JPH06340272A - 車両用パワーステアリング装置 - Google Patents

車両用パワーステアリング装置

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JPH06340272A
JPH06340272A JP13036593A JP13036593A JPH06340272A JP H06340272 A JPH06340272 A JP H06340272A JP 13036593 A JP13036593 A JP 13036593A JP 13036593 A JP13036593 A JP 13036593A JP H06340272 A JPH06340272 A JP H06340272A
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control
torque
control voltage
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光彦 原良
Yoichi Yamamoto
洋一 山本
Hidekazu Suzuki
秀和 鈴木
Tadao Tanaka
忠夫 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広範囲の操舵条件で運転者の負担を少なくし
て操舵条件に合った操舵を可能にする。 【構成】 トーションバーを有するステアリング機構を
設け、オイルポンプに接続されるロータリバルブを入力
軸と出力軸の間に設け、入力軸もしくは出力軸の一方に
被押圧部を突設し他方にこの被押圧部を押圧する押圧子
を備えたバルブ駆動機構を設け、トーションバーの捩じ
れ方向にロータリバルブを回転させて得られるアシスト
力と捩じれ方向と逆の方向にロータリバルブを回転させ
て得られるアシスト力との目標アシスト力を設定し、設
定されたアシスト力になるように押圧子を駆動する押圧
子駆動機構を設け、ロータリバルブの作動角に対するロ
ータリバルブの圧力そのものを制御し、ハンドルの操舵
力を広範囲の操舵条件で運転者の負担を少なくして変化
させる。センタリング制御時には、アシスト力発生開始
時にハンドル角速度に応じてアシスト力を設定し、路面
状況に係らずハンドルの戻し速度を一定に保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の前輪を
操舵するために用いられる車両用パワーステアリング装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車には、運転者の軽いハンドル操作
によって操舵が行なえるように、油圧式のパワーステア
リング装置を装備しているものがある。
【0003】このパワーステアリング装置は、ハンドル
につながる入力軸と操舵輪(前輪)につながる出力軸と
をトーションバーによって連結し、油圧のアシスト系を
介入して入力軸の回転力を前輪の操舵力として伝達する
ようにしている。
【0004】アシスト系には、トーションバーの捩じれ
に応じて相対変位するロータリバルブが入力軸と出力軸
の間に設けられ、ロータリバルブには、エンジン駆動式
のオイルポンプ及び前輪を操舵方向に駆動するパワーシ
リンダが接続されている。そして、ハンドルの回転で相
対変位するロータリバルブによって得られる油圧をパワ
ーシリンダへ供給し、アシスト力を発生させている。
【0005】即ち、ハンドルを回転させると、入力軸及
びトーションバーを介して出力軸が回転する。この時、
出力軸は前輪の路面抵抗によって回転が妨げられ、その
路面抵抗の分トーションバーが捩じられ、入力軸はトー
ションバーの捩じれ角の分余分に回転することになる。
【0006】これにより、入力軸と出力軸との間に設け
られたロータリバルブには回転差(相対変位)が生じ、
この回転差によって発生する油圧がパワーシリンダのシ
リンダ室に供給される。パワーシリンダに油圧が供給さ
れることにより、ハンドルの回転方向に前輪が操舵さ
れ、操舵力が軽くなるようになっている。
【0007】一方、従来のパワーステアリング装置で
は、アシスト系に反力を発生させる反力機構と、この反
力機構を制御するコントロールバルブとを設け、ハンド
ルの手応えを油圧により可変にしてハンドルの切り戻し
性を向上させるものがある。
【0008】この反力機構を説明する。
【0009】入力軸(もしくは出力軸)には、径方向の
両側に突出する一対の突部が設けられ、この突部は軸線
方向に沿って二対備えられている。
【0010】出力軸(もしくは入力軸)には、軸方向一
方側の一対の突部を押圧付勢して入力軸を一方向から相
対回転中立位置に回転させる第一反力ピストンが設けら
れ、第一反力ピストンは入力軸の軸心を挾んで対角位置
に配されている。更に出力軸には、軸方向他方側の一対
の突部を押圧付勢して入力軸を他方向から相対回転中立
位置に回転させる第二反力ピストンが設けられ、第二反
力ピストンは第一反力ピストンと対称状態で入力軸の軸
心を挾んで対角位置に配されている。
【0011】第一反力ピストン及び第二反力ピストンを
入力軸の突部に当接させることで入力軸の回転力、即ち
ハンドルの操舵力に反力を付加し、コントロールバルブ
によって第一反力ピストン及び第二反力ピストンの駆動
油圧を制御することでハンドルの手応えが可変となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来のパワーステアリ
ング装置では、ハンドルの回転に伴なうトーションバー
の捩じれ具合により、ロータリバルブの作動角とロータ
リバルブからの発生油圧の関係が一義的に決定されてい
る。このため、ロータリバルブの変位だけでは操舵力が
適切にコントロールできず、操舵力の可変幅に制約が生
じていた。
【0013】また、反力機構の第一反力ピストン及び第
二反力ピストンを駆動するコントロールバルブの油圧制
御は、ハンドルの操舵角及び車速により決定されたマッ
プに基づいて一義的に行なわれている。このため、反力
機構における操舵力の可変幅にも制約が生じていた。
【0014】また、従来のパワーステアリング装置の反
力機構は一対の突部が入力軸(もしくは出力軸)に設け
られ、この一対の突部が入力軸(もしくは出力軸)の軸
方向に二段に並設され、各々の径方向突部に対して反力
ピストンが備えられているので、パワーステアリング装
置が軸方向に長くなり軽量コンパクト化を阻害してい
た。
【0015】更に、反力機構はハンドルの操舵力に反力
を与えるだけであるため運転者がハンドルから手を放す
とハンドルは戻らず、特にハンドルを大きく操舵した状
態からの据え切り戻し時にあっては、運転者は大きな操
舵戻しの負担を強いられていた。
【0016】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、広範囲の操舵条件で運転者の負担を少なくして操舵
条件に合った操舵を可能にするパワーステアリング装置
を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、操舵輪につながる出力軸トーション
バーの一端部に連結すると共にハンドルにつながる入力
軸をトーションバーの他端部に連結してなり、前記ハン
ドルの操舵操作にしたがって前記操舵輪を操舵するステ
アリング機構と、所定の油圧を発生させる油圧発生部
と、前記ステアリング機構の前記入力軸と前記出力軸と
の間に設けられ、前記油圧発生部に接続されて前記ハン
ドルの操舵操作時における前記トーションバーの捩じれ
にしたがい相対変位して油圧のアシスト力を出力するロ
ータリバルブと、該ロータリバルブからの油圧で前記操
舵輪を操舵方向に駆動するシリンダ機構と、前記ステア
リング機構の前記入力軸と前記出力軸との間に設けら
れ、該入力軸もしくは該出力軸の一方に突設された被押
圧部を有すると共に該被押圧部を軸方向両側に押圧する
ために該入力軸もしくは該出力軸の他方側に具えられた
押圧子を有し、該押圧子の駆動による前記被押圧部の押
圧で前記トーションバーに独立した捩じりモーメントを
発生させるバルブ駆動機構と、該バルブ駆動機構の前記
押圧子を電磁弁の励磁によって駆動させる押圧子駆動手
段と、前記トーションバーの捩じれ方向と同方向に前記
ロータリバルブを回転させることで得られるアシスト力
と前記トーションバーの捩じれ方向と逆方向に前記ロー
タリバルブを回転させることで得られるアシスト力との
目標値である目標アシスト力が設定されると共に、ハン
ドルの操舵操作時に該目標アシスト力となるように前記
バルブ駆動機構の前記押圧子を駆動させるべく、前記電
磁弁の励磁を行なう制御手段とを備え、該制御手段は、
車両の速度が所定値以下の低速域で前記ハンドルを中立
状態に操舵させるアシスト力を発生させるセンタリング
制御機能、前記低速域で前記ハンドルの操舵方向と同方
向にアシスト力を発生させる操舵力制御機能、および車
両の速度が所定値以上の高速域で前記ハンドルの操舵方
向と同方向もしくは逆方向にアシスト力を発生させる操
舵反力制御機能を有し、前記制御手段の前記センタリン
グ制御機能に、ハンドル角速度が生じるまでは前記電磁
弁の励磁を行なわせる指令制御電圧を上昇させると共
に、ハンドル角速度が生じた時に指令制御電圧を所定値
下げた値に徐々に移行させる手段を備えたことを特徴と
する。
【0018】
【作用】ハンドルを操舵操作すると、路面抵抗との差分
捩じられようとするトーションバーは、バルブ駆動機構
によって目標アシスト力となるように所定の方向に捩じ
