JPH06338396A - 放電ランプ点灯装置 - Google Patents

放電ランプ点灯装置

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JPH06338396A
JPH06338396A JP12573193A JP12573193A JPH06338396A JP H06338396 A JPH06338396 A JP H06338396A JP 12573193 A JP12573193 A JP 12573193A JP 12573193 A JP12573193 A JP 12573193A JP H06338396 A JPH06338396 A JP H06338396A
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和彦 伊藤
信久 ▲吉▼川
Nobuhisa Yoshikawa
Tetsuya Tawara
哲哉 田原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で小型、安価にでき、高温環境下
でも安全に放電ランプを始動・点灯維持させる。 【構成】 蛍光ランプ25とインダクタンス素子27と
コンデンサ24と平滑コンデンサ3と半導体スイッチ素
子29,30とで閉回路を構成し、半導体スイッチ素子
29,30のオンオフ動作により蛍光ランプ25を始動
点灯する放電ランプの点灯装置において、1次巻線電流
を蛍光ランプ25の電流とし2次巻線出力により半導体
スイッチ素子29,30を駆動するカレントトランス2
8を備え、カレントトランス28のコアの飽和磁束密度
をBms(mT)とし、コアの温度をTcore(℃)とし、
半導体スイッチ素子29,30の熱破壊開始温度に達す
る時のコア28の温度以上の温度をTh(℃)としたと
き、コア28の飽和磁束密度Bms(mT)とコア28の
温度Tcore(℃)とが、Bms=−a・Tcore+b(ただ
し、a>0(Tcore≦Thにおいて一定),b=定数)
なる関係を満足している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放電ランプ点灯装置、特
に、点灯装置を放電ランプと一体化した電球形放電ラン
プに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の放電ランプの点灯装置としては、
図4に示すようなものが知られている(特開昭63−1
93495公報)。
【0003】図4において、商用電源1に接続された整
流器2に平滑コンデンサ3が接続され、コンデンサ15
と発振トランス4の1次巻線4Aとの並列体にスイッチ
ングトランジスタ9が直列に接続されている。また、電
流制限用インダクタンス素子6と一対の電極5A,5B
を有する蛍光ランプ5とが直列に接続され、その両電極
間にダイオード素子7と両方向性半導体制御素子8との
直列体からなる始動回路が接続されている。発振トラン
ス4の2次巻線4Bの一端は、ベース電流制限用コンデ
ンサ10とインダクタンス素子11を介してトランジス
タ9のベースに接続され、他端は平滑コンデンサの負端
子に接続されている。また、トランジスタ9の起動抵抗
として抵抗14が、ベース電流制限用コンデンサ10の
リセット回路としての抵抗12とダイオード13との直
列体に直列に接続されている。
【0004】次に、上記した従来の放電ランプ点灯装置
の回路動作について説明する。商用電源1を投入する
と、交流電圧が整流器2、平滑コンデンサ3によって整
流平滑され、抵抗14を介してトランジスタ9がオンす
る。このとき、コレクタ電流は平滑コンデンサ3の正極
→発振トランス4の1次巻線4A→トランジスタ9のコ
レクタ→トランジスタ9のエミッタ→平滑コンデンサ3
の負極へと流れる。そして、発振トランス4の2次巻線
4Bからトランジスタ9のベースへ順方向に電流が流れ
トランジスタ9はオン維持する。次にトランジスタ9の
コレクタ電流が増加し、不飽和となると2次巻線4Bの
起電力が反転しトランジスタ9がターンオフする。そし
て、ベース電流制限用コンデンサ10のベース電位を負
とする方向に充電されていた電荷がリセット回路を介し
て放電され、ベース電位が再び上昇してくると、トラン
ジスタ9はオン状態になり、以後以上の動作を繰り返
す。この結果、発振トランス4の1次巻線4Aに高周波
電圧が発生し、両方向性半導体制御素子8がブレークオ
ーバーし予熱電流が、平滑コンデンサ3→電流制限用イ
ンダクタンス素子6→蛍光ランプ5の電極5A→ダイオ
