JPH06340533A - 再水和性マガルドラート組成物 - Google Patents

再水和性マガルドラート組成物

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JPH06340533A
JPH06340533A JP6001545A JP154594A JPH06340533A JP H06340533 A JPH06340533 A JP H06340533A JP 6001545 A JP6001545 A JP 6001545A JP 154594 A JP154594 A JP 154594A JP H06340533 A JPH06340533 A JP H06340533A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水との混合時に良好な流動性、注入性および
懸濁液特性を有し、市販の水性制酸剤懸濁液に対する典
型的な保存条件下で完全な再懸濁性を有する水性制酸剤
懸濁液や、摂取した場合にざらつきの少ない咀嚼錠など
に処方し得る固体粉末形態の再水和性マガルドラート制
酸剤組成物およびその製造方法を提供すること。 【構成】 未乾燥の沈降マガルドラートゲル、多価アル
コール、第1流動化剤としてコロイド特性を有する共流
動化量の水酸化アルミニウムゲル、クエン酸および医薬
上許容されるクエン酸イオン源からなる群より選ばれる
共流動化量の第2流動化剤を一緒に乾燥させた混合物か
らなる固体粉末状態の制酸剤組成物およびその製造方
法。 【効果】 処方が容易であり、遠方の施設に輸送でき、
一定期間保存可能で、要すればコロイド懸濁液に復元し
得る、全体として再水和可能な固体粉末状態のマガルド
ラート制酸剤組成物およびその製造方法が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マガルドラート制酸剤
粉末組成物、その製造方法および使用に関する。本発明
の粉末組成物は、例えば、再水和することによって、高
濃度および低濃度のいずれでも注入可能な医薬上好まし
い水性制酸剤懸濁液からなる経口投与形態に処方するこ
とができる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】制酸
剤は、胃腸障害の治療に広く用いられ、その胃および十
二指腸潰瘍の治癒を促進する効果が報告されている。本
質的には、制酸剤は、胃から分泌される胃酸を中和する
ことによって、正の効果を示す。胃内容物のpHが3以
上に上昇すると、大抵の胃酸は中和され、ペプシンの蛋
白質加水分解作用が阻害される。近年、制酸剤に、単な
る緩和作用だけでなく、特に潰瘍治療における治療的役
割を持たせるという観点から、高い中和(および緩衝)
能力および迅速な胃酸の中和を特徴とする制酸剤提供の
重要性が強調されている。非反応の制酸剤は、通常の胃
内容物排出によっては除去されにくいので、制酸剤のイ
ンビボでの有効性は、これら制酸剤の特性、特に迅速な
中和速度によって決定される。
【0003】大抵の制酸剤は、液体および固体のいずれ
の投与形態でも用いられる。水性懸濁液などの液体制酸
剤は、一般に、同一の固体投与形態の制酸剤よりも有効
であり、病院では、通常、液体形態に処方されることが
多い。液体制酸剤のより優れた効力は、胃酸と反応する
ために液体懸濁液において作用し得る表面積が大きいこ
と、および治療を必要とする患部により到達し易い水性
懸濁液中のコロイド粒子の量が多いことによる。さら
に、脱水されていない制酸剤の水性懸濁液は、乾燥また
は固体制酸剤よりも反応性が高い。
【0004】液体制酸剤は、これらの利点を有するが、
比較的多容量の液体懸濁液の投与を必要とする。このよ
うな多量の摂取を行なうことは、病院外の患者に対する
確実な対応が一層困難となり、不都合を生ずる。近年、
高い投与量範囲の液体制酸剤が、十二指腸潰瘍の治癒の
促進および重篤患者における急性上部胃腸管出血の予防
の両方において有効であることが示されており、通常の
固体制酸剤含量6〜12%を有する通常の液体制酸剤懸
濁液をかかる症状の治療に用いることは、さらに困難に
なっている。
【0005】最も広範囲に用いられる制酸剤は、水和し
て、コロイド特性を有し、例えば、アルミニウム、マグ
ネシウム、ビスマスなどを含有するミネラルタイプの不
溶性無機塩であるとされている。前記の新たに調製した
種々の無機物の水和形態の化合物およびその懸濁液によ
って、制酸剤において望ましいいくつかの特性が得られ
る。高い中和能力を有する液体制酸剤を得るためには、
制酸剤成分の固形分含量を増加させる必要がある。しか
し、このような濃度の増加は、高レベルでの指数的な粘
度増加、コロイド特性の損失および流動性または易動性
