JPH06336688A - 種板製造用母板 - Google Patents

種板製造用母板

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Publication number
JPH06336688A
JPH06336688A JP14833693A JP14833693A JPH06336688A JP H06336688 A JPH06336688 A JP H06336688A JP 14833693 A JP14833693 A JP 14833693A JP 14833693 A JP14833693 A JP 14833693A JP H06336688 A JPH06336688 A JP H06336688A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
mother
sheet
surface roughness
seed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14833693A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Makino
進 牧野
Shinji Ezaki
慎二 江崎
Kazuyuki Takaishi
和幸 高石
Mitsuharu Maetani
光春 前谷
Kenji Takeda
賢二 竹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication of JPH06336688A publication Critical patent/JPH06336688A/ja
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  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長時間使用しても種板の剥ぎ取り性や密
着性が悪化しない母板の提供を目的とする。 【構成】 電着面の周辺部の表面粗さを15〜30μm
とし、周辺部を除く電着面の表面粗さを10μm以下と
し、かつ周辺部の面積の電着面積に対する割合が10〜30
%である種板製造用母板。 【効果】 本発明の種板用母板は長時間使用しても
種板の剥ぎ取り性や密着性が悪化しないばかりか、種板
の剥ぎ取りの自動化も可能とするものであることがわか
った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属の電解精製、あるい
は電解採取に陰極として用いられる種板を製造するため
の母板に関する。
【0002】
【従来の技術】金属の電解精製や電解採取に陰極として
用いられる種板は、目的金属を成形した陽極や不溶性電
極を用い、陰極としてステンレス板やチタン板を用いて
電解精製、あるいは電解採取により製造される。このと
き陰極として使用されるステンレス板やチタン板を種板
製造用母板と称している。
【0003】種板は母板上に電着した目的金属板を剥離
して得ているが、目的金属がニッケルの場合、ニッケル
は電着時に極めて強い応力を発生するため、生成するニ
ッケル板が歪み母板より剥離して電解槽中に落下すると
いう事態が発生する。このような事態を回避する方法と
して最も一般的なものが母板の表面を一定の粗さに加工
しておくことである。
【0004】しかし、母板の表面が粗すぎると物理的な
噛み込みが強くなり、得られた種板を母板より剥離でき
なくなり、無理に剥離すると種板が歪み使用できなくな
り、反対に十分な粗さがない場合には、電解中に剥離を
起こし、ショーを起こしたり、電解槽中に落下し、電解
槽を損傷したりする。そのため、ニッケルの電着応力は
電着条件と少なからず関係していることを考慮しつつ、
適用される電着条件に最も適した粗さを種々検討し、都
度調節するのが実態である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電解条件は通常一定で
あるため、選択された表面粗さに母板表面の粗さを維持
すれば上記問題は解消するが、一度母板表面の粗さを調
整しても、母板を繰り返し使用するに従い表面の粗さが
均一化され、すぐに表面の粗さを再調整しなければなら
なくなる。このため長時間使用しても種板の剥ぎ取り性
や密着性が悪化しない母板の開発が待たれていた。
【0006】本発明は上記状況に鑑みなされたものであ
り、上記要求を満たす種板製造用母板の提供を目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の種板は、母板の電着面を周辺部と中央部とに2分割
し、周辺部の表面粗さを15〜30μmとし、中央部の表面
粗さを10μm以下とし、かつ周辺部の電着面積に対する
割合を10〜30%とするものである。なお、本発明におい
て表面粗さとは、粗さ曲線からその中心線の方向に、所
定の評価長さごとの最大値と最小値との差を取り、その
差の平均値によって定義されるものである。
【0008】
【作用】本発明者らは、種々検討した結果、電着面全体
の表面粗さを15〜30μmにすると電着により得られた種
板と母板との剥離性が困難となり、全体の表面粗さを10
μm以下にすると電解中に種板の剥離が生じること、剥
離の発生は母板の周辺部より起きることを見出し本発明
に至った。すなわち、本発明において電着面積の周辺部
の表面粗さを大きくし、中央部の表面粗さを小さくする
のは、周辺部より発生する種板の剥離を防止し、かつ全
体としての種板の剥離性を維持するためである。
【0009】本発明において、周辺部の表面粗さを大き
くし過ぎると剥離性が悪化する。そのため周辺部の表面
粗さは30μm以下とする事が必要であり、余り細かくす
ると使用回数の増加が図れない。そのため15μm以上と
する。中央部の粗さは本発明の目的より良好な剥離性を
重視して考慮すればよく、10μm以下とする。
【0010】また、周辺部の面積は表面粗さと発生する
電着応力との関係で考慮することが必要であり、本発明
の粗さの条件を維持する場合には周辺部の面積は電着面
積にたいして10〜30%とすればよい。10%を下回ると電
解中の剥離が防止できず、30%を越えると電解後に種板
を母板から剥離でき難くなる。
【0011】図1、2は本発明の検討結果を示したもの
であり、周辺部がマスキングテープで絶縁された母板の
電着面の周辺部(A)、(E)の表面粗さをサンダー研
