JPH06341627A - 流動床焼却炉における燃焼制御方法 - Google Patents

流動床焼却炉における燃焼制御方法

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JPH06341627A
JPH06341627A JP6039089A JP3908994A JPH06341627A JP H06341627 A JPH06341627 A JP H06341627A JP 6039089 A JP6039089 A JP 6039089A JP 3908994 A JP3908994 A JP 3908994A JP H06341627 A JPH06341627 A JP H06341627A
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剛行 内藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 投入される燃焼対象物の量が変動しても燃焼
用空気量及び排ガス量を増大させることなく、且つ未燃
ガスの排出を防止できる流動床焼却炉における燃焼制御
方法を提供すること。 【構成】 流動床焼却炉1内全体での燃焼量を検出する
明るさ検出センサ等の燃焼量検出手段、該燃焼量検出手
段で検出した燃焼量により燃焼量を制御する調節器13
等の制御手段を具備し、該制御手段は検出した燃焼量が
所定量以上の場合、流動床下部から送り込む空気量を減
少させ、該燃焼量が所定量以下となった場合元に戻し、
燃焼量を所定量に維持制御する。但し、ここで燃焼量と
は焼却物の重量当たりの発熱量〔kcal/kg〕×焼
却物の量〔kg/時間〕のことである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、砂等の流動媒体を炉床
下部から送り込む空気により流動させながら焼却物を焼
却する流動床焼却炉において、炉内に投入される焼却物
の燃焼量、即ち単位時間当たりの燃焼量を制御すること
により、燃焼用空気量及び排ガス量を変動させることな
く、未燃ガスの排出を防止するのに好適な流動床焼却炉
における燃焼制御方法に関するものである。なお、ここ
で流動床焼却炉とは熱回収を目的とする流動床ボイラー
を含むものとする。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】従来、流
動床焼却炉は都市ゴミの焼却等に使用されており、都市
ゴミをこの流動床焼却炉で燃焼する場合はゴミを連続的
に流動床焼却炉に投入するが、都市ゴミはその性質上互
いに絡まり、大きな塊となった状態で瞬間的に大量に投
入される場合が度々ある。流動床焼却炉は焼却炉として
燃焼速度の極めて速い炉であり、非常に良く燃えるとい
う利点があるが、これが逆に欠点となる場合がある。即
ち、燃焼性能が良いため流動床に燃焼物を投入すると早
いものは僅か数秒で燃えてしまう。そのため、焼却物を
炉内に供給するフィーダの定量性が悪いと、焼却物の投
入量のバラツキはそのまま燃焼ガス中の酸素濃度のバラ
ツキにつながるという問題がある。
【0003】流動床焼却炉の形式にもよるが、燃焼排ガ
ス中の酸素濃度が約5%近辺以下となると一酸化炭素と
か、メタン、エチレン、プロピレン、アセチレン、ベン
ゼンといった炭化水素等が燃焼しきれずに排出されるこ
とになる。また、塩化アンモンとか、水酸化アンモンと
いった物質も生成されるので煙突より白煙が出ることに
なる。
【0004】また、流動床炉は燃焼性能がよいため流動
媒体への流動空気が理論空気比=1以下でも、流動媒体
が流動化する空塔速度さえあれば燃やすことができる
が、上記のように一酸化炭素等の未燃ガスの生成を防ぐ
ために空気比を増している。また、供給フィーダの定量
性がそこなわれる場合を想定して、焼却物の供給量が多
くなっても酸素濃度が低くならないように余剰空気を予
め吹き込んでいる場合もある。
【0005】供給フィーダの定量性能にもよるが、炉へ
吹き込む空気量は多いもので理論空気の2倍を使用して
いる。しかしこの場合でも、特に都市ゴミを扱うとき
は、ゴミどうしがからみつき大きな塊となって、ゴミの
所謂ドカ落ちの状態となるため瞬間的に酸素不足とな
り、一酸化炭素等の未燃ガスが煙突より排出されること
もある。
【0006】従来、これらの未燃ガスの排出を防止する
方法として、焼却物を炉に供給する供給フィーダの定量
性を向上させるように供給フィーダを改良したり、例え
ば、特願昭59−223198号(特開昭61−100
612号公報)に開示するように、焼却物の投入量を計
測する計量手段を設け、焼却物が多く入ったら供給フィ
ーダの回転数を減らして投入量を少なくしたりしてい
る。
【0007】また、投入される焼却物の増大或いは酸素
不足を検出して、新たに二次空気を吹き込む方法等が採
用されている。
【0008】しかしながら、上記従来の未燃ガスの排出
を防止する方法の一つである供給フィーダの利用におい
て、その定量性を向上させる改良には限界があり、結果
としてやたらにコストの高いフィーダを使用する傾向と
なっている。
【0009】また、前記特願昭59−223198号に
開示するものも投入量計測装置を用いるが結果として、
炉内に落下した焼却物は即座に燃焼してしまい酸素不足
となる。これを補うために、新たに二次空気を吹き込む
と、急激な燃焼による排ガス量の増加に加え、二次空気
が入るので排ガス量が更に増加し、炉内圧力は正圧とな
る。この圧力をとらえて誘引ファン入口ダンパが開き炉
内圧力を正常値にしようとするから、焼却物が多く投入
されるときは炉内圧力が変動し、正圧のために排ガスダ
クトフランジや灰排出用ロータリーバルブ等から排ガス
が吹き出し、排出ガス中の粉塵も飛散し、工場内を埃ぽ
くする等の問題がある。
【0010】また、排ガス中の酸素濃度をある値に保つ
ため二次空気をコントロールする方法は、流動床炉がそ
の燃焼速度が極めて速いことから、焼却物の供給量のバ
ラツキがそのまま排ガスのバラツキとなってあらわれ、
上記と同じ問題が発生する他、燃焼用空気量が多いこと
は、燃焼ファン、排ガス誘引ファン等を容量の大きいも
のにしなければならず、その駆動動力を大きくする等の
問題もある。更には排ガス量が変動するため、排ガス量
の多い場合に合わせて排ガスダクト、ガス冷却器、電気
集塵器といった排ガス処理設備に大容量のものを必要と
する等焼却設備の大型化と全体の建設コストが高くなる
という問題もあった。
【0011】また、従来流動床ボイラー、特に発電用流
動床ボイラーにおいては、特開昭59−1912号公報
に開示されているように、負荷の変動に応じて石炭等の
燃料の供給量を変えているが、燃料の供給量が増えた場
合、流動床下部から送り込む流動空気量を制御し、流動
床の流動媒体の温度が所定以上にならないようにしなが
ら、燃焼を制御する燃焼制御方法があるが、この燃焼制
御方法を用いても都市ゴミ等のように嵩、形状、燃え易
さ及び発熱量の不均一なものが混在したものを燃焼対象
物とする流動床焼却炉において、特に炉内に投入される
焼却物量が変動した場合、燃焼量の急激な変動を抑え燃
焼用空気量及び排ガス量を変動させることなく、未燃ガ
スの排出を防止することは不可能であった。
【0012】ここで、燃焼量とは、発熱量〔kcal/
kg〕×燃焼対象物の量〔kg/時間〕を言う。
【0013】本発明は上記従来の問題点を解決するため
になされたもので、定量性の良い高価な供給フィーダを
用いることなく、発熱量が異なったり、燃え易さ等の性
状や形状及び嵩が異なる燃焼物、すなわち石炭や都市ゴ
ミ、産業廃棄物或いはこれらの混合燃焼物を燃焼対象物
として流動床焼却炉に投入しても、この投入される燃焼
対象物の量が変動しても燃焼用空気量及び排ガス量を増
大させることなく、且つ未燃ガスの排出を防止できる流
動床焼却炉における燃焼制御方法を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、流動床下部から送り込む空気により流動媒体
