JPH06340060A - 印刷機の紙切れ検出装置 - Google Patents

印刷機の紙切れ検出装置

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JPH06340060A
JPH06340060A JP5130541A JP13054193A JPH06340060A JP H06340060 A JPH06340060 A JP H06340060A JP 5130541 A JP5130541 A JP 5130541A JP 13054193 A JP13054193 A JP 13054193A JP H06340060 A JPH06340060 A JP H06340060A
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Akira Watanabe
明 渡辺
Shigeo Sakurai
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Shibaura Machine Co Ltd
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Toshiba Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続用紙の紙切れを短時間で検出することが
でき、連続用紙の印刷機への巻き込み量を低減すること
ができる印刷機の紙切れ検出装置の提供。 【構成】 所定の位置から連続用紙14までの紙面交差方
向の距離を検出する距離検出手段20と、この距離検出手
段20により検出した距離が所定の許容範囲Hを逸脱して
いるか否かを識別する逸脱識別手段40と、許容範囲Hを
設定する範囲設定手段30とにより、印刷中の連続用紙14
の位置が許容範囲Hを逸脱しているか否かを検出する逸
脱検出手段51を構成し、この逸脱検出手段51からの信号
により連続用紙14の紙切れを判定する紙切れ判定手段52
を設けて印刷機の紙切れ検出装置50を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷機の紙切れ検出装
置に係り、オフセット輪転印刷機やグラビア輪転印刷機
等の巻き取り式の連続用紙を扱う輪転印刷機の紙切れの
検出に利用できる。
【0002】
【背景技術】一般に、巻き取り式のウェブ(連続用紙)
を扱う輪転印刷機では、印刷中にウェブが張力変動や他
のトラブル等によって紙切れを起こしてしまうことがあ
る。このような紙切れが起きた場合には、切れたウェブ
が弛んで印刷胴やインキローラ等の回転部分間に多重に
巻き込まれ、印刷胴やインキローラ等に重大な損傷を与
えるおそれがある。このため、従来より、このような切
れたウェブの巻き込みを防止するために、印刷機に紙切
れ検出装置を設けてウェブの紙切れを検出し、紙切れを
検出した場合には印刷機を停止させる処理が行われてい
た。
【0003】図4には、オフセット輪転印刷機81に設け
られた従来の紙切れ検出装置90が示されている。オフセ
ット輪転印刷機81は、図中左側の印刷ユニット82と、こ
の印刷ユニット82の下流に位置する図中右側のドライヤ
ー(乾燥機)83とを備えている。そして、これらの印刷
ユニット82およびドライヤー83には、ウェブ84が連続し
て通されている。印刷ユニット82は、上下に版胴85とゴ
ム胴86とを備えており、上流から送られてくるウェブ84
に印刷を行う装置である。ドライヤー83は、印刷ユニッ
ト82によりウェブ84に印刷されたインキを乾燥させてウ
ェブ84に定着させる装置であり、ウェブ84の走行方向の
長さWが数メートル程度に及ぶ大きな装置である。
【0004】印刷ユニット82とドライヤー83との間に
は、ウェブ84の紙切れを検出する紙切れ検出装置90が設
けられている。紙切れ検出装置90は、ウェブ84の通過位
置の上側または下側に設けられウェブ84の有無を感知す
る感知器91と、この感知器91からの信号により紙切れの
判定を行う紙切れ判定手段92とを有している。また、感
知器91には、透過型あるいは反射型の光学式サンサーや
エアー式センサー等が用いられている。
【0005】図5には、オフセット輪転印刷機81におい
て紙切れが発生した場合の状態が示されている。ドライ
ヤー83内の図中P点で切れたウェブ84は、張力を失うと
ともに、以前として紙切れ後も印刷ユニット82の上流側
から図中A方向に送られてくる分により、図5に示すよ