られる。これにより、当初はバルブ駆動機構によりロー
タリバルブが駆動され、その後、路面抵抗との差分で捩
じられるトーションバーによってロータリバルブが駆動
され、シリンダ機構に必要な油圧が供給されていく。
【0019】この時得られる操舵力は、ハンドル操作に
よって捩じられるトーションバーの作動角の領域におけ
るロータリバルブの出力による操舵力と、バルブ駆動機
構の押圧子によってロータリバルブがトーションバーの
捩じれ方向(同位相:作動角増加)に回転させることで
生じる軽い操舵力(ハンドル操作による操舵よりもロー
タリバルブの圧力が早く立ち上がることによる)と、バ
ルブ駆動機構の押圧子によってロータリバルブがトーシ
ョンバーの捩じれ方向と逆の方向(逆位相:作動角減
少)に回転されることで生じる重い操舵力(ハンドル操
作による操舵よりもロータリバルブの圧力が遅く立ち上
がることによる)とを組み合わせた広範囲の領域で変化
する。
【0020】また、センタリング制御時は、ハンドル角
速度が生じるまでは指令制御電圧を上げ、戻し速度が生
じた時に指令制御電圧を所定値下げた値に徐々に移行
し、路面の状況に係らず戻し速度を一定に保つ。
【0021】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1には本発明の一実施例に係るパワーステアリン
グ装置の全体構成、図2には自動車の操舵輪(左右の前
輪)を操舵するステアリング機構を表わす断面、図3に
は図2中のIII −III 線矢視、図4には図2中のIV−IV
線矢視を示してある。
【0022】図2において、2はステアリング機構1を
構成する例えばラック&ピニオン式のステアリングギヤ
であり、ステアリングギヤ2はケーシング3にラック4
及びピニオン5を内蔵した構造となっている。
【0023】図1に示すように、ラック4の一方の端部
は、ステアリングロッド6、タイロッド6a及びナック
ル6bを介して一方の前輪8に連結されている。また、
ラック4の他方の端部は、ステアリングロッド6、パワ
ーシリンダ装置(シリンダ機構)7,タイロッド6a及
びナックル6bを介して他方の前輪8に連結されてい
る。
【0024】ステアリングギヤ2のピニオン5には、ア
ウトプットシャフト5a(出力軸)を介してトーション
バー9の下端部が連結されている。トーションバー9の
上端部は、ステアリングギヤ2の上部に設けられたバル
ブユニット10を貫通してインプットシャフト11(入
力軸)に連結されている。またインプットシャフト11
の端部は、ステアリングシャフト12を介してハンドル
13に連結されている。ハンドル13から回転変位が入
力されると、ステアリングシャフト12、トーションバ
ー9、ピニオン5、ラック4及びステアリングロッド6
を介して左右の前輪8が操舵されるようになっている。
【0025】バルブユニット10は、ステアリングギヤ
2の上部にトーションバー9を囲むようにハウジング1
4が据付けられ、このステアリングギヤ2の上部からハ
ウジング14内にかけての部分に、バルブ駆動アクチュ
エータ15(バルブ駆動機構)及びロータリバルブ16
が下側から順に設けられている。
【0026】ロータリバルブ16は、ハウジング14の
内面に筒状のアウターバルブ17が回転可能に設けら
れ、インプットシャフト11にアウターバルブ17と組
み合う筒状のインナーバルブ18が一体に設けられてな
る。つまり、ロータリバルブ16は、ハンドル13から
の回転操作によってトーションバー9が捩じれると、ア
ウターバルブ17とインナーバルブ18との間で相対的
な変位が発生する構成となっている。
【0027】アウターバルブ17に形成されている流入
ポート17aはハウジング3に設けられた流入口体19
に連通し、インナーバルブ18に形成されている流出ポ
ート18aはハウジング3に設けられた流出口体20に
連通している。またアウターバルブ17に形成されてい
る出力ポート(図示省略)は、ハウジング3に設けられ
た一対の出力ポート部21,22に連通している。出力
ポート部21,22はパワーシリンダ装置7に接続され
ている。
【0028】パワーシリンダ装置7は、図1に示すよう
に、シリンダ23にはシリンダ23を貫通するようにピ
ストンロッド24が摺動自在に設けられ、このピストン
ロッド24の一部にシリンダ23を長手方向両側(左
右)に仕切るようにピストン25が設けられている。ピ
ストン25で仕切られた左右の室25a,25bと連通
する一対の入力ポート26,27が、流路28,29を
介して出力ポート部21,22に接続されている。
【0029】ハウジング3の流入口体19は、流路30
および分流ユニット31(1つの入口部31aと2つの
出口部31b,31bとがオリフィス付の流路31c,
31cで接続されている)を介して、自動車の走行用エ
ンジン32で駆動されるリリーフバルブ付のオイルポン
プ33(油圧発生部)に接続されている。またハウジン
グ3の流出口体20は流路34を介してオイルリザーバ
35に接続され、パワーシリンダ装置7に対する油圧回
路が構成されている。
【0030】ロータリバルブ16のアウターバルブ17
とインナーバルブ18とが相対的に変位すると、油圧回
路によって、操舵力及び操舵方向に応じた油圧がロータ
リバルブ16からパワーシリンダ装置7の室25a,2
5bに供給される。つまり、前輪8は油圧でアシストさ
れながら操舵される。
【0031】バルブ駆動アクチュエータ15を説明す
る。
【0032】インプットシャフト11の下端部(インナ
ーバルブ18の直下の軸部分)には延長部分37が形成
され、延長部分37はインプットシャフト11の下端部
分がトーションバー9の軸心方向に沿って下方へ延長さ
れた状態になっている。この延長部分37の周囲のケー
シング3は大径部分となり、大径部分内には円形の室4
7が形成されている。この室47の内部には、アウトプ
ットシャフト5aと一体に連結された中空の円形な大径
部38が回転自在に収容されている。大径部38はロー
タリバルブ16のアウターバルブ17にピン36を介し
て連結されている。大径部38の外周面の全体にはイン
ナースリーブ39が嵌め込まれ、このインナースリーブ
39と対向する室41の内周面にはアウタースリーブ4
0が回転自在に嵌め込まれている。
【0033】図3、図4に示すように、大径部38の内
部には、大径部38の貫通孔38aにおける円周方向の
180度隔たった対称の2か所の地点から、それぞれ半
径方向の外側に延びる偏平な凹部状の室41が形成され
ている。
【0034】大径部38で覆われた延長部分37には、
円周方向の180度隔たった対称の2か所の地点から半
径方向の外側に張出する板状の張出し部42(被押圧
部)がそれぞれ形成されている。張出し部42はいずれ
も室41の長さおよび幅寸法よりも小さな外形に形成さ
れ、張出し部42は室41内に同心的に遊嵌されてい
る。板状の張出し部42と偏平な室41との隙間は、ロ
ータリバルブ16の作動角を補償するに必要な領域が設
定できる寸法に定められ、トーションバー9がインプッ
トシャフト11に対して所定角度の範囲で捩じられるよ
うになっている。
【0035】また大径部38の室41を挾む両側の部分
には、張出し部42を挾んで直列に連なるように、孔
部、例えば4つの円形の孔部43が対称に形成されてい
る。これら各孔部43には、対称をなしてそれぞれプラ
ンジャ44a,44b(押圧子)が軸方向に摺動自在に
嵌挿されている。各プランジャ44a,44bが先端中
央には突起42aが形成され、突起42aにより張出し
部42の板面部分が押圧されるようになっている。また
各プランジャ44a,44bの全長は、孔部43の長さ
寸法よりも短く設定され、プランジャ44a,44bの
後端面とインナスリーブ39とで囲まれた孔部分にはそ
れぞれ油圧室45,46が形成されている。以下、これ
ら対称な4つの油圧室45,46のうち、室41に対し
て時計方向後側の2つのものを第1油圧室45、室41
に対して時計方向前側の2つのものを第2油圧室46と
記載する。
【0036】図2に示すように、インナースリーブ39
の外周面の上部には第1環状油路48が設けられ、イン
ナースリーブ39の外周面の下部には第2環状油路49
が設けられている。第1環状油路48は、図3に示すよ
うに、各第1油圧室45の位置と対応するインナースリ
ーブ39にそれぞれ設けられた第1孔路50aを介して
2つの第1油圧室45に連通している。また第2環状油
路49は、図4に示すように、各第2油圧室46の位置
と対応するインナースリーブ39に設けられた第2孔路
50bを介して2つの第2油圧室46に連通している。
【0037】図2に示すように、アウタースリーブ40
の外周面の上部には第1環状油路51が設けられ、アウ
タースリーブ40の外周面の下部には第2環状油路52
が設けられている。なお、図中の符号で53は、第1環
状油路51の上段、第1環状油路51と第2環状油路5
2との間及び第2環状油路52の下段にそれぞれ設けら
れた油路シール用のOリングである。
【0038】図3に示すように、アウタースリーブ40
の第1環状油路51は、ケーシング3に形成された第1
入出口体54に連通し、アウタースリーブ40の第2環
状油路52はケーシング3に形成された第2入出口体5
5に連通している。
【0039】第1入出口体54および第2入出口体55
は、それぞれ流路56,57、圧力調整弁で構成される
第1,第2の制御弁58,59および分流ユニット60
(1つの入口部60aと2つの出口部60b,60bと
がオリフィス付の流路60c,60cで接続されてい
