JPH06340049A - 易接着性ポリエステルフィルム - Google Patents
易接着性ポリエステルフィルムInfo
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- JPH06340049A JPH06340049A JP5156285A JP15628593A JPH06340049A JP H06340049 A JPH06340049 A JP H06340049A JP 5156285 A JP5156285 A JP 5156285A JP 15628593 A JP15628593 A JP 15628593A JP H06340049 A JPH06340049 A JP H06340049A
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- polyester film
- film
- urethane resin
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- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 被着体との熱接着性が良好で、耐水性、耐ブ
ロッキング性、透明性に優れ、トップコート用塗布剤の
有機溶剤によって溶解され難く、かつトップコート層に
対し優れた接着性を有する易接着性ポリエステルフィル
ムを提供する。 【構成】 ポリエステルフィルムの片面に下記の組成の
水性塗布液を塗布し、加熱硬化してなる易接着性ポリエ
ステルフィルム。 (1) ガラス転移点が−10〜30℃、流動開始温度が60〜95℃ の第1ウレタン樹脂 10〜13.5重量部 (2) ガラス転移点が50〜80℃、流動開始温度が100〜150℃ の第2ウレタン樹脂 1.5〜5重量部 (3) 硬化剤 1〜3重量部 (4) 水 50〜110 重量部
ロッキング性、透明性に優れ、トップコート用塗布剤の
有機溶剤によって溶解され難く、かつトップコート層に
対し優れた接着性を有する易接着性ポリエステルフィル
ムを提供する。 【構成】 ポリエステルフィルムの片面に下記の組成の
水性塗布液を塗布し、加熱硬化してなる易接着性ポリエ
ステルフィルム。 (1) ガラス転移点が−10〜30℃、流動開始温度が60〜95℃ の第1ウレタン樹脂 10〜13.5重量部 (2) ガラス転移点が50〜80℃、流動開始温度が100〜150℃ の第2ウレタン樹脂 1.5〜5重量部 (3) 硬化剤 1〜3重量部 (4) 水 50〜110 重量部
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、易接着性ポリエステル
フィルムに関するものである。
フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にポリエステルフィルムは、優れた
透明性、機械的特性、耐薬品性及び耐熱性を有すること
から、磁気テープ用、写真用、蒸着用、一般工業用、包
装用等の広範囲な用途で使用されている。
透明性、機械的特性、耐薬品性及び耐熱性を有すること
から、磁気テープ用、写真用、蒸着用、一般工業用、包
装用等の広範囲な用途で使用されている。
【0003】ポリエステルフィルムは、上記のような優
れた特性を有している一方で、その表面が高度に結晶配
向しているので、表面の凝集性が高く、塗料、接着剤、
インキ等の受容性に乏しいという欠点があった。そこ
で、上記欠点を改善するために、従来、ポリエステルフ
ィルムの表面に易接着化プライマーを塗布する方法が提
案されている。易接着化プライマーとしては、種々のも
のが提案されているが、多くは、有機溶剤に溶解させて
フィルム表層部に塗布するものである。しかし、これら
のプライマーを塗布した易接着性ポリエステルフィルム
は、ロール状の製品形態を有しており、ロール状フィル
ムのプライマー層と延長部分にあるフィルムのポリエス
テル層との界面が接着する、いわゆるブロッキング現象
が生じ、フィルムの巻き戻し作業が不能あるいは困難に
なるという問題があった。特に、フィルムの巻き締ま
り、長期保存あるいは夏場の高温高湿雰囲気下では、ブ
ロッキング現象が著しく発生していた。
れた特性を有している一方で、その表面が高度に結晶配
向しているので、表面の凝集性が高く、塗料、接着剤、
インキ等の受容性に乏しいという欠点があった。そこ
で、上記欠点を改善するために、従来、ポリエステルフ
ィルムの表面に易接着化プライマーを塗布する方法が提
案されている。易接着化プライマーとしては、種々のも
のが提案されているが、多くは、有機溶剤に溶解させて
フィルム表層部に塗布するものである。しかし、これら
のプライマーを塗布した易接着性ポリエステルフィルム
は、ロール状の製品形態を有しており、ロール状フィル
ムのプライマー層と延長部分にあるフィルムのポリエス
テル層との界面が接着する、いわゆるブロッキング現象
が生じ、フィルムの巻き戻し作業が不能あるいは困難に