を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼させる流動
床焼却炉における燃焼制御方法において、流動床と該流
動床上部との炉内全体の燃焼量を検出する燃焼量検出手
段と、該燃焼量検出手段で検出した燃焼量により燃焼量
を制御する制御手段を具備し、該制御手段は検出した燃
焼量が所定量以上の場合、流動床下部から送り込む空気
量を減少させ、該燃焼量が前記所定量以下となった場合
元に戻し、燃焼量を所定量に維持制御することを特徴と
する。但し、ここで燃焼量とは焼却物の重量当たりの発
熱量〔kcal/kg〕×焼却物の量〔kg/時間〕の
ことである。
【0015】また、燃焼量検出手段は流動床上部のフリ
ーボード部内の明るさを検出する明るさ検出手段であ
り、制御手段は明るさ検出手段の出力により燃焼量を制
御することを特徴とする。
【0016】また、流動床下部から送り込む空気により
流動媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼さ
せる流動床焼却炉における燃焼制御方法において、流動
床と該流動床上部との炉内全体に投入される焼却物の量
又は嵩を検出する検出手段と、該検出手段で検出した焼
却物の量又は嵩から燃焼量を制御する制御手段を具備
し、制御手段は該炉内に炉内全体に投入される焼却物の
量又は嵩が所定量以上の場合、流動床下部から送り込む
空気量を減少させ、焼却物の量又は嵩が所定量以下とな
った場合は元に戻し、燃焼量を所定量に維持制御するこ
とを特徴とする。
【0017】また、流動床下部から送り込む空気により
流動媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼さ
せる流動床焼却炉における燃焼制御方法おいて、流動床
上部のフリーボード部内の温度を検出する温度検出手段
と、該温度検出手段で検出した温度から燃焼量を制御す
る制御手段を具備し、該制御手段は流動床上部のフリー
ボード部内の温度が所定値以上の場合、流動床下部から
送り込む空気量を減少させ、該温度が所定値以下となっ
た場合は元に戻し、燃焼量を所定量に維持制御すること
を特徴とする。
【0018】また、流動床下部から送り込む空気により
流動媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼さ
せる流動床焼却炉における燃焼制御方法において、排ガ
ス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、該酸素
濃度検出手段で検出した酸素濃度から燃焼量を制御する
制御手段を具備し、該制御手段は排ガス中の酸素濃度が
所定値以上の場合、流動床下部から送り込む空気量を減
少させ、該酸素濃度が前記所定値以下となった場合は元
に戻し、燃焼量を所定量に維持制御することを特徴とす
る。
【0019】また、流動床下部から送り込む空気により
流動媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼さ
せる流動床焼却炉における燃焼制御方法において、炉内
圧力を検出する圧力検出手段、該圧力検出手段で検出し
た炉内圧力から燃焼量を制御する制御手段を具備し、該
制御手段は炉内の圧力が所定値以上の場合流動床下部か
ら送り込む空気量を減少させ、該炉内圧力が所定値以下
となった場合は元に戻し、燃焼量を所定量に維持制御す
ることを特徴とする。
【0020】また、流動床下部から送り込む空気により
流動媒体を流動させ、流動床と該流動床との炉内全体に
投入される焼却物を燃焼させる流動床焼却炉における燃
焼制御方法において、炉内に投入される焼却物の性質か
ら燃焼量を制御する制御手段を具備し、該制御手段は前
記炉内全体に投入される焼却物の性質から燃焼量が所定
量以上となる場合、流動床下部から送り込む空気量を減
少させ、該燃焼量が前記所定量以下となる場合は元に戻
し、燃焼量を所定量に維持制御することを特徴とする。
【0021】また、流動床下部から送り込む空気により
流動媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼さ
せる流動床焼却炉における燃焼制御方法において、流動
床と該流動床上部のフリーボード部内の明るさを検出す
る明るさ検出手段の出力から燃焼量を反映する信号を出
力する第1の手段と、炉内の圧力を検出する炉内圧力検
出手段の出力から燃焼量を反映する信号を出力する第2
の手段を設け、該第1の手段及び第2の手段の出力信号
のうちいずれか大きい方を優先させて燃焼量を制御する
制御手段を設け、該制御手段は優先させた出力信号が所
定値以上の場合、流動床下部からの送り込む空気量を減
少させ、該出力信号が前記所定値以下となった場合元に
戻し、燃焼量を前記所定量に維持制御することを特徴と
する。
【0022】また、流動床下部から送り込む空気により
流動媒体を流動させ、前記流動床と該流動床上部との炉
内全体に投入される焼却物を燃焼させる流動床焼却炉に
おける燃焼制御方法において、炉内の燃焼量を炉内に投
入される焼却物の量又は嵩又を検出する手段、又は該焼
却物の性質を検出する手段、又は該焼却物の燃焼量を検
出する手段と、動床下部に複数のエアチャンバーを具備
し、該エアチャンバーを通して空気を送り込むように構
成し、炉内の燃焼量を炉内に投入される焼却物の量又は
嵩又は性質又は検出した燃焼量検から、焼却物の燃焼量
が所定量以上の場合は投入された焼却物の落下点部分の
エアチャンバーから送り込まれる空気量を減少させ、燃
焼量が該所定量に維持制御することを特徴とする。
【0023】
【作用】本発明は流動床焼却炉における燃焼制御方法に
上記構成を採用することにより、燃焼量、即ち焼却物の
重量当たりの発熱量〔kcal/kg〕×焼却物の量
〔kg/時間〕が所定量以上の場合、流動床下部から送
り込む空気量を減少させるから、流動床における流動媒
体の流動は緩慢となり、流動媒体から焼却物への伝熱量
が減り、燃焼物のガス化速度が遅くなる。即ち、焼却物
の燃焼速度は遅くなる。また該燃焼量が所定量以下とな
った場合、流動床下部から送り込む空気量を元に戻すか
ら、流動媒体の流動は活発となり、焼却物の燃焼速度は
元に戻る。従って、発熱量が異なったり、燃え易さ等の
性状や形状及び嵩が異なる燃焼物を流動床炉内に投入し
ても、この燃焼対象物の量が変動しても燃焼量が所定量
に維持されるから、燃焼用空気量及び排ガス量を増大さ
せることなく、未燃ガスの排出を防止できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。流動床焼却炉においては、燃焼対象物(焼却物)
の燃焼量を直接測定することは極めて困難である。この
燃焼量は炉内の明るさ、排ガス中の酸素濃度、炉内圧
力、流動床上部の炉内温度、炉内に投入される焼却物の
量又は嵩や性質等から間接的に検出される。
【0025】図1(A),(B),(C)は流動床焼却
炉における燃焼量を代表する炉内の明るさL、排ガス中
の酸素濃度E及び炉内圧力Pの実測結果を示す図であ
る。図中横軸は時間t(1目盛は5秒)を示す。図示す
るように流動床焼却炉においては、燃焼量の変動に応じ
て炉内の明るさL、排ガス中の酸素濃度E及び炉内圧力
Pが変化する。特に炉内の明るさLは忠実に瞬時に燃焼
量に反映する。そこで本願発明は、明るさ検出センサを
設けこの炉内の明るさLを検出して、その出力より流動
床焼却炉内の燃焼量を推測し、流動床下部から送り込む
流動空気量を制御し、炉内に投入される焼却物の量が変
動しても燃焼量の急激な変動を抑え、燃焼量が一定にな
るように制御するものである。
【0026】図2は本発明に係る流動床焼却炉における
燃焼制御方法を実施する流動床焼却炉の概略構成を示す
図である。同図において、1は炉であり、該炉1の内部
には砂等の流動媒体が流動する流動床2が形成されてい
る。流動床2の下部にはエアチャンバー6が設けられて
おり、配管5を通して流動用ブロワ(図示せず)より流
動空気を該エアチャンバー6を介して炉1内に送り込む