る)を介して、前記分流ユニット31のもう一方の出口
部31bに接続され、第1,第2の制御弁58,59の
作動により、分流ユニット31,60で分けたオイルポ
ンプ33からの油圧が入出口体54あるいは入出口体5
5に供給されるようになっている。なお、各制御弁5
8,59の戻り部は、流路34によりオイルリザーバ3
5につながっている。
【0040】インナースリーブ39の第1環状油路48
とアウタースリーブ40の第1環状油路51とは、アウ
タースリーブ40に設けられた第1連通孔61,61を
介して連通している。さらにインナースリーブ39の第
2環状油路49とアウタースリーブ40の第2環状油路
52とは、アウタースリーブ40に設けられた第2連通
孔62,62を介して連通している。
【0041】以上のように構成された油圧回路64(押
圧子駆動手段)における第1および第2の制御弁58,
59の作動と第1および第2の油圧室45,46への油
圧の作用との状況を図5,図6に基づいて説明する。図
5(a),(b),(c)には第1および第2油圧室4
5,46への油圧の作用状況、図6(a),(b),
(c)には図5に対応したプランジャ44a,44bの
動作を概略的に示してある。
【0042】第1および第2の制御弁58,59が作動
しない時は、第1油圧室45および第2油圧室46に油
圧は作用しない。
【0043】第1の制御弁58のみが作動した時は図5
(a),図6(a)に示すように、オイルポンプ33か
らの圧油が第1油圧室45に供給され、プランジャ44
bが張出し部42を押圧し、トーションバー9に例えば
ロータリバルブ16の正転方向(右方向)の捩じりモー
メントを発生させるようにしてある。即ち、図27で示
されるように、ロータリバルブ16のバルブ作動角を微
少に増加させていく。
【0044】第2の制御弁59のみが作動した時は、図
5(b),図6(b)に示すように、オイルポンプ33
からの圧油が第2油圧室46に供給され、プランジャ4
4aが張出し部42を押圧し、トーションバー9に例え
ばロータリバルブ16の逆転方向(左方向)の捩じりモ
ーメントを発生させるようにしてある。
【0045】従って、第1および第2の制御弁58,5
9の切換動により、トーションバー9に独立して捩じり
モーメントを発生させることができる。
【0046】第1および第2の制御弁58,59が作動
した時は、図5(c),図6(c)に示すように、オイ
ルポンプ33からの圧油が第1および第2油圧室45,
46に供給され、プランジャ44a,44bが張出し部
42を両側から押圧する。この状態では、トーションバ
ー9の等価剛性が高められ、例えばハンドル13の中立
付近時における手応え感と安定感を増すことができる。
【0047】第1および第2の制御弁58,59は、図
7に示したマップのように、制御電圧(V)が増加する
にしたがって第1および第2入出口体54,55に供給
される圧力が高くなる制御弁が用いられている。
【0048】第1および第2の制御弁58,59のソレ
ノイド部58a,59aには、マイクロコンピュータお
よびその周辺回路から構成される制御手段としてのコン
トロールユニット(ECU)70が接続されている。E
CU70には自動車の走行速度(車速:Vel)を検出
する車速センサ71、ハンドル13の操舵角(ハンドル
角:θh)を検出するハンドル角センサ72、ハンドル
13に作用するトルク(操舵トルク:tq2)を検出す
るトルクセンサ73が接続されている。
【0049】この制御系により、トーションバー9の捩
じれ方向と同じ方向にロータリバルブ16を回転させる
ことで得られるアシスト力と、トーションバー9の捩じ
れ方向と逆の方向にロータリバルブ16を回転させるこ
とで得られるアシスト力とによって目標のアシスト力の
範囲を設定し、このアシスト力になるようにプランジャ
44a,44bを駆動し、トーションバー9に必要な捩
じりモーメントを発生させるようにしている。
【0050】このため、ECU70には、ハンドル13
が正転(右)か逆転(左)に操作されているかを判断す
る機能、このときのハンドル13の操作に必要な目標ト
ルクを求める機能が設定されている。これによって目標
のアシスト力の範囲、すなわちハンドル13の操舵によ
って捩じられるトーションバー9で得られるアシスト力
に、トーションバー9の捩じれ方向と同じ方向にロータ
リバルブ16を回転させることで得られるアシスト力
と、トーションバー9の捩じれ方向と逆の方向にロータ
リバルブ16を回転させることで得られるアシスト力と
を組合わせたアシスト力領域が設定されるようになって
いる。
【0051】またECU70には、ハンドル13の操舵
力をコントロールするモードにするかハンドル13の中
立を保つセンタリングモードにするか否かを判断する機
能、ソレノイド部58a,59aの制御電圧値を演算す
る機能が設定されている。
【0052】さらにECU70には、現在のハンドル1
3のハンドル角の変動(ハンドル角速度:θh)を判断
する機能、第1の制御弁58を上記演算結果にしたがっ
て作動(ロータリバルブ16の相対変位の方向と同じ方
向にトーションバー9に捩じりモーメントを発生)させ
る機能、第2の制御弁59を上記演算結果にしたがって
作動(ロータリバルブ16の相対変位の方向と逆の方向
にトーションバー9に捩じりモーメントを発生)させる
機能が設定されている。これにより、目標のアシスト力
になるべく、プランジャ44a,44bを駆動して、必
要な捩じりモーメントをトーションバー9に発生させる
ようにしている。
【0053】次に、ECU70内の制御動作を図8乃至
図21に基づいて具体的に説明する。図8乃至図21に
はパワーステアリング装置の制御フローチャートを示し
てある。また、図22,23にはパワーステアリング装
置の低速側のアシスト制御におけるタイミングチャート
を示してある。
【0054】ECU70はイグニッションキースイッチ
(IG)のON信号によって起動される。
【0055】ステップS1において初期値設定がなさ
れ、各制御フラグが0(非実行側)に設定されると共
に、全ての変数が0に設定される。また、各種係数が予
め設定された値でセットされる。
【0056】ステップS2においてハンドル13の中立
信号(Hc値)が読み込まれ、ステップS3においてハ
ンドル角センサ72から検出されるハンドル角θhが読
み込まれる。その後ステップS4におけるハンドル角計
算ルーチンでハンドル角θhが計算される。
【0057】ステップS4におけるハンドル角計算ルー
チンを図13に基づいて説明する。ステップS4では、
ハンドル13のHc値がONになるまではハンドル角θ
hを0とし、大舵角に操舵されたままIGがONになっ
た時の安全性を確保する。
【0058】図13に示すように、ステップS4−1で
Hc値がONか否かが判断され、Hc値がONと判断さ
れた場合ステップS4−2でハンドル角θhを0にし、
ステップS4−3でハンドル中立フラグHcflagの
状態を判断する。ステップS4−3でHcflag=
0、即ちハンドル13が中立ではないと判断された場
合、ステップS4−4でHcflag=1、即ちハンド
ル13が中立であるとしてメインのフローチャートに戻
り、ステップS4−3でHcflag=0ではないと判
断された場合、そのままメインのフローチャートに戻
る。
【0059】一方、ステップS4−1でHc値がONで
はないと判断された場合、ステップS4−5でHcfl
ag=0か否かが判断され、Hcflag=0であれば
ステップS4−6でハンドル角θhを0にしてメインの
フローチャートに戻る。ステップS4−5でHcfla
g=0でないと判断された場合、ステップS4−7でハ
ンドル13が右操舵か左操舵かが判断される。右操舵で
あればステップS4−8でハンドル角θhに読み込み値
を加算(θh=θh+CNT)してメインのフローチャ
ートに戻り、左操舵であればステップS4−9でハンド
ル角θhに読み込み値を減算(θh=θh−CNT)し
てメインのフローチャートに戻る。
【0060】ステップS4では、最終的にHc値がON
になるまではハンドル角θhを0にし、その後の処理で
制御の実行開始条件とならないようにしている。
【0061】メインのフローチャートに戻り、図8に示
すように、ステップS5,S6,S7でハンドル角速度
θhs、車速センサ71で検出される車速Vel、トル
クセンサ73で検出される操舵トルクtq2が読み込ま
れる。その後、ステップS51における操舵周期検出ル
ーチンで操舵周期が検出される。
【0062】ステップS51における操舵周期検出ルー
チンを図21に基づいて説明する。ステップS51で
は、短かい周期で操舵トルク変動が生じた際、即ち、車
両が応答しない程度の操舵が繰り返された際、第1およ
び第2の制御弁58,59への指令制御電圧Volを0
にしてアシストカを発生させないようにする。
【0063】図21に示すように、ステップS51−1
で操舵トルクtq2が予め設定された正の制御判定トル
クしきい値Tq00以上か否か判断され、正の制御判定
トルクしきい値Tq00以上と判断された場合、ステッ
プS51−2で記憶変数であるハイセットhisetを
1にセットし、ステップS51−5でタイマShtim
をカウントする。ステップS51−1で操舵トルクtq
2が正の制御判定トルクしきい値Tq00未満と判断さ
れた場合、ステップS51−3で予め設定された負の制
御判定トルクしきい値−Tq00以下か否か判断され
る。負の制御判定トルクしきい値−Tq00以下と判断
された場合、ステップS51−4でハイセットhise