なるという問題があった。特に、フィルムの巻き締ま
り、長期保存あるいは夏場の高温高湿雰囲気下では、ブ
ロッキング現象が著しく発生していた。
【0004】従来、このようなブロッキング現象を避け
るために、ブロッキング防止剤、無機フィラーを添加し
た塗布剤を塗布することが行われていたが、このように
すると接着性や透明性が低下し、品質上問題があった。
るために、ブロッキング防止剤、無機フィラーを添加し
た塗布剤を塗布することが行われていたが、このように
すると接着性や透明性が低下し、品質上問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決し、被着体との熱接着性が良好で、耐水性、耐ブロ
ンキング性、透明性に優れ、トップコートされる塗布剤
の有機溶剤によって溶解され難く、かつトップコート層
に対し優れた接着性を有する易接着性ポリエステルフィ
ルムを提供しようとするものである。
解決し、被着体との熱接着性が良好で、耐水性、耐ブロ
ンキング性、透明性に優れ、トップコートされる塗布剤
の有機溶剤によって溶解され難く、かつトップコート層
に対し優れた接着性を有する易接着性ポリエステルフィ
ルムを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この課題
を解決するために検討を重ねた結果、基材となるポリエ
ステルフィルムの一面に、ガラス転移点及び流動開始温
度の異なる2種のウレタン樹脂を主成分とし、硬化剤を
加えた水性塗布液を塗布し、加熱硬化させることによっ
てプライマー層を形成すると、ブロッキングを起こさな
い、透明性に優れた易接着性ポリエステルフィルムが得
られることを見出し、本発明に到達した。
を解決するために検討を重ねた結果、基材となるポリエ
ステルフィルムの一面に、ガラス転移点及び流動開始温
度の異なる2種のウレタン樹脂を主成分とし、硬化剤を
加えた水性塗布液を塗布し、加熱硬化させることによっ
てプライマー層を形成すると、ブロッキングを起こさな
い、透明性に優れた易接着性ポリエステルフィルムが得
られることを見出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、次の構成を有するも
のである。ポリエステルフィルムの片面に下記の組成の
水性塗布液を塗布し、加熱硬化してなる易接着性ポリエ
ステルフィルム。 (1) ガラス転移点が−10〜30℃、流動開始温度が60〜95℃ の第1ウレタン樹脂 10〜13.5重量部 (2) ガラス転移点が50〜80℃、流動開始温度が100〜150℃ の第2ウレタン樹脂 1.5〜5重量部 (3) 硬化剤 1〜3重量部 (4) 水 50〜110 重量部
のである。ポリエステルフィルムの片面に下記の組成の
水性塗布液を塗布し、加熱硬化してなる易接着性ポリエ
ステルフィルム。 (1) ガラス転移点が−10〜30℃、流動開始温度が60〜95℃ の第1ウレタン樹脂 10〜13.5重量部 (2) ガラス転移点が50〜80℃、流動開始温度が100〜150℃ の第2ウレタン樹脂 1.5〜5重量部 (3) 硬化剤 1〜3重量部 (4) 水 50〜110 重量部
【0008】次に、本発明について詳細に説明する。本
発明におけるポリエステルフィルムとしては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及びこ
れらを主体とするポリエステル等からなる2軸延伸フィ
ルムが好ましく使用される。ポリエステルフィルムに
は、必要に応じて滑剤、安定剤、顔料等の添加剤を含有
させることができ、また、コロナ放電処理等を施して、
表面を活性化しておいてもよい。
発明におけるポリエステルフィルムとしては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及びこ
れらを主体とするポリエステル等からなる2軸延伸フィ
ルムが好ましく使用される。ポリエステルフィルムに
は、必要に応じて滑剤、安定剤、顔料等の添加剤を含有
させることができ、また、コロナ放電処理等を施して、
表面を活性化しておいてもよい。
【0009】本発明におけるプライマー層の主成分とな
るウレタン樹脂としては、水に溶解又は分散可能なもの
が用いられる。このようなウレタン樹脂の具体例として
は、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート等のジイソシアネート化合物とポリエステル
ポリオール、ポリエチレングリコール等のポリオールと
の反応物、末端NCOのウレタンプレポリマーとアミノ
化合物との反応物、末端NCOのウレタンプレポリマー
とアミノスルホン酸塩との反応物、末端NCOのウレタ
ンプレポリマーとポリヒドロキシカルボン酸との反応
物、末端NCOのウレタンプレポリマーと重亜硫酸塩と
の反応物等を挙げることができる。
るウレタン樹脂としては、水に溶解又は分散可能なもの
が用いられる。このようなウレタン樹脂の具体例として