ことにより、流動媒体を流動させている。このブロワは
例えば遠心ブロワであり、運転中は望ましくは風量が一
定になるように制御されている。
【0027】11は都市ゴミ等の焼却物を投入する焼却
物投入ホッパーであり、該焼却物投入ホッパー11の下
部には焼却物を炉1内に供給するための供給フィーダ1
2が設けられている。14−1は炉1内の炉頂又は炉頂
近傍に取り付けられた明るさを検出する明るさ検出セン
サであり、13は炉1内の明るさの測定値をもとにバル
ブ開度を調節する調節器である。炉1の壁には流動床2
の上部空間に空気を吹き込むための空気ノズル8が設け
られており、該空気ノズル8には配管16を介して制御
弁7が接続されている。
【0028】この制御弁7は配管5,16のいずれに取
り付けてもかまわないし、更に配管16を配管5のバイ
パス配管とせず配管16と配管5をそれぞれ別のブロワ
に接続してもよい。なお、図中、9はフリーボード部、
18は二次空気送入配管である。明るさ検出センサ14
−1は、流動媒体や炉壁等による明るさに影響されない
で、焼却物Aの燃焼による炉1内の明るさを検出できる
ように、二次空気送入口より充分上方でかつ炉の横断面
全面が見渡せる位置に取り付ける。また、図中EGは排
ガス出口部から排出される排ガスを示し、ASは灰出口
部から排出される灰を示す。
【0029】上記構成の流動床焼却炉において、供給フ
ィーダ12から炉1内に投入される焼却物Aは流動床2
の一定の部分、即ち中央部分に落下するようになってい
る。この場合、図示されていないが、スプレッダを用い
て焼却物Aを分散させてもよい。炉1内に投入される焼
却物Aの量が通常より多い場合、燃焼量(単位時間当
り)が大きくなるから、炉1内が明るくなり、明るさ検
出センサ14−1の出力が大きくなる。
【0030】炉1の明るさが大きくなると調節器13は
制御弁7を開放し、エアチャンバー6から吹き込む空気
量の減少分を配管16を通して、空気ノズル8から流動
床2の上部空間に吹き込む。これにより、エアチャンバ
ー6から送り込まれる空気量が減少するから、流動床2
の流動媒体の流動が緩慢となり、流動媒体から焼却物A
への伝熱量が減り焼却物Aのガス化速度が遅くなる。即
ち、燃焼速度が遅くなる。この時、エアチャンバー6か
らの空気量を減らすことで、流動床2の酸素量は減少
し、その分未燃ガスが増えるが、空気ノズル8から吹き
込む空気量を増大させるので、フリーボード部9等の流
動床2の上部空間でこの未燃ガスは燃焼することにな
る。
【0031】なお、このエアチャンバー6からの空気量
の減少分は空気ノズル8や二次空気送入口のいずれか、
或いはそれぞれに分配させて吹き込んでもよく、要は空
筒部内に未燃ガスを燃焼しきるだけの空気を吹き込みさ
えすればよい。
【0032】図3は従来の燃焼制御方法による流動床焼
却炉内の燃焼物投入量の時間変動に対する燃焼量、排ガ
ス中の酸素濃度、排ガス量、流動用空気量(一次空
気)、二次空気量及び炉内温度(流動床2の上部の炉内
空間温度)の変動状態を示す図であり、図4は本発明に
係る燃焼制御方法による流動床焼却炉内の焼却物の投入
量の時間的変動に対する燃焼量、排ガス中の酸素濃度、
排ガス量、流動用空気(一次空気量)、二次空気量及び
炉内温度の変化状態を示す図である。なお、図において
横軸は時間tを示す。
【0033】従来は図3に示すように、エアチャンバー
6を通して流動床2の下部から供給される一次空気量C
は一定であり、時刻t1から焼却物Aが投入されると、
該焼却物Aは即座にガス化され、数秒後に燃焼が開始
し、燃焼量Qが大きくなり、排ガス中の酸素濃度Eが急
激に減少する。この酸素濃度が低いときは未燃ガスの排
出となるから、この排ガス中の酸素濃度Eの低下を受け
て二次空気量Dが増え、排ガス量Bも増大する。また、
炉内温度Tも燃焼量Qが大きくなるので上昇する。燃焼
が進行すると炉1中の未燃物が少なくなり、排ガス中の
酸素濃度Eが上昇するので、二次空気量Dが絞られ排ガ
ス量Bも減少し、炉内温度も降下する。
【0034】これに対して本発明の燃焼制御方法を用い
る場合は、図4に示すように、時刻t1から焼却物Aが
投入され、燃焼量Qが増加すると、炉1内の明るさが増
し、明るさ検出センサ14−1の出力が大きくなり、調
節器13が制御弁7を開き、一次空気量C2として流動
床2の上部空間に空気を吹き込むようにするので、エア
チャンバー6から供給される一次空気量C1が減少す
る。このエアチャンバー6から供給される一次空気量C
1が減少することにより、燃焼量Qの増加割合が減少す
る。即ち燃焼速度が遅くなるわけであるから、排ガス中
の酸素濃度Eも急激には減少せず緩やかに減少する。し
かもこの排ガス中の酸素濃度Eの減少に合わせて二次空
気量Dが増加するから、排ガス中の酸素濃度Eは殆ど変
動しない。
【0035】また、燃焼量Qは増加割合が減少すること
により、炉内温度Tの上昇割合は小さくなる。燃焼量Q
が減少したら、制御弁7を閉じ空気ノズル8から一次空
気量C2を減少させ、エアチャンバー6からの一次空気
量C1を増加させる。この一次空気量C1の増加により流
動床2の流動媒体の流動が活発となり通常の運転に戻
る。
【0036】このように燃焼量Qの増加と共にエアチャ
ンバー6からの一次空気C1を減少させ、空気ノズル8
からの一次空気量C2を増大させ、排ガス中の酸素濃度
Eの緩やかな減少分に応じて、二次空気量Dを供給する
から、排ガス量Bの増加も極めて少ない。
【0037】なお、この場合一次空気量の減少分(増大
分)に伴い二次空気の減少分(増大分)は望ましくは、
等量であるが、一次空気量の減少分(増大分)の±30
%であってもよい。
【0038】図5はそれぞれ炉内の明るさL、即ち明る
さセンサ14−1の出力によりエアチャンバー6から供
給される一次空気量C1を制御し、燃焼量を制御した実
測結果を示す図で、同図(A)は一次空気量C1〔Nm3
/m2・H〕の変動状態を示す図、同図(B)は炉内の
明るさL〔%〕の変動状態を示す図、同図(C)は排ガ
ス中の酸素濃度E〔%〕の変動状態を示す図である。横
軸は時間t(1目盛は17秒を表わす)を示す。
【0039】図示するように、炉内の明るさLにより、
エアチャンバー6から供給される一次空気C1を制御す
ることにより、排ガス中の酸素濃度Eの変動が極めて緩
やかとなる。即ち、燃焼が穏やかになって(燃焼速度が
遅くなる)、安定することが確認できる。
【0040】図6は従来の燃焼制御方法と本発明の燃焼
制御方法の排ガス中の酸素濃度Eの実測結果を示す図
で、同図(A)は従来の燃焼制御方法を用いる場合を示
し、同図(B)は本発明の燃焼制御方法を用いる場合を
示す。図において、縦軸は排ガス中の酸素濃度E
〔%〕、横軸は時間t(1目盛は200秒を表す)を示
す。図示するように、従来の燃焼制御方法に比較し、本
発明の燃焼制御方法では、排ガス中の酸素濃度Eの変動
幅が小さくなることが確認できた。
【0041】上記本発明の燃焼制御方法を図7及び図8
を用いて更に説明する。図7は流動床炉における流動化
倍率G〔U/Umf〕と伝熱係数hKの関係を示す図で
あり、図8は流動化倍率G〔U/Umf〕と圧力損失p
Lの関係を示す図である。但し、Uは空塔速度、Umf
は最低流動化空塔速度(流動媒体が流動化するための最
低空塔速度)を示す。
【0042】通常の流動床炉においては、流動用空気の
空塔速度Uは流動化倍率Gが4〜10〔U/Umf〕
(700〜1500Nm3/m2・H)の範囲で運転され
ているから、伝熱係数hKは略一定値で流動空気の空塔
速度を変えても焼却物のガス化を制御するには限度があ
る。そこで本発明の燃焼制御方法を実施する流動床焼却
炉では、流動化空気の空塔速度Uを流動化倍率Gが1〜
4〔U/Umf〕(250〜700Nm3/m2・H)と
なる通常より低い範囲で運転しており、焼却物の燃焼量
Qが所定量以上になったら流動用空気の空塔速度を流動
化倍率Gが1〔U/Umf〕を若干こえる部分、即ち、
図7の斜線部分の範囲とする。
【0043】これにより伝熱係数hKを変化させること
ができるため、単に流動空気の空塔速度を変えることで