うに印刷ユニット82とドライヤー83との間で弛み、例え
ば版胴85とゴム胴86との間に巻き込まれる。そして、切
れたウェブ84の端縁87はウェブ84が版胴85とゴム胴86と
の間に巻き込まれることによって図中B方向に引き戻さ
れ、感知器91の直下の位置(図中K点)を通過する。こ
の際、感知器91の信号はウェブ84の端縁87が通過すると
変化し、つまりウェブ84が直下の位置から無くなると変
化し、この変化を紙切れ判定手段92が捉えて紙切れの判
定を行い、その後、紙切れ判定手段92からの信号によ
り、図示されないペーパーカットによる巻き込み防止の
ためのウェブ84の切断やオフセット輪転印刷機81の停止
等の異常処理を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4の
従来の光学式サンサー等の感知器91による紙切れ検出装
置90では、図5に示すようにドライヤー83等のウェブ84
の走行方向に長い装置内でウェブ84が切れた場合に、ウ
ェブ84の端縁87が感知器91の直下の位置を通過し、感知
器91がこれを感知するまでにはかなり長い時間を要し、
この間にウェブ84の巻き込みが進行してしまうという問
題があった。また、感知するまでの時間を短縮するに
は、ドライヤー83内に感知器91を設けておくことが考え
られるが、ドライヤー83内は高温であり、しかもウェブ
84とドライヤー83との隙間は狭いため、ドライヤー83内
に感知器91を設置することは困難であるという問題があ
った。
【0007】本発明の目的は、連続用紙の紙切れを短時
間で検出することができ、連続用紙の印刷機への巻き込
み量を低減することができる印刷機の紙切れ検出装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続用紙の位
置が所定の許容範囲を逸脱したことを検出して連続用紙
の紙切れの判定を行うことにより前記目的を達成しよう
とするものである。具体的には、本発明の印刷機の紙切
れ検出装置は、印刷中の連続用紙の紙面交差方向の位置
が所定の許容範囲を逸脱しているか否かを検出する逸脱
検出手段と、この逸脱検出手段からの信号により前記連
続用紙の紙切れを判定する紙切れ判定手段とを有するこ
とを特徴とする。また、本発明の印刷機の紙切れ検出装
置は、前記逸脱検出手段が、所定の位置から前記連続用
紙までの紙面交差方向の距離を検出する距離検出手段
と、この距離検出手段により検出した距離が前記許容範
囲を逸脱しているか否かを識別する逸脱識別手段とを備
えていることを特徴とする。さらに、本発明の印刷機の
紙切れ検出装置は、前記逸脱検出手段が、前記許容範囲
を設定する範囲設定手段を有し、この範囲設定手段は、
前記連続用紙の走行安定時における前記距離検出手段と
前記連続用紙との距離を設定する基準距離設定手段と、
前記連続用紙の走行安定時の位置から前記許容範囲の上
限の位置までの相対距離を設定する上限相対距離設定手
段と、前記連続用紙の走行安定時の位置から前記許容範
囲の下限の位置までの相対距離を設定する下限相対距離
設定手段と、これらの基準距離設定手段および上限相対
距離設定手段および下限相対距離設定手段で設定された
各距離により前記許容範囲の上限値および下限値を演算
する演算手段とを備えていることを特徴とする。そし
て、本発明の印刷機の紙切れ検出装置は、前記基準距離
設定手段が、前記印刷機の本体の印刷速度信号を入力し
て監視し、その印刷速度が所定の値に達した時の前記距
離検出手段による検出距離を前記基準距離として設定す
ることを特徴とする。
【0009】
【作用】このような本発明においては、連続用紙の紙切
れが発生すると連続用紙が弛むことを利用し、印刷中の
連続用紙の位置が所定の許容範囲を逸脱しているか否か
を逸脱検出手段で検出し、この逸脱検出手段からの信号
により連続用紙の位置が所定の許容範囲を逸脱したこと
を把握した時に紙切れ判定手段により連続用紙の紙切れ
が発生したと判定し、その後の異常処理を行って印刷機
を停止させる。
【0010】また、このような逸脱検出手段は、所定の
位置から連続用紙までの紙面交差方向の距離を検出する
距離検出手段と、この距離検出手段により検出した距離
が所定の許容範囲を逸脱しているか否かを識別する逸脱
識別手段とを設けることにより容易に実現される。この
ような距離検出手段を用いた逸脱検出においては、許容
範囲が距離により定まるので、この許容範囲の設定は距
離の数値指定により行われる。このため、数値を変更す
るだけで許容範囲を任意に設定することが可能となり、