ード素子7→両方向性半導体制御素子8→蛍光ランプ5
の電極5B→トランジスタ9のコレクタへと流れる。発
振トランス4の高周波電圧が逆サイクルの時、ダイオー
ド素子7によって予熱電流が阻止され蛍光ランプ5に高
周波電圧が印加され、半波予熱半波電圧印加によって、
蛍光ランプ5が始動し、以後、前記高周波電流が蛍光ラ
ンプ5に流れて点灯維持する。トランジスタ9がオン
時、ベース電流はベース電流制限用コンデンサ10とイ
ンダクタンス素子11との直列体によって制限される。
【0005】次に、回路が高温状態になった時や商用電
源電圧が上昇した時に、コレクタ電流が増加し発振トラ
ンス4の2次巻線4Bの電圧も上昇するが、インダクタ
素子11のインダクタンスが温度上昇とともに減少する
特性のものを用いているのでこの共振直列回路の抵抗成
分(=(1/ωC)−ωL)が大きくなり、ベース電流
を減少させ、トランジスタ9のオン時間を減少させる。
その結果、トランジスタ9の損失が減少し、熱暴走を防
止できるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、器具を小型化す
るため点灯回路を小さくすることが望まれ、また、放電
ランプと点灯回路とを一体化した電球形蛍光ランプの、
点灯回路をより小型にし、点灯回路を非常な高温環境に
設置する必要性が生じている。しかし、半導体スイッチ
素子を用いるため、その温度限界付近で使用すると、周
囲温度上昇や使用状態によっては半導体スイッチ素子が
容易に熱破壊し点灯回路が破壊されるという問題があっ
た。また、これを防ぐため、従来例の放電ランプ点灯装
置のように、特殊な素子およびベース回路を設けると、
形状が大きくなったり高価になったりするという問題が
あった。
【0007】本発明は小型で簡単・安価な構成でもっ
て、高温環境下でも安全に放電ランプを始動・点灯する
ことのできる放電ランプ点灯装置を提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の放電ランプ点灯
装置は、放電ランプとインダクタンス素子とコンデンサ
と半導体スイッチ素子とで閉回路を構成し、前記半導体
スイッチ素子のオンオフ動作により前記放電ランプを始
動する放電ランプ点灯装置において、1次巻線電流を放
電ランプ電流とし2次巻線出力により前記半導体スイッ
チ素子を駆動するカレントトランスを備え、前記カレン
トトランスのコアの飽和磁束密度をBms(mT)とし、
前記コアの温度をTcore(℃)とし、前記半導体スイッ
チ素子の熱破壊開始温度に達する時の前記コア温度以上
の温度をTh(℃)としたとき、前記コアの飽和磁束密
度Bms(mT)と前記コアの温度Tcore(℃)とが、 Bms=−a・Tcore+b (ただし、a>0(Tcore≦Thにおいて一定)、b=
定数)なる関係を満足する構成を有する。
【0009】
【作用】点灯回路のカレントトランスの2次巻線出力電
圧ピーク値VCT2(peak)はカレントトランスコアの飽和
磁束密度Bmsにほぼ比例し、VCT2(peak)は半導体スイ
ッチ素子の駆動信号値と半導体スイッチ素子のオン時間
にほぼ比例し、半導体スイッチ素子の駆動信号ピーク値
と半導体スイッチ素子のオン時間が点灯回路の消費電力
と半導体スイッチ素子の電流にほぼ比例し、点灯回路の
消費電力と半導体スイッチ素子の電流は半導体スイッチ
素子の発熱と動作温度にほぼ比例する。そのため、半導
体スイッチ素子の動作温度が通常の動作範囲からなんら
かの原因で上昇しても、その温度上昇はカレントトラン
スコアの温度Tcoreを上昇させ、それに応じてコアの飽
和磁束密度Bmsが低下し、VCT2(peak)が低下し、半導
体スイッチ素子の駆動電流ピーク値と半導体スイッチ素
子のオン時間が低下し、点灯回路の消費電力と半導体ス
イッチ素子の電流が低下する。そのため、半導体スイッ
チ素子の発熱と動作温度の上昇が抑制される。さらに、
本発明では前記コアの飽和磁束密度Bmsとコア温度Tco
reとの関係を前記のように、半導体スイッチ素子の熱破
壊開始温度に達するときのカレントトランスコア温度以
上の温度Thまで一定にしているので、半導体スイッチ
素子の通常の動作温度範囲を使用限界温度付近まで上昇
できることになる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を用い
て説明する。
【0011】図1に示すように、本発明実施例の放電ラ
ンプ点灯装置は、放電ランプである蛍光ランプ25とコ
ンデンサ24とチョークコイル27とカレントトランス