の喪失を伴う。さらに、当初から、流動性を保持または
達成している場合でさえ、医薬上許容される水性制酸剤
懸濁液として、滑らかな(ざらつきのない)食感や、懸
濁性および再懸濁性のためのゲル構造の維持が必要とさ
れる。一般に、再懸濁性水性制酸剤懸濁液は、典型的に
は、さらに凝塊または解膠および沈降を阻止または制御
するための解膠剤または沈殿防止剤を含有する解膠生成
物である。解膠剤または沈殿防止剤タイプの添加剤の非
存在下では、懸濁液中の制酸剤は固いケーキまたはゲル
構造を形成し、これはもはや当初の望ましい特徴を有さ
ず、再懸濁できない。かかるケーキまたはゲル構造の形
成は、制酸剤濃度が低い場合を除いては、制酸剤濃度と
無関係である。
【0006】このように、解膠剤および沈殿防止剤は、
しばしば、ケーキング防止のため、約6〜12%の濃度
範囲で固体制酸剤を含有する水性制酸剤懸濁液製剤中に
含まれる。より優れた酸中和能力を有する制酸剤懸濁液
投与形態の提供に対する要求が高まるにつれて、高濃度
の流動系を提供する方法が追究されてきた。
【0007】包装、輸送および保存にかかるコストは、
固体制酸剤よりも液体の方が高い。従って、水で湿らせ
た場合に、可逆的に当初のコロイド状態に変換され得る
制酸剤粉末を開発することは有用である。
【0008】マグネシウム塩をアルカリアルミン酸塩溶
液に添加することによってマガルドラート(magaldrat
e)を沈殿させると、6〜15%の固体を含有する白色
ゲルになる。このゲルの噴霧乾燥粉末は、再水和して均
質な懸濁液になることがない。水で湿らせた場合、粉末
は、完全にそのままで、コロイド状態に戻らない。この
粉末はあまり有効でなく、ざらつき感がある。従って、
全体として容易に処方でき、遠方の施設に輸送でき、一
定期間保存可能で、要すればコロイド懸濁液に復元し得
る、全体として再水和可能なマガルドラート粉末が当該
技術分野において必要とされる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のある目的は、水
との混合時に良好な流動性、注入性および懸濁液特性を
有し、市販の水性制酸剤懸濁液に対する典型的な保存条
件下で完全な再懸濁性を有する水性制酸剤懸濁液や、摂
取した場合にざらつきの少ない咀嚼錠などに処方し得る
固体粉末形態の再水和性マガルドラート制酸剤組成物を
提供することにある。
【0010】本発明の別の目的は、前記のような固体粉
末形態の再水和性マガルドラート制酸剤組成物の製造方
法を提供することにある。
【0011】かくして、本発明によれば、水との混合時
に高い制酸性を有する流動性再懸濁性の医薬上好ましい
懸濁液に処方し得ることを特徴とする固体粉末形態の再
水和性マガルドラート制酸剤組成物が得られる。この組
成物は、未乾燥の沈降マガルドラートゲル、多価アルコ
ール、第1流動化剤としてコロイド特性を有する共流動
化量の水酸化アルミニウムゲル、クエン酸および医薬上
許容されるクエン酸イオン源からなる群より選ばれる共
流動化量の第2流動化剤を一緒に乾燥させた混合物から
なる。ここで、「共流動化量」とは、固体粉末形態の制
酸剤組成物を水と混合したとき、第1および第2流動化
剤が一緒になって該粉末を流動化させるのに充分である
ような、他の成分に対する第1および第2流動化剤の各
量をいう。また、単に「流動化量」という用語を用いる
ときは、第1および第2流動化剤の組合せが制酸剤組成
物粉末を流動化させるのに充分な合計量を意味する。
【0012】また、本発明によれば、水との混合時に高
い制酸性を有する流動性再懸濁性の医薬上好ましい懸濁
液に処方し得ることを特徴とする固体粉末形態の再水和
性マガルドラート制酸剤組成物の製造方法が得られる。
この方法は、未乾燥の沈降マガルドラートゲルを、流動
化量の第1および第2流動化剤の組合せ、および多価ア
ルコールと混合し、得られた混合物を乾燥させることか
らなる。第1流動化剤は、コロイド特性を有する水酸化
アルミニウムゲルから選ばれ、第2流動化剤は、クエン
酸および医薬上許容されるクエン酸イオン源からなる群
の少なくとも1つから選ばれる。
【0013】本発明の再水和性マガルドラート制酸剤組
成物は、液体のマガルドラート制酸剤組成物に多価アル
コールを添加した後、脱水乾燥して製造することもでき
る。液体のマガルドラート制酸剤組成物は、例えば、マ
ガルドラートゲルケーキを高濃度ペーストに予め濃縮
し、次いで流動化量の第1および第2流動化剤の組合せ
で流動化させるか、あるいは、予め流動化量の第1およ
び第2流動化剤の組合せと混合した、流動性で比較的低
濃度のマガルドラートゲルケーキを濃縮することによる
など、広範囲にわたる方法によって製造することができ
る。
【0014】本発明のマガルドラートゲルは、未乾燥の