その設定作業や変更作業自体も容易なものとなる。
【0011】さらに、所定の許容範囲の上限値および下
限値を、走行安定時における連続用紙の位置からの相対
距離で設定するようにすることで、より正確な検出が可
能となる。また、この走行安定時における連続用紙の位
置(基準距離)の設定にあたって、印刷機本体から送ら
れてくる印刷機の印刷速度信号を入力して監視し、その
印刷速度が所定の値に達した時の距離検出手段による検
出距離を基準距離として設定するようにすれば、基準距
離の自動設定が可能となり、人手を要することはなくな
る。
【0012】そして、これらの紙切れ検出装置を印刷機
に設置することにより、従来のような切れた連続用紙の
端縁が感知器91(図4)の設置場所の直下を通過した
時、つまり連続用紙が感知器91の設置場所の直下から無
くなった時に紙切れが発生したことを検出する場合に比
べ、連続用紙がまだ紙切れ検出装置の直下にある状態で
紙切れの発生を検出することが可能となり、実際の紙切
れ発生時点から印刷機の停止等の異常処理を行うまでの
時間が大幅に短縮されて印刷機の回転部分への巻き込み
量が低減され、これらにより前記目的が達成される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、本実施例に係る紙切れ検出装置50を
備えたオフセット輪転印刷機11が示されている。オフセ
ット輪転印刷機11は、前述した図4のオフセット輪転印
刷機81と略同様な構成であり、版胴15およびゴム胴16を
有する印刷ユニット12とドライヤー13とを備え、これら
の装置にはウェブ14が通されている。
【0014】印刷ユニット12とドライヤー13との間に
は、前述した図4の紙切れ検出装置90とは異なる構成の
紙切れ検出装置50が設けられている。紙切れ検出装置50
は、ウェブ14の紙切れの際にウェブ14が弛むことを利用
し、ウェブ14の位置が正常な印刷状態とされる所定の許
容範囲Hを逸脱することを捉えてウェブ14の紙切れを検
出する装置であり、ウェブ14の通過位置の上側または下
側(ここでは下側とする)に所定間隔を置いて設置され
ウェブ14までの距離を検出する距離検出手段である距離
センサー20と、許容範囲Hを設定する範囲設定手段30
と、距離センサー20により検出した距離が許容範囲Hを
逸脱しているか否かを識別する逸脱識別手段40と、この
逸脱識別手段40による識別結果に基づきウェブ14の紙切
れ判定を行う紙切れ判定手段52とを備えている。また、
これらの各手段のうち距離センサー20と範囲設定手段30
と逸脱識別手段40とにより、ウェブ14の位置が所定の許
容範囲Hを逸脱しているか否かを検出する逸脱検出手段
51が構成されている。
【0015】範囲設定手段30は、ウェブ14の走行安定時
におけるウェブ14と距離センサー20との距離(基準距離
LR)を設定する基準距離設定手段31と、ウェブ14の走行
安定時の位置から許容範囲Hの上限の位置までの相対距
離(上限相対距離LH>0)を設定する上限相対距離設定
手段32と、ウェブ14の走行安定時の位置から許容範囲H
の下限の位置までの相対距離(下限相対距離LL<0)を
設定する下限相対距離設定手段33とを備えている。ま
た、範囲設定手段30は、これらの基準距離設定手段31、
上限相対距離設定手段32、下限相対距離設定手段33によ
る設定値をそれぞれ記憶する基準距離記憶部34、上限相
対距離記憶部35、下限相対距離記憶部36と、これらの各
記憶部にそれぞれ記憶された基準距離LR、上限相対距離
LH、下限相対距離LLに基づき許容範囲Hの上限値および
下限値を演算算出する演算手段37とを備えている。
【0016】基準距離設定手段31は、オフセット輪転印
刷機11の印刷速度信号を図示されない入力インターフェ
ースを介して常時入力(スキャン)するとともに、距離
センサー20から送られてくる距離信号も常時入力(スキ
ャン)し、印刷速度がウェブ14の走行が安定する所定の
値に達した時点で、この印刷速度における距離センサー
20による検出距離を基準距離LRとして基準距離記憶部34
に書き込むように構成されている。また、基準距離設定
手段31は、距離センサー20からの距離信号を常時スキャ
ンせずに、印刷速度がウェブ14の走行が安定する所定の
値に達した時点で、初めて距離センサー20からの距離信
号をスキャンし、このスキャン値を基準距離LRとして基
準距離記憶部34に書き込むように構成されていてもよ
い。ここで、ウェブ14の走行が安定する所定の印刷速度
