JPH06340089A - インクジェット記録装置およびそのインク漏れ検出方法 - Google Patents

インクジェット記録装置およびそのインク漏れ検出方法

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JPH06340089A
JPH06340089A JP13208393A JP13208393A JPH06340089A JP H06340089 A JPH06340089 A JP H06340089A JP 13208393 A JP13208393 A JP 13208393A JP 13208393 A JP13208393 A JP 13208393A JP H06340089 A JPH06340089 A JP H06340089A
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Takeji Niikura
武二 新倉
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 インクを吐出するヘッド、その記録ヘッドの
インク吸引・インク吐出改善用の回復装置およびその回
復装置からの排インクを保持する排インク収容部を具備
するインクジェット記録装置の内部にインク検知部材を
配置し、その検知部材が漏洩インクによって起こす状態
変化を、記録装置内の検出手段によって検出してインク
漏れを報知できるようにする。 【効果】 インクが装置内に漏洩しても、すぐに電装部
や記録装置外にインクが漏れることがなくなるととも
に、インク吸収体内のインク検知部までインクが浸透し
た時点で使用者に確実なインク漏れの報知を行なうこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを用いて被記録
材に所望の記録を行なうインクジェット記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】プリンタやファクシミリなどの記録装置
は、記録データ信号に基づいて記録ヘッドを駆動するこ
とにより、シート(用紙やプラスチック薄板などの記録
媒体)に所望の記録を行ない得る装置であり、その記録
方法としてはサーマル方式、ワイヤードット式などの種
々の方法があり、シートに対してインクを吐出口から吐
出させて行なわれるインクジェット式もその一つであ
る。
【0003】インクジェット式の記録装置は、記録ヘッ
ド前面に設けられた複数のノズルより記録画像データ信
号に基づいてインクを吐出させ、シートに定着させるこ
とにより記録するよう構成されている。
【0004】この時、シートへのインクの定着(水分が
蒸発し乾燥した状態)を促進させるため、例えば面ヒー
タによってシート裏面より暖めるような定着装置が用い
られることがある。
【0005】図9は、インクジェット式記録装置の構成
の1例を示す縦断面図である。この図において、用紙や
プラスチック薄板などの記録シート(記録媒体)1はカ
ットシートであり、挿入口より挿入された記録シート1
は、紙送りローラ4とこれに圧接されたピンチローラ5
との間に送り込まれ、紙送りローラ4の回転を制御する
ことにより、記録部(頭出し位置)へ搬送され記録開始
状態にセットされる。
【0006】記録ヘッド6はインクジェット記録ヘッド
であり、この記録ヘッド6はインクタンク一体型でキャ
リッジ7に取り付けられている。インクジェット記録装
置の場合は、記録ヘッド6の前面(印字面)に複数のイ
ンク吐出口(ノズル)が縦に並べて設けられており、キ
ャリッジ7を記録シート1の印字桁方向(記録シート1
を横切る方向)に主走査させて1ライン分の画像を記録
し、1ライン記録するごとに紙送りによって副走査して
次のラインを記録していく。
【0007】記録ヘッド6の対向する位置には、記録シ
ート1をシート送り経路に沿って案内するガイド板12
とプラテン8が設置されている。
【0008】プラテン8を通過した記録シート1は、そ
の排出側に配置された排出ローラユニット10に設けら
れた排出ローラ10aによって排出される。
【0009】記録ヘッド6が主走査する範囲である印字
領域の下側は、記録シート1の浮きを防ぎ、厚みの異な
る記録用紙に対応するため、印字領域にできるだけ近い
部分でプラテン8がガイド板12に排出ローラ9を回転
軸として取り付けられている。
【0010】図10は、インクジェット記録装置の構成
・配置の1例を示す平面図である。この図において、記
録ヘッド6に対向する位置であって、プラテン8が配設
された記録領域に隣接した非記録領域の所定位置に、記
録ヘッド6の吐出状態を改善するために吐出口からイン
クを排出させる回復手段13が設けられている。回復系
13には記録ヘッド6と当接するキャップ手段に設けら
れたインクを吸引する吸引口13aと、吸引したインク
を回復系13の外へ排出するための排インク口13bが
設けられており、インクは排インク口13bに接続され
