に作製する
も、その純度は6N〜7Nを有し、不純物も1PPM以下であ
る。それは原料シランを用いたFZ単結晶シリコン中の酸
素濃度が1〜9×1016cm-3以下であることより明らかで
ある。
【0003】しかしかかる原材料を移動用タンクに移
し、さらに3.4 リットル, 10リットルまたは47リットル
の一般的な鉄製の高圧ボンベに小分けする際、その管理
が不十分であるため、油成分の炭化水素の混入、空気の
リ−クによる酸化珪素超微粉末の生成混入により特に酸
化物を含む酸素不純物は0.1 〜0.01%も混入してしまっ
ていた。このため本発明人の出願になる特許願「セミア
モルファス半導体」(55─26388 S55.3.3 出願)または
微結晶を用いたPNまたはPIN 接合を有する「光起電力発
生用半導体装置」(49─71738 S49.6.22出願)を作製し
ようとする時、即ちPCVD法によりアモルファス半導体を
含む水素化非単結晶半導体を作製せんとする時、その酸
素または炭素は酸化珪素絶縁物または炭化珪素絶縁物と
して珪素半導体中に混入して半導体としての特性を悪化
してしまった。
【0004】特にこの混入した酸素が水素化非単結晶半
導体中に混入すると、それが5〜50ケの酸素クラスタを
構成した場合、再結合中心として作用してしまい、さら
に不対結合手を有する場合は半導体をN型化するドナ−
センタとして作用してしまい、また結合する場合は局部
的な絶縁性の電流のバリヤとして作用してしまい、あら
ゆる面において半導体としての特性を悪化させてしまっ
た。
【0005】加えて、かかる酸素は、200 〜300 ℃の低
温で13.56MHzの高周波放電を利用するグロ−放電法を用
いた非単結晶半導体の作製において、その量子論的な5
〜200 Åというショ−トレンジオ−ダでの秩序性を阻害
し、微結晶性をさまたげる材料であることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の98%以上の
純度を有する半導体用の反応性気体代表的にはシランま
たはゲルマンを液化/気化工程を少なくとも1回行なわ
しめることにより、さらに残留酸素、水、炭化水素が
0.1PPM以下に保持された内面が鏡面仕上がなされ
たステンレス製容器に充填したことにより、精製して高
純度の酸素および炭素不純物の十分除去された反応性気
体を容器に充填することを目的としている。
【0007】本発明は反応性気体中に残存する重金属、
水、酸化物不純物特に酸化珪素超微粉を除去することに
より精製された後の反応性気体中に残存する酸素または
炭素特に酸素濃度を3×1017cm-3以下好ましくは1×10
15〜3×1016cm-3とすることを可能にさせることを目的
としている。
【0008】これらを除去し、本来あるべき半導体とし
ての珪素薄膜をPCVD法により作ろうとする時、本発明の
出発特性であるシランの精製がきわめて重要であること
が判明した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる半導体
特に酸素の添加による劣化効果の著しい低温(室温〜40
0 ℃代表的には200 〜300 ℃)での半導体膜の形成用の
高純度シランを作製するための精製方法に関するもので
ある。