とは、例えば通常の印刷中の機械速度が400rpmの場合に
は200rpm等であり、この値は予め基準距離設定手段32に
設定しておくものである。また、印刷速度は、このよう
に機械速度で捉えてもよく、版胴速度等で捉えてもよ
い。
【0017】上限相対距離設定手段32および下限相対距
離設定手段33は、通常、オフセット輪転印刷機11の操作
盤内に設けられたプッシュボタンやダイヤル式入力器、
あるいはキーボード等により構成され、CRT画面を見
ながらの対話形式による入力方式としてもよい。
【0018】演算手段37は、基準距離記憶部34、上限相
対距離記憶部35、下限相対距離記憶部36からそれぞれ基
準距離LR、上限相対距離LH(>0)、下限相対距離LL
(<0)を読み込み、許容範囲Hの上限値LR+LH、下限
値LR+LLの算出演算を行ってこれらの演算結果を逸脱識
別手段40に送るように構成されている。
【0019】逸脱識別手段40は、演算手段37から送られ
てくる上限値LR+LH、下限値LR+LLをそれぞれ記憶する
上限値記憶部41、下限値記憶部42と、距離センサー20に
より検出した距離が許容範囲Hを逸脱しているか否かを
識別する逸脱識別部43とを備えている。逸脱識別部43
は、上限値記憶部41、下限値記憶部42からそれぞれ上限
値LR+LH、下限値LR+LLを読み込み、図示されない入力
インターフェースを介して距離センサー20から送られて
くる距離信号を一定周期でスキャンし、この一定周期毎
に距離センサー20により検出した距離が上限値LR+LHと
下限値LR+LLとの間にあるか否かを識別してウェブ14の
位置が許容範囲Hを逸脱しているか否かを識別するよう
に構成されている。
【0020】紙切れ判定手段52は、逸脱識別手段40での
識別結果に基づき、距離センサー20による検出距離が上
限値LR+LHと下限値LR+LLとの間、つまり所定の許容範
囲H内にある場合には、正常な状態であると判定し、距
離センサー20による検出距離が上限値LR+LHと下限値LR
+LLとの間を逸脱している場合には、ウェブ14の紙切れ
が発生したと判定して異常処理信号を出力するように構
成されている。なお、範囲設定手段30の基準距離設定手
段31、演算手段37、および基準距離記憶部34、上限相対
距離記憶部35、下限相対距離記憶部36と、逸脱識別手段
40の逸脱識別部43、および上限値記憶部41、下限値記憶
部42と、紙切れ判定手段52とは、それぞれマイクロコン
ピュータ等の中央演算処理装置およびこれに接続された
各種のメモリーなどにより構成されている。
【0021】このような本実施例においては、以下のよ
うにウェブ14の紙切れを検出し、異常処理を行う。図2
には、紙切れ検出装置50による概略処理フローが示され
ている。先ず、オフセット輪転印刷機11の始動ととも
に、紙切れ検出装置50をスタートさせる(処理S1)。こ
の際、上限相対距離設定手段32、下限相対距離設定手段
33により、それぞれ上限相対距離LH、下限相対距離LLを
予め入力設定しておく。
【0022】次に、基準距離設定手段31により、距離セ
ンサー20から送られてくる検出距離を一定周期でスキャ
ンし(処理S2)、オフセット輪転印刷機11の印刷速度が
所定の値(例えば機械速度で200rpm)に達した時に、こ
のスキャンした検出距離を基準距離LRとして基準距離記
憶部34に書き込む(処理S3)。また、この基準距離LRの
設定処理(処理S2, S3)は、オフセット輪転印刷機11の
印刷速度が所定の値(例えば機械速度で200rpm)に達し
た時に、初めて距離センサー20による検出距離をスキャ
ンしてこのスキャン値を基準距離記憶部34に書き込むよ
うにしてもよい。そして、演算手段37により、基準距離
LRに上限相対距離LH(>0)を加えて所定の許容範囲H
の上限値LR+LHを算出し(処理S4)、基準距離LRに下限
相対距離LL(<0)を加えて所定の許容範囲Hの下限値
LR+LLを算出する(処理S5)。
【0023】その後、逸脱識別手段40により、距離セン
サー20から送られてくる検出距離を一定周期でスキャン
し(処理S6)、このスキャン値が上限値LR+LHを超えて
いるかを判断し(処理S7)、超えていない場合には、こ
のスキャン値が下限値LR+LLよりも小さいかを判断し
(処理S8)、小さくない場合には、紙切れ判定手段52は
ウェブ14が正常な状態であると判定して次のスキャンに
移る。一方、処理S7の判断でスキャン値が上限値LR+LH
を超えていると判断された場合または処理S8の判断でス