たチューブ14によって排インクタンク15へと導かれ
る。一方、記録ヘッド6には供給用インクタンク16か
ら消費したインク量に応じてインクが充填されるように
なっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インクジェット記録装置では、組立時や使用中の回復系
周辺のチューブなどのジョイント部の外れ、排インクタ
ンクの容量オーバー、キャップ部からの漏れなどはすぐ
に印字などの機能への障害となって現れず、それらの異
常が生じたとしても、使用者はそれに気づかずに使用し
続ける。そのため、損傷部から流れたインクが電装部に
廻って発煙・発火を起こす危険や、電装部に至らずに記
録装置の外に出た場合には周囲の汚れを招くという問題
があった。
【0012】これに対し、使用者の記録装置内の目視に
よるインク漏れ検知などの対策例があるが、インク漏れ
報知手段としては検知しにくいものであり、見逃してし
まうことも多い。
【0013】そこで、本発明の目的は、回復系、排イン
クタンク周辺から漏洩したインクを検知し、使用者に確
実に報知し、漏洩したインクによる障害を防ぐ方法およ
びそのような手段を有するインクジェット記録装置を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、インクを吐出
するヘッド、その記録ヘッドのインク吸引・インク吐出
改善用の回復装置およびその回復装置からの排インクを
保持する排インク収容部を具備するインクジェット記録
装置において、装置内部にインク検知部材およびその検
知部材の状態変化の検出手段が設けられていることを特
徴とするインクジェット記録装置およびその記録装置の
インク漏れ検出方法を提供する。
【0015】すなわち、本発明の装置では、インクを吐
出する記録ヘッドのインク吐出状態を改善するために用
いられる回復手段を具備するインクジェット記録装置内
部の特に回復装置および排インクタンク周辺にインクを
吸収保持するインク吸収体を配置し、例えば(1)イン
ク吸収体の一部が被記録材の通過部で被記録材に接する
位置に配置され、インク漏洩時には記録シートにインク
を付着させる方法、(2)光学的センサにより、インク
漏洩時のインク吸収保持部材の色の変化またはその部材
の光透過性の変化を検出する方法、(3)インク吸収保
持部材上の2点に電極を設置し、漏洩インク吸収による
その2点間の電気抵抗値の変化を検出する方法、(4)
インク吸収保持部材がインク吸収によって起こす歪みな
どの形状変化により、インク吸収保持部材上の接点と、
その部材の近くに配置された接点とが接してその変化を
検出する方法などによりインク漏洩を検出し、それを使
用者に報知する。
【0016】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも、熱エネルギーを利用した気泡発生により飛翔液
滴を形成し、記録を行なういわゆるバブルジェット方式
の記録ヘッド、記録装置において、優れた効果をもたら
すものである。かかる方式によれば記録の高密度化、高
精細化が達成できるからである。
【0017】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この記録方式は所謂オンデマン
ド型、コンティニュアンス型のいずれにも適用可能であ
るが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(イン
ク)が保持されているシートや液路に対応して配置され
ている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰
現象を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの
駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エ
ネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰
を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応し
た液体(インク)内の気泡を形成できるので有効であ
る。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液
体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成
する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に
気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた
液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。この
パルス形状の駆動信号としては、米国特許第44633
59号明細書、同4345262号明細書に記載されて