沈降物形態の制酸剤であり、予め乾燥させて水和した無
水状態にしていない沈降マガルドラートゲルを意味す
る。
【0015】マガルドラートは、米国薬局方XX、別冊3
USP-NFによると、概ね式Al5Mg10(OH)31(SO4)2
・xH2Oで示される水酸化アルミニウムおよび水酸化
マグネシウムが化学的に結合したものであって、約10
97.4の分子量を有する。また、マガルドラートは、
前記文献には、水酸化マグネシウムアルミニウム硫酸塩
として記載され、29.0〜40.0%の酸化マグネシウ
ム(MgO)、および当量の18.0〜26.0%の酸化
アルミニウム(Al23)を含有する。
【0016】マガルドラートの製造方法は、米国特許第
2,923,660号明細書に記載されている。工業的に適した
方法は、この特許明細書の例えば第2欄40行以降に記
載されているが、最終製品のナトリウム含量を低く維持
するには、この特許に開示の酸化ナトリウムよりも酸化
カリウム(または水酸化カリウム)を用いる方が好まし
い。典型的には、マガルドラートを沈殿させて、6w/v
%混合物(新しいときは、液体状態)を得て、3%に希
釈して洗浄した後、濃縮し、懸濁液5mlにつき13.5
〜15ミリグラム当量のいわゆる力価1の中和強度(A
NC)(約12〜13w/w%の範囲の固形分含量のマガ
ルドラートに相当する)を有する懸濁液に処方する。こ
の濃度で、未処方のマガルドラートは、ペースト状ゲル
である。具体的な市販品(例えば、商標RIOPAN)
では、マガルドラートは、ゲル粘度を低下させ、満足な
流動化を達成するために、アラビアゴムと合わせて処方
される。アラビアゴムは、いわゆる力価1のマガルドラ
ート製品についての流動化剤として適しており、水酸化
アルミニウムまたは水酸化マグネシウムあるいは2種の
水酸化物の物理的混合物からなる濃縮された水性制酸剤
ゲルケーキ商品の粘度を低下させるのに適していること
が報告されているが、これは、5mlにつき約22ミリグ
ラム当量以上のANCのマガルドラート生成物および本
発明の高制酸性組成物を得るのには適していない。水酸
化アルミニウムまたはマグネシウム制酸剤またはその混
合物の流動化において記載されているアラビアゴムの有
用性がマガルドラートに及ばないことは、その結晶構造
が異なると記載されており当然である。このように、マ
ガルドラートは、天然の鉱物であるマナセアイトおよび
モツコレアイト(motukoreaite)と非常に類似した構造
を有し、主な中間膜として、少量の炭酸塩不純物を含む
硫酸塩を含有すると考えられるが、水酸化マグネシウム
は、ブルース石に最もよく似ており、水酸化アルミニウ
ムは、無秩序で、アモルファスな高分子構造を有する。
数種の水酸化アルミニウムおよびマグネシウムの物理的
混合物は、熟成するとブルース石の特性を多く保持した
まま、マナセアイト型構造を形成することが報告されて
いる。
【0017】しかし、水性懸濁液投与形態の単なる流動
化または解膠は、水性制酸剤懸濁液配合の1つの要因に
しかすぎない。このように、流動化が再懸濁性の犠牲、
酸中和能力または制酸剤緩衝性の速度または程度の損失
のもとに、即座にまたは熟成後に達成されるのであるな
らば、より高濃度の懸濁液の流動化を促進することに利
点はない。この関係は、1つの化学物質における所望の
制酸剤特性の例外的バランス、すなわち、迅速な反応速
度、治療上望ましい範囲内で持続性緩衝作用、および良
好な酸消費能力の例外的バランスのため、主な制酸剤と
してマガルドラートを含む水性制酸剤懸濁液にとって特
に重要である。本発明に関しては、マガルドラートゲル
の流動学的性質が著しく変化しても、マガルドラート制
酸剤特性の所望のバランスが保持されるので、濃厚な高
制酸性マガルドラート懸濁液の調製が可能となる。本発
明に伴う別の利点は、得られる所望の流動学的性質が一
様であることで、これにより、流動化および未流動化マ
ガルドラートゲルの両者の流動学的性質において通常固
有の非予見性を伴って取扱うのにしばしば必要とされる
バッチ間の細かい調整が低減または除去されることであ
る。
【0018】前記のように、本発明でいう未乾燥の沈降
マガルドラートゲルとは、予め乾燥させて水和した無水
状態にしていない沈降マガルドラートゲルを意味する。
本発明の組成物に含まれる流動化成分により、無水マガ
ルドラートゲルを用いた水性混合物は、よく流動化され
得るが、これより得られる組成物は、本発明の組成物に
より得られる所望の懸濁液特性、再懸濁性、コロイド特
性および制酸剤特性を有しない。さらに、本発明の組成
物においては、古いゲルを用いると、新しい沈降マガル
ドラートゲルを含む同じ組成物よりも、比較的高い比率
の流動化成分を必要とするので、湿潤状態の新しい沈降