tを0にセットしてステップS51−5でタイマSht
imをカウントし、負の制御判定トルクしきい値−Tq
00を越えると判断された場合、ステップS51−5で
タイマShtimをカウントする。
【0064】ステップS51−6でタイマShtimが
100以上か否か判断される。運転開始直後は、タイマ
Shtimは0となっているので、ステップS51−7
でハイセットhisetと一つ前のハイセットであるロ
ウセットlosetとが等しくないかが判断され、運転
開始直後はハイセットhiset及びロウセットlos
etは共に0で等しいので、ステップS51−8でメモ
リmfが2以上か否か判断される。
【0065】ステップS51−6でタイマShtimが
100以上と判断された場合は短時間とは判断されず、
出力電圧フラグVolflagを1にセットして第1お
よび第2の制御弁58,59の励磁を行なわせるように
すると共に、メモリmfおよびタイマShtimを0に
セットし、ステップS51−8に進む。ステップS51
−7でハイセットhisetとロウセットlosetが
等しくないと判断された場合、ステップS51−10で
メモリmfに1を加算し、ステップS51−11でタイ
マShtimを0にセットし(リセット)、ステップS
51−8に進む。
【0066】ステップS51−8でメモリmfが2以上
か否か、即ちステップS51−7でハイセットhise
tとロウセットlosetが等しくない状態が2回以上
判断されて、短かい時間で操舵トルクtq2が正,負に
変わっているか否か(ステップS51−1,S51−
3)が判断される。メモリmfが2以上と判断された場
合、操舵トルクtq2が短かい周期で変動しているの
で、ステップS51−12で出力電圧フラグVolfl
agを0にセットして第1および第2の制御弁58,5
9の励磁を行なわせないようにし、ステップS51−1
3でロウセットlosetとハイセットhisetを等
しくする。
【0067】ステップS51−8でメモリmfが2未満
であると判断された場合、ステップS51−14でハン
ドル角θhの絶対値|θh|が10deg 以下か否か判断
される。絶対値|θh|が10deg 以下の場合、ステッ
プS51−15で出力電圧フラグVolflagを1に
セットしてステップS51−13に進み、絶対値|θh
|が10deg を越える場合そのままステップS51−1
3に進む。尚、ステップS51−14,S51−15は
ハンドル角θhが中立位置近傍では出力電圧フラグVo
lflagを常に1にセットするものである。
【0068】図25には、ハイセットhisetと操舵
トルクtq2の関係を示してある。図に示すように、操
舵トルクtq2が正の制御判定トルクしきい値Tq00
を越えてから負の制御判定トルクしきい値−Tq00を
越えるまでがハイセットhiset=1となる。また、
操舵トルクtq2が負制御判定トルクしきい値−Tq0
0を越えてから正の制御判定トルクしきい値Tq00を
越えるまでがハイセットhiset=0となる。操舵周
期検出ルーチンでは、短時間でハイセットhisetが
2回以上(1周期)変わった時にのみ、出力電圧フラグ
Volflagを0にセットして第1および第2の制御
弁58,59の励磁を行なわせないようにし、アシスト
力を発生させないようにする。
【0069】出力電圧フラグVolflag=0の場
合、後述の図11のステップS52,S53で説明する
ように、第1および第2の制御弁58,59への指令制
御電圧Volは0が出力される。
【0070】例えば、図25において、A点を運転開始
時として、A点からB点までの制御の流れを説明する。
【0071】A点では、ステップS51−1でNOと判
断された後、ステップS51−3でYESとなり、ステ
ップS51−4でハイセットhiset=0とされる。
タイマShtimをカウントし、カウントは100に達
していないので、ステップS51−7でハイセットhi
setとロウセットlosetを比較する。最初はいず
れも0であるのでNOになり、ステップS51−8でメ
モリmfを2と較べ、ハンドル角|θh|を見た後にス
テップS51−13でロウセットloset=ハイセッ
トhisetに設定する。以下、同じ制御を繰り返し、
a点までにステップS51−6でタイマShtimが1
00以上となるとステップS51−9でタイマShti
mをリセットする。a点までにShtimが100以下
のときはタイムカウントを繰り返す。
【0072】a点では、ステップS51−1でYESと
なり、ステップS51−2でハイセットhiset=1
とされる、再びステップS51−5でタイマShtim
をカウントし、カウントは100に達していないので、
ステップS51−7でハイセットhisetとロウセッ
トlosetを比較する。前回、ステップS51−13
でロウセットloset=ハイセットhiset=0に
設定されているので、ステップS51−7はYESとな
り、ステップS51−10でメモリmfに1を加算し、
ステップS51−11でタイマShtimをリセットす
る。ステップS51−8でメモリmfを2と較べNOと
なってハンドル角|θh|を見た後に、ステップS51
−13でロウセットloset=ハイセットhiset
に設定する。以下、ステップS51−6でタイマSht
imが100以下のときB点になるまで、ステップS5
1−7がNOとなる制御を繰り返す。
【0073】B点では、ステップS51−1でNOとな
って、ステップS51−3でYESとなり、ステップS
51−4でハイセットhiset=0とされる。前回、
ステップS51−11でタイマShtimがリセットさ
れているので、再びステップS51−5でタイマSht
imをカウントし、カウントは100に達していないの
で、ステップS51−7でハイセットhisetとロウ
セットlosetを比較する。前回、ステップS51−
13でロウセットloset=ハイセットhiset=
1に設定されているので、ステップS51−7はYES
となり、ステップS51−10でメモリmfに1を加算
し、ステップS51−11でタイマShtimをリセッ
トする。メモリmfは2となり、ステップS51−8で
YESとなってステップS51−12で出力電圧フラグ
Volflagが0に設定される。出力電圧フラグVo
lflag=0になると、後述する図11のステップS
52,S53で、第1および第2の制御弁58,59へ
の指令制御電圧Volを0にする。
【0074】即ち、操舵トルク変動がある時間内(タイ
マShtimのカウントが100未満が2回)で1周期
(A点からB点)以上続くと、短かい周期で操舵トルク
変動が生じたと判断し、出力電圧フラグVolflag
=0として指令制御電圧Volを0にし、いわゆるいじ
わる操舵時のアシスト制御を停止する。
【0075】尚、設定時間(タイマShtimのカウン
トが100)以上操舵トルクtq2が制御判定トルクし
きい値Tq00、−Tq00の範囲にあれば、ステップ
S51−9で出力電圧フラグVolflag=1にして
通常の制御に復帰する。
【0076】このように、操舵周期検出ルーチンでは、
車両が応答しない程度の早い周期の操舵時にプランジャ
44a,44bの動作は行なわれず、無駄なエネルギー
消費や装置の耐久性低下を招くことがない。
【0077】メインのフローチャートに戻り、図8に示
すように、ステップS8で車速Velが15km/h以上
か否かが判断され、車速Velが15km/h以上であっ
た場合、ステップS9で車速フラグVflag=1とし
高速側の反力制御を実行可能にする。ステップS8で車
速Velが15km/hに満たないと判断された場合、ス
テップS10で車速Velが10km/h以下か否かが判
断される。車速Velが10km/h以下であった場合、
ステップS11で車速フラグVflag=0とし低速側
の制御を実行可能にする。ステップS9及びステップS
11で車速フラグVflagを0または1にセットした
後、ステップS12で車速フラグVflagの状況を判
断し、車速フラグVflag=1の場合、ステップS1
3における高速走行時の操舵反力制御(操舵反力機能:
後述)を実行し、車速フラグVflag=1ではない場
合、図9に示したメインのフローチャートを実行する。
【0078】車速Velが10km/h以下の場合、低速
側のアシスト制御となり、運転条件によって、ハンドル
13を中立に保つ状態にアシストするセンタリング制御
(センタリング制御機能)と、ハンドル13の操舵力を
アシストする操舵力制御(操舵力制御機能)とが実行さ
れる。
【0079】図9に示すように、ステップS14でセン
タリング制御中か否か、即ちセンタリングフラグCfl
ag=1か否かが判断され、センタリングフラグCfl
ag=1ではない場合、ステップS15で操舵トルクt
q2の制御判定トルクしきい値Tq0を、予め設定され
た値であるTq00の値とする。センタリングフラグC
flag=1の場合、ステップS16で操舵トルクtq
2の制御判定トルクしきい値Tq0を、予め設定された
値であるTq00に係数Kc(例えば2〜4)を乗じた
値(Tq00<Kc・Tq00)とする。
【0080】即ち、図23(b)に一点鎖線で示すよう
に、センタリング制御中(Cflag=1)は制御判定
トルクしきい値Tq0を大きくし、ハンドル13の慣性
等により操舵トルクtq2が大きく逆向きになっても、
制御判定トルクしきい値Tq0の範囲内とし、センタリ
ング制御が続行されるようにしている。
【0081】ステップS15もしくはステップS16で
操舵力制御もしくはセンタリング制御での操舵トルクt
q2の制御判定トルクしきい値Tq0が設定された後、