いるようなものをが適している。なお、上記熱作用面の
温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号
明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れ
た記録を行なうことができる。
【0018】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他
に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッド
の形態がどのようなものであっても、本発明によれば記
録を確実に効率よく行なうことができるようになるから
である。
【0019】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでも良い。
【0020】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0021】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段などを付加することは本発明の効果を一層安定にす
ることができるので好ましいものである。これらを具体
的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手
段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱
変換体あるいはこれとは別の加熱素子、あるいはこれら
の組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の予備吐
出モードを行なう手段を付加することも安定した記録を
行なうために有効である。
【0022】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色などの主流色のみの記録モードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによる
かいずれでも良いが、異なる色の複色カラーまたは混色
によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本
発明は極めて有効である。
【0023】さらに加えて、本発明のインクジェット記
録装置の形態としては、コンピュータなどの情報処理機
器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダな
どと組み合せた複写装置、さらには送受信機能を有する
ファクシミリ装置の形態を採るものなどであっても良
い。
【0024】
【実施例】以下、図面を用いながら実施例により本発明
を具体的に説明する。
【0025】(実施例1)図1は、本発明のインクジェ
ット記録装置の1実施態様の一部を拡大して示す模式図
である。
【0026】この記録装置内には、不図示の記録ヘッド
の吐出口形成面と当接し得るキャップ部材と、キャップ
部材を介して記録ヘッドからインクを吸引するためのイ
ンク吸引機構(不図示)と、この吸引機構と排インクタ
ンクとを連結するチューブとを有する回復手段が、記録
位置から外れた非記録位置に備えられている。そして、
この回復系13、チューブ14、排インクタンク15の
配設領域下部領域には、発泡ポリスチレンあるいは発泡
ポリウレタンなど吸水性の高い部材からなるシート状の
インク吸収体19が設けられ、その一部は図中のAの方
向に移動する被記録材の通過部で被記録材に接する位置
に配置されている。
【0027】回復系13は図10に示した装置と同様に
記録ヘッド6と対向し、その動作は図9の装置と同じで
ある。従って、図10および図1によって本実施例の動
作を説明すると、キャリッジ7上に搭載された記録ヘッ
ド6は、印字を行なわない時は吐出口の乾燥防止などを
目的として回復系13のキャリッジ部材13に当接され
ている。この状態で、記録ヘッド6のクリーニング命令
が来ると回復系13内のポンプ(不図示)が起動し、記
録ヘッド6のノズルの詰まりやゴミなどの除去を行な
う。ここで吸引されたインクは、回復系13の排インク
口13bから外に出てチューブ14を通って排インクタ
ンク15に送られる。また、排インクタンク15の窓部
15aには、気体は透過するが液体は透過しない通気布
が張られており、排インクタンクにインクを送る負荷を
軽減するとともに、送られたインクの乾燥を助けてい
る。
【0028】この時、排インク口13bとチューブ14
が外れていた場合、回復系13で吸引したインクは排イ
ンク口13bから下ケース18の内部に垂れ流しになっ
てしまうが、回復系13の周辺にはインク吸収体19が
配置されているので、インクが直ちに電装部などへ流れ
ていくのを防止することができる。
【0029】垂れ流されたインク量がインク吸収体19
の許容能力を越えると、インク吸収体19からインクが