マガルドラートゲルを用いるのが好ましい。
【0019】最も通常に入手可能な制酸剤懸濁液および
ANC約13.5ミリグラム当量/5mlのマガルドラート
制酸剤懸濁液商品と異なり、本発明の組成物により、少
なくとも25〜30ミリグラム当量/5mlまたは少なく
とも約17〜18w/w%から約20w/w%、または約18
〜約22w/v%の酸中和能力(力価2)が容易に得られ
る。あまり濃厚でない懸濁液、例えば13.5ミリグラ
ム当量/5mlのANCを有する懸濁液も、本発明の組成
物および方法により容易に得られる。本発明の組成物の
ANCおよび濃度の上限は、入手し得るものの性能によ
ってのみ制限されるが、50〜60ミリグラム当量/5m
lのオーダーと考えられる。
【0020】乾燥マガルドラート成分の流動化成分に対
する比は、約25:1〜約2:1、好ましくは約8:1
〜約4:1である。例えば、懸濁液1リットルあたり2
16gのマガルドラートを含有する組成物においては、
25:1〜2:1の比は、流動化剤約8.0g/リットル
〜約104g/リットルに相当する。
【0021】乾燥した第1流動化剤(水酸化アルミニウ
ムゲル、酸化アルミニウム換算)の第2流動化剤に対す
る比は約1:15〜約1:1、好ましくは約1:6〜約
1:2の範囲、最も好ましくは約1:4である。例え
ば、流動化剤に対する比が8:1である懸濁液1リット
ルにつき216gのマガルドラートを含有する組成物、
すなわち、27g/リットルの流動化剤を含有する組成
物において、第1流動化剤の第2流動化剤に対する比が
1:4であることは、第1流動化剤が約5.4g/リット
ル 、第2流動化剤が21.6g/リットルであることに
相当する。
【0022】本発明の再水和性マガルドラート制酸剤組
成物に用いるに適した多価アルコールとしては、2〜6
個の遊離した水酸基を有するものが挙げられ、プロピレ
ングリコール、グリセロール、エリスリトール、トレイ
トール、リビトール、キシリトール、アラビニトール、
グリシトール、ソルビトール、マンニトールおよびズル
シトールが挙げられる。多価アルコールは、組成物の約
5〜約10wt%存在してもよい。好ましい多価アルコー
ルはソルビトールである。
【0023】さらに、本発明は、水との混合時に高い制
酸性を有する流動性再懸濁性の医薬上好ましい懸濁液に
処方し得ることを特徴とする再水和性マガルドラート制
酸剤組成物の製造方法を提供する。この方法は、一般
に、未乾燥の沈降マガルドラートゲルを、流動化量の第
1および第2流動化剤の組合せおよび多価アルコールと
混合した後、乾燥させることからなる。なお、混合は、
マガルドラートゲルの濃縮前または後に行なうことがで
きる。
【0024】従って、ある具体例では、本発明の方法
は、(a)低濃度の未乾燥の沈降マガルドラートゲル
を、第1流動化剤としてコロイド特性を有する水酸化ア
ルミニウムゲルと、クエン酸および医薬上許容されるク
エン酸イオン源からなる群の少なくとも1つから選ばれ
る第2流動化剤との流動化量の組合せおよび多価アルコ
ールの混合物と混合し、(b)工程(a)の混合物を濃
縮して、高制酸性の流動性水性マガルドラート懸濁液に
し、(c)工程(b)の混合物を、噴霧乾燥機などで乾
燥させることからなる。
【0025】あるいは、本発明の方法の最初の2つの工
程を逆にして、マガルドラートゲルをまず高制酸性を示
す濃度に濃縮し、次いで濃縮マガルドラートゲルを、流
動化量の本発明の第1および第2流動化剤の組合せと混
合することにより、流動化してもよい。
【0026】好ましい具体例では、本発明の方法は、
(a)第1流動化剤としてコロイド特性を有する水酸化
アルミニウムゲルと、クエン酸および医薬上許容される
クエン酸イオン源からなる群の少なくとも1つから選ば
れる第2流動化剤との流動化量の組合せおよび多価アル
コールを含有する水性混合物を形成し、(b)未乾燥の
沈降マガルドラートゲルを、高制酸性となるように少な
くとも濃度10w/v%まで濃縮し、(c)工程(b)の
濃縮マガルドラートゲルを、前記第1および第2流動化
剤を含有する水性混合物の流れに、徐々に連続的に、例
えば量を増しながら加えて混合することによって、濃縮
ゲルを流動化させて流動性懸濁液にし、(d)工程
(c)の混合物を噴霧乾燥機などで乾燥させることから
なる。
【0027】また、本発明の制酸剤組成物は、水性制酸
剤懸濁液の分野において通常用いられる多くの医薬上許
容される添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤
としては、1種またはそれ以上の香味剤(例えば、ペパ
ーミントなど)、甘味料(例えば、サッカリン)、ソル
ビトール、 保存料、 殺菌剤、増量剤などが挙げられ
る。
【0028】再水和した本発明の液体マガルドラート組
