JPH0634210U - ソレノイドの固定鉄心吸引磁極の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定鉄心吸引磁極を、ソレノイドコイルフ
ランジ部にハメ込んで固定することにより、薄型ソレ
ノイドの製作が可能になったり、リベット止めやカシメ
などの工数を削減し、省部品化等廉価なソレノイドを作
ること。 【構成】 ソレノイド内に介在する固定鉄心吸引磁極
を他の外周にある固定鉄心と一体化せず前記固定鉄心
吸引磁極と、ソレノイドコイルフランジ部の嵌合部
に切カキ、テーパーなどを設けて、ハメ込んで固定する
構造。 【効果】 環状固定鉄心磁気回路の側面より、コイルボ
ビンが挿入できるため現状固定鉄心が一つの材料で成
形曲げ加工が出来ることにより、前記継鉄部分の省
略、リベット、ネジの加工工数の省略等出来、効果的に
生産が出来る。又、固定鉄心吸引磁極の形状や材質を
変えることにより、様々な性能や用途のソレノイドを容
易に製作することが可能になる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ＡＣソレノイド及びＤＣソレノイドに係るものであり、詳しくは固 定鉄心の一部の取付方法及び形状に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のＡＣ、ＤＣソレノイドの吸引力を最大限に発揮させる為に、コイル内に 固定鉄心の一部を挿入した形状で、吸引磁極を設けて外周の固定鉄心とカシメ、 ネジ止め等で固定されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

固定鉄心の一部を固定する為に、リベットやネジ等も必要となり、またその為 の取付工数もかかっていた。

【０００４】 加えて上記の様な構造である為に、Ｃ型固定鉄心の側面より、コイルブロッ クが、挿入固定することが出来ず、第１図及び第２図に示す様に環状固定鉄心 の一部を別部品の継鉄を設け、コイルブロックを挿入後に継鉄をかぶせて カシメ、固定する様になされていた。

【０００５】 従ってここでも余分な継鉄の部材を必要とし、又、カシメ組立工数も不必要 にかかっていた。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の様な不具合点を改善するため本考案は、第３図に示す様にソレノイド内 に介在する固定鉄心吸引磁極を他の外周にある固定鉄心と一体化せず前記固 定鉄心吸引磁極と、ソレノイドコイルのフランジ部の嵌合部に切カキ、テー パーなどを設けて、ハメ込み固定する様にした固定鉄心吸引磁極の固定方法で ある。

【０００７】

【作用】

固定鉄心吸引磁極をソレノイドコイルのフランジ部に組み込み固定鉄心 と挟み込んで固定するため、第３図に示すように環状の一端が開いたＣ型形状の 固定鉄心の側面より、コイルブロックを挿入することが可能である。

【０００８】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 第４図おいて、固定鉄心と可動鉄心は磁性材料をプレス等の抜き加工と曲 げ加工で作り、固定鉄心磁極は磁性材料をプレス抜き加工のみで作ることがで きる。

【０００９】 そして、第５図、第６図に示す様に固定鉄心吸引磁極を、コイルボビンのフ ランジ部に開けられた切カキもしくは第６図の様なテーパー形状に合わせた 形状の凹穴をもつコイルブロックと組み合わせる。

【００１０】 これを環状の一端が開いたＣ型形状の固定鉄心の側面より挿入し、可動鉄心 を組み合わせることによって構成する。

【００１１】

【考案の効果】

本考案の様にハメ込み式固定鉄心吸引磁極の固定方法を採用すると、環状固定 鉄心磁気回路の側面より、コイルブロックが挿入出来るため現状固定鉄心が一 つの材料で成形曲げ加工が出来ることにより、前記継鉄部分の省略、リベット 、ネジの加工工数の省略等が出来、効果的に生産が出来ると同時に継鉄等の部 材が不要であり、磁気回路が省部品化で構成出来るため、部材間の接続磁気抵抗 ロスも無くなり、吸引力、吸着力の大きなソレノイドを得ることが出来る。

【００１２】 又、本案の固定鉄心吸引磁極又は、可動鉄心の一部に永久磁石を挿入する ことにより、ラッチ型ソレノイドとして活用することが出来る。

【００１３】 又、固定鉄心吸引磁極の構造も第６図に示す様に種々の形状で、吸引特性の 異なった交流ソレノイド・直流ソレノイド・ラッチソレノイド等に商品展開が出 来る。

【００１４】 尚、動作時の可動鉄心が、吸引時・吸着時の固定鉄心に与える相互吸着シ ョックは、中間に固定されずに介在している固定鉄心吸引磁極の無振動吸収作 用で相互吸着時のショックバウンディングは約１／２に減らされる。 以上の様な種々の特徴を有するソレノイドが製作出来、産業上有用な考案である 。

【図面の簡単な説明】

【第１図】従来型ＤＣソレノイドの断面図である。

【第２図】従来型ＤＣソレノイドの組立斜視図である。

【第３図】本考案ハメ込み式固定鉄心吸引磁極の固定方
法採用薄型ソレノイドの斜視図及びその組立図である。

【第４図】本考案ハメ込み式固定鉄心吸引磁極の固定方
法採用薄型ソレノイドを後ろ側から見た斜視図及びその
組立図である。

【第５図】本考案ハメ込み式固定鉄心吸引磁極の固定方
法採用薄型ソレノイドのコイルボビンと固定鉄心吸引磁
極と可動鉄心の断面図である。

【第６図】固定鉄心吸引磁極のバリエーションの斜視図
及び正面図・側面断面図・後面図である。

【符号の説明】 コイルブロック 固定鉄心吸引磁極 Ｃ型形状固定鉄心 コイルボビンフランジ部 コイルボビンの固定鉄心吸引磁極組込用切カキ 可動鉄心 継鉄固定鉄心

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ソレノイドのコイルブロック内に介在
   する固定鉄心吸引磁極を他の外周にある固定鉄心と
   一体化せず、前記固定鉄心吸引磁極と、ソレノイドの
   コイルブロックのフランジ部の嵌合部に切カキ、テ
   ーパー等を設けて、ハメ込み固定する様にした固定鉄心
   吸引磁極の固定方法。