オーバーフローしてしまい電装部等に流れる恐れがある
が、本発明による構成では、インク吸収体19の一部が
被記録材と接する構成であるため、漏洩したインクがイ
ンク吸収体一杯になると記録用紙にインク汚れとして現
れるため、インクのオーバーフロー前に使用者が被記録
材をセットした時、あるいは印刷結果を見たときに確実
に記録装置の異常を認識することができる。
【0030】ここでは、インク吸収体が直接被記録材に
接する例を示したが、例えば図9で示した用紙搬送のた
めのピンチローラ5に接触させるようにして、間接的に
被記録材に接するようにしても同様の効果が得られる。
【0031】(実施例2)図2に、本発明の記録装置の
別の実施態様の一部拡大図を示した。この装置におい
て、吸収体21を除く装置構成は実施例1の装置と同様
であり、白色系のインク吸収体上から一定距離(センサ
の焦点距離)離れた位置に反射型センサ30を配置して
いるものである。
【0032】この構成のもとに実施例1と同様に、排イ
ンク口13bとチューブ14が外れていた場合、回復系
13で吸引したインクは排インク口13bから下ケース
18の内部に垂れ流しになってしまうが、回復系13の
周辺にはインク吸収体21が配置されているので、イン
クが直ちに電装部(不図示)等へ流れて行くのを防止す
ることができる。
【0033】次に、垂れ流されたインク量がインク吸収
体19の許容能力を越えると、インク吸収体19からイ
ンクがオーバーフローしてしまい、電装部などに流れて
しまう恐れがあるが、図2の装置の構成では、白色系の
インク吸収体の一部を反射型センサ30で見ることで、
インク吸収によるインク吸収体21の色の変化を判断
し、インク漏れを検知することができる。
【0034】インク色としては、モノクロプリンタでは
黒のみであるが、カラープリンタではY、M、Cまたは
R、G、Bの各色があり、反射型センサによる検知のス
レッシュホールドを全ての色に対応するべく調整してお
けば、カラープリンタへの対応も可能である。
【0035】このインク漏れ検知時の使用者への報知手
段としては、(1)ブザーによる報知、(2)パネル上
のランプの点滅などによる報知、(3)LCDパネルの
場合には、LCD画面上への表示による報知、(4)ソ
フト上でプリンタの機能を停止させることによる報知、
(5)日本語ワードプロセッサなどのように操作画面を
有するものでは画面上への表示、などが考えられる。
【0036】以上の手段によれば、実施例1と同様に、
使用者に対し確実に〔記録装置の異常〕あるいは具体的
に〔インク漏れ発生〕といった報知を行なうことができ
る。
【0037】(実施例3)図3は、本発明の記録装置の
別の実施態様の一部を拡大した図である。この装置で
は、インク吸収体22を除く装置構成は実施例1と同様
であり、白色系のインク吸収体の一部を薄くしていき、
一定量の光が透過できるようにしたものであり、その位
置22aに透過型センサ31が配置されている。
【0038】この構成によれば、インク吸収体22にイ
ンクが吸収された場合には、透過型センサ31の透過光
を遮り、センサの出力が変化することでインク漏れを検
知することができる。
【0039】カラーインクを使用した場合にも実施例2
と同様にセンサの検知のスレッシュドレベルを全ての色
に対応できるように設定しておけば可能である。
【0040】この装置の場合、実施例2と同様に使用者
に対して確実に〔記録装置の異常〕あるいは具体的に
〔インク漏れ発生〕といった報知を行なうことができ
る。
【0041】(実施例4)図4は本発明の記録装置の別
の実施態様の一部を拡大した図である。この装置では、
インク吸収体23を除く装置構成は実施例1と同様であ
り、インク吸収体の2つの電極41および42が吸収体
を挟み込むようにして固定されている。
【0042】この構成によれば、インク吸収体23にイ
ンクが吸収されていない状態とインクが吸収された状態
とで電極41−42間の抵抗値が大きく変化するために
インク漏れを検知することができる。
【0043】この装置によれば、実施例2と同様に使用
者に対して確実に〔記録装置の異常〕あるいは具体的に
〔インク漏れ発生〕といった報知を行なうことができ
る。
【0044】(実施例5)図5は本発明の記録装置の別
の実施態様の一部を拡大した図である。この装置では、
インク吸収体24を除く装置構成は実施例1と同様であ
り、インク吸収体上に接着などにより固定された接点5
1とそれと一定距離hだけ離れた位置に接点52が別部
材(不図示)で固定されている。
【0045】この構成によれば、インク吸収体24にイ
ンクが吸収されていない状態では、接点51−52間は
一定距離hの間隔を保ち、インク漏洩時にインクが吸収
された状態で、吸収体24が膨潤することによって吸収
体上の接点51は上に移動し、接点52に接し、インク
漏れを検知することができる。
【0046】この装置によれば、実施例2と同様に使用
者に対して確実に〔記録装置の異常〕あるいは具体的に
〔インク漏れ発生〕といった報知を行なうことができ