ガス化を制御する方法だけでなく、この方法を加味する
ことでよりいっそう焼却物のガス化速度を良好に制御す
ることが可能となる。
【0044】図9は流動床焼却炉において流動空気量を
変化させて都市ゴミを焼却した場合の排ガス中の酸素濃
度Eの変化状態を示す図で、同図(A)は流動空気量9
70〔Nm3/m2・H〕の場合を示し、同図(B)は流
動空気量420〔Nm3/m2・H〕の場合を示す。な
お、図中縦軸は時間t(1目盛は100秒を表す)を示
す。
【0045】図9に示するように、流動空気量が970
〔Nm3/m2・H〕と多い場合、投入されるゴミが一気
にガス化して、投入量の変動がそのまま排ガス中の酸素
濃度Eの変動につながる。従って燃焼速度制御を行なう
際も、変動が大きすぎて酸素濃度や一酸化炭素の変動が
大きくなる。これに対して、流動空気量が420〔Nm
3/m2・H〕の場合は燃焼が穏やかになって(燃焼速度
が遅くなって)安定するから、これらの変動が小さくな
る。
【0046】流動床焼却炉における燃焼制御を上記の如
くすることにより、発熱量が異なったり、燃えやすさ等
の形状及び嵩が異なる燃焼物である石炭や都市ゴミ、産
業廃棄物或いはこれらの混合燃焼物が燃焼対象物でも、
燃焼空気量、排ガス量、排ガス中の酸素濃度、未燃ガス
等を大幅に変動させることなく燃焼が可能となる。ま
た、燃焼対象物を無破砕で流動床焼却炉に投入し、焼却
することも可能となる。
【0047】図10は燃焼制御を炉1内の圧力を検出し
て制御する場合の流動床焼却炉の概略構成を示す図であ
る。同図において、図2と同一符号を付した部分は同一
又は相当部分を示す。図示するように、流動床2の上部
に炉内の圧力を検出する圧力検出センサ14−2を設
け、該圧力検出センサ14−2の出力を調節器13に入
力している。
【0048】燃焼制御を上記のように構成することによ
り、炉1内に投入される焼却物Aの量が多い場合は、燃
焼量(単位時間当たり)が多くなるから、排ガスの発生
量が増大して、炉1内の圧力は図1(C)からも分かる
ように高くなり、圧力検出センサ14−2の出力が大き
くなる。この炉1の圧力が大きくなると調節器13は制
御弁7を開放して、空気ノズル8から流動床2の上部空
間に吹き込む空気量を増大させる。これによりエアチャ
ンバー6から送り込まれる空気量が減少するから、流動
床2の流動媒体の流動が緩慢となり、流動媒体から焼却
物Aへの伝熱量が減り、焼却物Aのガス化速度が減少す
る。即ち燃焼速度が遅くなる。
【0049】この時エアチャンバー6から吹き込まれる
空気量を減らすことで、流動床2の酸素量が減少し、そ
の分未燃ガスが増えるが、空気ノズル8や二次空気入口
或いはそのいずれをも利用してフリーボード部9等の流
動床2の上部空間に吹き込むことで、この未燃焼ガスは
燃焼することになる。この場合、一次空気の減少分の等
量を空気ノズル8から一次空気C2として供給してもよ
い。
【0050】図11はそれぞれ炉内圧力P、即ち圧力検
出センサ14−2の出力により、エアチャンバー6から
供給される一次空気量C1を制御し、燃焼量を制御した
実測結果を示す図で、同図(A)は一次空気量C1〔N
3/m2・H〕の変動を示す図、同図(B)は炉内圧力
P〔mmaq〕の変動を示す図、同図(C)は排ガス中
の酸素濃度E〔%〕の変動を示す図である。横軸は時間
t(1目盛は17秒を表す)を示す。
【0051】図11に示すように、炉内圧力Pにより、
エアチャンバー6から供給される一次空気量C1を制御
することにより、排ガス中の酸素濃度Eの変化が極めて
緩やかとなる。即ち、燃焼が穏やかになって(燃焼速度
が遅くなる)、安定することが確認できる。
【0052】図12は炉の焼却物の燃焼量を排ガス中の
酸素濃度を検出して制御する場合の流動床焼却炉の概略
構成を示す図である。同図において、図2と同一符号を
付した部分は同一又は相当部分を示す。図示するよう
に、排ガス出口部に排ガス中の酸素濃度を検出する酸素
濃度検出センサ14−3を設け、該酸素濃度検出センサ
14−3の出力を調節器13に入力している。
【0053】燃焼制御を上記のように構成することによ
り、排ガス中の酸素濃度の場合は、焼却物Aの量が通常
より多いと、図1でわかるように、焼却物Aの燃焼量
(単位時間当たり)が多くなるから、排ガスの発生量が
増して、排ガス中の酸素濃度は減少し、酸素濃度検出セ
ンサ14−3の出力が小さくなる。酸素濃度が少なくな
ると、調節器13は制御弁7を開放して、空気ノズル8
から流動床2の上部空間に吹き込む空気量を増大させ
る。
【0054】これにより、エアチャンバー6から送り込
まれる空気量は減少するから、流動床2の流動媒体の流
動が緩慢となり、流動媒体から焼却物Aへの伝熱が減
り、焼却物Aのガス化速度が遅くなる。即ち燃焼速度が
遅くなる。この時エアチャンバー6から吹き込む空気量
を減らすことで、流動床2の酸素量は減少し、その分未
燃ガスが増えるが、空気ノズル8や二次空気送入口或い
はそのいずれを利用してフリーボード部9等の流動床2
の上部空間に空気を吹き込むので、この未燃ガスは燃焼
することになる。この場合、一次空気量C1の減少分の
等量を空気ノズル8から一次空気量C2として供給して
もよい。
【0055】図13は流動床2の上部の炉内温度を検出
して燃焼制御する場合の流動床焼却炉の概略構成を示す
図である。同図において、図2と同一符号付した部分は
同一又は相当部分を示す。図示するように、流動床2の
上部ら炉1の内部温度を検出する温度検出センサ14−
4を設け、該温度検出センサ14−4の出力を調節器1
3に入力している。
【0056】燃焼量を上記のように構成することによ
り、焼却物Aの量が通常より多い場合、焼却物Aの燃焼
量(単位時間当たり)が多くなるから、炉内温度が高く
なり、温度検出センサ14−4の出力が大きくなる。温
度検出センサ14−4の出力が大きくなると、調節器1
3は制御弁7を開放して、空気ノズル8から流動床2の
上部空間に吹き込む空気量が増大する。これにより、エ
アチャンバー6から送り込まれる空気量が減少するか
ら、流動床2の流動媒体の流動が緩慢となり、流動媒体
から焼却物Aへの伝熱量が減り、焼却物Aのガス化速度
が遅くなる。即ち、燃焼速度が遅くなる。
【0057】この時、エアチャンバー6から吹き込む空
気量を減らすことで、流動床2の酸素量が減少し、その
分未燃ガスが増えるが、空気ノズル8や二次空気送入口
或いはそのいずれも利用してフリーボード部9等の流動
床2の上部空間に空気を吹き込むので、この未燃ガスは
燃焼することになる。この場合、一次空気量C1の減少
分の等量を空気ノズル8から一次空気量C2として供給
してもよい。
【0058】なお、上記実施例では炉1の焼却物の燃焼
量を明るさ検出センサ14−1、圧力検出センサ14−
2、酸素濃度検出センサ14−3及び温度検出センサ1
4−4を用いて検知し、制御する例を示したが、それ以
外に図14(A)に示すような明るさ検出センサ14−
1等の明るさ検出手段を用いた制御方法もある。これは
明るさ検出センサ14−1の出力値PVO1を符号aを付
した演算器YO1により、例えば明るさの信号に対して係
数k(0〜2.0)を乗ずることにより明るさに比例し
た出力信号(燃焼量を反映する信号)yO1で制御弁7の
開度調整を行なう方法である。
【0059】この場合都市ゴミ等の焼却物が炉内に連続
的に供給されていれば問題はないが、都市ゴミの性質上
からみつきによる所謂「ドカ落ち」により急激な燃焼に
よる煙等が発生し、燃焼が盛んにもかかわらず炉内が暗
くなったりし、明るさ検出センサ14−1から燃焼が不
活発であるという誤った信号を出力し、制御弁7の開度
調整に不調を起すことがあった。
【0060】上記問題点を解決するため、燃焼が盛んに
なった際、炉内圧力が上昇する傾向にあるので、図14
(B)に示すように明るさ検出センサ14−1等の炉内
の明るさを検出する明るさ検出手段と圧力検出センサ1
4−2等の炉内圧力を検出する炉内圧力検出手段を組み
合わせてた制御方法がある。
【0061】これは、符号bを付した演算器YO2により