キャン値が下限値LR+LLよりも小さいと判断された場合
には、紙切れ判定手段52はウェブ14の紙切れが発生した
と判定して異常処理信号を出力する(処理S9)。
【0024】最後に、紙切れ検出装置50の紙切れ判定手
段52からの異常処理信号により、オフセット輪転印刷機
11を停止するとともに、オフセット輪転印刷機11の各部
に設けられたペーパーカット(不図示)による巻き込み
防止のためのウェブ14の切断、警報発生等の異常処理を
行う。
【0025】このような本実施例によれば、次のような
効果がある。すなわち、紙切れ検出装置50は、距離セン
サー20でウェブ14までの距離を検出することによりウェ
ブ14の弛みを捉え、この検出距離が所定の許容範囲H
(上限値LR+LHと下限値LR+LLとの間)を逸脱している
場合にウェブ14の紙切れが発生したと判定するので、図
4に示した従来の紙切れ検出装置90の場合と異なり、ウ
ェブ14がまだ紙切れ検出装置50の直下にある状態で紙切
れの発生を検出することができるため、従来の紙切れ検
出装置90の場合に比べ、紙切れを早期に検出することが
できる。このため、実際の紙切れ発生時から異常処理を
行うまでの時間を大幅に短縮することができ、オフセッ
ト輪転印刷機11の版胴15やゴム胴16等の回転部分へのウ
ェブ14の巻き込み量を低減することができる。
【0026】また、紙切れ検出装置50は、ウェブ14の弛
みが所定の許容範囲Hを逸脱しているか否かを検出する
逸脱検出手段51として距離検出手段である距離センサー
20等を用いているので、許容範囲Hの上限および下限の
位置の設定を距離の数値(上限値および下限値)の指定
により行うことができる。このため、数値を変更するだ
けで許容範囲Hを任意に設定することができるうえ、そ
の設定作業や変更作業自体も容易に行うことができる。
【0027】さらに、紙切れ検出装置50には基準距離設
定手段31、上限相対距離設定手段32、下限相対距離設定
手段33、および演算手段37が設けられており、これらの
各手段によって所定の許容範囲Hの上限値および下限値
の設定が、走行安定時におけるウェブ14の位置からの相
対距離の指定により行われるので、ウェブ14の正常状態
における位置を正確に把握して許容範囲Hの上限値およ
び下限値の設定を行うことができる。このため、より正
確な紙切れ検出を行うことができる。そして、基準距離
設定手段31は、印刷速度信号を常時入力して監視し、印
刷速度が所定の値に達した時の距離センサー20による検
出距離を基準距離LRとするように構成されているので、
走行安定時におけるウェブ14の位置である基準距離LRを
自動的に設定することができる。
【0028】なお、図3には、本発明の効果を確かめる
ために行われた比較実験の結果が示されている。この実
験では、本発明に係る紙切れ検出装置50および図4に示
した従来の紙切れ検出装置90をオフセット輪転印刷機に
設け、これらについて実際の紙切れ発生時から紙切れ検
出までに要する時間を測定した。図中の波線はウェブの
位置の経時変化を示す距離測定データであり、紙切れ発
生と同時に距離測定データが立ち上がり、ウェブが弛み
始めていることを確認できる。紙切れ検出装置50では、
距離測定データが立ち上がってすぐの時点で紙切れ検出
が行われ、この時点では実際の紙切れ発生時点から0.05
秒経過している。一方、従来の紙切れ検出装置90では、
距離測定データがかなり変動した時点で紙切れ検出が行
われ、この時点では実際の紙切れ発生時点から0.69秒経
過している。この比較結果によれば、本発明に係る紙切
れ検出装置50のほうが従来の紙切れ検出装置90よりも、
紙切れ検出に要する時間が0.64秒短縮されている。ま
た、これに伴い、印刷機の停止までにかかる時間も短縮
される。そして、この結果は版胴の周長さ 546mmで版胴
の回転数が1000rpm の場合には、通常印刷時のウェブの
走行移動量に換算すると5.82mの改善(6.28mから0.46
mへの改善)となり、本発明の効果が顕著に現れてい
る。
【0029】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の目的を達成できる他の構成も含
み、例えば以下に示すような変形等も本発明に含まれる
ものである。すなわち、距離検出手段である距離センサ
ー20は、超音波式、光学式、磁気式等いずれの方式のセ
ンサーであってもよく、要するにウェブ14までの距離を
検出できるセンサーであればよい。また、このような距
離センサーの選択にあたっては、検出対象であるウェブ