28の1次巻線と半導体スイッチ素子であるトランジス
タ29のコレクタ・エミッタとからなる閉回路と、トラ
ンジスタ29のエミッタにコレクタを接続した半導体ス
イッチ素子であるトランジスタ30と、トランジスタ2
9,30に並列に接続した平滑コンデンサ3と、平滑コ
ンデンサ3に出力端を接続した交流電源1を整流する整
流回路2と、平滑コンデンサ3に並列接続された抵抗3
1とコンデンサ32との直列回路と、この直列回路の中
点とトランジスタ30のベースとの間に接続したトリガ
素子33と、蛍光ランプ25の他端に接続したコンデン
サ26とを備えている。また、カレントトランス28の
2次巻線の内1つは抵抗34を介してトランジスタ29
のベース・エミッタ間に接続され、2次巻線の他の1つ
は抵抗35を介してトランジスタ30のベース・エミッ
タ間に接続されている。このような点灯回路は蛍光ラン
プ25と一体化された電球形蛍光ランプ36となってい
る。
【0012】図2(a)はカレントトランス28のコア
の温度特性を示し、図2(b)はカレントトランス28
の2次巻線出力電圧VCT2の温度特性を示す。カレント
トランス28のコアには飽和磁束密度Bmsとそのコア温
度Tcoreとの関係は図2(a)の曲線Aに示される。こ
の曲線Aは次式で表わされる。
【0013】 Bms=−a・Tcore+b …………… (1) (ただし、a>0(Tcore≦Thにおいて一定),b=
定数) (Thはバイポーラ構造のトランジスタ29,30の動
作時の熱破壊開始温度160〜175℃に達するときの
カレントトランス28のコア温度以上の温度、約185
℃) ここで、aはコア材質自体によって一定の係数であり、
フェライトコアで1〜2のものを用いる。また、Th以
上においてはコアの一般的性質としてaはより小さくな
って行く。また、図2(a)、(b)において、曲線A
は本発明のコアの特性を、曲線Bは従来のコアの特性を
示す。温度T3は通常の定格点灯時の動作温度、T1は電
源電圧や周囲温度などの使用条件の悪い時の動作温度、
Bms3はコア温度T3の時のコアの実効飽和磁束密度、B
ms2はコア温度T1の時の実効飽和磁束密度、Bms1は従
来のコアのコア温度T1の時の実効飽和磁束密度、V
CT23はT3の時のカレントトランス28の2次巻線出力
電圧ピーク値、VCT22はT1の時の2次巻線出力電圧ピ
ーク値、VCT21は従来のコアのT1の時の2次巻線出力
電圧ピーク値である。また、カレントトランス28の1
次巻数と2次巻数は、抵抗34,35とから構成するベ
ース回路上、トランジスタ29,30がカレントトラン
ス28の飽和するまでは飽和動作するように、かつ、入
力電力と発振周波数と始動電圧が適正になるように設定
する。
【0014】次に、このような放電ランプ点灯装置の動
作について説明する。蛍光ランプ25の始動前に交流電
源1から整流回路2を介して交流電圧が整流されて平滑
コンデンサ3が充電されると同時に、抵抗31を介して
コンデンサ32が充電され、その電圧がトリガ素子33
のブレークダウン電圧に達すると、コンデンサ32の電
荷がトランジスタ30のベースに供給され、トランジス
タ30がオンする。トランジスタ30がオンすると、交
流電源1から整流回路2を介してコンデンサ24と蛍光
ランプ25の予熱電極とコンデンサ26とチョークコイ
ル27とカレントトランス28とトランジスタ30に電
流が増加しながら流れる。次いでカレントトランス28
の1次巻線に流れる電流によってカレントトランス28
のコアが磁気飽和すると、2次巻線の出力がなくなり、
トランジスタ30に供給していたベース電流を供給でき
なくなるのでトランジスタ30がターンオフする。同時
に、カレントトランス28とトランジスタ29を介して
コンデンサ24へ流れるチョークコイル27に蓄積され
ていたエネルギーによる電流は時間とともに減少する電
流であるため、2次巻線の出力極性が反転しており、ト
ランジスタ29をオン、トランジスタ30をオフしてい
る。そして、この電流はチョークコイル27とコンデン
サ24,26とで共振し、この電流が反転してカレント
トランス28のコアが磁気飽和すると、2次巻線の出力
がなくなり、トランジスタ29に供給していたベース電
流を供給できなくなるのでトランジスタ29がターンオ
フし、次いで再びトランジスタ30がターンオンする。
以後この動作を繰り返す。
【0015】上記の電流は、蛍光ランプ25の予熱電極
を流れて電極を加熱する。同時に蛍光ランプ25には共
振によって大きな電圧が印加され、蛍光ランプ25は電
極温度が上昇し点灯する。