ステップS17の制御設定ルーチンで操舵力制御を行な
うかセンタリング制御を行なうかを決める。
【0082】ステップS17における制御設定ルーチン
を図14に基づいて説明する。ステップS17では、操
舵力制御を行なうか(操舵力制御フラグtqflag=
1とする)、操舵力制御をリセット状態にして(tqf
lag=0)センタリング制御を実行可能にするかを決
める。
【0083】図14に示すように、ステップS17−1
で操舵トルクの絶対値|tq2|が制御判定トルクしき
い値Tq0以上か否か判断される。運転開始直後は、前
述のステップS14においてCflag=1ではないと
判断されるため、制御判定トルクしきい値Tq0は設定
値Tq00となる。
【0084】操舵トルクtq2の絶対値|tq2|が制
御判定トルクしきい値Tq0以上の場合、ステップS1
7−2で操舵力制御フラグtqflagを1にセットし
操舵力制御を実行可能にする。次にステップS17−3
で制御タイマtqTを0にすると共に、ステップS17
−4でCflag=0としてセンタリング制御をリセッ
トし、メインのフローチャートに戻る。
【0085】ステップS17−1で操舵トルクtq2の
絶対値|tq2|が制御判定トルクしきい値Tq0より
も小さいと判断された場合、ステップS17−5で第1
および第2の制御弁58,59を作動させるソレノイド
部58a,59aへの指令制御電圧Volが0か否かを
判断する。既に、指令制御電圧Volが出力されている
場合、メインのフローチャートに戻る。ステップS17
−5で指令制御電圧Volが0であると判断された場
合、ステップS17−6で制御タイマtqTをカウント
し(tqTCNT)、ステップS17−7で制御タイマ
tqTの値が0.5秒以上か否かを判断する。制御タイ
マtqTが0.5秒に達していない場合、メインのフロ
ーチャートに戻り、制御タイマtqTが0.5秒以上で
あった場合、ステップS17−8で操舵力制御フラグt
qflag=0(操舵力制御リセット)としセンタリン
グ制御を実行可能にしてメインのフローチャートに戻
る。
【0086】つまり、指令制御電圧Volが0Vで、且
つ操舵トルクtq2の絶対値|tq2|が制御判定トル
クしきい値Tq0よりも小さい状態が0.5秒以上とな
った時(図23における区間A参照)、センタリング制
御が実行可能になる。また、操舵トルクtq2の絶対値
|tq2|が制御判定トルクしきい値Tq0以上であれ
ば、即操舵力制御を実行可能にする。
【0087】これにより、ハンドル13の操舵中にトル
ク変動によって制御判定トルクしきい値Tq0よりも操
舵トルクtq2の値が一時的に小さくなっても、短時間
(0.5秒未満)であればセンタリング制御に移行する
ことがない。また、操舵トルクtq2の値が制御判定ト
ルクしきい値Tq0以上となった場合、瞬時に操舵力制
御に移行できるので、センタリング制御であっても直ち
にハンドル13を停止させることができる。
【0088】ステップS17で制御設定ルーチンを実行
した後、ステップS18で操舵力制御フラグtqfla
g=1か否かが判断され、操舵力制御フラグtqfla
g=1の場合、図10で示した操舵力制御を実行し、操
舵力制御フラグtqflag=1ではない、即ち操舵力
制御フラグtqflag=0の場合、図11,図12で
示したセンタリング制御を実行する。
【0089】図10で示した操舵力制御を説明する。
【0090】図9のステップS18で操舵力制御フラグ
tqflag=1であると判断された場合、ステップS
19の方向決定ルーチンで操舵方向を決定する。
【0091】ステップS19における方向決定ルーチン
を図15に基づいて説明する。このステップS19の操
舵方向の決定は、操舵トルクtq2の判定を逆向きの制
御判定トルクしきい値(±Tq0)で行ない、且つハン
ドル角速度θhsの判定を逆向きのハンドル角速度の値
で行なうものである。
【0092】図15に示すように、ステップS19−1
で操舵トルクtq2が(負側の制御判定トルクしきい
値)−Tq0以上か否かが判断され、操舵トルクtq2
が負側の制御判定トルクしきい値−Tq0以上(正側に
向う)であれば右操舵状態とし、ステップS19−2で
ハンドル角速度θhsが−5deg/S以上か否かを判断す
る。
【0093】実際に右操舵状態であればハンドル角速度
θhsは−5deg/Sより大きくなるため、ステップS1
9−3で操舵方向フラグtflag=0(左操舵)か否
かを判断し、操舵方向フラグtflag=0であればス
テップS19−4で前回の目標操舵トルク(後述する)
とのトルク差dtq1(初期値は0にセットされてい
る)を0にし、ステップS19−5で操舵方向フラグt
flag=1として右操舵制御とする。右操舵となって
いない場合、ハンドル角速度θhs≦−5deg/Sとなり
そのままメインのフローチャートに戻る。ステップS1
9−3で操舵方向フラグtflag=0でないと判断さ
れた場合、そのまま進みステップS19−5で操舵方向
フラグtflag=1として右操舵制御とする。
【0094】つまり、操舵方向フラグtflag=1と
して右操舵制御とする場合、図24に実線で示すよう
に、操舵トルクtq2の判定は左操舵側の制御判定トル
クしきい値−Tq0で行ない、且つハンドル角速度θh
sの判定は左操舵側のマイナスのハンドル角速度の値で
行なう。
【0095】ステップS19−1で操舵トルクtq2が
負側の制御判定トルク値−Tq0以上ではないと判断さ
れた場合、ステップS19−6で操舵トルクtq2が正
側の制御判定トルクしきい値Tq0以下か否かが判断さ
れ、操舵トルクtq2が正側の制御判定トルクしきい値
Tq0以下(負側に向う)であれば左操舵状態とし、ス
テップS19−7でハンドル角速度θhsが5deg/S以
上か否かを判断する。ステップS19−6で操舵トルク
tq2が正側の制御判定トルクしきい値Tq0以下では
ないと判断された場合、及びステップS19−7でハン
ドル角速度θhsが5deg/S以上であると判断された場
合、左操舵状態とならないためメインのフローチャート
に戻る。
【0096】実際に左操舵状態であればハンドル角速度
θhsは5deg/Sより小さくなるため、ステップS19
−8で操舵方向フラグtflag=0(右操舵)か否か
を判断し、操舵方向フラグtflag=1であればステ
ップS19−9でトルク差dtq1を0にし、ステップ
S19−10で操舵方向フラグtflag=0として左
操舵制御とする。ステップS19−8で操舵方向フラグ
tflag=1でないと判断された場合、そのまま進み
ステップS19−10で操舵方向フラグtflag=0
として左操舵制御とする。
【0097】つまり、操舵方向フラグtflag=0と
して左操舵制御とする場合、図24に点線で示すよう
に、操舵トルクtq2の判定は右操舵側の制御判定トル
クしきい値Tq0で行ない、且つハンドル角速度θhs
の判定は右操舵側のプラスのハンドル角速度の値で行な
う。
【0098】従って、操舵力制御の操舵方向を決定する
際、操舵トルクtq2の判定を逆向きの制御判定トルク
しきい値(±Tq0)で行ない、且つハンドル角速度θ
hsの判定を逆向きのハンドル角速度の値で行なうよう
にしたため、種々外乱、ノイズ等により操舵トルク変動
およびハンドル角速度変動が生じて操舵トルクtq2お
よびハンドル角速度θhsが一時的に正,負に変化して
も、操舵方向が繰り返し変化すること(ハンチング現
象)がなくなり、操舵方向の切換えが速やかに行なえ
る。ハンチング現象をなくすため、フィルタ回路を構成
することも考えられるが、この場合、操舵方向の決定に
遅れが生じてしまう。
【0099】メインのフローチャートに戻り、ステップ
S19の方向決定ルーチンで操舵方向が決定されると、
ステップS20で操舵方向フラグtflag=1か否か
が判断される。操舵方向に応じ、ステップS21(tf
lag=1)もしくはステップS22(tflag=
0)で目標操舵トルクttqと操舵トルクtq2のトル
ク差dtq2を演算する。
【0100】低速側の操舵力制御における目標操舵トル
クttqは予め設定された値で、図8のステップS1に
おいてセットされている。
【0101】右操舵(操舵方向フラグtqflag=
1)の場合、ステップS21で操舵トルクtq2の値か
ら目標操舵トルクttqの値を減じてトルク差dtq2
とする。左操舵(操舵方向フラグtqflag=0)の
場合、ステップS22で操舵トルクtq2の値に目標操
舵トルクttqの値を加え、負状態にしたものをトルク
差dtq2とする。
【0102】操舵方向に応じてトルク差dtq2を演算
した後、ステップS23,ステップS24のトルク制御
電圧計算ルーチンで第1および第2の制御弁58,59
へ出力する指令制御電圧Volを計算する。なお、ステ
ップS23,ステップS24は同一処理を行なうもので
ある。
【0103】ステップS23,ステップS24における
トルク制御電圧計算ルーチンを図16に基づいて説明す
る。このステップS23,ステップS24の指令制御電
圧Volの決定は、目標操舵トルクttqとのトルク差
dtq2が前回のトルク差dtq1よりも大きい正の値
の場合、指令制御電圧Volを高くし、逆に前回よりも
小さい場合、時間の経過によって指令制御電圧Volを
低くしていくものである。
【0104】図16に示すように、ステップS23−1
でトルク差dtq2が正の値か否かが判断され、正の値
の場合、ステップS23−2でトルク差dtq2と前回
のトルク差dtq1(初回の場合dtq1は0にセット
されている)とが比較される。ステップS23−2でト