は、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート等のジイソシアネート化合物とポリエステル
ポリオール、ポリエチレングリコール等のポリオールと
の反応物、末端NCOのウレタンプレポリマーとアミノ
化合物との反応物、末端NCOのウレタンプレポリマー
とアミノスルホン酸塩との反応物、末端NCOのウレタ
ンプレポリマーとポリヒドロキシカルボン酸との反応
物、末端NCOのウレタンプレポリマーと重亜硫酸塩と
の反応物等を挙げることができる。
【0010】ウレタン樹脂は、上記のような特性を有す
る2種類のものを上記の割合で使用することが必要であ
る。第1ウレタン樹脂としては、第2ウレタン樹脂と比
較して軟らかく、ポリエステルフィルムとの接着力が強
く、かつ熱ラミネート時に容易に軟化して被着体との良
好な接着状態が得られるような樹脂を選ぶ。なお、第1
ウレタン樹脂の含有量が上記割合より多い場合には、耐
ブロッキング性が低下して好ましくない。
る2種類のものを上記の割合で使用することが必要であ
る。第1ウレタン樹脂としては、第2ウレタン樹脂と比
較して軟らかく、ポリエステルフィルムとの接着力が強
く、かつ熱ラミネート時に容易に軟化して被着体との良
好な接着状態が得られるような樹脂を選ぶ。なお、第1
ウレタン樹脂の含有量が上記割合より多い場合には、耐
ブロッキング性が低下して好ましくない。
【0011】また、第2ウレタン樹脂としては、第1ウ
レタン樹脂と比較してガラス転移点及び流動開始温度が
高い硬い樹脂を選ぶ。なお、第2ウレタン樹脂の含有量
が上記割合より多い場合には、低温下での柔軟性が低下
し、熱ラミネートの際の温度設定を高温にすることが必
要となるので好ましくない。
レタン樹脂と比較してガラス転移点及び流動開始温度が
高い硬い樹脂を選ぶ。なお、第2ウレタン樹脂の含有量
が上記割合より多い場合には、低温下での柔軟性が低下
し、熱ラミネートの際の温度設定を高温にすることが必
要となるので好ましくない。
【0012】硬化剤としては、アミノプラスト樹脂(ト
リメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン
等)、エポキシ系化合物(水溶性ポリエポキサイド等)
あるいはアジリジン系化合物等が用いられる。そして、
硬化剤の配合量は、1〜3重量部とすることが必要であ
る。硬化剤の量が少なすぎると、耐水性、耐溶剤性が低
下し、また、多すぎると、接着性能及び低温での柔軟性
が低下する。
リメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン
等)、エポキシ系化合物(水溶性ポリエポキサイド等)
あるいはアジリジン系化合物等が用いられる。そして、
硬化剤の配合量は、1〜3重量部とすることが必要であ
る。硬化剤の量が少なすぎると、耐水性、耐溶剤性が低
下し、また、多すぎると、接着性能及び低温での柔軟性
が低下する。
【0013】水性塗布液は、水媒体中に上記3成分を溶
解ないし分散させたものであるが、表面張力を低下させ
るために、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸
塩、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン等を混合す
ることができる。さらに、本発明の効果を損なわない範
囲において、帯電防止剤、無機フィラー、有機フィラー
等の添加剤を混合することもできる。また、塗布液の濃
度は、10〜30重量%とするのが適当であり、特に13〜23
重量%とするのが、作業性及び得られるフィルムの特性
の点で望ましい。
解ないし分散させたものであるが、表面張力を低下させ
るために、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸
塩、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン等を混合す
ることができる。さらに、本発明の効果を損なわない範
囲において、帯電防止剤、無機フィラー、有機フィラー
等の添加剤を混合することもできる。また、塗布液の濃
度は、10〜30重量%とするのが適当であり、特に13〜23
重量%とするのが、作業性及び得られるフィルムの特性
の点で望ましい。
【0014】ポリエステルフィルムへの塗布液の塗布方
法としては、公知の任意の塗布法が適用できる。例え
ば、グラビアロール方式、メタリングバー方式、リバー
スロール方式、スプレー方式等が単独又は組み合わせで
適用できる。
法としては、公知の任意の塗布法が適用できる。例え
ば、グラビアロール方式、メタリングバー方式、リバー
スロール方式、スプレー方式等が単独又は組み合わせで
適用できる。
【0015】水性塗布液を塗布したポリエステルフィル
ムは、乾燥され、架橋反応を起こし、フィルム上に連続
皮膜を形成してロール状に巻き取られる。乾燥温度は 1