【0016】次に、蛍光ランプ25が点灯している時の
回路動作を説明する。トランジスタ30がオンすると、
このとき、平滑コンデンサ3と整流回路2からコンデン
サ24と蛍光ランプ25の予熱電極とコンデンサ26お
よび蛍光ランプ25の予熱電極とチョークコイル27と
カレントトランス28の1次巻線とトランジスタ30と
を介して電流が流れる。この電流は、コンデンサ24と
チョークコイル27との共振電流を構成する。この電流
によりコンデンサ24が充電されるとともに、カレント
トランス28の2次巻線に電圧VCT2が発生し、抵抗3
5を介してトランジスタ30のベース電流(Ib=(V
CT2−Vbe)/R35)(ただし、R35は抵抗35の抵抗
値)が流れてトランジスタ30をオン維持する。また、
同時に2次巻線出力はトランジスタ29のベース−エミ
ッタ間に逆方向に印加されトランジスタ29をオフ維持
する。ここで、VCT2は共振状態に比例して変化すると
ともに、チョークコイル27のインダクタンスとの分圧
から2次巻線出力電流によってコアの磁束低減分の電圧
低下した電圧であり、時間と共に増加する。温度T3
ときの所定の実効飽和密度Bms3に相当する電圧VCT23
にまで増加したとき、所定電流値でカレントトランス2
8が磁気飽和により、2次巻線出力電圧がゼロとなり、
トランジスタ30を所定のオン時間でターンオフする。
【0017】次いで、カレントトランス28の磁気飽和
が解消されると、前記共振電流はチョークコイル27と
トランジスタ29のベース・エミッタからコレクタへと
減少しつつ流れ続ける電流によってトランジスタ29は
オンになり、トランジスタ30はオフを維持する。そし
て、この電流はチョークコイル27とコンデンサ24,
26とで共振し、この電流が反転してカレントトランス
28のコアが再び磁気飽和すると、2次巻線の出力がな
くなり、トランジスタ29に供給していたベース電流を
供給できなくなるのでトランジスタ29がターンオフ
し、次いで再びトランジスタ30がターンオンする。以
後この動作を繰り返す。この時入力電力Wsはトランジ
スタ30のオン期間によって主に決まる。始動直後は点
灯装置の温度は全体的に低く、蛍光ランプ25や他の部
品の発熱によって各部の温度は上昇して行き、やがて定
格点灯時の設定温度で平衡する。この時、入力電力は図
3(a)の入力電力の温度特性図に示すように、所定の
入力電力Ws3となる。またこの時、カレントトランス2
8のコア温度Tcoreはトランジスタ29,30や他の部
品により加熱され温度T3で平衡する。
【0018】以上の動作により、蛍光ランプ25の放電
維持を行うことができ、このような動作を繰り返すこと
により、蛍光ランプ25は一定レベルで点灯維持でき
る。
【0019】次に電源電圧変動や点灯環境の悪化などに
より動作点が移動し、点灯装置全体の温度が上昇しする
と、カレントトランス28のコア温度Tcoreも上昇し、
図2(a)の曲線Aに示すように実効飽和密度Bmsが低
下する。そのため、図2(b)の曲線Aに示すようにカ
レントトランス28の2次巻線電圧ピーク値VCT2(pe
ak)も低下する。これにともない、トランジスタ30の
オン期間が低下しコレクタ電流ピーク値も低下するとと
もに、それに応じて発振周波数が上昇し、共振系のイン
ピーダンスが増加し、蛍光ランプ25のランプ電流を低
減する。そのため、図3(a)の曲線Aに示すように入
力電力Wsも低下する。その結果、点灯装置全体の発熱
量が低下するとともに、トランジスタ29,30の温度
も図2(a)の曲線Aに示すように、温度上昇の増加率
が低下するようにできる。
【0020】本実施例では、カレントトランス28のコ
アには飽和磁束密度Bmsとそのコア温度Tcoreとの関係
は上記(1)式で表わされるものを用いているので、通
常の温度変動要因による最大コア温度T1では上記直線
性の範囲内にあることになり、カレントトランスの巻数
比と抵抗34,35の値によって、温度上昇に対して十
分入力電力とコレクタ電流を小さくでき、トランジスタ
29,30の温度を熱暴走開始温度以下になるように設
定できる。
【0021】また、トランジスタ29,30の熱暴走開
始温度は、一般にトランジスタの動作状態および構造ば
らつきによって変動し、トランジスタ損失の大きい状態
およびターンオフ時使用電流の大きい状態ほど低い温度
で熱暴走し、一般にシリコンバイポーラトランジスタの
場合、150〜220℃まで変化する。図3(b)はト
ランジスタ29,30の温度特性を示しており、本実施
例では、トランジスタ29,30のコレクタ電流を温度