成物は、他の治療上活性な物質、例えば、シメチコンな
どの抗膨満剤、反すう性食道炎の治療用アルギン誘導
体、アセトアミノフェン、イブプロフェンおよび保護ア
スピリンなどの鎮痛剤、種々の制瀉剤および副交感神経
作用遮断剤、シメチジン、ラニチジンおよびスクラルフ
ェートなどの抗潰瘍剤などを含んでいてもよい。
【0029】再水和した本発明の液体マガルドラート組
成物は、ヒトまたは哺乳動物における種々の胃腸管障害
の治療に有用である。このような障害の典型例として
は、過塩酸症、消化性潰瘍、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃
炎、食道炎、裂孔ヘルニア、および他の消化性障害が挙
げられる。前記のように、本発明の制酸剤組成物は、単
に症状を緩和するだけでなく、治療的役割をはたす制酸
剤を必要とする疾病の治療において特に有用である。本
発明の制酸剤組成物の投与形態は、通常、経口投与され
る。一般に、組成物の治療投与量は、その組成物のAN
Cと公知の制酸剤投与形態のANCとの関係によって決
定することができる。
【0030】前記の方法により調製されたマガルドラー
ト組成物は、小さな粒子を含み、その結果、表面積が大
きくなり、かつ表面電荷が高いと考えられる。前記のよ
うな物質に関しては、その有用な保存期間中の最高有効
値を保証するために、マガルドラートのコロイド特性を
維持することが必須であり、粘度のコントロールが臨界
的であって、濃度を増加させることはより困難である。
このコントロールは、流動化量の第1および第2流動化
剤の組合せによって達成され、その際、第2流動化剤が
マガルドラートの表面電荷をコントロールして所望の負
の作用を起こし、一方、第1流動化剤はアニオン吸収過
程を促進し、マガルドラートと競合的な基質を提供し、
それにより、負の作用の平衡を保つ。負の作用は、ゼー
タ・ポテンシャルの測定により決められるが、このよう
にして、マガルドラート懸濁液は流動化して平衡状態を
有する易動化ゲルになり、所望の性質を維持する。
【0031】
【実施例】以下の実施例により、本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0032】以下の実施例では、ブチ(Buchi)190
小型噴霧乾燥機を用いて、未乾燥の沈降マガルドラー
ト、多価アルコール、ならびに第1および第2流動化剤
を含有する初期混合物を乾燥させる。この型の噴霧乾燥
機は、ブチ・ラボラトリウムズ-テクニーク・エイ・ジ
ー(Buchi Laboratoriums-Technik AG)製である。しか
し、比較的粘稠な混合物を加工できるのであれば、他の
噴霧乾燥機(例えば、マサチューセッツ州アトルボロー
のアンヒドロ・カンパニー(Anhydro Company)製およ
びメリーランド州コロンビアのニロ・アトマイザー・イ
ンク(Niro Atomizer Inc.)製)を用いることもでき
る。噴霧乾燥機の操作条件は、通常、入口温度130
℃、出口温度400℃、回転速度20,000rpmであ
る。
【0033】実施例1 次の処方に従って、再水和性マガルドラート粉末を調製
した。
【0034】 成 分 量 マガルドラートゲル硫酸塩(カリウムベース)(7.38%) 90.0kg クエン酸カリウム(NF) 1.47kg 水酸化アルミニウムゲル(ギリーニ(Guilini)、A671/4) 1.85kg ソルビトール溶液(USP) 2.85kg
【0035】上の成分を以下のように処理する。なお、
処理中、連続的に攪拌し続ける。 工程1.ソルビトール溶液(USP)をスターラーを備
えた適当なタンクに添加する。 工程2.クエン酸カリウム(NF)を加え、均一になる
まで攪拌する。 工程3.マガルドラートゲル硫酸塩(カリウムベース)
をマガルドラートが24%以下にならないように濃縮
し、工程2のタンクに添加する。 工程4.濃縮ゲルの約半量をバッチに添加した時点で、
工程3の混合物にアルミニウムゲルを添加する。 工程5.ゲルを全部添加した時点で、マガルドラート含
量を分析し、全成分の量を理論的比率になるように調節
する。各添加後、5分間混合する。 工程6.工程5のゲル混合物を、入口温度400℃、出
口温度130℃、回転速度20,000rpmの条件下で噴
霧乾燥する。
【0036】実施例2 実施例1の再水和性マガルドラート粉末を、処方物5ml
につき15ミリグラム当量のマガルドラートを含有する
経口投与用の安定な液体マガルドラート製剤に復元す
る。この実施例および以後の実施例において用いるモノ
クロルアミン溶液は、次に示す成分より以下の方法に従
って調製した保存溶液である。