ルク差dtq2が前回のトルク差dtq1以上と判断さ
れた場合、ステップS23−3でトルク差dtq2が5
0を越えるか否かが判断され、トルク差dtq2の上限
50が設定される。トルク差dtq2が50以下の場
合、そのままステップS23−4に進み、トルク差dt
q2が50を越える場合ステップS23−5でトルク差
dtq2を50としてステップS23−4に進む。ステ
ップS23−4でdtq1をdtq2に置き換え、トル
ク差dtq2の値をトルク差dtq1とする。次に、ス
テップS23−6でトルク差dtq1にトルク制御比例
係数KT を乗じ、第1および第2の制御弁58,59の
不感帯部分の電圧2.5Vを加えて指令制御電圧Vol
とする。
【0105】ステップS23−1でトルク差dtq2が
負の値と判断された場合、もしくは、ステップS23−
2でトルク差dtq2が前回のトルク差dtq1よりも
小さいと判断された場合、ステップS23−7で前回の
トルク差dtq1を1ポイント下げる。前回のトルク差
dtq1は正の値を保つ必要があるため、ステップS2
3−8で前回のトルク差dtq1が正の値か否かが判断
される。前回のトルク差dtq1が正の値の場合そのま
まステップS23−9に進み、負の値の場合ステップS
23−10で前回のトルク差dtq1を0にしてステッ
プS23−9に進む。ステップS23−9で指令制御電
圧Volが2.5V以下か否かが判断され、2.5V以
下の場合ステップS23−11で指令制御電圧Volを
0Vに置き換えてメインのフローチャートに戻る。ステ
ップS23−9で指令制御電圧Volが2.5Vを越え
ていると判断された場合、ステップS23−12でトル
ク差dtq1にトルク制御比例係数KT を乗じ、第1お
よび第2の制御弁58,59の不感帯部分の電圧2.5
Vを加えて指令制御電圧Volとする。
【0106】ステップS23−6およびステップS23
−12で指令制御電圧Volを演算した後、ステップS
23−13で指令制御電圧Volが3.5Vを越えるか
否かが判断され、指令制御電圧Volの上限が設定され
る。指令制御電圧Volが3.5V以下の場合そのまま
メインのフローチャートに戻り、指令制御電圧Volが
3.5Vを越える場合ステップS23−14で指令制御
電圧Volを3.5Vとしてメインのフローチャートに
戻る。
【0107】つまり、トルク差dtq2が前回のトルク
差dtq1より大きい正の値の時にこの値の上限を50
に設定して指令制御電圧Volを演算し、トルク差dt
q2が負の値の時に前回のトルク差dtq1を1ポイン
ト下げて指令制御電圧Volを演算し、操舵中の操舵ト
ルクtq2の変動により目標操舵トルクttqとの差が
大きい時にのみ、指令制御電圧Volを高くし、差が負
の時には時間の経過により指令制御電圧Volを徐々に
低くしている。
【0108】これにより、操舵中に操舵トルク変動があ
っても、指令制御電圧Volの変動頻度を少なくするこ
とができる。
【0109】メインのフローチャートに戻り、ステップ
S23,ステップS24で指令制御電圧Volを計算し
た後、右操舵の場合、ステップS25で指令制御電圧V
olを出力し、左操舵の場合、ステップS26で指令制
御電圧Volを出力する。即ち、ステップS25では、
第1の制御弁58のソレノイド部58a(以下第1の制
御弁58と称する)に指令制御電圧Volを出力すると
共に第2の制御弁59のソレノイド部59a(以下第2
の制御弁59と称する)に0Vを出力し、右操舵時にお
けるハンドル13の操舵力をアシストする。ステップS
26では、第2の制御弁59に指令制御電圧Volを出
力すると共に第1の制御弁58に0Vを出力し、左操舵
時におけるハンドル13の操舵力をアシストする。
【0110】以上により、低速側における操舵力制御が
実行される。
【0111】次に、図11,図12に基づいて低速側に
おけるセンタリング制御を説明する。センタリング制御
は、ハンドル13を中立位置に戻す状態に制御するもの
で、ハンドル13から手を放した場合でもハンドル13
を中立位置に操舵させるようにするものである。
【0112】図9で示したステップS18で操舵力制御
フラグTqflag=1ではないと判断された場合、図
11で示したステップS27でハンドル角θhの絶対値
|θh|が120deg 以上か否かが判断される。絶対値
|θh|が120deg 以上の場合、図12で示したフロ
ーチャートを実行する。
【0113】絶対値|θh|が120deg 以上の場合、
図12に示すように、ステップS28でセンタリングフ
ラグCflag=0か否かが判断される。最初、センタ
リングフラグCflag=0であるので、ステップS2
9でセンタリングフラグCflag=1とすると共に、
ステップS30で指令制御電圧Volを3.5Vに設定
する。指令制御電圧Volを3.5Vに設定した後、ス
テップS31でハンドル角θhが0以上か否かが判断さ
れる。ハンドル角θhが0以上の場合ステップS32で
戻し方向フラグHaflag=1として右側戻し(左方
向に操舵して戻す)とし、ハンドル角θhが負の場合ス
テップS33で戻し方向フラグHaflag=0として
左側戻し(右方向に操舵して戻す)とする。ステップS
32,ステップS33で戻し方向フラグHaflagを
設定した後、図11で示したステップS34におけるセ
ンタリング制御出力ルーチンを実行する。
【0114】ステップS31で、ハンドル角θhの絶対
値|θh|が120deg 以上(ステップS27:図1
1)の時のハンドル角θhの正負を判断し、この時の判
断結果に応じてハンドル13の戻し方向をステップS3
2,ステップS33で設定しているため、ハンドル角θ
hが小さくなった時にタイヤのこじり等でハンドル角の
正負が逆になっても戻し方向は変化しない。
【0115】ステップS34におけるセンタリング制御
出力ルーチンを図19に基づいて説明する。
【0116】図19に示すように、ステップS34−1
で戻し方向フラグHaflag=1か否かが判断され、
右側戻し(Haflag=1)の場合、ステップS34
−2で第2の制御弁59に指令制御電圧Volを出力す
ると共に第1の制御弁58に0Vを出力する。(図22
(d)において左制御電圧が立ち上がるB区間参照。)
逆に左側戻し(Haflag=0)の場合、ステップS
34−3で第1の制御弁58に指令制御電圧Volを出
力すると共に第2の制御弁59に0Vを出力する。ステ
ップS34−2,ステップS34−3で指令制御電圧V
olを出力した後、メインのフローチャートに戻る。
【0117】メインのフローチャートに戻った後、ステ
ップS52で出力電圧フラグVolflag=0か否か
が判断され、出力電圧フラグVolflag=0となっ
ている場合(前述した図21参照)、ステップS53で
第1および第2の制御弁58,59を0Vにする。つま
り、いわゆるいじわる操舵されているか否かが判断さ
れ、いじわる操舵の場合、アシスト制御を停止する、そ
の後、図8,図9,図11のフローチャートを経て図1
2のステップS28でセンタリングフラグCflag=
0か否かが判断され、この時はセンタリングフラグCf
lag=1であるのでステップS35の指令制御電圧ス
ローアップルーチンを実行する。
【0118】図18に基づいてステップS35の指令制
御電圧スローアップルーチンを説明する。指令制御電圧
スローアップルーチンでは、センタリング制御開始時
に、ハンドル角速度θhsが生じるまでは指令制御電圧
Volを上昇させると共に、ハンドル角速度θhsが生
じた時に指令制御電圧Volを所定値下げた値に徐々に
移行させ、路面μによらず常に一定の戻し速度でハンド
ル13を戻すようになる。
【0119】図18に示すように、ステップS35−1
でハンドル角速度θhsが設定値Shv以上か否かが判
断され、設定値Shvに満たない場合、ステップSS3
5−2で指令制御電圧Volに0.02Vを加えて新た
な指令制御電圧Volとし、ステップS35−3で最大
電圧Volmaxを指令制御電圧Volから0.25V
低い値に設定する。次に、ステップS35−4で指令制
御電圧Volが4.5V以上か否かが判断され、4.5
V以上の場合、ステップS35−5で指令制御電圧Vo
l=4.5Vとしてメインのフローチャートに戻る。指
令制御電圧Volが4.5Vに満たない場合、ステップ
S35−6で指令制御電圧Volが2.5V以下か否か
が判断され、2.5V以下の場合、ステップS35−7
で指令制御電圧Vol=2.5Vとしてメインのフロー
チャートに戻り、2.5Vを越える場合、メインのフロ
ーチャートに戻る。
【0120】つまり、ハンドル角速度θhsが設定値に
達するまでは、指令制御電圧Volを4.5Vになるま
で0.02Vずつ上昇させる(図22(d)における区
間C参照)。
【0121】一方、ステップS35−1でハンドル角速
度θhsが設定値Shv 以上、即ちハンドル角速度θh
sが生じたと判断された場合、ステップS35−8で指
令制御電圧Volを0.01V下げ、ステップS35−
9で指令制御電圧Volが最大電圧Volmax(図2
2(d)参照)以下か否かが判断される。指令制御電圧
Volが最大電圧Volmaxを越えている場合、その
ままステップS35−4に進み、最大電圧Volmax
以下になるまでステップS35−8で指令制御電圧Vo
lを0.01V下げる制御を繰り返す(図22(d)に
おける区間H参照)。ステップS35−9で指令制御電
圧Volが最大電圧Volmax以下と判断された場
合、ステップS35−10で指令制御電圧Volを最大
電圧Volmaxとして、ステップS35−4,S35