【0010】以下に図面に従ってその詳細を説明する。
【実施例】図1は本発明の半導体用反応性気体特にシラ
ンを用いた場合の精製方法を示すためのブロックダイヤ
グラムである。これをシランの代わりにゲルマンをまた
は水素等により希釈されたジボランまたはフォスヒンを
作る場合も後述のごとく同様に作製可能である。
【0011】図面においてシランボンベ(1)液化気化
用第1の容器(2)、第2の容器(3)、第3の最終容
器(4)、パ−ジ用水素(14)中の残留水分除去用容器
(5)液体窒素を容れるデュ−ア(6)(7)(8)容
器を加熱する脱気用ヒ−タ(9)(10)(36)これらの
温度コントロ−ラ(11)(12)(37)を有している。こ
の図1のブロックダイヤグラムは2段精製の場合であ
り、1段または多段精製であっても同様である。
【0012】図面において、第1、2、3の容器および
それらに連結する配管系の清浄化につき略記する。
【0013】以下において図1のブロックダイヤグラム
図に基づきその工程を示す。
【0014】精製装置の清浄化 1.すべてのバルブ(以下Vと略す)が閉であること。シ
ランボンベの取りつけ。 2.コントロ−ラ(11)(12)(37)にてヒ−タ(9)
(10)(36)を200 〜350℃に加熱。 3.N(13)よりV(38)を開け流量計(39)よりミキサ
(17)より排気(18)。 4.オイルフリ−の排気系(16)オン、V(28)V (4
4)V(25)V(24)V(21)V(46)開、容器(4)
(3)(2)(5)を真空引き。約1〜5時間。 5.V(29)にて水素を容器(5)(77゜K )で精製した
後、導入し容器(4)内の水等の不純物を除去。約1〜
3時間。 6.V(25)閉とし容器(2)(3)を水素で充填し1気
圧以上になった後V(22)開、容器(2)(3)の吸着
物を加熱除去。約1〜5時間。 7.V(22)閉、V(46)閉、V(25)開、容器 (2)
(3)(4)を真空引き。 8.ヒ−タ(9)(10)(36)をコントロ−ラ(11)(1
2)(37)にてオフ。
【0015】さらに、かくのごとくに精製部を構成する
装置(40)における容器(2)(3)(4)の巾の吸着
物を除去した。特にこの際ステンレス製であり、かつ内
面が十分平坦に鏡面仕上げがなされた容器は圧力150Kg
/cm2 まで耐えるようにし、残留微粉末が内壁の凹部
に固着して除去できなくすることがないようにした。
【0016】さらに容器(2)(3)(4)において吸
着酸素、水を除去するため、外部より200 〜350 ℃に加
熱した容器内を真空引きする際、真空装置(16)より炭
化水素特にオイル蒸気が逆流しないようにした。
【0017】即ち本発明においては、従来ボンベ容器内
を単にロ−タリ−ポンプで10-2〜10-3torrまで真空引き
をして行っていたことにより、炭化水素が0.1 %のオ−
ダまで混入してしまっていた事実を突き止め、かかる不
純物の混入を除去するため、連続排気方式のタ−ボポン
プによって9×10-5〜10-8torrまで真空引きをし、かつ
オイル成分のバックディフィ−ジョン(逆拡散)を9×
10-6torr以下好ましくは10-7〜10-9torrにまで除いた。
【0018】かくして容器(2)(3)(4)内には
水、炭酸ガス、炭化水素の残留分を0.1PPM好ましくは0.
