JPH06338823A - 音声リミッタ装置および音声送出装置 - Google Patents

音声リミッタ装置および音声送出装置

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JPH06338823A
JPH06338823A JP5148559A JP14855993A JPH06338823A JP H06338823 A JPH06338823 A JP H06338823A JP 5148559 A JP5148559 A JP 5148559A JP 14855993 A JP14855993 A JP 14855993A JP H06338823 A JPH06338823 A JP H06338823A
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audio signal
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Hiroshi Nakajima
廣志 中島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディジタル音声信号を処理した後アナログ音
声信号に変換して送出する音声送出装置において、アナ
ログリミッタを用いずに過変調を防止する。 【構成】 ディジタル音声信号を出力回路12によりア
ナログ変換する前に第1のプリエンファシス回路4によ
りディジタル音声信号の高周波成分のゲインを高め、そ
のゲインを高めたディジタル音声信号のレベルをレベル
検出回路10により検出し、その検出したレベルに基づ
いて乗算テーブル6から読み出した制御乗数を乗算回路
8においてディジタル音声信号に乗算してそのレベルを
抑圧した後出力回路12によりアナログ音声信号に変換
し、第2のプリエンファシス回路14により再び高周波
成分のゲインを高め、送信機16から送出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル音声信号の処
理に用いられる音声リミッタ装置およびこの音声リミッ
タ装置を備えた音声送出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、放送局では、CD、DAT、PC
M録音機などのディジタル音声機器の導入傾向、ディジ
タル音声調整卓の出現、音質向上の要求、国際的な統一
規格を有する情報源の相互利用などの理由から、音声信
号のディジタル処理化が進められている。
【0003】図2は従来の放送局における音声送出装置
の一例を示すブロック線図である。
【0004】音源からあるいは回線を通して入力される
ディジタル音声信号1は入力回路2で分配、混合、切替
え、レベル調整などがなされ、ディジタル音声信号3と
して乗算回路8に送られる。一方、レベル検出回路10
はディジタル音声信号3のレベルを検出する。乗算テー
ブル6はレベル検出回路10により検出レベルに基づい
て図3に示したような折れ線データによって制御乗数7
を出力する。図3に示した例は、ディジタル音声信号3
のレベルが基準レベルを+6dBm以上越えた場合にそ
の越えた部分を+6dBmまでに抑制する特性を示す。
その結果、乗算回路8では、入力回路2からのディジタ
ル音声信号に乗算テーブル6からの制御乗数を乗算し、
基準レベルを+6dBm以上越えた信号レベルを抑圧す
る。乗算回路8で抑圧制御されたディジタル音声信号1
1はディジタル/アナログ変換機能を有する出力回路1
2で2チャンネルL(左チャンネル)およびR(右チャ
ンネル)のアナログ音声信号13に変換されて送信装置
に送られる。
【0005】入力回路2と、乗算テーブル6と、乗算回
路8と、レベル検出回路10と、出力回路12とで送出
切換装置を構成している。
【0006】送信装置では、図4に示すようなプリエン
ファシス特性を有するプリエンファシス回路14で高周
波成分が増幅され、その出力アナログ音声信号15は送
信機16での過変調を防ぐためにアナログのリミッタ1
8によりレベル制限され、レベル制限されたアナログ音
声信号19が送信機16に送られ、アンテナ17から送
出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで送信装置のリミ
ッタ18に着目すると、アナログのリミッタ18は通常
CRの充放電回路で構成されており、プリエンファシス
回路14からの出力信号15をこの充放電回路で検出
し、フィードバック制御によりレベルコントロールを行
っている。このためフィードバックによる制御遅延が発
生し、本来制御が行われなければならないポイントで制
御が行われずに、一種の過渡現象が生じることがある。
このためレベルの高い音の直後にくるレベルの低い音が