上昇に伴い低下させる構成であり、かつ、トランジスタ
の少なくとも熱暴走開始点までコアの特性を一定にして
いるので、熱暴走開始点をより高温側にできるととも
に、図3(b)の曲線Aに示すように、トランジスタ2
9,30の温度は、周囲温度が異常に上昇しても、点灯
装置の周囲温度自体が熱暴走開始点以上にならない限
り、熱暴走しないようにできる。
【0022】また、本実施例の放電ランプ点灯装置で
は、カレントトランス28をトランジスタ29,30の
駆動に用いるとともに、そのコア材質を所定条件のもの
を用いるだけの簡単・安価・小型の回路構成で、より高
温領域でトランジスタ29,30を使用できるので、よ
り小型で安全な点灯装置および電球形蛍光ランプ36を
実現できる。
【0023】一例を示せば、図1に示す回路構成におい
て、チョークコイル27のインダクタンスが1.2m
H、コンデンサ24が0.068μF、コンデンサ26
が15000pF、平滑コンデンサ3が47μF、交流
電源電圧120Vの定数で、マンガン・亜鉛を主体とし
図2(a)曲線Aに示す特性を有するコア材質(トミタ
電機製コア材質2F8)のカレントトランス28を用い
た25W電球形蛍光ランプを製作し、実験したところ、
図3(a)の曲線Aに示すとおり、この蛍光ランプを安
全に点灯維持でき、良好な結果が得られた。
【0024】なお、図3(a)曲線Bは、図2(a)の
曲線Bに示す従来の特性を有するコア材質のカレントト
ランスを用いた25W電球形蛍光ランプの温度特性図を
示しており、これは、上記(1)式を満足していないた
めトランジスタが熱破壊した。
【0025】上記実施例では、半導体スイッチ素子とし
てバイポーラトランジスタ29,30としたが、FET
等を用いてもよい。この場合、カレントトランス28の
2次巻線出力電流はほとんど流れず、2次巻線出力電圧
によって制御されることになるが、半導体スイッチ素子
としての動作は同一である。また、このとき、FETは
基本的に熱暴走しない素子であるが熱破壊は発生し、こ
の現象に対して同様の設定により同様の効果を得られ
る。また、本実施例において点灯回路はシリーズインバ
ータを用いたが他の1石インバータなどのものでも同様
の効果が得られる。
【0026】また、本実施例では、蛍光ランプと点灯回
路とを一体化し、カレントトランス28を加熱しやすい
ようにしたが、点灯回路はランプと分離していても点灯
回路自体が小型であれば同様の効果が得られる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放電ラン
プ点灯装置は、所定の温度特性のカレントトランスで半
導体スイッチ素子を駆動することにより、より高温領域
で半導体スイッチ素子を使用でき、小型・安価で、かつ
簡単な構成で、安全に放電ランプを始動・点灯維持でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である放電ランプ点灯装置の
回路図
【図2】(a)カレントトランス28のコアの温度特性
図 (b)カレントトランス28の2次巻線出力電圧VCT2
の温度特性図
【図3】(a)入力電力の温度特性図 (b)トランジスタ29,30の温度特性図
【図4】従来の放電ランプ点灯装置の回路図
【符号の説明】
9,29,30 トランジスタ 24,26 コンデンサ 25 放電ランプ 27 チョークコイル 28 カレントトランス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電ランプとインダクタンス素子とコン
    デンサと半導体スイッチ素子とで閉回路を構成し、前記
    半導体スイッチ素子のオンオフ動作により前記放電ラン
    プを始動する放電ランプ点灯装置において、1次巻線電
    流を放電ランプ電流とし2次巻線出力により前記半導体
    スイッチ素子を駆動するカレントトランスを備え、前記
    カレントトランスのコアの飽和磁束密度をBms(mT)
    とし、前記コアの温度をTcore(℃)とし、前記半導体
    スイッチ素子の熱破壊開始温度に達する時の前記コア温
    度以上の温度をTh(℃)としたとき、前記コアの飽和
    磁束密度Bms(mT)と前記コアの温度Tcore(℃)と
    が、 Bms=−a・Tcore+b (ただし、a>0(Tcore≦Thにおいて一定)、b=
    定数)なる関係を満足することを特徴とする放電ランプ
    点灯装置。
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