1 〜10PPB になるまで十分真空引きをした。
【0019】次に容器(2)を-150℃に冷却して、シラ
ンの半導体用の反応性気体をボンベ(1)より移した。
さらにこの容器(2)より今一度液体─気化精製をし
て第2段目の容器に容器(4)より移した。 この時気
化温度は-100〜-90 ℃とし、5〜50時間という長時間を
かけて移した後、さらにかかる液化─気化精製をして精
製されたシランを容器 (4)に充填した。このシラン
の液化─気化工程を以下に示す。
【0020】シランガスの液化、気化精製 1.容器(2)(3)(4)が真空引きされていることを
連成計(30)(31)(32)にて確認。 2.排気系オン、V(28)V(44)V(25)V(24)V
(24)V(23)開、V(26)V(27)V(46)V(22)
閉の確認。 3.容器(2)のデュ−ア(6)に液体窒素充填。-150±
10℃とした。 4.シランボンベ(1)のコック開、V(21)開、流量計
(41)を見ながら液体窒素があふれないように供給しつ
つボンベ中のシランを容器(2)にて液化、液化作業中
は圧力計(30)は0.5 〜5気圧とする。 5.シランボンベ(1)よりのシランを移し終えたらV
(21)閉、ボンベ(1)のコック閉。 6.V(24)閉、デュ−ア(7)に液体窒素を充填、容器
(3)を-150±10℃とした。 7.V(24)開、容器(2)の液化シランを容器(3)に
時間をかけて移し、液化気化精製を行う。(5〜50時
間)流量計(43)は10〜500cc /分代表的には100cc /
分とする。連成計は 0.5 〜3気圧とし、容器(2)は
-90 〜-100℃にコントロ−ラにより制御する。 8.移し終えたらV(23)閉、V(27)、V(46)、V
(44)の閉を確認。 9.V(24)V(25)開、デュ−ア(7)を-50 〜-70 ℃
として液化シランを容器(4)に移送、項目7.と同様の
注意をする。 10. 容器4(エンドボンベに対応)を12〜5気圧に充填
した後V(25)閉にて精製を完了。
【0021】かかる精製工程において、ボンベ(1)中
のシランの酸化物は酸化珪素の微粉末になっているた
め、単に液化気化の精製だけでは十分でない。このため
かかる微粉末を除去するため焼結ステンレスフィルタ−
(34)(35)を各容器(2)(3)に2段設け、これを
液化シランに浸し、このフィルタ−に微粉末を吸着させ
て除去する方法をとった。かくすることにより精製後の
シランは酸素濃度をSIMSまたは放射化分析装置での検出
限界に等しい0.01PPM (1014〜1015cm-3)にまでするこ
とができ、加えて炭素成分を1PPM以下にすることができ
るようになった。
【0022】これは従来が単に出発材料としてのシラン
は1016〜1017cm-3の濃度の酸素成分が混入しているにす
ぎないが、このシランの詰め替えに際し、その容器が内
壁の凹凸の多いいわゆる『人間の腸の内壁』のようにな
ってしまうため、その不純物の除去が十分でない。さら
に、充填に先立つ真空引きを単にロ−タリ−ポンプで行
ったのみであったため、本発明のごとき容器を加熱しか
つ10-5torr以下とすることにより容器内の残留酸素、炭
素成分を0.1PPM以下にしたことはきわめて大きな進歩で
ある。
【0023】加えてその後のシランをこれまで化学精製
のみであったものをそれに加えて物理精製をしたことに
より酸素濃度をさらにその1 /100 の0.01PPM 以下にす
ることができたものである。
【0024】最後に図1に示した本発明の精製方法によ
り精製された後の不純物を含む容器(2)(3)に残留
するシランの排気につき以下に略記する。
【0025】残留シランガス不純物の排気 1.すべてのバルブが閉であることの確認。 2.N2 13)をV(38)を開け流量計(39)よりミキサ
(17)を経由して排気(18)。 3.H2(14)をV(29)、V(46)、V(24)、V(23)
開にて容器(2)(3)に充填。 4.V(22)開、流量計(49)にて5cc /分程度より徐々
にミキサ(17)に流し(H2+SiH4 )/N2>100 とする。
1〜3時間。 5.流量計(49)(45)の流量差がなくなるまで十分待
つ。 6.ヒ−タ(9)(10)を100 〜150 ℃に加熱、水素を0.