00〜150 ℃が適当であり、これよりも高い温度で乾燥し
てもよいが、フィルムの平面性が損なわれるので好まし
くない。
ムは、乾燥され、架橋反応を起こし、フィルム上に連続
皮膜を形成してロール状に巻き取られる。乾燥温度は 1
00〜150 ℃が適当であり、これよりも高い温度で乾燥し
てもよいが、フィルムの平面性が損なわれるので好まし
くない。
【0016】塗布量は、乾燥後、フィルム1m2当たり
0.5〜20gとなる量が好ましく、十分な熱接着性を得る
ためには1g以上となる量とするのが望ましい。
0.5〜20gとなる量が好ましく、十分な熱接着性を得る
ためには1g以上となる量とするのが望ましい。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
するなお、実施例における評価法は、次のとおりであ
る。 (a) 熱接着性 ポリエステルフィルムの接着層面を塩化ビニルシート
(三菱化成ビニル社製、アルトロンオールシーズン#36
00、0.2mm 厚)に重ね、ヒートシーラー(テスター産業
社製、TP 701型)を用い、 140℃、1kg/cm2 で2秒
間熱圧着する。熱圧着されたフィルムを25mm幅にカット
し、20℃、65%RH下において引張試験機(島津製作所
製)を用い、 300mm/分の引張速度でポリエステルフィ
ルムの 180°曲げの接着強力を測定する。 (b) トップコート接着性 シリコーン(信越化学工業社製、X−62−2087)100 重
量部に対し、触媒(信越化学工業社製、CAT PL−
8)1重量部とトルエンを加え、シリコーン濃度5重量
%の溶液を作る。この溶液をマイヤーバー(No.4)を
用いてポリエステルフィルムの接着層面に塗布し、 140
℃で30秒間乾燥する。次に、50℃、95%RHの雰囲気下
に4日間放置後、室温でシリコーン塗布面を指で5回こ
すり、塗布面の状態により、下記の基準で評価する。 ○:シリコーン塗布面のくもり、脱落が認められない。 ×:シリコーン塗布面のくもり、脱落が認められる。 (c) 耐ブロッキング性 試料を70×70mmの大きさにカットし、接着層面と背面の
ポリエステルとが接するように重ね合わせ、荷重 100g
/cm2 をかけながら50℃、85%RHの雰囲気下に5日間
放置した後、室温でT型剥離を行う。剥離時の状態によ
り、下記の基準で評価する。 ○:容易に剥離する。 △:外観上の変化はないが、剥離時、音を発する。 ×:接着層面又はフィルムに破れが起こる。 (d) 耐水性 試料を40℃の水に24時間浸漬後、外観変化の状態を観察
し、下記基準で評価する。 ○:外観変化がまったく認められない。 ×:接着層面に白化が認められる。 (e) 低温柔軟性 試料を約30×30cmにカットし、−10℃の雰囲気下に1時
間以上放置後、手揉みを50回行い、接着層面の状態を観
察し、下記の基準で評価する。 ○:接着層面にクラック又は剥離が認められない。 ×:接着層面にクラック又は剥離が認められる。
するなお、実施例における評価法は、次のとおりであ
る。 (a) 熱接着性 ポリエステルフィルムの接着層面を塩化ビニルシート
(三菱化成ビニル社製、アルトロンオールシーズン#36
00、0.2mm 厚)に重ね、ヒートシーラー(テスター産業
社製、TP 701型)を用い、 140℃、1kg/cm2 で2秒
間熱圧着する。熱圧着されたフィルムを25mm幅にカット
し、20℃、65%RH下において引張試験機(島津製作所
製)を用い、 300mm/分の引張速度でポリエステルフィ
ルムの 180°曲げの接着強力を測定する。 (b) トップコート接着性 シリコーン(信越化学工業社製、X−62−2087)100 重
量部に対し、触媒(信越化学工業社製、CAT PL−
8)1重量部とトルエンを加え、シリコーン濃度5重量
%の溶液を作る。この溶液をマイヤーバー(No.4)を
用いてポリエステルフィルムの接着層面に塗布し、 140
℃で30秒間乾燥する。次に、50℃、95%RHの雰囲気下
に4日間放置後、室温でシリコーン塗布面を指で5回こ
すり、塗布面の状態により、下記の基準で評価する。 ○:シリコーン塗布面のくもり、脱落が認められない。 ×:シリコーン塗布面のくもり、脱落が認められる。 (c) 耐ブロッキング性 試料を70×70mmの大きさにカットし、接着層面と背面の
ポリエステルとが接するように重ね合わせ、荷重 100g
/cm2 をかけながら50℃、85%RHの雰囲気下に5日間
放置した後、室温でT型剥離を行う。剥離時の状態によ
り、下記の基準で評価する。 ○:容易に剥離する。 △:外観上の変化はないが、剥離時、音を発する。 ×:接着層面又はフィルムに破れが起こる。 (d) 耐水性 試料を40℃の水に24時間浸漬後、外観変化の状態を観察
し、下記基準で評価する。 ○:外観変化がまったく認められない。 ×:接着層面に白化が認められる。 (e) 低温柔軟性 試料を約30×30cmにカットし、−10℃の雰囲気下に1時
間以上放置後、手揉みを50回行い、接着層面の状態を観