る。
【0047】(実施例6)図6は本発明の記録装置の別
の実施態様の一部を拡大した図である。この装置では、
検知手段以外の装置構成は実施例5と同様であり、イン
ク吸収体上に接着などにより固定された部材32とそれ
と一定距離Lだけ離れた位置に透過型センサ33が別部
材(不図示)で固定されている。
【0048】この構成によれば、インク吸収体24にイ
ンクが吸収されていない状態では、部材32は透過型セ
ンサと一定距離Lの間隔を保ち、インク漏洩時にインク
が吸収された状態で、吸収体24が膨潤することによっ
て吸収体上の部材32は上に移動し、透過型センサ33
の透過光を遮ることによって、インク漏れを検知するこ
とができる。
【0049】この装置によれば、実施例2と同様に使用
者に対して確実に〔記録装置の異常〕あるいは具体的に
〔インク漏れ発生〕といった報知を行なうことができ
る。
【0050】さらに、この方式による検知については、
透過型センサでなくとも、反射型センサ、距離センサな
どでの検知も可能であることは言うまでもない。
【0051】(実施例7)図7は本発明の記録装置の別
の実施態様の一部を拡大した図である。この装置では、
インク吸収体の一端は自由端となっているとともに、イ
ンク吸収体25の下側に固定された接点71とそれと一
定距離rだけ離れた位置に接点72が固定されている。
【0052】この構成によれば、インク吸収体25にイ
ンクが吸収されていない状態では、インク吸収体25の
剛性は高く、接点71−72間の間隔rは維持されてい
るが、インク漏洩時にインクが吸収された場合、インク
吸収体25の剛性は大きく低下し、重力方向である図中
の矢印X方向に曲がることになり、接点71と72が接
し、インク漏れを検知することができる。
【0053】この装置によれば、実施例2と同様に使用
者に対して確実に〔記録装置の異常〕あるいは具体的に
〔インク漏れ発生〕といった報知を行なうことができ
る。
【0054】この場合、吸収体の曲がる方向は重力方向
に限らず、装置構成に応じてバネ力などで反重量方向な
どに設定することも可能である。
【0055】この方式の検知については、透過型セン
サ、反射型センサ、距離センサなどでの検知も可能であ
ることは言うまでもない。
【0056】また、図7の装置では、吸収体25の一端
を自由端としているが、吸収体25の所定の一部にバネ
力あるいは「おもり」などの外力で適切な荷重をかけて
おけば、インク吸収による剛性低下時にその外力によっ
て吸収体がたわむことを利用して接点をONにさせる方
式も可能である。
【0057】(実施例8)図8は本発明の記録装置の別
の実施態様の一部を拡大した図である。この装置におい
て、部材26は排インク収納部とインク検知部材を兼ね
た部材であり、その一端にインク検知手段(この場合、
実施例1と同様であるが、他の実施例の装置の検知手段
であっても同様の効果がある)を備え、部材自体は上述
の他の実施例の装置より体積を大きくし、インク収容量
が大きくなるようにしてある。
【0058】この構成によれば、チューブ14の排出口
14aより排出された排インクを部材26が吸収し、収
容する(通常の排インクとして収容されたインクは検知
手段まで至らない)とともに、インク漏れによって大量
のインクが漏洩した場合には、吸収されたインクがイン
ク検知手段まで達し、インク漏れを検知することができ
る。
【0059】この装置によれば、前記の他の実施例と同
様に使用者に対して確実に〔記録装置の異常〕あるいは
具体的に〔インク漏れ発生〕といった報知を行なうこと
ができる。
【0060】以上の実施例1〜8では、インク吸収保持
部材を発泡ポリスチレンあるいは発泡ポリウレタンなど
からなる一体シート状とした例を示したが、これが例え
ば、射出成型されたトレー状のモールド部品で、漏れた
インクが検出位置まで流れるような構成となっていても
同様の効果が期待できる(実施例2、3または4の装置
の場合)。
【0061】他の実施例(実施例1、5、6または7)
についても上記のようなトレー状のモールド部品で、漏
れたインクが流れる部分に発泡ポリウレタンなどの部材
の一端を配置し、もう一端を被記録材に接するように構
成することで同様の効果が期待できる。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の記録装置では、インクの漏れる可能性のある領域にイ
ンク吸収体を配置することから、インクが装置内に漏洩
しても、吸収体でインクを保持吸収するため、すぐに電
装部や記録装置外にインクが漏れることがなくなるとと
もに、インク吸収体内のインク検知部までインクが浸透
した時点で使用者に確実なインク漏れの報知を行なうこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の1実施態様
の記録部周辺の模式的斜視図である。
【図2】本発明のインクジェット記録装置の別の実施態
様の記録部周辺の模式的斜視図である。