炉内圧力に対応する圧力検出センサ14−2の出力信号
値PVO2がある設定値以上になったら、いままで最小開
度であった制御弁7の開度を一定限度まで開放するよう
に出力信号値yO2を出力する。ここで炉内圧力は通常制
御されるので、直ちに低下し設定値以下となる。圧力検
出センサ14−2の出力信号値PVO2が低下し、ある設
定値以下が所定時間継続したならば、制御弁7への最小
開度の出力信号値yO2を出力する。出力信号値yO1と出
力信号値yO2は符号cを付した演算器YO3により比較さ
れ、大きい値の信号を出力信号として出力し、制御弁7
は出力信号値yO3により開度調整される。
【0062】上記のような制御を行なうことにより、煙
等が発生し、炉内が暗くなった場合でも制御弁7が一定
開度に開放され有効に働くので望ましい燃焼制御方法が
得られる。なお、符号aを付した演算器は調節計を使用
し、炉内の明るさが一定になるように制御をしても良
い。さらに、制御弁7は開度調整するだけでなく流量調
節計を設けてバイパス流量を制御しても良い。
【0063】同様に、明るさ、炉内圧力、排ガス中の酸
素濃度、炉内温度等の燃焼量の変動により変化する因子
のいずれかを組み合わせることで、燃焼量のすみやかな
変化に充分対応できる制御系を構築できるならばその組
み合わせは上記内容に限定されるものではない。要は明
るさ、炉内圧力、排ガス中の酸素濃度、炉内温度等を検
出するセンサの出力、即ち燃焼量を反映する出力を常時
監視し、出力が炉内状況に対応していないセンサの出力
値を無視し正常に動作しているセンサ(燃焼量を正常に
反映しているセンサ)の出力で制御することにより、よ
り望ましい制御が可能である。
【0064】図15は、本発明に係る流動床焼却炉にお
ける燃焼制御方法を実現する他の流動床焼却炉の概略構
成を示す図である。同図において、21は炉であり、該
炉21の内部には流動床22が形成され、該流動床22
の下部に複数のエアチャンバー28,26が設けられて
おり、配管25を通して流動用ブロワー(図示せず)よ
り流動空気を該エアーチャンバー28,26を介して炉
21に送り込むことにより、流動媒体を流動させてい
る。31は都市ゴミ等の焼却物を投入する焼却物投入ホ
ッパーであり、該焼却物投入ホッパー31の下部には焼
却物を炉21内に供給するための供給フィーダ32が設
けられ、該供給フィーダ32の先端には炉21内に投入
される焼却物Aの量を検出する焼却物投入量計測装置3
3が設けられている。
【0065】39は空気量調節装置である。炉21の炉
壁には流動床22の上部空間に空気を吹き込むための空
気ノズル38が設けられており、該空気ノズル38には
配管34を介して開閉弁35が接続されている。また、
中央のエアチャンバー28には配管27を介して開閉弁
36が接続されている。また、37は最小の空気量を送
り込むミニマムフロー弁である。なお、図中、29はフ
リーボード部、30は排ガス冷却部、23,24は不燃
物取出口である。
【0066】上記構成の流動床焼却炉において、供給フ
ィーダ32から炉21内に投入される焼却物Aは通常流
動床26の一定の部分、即ち中央部に落下するようにな
っている。この場合、図示されていないが、スプレッダ
を用いて焼却物Aを分散させてもよい。焼却物投入量計
測装置33により炉21内に投入される焼却物Aの量又
は嵩が通常より多いか、又は性質上燃えやすいとされる
場合、空気量調節装置39は直ちに開閉弁36を閉じる
と共に、開閉弁35を開く。これにより、中央部分のエ
アチャンバー28に送り込まれる空気量はミニマムフロ
ー弁37を通して送られる空気量、即ち流動媒体の一部
が炉下部に漏れるのを防止する最小の空気量となり、こ
の部分の流動床22の流動媒体の流動は緩慢となる。同
時に空気ノズル38から流動床22の上部空間に空気が
吹き込まれる。
【0067】また、焼却物投入量計測装置33で計測さ
れた焼却物Aは、流動媒体の流動が緩慢となった流動床
22の中央部分に落下する。これにより、焼却物Aの落
下点の流動媒体の流動は緩慢となっているから焼却物A
のガス化、即ち燃焼速度は遅くなり、排ガスも急激に増
加することがない。また、流動床22への送り込み空気
量を減らすことにより、流動床22の酸素濃度O2は若
干減少しその分未燃焼ガスが増えるが、空気ノズル38
や二次空気入口、或いはそのいずれもを利用してフリー
ボード部29等の流動床22の上部空間に空気を吹き込
んでいるので、この増えた未燃焼ガスは燃焼する。この
場合、一次空気量C1の減少分の等量を空気ノズル38
から一次空気C2として供給してもよい。
【0068】図16は図15に示す構成の流動床焼却炉
における従来燃焼制御方法による焼却物Aの投入量の時
間変動に対する排ガス量B、一次空気量C、二次空気量
D及び排ガス中の酸素濃度Eの変動を示す図で、図17
は本発明に係る燃焼制御方法による燃焼物Aの投入量の
時間変動に対する排ガス量B、一次空気量(C1
2)、二次空気量D及び排ガス中の酸素濃度Eの変動
を示す図である。
【0069】従来の燃焼制御方法によると、時刻t1
燃焼物Aが投入されると、すぐに燃焼が開始し、排ガス
中の酸素濃度Eが急激に低下する。この排ガス中の酸素
濃度Eの低下を受けて、二次空気量Dが増え、排ガス量
Bも増大する。燃焼が進行すると炉21内の未燃物が少
なくなり、排ガス中の酸素濃度Eが上昇するので二次空
気量Dが絞られ排ガス量Bが減少する。時刻t2から燃
焼物Aが投入されると、上記と同じ動作を繰返す。即
ち、燃焼物Aに応じて二次空気量D、排ガス量B及び排
ガス中の酸素濃度Eの大幅な変動をきたし、排ガス中の
酸素濃度Eが低いとき未燃ガスの排出となる。
【0070】これに対して、本発明の燃焼制御方法を用
いる場合、時刻t1,t2,・・・・毎に焼却物Aが投入
されると同時に開閉弁36を閉じると共に、開閉弁35
を開き、一次空気量は流動床22の上下に分け一定量ず
つ(空気ノズル38から吹き込まれる一次空気量C2
エアチャンバー28から吹き込む一次空気量C1)送り
込まれ、二次空気量Dは排ガス中の酸素濃度Eによるフ
ィードバック制御でコントロールされている。従って、
時刻t1に焼却物Aが投入されると、該燃焼物Aが落下
した部分の流動床22の下部からの一次空気量C1は減
少して流動媒体の流動は緩慢となり、流動媒体から焼却
物Aへの伝熱量が抑えられ焼却物Aのガス化が抑制さ
れ、燃焼速度が遅くなる。
【0071】また、燃焼速度が遅いから、排ガス中の酸
素濃度Eの急激な低下は起らない。若干の低下は起こる
が、二次空気量Dを制御し、排ガス中の酸素濃度Eの制
御を行なうから、排ガス中の酸素濃度Eは殆ど変動しな
い。一定時間経過したら、空気ノズル38からの一次空
気量C2の吹き込みを停止し、該一次空気量C2を流動床
22の下から吹き込むと、流動床22の中央部分も流動
化が活発となり、通常の運転に戻る。この時流動床内の
揮発分は既に燃焼し終わっているから、燃焼は緩やかな
ものとなり、急激な酸素濃度変動や排ガス量Bの変動も
なく安定した炉内状況が得られる。
【0072】なお、図15に示す構成の流動床において
も、例えば配管25に制御弁を接続し、炉21内に投入
される焼却物Aが所定量以上の場合、開閉弁36を閉じ
ると同時に前記制御弁を絞り、エアチャンバー26を介
して送り込まれる一次空気量C1を減少させ、空気ノズ
ル38から流動床22上の上部空間に吹き込む空気量を
増大させるようにしてもよい。また、図1の流動床焼却
炉における本発明の燃焼制御と同様な燃焼制御方法を併
用してもよい。
【0073】更に、この場合、一次空気量C1の減少分
と等量分を空気ノズル38から一次空気量C2として供
給してもよい。また、上記制御方法を実施する流動床焼
却炉の概略構成は、図15に示されるものに限定される
ものではない。
【0074】なお、上記実施例は燃焼制御方法を流動床
焼却炉を用いて説明したが、この流動床焼却炉は熱回収
を目的とした所謂流動床ボイラーでもよいことは当然で
あるから、本発明の流動床焼却炉とは流動床ボイラを含