【0037】 モノクロルアミン溶液 成 分 量 次亜塩素酸カルシウム(60%) 14.00g 濃アンモニウム溶液(NF) 7.4g 精製水(USP、塩素化) 28.0g 精製水(USP、塩素化) 1.97kg
【0038】60%次亜塩素酸カルシウムを水1.97k
gに添加し、少なくとも10分間激しく攪拌して混合す
る。アンモニア溶液を水28.0gに添加し、短時間攪
拌する。次いでアンモニア溶液を塩素溶液に添加し、均
一になるまで激しく攪拌して混合し、1時間後に濾過す
る。
【0039】実施例1と同様にして調製した再水和性マ
ガルドラート粉末、前記のようにして調製したモノクロ
ルアミン溶液および次に示す他の成分を用いて、以下の
ようにして復元マガルドラートを調製する。
【0040】 成 分 量 再水和性マガルドラート(噴霧乾燥64w/w%) 168.75g1) グリセリン(USP) 23.9g サッカリン(NF) 0.383g ペパーミント・フレーバー(No.5917) 0.283ml キサンタン・ガム(FCC) 3.0g モノクロルアミン溶液 q.s.100ppm 精製水(USP、塩素化) q.s.1,000ml=1,100g1) 1リットルあたりの理論的仕込量は、マガルドラート
(100%)108gである。
【0041】上の成分を以下のようにして処理する。な
お、処理中、バクテリアの増殖を最小限にするために、
装置を清潔にし、できる限り無菌状態で処理を行なう。
仕上処理済の懸濁液は、充填中のモノクロルアミンのロ
スを最小限にするように密封タンク中で保存する。
【0042】工程1.塩素化水700gを、ミキサーを
備えた適当な配合タンクに入れる。 工程2.一定の攪拌下、マガルドラートをゆっくり添加
し、約1時間、完全に水和するまで混合する。 工程3.攪拌装置を備えた別の容器に、グリセリン、サ
ッカリン、キサンタン・ガムおよびペパーミント・フレ
ーバーを添加し、均一になるまで混合し、30℃または
それ以下に冷却する。 工程4.工程3の混合物を工程2の混合物に添加し、キ
サンタン・ガムが水和するまで混合する。 工程5.バッチを1.0774kgにするのに充分な量の
水を添加する。 工程6.懸濁液を100psig±100のホモジナイザー
を通して、連続的に攪拌しながらジャケット付タンクに
入れる。 工程7.充填を始める直前に6,000rpmでモノクロル
アミンを添加し、非流動性懸濁液中分析値100ppm
(NLT85)となるようにし、30分間混合する。工
程7の懸濁液は、モノクロルアミン添加前に25℃以下
でなければならない。 工程8.仕上処理済の懸濁液を、予め滅菌処理したネジ
蓋つきボトルに充填する。 工程9.懸濁液の入った各ボトルを2秒以上(1時間以
下)逆さまにし、次いで元に戻す。
【0043】実施例3 実施例1の再水和性マガルドラート粉末を、処方物5ml
につき30ミリグラム当量のマガルドラートを含有する
経口投与用の安定な液体マガルドラート製剤に復元す
る。
【0044】実施例1のようにして調製した再水和性マ
ガルドラート粉末、実施例2に記載のようにして調製し
たモノクロルアミン溶液および次に示す他の成分を用い
て、以下のようにして復元マガルドラートを調製する。
【0045】 成 分 量 再水和性マガルドラート(噴霧乾燥、64w/w%) 337.55g1) グリセリン(USP) 47.8g シメチコン(USP、95w/w%) 6.32g サッカリン(NF) 0.383g ペパーミント・フレーバー(No.5917) 0.283ml キサンタン・ガム(FCC) 3.5g モノクロルアミン溶液 q.s.100ppm 精製水(USP、塩素化) q.s.1,000ml=1,200g1) 1リットルあたりの理論的仕込量はマガルドラート
(100g)216gである。
【0046】上の成分を、実施例2と同様の方法で処理
する。ただし、工程1において、ミキサー中に塩素化水
を500gしか入れず、サッカリンを工程4の後で添加
混合し、工程5においては、バッチを0.10774kg
にするのに充分な水を添加する。
【0047】実施例4 次に示す成分を含有する再水和性マガルドラート組成物
を調製して、マガルドラート粉末100kgを得る。
【0048】 成 分 量 マガルドラートゲル硫酸塩(カリウムベース)(7.38%) 908kg クエン酸カルシウム(NF、顆粒) 9.4kg 水酸化アルミニウムゲル(ギリーニ(Giulini)A671/4、12%) 11.8kg ソルビトール溶液(USP、70%) 29.4kg 精製水(USP、塩素化) 5.7kg
【0049】典型的な噴霧乾燥条件は、入口温度400
℃、出口温度130℃、噴霧回転速度16,000rpmで
ある。
【0050】得られた粉末のマガルドラート含量は、典
型的には、65〜68%の範囲である。
【0051】実施例5 1,000個の直接打錠した錠剤を作るために必要な実