【図3】本発明のインクジェット記録装置のさらに別の
実施態様の記録部周辺の模式的斜視図である。
【図4】本発明のインクジェット記録装置のさらに別の
実施態様の記録部周辺の模式的斜視図である。
【図5】本発明のインクジェット記録装置のさらに別の
実施態様の記録部周辺の模式的斜視図である。
【図6】本発明のインクジェット記録装置のさらに別の
実施態様の記録部周辺の模式的斜視図である。
【図7】本発明のインクジェット記録装置のさらに別の
実施態様の記録部周辺の模式的斜視図である。
【図8】本発明のインクジェット記録装置のさらに別の
実施態様の記録部周辺の模式的斜視図である。
【図9】従来のインクジェット記録装置の1例の模式的
縦断面図である。
【図10】従来のインクジェット記録装置の1例の模式
的平面図である。
【符号の説明】
1 記録シート 4 紙送りローラ 5 ピンチローラ 6 記録ヘッド 7 キャリッジ 8 プラテン 9 排出ローラ 10 排出ローラユニット 10a 排出ローラ 12 ガイド板 13 回復手段 13a インク吸引口 13b 排インク口 14 チューブ 14a インク排出口 15 排インクタンク 15a 排インクタンク窓部 16 供給用インクタンク 18 下ケース 19、21〜25 インク吸収体 20 ペーパーパン 20a ペーパーパン切り欠け部 26 排インク収納兼インク検知部材 30 反射型センサ 31 透過型センサ 32 透過光遮断部材 33 透過型センサ 41、42 電極 51、52 接点 71、72 接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/125 B41J 3/04 104 K

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するヘッド、該記録ヘッド
    のインク吸引・インク吐出改善用の回復装置および該回
    復装置からの排インクを保持する排インク収容部を具備
    するインクジェット記録装置において、装置内部にイン
    ク検知部材および該検知部材の状態変化の検出手段が設
    けられていることを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 インク検知部材が、インクを吸収・保持
    するインク吸収体である請求項1記載のインクジェット
    記録装置。
  3. 【請求項3】 インク検知部材がインクの吸収・保持に
    より形状が変化する性質を有する請求項2記載のインク
    ジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 インク検知部材の一部が被記録材に対し
    て直接接するかあるいは他の部材を介して被記録材と連
    続するよう配置されている請求項1または2記載のイン
    クジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 インク検知部材の状態変化検出手段が光
    学的センサである請求項1ないし3のいずれか1項に記
    載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 インク検知部材の状態変化検出手段が電
    気的変化検出手段である請求項1ないし3のいずれか1
    項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 排インク収納部がインク検知部材である
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  8. 【請求項8】 インクを吐出するヘッド、該記録ヘッド
    のインク吸引・インク吐出改善用の回復装置および該回
    復装置からの排インクを保持する排インク収容部を具備
    するインクジェット記録装置の内部に配置されたインク
    検知部材が漏洩インクによって起こす状態変化を、該記
    録装置内の検出手段によって検出するインクジェット記
    録装置のインク漏れ検出方法。
  9. 【請求項9】 インク検知部材の状態変化が形状変化で
    ある請求項8記載のインク漏れ検出方法。
  10. 【請求項10】 インク検知部材の1部を被記録材に直
    接接するかあるいは他部材を介して被記録材と連続する
    ように配置し、該インク検知部材に保持された漏洩イン
    クによる該被記録材上の汚れによって検出を行なう請求
    項8記載のインク漏れ検出方法。
  11. 【請求項11】 状態変化の検出を光学的センサによっ
    て行なう請求項8または9記載のインク漏れ検出方法。
  12. 【請求項12】 状態変化の検出をインク検知部材の電
    気的変化検出によって行なう請求項8または9記載のイ
    ンク漏れ検出方法。
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