14の材質(例えば、紙、透明フィルム、不透明フィルム
等)を考慮し、あるいはウェブ14に印刷される印刷色を
考慮し、さらには設置場所がインキ・ミスト、紙粉、
油、水等の外乱が加わる場所か否かを考慮することで、
検出の信頼性をより向上できる。
【0030】また、前記実施例では、距離センサー20
は、ウェブ14の下側に設けられているが、ウェブ14の上
側に設けられていてもよく、あるいは検出方式によって
は両側に設けられていてもよい。さらに、前記実施例で
は、許容範囲Hは上限値および下限値を設定したが、必
ずしも上限値および下限値の両方を設定する必要はな
く、どちらか一方を設定してもよい。しかし、上限値お
よび下限値を設定することで、より確実に紙切れを検出
することができる。
【0031】また、前記実施例では、範囲設定手段30
は、基準距離設定手段31により走行安定時におけるウェ
ブ14までの距離を検出してこれを基準距離LRとし、走行
安定時のウェブ14の位置から上限の位置までの上限相対
距離LHを上限相対距離設定手段32により入力設定し、走
行安定時のウェブ14の位置から下限の位置までの下限相
対距離LLを下限相対距離設定手段33により入力設定し、
これらの値に基づいて演算手段37により上限値および下
限値を演算して許容範囲Hを定める構成となっている
が、このような走行安定時の位置からの相対距離による
上限値および下限値の設定方法ではなく、直接に絶対値
(距離)を上限値記憶部41および下限値記憶部42に入力
して上限値および下限値を設定するような範囲設定手段
としてもよい。しかし、走行安定時の位置からの相対距
離による設定を行えば、より正確な紙切れ検出を行うこ
とができる。さらに、範囲設定手段30を設けずに、上限
値および下限値を上限値記憶部41および下限値記憶部42
に予め設定しておいてもよい。例えば、上限値および下
限値をROM(読み出し専用メモリー)やプログラム内
部に予め書き込んでおくなどしてもよい。しかし、上限
値および下限値を入力して設定できる構成とすることが
望ましく、そうすることで自在な設定変更ができる。
【0032】また、前記実施例の範囲設定手段30では、
上限相対距離設定手段32と下限相対距離設定手段33とが
設けられ、これらの手段により上限相対距離LHおよび下
限相対距離LLを入力設定しているが、上限相対距離設定
手段32および下限相対距離設定手段33を設けずに、上限
相対距離LHおよび下限相対距離LLをROM(読み出し専
用メモリー)やプログラム内部に予め書き込んでおいて
もよい。しかし、上限相対距離設定手段32および下限相
対距離設定手段33を設けておくことが望ましく、そうす
ることで上限相対距離LHおよび下限相対距離LLを自在に
変更することができる。さらに、前記実施例の基準距離
設定手段31は、印刷速度信号を常時入力して監視し、そ
の印刷速度が所定の値に達した時に基準距離LRを自動的
に設定する構成となっているが、基準距離LRの設定のタ
イミングは人間が判断するようにしてもよい。しかし、
基準距離LRの設定は、人手を要さないように自動的に行
われることが望ましい。
【0033】そして、前記実施例では、範囲設定手段30
の演算手段37により上限値および下限値を演算算出して
逸脱識別手段40の上限値記憶部41および下限値記憶部42
に送っているが、これらの演算手段37、上限値記憶部4
1、下限値記憶部42を設けずに、逸脱識別手段40の逸脱
識別部43がスキャン毎(一定周期の識別時毎)に範囲設
定手段30の基準距離記憶部34、上限相対距離記憶部35、
下限相対距離記憶部36からそれぞれ基準距離LR、上限相
対距離LH、下限相対距離LLを読み込んで上限値および下
限値を演算算出する構成としてもよい。
【0034】また、前記実施例では、紙切れ検出装置50
はドライヤー13と印刷ユニット12との間に設けられてい
たが、他の場所に設置されていてもよく、例えば、印刷
ユニット12どうしの間に設置されていてもよい。そし
て、本発明の紙切れ検出装置50と図4の従来の紙切れ検
出装置90とを組み合せて印刷機に配置してもよく、例え
ば、本発明の効果が最も顕著に得られるドライヤー13等
の長い装置の手前には紙切れ検出装置50を設置し、印刷
ユニット12どうしの間等のその他の場所には従来の紙切
れ検出装置90を設置してもよい。
【0035】さらに、前記実施例では、紙切れ検出装置
50はオフセット輪転印刷機11に設けられているが、本発
明の紙切れ検出装置は、紙切れ発生の可能性がある連続