施例4の再水和性粉末から製造したマガルドラート咀嚼
錠を以下に示す。
【0052】 成 分 量 マガルドラートの再水和性噴霧乾燥粉末(67%) 806.0g マンニトール(USP) 290.5g Nu錠(直接打錠可能な糖) 290.5g スペアミント・フレーバー(アロマロック(Aromalok)) 6.0g ステアリン酸マグネシウム 7.0g 理論的錠剤重量 1,400mg
【0053】この生成物の直接打錠可能な成分の他の例
としては、デキストラート、ソルビトール、およびディ
-パック(Di-Pac)(ニューヨークのアムスター・コー
ポレイション(Amstar Corporation)製の打錠可能な
糖)などの他の直接打錠可能な糖が挙げられる。ステア
リン酸亜鉛もステアリン酸マグネシウムの代わりに潤滑
剤として用いることができる。ソルビトールなどの適当
な錠剤成分を用いて、咀嚼錠でなく、トローチ剤を調製
することができる。
【0054】実施例6 以下のようにして、実施例4の再水和性粉末からマガル
ドラートの再水和性顆粒を調製して、1kgの顆粒を得
る。
【0055】 成 分 量 マガルドラートの再水和性噴霧乾燥粉末(67%) 700.0g 糖剤(NF) 300.0g 精製水(USP、塩素化) 150.0ml
【0056】前記の粉末を適当なミキサー中で水を添加
して湿らせる。得られた顆粒を湿式成形し、流動床で乾
燥し、乾式成形する。46.9%のマガルドラートを含
む顆粒が得られる。
【0057】実施例7 以下のようにして、実施例6と同様にして調製した再水
和性マガルドラート顆粒を充填して、5mlあたり30ミ
リグラム当量のマガルドラートを含有する経口投与形態
を得る。
【0058】 成 分 量 マガルドラートの再水和性顆粒(46.9%) 2.3g スペアミント・フレーバー(アロマロック(Aromalok)) 0.004g
【0059】上の混合物に、5mlの水を加え、震盪して
再水和させる。これにより30ミリグラム当量の一投与
量が得られる。
【0060】実施例8 以下のように、実施例6と同様にして調製した再水和性
マガルドラート顆粒を固形乳と合わせて充填して、20
mlあたり30ミリグラム当量のマガルドラートを含有す
る経口投与形態を得る。
【0061】 成 分 量 再水和性マガルドラート顆粒(46.9%) 2.3g 固形乳(インスタント脱脂乾燥乳) 0.7g スペアミント・フレーバー(アロマロック(Aromalok)) 0.006g
【0062】1回分の投与量に対して、前記混合物に2
0mlの水を添加し、再水和させる。固形乳を加えて、よ
りクリーム状で味の良い製品を得る。
【0063】実施例9 以下のようにして、実施例6と同様にして調製した再水
和性マガルドラート顆粒を、さらに下痢止め剤などの他
の医薬剤、例えば吸着剤、抗コリン作用性剤と合わせて
充填する。
【0064】 成 分 量 再水和性マガルドラート顆粒(46.9%) 1,150mg カオリン(含水ケイ酸アルミニウム) 1,000mg 吸着剤 硫酸ヒヨスチアミン 0.035mg 臭化水素酸ヒヨスチン抗コリン作用性剤 0.002mg
【0065】混合物を単一投与量(ANC 15ミリグ
ラム当量)に対し、水20mlで再水和および再懸濁させ
る。
【0066】実施例7〜9の組成物の包装は、好ましく
は箔または気密式のものである。
【0067】別の再水和性マガルドラート粉末製剤を表
1に示す。各製剤の調製には、新たに調製した13.6
%マガルドラートゲル1kgを用いた。他の成分はg単位
で示す。
【0068】
【表1】
【0069】方 法 1.小型ホバルト混合ボールに、マガルドラートゲル、
クエン酸カリウム、Al(OH)3、ソルビトール、およ
び処方に含まれていれば、サッカリンNFを入れ、均一
になるまで混合する。 2.工程1の混合物に1,000ppmのモノクロルアミン
を添加し、混合する。 3.ブチ(Buchi)190小型噴霧乾燥機で乾燥させる。
【0070】表1の再水和性マガルドラート粉末製剤の
うち製剤8が、ざらつきがないという点で最も良い食感
を呈し、製剤6が次に優れていた。すべての製剤は容易
に再水和し得る。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、処方が容易であり、遠
方の施設に輸送でき、一定期間保存可能で、要すればコ
ロイド懸濁液に復元し得る、全体として再水和可能な固
体粉末状態のマガルドラート制酸剤組成物およびその製
造方法が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェラルド・ルイス・リュウター アメリカ合衆国ニューヨーク州12901、プ ラッツバーグ、クレセント・ドライブ23番 (72)発明者 マーク・アーネスト・クーンズ アメリカ合衆国ニューヨーク州12919、チ ャンプレイン、アッシュライン・ドライブ 10番