一瞬抑え込まれて音声歪み(この現象は「しゃっくり現
象」と呼ばれている)を発生するという問題がある。本
発明は上記の点にかんがみてなされたもので、ディジタ
ル音声信号を処理した後アナログ音声信号に変換して送
信する音声送出装置において、アナログリミッタを用い
ずに送信機での過変調を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、ディジタル音声信号の高周波成分のレベ
ルを増幅するプリエンファシス回路と、該プリエンファ
シス回路によって増幅されたディジタル音声信号のレベ
ルを検出するレベル検出回路と、ディジタル音声信号の
所定レベル以上を抑制するための制御乗数を記憶する乗
数記憶手段と、前記レベル検出回路によって検出された
レベルに基づいて該乗数記憶手段から出力された制御乗
数に基づいて前記ディジタル音声信号を抑圧する乗算回
路とで音声リミッタ装置を構成した。
【0009】また本発明は上記の目的を達成するため
に、ディジタル音声信号を所定の形態に変換する入力回
路と、ディジタル音声信号の高周波成分のレベルを増幅
する第1のプリエンファシス回路と、該第1のプリエン
ファシス回路によって増幅されたディジタル音声信号の
レベルを検出するレベル検出回路と、ディジタル音声信
号の所定レベル以上を抑制するための制御乗数を記憶す
る乗数記憶手段と、前記レベル検出回路によって検出さ
れたレベルに基づいて該乗数記憶手段から出力された乗
数に基づいて前記ディジタル音声信号を抑圧する乗算回
路と、該乗算回路から出力する抑圧されたディジタル音
声信号をアナログ音声信号に変換する出力回路と、アナ
ログ音声信号の高周波成分のレベルを増幅する第2のプ
リエンファシス回路と、該第2のプリエンファシス回路
の出力を送信する送信機とで音声送出装置を構成した。
【0010】
【作用】以上の構成によって、ディジタル音声信号は第
1のプリエンファシス回路4によりその高周波成分のゲ
インが高められた後レベル検出され、乗算テーブル6か
らその検出レベルに基づいて読み出される制御乗数を乗
算回路8においてディジタル音声信号に乗算してディジ
タル音声信号のレベルを抑圧した後、アナログ音声信号
に変換し、さらに第2のプリエンファシス回路14で高
周波成分のゲインを高めて送信機16から送信される。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0012】図1は本発明による音声リミッタ装置を備
えた音声送出装置の一実施例のブロック線図である。図
中図2と同じ参照番号は同じ構成部分を示す。
【0013】本実施例において処理されるディジタル音
声信号は、国際的に標準と認められているAES/EB
U規格の音声シリアルディジタルフォーマットを有する
信号である。なおAESはAudio Enginee
ring Society、EBUはEuropean
Broadcasting Unionの略称であ
る。
【0014】本実施例においては、入力回路2から出力
する上記AES/EBU規格の音声シリアルディジタル
フォーマットを有するディジタル音声信号3の高周波成
分を図4に示すようなプリエンファシス特性で増幅する
プリエンファシス回路4が設けられ、このプリエンファ
シス回路4から出力するプリエンファシス信号5がレベ
ル検出回路10に入力されるようになっている。また送
信装置にはアナログのリミッタが設けられていない。す
なわち、プリエンファシス回路14の出力信号15は直
接送信機16に入力されるようになっている。その他の
回路構成は図2の回路構成と同じである。
【0015】本実施例においては、音声リミッタ装置
は、プリエンファシス回路4と、乗算テーブル6と、乗
算回路8と、レベル検出回路10とにより構成されてお
り、図1において破線で囲まれた音声リミッタ装置と、
入力回路2と、出力回路12とで送出切換装置を構成し
ている。
【0016】音声送出装置をこのように構成すれば、入
力回路2からのディジタル音声信号3はその高周波成分
がまずプリエンファシス回路4によって補正され、その
後レベル検出回路10に入力される。乗算テーブル6は
図3に示したような制御乗数の折れ線データを有するの
で、音声信号の高周波成分に対して大きな制御乗数を出
力する。その結果、乗算回路8で入力回路2からのディ
ジタル音声信号3にこの制御乗数が乗算され、音声信号
の高周波成分に対しては大きなレベル抑圧作用が働く。
【0017】こうして乗算回路8で高周波成分に対して
従来よりも大きなレベル抑圧作用を受けたディジタル音
声信号11は出力回路12によりL(左チャンネル)と
R(右チャンネル)の2チャンネルアナログ音声信号1
3に変換され、送信装置に送られる。
【0018】送信装置では、2チャンネルのアナログ音