−6を経て図11のステップS34に進む。指令制御電
圧Volは、図11のステップS27でハンドル角θh
の絶対値|θh|が120deg 未満になるまで最大電圧
Volmaxの値に保たれる(図22(d)における区
間I参照)。
【0122】つまり、ステップS35−1でハンドル角
速度θhsが生じたと判断されると、指令制御電圧Vo
lを0.01Vずつ下げ(ステップS35−8)、所定
値(0.25V)下げた値である最大電圧Volmax
に徐々に移行させる。これにより、ハンドル13に戻し
速度が生じた時に指令制御電圧Volを所定値下げた値
に徐々に移行し、路面μの状況に係らず戻し速度を一定
に保つことができる。
【0123】メインのフローチャートに戻り、センタリ
ング制御が進み図11で示したステップS27でハンド
ル角θhの絶対値|θh|が120deg 未満となったと
判断された場合、ステップS36でセンタリングフラグ
Cflag=0か否かが判断される。
【0124】ステップS36でセンタリングフラグCf
lag=0と判断された場合、ステップS34に進み、
センタリングフラグCflag=1と判断された場合、
ステップS37でハンドル角θhの絶対値|θh|が4
5deg 以上か否かが判断される。絶対値|θh|が45
deg 以上、即ちハンドル角θhの絶対値|θh|が45
deg 以上120deg 未満のとき、ステップS38でセン
タングフラグCflag=1か否かが判断され、センタ
リングフラグCflag=1の場合ステップS35で指
令制御電圧スローアップルーチンを実行し、センタリン
グフラグCflag=1ではない場合ステップS39の
指令制御電圧スローダウンルーチンを実行する。
【0125】図17に基づいてステップS39の指令制
御電圧スローダウンルーチンを説明する。指令制御スロ
ーダウンルーチンでは、センタリング制御終了時におけ
る指令制御電圧Volを二段階に分けて徐々に低下さ
せ、ハンドル13を滑かに停止させる。
【0126】図17に示すように、ステップS39−1
で指令制御電圧Volが3.3V以上か否かが判断さ
れ、3.3V以上の場合、ステップS39−2で指令制
御電圧Volを0.02V減じて新たな指令制御電圧V
olとし、図11のステップS34に進む。指令制御電
圧Volが3.3V未満になるまでこれを繰り返して指
令制御電圧Volを0.02Vずつ低下させる(図22
(d)における区間E参照)。
【0127】ステップS39−1で指令制御電圧Vol
が3.3V未満であると判断された場合、ステップS3
9−3で指令制御電圧Volが2.3V以上か否かが判
断され、2.3V以上の場合、ステップS39−4で指
令制御電圧Volを0.005V減じて新たな指令制御
電圧Volとし、図11のステップS34に進む。指令
制御電圧Volが2.3V未満になるまでこれを繰り返
して指令制御電圧Volを0.005Vずつ低下させる
(図22(d)における区間F参照)。
【0128】指令制御電圧Volが低下してステップS
39−3で2.3V未満と判断されると、ステップS3
9−5で指令制御電圧Volを0Vとし、ステップS3
9−6でセンタリングフラグCflag=0としてメイ
ンのフローチャートに戻る。
【0129】一方、図11で示したステップS37でハ
ンドル角θhの絶対値|θh|が45deg 未満と判断さ
れた場合、ステップS40でセンタリングフラグCfl
ag=2か否かが判断される。センタリングフラグCf
lag=2の場合ステップS39に進み、センタリング
フラグCflag=2でない場合、ステップS41でセ
ンタリングフラグCflag=2としてステップS34
に進む。
【0130】センタリングフラグCflag=2は、ハ
ンドル角θhの絶対値|θh|が一度45deg 未満にな
った際におけるステップS39の指令制御電圧スローダ
ウンルーチンの実行フラグである。即ち、ハンドル角θ
hの絶対値|θh|が45deg 未満になった場合センタ
リングフラグCflag=2とし、その後外乱等により
ハンドル13を戻し過ぎてハンドル角θhの絶対値|θ
h|が45deg 以上になっても、ステップS38のCf
lag=1が否となり、ステップS39の指令制御電圧
スローダウンルーチンに進むようになっている。
【0131】以上により、低速側におけるセンタリング
制御が実行される。このセンタリング制御では、ハンド
ル13を手放し状態にしても制御弁58,59によって
トーションバー9に捩じりモーメントを発生させ、ハン
ドル13を中立位置に操舵することができるので、据え
切り時の負担を大幅に軽くすることができると共に、ハ
ンドル13が操舵されたままで放置されることはない。
【0132】また、このセンタリング制御では、ハンド
ル角θhの絶対値|θh|が120deg 以上の時のハン
ドル角θhの正負によってハンドル13の戻し方向を決
定しているため、ハンドル13が中立付近で方向が変わ
っても制御方向は変化せず、タイヤのこじり等を見越し
てハンドル13を逆側に過制御し(図22,23(a)
中P点)てハンドル13を確実に中立近傍に戻すことが
できる。
【0133】また、ハンドル13の戻し始めには、ハン
ドル角速度θhsが生じるまでは指令制御電圧Volを
上げ、戻り始めた後、指令制御電圧Volを所定値下げ
た値に徐々に移行して戻り速度過大を防いでいるので、
路面μに影響されずにハンドル13の戻し速度を一定に
することができる。また、ハンドル13が中立付近にな
った時には指令制御電圧Volを2段階に分けて徐々に
低下させているため、停止時におけるハンドル13の急
激な動きを防止することができる。このため、ハンドル
13の戻り始め及び停止を滑らかにすることができる。
【0134】次に、車速Velが15km/h以上におけ
る高速側の操舵反力制御を説明する。
【0135】図8におけるステップS12でVflag
=1である、即ち車速Velが15km/h以上であると
判断された場合、ステップS13の操舵反力制御ルーチ
ンを実行する。
【0136】ステップS12における操舵反力制御ルー
チンを図20に基づいて説明する。ステップS12の操
舵反力の制御は、車速Vel及びハンドル角θhにより
目標操舵トルクtqを求め、目標操舵トルクtqと実際
の操舵トルクtq2との差に応じて指令制御電圧Vol
の出力値と制御方向を決めるものである。
【0137】図20に示すように、ステップS13−1
で現在の車速Vel及びハンドル角θhに適した目標ト
ルクtqを演算する。即ち、図26で示したVel−K
TVマップから現在の車速Velに応じた車速感応ハン
ドル角トルク係数KTVが読み込まれ、車速感応ハンド
ル角トルク係数KTVにハンドル角θhを乗じて目標ト
ルクtqを求める。ステップS13−2で操舵トルクt
q2から目標トルクtqを減じてトルク差dtq2を求
める。
【0138】ステップS13−3でトルク差dtq2が
右操舵側の設定値−dtq以上か否かが判断され、設定
値−dtq以上の場合ステップS13−4で操舵方向フ
ラグtflag=1とし右操舵制御としてステップS1
3−5に進む。ステップS13−3でトルク差dtq2
が設定値−dtqより小さいと判断された場合、ステッ
プS13−6でトルク差dtq2が左操舵側の設定値d
tq以下か否かが判断される。トルク差dtq2が設定
値dtq以下の場合ステップS13−7で操舵方向フラ
グtflag=0とし左操舵制御としてステップS13
−5に進み、トルク差dtq2が設定値を越える場合そ
のままステップS13−5に進む。
【0139】ここで、設定値を±dtqとしたのは、設
定値に幅を持たせ、外乱等によってトルク変動が一時的
に発生しても操舵方向が変わらないようにしたためであ
る。
【0140】操舵方向が決定された後、ステップS13
−5で指令制御電圧Volが演算される。即ち、トルク
差dtq2の絶対値|dtq2|から設定値dtqを減
じ、この値に係数KoVを乗じて指令制御電圧Volと
する。
【0141】ステップS13−8で指令制御電圧Vol
が負であるか否かが判断され、負の場合ステップS13
−9で指令制御電圧Volを0にしてステップS13−
10に進み、正の場合ステップS13−11で指令制御
電圧Volに制御弁の不感帯電圧2.5Vを加え新たな
指令制御電圧VolとしてステップS13−10に進
む。
【0142】ステップS13−10で操舵方向フラグt
flag=1か否かが判断され、操舵方向フラグtfl
ag=1の場合、ステップS13−12で第1の制御弁
58に指令制御電圧Volが出力されると共に第2の制
御弁59に0Vが出力され、操舵方向フラグtflag
=0の場合、ステップS13−13で第1の制御弁58
に0Vが出力されると共に第2の制御弁59に指令制御
電圧Volが出力される。
【0143】つまり、高速側の操舵反力制御では、目標
トルクtqと操舵トルクtq2のトルク差dtq2によ
り制御方向及び指令制御電圧Volを決定し、操舵トル
クtq2が大きい場合(特に操舵開始時)はアシスト制
御となり、操舵トルクtq2が小さい場合は反力制御と
なり、リニアな操舵力が得られる。
【0144】このように操舵反力制御機能には、ハンド
ル13の目標操舵トルク(目標トルクtq)を演算し、
演算された目標操舵トルクと実際の操舵トルクtq2と
のトルク差dtq2に応じ、操舵トルクtq2が目標操
舵トルクとなるようにアシスト力の大きさ及び方向を決
定する手段が備えられている。
【0145】上述した、低速側における操舵力制御、セ
ンタリング制御、および高速側における操舵反力制御に
より、据え切りから高速走行、スポーツ走行など、いか