5 〜2リットル/分流し容器(2)(3)内の不純物の
排気1〜5時間。 7.V(22)V(23)V(24)V(46)V(29)閉、連成
計(30)(31)を0.5 〜3.0 気圧に水素中保持。
【0026】以上のごとき反応性気体の精製方法および
それにより超高純度の半導体用の反応性気体を高圧容器
内に充填することができた。
【0027】かかる高純度のシランガスを用いてグロ−
放電法を用いたプラズマCVD 法により0.1torr,250 ℃,
RF出力(13.56MHz)、10W,100 %シランを用いる条件下
にて非単結晶珪素半導体を形成させた。
【0028】図面において、曲線(53)は従来より知ら
れたシランボンベを用いて作製したものであり、曲線
(54)は本発明の液─気精製を行うことなく本発明のス
テンレス製内面仕上げをした容器内部の残留分を9×10
-5torr好ましくは10-5torr以下に十分排除して作った場
合である。即ち容器の内壁は鏡仕上げをしてステンレス
製の高耐圧、耐熱性の容器を用いた。加えてシランを充
填する場合はかかる容器を100 ℃以上好ましくは250 〜
300 ℃に加熱をして吸着物を十分排気したものである。
かくのごとくに容器それ自体を本発明の如く工夫しさら
にその充填方法を十分注意するのみで混入させた酸素等
を1 /100 〜1 /1000にまで下げることができた。
【0029】図面において、(55)は残留シランが殆ど
なくなってしまったため容器内に残っている酸化珪素が
外部に出てしまったと推定される。
【0030】また本発明の液化─気化精製を2段行う
と、さらにそれらを1/10〜1 /1000にまで下げること
ができた。特に容器内に残留するガスを全部用いてもそ
の中には酸化珪素成分が増加しないことが(57)の測定
点が(55)の測定点のごとく増加しないことにより判明
した。
【0031】また本発明方法における半導体用の反応性
気体としてシランを用いる時、図1に示された容器はボ
ンベ(1)を10リットルボンベとすると、充填シラン等
483gr,残留量10g,残圧0.5Kg /cm2 とし、さらにこの
シランを容器にては内容積1.5 リットルとし、容器
(2)では10g,容器(3)では10gの残留ガスおよび不
純物となるように設計し、容器(4)は10リットルボン
ベとしてこの容器(4)へのシランの充填も容器(2)
(3)と同様に-150±10℃に冷却して、その後図示する
ごとく大気濃度として使用系(15)へとバルブ(27)を
開けて使用した。このため容器(4)の使用圧力を15〜
17Kg/cm2 とすることができ、従来用いられているシ
ランボンベとまったく同様にして用いることができると
いう特徴を有する。
【0032】この半導体用の反応性気体をシランではな
くゲルマンまたはヘリュ−ム、水素にて希釈されたジボ
ラン、フォスヒンまたはアルシンとしてもよい。これら
の化学的特性を以下の表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】即ち、これらの反応性気体を用いる場合、
それらを100 %の濃度にするにはシランと同様にこれま
で記したごとくに行えばよい。また水素で希釈しようと
するならば、必要系の半導体用の反応性気体を充填した
後図1において水素を(14)よりコ−ルドトラップ
(5)を経てバルブ(46)を経て加圧充填して50〜5000
PPM の所定の濃度例えば500 〜1000PPM に希釈すればよ
い。
【0035】また希釈用の気体が水素またはヘリュ−ム
等においては同様に(14)より導入すればよい。
【0036】
【発明の効果】以上の説明より明らかなごとく、本発明
は半導体用反応性気体を酸素、炭素の混入量を1PPM以下
好ましくは1 〜100ppbにすべくその反応性気体をボンベ
に小分けの際に混入する不純物を排除し、加えてこの小
分けの際反応性気体の液化─気化精製および吸着方式を
併用することにより、従来の1 /10000 以下の酸化物気
体の混入量としたことを特徴としており、その精製され
た反応性気体によりプラズマCVD 法、LP CVD法への精製
による制御が初めて可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反応性気体精製方法を示すブロックダ
イヤグラムである。
【図2】本発明方法により得られたシランを用いて調べ
た珪素中の残留酸素濃度を従来方法と比較したものであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】層の形成に使用される反応性気体を高圧容
    器に充填する際、予め高圧容器内をターボポンプを用い
    て真空排気した後、前記反応性気体を高圧容器に充填す
    ることにより、前記反応性気体中に存在する酸素濃度が
    3×1017cm-3以下とすることを特徴とする反応性気
    体充填方法
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