むものとする。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
発熱量が異なったり、燃えやすさ等の性状や形状及び嵩
が異なる燃焼物である石炭、都市ゴミ、産業廃棄物或い
はこれらを混合した物を焼却物として流動床焼却炉に投
入しても燃焼空気量及び排ガス量が略一定に維持される
と共に、排ガス中の酸素濃度も略一定に維持できから、
流動床焼却炉を用いる都市ゴミ等の焼却物設備におい
て、一次及び二次空気の送風装置、排ガス処理設備等の
流動床焼却炉の周辺装置をコンパクトにでき、建設費を
安価にできると共に、未燃ガスの大気中の放出も極力抑
えることが可能であり、大気汚染防止の点でも効果的な
燃焼制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(A),(B),(C)はそれぞれ流動床
焼却炉における炉内の明るさ、排ガス中の酸素濃度、炉
内圧の変動の実測結果を示す図である。
【図2】本発明に係る燃焼制御方法を実施する流動床焼
却炉の概略構成を示す図である。
【図3】従来の燃焼制御方法による流動床焼却炉内の焼
却物投入量の時間変動に対する燃焼量と排ガス中の酸素
濃度と排ガス量と一次空気量と二次空気量及び炉内温度
の変動を示す図である。
【図4】本発明に係る燃焼制御方法による流動床焼却炉
内の焼却物投入量の時間変動に対する燃焼量と排ガス中
の酸素濃度と排ガス量と一次空気量と二次空気量及び炉
内温度の変動を示す図である。
【図5】同図(A),(B),(C)はそれぞれ本発明
に係る炉内明るさによる燃焼制御方法の一次空気量、炉
内明るさ、排ガス中の酸素濃度の実測結果を示す図であ
る。
【図6】排ガス中の酸素濃度の実測結果を示す図で、同
図(A)は従来の燃焼制御方法を用いる場合を示す図、
同図(B)は本発明の燃焼制御方法を用いる場合を示す
図である。
【図7】流動床焼却炉における流動化倍率G〔U/Um
f〕と伝熱係数hKの関係を示す図である。
【図8】流動化倍率G〔U/Umf〕と圧力損失PL
関係を示す図である。
【図9】同図(A),(B)はそれぞれ流動床焼却炉に
おいて異なる流動空気量で都市ゴミを焼却した場合の排
ガス中の酸素濃度の変動の実測結果を示す図である。
【図10】本発明に係る燃焼制御方法を実施する他の流
動床焼却炉の概略構成を示す図である。
【図11】同図(A),(B),(C)はそれぞれ本発
明に係る炉内圧力による燃焼制御方法の一次空気量、炉
内圧力、排ガス中の酸素濃度の変動の実測結果を示す図
である。
【図12】本発明に係る燃焼制御方法を実施する他の流
動床焼却炉の概略構成を示す図である。
【図13】本発明に係る燃焼制御方法を実施する他の流
動床焼却炉の概略構成を示す図である。
【図14】同図(A),(B)はそれぞれ本発明に係る
燃焼制御方法の制御フローを示す図である。
【図15】本発明に係る燃焼制御方法を実施する他の流
動床焼却炉の概略構成を示す図である。
【図16】図15に示す構成の流動床焼却炉における従
来の燃焼制御方法による焼却物投入量の時間変動に対す
る排ガス量と一次空気量と二次空気量及び排ガス中の酸
素濃度の変動を示す図である。
【図17】図15に示す構成の流動床焼却炉における本
発明の燃焼制御方法による焼却物投入量の時間変動に対
する排ガス量と一次空気量と二次空気量及び排ガス中の
酸素濃度の変動を示す図である。
【符号の説明】
1 炉 2 流動床 5 配管 6 エアチャンバー 7 制御弁 8 空気ノズル 9 フリーボード部 11 焼却物投入ホッパー 12 供給フィーダ 13 調節器 14−1 明るさ検出センサ 14−2 圧力検出センサ 14−3 酸素濃度検出センサ 14−4 温度検出センサ 15 配管 16 配管 18 二次空気送入配管 21 炉 22 流動床 23 不燃物取出口 24 不燃物取出口 26 エアチャンバー 27 配管 28 エアチャンバー 29 フリーボード部 30 排ガス冷却部 31 投入ホッパー 32 供給フィーダ 33 焼却物投入量計測装置 34 配管 35 開閉弁 36 開閉弁 37 ミニマムフロー弁 38 空気ノズル 39 空気量調節装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項12
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項13
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項14
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項19
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】また、前記特願昭59−223198号に
開示するものも投入量計測装置を用いるが結果として、
炉内に落下した焼却物は即座に燃焼してしまい酸素不足
となる。これを補うために、新たに二次空気を吹き込む
と、急激な燃焼による排ガス量の増加に加え、二次空気
が入るので排ガス量が更に増加し、炉内圧力は正圧とな
る。この圧力をとらえて誘引ファン入口ダンパが開き炉
内圧力を正常値にしようとするから、焼却物が多く投入
されるときは炉内圧力が変動し、正圧のために排ガスダ
クトフランジや灰排出用ロータリーバルブ等から排ガス
が吹き出し、排出ガス中の粉塵も飛散し、工場内を埃
ぽくする等の問題がある。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】また、流動床下部から送り込む空気により
流動媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼さ
せる流動床焼却炉における燃焼制御方法において、流動
床と該流動床上部との炉内全体に投入される焼却物の量
又は嵩を検出する検出手段と、該検出手段で検出した焼
却物の量又は嵩から燃焼量を制御する制御手段を具備
し、制御手段は該炉内全体に投入される焼却物の量又は
嵩が所定量以上の場合、流動床下部から送り込む空気量
を減少させ、焼却物の量又は嵩が所定量以下となった場
合は元に戻し、燃焼量を所定量に維持制御することを特
徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】また、流動床下部から送り込む空気により
流動媒体を流動させ、前記流動床と該流動床上部との炉
内全体に投入される焼却物を燃焼させる流動床焼却炉に
おける燃焼制御方法において、炉内の燃焼量を炉内に投
入される焼却物の量又は嵩を検出する手段、又は該焼却
物の性質を検出する手段、又は該焼却物の燃焼量を検出
する手段と、動床下部に複数のエアチャンバーを具備
し、該エアチャンバーを通して空気を送り込むように構
成し、炉内の燃焼量を炉内に投入される焼却物の量又は
嵩又は性質又は検出した燃焼量から、焼却物の燃焼量が
所定量以上の場合は投入された焼却物の落下点部分のエ
アチャンバーから送り込まれる空気量を減少させ、燃焼
量が該所定量に維持制御することを特徴とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】図3は従来の燃焼制御方法による流動床焼
却炉内の燃焼物投入量の時間変動に対する燃焼量、排ガ
ス中の酸素濃度、排ガス量、流動用空気量(一次空
気)、二次空気量及び炉内温度(流動床2の上部の炉内
空間温度)の変動状態を示す図であり、図4は本発明に
係る燃焼制御方法による流動床焼却炉内の焼却物の投入
量の時間的変動に対する燃焼量、排ガス中の酸素濃度、
排ガス量、流動用空気(一次空気量)、二次空気量及
び炉内温度の変化状態を示す図である。なお、図におい
て横軸は時間tを示す。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】通常の流動床焼却炉においては、流動用空
気の空塔速度Uは流動化倍率Gが4〜10〔U/Um
f〕(700〜1500Nm/m・H)の範囲で運
転されているから、伝熱係数hは略一定値で流動空気