察し、下記の基準で評価する。 ○:接着層面にクラック又は剥離が認められない。 ×:接着層面にクラック又は剥離が認められる。
【0018】実施例1 第1ウレタン樹脂として、HYDRAN AP−20(商
品名、大日本インキ化学工業社製、ガラス転移点27℃、
流動開始温度90℃)12重量部と第2ウレタン樹脂とし
て、HYDRAN AP−30(商品名、大日本インキ化
学工業社製、ガラス転移点61℃、流動開始温度 105℃)
3重量部とを混合し、水85重量部に溶解しした。この水
溶液に硬化剤としてスミマールM30W(商品名、住友化
学工業社製、主成分メチロール化メラミン)を2重量部
と滑剤としてミズカシルP527(商品名、水澤化学工業社
製、主成分ケイ酸)を 0.1重量部加え、十分攪拌し、塗
布液を調製した。次に、この塗布液を、ロールコーター
を用いてエンブレットS−25(商品名、ユニチカ社製、
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム)に塗布
し、 140℃の乾燥ゾーンを通して45秒間乾燥熱処理し、
平均塗布量2g/m2の易接着性ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを得た。
品名、大日本インキ化学工業社製、ガラス転移点27℃、
流動開始温度90℃)12重量部と第2ウレタン樹脂とし
て、HYDRAN AP−30(商品名、大日本インキ化
学工業社製、ガラス転移点61℃、流動開始温度 105℃)
3重量部とを混合し、水85重量部に溶解しした。この水
溶液に硬化剤としてスミマールM30W(商品名、住友化
学工業社製、主成分メチロール化メラミン)を2重量部
と滑剤としてミズカシルP527(商品名、水澤化学工業社
製、主成分ケイ酸)を 0.1重量部加え、十分攪拌し、塗
布液を調製した。次に、この塗布液を、ロールコーター
を用いてエンブレットS−25(商品名、ユニチカ社製、
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム)に塗布
し、 140℃の乾燥ゾーンを通して45秒間乾燥熱処理し、
平均塗布量2g/m2の易接着性ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを得た。
【0019】実施例2〜5及び比較例1〜5 第1ウレタン樹脂、第2ウレタン樹脂及び硬化剤の配合
量を表1のように変えて実施例1と同様にして接着層を
形成したポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
量を表1のように変えて実施例1と同様にして接着層を
形成したポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
【0020】上記の実施例及び比較例で得られたフィル
ムの特性を評価した結果を表1に示す。なお、参考例と
して接着層を形成しないポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの評価結果を付記した。
ムの特性を評価した結果を表1に示す。なお、参考例と
して接着層を形成しないポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの評価結果を付記した。
【0021】
【表1】
【0022】比較例1は、易接着性、耐ブロッキング性
及び耐水性に劣り、比較例2は、熱接着力が小さすぎて
問題があった。また、比較例3は、耐ブロッキング性及
び耐水性に、比較例4は、耐ブロッキング性及び柔軟性
に劣り、比較例5は、耐ブロッキング性に問題があっ
た。
及び耐水性に劣り、比較例2は、熱接着力が小さすぎて
問題があった。また、比較例3は、耐ブロッキング性及
び耐水性に、比較例4は、耐ブロッキング性及び柔軟性
に劣り、比較例5は、耐ブロッキング性に問題があっ
た。
【0023】比較例6 第2ウレタン樹脂としてHYDRAN AP−40(商品
名、大日本インキ化学工業社製、ガラス転移点48℃、流
動開始温度 115℃)を用いた以外は実施例1と同様にし
て接着層を形成したポリエチレンテレフタレートフィル
ムを得た。得られたフィルムは、耐ブロッキング性評価
の際に、フイルム破れが発生し、実用に供し得ないもの
であった。
名、大日本インキ化学工業社製、ガラス転移点48℃、流
動開始温度 115℃)を用いた以外は実施例1と同様にし
て接着層を形成したポリエチレンテレフタレートフィル
ムを得た。得られたフィルムは、耐ブロッキング性評価
の際に、フイルム破れが発生し、実用に供し得ないもの
であった。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、被着体との熱接着性が
良好で、耐水性、耐ブロッキング性、透明性に優れ、ト
ップコートされる塗布剤の有機溶剤によって溶解され難
く、かつトップコート層に対し優れた接着性を有する易
接着性ポリエステルフィルムが提供される。そして、本