用紙を扱う印刷機であれば、グラビア輪転印刷機等いず
れの印刷機に適用してもよい。
【0036】また、前記実施例では、紙切れ検出装置50
の逸脱検出手段51は、距離検出手段である距離センサー
20等により構成されていたが、ウェブ14が所定の許容範
囲から逸脱しているか否かを検出できれば他の構成であ
ってもよく、例えば、所定の許容範囲の上限および下限
の位置に接触式センサーを設けておき、この接触式セン
サーにウェブ14が接触した時にウェブ14の逸脱を捉える
構成の逸脱検出手段としてもよく、あるいは所定の許容
範囲の上限および下限の位置にウェブ14と平行にレーザ
ー光を走らせ、ウェブ14がレーザー光を横切った時にウ
ェブ14の逸脱を捉える構成の逸脱検出手段としてもよ
い。そして、これらの場合には、接触式センサーの設置
位置あるいはレーザー光の通過位置を上下させることで
許容範囲を変更することができる。
【0037】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、連
続用紙の位置が所定の許容範囲を逸脱したことを検出し
て連続用紙の紙切れの判定を行うので、連続用紙の紙切
れを短時間で検出することができ、連続用紙の印刷機へ
の巻き込み量を低減することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図。
【図2】前記実施例による紙切れ検出の概略フローを示
す説明図。
【図3】前記実施例と従来例との比較実験の説明図。
【図4】従来例を示す構成図。
【図5】前記従来例による連続用紙の巻き込み状態の説
明図。
【符号の説明】
11 オフセット輪転印刷機 12 印刷ユニット 13 ドライヤー 14 ウェブ(連続用紙) 20 距離検出手段である距離センサー 30 範囲設定手段 31 基準距離設定手段 32 上限相対距離設定手段 33 下限相対距離設定手段 37 演算手段 40 逸脱識別手段 50 紙切れ検出装置 51 逸脱検出手段 52 紙切れ判定手段 H 許容範囲 LR 基準距離 LH 上限相対距離 LL 下限相対距離

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷中の連続用紙の紙面交差方向の位置
    が所定の許容範囲を逸脱しているか否かを検出する逸脱
    検出手段と、この逸脱検出手段からの信号により前記連
    続用紙の紙切れを判定する紙切れ判定手段とを有するこ
    とを特徴とする印刷機の紙切れ検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した印刷機の紙切れ検出
    装置において、前記逸脱検出手段は、所定の位置から前
    記連続用紙までの紙面交差方向の距離を検出する距離検
    出手段と、この距離検出手段により検出した距離が前記
    許容範囲を逸脱しているか否かを識別する逸脱識別手段
    とを備えていることを特徴とする印刷機の紙切れ検出装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した印刷機の紙切れ検出
    装置において、前記逸脱検出手段は、前記許容範囲を設
    定する範囲設定手段を有し、この範囲設定手段は、前記
    連続用紙の走行安定時における前記距離検出手段と前記
    連続用紙との距離を設定する基準距離設定手段と、前記
    連続用紙の走行安定時の位置から前記許容範囲の上限の
    位置までの相対距離を設定する上限相対距離設定手段
    と、前記連続用紙の走行安定時の位置から前記許容範囲
    の下限の位置までの相対距離を設定する下限相対距離設
    定手段と、これらの基準距離設定手段および上限相対距
    離設定手段および下限相対距離設定手段で設定された各
    距離により前記許容範囲の上限値および下限値を演算す
    る演算手段とを備えていることを特徴とする印刷機の紙
    切れ検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載した印刷機の紙切れ検出
    装置において、前記基準距離設定手段は、前記印刷機の
    本体の印刷速度信号を入力して監視し、その印刷速度が
    所定の値に達した時の前記距離検出手段による検出距離
    を前記基準距離として設定することを特徴とする印刷機
    の紙切れ検出装置。
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