声信号13はプリエンファシス回路14で図4に示す特
性によりその高周波成分が増幅されるが、高周波成分は
乗算回路8でレベルが大きく抑圧されているので送信機
16で過変調になるほどの大きなレベルになることはな
い。そのため送信装置にはアナログリミッタは不要にな
る。プリエンファシス回路14から出力する2チャンネ
ルアナログ音声信号15は送信機16からアンテナ17
を介して送出される。
【0019】上記実施例では処理するディジタル音声信
号がAES/EBU規格の音声シリアルディジタルフォ
ーマットを有するものとして説明したが、本発明はこれ
に限るものではなく、他の形式のディジタル音声信号に
も適用できることは明らかである。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ディジタル音声信号をアナログ変換する前にプリエンフ
ァシス回路によりディジタル音声信号の高周波成分のゲ
インを高め、そのゲインを高めたディジタル音声信号の
レベルを検出し、その検出したレベルに基づいてディジ
タル音声信号のレベルを抑圧するようにしたので、その
後アナログ変換し送信装置で再び高周波成分のゲインを
高めても送信機での過変調の問題はない。また本発明に
よれば、送信装置にリミッタが不要になるので、送信装
置での制御遅延の問題はなく、したがって送信すべきア
ナログ音声信号が高レベルになった直後低レベルの音が
きたときの音声歪の問題はなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による音声リミッタ装置を備えた音声送
出装置の一実施例のブロック線図である。
【図2】従来の音声送出装置の一例のブロック線図であ
る。
【図3】乗算テーブルの特性の一例を示す。
【図4】プリエンファシス特性の一例を示す。
【符号の説明】
1、3 ディジタル音声信号 2 入力回路 4、14 プリエンファシス回路 5 プリエンファシス信号 6 乗算テーブル 7 制御乗数 8 乗算回路 10 レベル検出回路 12 出力回路 13、15 アナログ音声信号 16 送信機 17 アンテナ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル音声信号の高周波成分のレベ
    ルを増幅するプリエンファシス回路と、該プリエンファ
    シス回路によって増幅されたディジタル音声信号のレベ
    ルを検出するレベル検出回路と、ディジタル音声信号の
    所定レベル以上を抑制するための制御乗数を記憶する乗
    数記憶手段と、前記レベル検出回路によって検出された
    レベルに基づいて該乗数記憶手段から出力された制御乗
    数に基づいて前記ディジタル音声信号を抑圧する乗算回
    路とを有することを特徴とする音声リミッタ装置。
  2. 【請求項2】前記ディジタル音声信号がAES/EBU
    規格の音声シリアルディジタルフォーマットを有する請
    求項1に記載の音声リミッタ装置。
  3. 【請求項3】ディジタル音声信号を所定の形態に変換す
    る入力回路と、ディジタル音声信号の高周波成分のレベ
    ルを増幅する第1のプリエンファシス回路と、該第1の
    プリエンファシス回路によって増幅されたディジタル音
    声信号のレベルを検出するレベル検出回路と、ディジタ
    ル音声信号の所定レベル以上を抑制するための制御乗数
    を記憶する乗数記憶手段と、前記レベル検出回路によっ
    て検出されたレベルに基づいて該乗数記憶手段から出力
    された制御乗数に基づいて前記ディジタル音声信号を抑
    圧する乗算回路と、該乗算回路から出力する抑圧された
    ディジタル音声信号をアナログ音声信号に変換する出力
    回路と、アナログ音声信号の高周波成分のレベルを増幅
    する第2のプリエンファシス回路と、該第2のプリエン
    ファシス回路の出力を送信する送信機とを有することを
    特徴とする音声送出装置。
  4. 【請求項4】前記ディジタル音声信号がAES/EBU
    規格の音声シリアルディジタルフォーマットを有する請
    求項3に記載の音声送出装置。
JP5148559A 1993-05-26 1993-05-26 音声リミッタ装置および音声送出装置 Expired - Fee Related JPH07105742B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002217858A (ja) * 2001-01-19 2002-08-02 Kddi Research & Development Laboratories Inc 振幅補正装置

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