発明の易接着性ポリエステルフィルムは、電気・電子機
器部品、建材、写真製版、粘着テープ、離型等の一般工
業用及び包装用等の広範囲な用途において有用であり、
これを用いれば、塗布、印刷、蒸着、ラミネート等の加
工工程において作業性が改善されるという利点がある。
良好で、耐水性、耐ブロッキング性、透明性に優れ、ト
ップコートされる塗布剤の有機溶剤によって溶解され難
く、かつトップコート層に対し優れた接着性を有する易
接着性ポリエステルフィルムが提供される。そして、本
発明の易接着性ポリエステルフィルムは、電気・電子機
器部品、建材、写真製版、粘着テープ、離型等の一般工
業用及び包装用等の広範囲な用途において有用であり、
これを用いれば、塗布、印刷、蒸着、ラミネート等の加
工工程において作業性が改善されるという利点がある。
フロントページの続き (72)発明者 新井 吉弘 京都府宇治市宇治樋ノ尻31−3 ユニチカ 株式会社宇治プラスチック工場内 (72)発明者 宮城 京徳 京都府宇治市宇治樋ノ尻31−3 ユニチカ 株式会社宇治プラスチック工場内
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリエステルフィルムの片面に下記の組
成の水性塗布液を塗布し、加熱硬化してなる易接着性ポ
リエステルフィルム。 (1) ガラス転移点が−10〜30℃、流動開始温度が60〜95℃ の第1ウレタン樹脂 10〜13.5重量部 (2) ガラス転移点が50〜80℃、流動開始温度が100〜150℃ の第2ウレタン樹脂 1.5〜5重量部 (3) 硬化剤 1〜3重量部 (4) 水 50〜110 重量部
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15628593A JP3233737B2 (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | 易接着性ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15628593A JP3233737B2 (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | 易接着性ポリエステルフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06340049A true JPH06340049A (ja) | 1994-12-13 |
JP3233737B2 JP3233737B2 (ja) | 2001-11-26 |
Family
ID=15624479
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15628593A Expired - Fee Related JP3233737B2 (ja) | 1993-06-01 | 1993-06-01 | 易接着性ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3233737B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6458467B1 (en) | 1999-01-21 | 2002-10-01 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Optical-use adhesive film and roll thereof |
EP1288250A3 (en) * | 2001-08-16 | 2004-01-14 | Mitsubishi Polyester Film Corporation | Coated film |
KR100454110B1 (ko) * | 1997-01-13 | 2005-01-15 | 주식회사 코오롱 | 이접착성 나일론 필림의 제조방법 |
US7531238B2 (en) | 2004-11-29 | 2009-05-12 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Laminated thermoplastic resin film and laminated thermoplastic resin film roll |
KR100898255B1 (ko) * | 2006-05-29 | 2009-05-19 | 도요 보세키 가부시키가이샤 | 하드 코트 필름 및 광학기능성 필름 |
-
1993
- 1993-06-01 JP JP15628593A patent/JP3233737B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3233737B2 (ja) | 2001-11-26 |
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