の空塔速度を変えても焼却物のガス化を制御するには限
度がある。そこで本発明の燃焼制御方法を実施する流動
床焼却炉では、流動化空気の空塔速度Uを流動化倍率G
が1〜4〔U/Umf〕(250〜700Nm/m
・H)となる通常より低い範囲で運転しており、焼却物
の燃焼量Qが所定量以上になったら流動用空気の空塔速
度を流動化倍率Gが1〔U/Umf〕を若干こえる部
分、即ち、図7の斜線部分の範囲とする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】図9に示すように、流動空気量が970
〔Nm/m・H〕と多い場合、投入されるゴミが一
気にガス化して、投入量の変動がそのまま排ガス中の酸
素濃度Eの変動につながる。従って燃焼速度制御を行な
う際も、変動が大きすぎて酸素濃度や一酸化炭素の変動
が大きくなる。これに対して、流動空気量が420〔N
/m・H】の場合は燃焼が穏やかになって(燃焼
速度が遅くなって)安定するから、これらの変動が小さ
くなる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】図13は流動床2の上部の炉内温度を検出
して燃焼制御する場合の流動床焼却炉の概略構成を示す
図である。同図において、図2と同一符号付した部分は
同一又は相当部分を示す。図示するように、流動床2の
上部炉1の内部温度を検出する温度検出センサ14−
4を設け、該温度検出センサ14−4の出力を調節器1
3に入力している。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】上記問題点を解決するため、燃焼が盛んに
なった際、炉内圧力が上昇する傾向にあるので、図14
(B)に示すように明るさ検出センサ14−1等の炉内
の明るさを検出する明るさ検出手段と圧力検出センサ1
4−2等の炉内圧力を検出する炉内圧力検出手段を組み
合わせた制御方法がある。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】図15は、本発明に係る流動床焼却炉にお
ける燃焼制御方法を実現する他の流動床焼却炉の概略構
成を示す図である。同図において、21は炉であり、該
炉21の内部には流動床22が形成され、該流動床22
の下部に複数のエアチャンバー28,26が設けられて
おり、配管25を通して流動用ブロワー(図示せず)よ
り流動空気を該エアチャンバー28,26を介して炉2
1に送り込むことにより、流動媒体を流動させている。
31は都市ゴミ等の焼却物を投入する焼却物投入ホッパ
ーであり、該焼却物投入ホッパー31の下部には焼却物
を炉21内に供給するための供給フィーダ32が設けら
れ、該供給フィーダ32の先端には炉21内に投入され
る焼却物Aの量を検出する焼却物投入量計測装置33が
設けられている。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正内容】
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
発熱量が異なったり、燃えやすさ等の性状や形状及び嵩
が異なる燃焼物である石炭、都市ゴミ、産業廃棄物或い
はこれらを混合した物を焼却物として流動床焼却炉に投
入しても燃焼空気量及び排ガス量が略一定に維持される
と共に、排ガス中の酸素濃度も略一定に維持でき
ら、流動床焼却炉を用いる都市ゴミ等の焼却物設備にお
いて、一次及び二次空気の送風装置、排ガス処理設備等
の流動床焼却炉の周辺装置をコンパクトにでき、建設費
を安価にできると共に、未燃ガスの大気中の放出も極力
抑えることが可能であり、大気汚染防止の点でも効果的
な燃焼制御方法を提供できる。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動床下部から送り込む空気により流動
    媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼させる
    流動床焼却炉における燃焼制御方法において、 前記流動床と該流動床上部との炉内全体の燃焼量を検出
    する燃焼量検出手段と、該燃焼量検出手段で検出した燃
    焼量により燃焼量を制御する制御手段を具備し、 該制御手段は検出した燃焼量が所定量以上の場合、前記
    流動床下部から送り込む空気量を減少させ、該燃焼量が
    前記所定量以下となった場合元に戻し、燃焼量を所定量
    に維持制御することを特徴とする流動床焼却炉における
    燃焼制御方法。但し、前記燃焼量とは焼却物の重量当た
    りの発熱量〔kcal/kg〕×焼却物の量〔kg/時
    間〕のことである。
  2. 【請求項2】 前記流動床焼却炉は流動化倍率が1乃至
    4の範囲の空塔速度で運転されていることを特徴とする
    請求項1に記載の流動床焼却炉における燃焼制御方法。
  3. 【請求項3】 前記燃焼量検出手段は前記流動床上部の
    フリーボード部の明るさを検出する明るさ検出手段であ
    り、前記制御手段は明るさ検出手段の出力により燃焼量
    を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の流
    動床焼却炉における燃焼制御方法。
  4. 【請求項4】前記燃焼量検出手段の明るさ検出手段は前
    記流動床上部のフリーボード部内の二次空気吹き込み位
    置より上方に設けたことを特徴とする請求項3記載の流
    動床焼却炉における燃焼制御方法。
  5. 【請求項5】 流動床下部から送り込む空気により流動
    媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼させる
    流動床焼却炉における燃焼制御方法において、 前記流動床と該流動床上部との炉内全体に投入される焼
    却物の量又は嵩を検出する検出手段、該検出手段で検出
    した焼却物の量又は嵩から燃焼量を制御する制御手段を
    具備し、 該制御手段は該炉内全体に投入される焼却物の量又は嵩
    が所定量以上の場合、前記流動床下部から送り込む空気
    量を減少させ、焼却物の量又は嵩が所定量以下となった
    場合は元に戻し、燃焼量を所定量に維持制御することを
    特徴とする流動床焼却炉における燃焼制御方法。但し、
    前記燃焼量とは焼却物の重量当たりの発熱量〔kcal
    /kg〕×焼却物の量〔kg/時間〕のことである。
  6. 【請求項6】 流動床下部から送り込む空気により流動
    媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼させる
    流動床焼却炉における燃焼制御方法おいて、 流動床上部のフリーボード部内の温度を検出する温度検
    出手段と、該温度検出手段で検出した温度から燃焼量を
    制御する制御手段を具備し、 該制御手段は流動床上部のフリーボード部内の温度が所
    定値以上の場合、前記流動床下部から送り込む空気量を
    減少させ、該温度が前記所定値以下となった場合は元に
    戻し、燃焼量を所定量に維持制御することを特徴とする
    流動床焼却炉における燃焼制御方法。但し、前記燃焼量
    とは焼却物の重量当たりの発熱量〔kcal/kg〕×
    焼却物の量〔kg/時間〕のことである。
  7. 【請求項7】 流動床下部から送り込む空気により流動
    媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼させる
    流動床焼却炉における燃焼制御方法において、 排ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、該
    酸素濃度検出手段で検出した酸素濃度から燃焼量を制御
    する制御手段を具備し、 該制御手段は排ガス中の酸素濃度が所定値以上の場合、
    前記流動床下部から送り込む空気量を減少させ、該酸素
    濃度が前記所定値以下となった場合は元に戻し、燃焼量