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未乾燥の沈降マガルドラートゲル、多価
    アルコール、第1流動化剤としてコロイド特性を有する
    共流動化量の水酸化アルミニウムゲル、クエン酸および
    医薬上許容されるクエン酸イオン源からなる群より選ば
    れる共流動化量の第2流動化剤を一緒に乾燥させた混合
    物からなり、水との混合時に高制酸性を有する流動性再
    懸濁性の医薬上好ましい懸濁液に処方し得ることを特徴
    とする固体粉末状態の制酸剤組成物。
  2. 【請求項2】 未乾燥の沈降マガルドラートゲルが湿潤
    状態の新しい沈降マガルドラートゲルである請求項1記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】 クエン酸イオン源が、クエン酸カリウ
    ム、クエン酸ナトリウムおよびクエン酸アルミニウムか
    らなる群より選ばれる請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 多価アルコールが2〜6個の遊離水酸基
    を有する請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 第2流動化剤がクエン酸カリウムであ
    り、多価アルコールがソルビトールである請求項1記載
    の組成物。
  6. 【請求項6】 第2流動化剤としてクエン酸カリウムを
    含有し、乾燥基準のマガルドラートゲルの前記流動化成
    分に対する比が8:1〜4:1であり、乾燥基準の第1
    流動化剤の第2流動化剤に対する比が1:6〜1:2で
    ある請求項1記載の組成物。
  7. 【請求項7】 (a)未乾燥の沈降マガルドラートゲル
    の水性混合物を、第1流動化剤としてコロイド特性を有
    する水酸化アルミニウムゲルと、クエン酸、医薬上許容
    されるクエン酸イオン源およびその混合物からなる群よ
    り選ばれる第2流動化剤との流動化量の組合せおよび多
    価アルコールと混合し、(b)工程(a)の混合物を乾
    燥させることからなる、水との混合時に高制酸性を有す
    る流動性再懸濁性の医薬上好ましい懸濁液に処方し得る
    ことを特徴とする再水和性マガルドラート制酸剤組成物
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 (a)第1流動化剤としてコロイド特性
    を有する水酸化アルミニウムゲルと、クエン酸、医薬上
    許容されるクエン酸イオン源およびその混合物からなる
    群より選ばれる第2流動化剤との流動化量の組合せおよ
    び多価アルコールを含有する水性混合物を形成し、
    (b)未乾燥の沈降マガルドラートゲルを、少なくとも
    濃度10w/v%まで濃縮し、(c)工程(b)の濃縮マ
    ガルドラートゲルを、前記第1および第2流動化剤を含
    有する水性混合物の流れに、徐々に連続的に加えて混合
    することによって、濃縮ゲルを流動化して流動性懸濁液
    にし、(d)工程(c)の混合物を乾燥させることから
    なる、水との混合時に高制酸性を有する流動性再懸濁性
    の医薬上好ましい懸濁液に処方し得ることを特徴とする
    再水和性マガルドラート制酸剤組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 (a)第1流動化剤としてコロイド特性
    を有する水酸化アルミニウムゲルと、クエン酸、医薬上
    許容されるクエン酸イオン源およびその混合物からなる
    群より選ばれる第2流動化剤との流動化量の組合せおよ
    び多価アルコールを含有する水性混合物を形成し、
    (b)未乾燥の沈降マガルドラートゲルを、少なくとも
    濃度10w/v%まで濃縮し、(c)工程(b)の濃縮マ
    ガルドラートゲルを、前記第1および第2流動化剤を含
    有する水性混合物の流れに、徐々に連続的に加えて混合
    することによって、濃縮ゲルを流動化して流動性懸濁液
    にし、(d)工程(c)の混合物を乾燥させることから
    なる製造方法により製造される、水との混合時に高制酸
    性を有する流動性再懸濁性の医薬上好ましい懸濁液に処
    方し得ることを特徴とする再水和性マガルドラート制酸
    剤組成物。
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