なる操舵条件でも負担の少ないハンドル操作を実現する
ことができる。
【0146】なお、上述した制御において得られるロー
タリバルブ16の発生油圧の特性は、図28の線図に示
されるように、プランジャ44a,44bによる制御が
無い時を基準に、プランジャ44aによる同位相制御に
よる油圧域と、プランジャ44bによる逆位相制御によ
る油圧域とを上下限に加えた広範囲な油圧領域となる。
【0147】例えば据え切り操舵の場合、従来のパワー
ステアリング装置は図29の(a)に示されるように操
舵の切り始めが重く、操舵角の全域に渡ってかなり大き
な操舵力を必要とするが、この発明の制御を適用すると
図29の(b)に示されるように操舵の切り始めを軽
く、しかも操舵角に応じて操舵力が変化する特性が得ら
れる。さらにスラローム走行の操舵の場合、図30の
(a)に示されるようにヒステリシスが大きく、中立付
近の手応え感に欠けるが、この発明の制御を適用すると
図30の(b)に示されるようにヒステリシスを小さ
く、中立付近の手応え感がある特性が得られる。
【0148】よって、長距離高速走行、運転者の高齢化
の環境条件に対応できる上、さらには四輪駆動車,四輪
操舵車等、付加機能が装備される自動車においても、ス
テアリング操作の負担を軽減することができる。
【0149】なお、上記実施例では、2つの制御弁5
8,59を用いてプランジャ44a,44bを駆動した
が、これに限らず、図31に示されるように4ポート3
位置切換えの電磁切換弁75を用いて上記実施例と同様
にプランジャ44a,44bを駆動するようにしても、
同様の効果を奏する。
【0150】また上記実施例では、張出し部をインプッ
トシャフトに設け、プランジャをアウトプットシャフト
に設けたが、これに限らず、インプットシャフトにプラ
ンジャを設け、アウトプットシャフトに張出し部を設け
て、トーションバーを捩じりモーメントを発生させるよ
うにしてもよい。
【0151】
【発明の効果】本発明の車両用パワーステアリング装置
では、操舵力の可変幅を格段に広くすることができ、据
え切り戻し時の運転者の負担を大幅に軽減し、高速走
行、スポーツ走行など運転条件に応じた操舵力を得るこ
とができる。したがって、長距離高速走行、運転者の高
齢化などの環境条件に対応でき、さらには、四輪駆動
車、四輪操舵車など、付加機能が装備される自動車にお
いても、ハンドル操作の負担を軽減することができる。
【0152】また、センタリング制御時は、ハンドル角
速度が生じるまでは指令制御電圧を上げ、戻し速度が生
じた時に指令制御電圧を所定値下げた値に徐々に移行す
るようにしたので、路面の状況に係らず戻し速度を一定
に保ち、違和感を少なくすることができる。
【0153】また、バルブ駆動機構の被押圧部材は入出
力軸の周方向両側から押圧子によって押圧されるため、
バルブ駆動機構が入出力軸の軸方向に長くなることがな
く、装置の軽量コンパクト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るパワーステアリング装
置の全体構成図。
【図2】ステアリング機構の断面図。
【図3】図2中のIII −III 線矢視図。
【図4】図2中のIV−IV線矢視図。
【図5】油圧室への油圧の作用説明図。
【図6】図5に対応したプランジャの動作説明図。
【図7】制御弁の制御電圧に応じた吐出圧力の特性のマ
ップを表わすグラフ。
【図8】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図9】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図10】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図11】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図12】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図13】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図14】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図15】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図16】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図17】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図18】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図19】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図20】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図21】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図22】パワーステアリング装置の低速側のアシスト
制御におけるタイミングチャート。
【図23】パワーステアリング装置の低速側のアシスト
制御におけるタイミングチャート。
【図24】操舵トルクの判定状況を説明する線図。
【図25】操舵トルクの変動を説明する線図。
【図26】車速に応じた車速感応ハンドル角トルク係数
のマップを表わすグラフ。
【図27】ロータリバルブの作動角が進み側に変位した
ときの状態を表わす断面図。
【図28】作動角が変化したロータリバルブの入出圧力
を表わすグラフ。
【図29】据切り操舵時の操舵力を従来と比較して表わ
すグラフ。
【図30】スラローム走行操舵時の操舵力を従来と比較
して表わすグラフ。
【図31】本発明の他実施例に係るパワーステアリング
装置の全体構成図。
【符号の説明】
1 ステアリング機構 5a アウトプットシャフト 7 パワーシリンダ装置 8 前輪 9 トーションバー 11 インプットシャフト 13 ハンドル 15 バルブ駆動アクチュエータ 16 ロータリバルブ 33 オイルポンプ 42 張出し部 44a,44b プランジャ 58 第1の制御弁 59 第2の制御弁 64 油圧回路 70 コントロールユニット(ECU)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正内容】
【図22】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 忠夫 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵輪につながる出力軸をトーションバ
    ーの一端部に連結すると共にハンドルにつながる入力軸
    をトーションバーの他端部に連結してなり、前記ハンド
    ルの操舵操作にしたがって前記操舵輪を操舵するステア
    リング機構と、 所定の油圧を発生させる油圧発生部と、 前記ステアリング機構の前記入力軸と前記出力軸との間
    に設けられ、前記油圧発生部に接続されて前記ハンドル
    の操舵操作時における前記トーションバーの捩じれにし
    たがい相対変位して油圧のアシスト力を出力するロータ
    リバルブと、 該ロータリバルブからの油圧で前記操舵輪を操舵方向に
    駆動するシリンダ機構と、 前記ステアリング機構の前記入力軸と前記出力軸との間
    に設けられ、該入力軸もしくは該出力軸の一方に突設さ
    れた被押圧部を有すると共に該被押圧部を周方向両側に
    押圧するために該入力軸もしくは該出力軸の他方側に具
    えられた押圧子を有し、該押圧子の駆動による前記被押
    圧部の押圧で前記トーションバーに独立した捩じりモー
    メントを発生させるバルブ駆動機構と、 該バルブ駆動機構の前記押圧子を電磁弁の励磁によって
    駆動させる押圧子駆動手段と、 前記トーションバーの捩じれ方向と同方向に前記ロータ
    リバルブを回転させることで得られるアシスト力と前記
    トーションバーの捩じれ方向と逆方向に前記ロータリバ
    ルブを回転させることで得られるアシスト力との目標値
    である目標アシスト力が設定されると共に、ハンドルの
    操舵操作時に該目標アシスト力となるように前記バルブ
    駆動機構の前記押圧子を駆動させるべく、前記電磁弁の
    励磁を行なう制御手段とを備え、 該制御手段は、車両の速度が所定値以下の低速域で前記
    ハンドルを中立状態に操舵させるアシスト力を発生させ
    るセンタリング制御機能、前記低速域で前記ハンドルの
    操舵方向と同方向にアシスト力を発生させる操舵力制御
    機能、および車両の速度が所定値以上の高速域で前記ハ
    ンドルの操舵方向と同方向もしくは逆方向にアシスト力
    を発生させる操舵反力制御機能を有し、 前記制御手段の前記センタリング制御機能に、ハンドル
    角速度が生じるまでは前記電磁弁の励磁を行なわせる指
    令制御電圧を上昇させると共に、ハンドル角速度が生じ
    た時に指令制御電圧を所定値下げた値に徐々に移行させ
    る手段を備えたことを特徴とする車両用パワーステアリ
    ング装置。
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