    を所定量に維持制御することを特徴とする流動床焼却炉
    における燃焼制御方法。但し、前記燃焼量とは焼却物の
    重量当たりの発熱量〔kcal/kg〕×焼却物の量
    〔kg/時間〕のことである。
  8. 【請求項8】 流動床下部から送り込む空気により流動
    媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼させる
    流動床焼却炉における燃焼制御方法において、 炉内圧力を検出する圧力検出手段、該圧力検出手段で検
    出した炉内圧力から燃焼量を制御する制御を具備し、 該制御手段は炉内の圧力が所定値以上の場合前記流動床
    下部から送り込む空気量を減少させ、該炉内圧力が前記
    所定値以下となった場合は元に戻し、燃焼量を所定量に
    維持制御することを特徴とする流動床焼却炉における燃
    焼制御方法。但し、前記燃焼量とは焼却物の重量当たり
    の発熱量〔kcal/kg〕×焼却物の量〔kg/時
    間〕のことである。
  9. 【請求項9】 流動床下部から送り込む空気により流動
    媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼させる
    流動床焼却炉における燃焼制御方法において、 前記流動床と該流動床上部との炉内全体に投入される焼
    却物の性質から燃焼量を制御する制御手段を具備し、 該制御手段は前記炉内全体に投入される焼却物の性質か
    ら燃焼量が所定量以上となる場合、前記流動床下部から
    送り込む空気量を減少させ、該燃焼量が前記所定量以下
    となる場合は元に戻し、燃焼量を所定量に維持制御する
    ことを特徴とする流動床焼却炉における燃焼制御方法。
    但し、前記燃焼量とは焼却物の重量当たりの発熱量〔k
    cal/kg〕×焼却物の量〔kg/時間〕のことであ
    る。
  10. 【請求項10】 流動床下部から送り込む空気により流
    動媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼させ
    る流動床焼却炉における燃焼制御方法において、 前記流動床上部のフリーボード部内の明るさを検出する
    明るさ検出手段の出力から燃焼量を反映する信号を出力
    する第1の手段と、炉内の圧力を検出する炉内圧力検出
    手段の出力から燃焼量を反映する信号を出力する第2の
    手段を設け、該第1の手段及び第2の手段の出力信号の
    うちいずれか大きい方を優先させて燃焼量を制御する制
    御手段を設け、 該制御手段は前記優先させた出力信号が所定値以上の場
    合、前記流動床下部からの送り込む空気量を減少させ、
    該出力信号が前記所定値以下となった場合元に戻し、燃
    焼量を前記所定量に維持制御することを特徴とする流動
    床焼却炉における燃焼制御方法。但し、前記燃焼量とは
    焼却物の重量当たりの発熱量〔kcal/kg〕×焼却
    物の量〔kg/時間〕のことである。
  11. 【請求項11】 前記流動床焼却炉は流動床下部に複数
    のエアチャンバーを具備し、該エアチャンバーを通して
    空気を送り込むように構成されていることを特徴とする
    請求項1乃至10のいずれか1に記載の流動床焼却炉に
    おける燃焼制御方法。
  12. 【請求項12】 流動床下部から送り込む空気により流
    動媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼させ
    る流動床焼却炉における燃焼制御方法において、 前記流動床と該流動床上部との炉内全体に投入される焼
    却物の量又は嵩を検出する検出手段と、該検出手段した
    焼却物の量又は嵩から燃焼量を制御する制御手段を具備
    し、流動床下部に複数のエアチャンバーとを具備し、該
    エアチャンバーを通して空気を送り込むように構成し、 前記制御手段は該炉内全体に投入される焼却物の量又は
    嵩が所定量以上の場合は投入された焼却物の落下点部分
    のエアチャンバーから送り込まれる空気量を減少させ、
    燃焼量を所定量に維持制御することを特徴とする流動床
    焼却炉における燃焼制御方法。但し、前記燃焼量とは焼
    却物の重量当たりの発熱量〔kcal/kg〕×焼却物
    の量〔kg/時間〕のことである。
  13. 【請求項13】 流動床下部から送り込む空気により流
    動媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼させ
    る流動床焼却炉における燃焼制御方法において、 前記流動床と該流動床上部との炉内全体に投入される焼
    却物の性質を検出する検出手段と、該検出手段した焼却
    物の性質から燃焼量を制御する制御手段を具備し、流動
    床下部に複数のエアチャンバーとを具備し、該エアチャ
    ンバーを通して空気を送り込むように構成し、 前記制御手段は該炉内全体に投入される焼却物の性質か
    ら燃焼量が所定以上の場合は投入された焼却物の落下点
    部分のエアチャンバーから送り込まれる空気量を減少さ
    せ、燃焼量を所定量に維持制御することを特徴とする流
    動床焼却炉における燃焼制御方法。但し、前記燃焼量と
    は焼却物の重量当たりの発熱量〔kcal/kg〕×焼
    却物の量〔kg/時間〕のことである。
  14. 【請求項14】 流動床下部から送り込む空気により流
    動媒体を流動させ、炉内に投入される焼却物を燃焼させ
    る流動床焼却炉における燃焼制御方法において、 前記流動床と該流動床上部との炉内全体に投入される焼
    却物の燃焼量を検出する検出手段と、該検出手段した焼
    却物の燃焼量から燃焼量を制御する制御手段を具備し、
    流動床下部に複数のエアチャンバーとを具備し、該エア
    チャンバーを通して空気を送り込むように構成し、 前記制御手段は該炉内全体に投入される焼却物の燃焼量
    が所定量以上の場合は投入された焼却物の落下点部分の
    エアチャンバーから送り込まれる空気量を減少させ、燃
    焼量を所定量に維持制御することを特徴とする流動床焼
    却炉における燃焼制御方法。但し、前記燃焼量とは焼却
    物の重量当たりの発熱量〔kcal/kg〕×焼却物の
    量〔kg/時間〕のことである。
  15. 【請求項15】 前記投入される焼却物の落下点部分の
    エアチャンバーから送り込む空気量の減少分を流動床上
    部の空間部に吹き込むことを特徴とする請求項12乃至
    14のいずれか1に記載の流動床焼却炉における燃焼制
    御方法。
  16. 【請求項16】 前記投入される焼却物の落下点部分の
    エアチャンバーから送り込む空気量を減少させると共
    に、この減少分を他のエアチャンバーより送り込むこと
    を特徴とする請求項12乃至14のいずれか1に記載の
    流動床焼却炉における燃焼制御方法。
  17. 【請求項17】 前記投入される焼却物が発熱量が異な
    ったり、性質、形状及び嵩が異なる燃焼物であることを
    特徴とする請求項1乃至16のいずれか1に記載の流動
    床焼却炉における燃焼制御方法。
  18. 【請求項18】 前記投入される燃焼物が石炭、産業廃
    棄物、都市ゴミ或いはこれらの混合物であることを特徴
    とする請求項1乃至17のいずれか1に記載の流動床焼
    却炉における燃焼制御方法。
  19. 【請求項19】前記流動床焼却炉が流動床ボイラである
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1に記載
    の流動床焼却炉における燃焼制御方法。
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