磨により30μmとし、中央部(B)、(C)、(D)の
表面粗さを10μm以下にサンドブラスト法により荒らし
たもの(図1)を5カ月間に渡り77回使用し、各部位の
表面粗さがどのように変化したかを示したもの(図2)
である。図2の結果より(B)、(C)、(D)の表面
粗さはさほど変化しないものの、(A)、(E)部位の
表面粗さが10μmに近づいていることがわかる。この
(A)、(E)部の表面粗さの減少は剥ぎ取り時の母板
周辺部位への機械的負担や電着応力の集中に起因すると
考えられる。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例について述べる。 (実施例1)容量1.4m3の電解槽内に8枚のアノードを
それぞれアノードボックスにいれ、アノードボックスと
アノードボックスとの間にカソードとして図1に示した
母板をいれたカソードボックスを7つ入れた。なお、ア
ノードとしてはTi製メッシュの表面に酸化ルテニウム
をコーティングした740×770mmの不溶性電極を用いた。
なお、表面粗さ30μmに荒らした周辺部の面積の電着面
面積に対する割合は15%であった。
【0013】次いで、陰極電流密度を1.15A/dm2とし、
Ni濃度が50〜70g/l、Co、Cu、Feがそれぞれ<
0.001g/l、塩素イオンが72〜90g/l、pH1.08〜1.45の6
4℃の溶液を電解液として200ml/AHの割合で各カソード
ボックスへ均等に給液(0.6l/min・カソート゛ホ゛ックス)した。
電解液がアノードボックスに設けた排液管に達したとき
に通電を開始し、排液管より真空吸引により発生した塩
素と電解液とを系外に排出した。この状態で24時間の通
電を行い、その後母板を引き上げ、洗浄して電解液を母
板表面より洗い流し、次いで乾燥し、母板より種板を人
手により剥離した。このとき、周辺部の母板と種板との
間にクサビを差し込むことにより簡単に剥離することが
でき、種板剥離の自動化が可能な剥離性であることがわ
かった。
【0014】同一母板の表面を脱脂し、水洗した後上記
種板電解を繰り返した。2日で1サイクルの種板電解を
100回繰り返したが電解中の種板の剥離や種板電解後の
母板よりの種板の剥離時の以上は起きなかった。
【0015】(従来例)母板の電着面全面を22μmの粗
さに荒らした以外は実施例1と同様にして種板電解を繰
り返した。
【0016】繰り返し回数46回で電着中の種板の母板よ
りの剥離が発生した。
【0017】(比較例1)周辺部の粗さを35μmとした
以外は実施例1と同様にして種板電解を繰り返した。
【0018】繰り返し回数は110回と増加したものの、
剥離性はかなり悪化してクサビを種板と母板との間に装
入することが困難であり、一部の種板は歪み使用できな
いものとなった。
【0019】(比較例2)周辺部の面積の電着面積に対
する割合を40%とした以外は実施例1と同様にして種板
電解を繰り返した。
【0020】剥離性は極めて悪化し、強制的に剥離した
種板は歪み使用できないものであった。
【0021】(比較例3)周辺部の面積の電着面積に対
する割合を5%とした以外は実施例1と同様にして種板
電解を繰り返した。
【0022】繰り返し回数54回で電着中の種板の母板よ
りの剥離が発生し、従来例と比較して改良されていない
ことがわかった。
【0023】
【発明の効果】本発明の種板用母板は長時間使用しても
種板の剥ぎ取り性や密着性が悪化しないばかりか、種板
の剥ぎ取りの自動化も可能とするものであることがわか
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検討に用いた母板の1例である。
【図2】本発明の検討結果を示した図であり、使用前の
母板の表面粗さと77回使用した後の表面粗さとを示した
ものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電着面の周辺部の表面粗さを15〜30μ
    mとし、周辺部を除く電着面の表面粗さを10μm以下と
    し、かつ周辺部の面積の電着面積に対する割合が10〜30
    %であることを特徴とする種板製造用母板。
JP14833693A 1993-05-28 1993-05-28 種板製造用母板 Pending JPH06336688A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14833693A JPH06336688A (ja) 1993-05-28 1993-05-28 種板製造用母板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14833693A JPH06336688A (ja) 1993-05-28 1993-05-28 種板製造用母板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06336688A true JPH06336688A (ja) 1994-12-06

Family

ID=15450494

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14833693A Pending JPH06336688A (ja) 1993-05-28 1993-05-28 種板製造用母板

Country Status (1)

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JP (1) JPH06336688A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020164972A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 Jx金属株式会社 コバルト用電極板の表面加工方法、コバルトの電解精製方法および、電気コバルトの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020164972A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 Jx金属株式会社 コバルト用電極板の表面加工方法、コバルトの電解精製方法および、電気コバルトの製造方法

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